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Noise−悪魔の創造国−
5
:
久城 紗夢
◆MIKU/01mmE
:2011/06/30(木) 15:15:37 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp
「 キミは、…憐は不思議の国を信じるのかしら? 」
ふと、書物に目を通していたクリスティアーネが憐にそう尋ねてきた。憐は驚きクリスティアーネの方を見るが、書物から目を離す様子は無い。しかし相手が尋ねているのであれば答えるしかない、そう思い首を傾げながらこう言う
「 不思議の国……。信じないと言えば嘘になるし、信じると言えば、そこまででもない。 」
憐はあやふやに答えを出す。それも無理は無い。何故なら、ふと前触れも無く不思議の国を信じるかと聞かれ、あまりそういうものに興味のない憐には答えようが無い。が、ここで興味ないんだなどといえばクリスティアーネに申し訳ないと重い、訳の分からない答えを出した。しかし、クリスティアーネは表情一つ変えずに" そう "と言い書物を読み進める。なんだったんだ、と思うが考える程でもないので断念して静かに書物をぱらぱらと捲っていた。
そうして暫しの間が経つとカツン、カツン、とこちらへ上がってくる足音が聞こえた。
「 ……… 」
無言。上がってきたのは顔立ちの良い、警察の格好を男だった。少しつまらなそうに無表情で憐とクリスティアーネを交互に見てから、近づいて来てようやく口を開く。
「 クリスティアーネ、解決して欲しい事があるのだが 」
クリスティアーネの近くまで歩み寄った警察はそう言う。クリスティアーネは読み途中の書物に栞を挟みぱたん、と閉じると男の顔を見上げにこり、嘲笑を浮かべた。どうやらこの男とクリスティアーネは知り合いらしくお互いに目を合わせては火花を飛び散らせている。
「 クリスティアーネ、…この人誰? 」
無言で睨みあう二人を交互に見つつもクリスティアーネに尋ねてみる。クリスティアーネはふん、と鼻で笑い憐の方を向けばちらり、と男を見ては紹介するかしないか迷ってみる。憐が" 早く言えよ "そう言えばクリスティアーネはうー…と唸りながら渋々紹介をする。
「 この人はアロイス・ド・ルーチェ。見ての通り警察 」
警察の男、アロイスはクリスティアーネがそう言えば憐を見て軽く会釈をする。憐もそれにつられて会釈をした。
クリスティアーネはアロイスについてそれ以上語ろうとは一切しない。アロイスにはあまり触れたくないのだろうか、と憐は自己解釈して何も尋ねないようにした。
暫しの沈黙の後、アロイスが唐突に口を開き本題へと入る。
「 それで解決して欲しいものと言うのは―― 」
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