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[これは夢?]LOVE DOLL[それとも現実?]
12
:
キョーコ
◆wYW6SiJDXE
:2011/09/21(水) 21:59:52 HOST:nttkyo494190.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
「何か名前を付けてあげてはどうですか?、貴方と過ごすとなるとこの名前では少し不便かと」
帰り際にそうフランボワーズさんに言われて私はそのお店を去った。
「―――よろしく頼みましたよ。」
フランボワーズさんのそんな呟きは私の耳には届かず秋風とともに夜の闇に消えていった。
――11時30分、帰宅。
「はぁー、今日も疲れたけどいつもと違うことろがひとつ…」
帰宅した私はそう呟くとかばんの中から3体の人形を取り出す。
( いつ見てもみんなキレイな顔してるなー……ちょっと悔しい。 )
私は心の中でそう呟いてさっそく紅茶の準備を始めるのだった。
リゼにはリゼティーを、ラミンにはラミンティーを、カラメルにはカラメルティーを。
準備完了、なのはいいがこんなことで本当に人間になれるのだろうか。
フランボワーズさんのことだから嘘は言わないと思うが、あまり信じてはいなかった私。
そして私は淹れたての紅茶をそれぞれの人形の前に置く。
このあと私は本日二回目、腰を抜かしたのだった。
「でも、こんなにキレイな人が私の恋人だったらなー…」
そう呟いてテレビのスイッチを入れた瞬間、突然背後から鈍い音がした。
私は恐る恐る振り返ると、そこには……
「「「マスター!!」」」
そこには見事に腰を抜かし間抜けな面をして3体の人形…いや、人間を見上げる私がいた。
「大丈夫?、マスター…」
リゼが子猫のような瞳で心配そうに私を覗き込む。
ちっちゃくて可愛いものが大好きな私は思わずリゼを抱きしめる。
「むー、マスターくすぐったい!」
本当の子猫のようにじゃれてくるリゼは可愛くて仕方なかった。
( 私、今幸せ…かも。 )
するとじゃれていたリゼが突然私から剥がされた。
そこに立っていたのは美形で大人っぽいラミン。
「マスターとじゃれるのはいいがほどほどにしろ、リゼ」
「むー…、はぁい」
ラミンがそう注意するとリゼはショボンと拗ねたように返事をする。
そんなリゼも可愛くて私は口元が緩んでしまう。
( 私としては、全然いいんだけどなー )
「マスター、俺たちはお前の笑顔が見たい。具体的に何をすればいいだろうか」
ラミンはさらっとそんなこと言うが、私はあまりに恥ずかしくて俯いてしまう。
フランボワーズさんがいうには人形には感情があまりないと言っていた、きっとこれもそのせいなのだろう。
私がしばらく恥ずかしくて俯いていると私の膝の上に誰かの手がそっと触れる。
そこにいたのは目をうるうるとさせたリゼが私を見つめていた。
「マスター?、元気だして??」
私のきゅんきゅんメーター、1200%超え。
( 私、生きていけるかな…いろんな意味で。 )
するとまたも明るい声が部屋に響く。
「まぁまぁ、これから先長いんだから自己紹介がてらマスターに名前付けてもらおうよ。ね?」
カラメルの少し高い声が私の耳に届く。
そういえばフランボワーズさんも言ってたっけな、名前か――…
「私が名前考えちゃっていいの?、今のままがいいとか…」
と、言いかけるとカラメルがにこっと笑って私を見る。
「僕達にとって名前はマスターとの絆みたいなもの、付けてほしいんだよ。」
「うんうんっ!、俺マスター大好き!!」
「それには俺も同意だ。名を頼む、マスター」
カラメルの言葉に続いてリゼとラミンがつづく。
私はその言葉を聞いて少しほっとしたような嬉しいような気持ちになった。
恋愛人形なんてしょせん人形だと思っていた、そんな自分が嫌になった。
こんなにも優しくて一緒にいて温かくて、一緒にいるだけで笑顔で幸せになれる。
私は照れながら笑顔を見せると3体の人形も笑ってくれた。
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