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[これは夢?]LOVE DOLL[それとも現実?]
1
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/17(土) 21:29:43 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
(( いらしゃいませ、お客様。
ようこそ、今日はどの人形をお探しですか?? ))
”LOVE DOLL”
それは貴方を幸せにしてくれる恋愛人形―――
容姿は人間そのもの。
でも、中身は人形のまま――…
人形の願いは、主の笑顔と幸せ。
(( お買い上げ、有難う御座います。 ))
2
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/17(土) 22:35:14 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
(( 登場人物 ))
小島 郁―コジマ イク―
ごく普通の大学生。
だが、ある日突然恋愛人形の主になる。
容姿は少し癖っ毛の茶髪に平均の身長、おしゃれと食べることが大好きな女の子
リゼ (( 久木 葵 ))
恋愛人形の一人。
人形の中で一番明るく好奇心に溢れている。
主のことが大好きで子猫のような少年、動物を引き寄せる体質がある。
ラミン (( 宮瀬 玲 ))
恋愛人形の一人。
人形一、冷静でクールな大人びた人形。
たまに天然で何事にも熱心、服やヘアスタイルなどのことは得意
カラメル (( 蓮眞 馨 ))
恋愛人形の一人。
女の子好きで女心をよく分かっている。
優しくて人思いの人形、頭がよく勉強がよくできる
フランポワーズ
この恋愛人形を作った人物。
謎に包まれている、紳士のようなおじさま
(( よい、一時を…… ))
3
:
槙
◆uXwG1DBdXY
:2011/09/18(日) 13:46:44 HOST:KD027082037068.ppp-bb.dion.ne.jp
始めまして、槙といいます。
題名に惹かれて登場人物など拝見させて頂きましたが、とても面白そうで惹かれるものがありました。
本当は本編が始まってからコメントをするべきだと思ったのですが楽しみすぎて書き込んでしまいました。
更新待っています、頑張って下さい。
4
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/18(日) 21:44:22 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
>>3
槙様
嬉しいお言葉、有難う御座います。
コメントが何よりの励みになります!
あまり自信はないですが頑張って更新させていただきます。
5
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/18(日) 22:02:57 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
(( 第一章 ))
『マスター!!、見てみて!』
『マスターはそのままが一番だぞ。』
『うん、可愛い。マスターのことだよ』
そんな声が私の脳内を駆け巡る―――
知らない声なのに、どこか温かくて落ち着く。
これは夢なのだろうか、それとも現実なのだろうか。
この時の私はまだ知らない―――…
――10月30日、午後10時30分
少し肌寒い秋風が私の鼻を翳める。
「は……くしゅん!――あ゛ー、寒いよー疲れたよー」
はぁ、と溜め息を付いて静かに空を見上げる。
そこには綺麗な満月に雲ひとつ無い夜空が広がっていた。
小島 郁、20歳。彼氏いない暦6年
高校は女子高で大学ではレポートやら何やらで忙しくあまり友達と交流する機会が減っていた。
( 私って、男運ないのかな…… )
一人寂しく、夜空に浮かぶ満月を見てそんなことを考える。
「それにしても、キレイな満月…」
その満月の美しさに浸っていると、何処からか秋風が甘い香りを運び私のは鼻を翳めた。
私の身体は自然とその香りのするほうへと歩き出していた――
6
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/18(日) 22:41:58 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
何かに操られたかのようにある一軒のお店の前で足を止めた。
そのお店の雰囲気はそこらのアンティークショップとは違ってなんだか不思議な雰囲気を感じた。
窓ガラスから見えるいかにも古そうな時計に、木でできたチェアなど
落ち着き感のあるお店だ。
「こんなところにこんなお店があったなんて…」
ここら辺の道は大体把握していたつもりだったが、まさかこんなお店があったとは。
私は少し気になり、思い切ってその扉を開けた。
さっきの甘い香りが漂う店内、心を穏やかにさせてくれるクラシック音楽。
私はすぐにこのお店が気に入った。
だが、店内に定員の姿は見当たらない。
( 誰もいないのかな…? )
しばらく辺りを物色してキョロキョロと周りを見渡す。
すると、私はひとつのショーケースの中身に目を奪われた。
「キレイな人形……」
そこには小さな椅子にこちらを見て並んで座っている3体の人形。
まるで人間のような美しい容姿に私は見とれてしまっていた、そのままでも美しい人形は月明かりに照らされて艶美に輝いていた。
7
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/19(月) 22:41:23 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
「こんなキレイな顔してる人が私の彼氏になってくれたらな…」
私はショーケースに並んでいる人形を見つめたまま独り言を呟いた。
こんな彼氏がいたら毎日幸せだろうな、と妄想をする
――それだけで顔がにやけてしまう。
でも、こんな私にこんなかっこいい彼氏ができるわけないかと自分に言い聞かせているとふいに背後から声が聞こえた。
「もし、お嬢さん。」
突然、声をかけられたので私はわっと声を上げて勢いよく振り返り後ずさった。
するとそんな私の反応をみてその人はくすりと可笑しそうにくしゃとした笑みを見せた。
「驚かせて申し訳ありません。久々のお客様だったもので…つい、嬉しくて」
その人は年配のおじさん……いや、おじさまと言ったところだろう。
スーツを着てメガネをかけたどこか紳士さを感じさせるようなそんな人だった。
「あ、いえ!…私こそ突然声を上げてしまい申し訳ないです…」
そのおじさまに謝られると慌てて自分の行動に反省して頭を下げた。
そしておじさまがくすりと笑ったのを思い出しては、急に恥ずかしくなり俯いてしまう。
私が慌てて謝るとまたおじさまくしゃと笑い私を真っ直ぐな瞳で見つめる。
「君は、その人形達を眺めていたけど気に入ってくれたのかね?」
私はその質問を聞いて恥ずかしそうに頬を赤めれば静かにコクリと頷いて笑う。
「はい、何か不思議なものを感じて…それにとても美しくてつい、見とれてしまって。」
そう説明するとまたショーケースに並ぶ人形達を見つめる。
すると、人形達が一瞬笑ったような気がした。
8
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 15:27:41 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
「ふふ、貴方は面白い方ですね。」
そのおじさまは可笑しそうに笑って私を見ると静かにそう呟いた。
そしてかぶっていたハット帽子をとると軽く手を添えてお辞儀し、自己紹介をされた。
その言葉を聞いて私も慌ててお辞儀をする。
そしてこのおじさまに”よろしければ貴方のことを聞かせていただけませんか”と言われればよくは分からないが自分のことについて話し始めた。
「自己紹介が遅れました、私は”フランボワーズ”と申します。よろしければ貴方のことを聞かせていただけませんか?」
「え、えと…小島郁、20歳。彼氏いない暦6年で普通の大学生で好きな食べ物は甘いもので、嫌いな食べ物は…特にありません!!」
私がそう告げるとフランポワーズはまたも可笑しそうにくすくすと笑い始めた。
「よく分かりましたよ、ありがとうございます。」
私はその言葉を聞いて急に恥ずかしくなり真っ赤になるとそのまま俯いてしまう。
するとフランポワーズさんはふーっと息をはいてふっと微笑むと
「確か、彼氏いない暦が6年……とおっしゃりましたね、貴方は恋を…恋人がほしいですか?」
「は、はい……ほしいですが…、?」
その言葉を聞いて苦笑いをし少し曖昧な感じで返事をする。
このとき、私はさっきとは違うフランポワーズさんの真剣な瞳に気付いていなかった。
フランポワーズさんは私の答えを聞くとコツコツと音を立てて歩き出すと流れていた音楽を急に止めた。
私はわけが分からず首をかしげたまま少し眉を寄せてフランポワーズさんを見つめる。
するとフランポワーズさんは自分の口元に指を添えると静かに私の方へと歩み寄り小声でこう言った。
「貴方がそれを望むならこの声が届くでしょう。」
私はその言葉の意味がよく分からずだだ喋ってはいけないことしか理解ができなかった。
9
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 16:42:38 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
(( 管理人:キョーコよりご挨拶 ))
ご挨拶が遅くなってしまい申し訳ございません!
私はキョーコという不真面目な受験生でございます←
こんなやつが管理人ですが大丈夫な方、最後までお付き合いを((
そして、ここまで『LOVEDOLL』を読んで頂きありがとうございます。
コメントまでいただいて、本当に嬉しくて泣きそうになりました。
初めての小説なのであまり自信がないのですが頑張って更新していきたいと思います!
亀更新、短文更新申し訳ないです…。
なるべく早く長文更新を目指していきます!
応援、コメントなどくれたらとても喜びます!
※自分で書いていてもよく分からなくなることがあるので、読んでいてよく分からないと思ったところはなんなりと私まで。
(( これからもよろしくお願い致します。 ))
10
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 18:04:59 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
私がよく分からず首をかしげているとフランポワーズさんが私の耳元で静かに囁く。
「よく耳を澄ましてごらんなさい。」
未だにわけがわからないまま言われた通りによく耳を澄ます。
すると、どこからか何かの声が聞こえてきた。
『わぁー!、あれが新しいマスターかな??』
『…まだ決まったわけではいだろう。』
『でも、あんな可愛い子がマスターになってくれたら嬉しいよね』
確かに聞こえた、だけどよく耳を澄まさないと聞こえるか聞こえないかの本当に小さな小さな声。
恐る恐る私はフランポワーズさんを見るがにっこりと笑ってこちらを眺めているだけだった。
( まさか、そんなはず…ない、よね? )
私はゆっくりと振り返ってショーケースの中を覗く。
そこにはさっきと変わらず3体の人形が仲良く並んで座ってこちらを見ていた。
私の気のせいだろうか、いや…気のせいであってほしい。
あの声は、このショーケースの中から聞こえた気がしたのだ。
フランポワーズさんは相変わらずにっこりと笑ってこちらを見ているだけ。
私はもっと耳を澄ませればじっと3体の人形を見つめた。
そして数秒後、店内に私の声が響き渡るのだった。
『ねぇねぇ、なんかじーっとこっち見てるよ?、おーい!!』
『……。』
『あはは、何か面白いねー。おーい!』
…………。
2体の人形が私のことを話しながら手を振ってきた。
( 人形が…手、振ってる…… )
「―――…きゃーーーー!!!!!?????」
――――数分経過。
「大丈夫かね?、驚かせてすまないね。」
フランボワーズさんが苦笑いして私に謝ると温かい紅茶を出してくれた。
私は人形が喋ったことに驚き腰が抜けてしまった。
( 恥ずかしい…… )
私が恥ずかしくて俯いているとすっと目の前に3体の人形が現れる。
フランボワーズさんがショーケースから出して私の膝の上においてくれた。
フランボワーズさんは人形のことを全部、私に話してくれた。
人形を作ったのはこのフランボワーズさんで、この人形は”LOVE DOLL”、恋愛人形という。
恋人のいない人に幸せと癒しを与えるために作られた人形。
そしてその恋愛人形の願い、目的は……
――主の笑顔と幸せ――
だけど少し変わっていて普段は人形の姿だが与えられた名前の紅茶を飲むと人間の姿になれること。
人形の名前はすべて紅茶からとっているらしくて…
――明るくて好奇心旺盛でどっちかっていうと可愛い系に入りそうな子がリゼ。
――物静かでクールでたまに天然で何事にも熱心になる美形な子がラミン。
――チャラそうに見えるが女心をよく分かっているこちらもまた美形で…、その子がカラメル。
リゼならリゼティー、ラミンならラミンティー、カラメルならカラメルティーを与えると人間になれるという。
容姿は人間そっくりに作ったものの、中身は人形らしく心臓は動かなければ痛みを感じることも無い。
つまり、心がなく気持ちというものを分からないらしい。
恋愛人形だが主を恋人人形として幸せにすることが彼らの役目。
恋という苦しさや愛おしさの気持ちを知らない。
その気持ちを知ってしまいこの人形を返品する人もいれば気味悪がって返品する人も多いらしい。
それを聞いて私は少し悲しく思ってしまった。
人形でも恋人としていてくれるなら同じ気持ちを知ってほしい、と。
そして私は決意した。
「フランボワーズさん!、私この人形買います!!」
私が勢いよく顔を上げてそう告げるとフランボワーズさんは少し驚いた表情を見せるとすぐに優しくくしゃとした笑みを見せてくれた。
「貴方ならそう言ってくれると思いました、よろしければその人形達を貰ってください。」
そして私はその3体の人形、リゼとラミンとカラメルを譲り受けた。
この子たちが人間になれる紅茶、リゼティーとラミンティーとカラメルティーと一緒に。
そしてこのときから私の人生の歯車は動き出した。
11
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 18:28:18 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
(( 登場人物:詳細 ))
井上 遥―イノウエ ハルカ―
郁と同じ大学に通う20歳で郁の親友。
何でも相談に乗ってくれて、ちゃんと叱る所で叱ってくれるお姉さん的存在。
高校からの仲。
椎名 枢―シイナ カナメ―
郁と同じ大学に通う2コ上の先輩。
よく郁にちょっかいを出していて彼の気持ちはまだ謎に包まれている。
だが、郁もよく慕っている。
12
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 21:59:52 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
「何か名前を付けてあげてはどうですか?、貴方と過ごすとなるとこの名前では少し不便かと」
帰り際にそうフランボワーズさんに言われて私はそのお店を去った。
「―――よろしく頼みましたよ。」
フランボワーズさんのそんな呟きは私の耳には届かず秋風とともに夜の闇に消えていった。
――11時30分、帰宅。
「はぁー、今日も疲れたけどいつもと違うことろがひとつ…」
帰宅した私はそう呟くとかばんの中から3体の人形を取り出す。
( いつ見てもみんなキレイな顔してるなー……ちょっと悔しい。 )
私は心の中でそう呟いてさっそく紅茶の準備を始めるのだった。
リゼにはリゼティーを、ラミンにはラミンティーを、カラメルにはカラメルティーを。
準備完了、なのはいいがこんなことで本当に人間になれるのだろうか。
フランボワーズさんのことだから嘘は言わないと思うが、あまり信じてはいなかった私。
そして私は淹れたての紅茶をそれぞれの人形の前に置く。
このあと私は本日二回目、腰を抜かしたのだった。
「でも、こんなにキレイな人が私の恋人だったらなー…」
そう呟いてテレビのスイッチを入れた瞬間、突然背後から鈍い音がした。
私は恐る恐る振り返ると、そこには……
「「「マスター!!」」」
そこには見事に腰を抜かし間抜けな面をして3体の人形…いや、人間を見上げる私がいた。
「大丈夫?、マスター…」
リゼが子猫のような瞳で心配そうに私を覗き込む。
ちっちゃくて可愛いものが大好きな私は思わずリゼを抱きしめる。
「むー、マスターくすぐったい!」
本当の子猫のようにじゃれてくるリゼは可愛くて仕方なかった。
( 私、今幸せ…かも。 )
するとじゃれていたリゼが突然私から剥がされた。
そこに立っていたのは美形で大人っぽいラミン。
「マスターとじゃれるのはいいがほどほどにしろ、リゼ」
「むー…、はぁい」
ラミンがそう注意するとリゼはショボンと拗ねたように返事をする。
そんなリゼも可愛くて私は口元が緩んでしまう。
( 私としては、全然いいんだけどなー )
「マスター、俺たちはお前の笑顔が見たい。具体的に何をすればいいだろうか」
ラミンはさらっとそんなこと言うが、私はあまりに恥ずかしくて俯いてしまう。
フランボワーズさんがいうには人形には感情があまりないと言っていた、きっとこれもそのせいなのだろう。
私がしばらく恥ずかしくて俯いていると私の膝の上に誰かの手がそっと触れる。
そこにいたのは目をうるうるとさせたリゼが私を見つめていた。
「マスター?、元気だして??」
私のきゅんきゅんメーター、1200%超え。
( 私、生きていけるかな…いろんな意味で。 )
するとまたも明るい声が部屋に響く。
「まぁまぁ、これから先長いんだから自己紹介がてらマスターに名前付けてもらおうよ。ね?」
カラメルの少し高い声が私の耳に届く。
そういえばフランボワーズさんも言ってたっけな、名前か――…
「私が名前考えちゃっていいの?、今のままがいいとか…」
と、言いかけるとカラメルがにこっと笑って私を見る。
「僕達にとって名前はマスターとの絆みたいなもの、付けてほしいんだよ。」
「うんうんっ!、俺マスター大好き!!」
「それには俺も同意だ。名を頼む、マスター」
カラメルの言葉に続いてリゼとラミンがつづく。
私はその言葉を聞いて少しほっとしたような嬉しいような気持ちになった。
恋愛人形なんてしょせん人形だと思っていた、そんな自分が嫌になった。
こんなにも優しくて一緒にいて温かくて、一緒にいるだけで笑顔で幸せになれる。
私は照れながら笑顔を見せると3体の人形も笑ってくれた。
13
:
槙
◆uXwG1DBdXY
:2011/09/21(水) 22:03:51 HOST:KD027082037068.ppp-bb.dion.ne.jp
再びコメント失礼しますノ
本編読ませていただきました、これからこの三人の人形と郁さんの成長が気になりますね。
遥さんなどの他のキャラの登場も楽しみです。個人的にはラミンとカラメルが好きですね、勿論他のキャラも個性的で可愛らしいんですがクールな子とかちょっとチャラっとしている子とかがツボでして←
更新頑張って下さい、応援しています
14
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/23(金) 13:41:49 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
「だけど、突然名前って言われてもなぁ……あ、」
そう呟いてうーんと悩んでいると私の目の前に一冊の本が
―――恋愛小説
パラパラとページをめくっていると3人の登場人物を発見する。
明るくてムードメーカーの久木 葵―ヒサギ アオイ―
冷静で天然?、無自覚なタラシの宮瀬 玲―ミヤセ レイ―
女好きでたまにキザな蓮眞 馨―ハスマ カオル―
この登場人物をみて私はある3人を思い浮かべると無性に可笑しくなってつい笑いだしてしまった。
3人は何故私が笑っているのかは分からなかったようで首を傾げて私を見つめる。
「ふふ、決まり!、リゼは久木葵でラミンは宮瀬玲、カラメルは蓮眞馨!」
3人にぴったりな名前を見つけた私はそう提案してみた。
ゆっくりと3人を見るとリゼもラミンもカラメルも嬉しそうに笑っていた。
「わぁーい!、マスターから名前もらっちゃった!!」
「宮瀬玲、か。これは”嬉しい”で合ってるだろうか。」
「僕たちに合ってるよね、ありがとう。マスター」
そんな3人を見て私は一人幸せを噛みしめるのだった。
そして気付けばもう12時を回っていた。
「もうこんな時間じゃん!!、明日も学校だよー!」
私は叫びながら明日の支度をしては急いでパジャマに着替える。
そんな私を見て3人は可笑しそうに笑うのだった。
そしてもっとも辛い選択をしなければならないことを知るのはもっともっと先の話―――
15
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/23(金) 13:47:08 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
>>13
慎様
嬉しいお言葉ありがとうございます。
楽しみにしているといわれるとますますやる気がでてきます! 私的にはラミンがツボなんです←
これからも応援よろしくお願いします
16
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/10/02(日) 10:27:37 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
チュンチュン――…
「ん……」
カーテンの隙間から太陽の光が差し私の顔を照らす。
私は静かに身体を起こすとトントンと音とともにいい匂いが私の鼻をかすめる。
それは、キッチンからだった。
私はパジャマ姿のままキッチンをこっそりと覗く。
そこにいたのは…――――ラミン、玲だった。
「…玲?、何やってるの?」
私が横から声を掛けると玲は味見をしていたお皿を置くと私に視線を移し、そして優しく微笑んだ。
「おはよう、マスター。」
私は思わずドキッときてしまった。
( 朝から、心臓に悪いけど…こういうのも悪くないな…… )
ずっと一人暮らしだった私はふと幸せを感じたのだった。
「今、朝食を作っているからもう少し待ってくれ。」
玲はそう説明するとまた私の朝食の準備を始めた。
とても手際がよくまるでどこかのシェフのようだった。
( 恋愛人形ってすごいんだな… )
そして私は静かにその場所を去った。
着替えて玲の作った朝食を待っていた。
すると、豪華な朝食が私の目の前に置かれた。
それはホテルで出てくるようなフルコースの…
私は目を丸くして玲を見る。
「冷蔵庫にあったもので作ったので少し栄養が偏っているが、味には問題ないはずだ。」
自信ありげに笑う玲を私はただ驚いて見る事しかできなかった。
キレイなフレンチトーストにコーンポタージュ、トマトとレタスのサラダにヨーグルト。
今までは栄養ドリンクに食パンだった私にはとんでもない朝食だった。
「えっと…これ全部、玲が作ったの?」
「あぁ、ほかに誰が作るのだ。」
ふっと笑う玲を見て私はまた驚くのだった。
( 朝から驚かされてばっかだな…、恋愛人形っていったい…… )
そして私は玲の作った豪華で美味しい朝食を頬張るのだった。
「ごちそうさま!、美味しかったー…玲すごいよ!!」
そう言って私が微笑むと玲もふっと笑い私の髪を優しく撫でるのだった。
「マスターが笑ってくれることが俺の存在している意味だ、また明日も作ろう。」
少し大袈裟に聞こえるけどきっと玲は本心で言ってるんだろう。
玲が人形だということを考えると胸が痛むのだった――
「マスター、いってらっしゃい!!」
リゼ、葵が元気よく私に手を振る。その後ろには腕を組み私に微笑む玲の姿と優しく笑って手を振るカラメル、馨の姿があった。
「いってきます!!」
私は3人に微笑むと手を振って学校に向かうのだった。
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