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鈴扇霊
105
:
ピーチ
:2013/07/01(月) 04:24:41 HOST:em114-51-30-88.pool.e-mobile.ne.jp
―――第三章―――
「で?」
開口一番、天音が言った。
「わざわざあんな時間に電話かけて、どうしたの?」
「率直だよねぇ、あんた……」
「下手に言葉濁すよりはずっといいと思うわよ?」
うんまぁ確かに、と言いかけるめぐみに、天音が心配そうな表情を向ける。
「この前会ったときも思ったけど、痩せたんじゃない? ……もともと、痩せてるけど」
「まさか。これで痩せてたらあんたはどうなんの?」
この場合互いに自覚がないだけだが。
「貧血、集中力の低下なんかを引き起こす原因よ?」
「それ、天音にだけは言われたくなかった」
本気で嫌そうに顔をしかめるめぐみである。
「まぁ、この際それはいいわよ。……本題は?」
友人の表情が硬くなった。
不審に思いながらも、彼女の言葉を待つ。
「……最近、ね。夢を見るんだ」
「夢?」
「うん。……姉さんの」
その夢の中で、彼女は止めているらしいのだ。夢の中での、めぐみの行動を。
「でも、あたしが起きたときにはどんな夢を見てたのか、姉さんが何を止めようとしてたのか分からない」
だから、あるいはこの友人なら、自分が見た夢と同調することも敵うと思った。
それを聞いた天音が首を捻る。
「…私自身は、無理があるかもしれないわね。でも……」
彼女になら、容易なことではないか。
しばらく思案する素振りを見せ、やがて彼女が笑った。
「貴方の見る夢、操らせてもらっていい?」
「じゃあ、頼んだわよ」
“任せてください。ちゃんと確認してきます”
そう言って琥珀の髪を翻した少女を見送り、天音がめぐみに声をかける。
「もういつ寝てもいいから。寝られないようなら他にも手段はあるわよ」
そう言って片目を瞑って見せる天音に、めぐみが問い返した。
「他の?」
「悠莉さんが、結構睡眠薬持ち歩いてるのよ」
「なんでっ!?」
叫んだめぐみに当時の自分を重ね、天音が苦笑しながら返す。
「柊は眠りが浅いし、悠莉さんも眠りが浅いからって医者に相談したらもらったらしいわよ」
天神家に行く度に知らない間に飲まされ、気付いたら朝になっていた、と言うことが天音自身ある。
「……天音が?」
「何よその言い方。私が年中寝てないって言いたいわけ?」
「違う違う」
言いながら、天音が小さく息を吐いた。
「とりあえず、安全だとは思うけど」
用心に越したことはない、とめぐみの周りに薄い膜を張る。
「じゃ、私ちょっと用事柊に連絡してくるわ。睡眠薬持ってきてもらうように」
「いやいいです!」
友人の言葉にくすりと笑い、そのまま天音が部屋を出た。
106
:
ピーチ
:2013/07/01(月) 05:26:50 HOST:em114-51-30-88.pool.e-mobile.ne.jp
すぅ、と規則正しい寝息が聞こえ、天音が小さく息を吐く。
机の上に突っ伏したままなのだが、この際それはいいかと思うのが雨音らしいと言えばそうなるのだが。
「……ねぇ天音」
「何?」
幼馴染の声に反応し、少女が振り返った。
柊一が苦笑気味に笑う。
「めぐみちゃんなんだけど、普通に寝かせた方が…」
「今更?」
確かにねと言いかけた柊一を遮り、昇が呆れたように息を吐いた。
「あの状態じゃ苦しいんじゃねぇの?」
そう言って部屋の中へ入り、彼女を床に寝かせて。
「じゃあ、俺ら帰るから」
「…えぇ……」
「めぐみちゃんのこと、気を付けてあげてね」
「分かってるわよ」
確かにゆうきには荷が重いだろう、これは。
「……ある意味、こっちに来て正解だったわね」
小さな含み笑いを零し、少女が身を翻しかけたとき。
「―――何の用?」
鋭く、容赦のない言葉が放たれた。
「貴方様のお傍に居るようにとの命が、下っておりますので」
「今まで居なかったのによくそんなこと言えるわね」
「そう怒るな。俺たちには俺たちの仕事があったんだ」
「そう。なら今すぐその仕事とやらを増やして永久にこの神社に入らないで」
無論神気が届く範囲に居られるのも困る。
彼女の言葉に、光陰と雷鬼が苦く笑った。
「夢月が行ったか」
「……何で、知ってるの?」
友人を伺い、天音が問う。
「今、聞こえてたからな」
「あら、盗聴が趣味だったの。なら人間に化けて専門的な方向に進めば?」
やたらと食ってかかる天音である。よほど水月のことが気に入らなかったか。
「………天音」
呼ばれた少女が視線を投げる。雷鬼が言った。
「俺たちは、確かに夜空から命が下ったという理由もある。だが一番は、俺たちの意思だ」
主の意思であると同時に、己の意思でもある。
「最終的に俺たちは自分で、お前を守るということを決めた」
天音が軽く目を見開いた。なら、この二人は自分の意思で此処に居るのか。
「私たちが居ることで、できる限り貴方様の助けになれば。夜空様がそう仰っていました」
穏やかに微笑んだ光陰が、そのまま姿をくらませる。
「どうする? お前が望まないのなら、俺も光陰も勝手なことはしないが」
そう言って彼女を見て、雷鬼が笑みを浮かべた。
「……少し、待って」
いきなりそんなことを言われても、簡単に納得はできない。
彼女の言葉に、雷鬼はあっさりと隠形した。
『心が定まったなら、呼べばいい』
その一言を残して。
107
:
たっくん
:2013/07/01(月) 11:46:55 HOST:zaq31fa4c60.zaq.ne.jp
またクソスレかピーチ・・?
お前も好きやな〜
とっとと消えろカス
108
:
たっくん
:2013/07/01(月) 11:54:55 HOST:zaq31fa4c60.zaq.ne.jp
とっとと逝けよピーチ
お前クソだからな
109
:
日陰
:2013/07/06(土) 22:06:53 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
うぅ〜ん……( 。_。)
やっぱり、ピーチは天才としか言いようがない……うん←
そして、柊一君が天音ちゃんを押し倒した時には少しドキッとした←
「っえ、っちょ、柊一君んんんん?! 何してんの?! っえ、何してんの!?」
って、脳内でヤバめ口論があったwww
そして、その後の天野さんの言葉に少しッホとした……www
110
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 00:44:01 HOST:em1-114-140-221.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
いや全然天才じゃないし! こんなんで天才だったら世の中天才だらけだし!
100スレ超えたの忘れてたからって遅いけどちょっと短編も入れてみた←
そして異常に酒に弱いっていう完璧に見える柊一の弱点でしたw
111
:
日陰
:2013/07/07(日) 13:15:52 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
そっかぁ〜 柊一君はお酒に弱いのかぁ〜
良い弱点だねぇ〜←
よし!
天音ちゃん! これから柊一君の痴態を晒したい場合はお酒を飲ませると良いy((殴蹴殺殺殺
112
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 13:32:39 HOST:em114-51-17-244.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
完璧な人間の唯一の弱点w
いい弱点なのか……?←
まぁ柊一だってそう簡単には飲まないよきっと((
113
:
日陰
:2013/07/07(日) 13:55:47 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
まぁ、人間一個や二個くらい弱みあるからねぇー
私もいろいろあるしww
カエルが嫌いな事とか、カエルが嫌いな事とか、カエルが嫌いな事とか、カエルが嫌いな事とか……((以下略
とにかく私は、カエルが苦手だよ……
114
:
ピーチ
:2013/07/07(日) 18:26:13 HOST:em114-51-27-205.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
あたしも色々ある! ありすぎる!
カエル始めとして両生類爬虫類昆虫絶対むり!
…あ、でも小さい蜘蛛だけは平気かも←
115
:
ピーチ
:2013/07/08(月) 14:03:23 HOST:em49-252-8-59.pool.e-mobile.ne.jp
「…そう簡単に、決まるものじゃないわよ」
まだ夢月が出てくる様子はない。元凶(もと)が現れないか。
「天音?」
「え?」
先ほど帰ったはずの幼馴染の声が聞こえ、天音が振り返った。
「どうしたの?」
「………気付かな、かった?」
柊一の言葉に不審げに眉を顰(ひそ)め、はっと辺りを伺う。
「いつの間に……」
「少なくとも、俺たちが帰るときは居なかった」
なら、それ以降か。当たり前だが。
「夢月……」
言いかけて、はっと思い当る。彼らが居た。
非常に気に入らないが、それでも。
「……光陰、雷鬼」
呼びかけると、ふっと神気が降り立った。
「呼んだか?」
「えぇ」
不満そうに答えるが、一大事なのだから仕方がない。
「契約、必要なの?」
「まぁ、形式的にはな」
「そう。じゃあ、それは後に回させてもらうわ」
「は?」
少女の言葉に問い返し、雷鬼が訝しげに土色の瞳を細める。
「その人に変なものが近寄らないように、しばらく守ってて?」
そう言って、天音が柊一を促して部屋を出た。
「っ………」
「天音!」
「問題ない」
眼の前に突如現れた妖。その妖の爪が、少女の腕を掠めた。
「柊こそ大丈夫なの? 少しは自分のことも…」
「……それ、天音にだけは言われたくないなぁ…」
「うるさい」
ぴしゃりと言い放ち、天音が漆黒の髪を翻す。
そして。
「―――これで、終わりよ」
壮大な音を立てて、地が割れた。
116
:
【下平】
:2013/07/08(月) 14:06:42 HOST:ntfkok293007.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
【ピーチちゃん、学校どうした。】
117
:
【下平慎(シン)】
:2013/07/10(水) 13:06:36 HOST:ntfkok293007.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
【ピーチちゃんがいじめられている、かなしいよ。】
118
:
【下平】
:2013/07/10(水) 13:44:56 HOST:ntfkok293007.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
【ピーチ、記事を荒らされてかわいそうに。】
119
:
ピーチ
:2013/07/11(木) 04:08:09 HOST:em114-51-3-85.pool.e-mobile.ne.jp
“主様!”
戻るなり夢月が叫ぶ。彼女が戻ったということは、めぐみも起きたということだろう。
「ごめんね、ちょっとしたものが居て。……で、何か情報あった?」
夢月が頷いた。
“めぐみさんのお姉さんが止めているのは、過去と、それから……”
言いにくそうに言葉を濁す夢月に、天音が日を傾げる。
「夢月?」
どうかしたのかと問われて、少女が視線を彷徨わせた。そして、やがて諦めたように口を開く。
“―――……過去が、未来を縛っています”
「………未来って、めぐみ、の?」
“はい”
ただし、その発端が現れることはなかったらしい。元凶を見つけ捕えるまでには至らなかったということだ。
「そう……分かったわ、ありがとうね」
“いえ。また何かあったら遠慮なく言ってください”
そう言って、少女の姿がふっと掻き消えた。
柊一も昇も帰った。めぐみは突然仕事の依頼を受けたということでやはり帰った。
広い部屋に一人、彼女は小さく呼びかける。
「―――光陰、雷鬼」
呼ばれたふたりがさっと現れた。
「お呼びでしょうか?」
直接口を開いたのは光陰だ。雷鬼は顕現しただけ。
「えぇ。……契約が、必要だって言ったでしょう?」
ふたりが軽く目を瞠った。そういうことか。
「どうしたらいいのか、教えてくれない?」
「さて。我らには、お前の心は視えない」
唐突に口を開いた雷鬼に、天音が視線を投げる。
「……心?」
「そう。我らを従えたいと思うなら、ありのままの心をさらけ出す。そして、その心にある言葉を放てばいい」
光陰を見ると、彼女は黙って微笑むだけだ。彼の言葉に補足を入れるつもりはないのだろう。
心。時として己さえも違(たが)えることのある心。その心の言葉を放つと。
なら。
小さく息を吐き、目を閉じる。
十六将というくらいだから、十六人はいるのだろう。まだ数名しか知らないが。
その彼らを従えるための、絶対条件。
「―――汝、我との契約を誓え。不死に近しいその御魂(みたま)に、我が名を刻み給え」
短く息を吸い、天音が言った。
「我が配下に下(くだ)る意思を示せ。十六将光陰、雷鬼」
刹那。
己を取り巻くかのように、それぞれの気がふたりを覆い尽くす。
ふたりがそれぞれに笑った。
「やっと心が定まったな」
「……うるさい」
他を配下に下すと決めたわけでは、まだない。特に、水月などは天変地異が起ころうとも配下に下すつもりはない。
「天音様」
呼ばれた彼女が視線を投げる。
「水月は、夜空様のことを心の底から慕い、お守りしています。夜空様の前の方に対しても、同じです」
要するに、水月は変わり目が訪れる度に反発していたということか。
「……子供ね」
自分も他人のことを言えるものではないが、心の底から思ってしまう天音である。
光陰と雷鬼が苦笑した。
「まぁ、これからは知らない顔も増えてくるだろうさ」
それだけ言い残し、ふたりの姿がふっと掻き消えた。
120
:
たっくん
:2013/07/11(木) 16:14:55 HOST:zaq31fa5a1a.zaq.ne.jp
頭がパーMANソング♪
1 名前:たくや:2013/07/11 16:14:00 IP:49.250.90.26
パーマン替え歌メドレー
作詞・たっくん
【同性愛パーMAN】
パンツ♪パンツ♪パンツ♪
遠くで呼んでる声がする
きてよ〜パーンツ♪私のアソコへ〜♪
ウンコついてるあのパンツ♪
パンツ♪パンツ♪パンツー♪
ぬ〜くよ〜待ってて〜♪ホモだちになろう♪
チンポとチンポとチンポつなげてみんなでシコろう
アホぞろい
パンツ♪パンツ♪パンツー♪
男同士の友情を凌駕してしまいました。。
友情を超え、同性愛パーMANになろうとしています。
いわゆる、ホモです。
121
:
日陰
:2013/07/12(金) 20:18:46 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
私も、虫とか無理!
でも、中学生になって虫とか少し平気になった……←
天音ちゃん……
何か……大きな背中が瞼の裏に浮かぶよ……←
122
:
ピーチ
:2013/07/13(土) 10:02:10 HOST:em114-51-137-187.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
あたし今でも無視とか絶対無理! 天変地異が起こっても無理!
むしろ中学生になってから酷くなったというか←
あ、よかったら今勝手に更新してるこれの短編的なスレもあるから読んでみてねー!
123
:
名無しさん
:2013/07/13(土) 10:55:54 HOST:zaq31fa5a1a.zaq.ne.jp
誰も読まねーよアホ
顔面殴るぞコラァ!
124
:
日陰
:2013/07/13(土) 16:25:07 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
りょうかーい!(>д<)ゝ”!!
読ませてもらうねー!
っていうか虫ね……うん……
人に害を与える虫はドロップキックを噛ましてこの世界から抹消したいって友達と言ってた←
125
:
ピーチ
:2013/07/13(土) 20:43:57 HOST:em114-51-40-197.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
ありがとう!
っていうか虫なの、うん……←
日陰の友だちいいこと言うね! あたしもそれ賛成!((おい
126
:
日陰
:2013/07/13(土) 21:20:48 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
イヤ、イヤ、イヤ、イヤ!
ど、ど、ど、ど、ドロップキック!?!? お前何考えてんの?! 気持ち悪いよ!
って、私は震えたよ……((アハハ……
私はドロップキックも噛ませられないんだぁ……フフ……
きっと、天音ちゃんは大丈夫だろうね……虫……
127
:
ピーチ
:2013/07/14(日) 06:29:06 HOST:em114-51-10-247.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
いやいや、虫が怖い人間からすれば普通の発想だと←
先に言わないでぇー! 天音の意外過ぎる弱点これから見せるつもりだったのにー!?
128
:
ピーチ
:2013/07/14(日) 07:46:57 HOST:em114-51-10-247.pool.e-mobile.ne.jp
「光陰」
異界に戻ったばかりの光陰に、鋭い声が突き刺さる。
「なんで、余計なことを言ったの?」
水月の問いに、光陰は僅かに首を傾け。
しばらくしてから、あぁと呟いた。
「天音様が、水月のことを勘違いしていたから」
「いいのよ。わざわざ訂正するでもないわ」
自分の主は彼女だけ。何度その言葉を吐いただろう。
初めて自分たちを使役と成した初代の時音から、何度も主が代わった。
そして、それは自分たちにとっての屈辱でもあった。
―――あんたの配下に下るくらいなら、私は約定を違(たが)える。
何度もそう言い、何度もその人間を主としてきた。
だが、他の同胞とて思っているはずだ。こんな不甲斐ない主があるか、と。
表に出しているのはごく僅かだが、それでも。
「……大体、光陰は何でこんなにあっさりと主を捨てることができるの?」
思い入れが強ければ強いほど、困難なことを。
水月の問いに、光陰が薄く微笑んだ。
「…だって、それが主の願いでしょう?」
主の願いは自分たちの願でもある。それくらい、水月とて分かっているのだ。
「……でも」
「私は、時音様の仰ったことも夜空様が仰ったことも、同じだと思うわ」
ただ、言い回しが違うだけ。
「時音様は、ずっと神代に仕えて欲しいって仰ったでしょう?」
その願いが彼女の口から洩れた瞬間、それは十六将の願いにもなった。
「そして、夜空様だって同じことを仰った」
孫の天音に仕えてあげて欲しい。娘に仕えてもらうことはできなかったが、せめて未来のある彼女を護って欲しい。
「…………私だって、分かってるわよ」
どれだけ反発しても、結局は主たる夜空の命に従ってしまうのだ。そして、天音が同じことを言って同じように反発をして、でもやっぱり従って。
今までどれだけ嫌だといっても、彼女たちは口を揃えて言ったのだ。
先の短い自分よりも、未来のある彼女を護れ。
初めのうちは、走った衝撃がなかなか静まらなかった。でも、ひとりふたりと従っていくうちに、反発するのは自分だけになってしまった。
透き通る薄青(うすあお)の瞳が伏せられる。やはり、自分にできることは主に従い、彼女以上の実力のある術者に、天音を育てること。
「水月」
水月が視線を投げる。光陰が微笑んだ。
「貴方の心はもう、決まっているでしょう……?」
「……心が決まっていても、簡単には認められないわよ」
小さく息を吐いて、水月が立ち上がる。
そのまま、彼女はふっと姿をくらませた。
129
:
日陰
:2013/07/14(日) 20:12:45 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
っえ……
まさかの、天音ちゃん……
アレか。我らと同類のアレが無理ってヤツかぃ?←
て、展開がドンドン面白い方へ転がっていくね……((ワクワク(笑)
これからも、目を離さず読まなきゃ!((目が悪くならない程度に←
130
:
ピーチ
:2013/07/15(月) 06:26:24 HOST:em49-252-96-248.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
まさかのアレなんです……
そこが柊一が惚れる要因の一つでもあるけどw
面白い方向に進めてるならよかったよ!
……ちょっと待って日陰? あのね、目悪くならない程度にじゃなくて目腐らないように注意しないとだよ!?
131
:
ピーチ
:2013/07/15(月) 10:32:45 HOST:em49-252-96-248.pool.e-mobile.ne.jp
異様な気が感じられないことを認めて、天音が小さく息を吐く。
やっと物事がひと段落ついた。
額に手を当てて、外に出る。
折れた竹箒(たけぼうき)を見て、天音がふと思った。
「そう言えば、これって私が折ったんだっけ」
確かあの時は笑っていたはずなのだが。なぜか霊力が左手に集中して、気付いたら折れていた。
片付けないとなと思った天音が手を伸ばした、瞬間。
「―――え?」
がさがさと蠢く、長い尻尾を持つそれは。
「き…………っ」
伸ばした手を引っ込め、
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!?」
「どうした!?」
天音の悲鳴を聞き付けて飛び込んできた昇を見て、彼を目の前に突き出す。
「あ、あれなんとかして早く!」
「は?」
既に涙目になっている天音の指すものを見て。
「………蜥蜴(とかげ)?」
たったかと走り回っている小さいそれは、昇がつまみ上げると驚いたように両足をばたばたと暴れさせる。
昇が苦く笑いながら天音にそれを見せた。
「これでいいの?」
「早く捨てて神社の外に!」
「……酷い言われようだな、お前」
思わず蜥蜴に同情してしまった昇である。
だがこれでからかおうものなら半殺しどころか本気で殺されかねないので、言われた通り神社の外に放してやる。
「ほら、もう来るなよ」
そう言って再び神社に入ろうと―――
「手、洗ってきて」
したところで、天音に怒鳴られる。
いや、怒鳴ってはいないのだがそれがまた怖いというかなんというか。
大人しく手を洗ってから神社に戻り、彼女の傍に控えていた夢月に声をかけた。
「お、久しぶりだな夢月」
“そうですね”
平然と返した夢月が彼の横を通り、入り口を見て。
“今日は、柊一さんはいらっしゃらないんですか?”
「あ、そうだった」
そう言って、昇が天音を見る。
「今日、一葉の命日だろ?」
「……そう、ね…」
小さく頷き、天音が言った。
「私も行くつもりだったけど。一人で行っちゃったみたいね」
「俺もついて行こうとしたけどな、あいつに止められた」
「止められた?」
どこか納得のいかないように、少女が問い返す。
「一人で行かせてくれ、って言われた」
「…じゃあ、後から行こうかな」
「いや、先に行って花の水を変えたりするだけらしいぞ。その後一回こっち来て、そのあとでまた行くって言ってたから」
青年の言葉を受け、天音がそうと呟いた。
「じゃあ、柊が来てから行きましょうか」
結局、昇はそれまで神代神社に出没した虫の駆除作業をさせられる羽目になった。
132
:
たっくん
:2013/07/15(月) 10:59:25 HOST:zaq31fa5a6f.zaq.ne.jp
作詞・作曲
たくや
【ピーチさんのソング】
ババアが死んだ〜♪ババアが死んだ〜♪
いい気味だ〜♪いい気味だ〜♪
さよならす〜るの〜は〜ツラ〜いい〜けど〜♪
寿命だよ♪仕方がない♪
ピーチが逝くまでごきげんよう!
さよならするのはツライけど・・・の替え歌でした。
133
:
ピーチ
:2013/07/16(火) 05:14:28 HOST:em1-115-94-31.pool.e-mobile.ne.jp
肩よりも少し長めの漆黒の髪が、さらりと風に靡いた。
「……久しぶり、一葉」
珍しく髪を結っていない青年が哀しげに笑む。
「やっぱり、出てきたくない……か」
苦笑気味に笑い、柊一が供えてある花に手を伸ばした。
花瓶から花を取り出し中の水を変え、再び花を入れてから元あった場所に戻す。
「ごめんな、この時期に桜は咲いてなくて」
できることなら、妹の好きだった花を供えてやりたいのだが。
「……何か俺、虚しいなぁ…」
苦笑しながらそう言って、青年が身を翻す。
「また後で来るよ、今度は天音たちと一緒に」
だから、せめてそのときは。
「………」
物言わぬ墓石を意味ありげに見つめ、柊一は幼馴染の家へと急いだ。
「―――…で」
これは一体どういうことだろう。
「えーと、確か…」
確かも何も、つい数分前のことを忘れるわけがない。もしそんなことがあれば、それは認知症の類だ。
「墓行って花の水替えて、その後に天音の家に行こうとしてたはずなんだけどなぁ……」
要するに、単純すぎる罠に簡単に嵌ったということか。
「…天音にばれたら、どうなるかなぁ……」
―――ぼーっと歩いてるから、そんな馬鹿でも分かるような罠にかかるのよ。
あっさり切り捨てるような一つ下の幼馴染の台詞が容易に想像でき、柊一が困ったように笑った。
とにかく、この空間から出なければ外の状況も掴めない。
両手を胸の前で組み合わせ、
「―――天地空海(てんちくうかい)、呪詛異術(じゅそいじゅつ)」
「ちょっと、余計なことしないでくれる?」
「え?」
闇を破るための術を施そうとした矢先、少女を思わせる可愛らしい声が聞こえた。
「別に無理に破らなくてもいいわ。ここは、貴方を休ませるための場所だから」
唐突に姿を現した少女の紅い瞳が異様に光る。闇とは対照的な白い髪がぶわりと広がった。
「休ませ……?」
「そう。無理に霊力解放するからよ、馬鹿みたい」
そう言ってくすくすと笑う少女の言葉が引っ掛かり、柊一が問い返す。
「…ちょっと待ってくれ。今、何ていった?」
「『馬鹿みたい』」
「その前」
「え? 『無理に霊力解放するからよ』?」
「それだ」
少女の言葉の違和感に気付いた柊一が、彼女に問うた。
「どういうこと? 俺、妹と先祖の墓に行って帰ろうとしてただけだよ?」
「え?」
今度は少女が驚く番だった。
「なに言ってるの? 確かに貴方だったわよ、魔獣にやられかけたの。だから私が貴方を引きずり込んだんだもの」
「いや、だって確かに……」
少なくとも、自分にそんな記憶はない。
だが。
「っ………!?」
左手は確かな熱を持ち、それは痛みとなって柊一を襲っているのだ。
「なん……っ」
「貴方、もしかして」
柊一が視線を投げる。少女が腕を組んだ。
「今日今までの記憶、ある?」
「は?」
今日今までの記憶、だと。
そんなもの、あるに決まっている。
「朝起きて雑鬼たちと話し……あれ?」
雑鬼と会話などしただろうか。
何とも形容しがたい表情を浮かべる青年に、少女が問うた。
「ねぇ。貴方、今日が何の日か覚えてる?」
「……今日、が…?」
何か特別なことがあっただろうか。
何も思い当らない。
「何か、特別なこと……」
「そう。貴方にとっては、何よりも大切な日よ?」
「何よりも……大切…?」
全く思い出す様子のない柊一を見て、少女がやれやれと息を吐いた。
「思い出せないなら仕方ないわね。……問題は」
彼女たちに、どう伝えるかだ。
しばらく思案していた風情の少女が、やがてすっと音もなく柊一に近付いた。
134
:
たっくん
:2013/07/16(火) 11:40:28 HOST:zaq31fa5a6f.zaq.ne.jp
またクソスレですか
ピーチさん・・・?
貴方のスレ見ると
ついウンコをしてみたくなります。
135
:
たっくん
:2013/07/16(火) 11:45:20 HOST:zaq31fa5a6f.zaq.ne.jp
近々、新しい話作ろうと思っています。
ピーチという人物(貴方)を題材にした創作です。
大まかな内容・・・
ピーチさんに詐欺師を紹介して
後に、莫大な借金を負わせるというのがテーマです。
136
:
たっくん
:2013/07/16(火) 11:45:57 HOST:zaq31fa5a6f.zaq.ne.jp
私が見たところ、ピーチさんのようなタイプは
人に騙されやすいので注意が必要です。
137
:
日陰
:2013/07/21(日) 15:38:19 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ>>
天音ちゃん、可愛いなドン畜生ー!?
柊一君! 天音ちゃんファンクラブを開こう!
大丈夫! 一夜君達も参加させるから!
にしても、ホント天音ちゃん可愛いねぇー(^ω^)
まぁ、私もトカゲみたら悲鳴上げると思うけど……。
って言うか、柊一君大丈夫か?!
記憶無くなったって……
超私好みの展開じゃないッスかー!((黙れ
138
:
ピーチ
:2013/07/21(日) 18:35:46 HOST:em49-252-192-63.pool.e-mobile.ne.jp
日陰>>
可愛いの!? ただ悲鳴あげただけで可愛いの!?
よし一夜くんさっさと逃げるのが賢明だ!←
記憶なくなっちゃいましたね柊一さんや。さてこれからどうなるやら((
139
:
たっくん
:2013/07/22(月) 11:22:29 HOST:zaq31fa59cb.zaq.ne.jp
またクソスレですかピーチさん・・?
・・相変わらずですね〜貴方も
ところで肉ミンチ元気ですか?
肉ミンチ・・いわゆるピーチさんのアソコというやつです。
140
:
たっくん
:2013/07/22(月) 11:26:52 HOST:zaq31fa59cb.zaq.ne.jp
ところでクソスレの意味ご存じですか?
知らない方もおられると思うので一応説明しておきます。
2ch用語で、ダメな掲示板、ムダ掲示板、削除依頼確定掲示板
全てブレンドしてクソスレと申します。
ではまた
141
:
たっくん
:2013/07/22(月) 11:28:38 HOST:zaq31fa59cb.zaq.ne.jp
しかし私は暖かく見守ろうと思っています。
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