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[これは夢?]LOVE DOLL[それとも現実?]
16
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/10/02(日) 10:27:37 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
チュンチュン――…
「ん……」
カーテンの隙間から太陽の光が差し私の顔を照らす。
私は静かに身体を起こすとトントンと音とともにいい匂いが私の鼻をかすめる。
それは、キッチンからだった。
私はパジャマ姿のままキッチンをこっそりと覗く。
そこにいたのは…――――ラミン、玲だった。
「…玲?、何やってるの?」
私が横から声を掛けると玲は味見をしていたお皿を置くと私に視線を移し、そして優しく微笑んだ。
「おはよう、マスター。」
私は思わずドキッときてしまった。
( 朝から、心臓に悪いけど…こういうのも悪くないな…… )
ずっと一人暮らしだった私はふと幸せを感じたのだった。
「今、朝食を作っているからもう少し待ってくれ。」
玲はそう説明するとまた私の朝食の準備を始めた。
とても手際がよくまるでどこかのシェフのようだった。
( 恋愛人形ってすごいんだな… )
そして私は静かにその場所を去った。
着替えて玲の作った朝食を待っていた。
すると、豪華な朝食が私の目の前に置かれた。
それはホテルで出てくるようなフルコースの…
私は目を丸くして玲を見る。
「冷蔵庫にあったもので作ったので少し栄養が偏っているが、味には問題ないはずだ。」
自信ありげに笑う玲を私はただ驚いて見る事しかできなかった。
キレイなフレンチトーストにコーンポタージュ、トマトとレタスのサラダにヨーグルト。
今までは栄養ドリンクに食パンだった私にはとんでもない朝食だった。
「えっと…これ全部、玲が作ったの?」
「あぁ、ほかに誰が作るのだ。」
ふっと笑う玲を見て私はまた驚くのだった。
( 朝から驚かされてばっかだな…、恋愛人形っていったい…… )
そして私は玲の作った豪華で美味しい朝食を頬張るのだった。
「ごちそうさま!、美味しかったー…玲すごいよ!!」
そう言って私が微笑むと玲もふっと笑い私の髪を優しく撫でるのだった。
「マスターが笑ってくれることが俺の存在している意味だ、また明日も作ろう。」
少し大袈裟に聞こえるけどきっと玲は本心で言ってるんだろう。
玲が人形だということを考えると胸が痛むのだった――
「マスター、いってらっしゃい!!」
リゼ、葵が元気よく私に手を振る。その後ろには腕を組み私に微笑む玲の姿と優しく笑って手を振るカラメル、馨の姿があった。
「いってきます!!」
私は3人に微笑むと手を振って学校に向かうのだった。
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