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ムーン☾クロニカルズ

1彗斗:2012/09/06(木) 20:55:21 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
そんなこんなで始まった投稿中のあの作品の原点になっていたボツ作品に少々マシになった文才を加えてリニューアルさせた継ぎ接ぎ作品…

完成までの期間約二年と言う年月のわりには見応えは無いのかも…しれない。

ま…まぁ私の描いていた想像よりはマシにはなっていると思いますので生温かい目でも何でもいいので見て頂けたら幸いです……m(_ _)m

因みに登場人物等は次に書きます。

では…月光の門を開きこの物語の末路を見届けて下さい…

2彗斗:2012/09/06(木) 21:23:29 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
あ…何か数字みたいなのが混じってますがそこは無視という事でお願いします。

登場人物の紹介

望月 麗奈 性別 女
元は現世に生きていた普通の女の子。髪と瞳は月色で容姿も完璧なまでに良い。
だがある日突然、一つ下に記述しているアホの手違いで命を儚く散らしてしまう……
そしてある『夢』を叶えてもらうに夢の断片を探す旅に出る。
性格は少々気が強い所が目立つ。

ブライト&シャイン
とある手違いで麗奈を死なせてしまった張本人達。二人揃って色々と麗奈には頭が上がらない…ブライトは銀色の貴族装束に金色の瞳と髪、一方でシャインは金色の貴族装束に銀色の髪と瞳である。
出逢った直後から「バカ」と麗奈に呼ばれている始末、何かの縁で麗奈に『ある物』を集めて欲しいと頼み、旅に出させたのもこの二人。
ブライトは口調が荒く、シャインは口調が丁寧である。

大宮 勇騎 性別 男
麗奈と何かしらの接点がある同い年の男。暗い藍色の髪に濃い翠色の瞳を持つ。
何かと行く行く先で麗奈と関わっている奇妙な男。
口調は標準的な喋り方で性格も至って普通である。

…以上でキャラ説明はこんな所です。

説明にもあった様に転生モノです。それが苦手という方、人が死んでるのか…と思う方は戻る事をお勧めします(グロい場面が出てくる筈ですので……)

それでもオッケーと言う方は暫しお待ちを……

3彗斗:2012/09/06(木) 22:04:58 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
原点の欠片 現世、日常との別れ、非日常との出逢い
 …ここはとある町に住んでいる一人の女子高生のいつも通りの日常である。
「ん?! …ヤバッ! また遅刻!?」
 このボサボサになった長い月色の髪を持つ月色の瞳の彼女の名前は「望月 麗奈」。彼女はベットからパッと飛びだして一瞬で身だしなみを整えた。勿論ボサボサの髪もいつもセットしている元の腰まである月色のストレートに戻っていた。
「ヤバいヤバい!! また廊下に立たされちゃうっ!!」
 事前に用意してくれた朝ごはんも食べずに玄関を飛び出す。ここまで掛かった時間約2分…とんでもないスピードで支度をしたと思われる……。
「それじゃ〜行ってきま〜す!!」
 出発の挨拶を済ませた後、慌てて自転車に跨り必死に自転車を漕ぐ。
 月色の髪が、空を切る風に靡いて輝いている。何処から見ても普通の女子高生だ……が、その様子を鏡越しに騒がしく見ている二つの影があった。その二つの影は物凄く慌てている様だった。一体何が起こると言うのだろうか……?
「この程度の遅刻なら後4分程度で着くっしょ」
 …とそんな事は露知らず、のんびりと自転車を走らせている麗奈。
 間もなくして交差点が見えて来た。まだ通行できる状態では無い為赤信号である。それを見て麗華はプーっと頬を膨らませて文句を言った。
「こんなんじゃ5分の遅刻になっちゃうじゃない! も〜どうしてくれるのよ!!」
 麗奈は交差点の横断歩道の前で一人地団駄踏んでいる…その様子を見かねたか偶然か信号が青に変わったのだ。これで麗奈がやっと通行できるようになる。
「やったね☆ これでやっと…!」
 その時、視界が逆転して衝撃と激痛が走る。自転車があらぬ様子で拉げていた、人々の叫び声が聞こえる、一体何が起こったのだろうか…と麗奈は周りを見てみた…手に何かついている。麗華はそれにあまり動かない首を動かして視線を向けてみた……
(……血?)
 言葉が何故かで無い。その為、頭の中で自分に問いかけた。何故自分が血を流しているか、何が起こったのか。もう何も考えられなかった……思考回路が働かない上に意識が遠退いて行く……。
(わ…私…し……死ぬの?)
 胸中でそんな事を呟いてみるがどうにもならない。
 そのまま…恐怖を抱きながら彼女の意識は深い暗闇の中に沈んで行った……

――こうして彼女の日常の終焉(終わり)は唐突に突き付けられ、一瞬にして奪われる。彼女に拒否権は……絶対に無い。

4彗斗:2012/09/06(木) 22:07:05 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
あ…一部で麗奈と麗華を間違えていますが気にしないでくださいね(汗)!!

5ピーチ:2012/09/06(木) 23:35:48 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

新小説ー!!

転生者大好き!自分でも二次創作的なので書いてたから!←カンケーねーw

頑張ってねー!

6彗斗:2012/09/07(金) 19:41:40 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
勿論頑張っちゃいますよ〜!!(最初だけこう言うww)

転生者って言う所意外の設定を丸パクリした後、仲間の人数を変更して出来たのがあのノゾミ達の小説なんです。

立場的に言えば…麗奈はノゾミの前身モデルって所ですかね?(口調も性格もノゾミとそっくりな所も…?)

あ…それと登場人物が物凄く少ないですがこれで進行する訳ではありませんのでww

7彗斗:2012/09/07(金) 21:16:10 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
一乃欠片 月に魅入られし者
「……つつつっ…一体ここは…どこ?」
 フラフラとしながら立ち上がった麗奈、そこには今まで見てきた現実の世界とはかけ離れた光景だった……
 大地には亀裂が走り破片の一部は宙に浮いたまま静止している、そして空はまるで色を塗り替えた様に空の青から無機質な灰色へと塗り替えられ、そこには……その独特の色を失い唯の大きな灰色の球体となった無残な格好の月が浮いていた……
「ここは…一体…何処なの?」
 周りをグルッと見渡すとグランドピアノらしき大きな物と木々の間に挟まった細い麗奈には大きめのハンモックが見つかった。…だがいずれも色を失って灰色のままだが…
「ここは…夢の中、俗に言う『夢の空間』さ」
 そこに出て来たのは金の髪を持ったいかにも紳士風の風貌をした男が姿を現した。
 そしてその男の言葉に続く様にしてまた別の男の声がした。
「…ま、即ちお前は死後の世界に居るってこった」
 そして、その言葉と同時に出て来たのは色が真逆と言う所意外、前の彼と殆ど同じ服装をしているものの、何処か違った雰囲気を漂わせる男だった。
 死後の世界…それはつまり…と頭の中で考えた麗奈が出した結論は……
「わ…私は…死んじゃったんですか!? 答えて下さい!」
 返答を聞く為に必死に前に出て来た男二人に縋り付く、勿論そんな事をされて嘘をついた所でどうにもならない。
 金髪の男が先に信じたくない様な冷たい結論を口にした。
「そうだ、お前は…死んだんだ。此方の手違いによって…」
「えっ…!? そ…それって一体どういう事ですか!?」
 その時、二人は洗い浚い全ての経緯を麗奈に話した。この二人の手違いで麗奈の名を明記に書いて連れて来てしまった事、ずっと前から麗奈の行動をずっと見ていた事も……
 それを知った時、麗奈は…驚愕した。
「そ…そんな…私には…もう未来が無いって言うの?!」
 その言葉を叫んだと同時に彼女は灰色の大地に泣き崩れた。
 …その時、銀の貴族衣装をした男が「…ただ」と言葉を繋げた。
「方法はある。それは…お前がある物と契約をして此方側の言う通りにさえすれば…の話だがな」
 その言葉に補足を付けるつもりだったのか金の貴族衣装を着た男が付け加えをした。
「それにその目標を達成してくれれば……お前を現世に生き返らせると同時に一つだけ…夢を叶えてやれる」
「ゆ…夢を…叶える……?」
 涙声になっていながらも麗奈はその言葉に反応した。何か叶えて欲しい物でもあるのだろうか……?
 その後彼女は即答で返事をした。
「わ…私やります!! それがどんな事だろうと…必ず…!!」
 すると銀色の遺族衣装を着た男が代わりに大変短く返答した。そして語尾に簡単に名前も入れて自己紹介をし始めた。
「お前の気持ちはわかった。…そう言えばまだ名乗って無かったな。俺は「ブライト」。これからヨロシクな。麗奈!」
 その様子を見て慌てて金の貴族衣装を着た男は自己紹介をし始めた。
「あぁ…そう言えば僕も自己紹介が未だだったね。僕の名は「シャイン」。ブライト共々これから宜しく」
 その後、彼らは麗奈と握手をした後、後ろ姿を向けて去り際にブライトはこう言った。
「今日の所は流石に疲れただろう? 今日はもう休んどけ。そんで明日、出発の準備だ! 覚えとけよ!」
 そうして二人の男の姿がその場から消滅した…
 この部屋に残されたのは…麗奈だけになってしまった。麗奈は胸の所から取り出したペンダントを見て…少しだけ嬉しげにしていた。
「ひょっとしたら…また会えるかもね。会えたら…良いよね……勇騎」
 麗奈が持っていた灰色に光る金属製のペンダントには同い年ぐらいの男の子と映っている麗奈の写真が入っていた……

8ピーチ:2012/09/07(金) 22:45:28 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

もちろん頑張っちゃってー!←

…………まさかのか!

え、え、ちょっと待って?麗奈ちゃんって口調丁寧じゃない?

それがノゾミちゃんと一緒?

9彗斗:2012/09/08(土) 19:05:27 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
最初だけ最初だけww

あと少ししたら黒い部分が見えてくるからww

その部分はノゾミと酷似してるからww

10彗斗:2012/09/08(土) 19:52:16 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
二乃欠片 相棒との出会い…
「ん〜? だぁれ?」
 木々の間に架けられた大きめのハンモックに自分の体を預けて寝ていた時、麗奈はふと人の気配を感じて目が覚めた。
 麗奈は眠そうに上半身を起こして二人が消えた場所の周辺を見ていると……一人、凛とした男の姿が目に映った。
「……君か、あの門を開く資格を持つ者は……」
「あ……貴方は誰?」
 いきなり意味の解らない言葉を口にした見覚えの無い男に向かって恐る恐る麗奈は訊いてみた。
 すると……男は口角を少し上げた後、自分の名を名乗ろうとしたのだが……
「お前は俺の顔を忘れたってか? 俺の名は……いや、言わないでおこう。ここで言うとお前が混乱するだけだしな」
 この男は、どうやら麗奈の事を知っている様子だ。ただ一つだけこの男には不自然な点がある。
 何が不自然かと言うと……この男、顔も頭もフードで隠して見えない。それに声もよくよく訊いてみると……擬声の様な感じがする……。
 それほど麗奈に顔を見られる事が不味い事なのか……
「……貴方、そんな恰好でここに何の用?」
「あぁ…すまない。ここに長居する気は無いからちゃっちゃと用事を済ませる。その用の内容は…コイツを渡す事だ」
 とパチンと指を鳴らした時、彼の斜め右前方に光が現れその中から月色の狐の様な動物が出て来た。その動物を見た麗奈はポカ〜ンとした顔でその男の隠れている顔を見ている……
「え……その動物は何?」
「…お前まさか…この動物を…知らないのか?」
 信じられないとでも言う様な雰囲気で見返している男に向かって冷や汗を垂らしながら……言い訳をした。
「…だって私はその動物見たこと無いもん…」
「……ま、仕方がないか。お前の環境では見る事は出来ないしな。コイツは「ムーン・ジャッカル」。簡単に言い換えれば狼だ。お前の旅の頼れる相棒になる筈だ連れて行くと良い」
 そう言いながら男はジャッカルに指示を出して麗奈の近くに行かせた。ジャッカルはその後、じっと麗奈の顔を見て…コツンと顔を麗奈の足に押しつけ始めた。
 その様子を見た男はホッと安堵の溜息をつきながら何をすればいいのか分らない麗奈に説明をし始めた。
「…その様子からすると……お前をご主人と認めたみたいだ。良かったな、もしコイツが認めてなかったら…お前に噛みついていた所だ」
「……ま、いっか。これからよろしくね…え〜と額に月の形みたいな傷があるから……『ムーン』!!」
「ヴァン!」
 このやり取りを見ていた男は…「頑張れよ」と静かに言い残し、その場から消えてしまった……

11ピーチ:2012/09/08(土) 21:29:19 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

あたしも一緒、最初だけーw←

……何気に黒い部分も気になるw

12彗斗:2012/09/08(土) 23:28:27 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
まぁ…飽きっぽいのは似た者同士って事ですよw

黒い……と言えば良いのか? 今更考え直したら……黒は黒でも若干毒舌よりかも……?

13ピーチ:2012/09/08(土) 23:59:43 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

うん。そだネ。飽きっぽいよあたしw

…うん、まだ片方だからいーよ。天音なんてどす黒い上にとんでもない毒舌だからw←昇でさえも敵わないw

14彗斗:2012/09/12(水) 22:26:31 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
まさかの両方かw 

黒と毒舌の両方を兼ね備えているのか天音ちゃんはww

いやはやとんでもない子だねww

15彗斗:2012/09/12(水) 23:15:55 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
三乃欠片 土下座と静かな怒り
「よっ、昨日は眠れたか……ってあん? なんだ、隣に寝てるそいつは」
 ブライトは跳ねまくった寝癖が目立っている麗奈に挨拶に来た様だ。……少しは相手の事情も考えたらどうなのかと思ってしまうのだが……
 ブライトが瞬間、麗奈はハッとなって大声でこう叫んだ。
「あ〜! ちょっと今はその質問は後! 身だしなみ整えるからちょっと外に出てて!!」
 ブライトは訳が分っていない様子だったが急いで部屋から出ていった……急いで出て行った理由は、ムーンが今にもブライトに噛み付きそうな形相で唸り声を上げていたからだろう。
 誰もいなくなったのを見て麗奈は夜の間に付いてしまったあり得ないレベルの寝癖を馴れた手つきで直し始めた……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…ったく…なんだよいきなり怒鳴ったりして…」
 シャインが居る部屋に戻ってきたブライトは帰って来るなり麗奈に対する陰口を叩き始めた……
 その様子を見たシャインがかなり早い時間で帰って来たブライトを首を傾げながら見て、不思議そうに尋ねてきた。
「一体何があったんだい? 嫌な事でもあったのかい? それとも……麗奈ちゃんに…良からぬ事でも…」
「アホか。大体なぁアイツに良からぬ事をして誰の得になるって言うんだ? どう考えても俺が二重死刑にかけられるだけじゃねぇのか?」
 サラリと変な事を言いだすシャインを、いつもの様にバサリと切り捨てるブライト。どうやらシャインは、考えている事がどうしても口に出るらしい。そしてボソッと独り言のように誰にも聞こえない様に呟いた……
「一度二重死刑に遭ってみたら良いのに……」
「あん? 今さっき何か言ったか?」
 シャインは基本、影で何をしているのか分らない人物だ。案外ブライトが思っている以上に黒かったり凶暴だったりするかもしれない……ブライトは薄々そう考えて警戒しているのだ。
 その会話から程無くしてシャインが意味有り気な表情で話題を持ちかけて来た。
「例のあれ…謝罪しといたほうが良いよね?」
「良いよね? ったって……まだ分らねぇ。案外怒ると怖そうだしな……」
「ま、そうだよね。あの娘は…怒らせたらちょっと…不味いね」
 そんなコソコソ話をしてると……身だしなみを完全に整えた麗奈が部屋から出て来た。
 麗奈の月色の長い髪が日の光で煌めいて見える所を見ると誰でも綺麗だとも思うだろう。
 だが生憎この二人は女には疎い、と言うより縁が無い上に興味が無いのだ。現に興味無さそうに一通り全身を見た後、何事も無い様な顔をしてシャインから目の前に見える大きな門についての説明が始まった。
「今見てるこの変に大きいこの門は、見た目の通り月色に光っているから『月光の門』って言うんだ、ここから僕達が探している物が在る世界へと飛んで行くのさ」
 そして…説明中のシャインは気になる事が一つあった、それは……怪訝そうな目でブライトと自分を見ている麗奈の視線…それだけが妙に痛かった。
 もしや……と直感したブライトが恐る恐る聞いてみた。
「あの…まさかとは思うけどよ……怒ってるのか? 手違いでお前が死んじまった事……」
「いいえ、もう怒って無いわよ。仕方ないから割り切っただけよ」
 嘘付け、どう見ても目は怒りの一色に染まってるじゃねーか……と胸中で思うも口には出さない…と言うか出せない。
 とその時、麗奈はブライトにある話を持ちかけて来た。
「ねぇ…私が貴方達を呼ぶ名前付けて良い?」
「良いっちゃ良いんだが……一体どんなのだ?」
 ブライトがニックネームについて聞いてみた所、即答で麗奈はこう答えた。
「二人纏めて…「バカ」」
「お前、そのニックネームからして絶対に俺たちの事を静かに怒ってるだろ?!」
「いいえ、怒って無いわ」 
 こんな事を平然と言ってのけておきながら目は完全に笑っていない……完全に怒っている者が向ける眼差しだ……
「いや…すまなかった。本当に悪気は無かったんだって…頼むから許してくれ」
 その胸中を察した元凶であるブライトはいきなり土下座をし始めた……

16ピーチ:2012/09/12(水) 23:48:36 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

うん、まさかの両方w

ブラックは元々好きだったし、毒舌も大好きだったからー!

17彗斗:2012/09/13(木) 22:08:52 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
こっちは好きとかそういう物じゃ無くて自然にこうなったww

こっちの方が笑いを取りやすいかなって思ったからw

18彗斗:2012/09/13(木) 22:53:51 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
四乃欠片 異界への出発
 暫くの間、ずっと平謝りを続けたブライト。このレベルに達した時、流石に根負けしたのか麗奈が口を開いた。
「ま……仕方ないわね、一応許してあげる。でも……」
「でも……何だ?」
 麗奈はジッとブライトの顔の目の前まで詰め寄った後、脅す様な低い声音でこう言った。
「約束守らないなら……分ってるわよね?」
「はいっ! 分りましたっ!!」
 この光景を傍らで見ていたシャインは苦笑するしかなかった……
 だが、こんな所で苦笑している場合では無い。すぐさま真面目な表情を作り、ブライトは麗奈に言い聞かせる。
「一つだけ、注意事項がある。あちら側の世界では夜にしか君の姿は見えない。昼は姿は見えなくなって声だけになってしまうから周囲の人を驚かせない様にね。」
「ええ。肝に銘じておく事にするわ。」
 その言葉を待っていたようにブライトはニッコリとした表情で頷いた後、右の指をパチンと鳴らした。
 すると――――目の前にある開きもしない月光の門が月の色に光りだし独りでに開きだしたのだ!
「……で、最初の夢の欠片は?」
 麗奈はブライトにそう聞くと、ブライトは返事の代わりに一枚の紙を手渡した後、こう言い添えた。
「その紙に描かれている人物を……助け出して欲しい」
 一瞬、何を言っているのか分らなかった麗奈は顔をしかめてから再度、聞き直した。
「それって、どう言う事?」
「そのままさ。この絵に描かれている人物は……知らず知らずの内に欠片を所持しているが心を傷めているからそう簡単には渡せないだろう。それも、その心の傷は深い。」
 ブライトは、言った事を分りやすく麗奈に説明した。と言うよりは、肯定したと言う方が正しいのかもしれない。
 麗奈は理解出来たみたいだが、何となく納得していなかった。何とも言い難い神妙な顔つきになってうんうん唸っている……その様子を見たブライトは麗奈を何とか納得させようと一言だけ、言い添えた。
「まぁ、ここで唸ったって何も分んないんだろう? それなら実際に会った方が早くないか?」
 その言葉を聞いた時、ちょっとだけその気になったのだろうか、麗奈は納得した様な表情を作って「ま、バカが言ってる事が一理あるわね」と仕方なさそうに呟いた。
 その様子を見たシャインも二コリと笑って麗奈に合図を送った。
「……それじゃ、行ってくるわ」
「ウォン!」
 それだけを言い残して麗奈とムーンは月光の門を潜り、まだ見た事も無い未知の世界へと繰り出した……

19ピーチ:2012/09/13(木) 22:54:41 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

あらら、自然にかww

確かに笑いは取りやすいよね←ずばずばと酷いこと言う人居たらww

20彗斗:2012/09/13(木) 23:32:13 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
黒キャラの良い所は……

使い勝手が良い、やり取りの中での笑いの流れを作りやすい、いきなりな所で突然吐いたりするから笑いやすい。

ってぐらいかな? 黒キャラは結構色んな場面で使い勝手が良かったりするから私の方は基本的に女子は全員黒キャラww

21ピーチ:2012/09/14(金) 00:11:14 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

分かる!!すっごく分かる!!

黒キャラが居てこその小説だからネ、あたしはww

22彗斗:2012/09/15(土) 01:21:28 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
五乃欠片 廃墟群の中で……
 ……ここはとある鉄骨で出来た廃墟群の中、人につい最近使われた形跡も手入れの後も無く、あちこちで蔦が伸び放題になっている……
 その廃墟に一人の少年がフラッといきなり現れた、その少年の服装や特徴と言えば紺碧の髪に黒色の礼服らしき服を着ていた。年齢は大体にして16辺りと言った所か。
 その男は馴れた足取りで廃墟の高い所まで昇った後、足場にしていた鉄骨に腰を下ろしたと同時に悲しげに一人呟いた。
「……護ってやれなかった……すまない、ノア……っ!!」
 ノアと言う人物の事を思い出したのかその少年は誰もいない廃墟で一人、大粒の涙を流して泣き伏せていた……
 とそこに、曇天の空からいきなり大粒の雨が降り注いだ。瞬く間に廃墟も、少年も雨に濡れてびしょびしょになってしまった
 大粒の雨と涙、どちらも同じ様に見えてしまうがこの少年にはそんな事はどうでも良かった。ただ、一人で静かに一人の人間を思っていたかったのだ。
「……一体どうして……僕の前から消え去ってしまったんだ!? 答えてくれ!! 『ルティール=ノア』!!」
 ルティール=ノア。その名前こそが、ノアと呼んでいる人物のフルネームだ。たった一人の大切な幼馴染を……護ってやれなかった。その後悔の念が今、彼を襲っているのだ。
 彼は……一体何を思い、考えているのだろうか……一体何があったのだろうか……その事については……彼自身にしか分らない。 
―――痛烈な泣き声だけが無情にも廃墟に木霊した……
〜〜〜〜〜〜〜
「はい。とうちゃ〜くっと……」
 一方で麗奈は人気が無く昼も薄暗い裏路地から人通りの多いこの町の中央通りに出て来た。今、この世界は昼になっているので誰も麗奈とムーンの事は見えていない。
「来てみたは良いけど……ここからどうすればいいんだろう?」
 麗奈はそのままジッと動かずに数十秒考えてから、ずっとここに居ても何も変わらないと判断してその人込みの中に溶け込んでしまった……

23彗斗:2012/09/17(月) 01:42:24 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
六乃欠片 人混みと雑踏の中で……
「…あのバカ達は一体何が言いたいのよ!! こんな人の中でこの人だけを探せるか〜〜っ!!」
 麗奈は、突発的に手に持っていた似顔絵が描かれた紙を地面に叩きつける。広い路上を覆い尽くす様なとんでもない量の人混みの中から、この紙に書かれている人物を探し出す事など到底不可能だ。
 ひょっとしたらこの中に居ないのかもしれないのに……
「仮に対象の人物を割り出す事が出来たとしても何処に住んでるか何てどうやったら割り出せるのよ!? 似たような人物もいるってのに……」
 麗奈は行き次も入れずにそこまで愚痴った後、ゼイゼイと肩で息をしている。つまり、麗奈の言いたい事を要約すると……
 この量の人物から特定の欠片の所持者のみを割り出す事は今の状況では不可能だ。と言いたいらしい……
 そのまま一人でギャーギャー騒いでいると……住人達の噂話が耳に飛び込んできた。その言葉に聞き耳を立てて聞いていると……何とも暗い話題が飛び込んできた。
「ねぇ……知ってる? あのラベンダー畑の近くに住んでるリウシス家の息子さん、婚約者に先立たれたってね……」
 ……好きな人に先立たれた…か……と麗奈は胸中で住民の言っていた事を自分の境遇に重ねてぼそりと呟いた、その月色の眼には何処か悲しげな感情が籠っている。
 ……と、麗奈はその考え事を即座に止めてリウシス家の息子とか言う人物から当たってみる事にした。
「一応目星は付いたね、いこっか。ムーン」
 その後ろにいたムーンを連れてそのラベンダー畑の近くに住んでいると言うリウシス家を探しに人混みの中から向けだそうとし始めた……
〜〜〜〜〜〜〜〜
「あ〜〜っ!! しまった〜ぁっ!!」
「? 一体どうしたんです? ブライト?」
 ここは月光の門のある部屋、ここはブライトとシャインがいる場所だ。
 不意に大声を出して騒ぎ始めたブライトを怪訝そうな視線を投げかけながらシャインは尋ねた。すると間髪いれずにこんな答えが返ってきた。
「ヤベ〜って!! アイツに「凶獣」の事を言うの忘れてたんだよ〜〜っ!!」
「!! 何ですって! 貴方は一体どれだけの失敗を重ねれば気が済むんですか!! このままでは彼女の身に危機が……!!」
 凶獣……それ即ち、心に巣食う闇が生み出した闇の怪獣。その凶獣は欠片の力を悪用してパワーを増幅させたり相手の生気を吸い取り自らのエネルギーとしたりするのだ。
 その様な凶暴極まりない化け物の存在を説明し忘れていたブライトは……間違い無く後で麗奈に殺されるなりなんなりされる事だろう……
「お前等は全く相変わらず鈍臭いなぁ……」
 その時、慌てる二人の前に現れたのは……麗奈にムーンを託した男だ。その男の姿を見るなりブライトは片膝をついて一礼してから。
「すみません!! オーナー! 俺の不注意で……!!」
 真っ先に言葉で謝罪した。そして謝罪の言葉を続けようとしたが前に男がブライトの元へ歩み寄って自分の口に人差し指を当ててからこう言った。
「いつまで経ってもチンタラチンタラ理屈は並べるな。それが約束だっただろ?」
 ブライトは投げ掛けられたその言葉に返す言葉も見つからなかった。
 その時、シャインがブライトの隣に歩み寄って一つ意見を述べた。
「お言葉ですがオーナー、凶獣の件についてですが……いかが致しましょう?」
「それなら問題無い。俺が行って来る」
 その言葉を聞いた時、ブライトとシャインは顔を見合わせて瞬きをした後、両手を前に出してその発言を無かった事にして欲しいと懇願した。
 しかし、オーナーである男は二人の意見を聞き入れずこう言い返した。
「お前たちは下界には降りれない。それなら霊体である俺が行くしかないんじゃないのか?」
「ですが……それは危険過ぎます!! どうかお止め下さい」
 シャインも必死に止めるが男はそのまま二人を説き伏せて月光の門を開けさせた。
 流石に、どこまでも呑気な二人の顔にも心配の表情が浮かんでいる。男が飛び込む前にブライトが一声かけた。
「では……行ってらっしゃいませ……マスターO」
「あぁ……行ってくる」 
 ブライトの言葉に短く答えたマスターOは開かれた門の中に静かに入って行った……

24ピーチ:2012/09/17(月) 10:57:37 HOST:i121-118-221-80.s11.a046.ap.plala.or.jp
慧斗さん>>

麗奈ちゃあぁぁぁぁん!!

キレないでー!!

25彗斗:2012/09/17(月) 18:27:52 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
この小説の中でもキレる箇所は少なく無いんだよww

だから今に始まった事じゃないしその後は……本文に書いてある通りの出来事がww


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