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Noise−悪魔の創造国−

3久城 紗夢 ◆MIKU/01mmE:2011/06/26(日) 20:58:50 HOST:p2142-ipbf210aobadori.miyagi.ocn.ne.jp

/第一の事件/

-あらすじ-
ロメリア学園の生徒且つ理事長の娘、セシリア=レイジェースの失踪。誘拐の疑いがあるとセシリアの部屋を探すと一枚の手紙が。
その謎を解明すべくセシリアの部屋へと向かう憐とクリスティアーネ。この事件の真相とは――?


プロローグ ―― 理事長の娘である苦痛


「 ごめんなさい、お父様。私こんな生活に耐えられないの 」

 私は俯きがちにそう言うけれども、お父様はそんな私を見て" しょうがない "という。何故。何がしょうがないのか私には理解出来なかった。だって、私の未来は私が決める事だもの、しょうがないなんて言われる筋合いは無いわ! こんな檻の中の動物の様な暮らしはもう嫌! 私は私の決めた道を進むの。

「 出て行って! 私、今一人になりたい気分なのよ 」

 私はそう言いお父様を自分の部屋から出した。蝋燭の先端だけがめらめらと燃え部屋を灯し、薄暗さが不気味さを漂わせる。力なく溜息を吐けば薄暗い部屋に虚しく響く。隣からは少女達がはしゃぐ声が聞こえる。そう、ここはロメリア学園の寮。私は理事長であるお父様に特別扱いされるのが嫌で、学校で特別扱いされるのが嫌で、だからこうして一般生徒のフリをしている。だけれど、もう嫌。お父様の許可が下りないと外出出来ない? 私の意見は無視? そんなの嫌。もっと幸せになりたい、そう、あの「 不思議の国のアリス 」のような体験がしてみたいの。

 私は一枚の紙にペンである事を記した。

「 私を探さないで下さい。探せばあなたの身に不幸が起こり命を落とす事でしょう。私を攫った<猟犬>があなたに不幸をもたらします。それを忘れないで下さい セシリア=レイジェース 」

 この時はまだあんな事になるなんて知る由も無かった。私は遊びの心算(つもり)でした。でも、今ではもう、――手遅れでした。


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