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生長の家 「今の教え」と「本流復活」を考える/4

1307SAKURA:2013/05/08(水) 22:55:01 ID:BEUD3XFA
トキ様 へ 観覧者の皆様 へ
こんばんは……   ロ−マ字(大文字)の【SAKURA】で〜〜〜す.
>>1301>>1302>>1303>>1306 投稿の続きです…。

■  D・カーネギー †  ■□■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □

■PART――人を動かす三原則

1 † 盗人にも五分の理を認める   その④

■ アルバート・フォールというのがこの疑獄の中心人物で、ハーディング大統領(アメリカ第二十
九代大統領)もとくに内務長官の要職を占めていた男である。この男が、当時政府所有のティポット
・ドームとエルク・ヒルの油田貸与に関する実権を握っていた。もともと、この油田は、海軍用に
保存しておくことになっていた。

ところが、フォールは、入札もせずに、いきなり友人のエドワード・ドへに―と契約を結んでこれ
を貸与し、大もうけをさせてやった。それに対し、ドへに―は、“貸付金”と称して、十万ドルを
フォールに融通した。すると、この内務長官は、海兵隊を動かして、その油田付近の他の業者を追
い出しにかかった。エルク・ヒルの石油埋蔵量が近隣の油田の影響をうけて減少することを恐れた
のだ。ところが、おさまらないのは、銃や剣で追い立てられた連中で、彼らは大挙して法廷に訴え
出た。

こうして、一億ドルの汚職事件が、白日のもとにさらされることになったのである。この事件は、
あまりにも醜悪で、とうとうハーディング大統領の命取りとなり、全国民の憤激を買って、共和党を
危険に陥れ、アルバート・フォールに投獄の憂き目を見せる結果になった。
 フォールは、現職の官史としては前例のないほどの重罪に処せられた。それで、フォールは、罪
を悔い改めただろうか――答えは“否”である。それから何年かの後、ハーバード・フーヴァー大
統領が、ある講演で、ハーディング大統領の死を早めたのは、友人に裏切られた精神的苦悩だっ
たと述べたことがある。すると、たまたまこれを聞いていたフォール夫人が、やにわに椅子から飛
び上がると、泣きながらこぶしを振りまわして、金切り声をあげた。

「なんですって? ハーディングがフォールに裏切られた? とんでもない! あたしの夫は人を
裏切ったりしたことは一度もありません。この建物一杯の黄金を積んでも、夫を悪事に引き入れる
ことはできません。夫こそ、裏切られたのです。裏切られて、殺された受難者です」

 こういったぐあいに、悪い人間ほど自分のことは棚に上げて、人のことをいいたがる。それが人
間の天性なのだ。ところが、これは悪人だけの話ではない。われわれもまた同じだ。だから、もし
他人を非難したくなったら、アル・カポネやクロ−レ−やフォールの話を思い出していただきたい。
人を非難するのは、ちょうど天に向かってつばをするようなもので、必ずわが身にかえってくる。
ひとの過ちをただしたり、人をやっつけたりすると、結局、相手は逆にこちらを恨んで、タフトのよ
うに「ああする以外に、方法はなかった」というくらいが関の山だ。

■ 一八六五年四月十五日の朝のこと、フォード劇場でブースの凶弾にたおれたエーブラハム・リン
カーンは、劇場のすぐ向かいの、ある安宿のベットに寝かされて死を待っていた。ベットが小さす
ぎて、リンカーンの長身は、斜めにその上へ寝かされている。部屋の壁には、ローザ・ボンヌ−ル
の有名な“馬市”の絵の安っぽい複製が掛かっているだけ。うす暗いガス灯の炎が黄いろく揺れて
いた。

 この痛ましい光景を見守っていたスタンス陸軍長官は、「ここに横たわっているひとほど完全に
人間の心を支配できた者は、世に二人とはいないだろう」と、つぶやいた。

  つづく


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