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Noise−悪魔の創造国−

1久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/26(日) 20:50:47 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

初めまして、もしくは久しぶりです。元・初深紗雪です。
色々と忙しく、前の小説など完結させる前に途切れてしまっていましたが、この小説は深く入り込んでいこうと思います。
改めて、久城 紗夢(クジョウ シャム)です。


今回はミステリー小説を書いてみようかな、と思い、このような作品を作ってみました。
//という記号ごとに出来事が違くなりますがミステリーには変わりありません。


そこを踏まえて注意事項を幾つか
/注意事項/
・ミステリーという事もありグロい表現、もしくはキャラの暴言等が少々出てくる場合が御座いますので苦手、不愉快になるという方はUターンをお勧め致します。
・魔法やら占いやら多少有り得ないものが出てくる場合がありますので、承知の上で、okという方のみ観覧お願いします。
・難しい漢字など使う場合がありますが振り仮名をつけるように心がけます。主にドイツ語、イギリス語、英語、フランス語など様々な国の言葉が出ます。誤字脱字があっても見つけ次第訂正しますが、もしも私が気付かなかった場合教えていただけると幸いです。
・荒らしや中傷、暴言などの人を不愉快にさせる事は書き込みしないでください。
・アドバイスやリクエスト、感想などは受け付けております故遠慮なくコメントしていってください。但し、一行レスは避けて頂きたいです。

・このスレのキャラなどで気に入ったキャラが居て、それを借りたい、という事でありましたら遠慮なく言ってくださいね。コメントしてくださればそのキャラのプロフを此方で書かせて頂きます。

/紗夢からのお願いとご挨拶!/
何時も言っている通り自作の小説は初心者にかなり近いので表現などが曖昧だったり、変な言葉になっていたりと大変読み辛くなると思われます。殆どは私の自己満足と言っても良いでしょう。そんな作品でも見てあげるよ、という方は宜しくお願いしますね。


「 私は何時も一人だった。けれど、あなたが傍に居てくれたお陰で私は変わることが出来たの 」

2久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/26(日) 20:52:53 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

/物語の原点/

舞台は第一次世界大戦後のヨーロッパの小国、ソルヴェール王国。そこの王国は何故か貴族が多く、とても裕福な王国だった。その王国の一部を占める「 ロメリア学園 」は優秀且つ家柄の良い生徒が通う全寮制の学園として有名であり、とても優秀で家柄が良ければソルヴェール王国以外の人であっても「 留学生 」として迎え入れられる。

しかしその王国は「 悪魔の棲む国 」と呼ばれ他の国々から怖れられている。その理由は、ソルヴェール王国には何百もの怪談があったり、不可解事件などが起こるから、という理由。怪談として上げられるのは「 数十年前嵐で沈没してしまった船が荒らしの夜に霧の向こう側から現れて生者を誘い込み、死者がその生者を巻き添えにまた船を沈没させる 」「 雷の鳴る夜に窓を開けて寝ると悪魔が現れ魂を抜かれてしまう 」など。昔に起こった不可解な事件も怪談として沢山取り上げられ、実際に起こっている事件も沢山ある。

そんな謎な事件を解決出来ない警察に手を貸すのがクリスティアーネという少女。詳細は謎に包まれており、苗字も分からないが唯一分かるのはこの王国一か二の貴族に属するという事。ロメリア学園でも特別扱いされており、毎日大図書館の奥の方に居り、書物を読んでいる。授業に出ることは今の所一度も無い。毎日が退屈で大図書館から見渡せる景色や生徒が楽しくはしゃいでいるのを見るのが日課。身長は小さく、肌は太陽に当たっていないのか死人の様に白く。性格は多少捻くれているが、知識が海の様に広い。

絶対に教室で授業を受けないクリスティアーネに宿題やプリントを渡しに行くのは唯一クリスティアーネに心を許された留学生の白河憐。憐はこの国で言う貴族というものに部類され、とても優秀と言う事でここに来ているのだが、クラスメイト一人以外には何故か怖れられている。だが先生には気に入られているので任されたとの事。無愛想、そういう訳ではないがあまり笑う事が無い。それ故クリスティアーネに毎回の如く毒を吐かれている為、最近免疫がついてきたとの事。

白河憐の唯一の友人、アルベルティーヌ=ロッチェリーノ。少女の父はこの王国の大企業という大企業を占める企業を有し、主に子供向けの商品を発売しているとの事。その少女は大人しく、女の子らしい女の子といったところ。しかし運動神経は良く、運動部に所属している。憐に想いを抱くも自分の気持ちを何時までも伝えられず、クリスティアーネに嫉妬をしている。

クリスティアーネと憐はソルヴェール王国の至る所で起きる不可解な事件へ立ち向かう。この王国には悪魔などいない、そんな非科学的なものはいないと証明するかのように。この王国が他の国から差別されないようにする為に。
そんな不思議でミステリアスな物語の開幕。

――終末はあるのかしら?

3久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/26(日) 20:58:50 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

/第一の事件/

-あらすじ-
ロメリア学園の生徒且つ理事長の娘、セシリア=レイジェースの失踪。誘拐の疑いがあるとセシリアの部屋を探すと一枚の手紙が。
その謎を解明すべくセシリアの部屋へと向かう憐とクリスティアーネ。この事件の真相とは――?


プロローグ ―― 理事長の娘である苦痛


「 ごめんなさい、お父様。私こんな生活に耐えられないの 」

 私は俯きがちにそう言うけれども、お父様はそんな私を見て" しょうがない "という。何故。何がしょうがないのか私には理解出来なかった。だって、私の未来は私が決める事だもの、しょうがないなんて言われる筋合いは無いわ! こんな檻の中の動物の様な暮らしはもう嫌! 私は私の決めた道を進むの。

「 出て行って! 私、今一人になりたい気分なのよ 」

 私はそう言いお父様を自分の部屋から出した。蝋燭の先端だけがめらめらと燃え部屋を灯し、薄暗さが不気味さを漂わせる。力なく溜息を吐けば薄暗い部屋に虚しく響く。隣からは少女達がはしゃぐ声が聞こえる。そう、ここはロメリア学園の寮。私は理事長であるお父様に特別扱いされるのが嫌で、学校で特別扱いされるのが嫌で、だからこうして一般生徒のフリをしている。だけれど、もう嫌。お父様の許可が下りないと外出出来ない? 私の意見は無視? そんなの嫌。もっと幸せになりたい、そう、あの「 不思議の国のアリス 」のような体験がしてみたいの。

 私は一枚の紙にペンである事を記した。

「 私を探さないで下さい。探せばあなたの身に不幸が起こり命を落とす事でしょう。私を攫った<猟犬>があなたに不幸をもたらします。それを忘れないで下さい セシリア=レイジェース 」

 この時はまだあんな事になるなんて知る由も無かった。私は遊びの心算(つもり)でした。でも、今ではもう、――手遅れでした。

4久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/28(火) 20:13:31 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

第一章 ―― 始まりの原因

「 ったく…、人遣いの荒い先生だな…! 」

 大図書館へと繋がる階段を怒りに任せながら上がっていく白河憐というこの学園の「 留学生 」。大図書館という事もあり、とても広く高さもある。大図書館とても広く高い、もしかしたらロメリア学園より大きいのかもしれない。上に行くのが面倒になる人も多く、上に行くにつれて人気が少なくなり、本に被った埃の臭いや埃が舞っているのを横目で見つつも手で払いながら上へ上へと向かっていく。息を切らす少年の手には沢山の紙の束、宿題のプリントやお知らせのプリントなど持っている。

 大図書館の最上階に着くと一人の小さな少女が窓際の席に座り書物を読み進めている。少女の髪は日光に当たり艶やかに光っている。金色の髪をふわりと宙に舞わせ、少年の方を見て、誰にも読み取れない程小さく微笑んだ。

「 あら、憐。毎日ご苦労様ね。いちいち此処まで来る必要なんてないでしょうに 」

 嫌味っぽく少女がそう告げれば憐は疲れ果てたかのように大きく溜息を吐く。そうだ、と思い出したかのように少女に近づいて手に持っていたプリントを渡す。

「 先生から、クリスティアーネにだって。多分宿題とかだよ 」

 憐は少女をクリスティアーネ、と呼んだ。そうこの少女はクリスティアーネ。詳細は不明、苗字も不明。分かるのはこの王国生まれという事と王国の一か二の貴族であるという事。
 クリスティアーネはプリントを軽く見てふんと鼻で笑い、憐にこう告げた。

「 宿題? それにしても簡単過ぎないかしら? これは…私を馬鹿にしている、と見なしても良いのかしら 」

 紙の束を一枚一枚雑に捲りあげながら呟く。その紙に刷られている宿題、というのは一般の人からしたら難しい問題がずらずらと嫌になる程綴られている。
 そう、クリスティアーネは知能が高く、平均知能を遥かに上回っている為授業など出なくとも勉強には困らないのだ。それを自ら理解しているクリスティアーネには大図書館で暇を潰すしかない。しかし彼女には人間関係と言うものが欠けており、どの様に人と接すれば良いのか分からない。なので、憐としかまともに話した事がないらしい。

 宿題に目を通し簡単だと言いたいばかりに呆れているクリスティアーネを眺めては、

「 クリスティアーネ、キミが頭良すぎるんだよ。俺には全く分かんねぇ 」

 クリスティアーネの眺める宿題を覗きながらそう言えば、クリスティアーネは” 近いわ ”そう言い相手の顔を遠ざけるようにふい、と反対方向を見てプリントを床に置き近くにあった書物を手に取り読み始める。静かに、誰も居ないかのように書物以外を見ずに忙しく(せわしく)ページを捲りながら読む。憐は今話しかけても反応は無いだろうとクリスティアーネから少し離れた場所に座り所々に置かれた書物を一冊手に取ってパラパラと捲る。しかしドイツ語やギリシャ語で書かれた本を読むのは難しい。どうやら神話や仏教、様々なものがあるらしい。
 この図書館には世界各国の書物が集まっているので、文字も全て違う。なので国が違う留学生の憐には解読できない書物もあるという事だ。

5久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/30(木) 15:15:37 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

「 キミは、…憐は不思議の国を信じるのかしら? 」

 ふと、書物に目を通していたクリスティアーネが憐にそう尋ねてきた。憐は驚きクリスティアーネの方を見るが、書物から目を離す様子は無い。しかし相手が尋ねているのであれば答えるしかない、そう思い首を傾げながらこう言う

「 不思議の国……。信じないと言えば嘘になるし、信じると言えば、そこまででもない。 」

 憐はあやふやに答えを出す。それも無理は無い。何故なら、ふと前触れも無く不思議の国を信じるかと聞かれ、あまりそういうものに興味のない憐には答えようが無い。が、ここで興味ないんだなどといえばクリスティアーネに申し訳ないと重い、訳の分からない答えを出した。しかし、クリスティアーネは表情一つ変えずに" そう "と言い書物を読み進める。なんだったんだ、と思うが考える程でもないので断念して静かに書物をぱらぱらと捲っていた。

 そうして暫しの間が経つとカツン、カツン、とこちらへ上がってくる足音が聞こえた。

「 ……… 」

 無言。上がってきたのは顔立ちの良い、警察の格好を男だった。少しつまらなそうに無表情で憐とクリスティアーネを交互に見てから、近づいて来てようやく口を開く。

「 クリスティアーネ、解決して欲しい事があるのだが 」

 クリスティアーネの近くまで歩み寄った警察はそう言う。クリスティアーネは読み途中の書物に栞を挟みぱたん、と閉じると男の顔を見上げにこり、嘲笑を浮かべた。どうやらこの男とクリスティアーネは知り合いらしくお互いに目を合わせては火花を飛び散らせている。

「 クリスティアーネ、…この人誰? 」

 無言で睨みあう二人を交互に見つつもクリスティアーネに尋ねてみる。クリスティアーネはふん、と鼻で笑い憐の方を向けばちらり、と男を見ては紹介するかしないか迷ってみる。憐が" 早く言えよ "そう言えばクリスティアーネはうー…と唸りながら渋々紹介をする。

「 この人はアロイス・ド・ルーチェ。見ての通り警察 」

 警察の男、アロイスはクリスティアーネがそう言えば憐を見て軽く会釈をする。憐もそれにつられて会釈をした。
 クリスティアーネはアロイスについてそれ以上語ろうとは一切しない。アロイスにはあまり触れたくないのだろうか、と憐は自己解釈して何も尋ねないようにした。
 暫しの沈黙の後、アロイスが唐突に口を開き本題へと入る。
 
「 それで解決して欲しいものと言うのは―― 」

6久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/07/18(月) 16:24:33 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

「 は…ぁ? 」

 我ながら馬鹿げた声を発したものだと、憐はふと思ったが警部もといアロイスの口から発されたものはあまりにも普通のもので、解決出来そうだと思ったがかなり迷宮入りらしい。
 クリスティアーネは書物をぱらり、ぱらりと捲り読み進めながら面白い玩具を手にした子供の様に悪魔の様に笑みを浮かべながらこう告げた。

「 どれほど面白いものを持ってくるかと思えば…、全く私の退屈と暇を無くせるものはないのね。アロイスに期待したのが間違いだったわ。私の誤算ね 」

 つんと言い放つとアロイスはむっ、としてクリスティアーネを睨みつける。クリスティアーネは気付いてるのか気付いていないのか無視して書物をぱらりと捲る。憐は空気が違うとでも言うかのように一人でぽつんと離れて見ている。
 アロイスははぁ、と溜息を吐いて話の続きをするべく書類に目を通しながら話を続けた。

 アロイスが話した事件を簡潔にまとめるとこのようなものになる。

ロメリア学園の生徒且つ理事長の娘、セシリア=レイジェースの失踪。自ら姿を消したのか、誘拐なのかは未だ不明。しかしセシリアの部屋にはこの様な置手紙があった。
「 私を探さないで下さい。探せばあなたの身に不幸が起こり命を落とす事でしょう。私を攫った<猟犬>があなたに不幸をもたらします。それを忘れないで下さい セシリア=レイジェース 」
直筆、ということもあり自ら望んだと考えられるが不可解な点が多々ある。
一つは部屋が荒れ散らかっていた事。出入り口の扉は中から閉ざされており、ここからの脱出は不可能。そして窓も中から鍵が掛かっておりこちらも不可能。隠し部屋があると疑ったものの隠し部屋は見つからなかった。

 その事件は街の噂となっており、悪魔の仕業だ、と騒ぎ立てているので警察も困っているらしい。

「 …水が足りないわ。まだ天秤が満ちていない…… 」


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