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( ´∀`) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
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( ´∀`) ここはブーン系小説読み物イラスト練習&総合案内所だモナ
( ´∀`) 要はここではブーン系に関する相談や雑談、イラスト、30レス未満の作品投下が出来るモナ
分からないことがあったらなんでも聞いてほしいモナ。潜んでる住民が親切丁寧に教えてくれるモナ
( ´∀`) ただし最低限、下記のルールだけは守ってモナ。あとは良心と常識を信じるモナ
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総合案内所で短編投下をする際の基本ルール
・ながら投下・連載は禁止
・一つの話は30レス以内
・誰かが投下していない限りは投下してOK
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( ´∀`) よくわかんないって時はひとまずここを見てくれモナ。ほんとありがたいモナね
ttp://www43.atwiki.jp/boonkei/(ブーン系wiki)
( ´∀`) ブーン系投下・活動場所はこちらになるモナ
https://hebi.5ch.net/news4vip/(ニュース速報VIP)
ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/13029/ (ブーン系創作板:したらば)
ttp://jbbs.shitaraba.net/internet/21864/(ブーン系創作板ファイナル:したらば)
ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/16305/ (ブーン系小説板2:したらば)
ttp://shiba.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1446334277/(シベリア図書館)
ttp://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1454735690/(ラウンジ板)
ttp://jbbs.shitaraba.net/internet/22495/(o川*゚ー゚)oキューちゃん板NEO:したらば)
※前スレ
( ∵) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1604238328/
( ´∀`) ↑ここまではざっくりと要約したテンプレなので、もう少し詳しいのは↓に続くモナ
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ミラー保管庫さんに保管されてるファイルの大きいzip(7xさんとかBoon Romanさんとか)を開くことができないんだけど、これは私のPCのスペックが低いせいなんだろうか。誰か暇な人試してみてください。
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>>1
お疲れ様でした
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>>1
乙っちゃん
>>19
開けないってのがよく分からんけど解凍ソフト変えてみたらいけるかもよ
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>>21
ご教示ありがとうございます
100回くらい手を変え品を変えやってみたら無事に解凍することができました
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頭にアルミホイル巻いてるのに他の作者とネタが被るのはなんで
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頭にアルミホイル巻いてるからだろ
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爽やかな朝ですね
投下します
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('、`*川(…)
('、`*川(歩き始めの子が歩く姿って、ゾンビみたいだよなぁ…)
('ー`*川(ふふ、ヨチヨチゾンビなんて映画があったら、ヒットするかもね?)
('、`*川⊂ クイクイ
('、`*川⊂「…ん?」
ξ゚⊿゚)ξ「あうあー」ヨチヨチ
川 ゚ -゚)「あうあー」ヨチヨチ
('A`)「あうあー」ヨチヨチ
('、`;川「うわあああ!ゾンビだあああ!!」
ゆめみるぞんびのようです
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ミセ*゚ー゚)リ「あうあー」ヨチヨチ
(゚、゚トソン「あうあー」ヨチヨチ
( ・∀・)「あうあー」ヨチヨチ
⊂(;、;川⊃「ひぃー!」
⊂(;、;川⊃「道路にこんな大勢、車が来たらどうやって守ればいいのよおおぉ!!??」
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ξ*゚⊿゚)ξ「あうあ?」ガジガジ
('、`;川「葉っぱは食べ物じゃないよ!!」
川* ゚ -゚)「あうー」ポトンポトンッ
('、`;川「排水溝に小石を入れちゃダメ!!」
(*'A`)ノ「あうあ!」キャッキャッ
(>、<;川「通行人に遭遇するたびナンパするのやめてええ!!」
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('、`;川「ふー、トイレに籠城しよ…」
ミセ*;д;)リ「ぎゃあ"あ"あああぁぁんんん!!!」バンバン!!
(;、;トソン「いぎゃああああ"あ"あ"!!!」バンバン!!
( ;∀;)「ま"あ"あ"あ"ぁぁぁ!!!」バンバン!!
('、`;川(罪悪感が凄い…)
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ξ*゚⊿゚)ξ「うまうー!」グチャグチャ!
川* ゚ -゚)「めっ!」ベタベタ!
(*'A`)「ごー、まーっ!」テトテトッ
('、`;川「お昼ごはん、ナポリタンにして失敗だったわ…グロ過ぎ…」
(;、;川「しかも全然食べてないし…」
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('、`*川(次の予防接種いつだっけ…)
('、`*川(毎月のようにあるのよね…)
ミセ*゚ー゚)リ「あ!あ!」グイッ
('、`*川「ん?絵本読んでほしいの?」
(゚、゚トソン「ぶ、ぶっ」ヨチヨチ
('ー`*川「おんぶねー。よいしょー!」
(゚、゚*トソン キャッキャッ!!
(*・〜・)カジカジ
('、`*;川「あっ、ボールペン出しっぱなしだったわ…」ヒョイッ
( ;∀;)「い"や"あ"あ"あ"ぁぁああ!!!」ダンダン!!
('、`;川(のけ反り方がエグい…)
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ξ*-⊿-)ξ川* - ー-)(*-A-) スヤスヤ…
('ー`*川(ふふっ、眠ってる時はほんと天使なんだから…)
(-ー-*川「…なんだかこっちまで眠くなってきちゃった…」
__________________
___________
_____
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( 、川
( 、川
( 、 川 ヨチヨチ…
( 、 川 「…ァ"ア"ア"ア"ア"ァ"ァ………」
ξ;⊿;)ξ「ママアアアァァァ!!!」
川 ;゚ -゚)「ツン、だめだ!シェルターからでるなっていわれてるだろ!?」
ξ;⊿;)ξ「でもママが…かまれてっっ!!」
('A`;)「くそっ…どうすればいいんだよ…!??」
ゆめみるぞんびのようです
終
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短いのにすげー妄想が捗る作品だな
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夢見る・・・ゾンビ・・・・・・
乙
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一緒に焼肉食べに行きたいAA
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ヒート
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今って安価作品やっても人来るかな?
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ファ板でやるならまあ気長に構えていればやってやれないことはない
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>>33
投下乙
最初の「うわああゾンビだああ」がマジなのかネタなのか分からなくて混乱したけど、それも込みで切ないオチだった
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安価ってリアルタイムのライブ感ありきだから正直ここでやっても楽しくないと思うよ
やってやれなくもないってのはまさしくそう
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すまん誤字
「と思うよ」→「ってこと?」
「まさしくそう」→「まさにそれで」
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vipでやるならこっちに大まかな予告あるといいかもな・・・いやvipに限らずかな
ファ板にも予告専用スレあったか?
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>>34>>35>>40
ありがとうございます。
話とは別だけどペニサスの普段は周りに口出ししてとっつきにくいけど、有事にリーダー不在で代役抜擢されてでもリーダーほどの馬力は無くて、みんなを逃して一人だけ盾になるも最後何だかんだ生きててひょっこり出てきそうな感じが好き…
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>>43
はい
( ^ω^)ブーン系小説予告編スレのようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1500455542/
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>>45
サンクス
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投下します
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('A`)「昨日暇すぎてさぁ、怖い話まとめたやつ読んでたんだよ」
( ^ω^)「暇すぎるだろ。それで?」
('A`)「一個面白いのがあって。死んだ奴に会う方法ってやつなんだけど」
('A`)「自分以外に誰もいない状況なら、家でもできるらしい」
( ^ω^)「あー、ひとりかくれんぼ的な」
('A`)「うわなっつかし。そうそう、あれにちょっと似てるけど人形はいらんのよ」
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('A`)「夜の十二時から二時の間……まぁ夜中だな。その時間帯に、鏡がある風呂場に入るんだ」
( ^ω^)「鏡?」
('A`)「なければ手鏡でもいいらしいけどな。まぁとにかく鏡がいるんだと」
('A`)「んで……鏡の前で、こういうポーズを取る」
( ^ω^)「ふざけてんのかお?」
(;'A`)「ふざけてねーって! まとめにそう書いてたんだよ!」
( ^ω^)「だって意味わかんねーお、そのポーズ。どういう意味なんだお?」
(;'A`)「俺が知るかよ……とにかく、そうすれば『会いに来る』らしい」
( ^ω^)「そのポーズでぇ〜〜?」
(;'A`)「だから俺は知らねーって!」
-
('A`)「ただひとつ注意点があって」
( ^ω^)「ドアは開けちゃダメ〜とかだお?」
('A`)「え、なんでわかったん」
( ^ω^)「定石だろそんなもん。どうせドアの向こうから声がする〜的なやつだお?」
('A`)「お前すごいな」
( ^ω^)「僕は中学時代に夜な夜な洒落怖を読み込んでいた男だお」
('A`)「なんつー暗い青春だよ……」
('A`)「つーかこれ、アニメキャラも呼べると思う?」
( ^ω^)「無理だろ」
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――――――――――――――――――――
時計を見ると十二時を回っていて、ふとあの話を思い出した。
( ^ω^)「……」
十二時から二時の間。
自分以外に誰もいない状況。
鏡のある風呂場。
( ^ω^)「アホらし」
シャワーを止めた。
一人暮らしである自分は、条件をすべて満たしていた。
( ^ω^)「あんなのどうせ釣りだお。嘘松だお」
会いに来る。
( ^ω^)「……」
-
( ^ω^)(確か、こんな感じの……)
思い出しながらポーズを取った。
数秒置いて、それが恥ずかしくなってきた頃。
チャチャチャチャッ。
.
-
聞き覚えのある音だった。
懐かしい音だった。
( ω )「…………嘘だろ?」
( )
( ω )「お前なのかお?」
( )
( ω )「ビーグル」
( )
( )『わんっ』
-
犬がフローリングを歩くときに鳴る、チャチャチャッという音。
風呂場の前で待っている姿。
待ちきれずに硝子に爪を立てる仕草。
全部忘れていた。
( ^ω^)「ビーグル、天国はいいところかお?」
( )『くぅん?』
( ^ω^)「もう体は痛くないかお?」
( )『わんっ』
-
チャチャチャチャッ。
( ^ω^)「…………あ」
そういえばドクオが言っていた。
時間が過ぎれば『会いに来たもの』は去っていく。
それまでは、決して扉を開けてはいけない。
( ^ω^)「……」
次の日も、僕はビーグルを呼んだ。
.
-
( )『わふっ』
( ^ω^)「ビーグルはにんじんが大好きだったおねー。よく僕のにんじんを食べてもらってたお」
( )『わんっ』
( ^ω^)「それでカーチャンに見つかって、怒られて……」
( )『くぅん』
( ω )「……」
-
( ω )「ごめんお」
( )『くぅん?』
( ω )「あのとき僕がリードを離さなかったら、しっかり握っていたら」
リードを離さなかったら、ビーグルは車に轢かれたりしなかった。
僕がビーグルを殺した。僕のせいでビーグルは死んだ。
なのに僕は、息絶えていくビーグルを見ていることしかできなかった。
-
( ;ω;)「ごめん、ごめんお」
会いたい。
もう一度撫でたい。一緒に散歩して、一緒に走り回りたい。
また頬を舐めてもらいたい。一緒の布団で眠りたい。
( )『わん!』
かりかりかり。
ビーグルの爪が扉を引っ掻く。
だから僕は扉を、
.
-
開けてしまうと思う。
だからもしも僕に何かあったら、そのまとめに記事を消すよう頼んでほしい。
こんなもの存在してはいけないから。
それから、お前も早く忘れてくれ。
間違っても実行するな。
こんなこと頼んでごめん。
――――――――――――――――――――
( A )「…………バカ野郎」
ブーンが失踪して一か月が経っていた。
最後に送られたLINEを、俺は消せないままでいる。
-
( A )「普通試すかよ、バカじゃねえの。おまけに相手は犬だぞ、犬。何考えてんだ」
俺とブーンは幼馴染だ。
ビーグルが死んだとき、あいつがどれだけ落ち込んでいたかも知っている。
だけどまさかこんな方法に頼るなんて。
( A )「お前とビーグル、本当の兄弟みたいだったもんな」
ビーグルを連れて二人で探検に行ったこともあった。
帰り道がわからなくなって、ビーグルに道案内してもらったっけ。
-
( A )「なぁブーン、覚えてるか? 俺を助けてくれたこと」
クラスで除け者扱いされていた俺に、ブーンは話しかけてきてくれた。
初めての友達だった。
照れ臭くて言えなかったけど、親友だと思っていた。
( A )「なんで言ってくれなかったんだよ。一言も相談せずに、どうして」
-
( )
( )『ドク、オ』
(;A;)
.
-
きっといつか俺は、この扉を開けてしまう。
.
-
( )開けてはいけないようです
.
-
夏なのでホラーに挑戦しました。
ありがとうございました。
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乙!いいホラーだった
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乙!最後にゾッとしたけど切なさもある、夏らしくて好き
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乙!
こんなん開けちゃうでしょ、もう〜
音の主は本当に会いたい本人だったのですかね。怖くなってきた……
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おつです
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>>68
更にぞっとした
そんなん降霊ポーズを思いっきり変なポーズで想像して怖さ紛らわすしかないじゃん…
乙乙
自分なら怖くて開ける勇気ない。ブーンもドクオもそれだけ相手を大事に思ってたんだね…
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乙乙
このラストめちゃくちゃ好きだ
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夏の流れになってる感じなのになんか申し訳ないですがちょっと梅雨っぽいの投下します
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ポツ ポツポツポツ サァァァァァ
('A`)「うわ夕立か、傘持ってくりゃよかった」
('A`)「あの軒下で雨宿りでもするか」
タッタッタッタッ
あまやどりのようです
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('A`)「つめてぇ、結構濡れたな……これだから梅雨は……」
('A`)「向こうのほうは明るいからちょっとしたら止むかな……」
lw´‐ _‐ノv「雨宿りか少年」
(;'A`)「うわっお前どっから出てきた!?」
lw´‐ _‐ノv「失礼なやつだな君は、先にいたのは私の方だぞ」
('A`)「いやいなかっただろ、いたら普通に気付くわ」
lw´‐ _‐ノv「空気扱いするのか?自分がされて嫌なことはしちゃいけないんだぞ少年」
('A`)「なんで俺が半分空気扱いされてんの知ってんの?」
lw´‐ _‐ノv「顔を見ればわかる」
('A`)「お前の方が失礼なやつだよ」
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lw´‐ _‐ノv「それはそうと少年、雨が降ってうんざりみたいな顔してどうしたんだ」
('A`)「そりゃうんざりしてるんだよ、雨が降ってるからな」
('A`)「お前の方はなんか嬉しそうだな」
lw´‐ _‐ノv「そりゃ嬉しいさ、雨が降ってるからな」
('A`)「雨が好きなんて奇特なやつもいたもんだ」
lw´‐ _‐ノv「雨が降って潤えば魅力が増すだろう?さらに濡れて透けでもしたらもう大変だ」
lw´‐ _‐ノv「君も水も滴るいい男になったらいい」
('A`)「俺が濡れたってしけたブ男になるだけだよ」
lw´‐ _‐ノv「知ってる」
('A`)「お前ほんと失礼なやつだな」
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('A`)「そういやさっきから俺のこと少年って言ってるけどお前の方が年下に見えるんだが」
lw´‐ _‐ノv「見た目で判断しちゃいけないんだぞ少年」
('A`)「お前にだけは言われたくないよ」
lw´‐ _‐ノv「私は14歳だよ、敬いたまえよ少年」
('A`)「俺は16だよ、お前が敬いたまえ」
lw´‐ _‐ノv「でも私は17歳の態度で君に接している、つまり私の方がお姉さんだ」
('A`)「それってただ単に態度のでかいガキってことじゃん」
lw´‐ _‐ノv「なんてことを言うんだ、確かに人間の物差しで言えばガキかもしれないが……」
('A`)「人間なら人間の物差しに従えよ」
lw´‐ _‐ノv「私はでんでんむしだよ」
('A`)「厨二病かよ、いや14歳は中二だっけか、それならしょうがないのか?」
('A`)「てかどんな厨二病だよでんでんむしって……」
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lw´‐ _‐ノv「いやいや厨二じゃなくてマジよマジ、ツノ出せヤリ出せアタマ出せのでんでんむしだよ」
('A`)「そう言うならツノでもヤリでも出してみろよ」
lw´‐ _‐ノv「しょうがないな、よく見てろよ少年」
lw´‐ _‐ノv「【武器召喚】(ウェポンズサモン)!【槍】(ランス)!!!」
('A`)「え?そう言う感じ?」
lw´‐ _‐ノv「と言うのは冗談で、ほれ」 ニュッ
(;'A`)「うおああっ!?えっ?ちょっと待って?マジなの?」
lw´‐ _‐ノv「だからマジだと言ってるじゃないか」
(;'A`)「え?妖怪の方ですか?」
lw´‐ _‐ノv「君の顔だって妖怪みたいなものだろう?」
('A`)「そこまで酷くねーよ、お前ほんと失礼」
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lw´‐ _‐ノv「まあ猫又みたいなもんだよ、普通のでんでんむしは殻が右巻きだろう?」
('A`)「いや知らないけどそうなの?」
lw´‐ _‐ノv「なんで知らないんだよ!一般常識だろ!!!」
('A`)「いや、常識ではない」
lw´‐ _‐ノv「まあいいや、それで左巻きの私は不思議な力で変身できるのだ」
lw´‐ _‐ノv「変身できるのは雨の時だけだしこの姿にしかなれないけどな」
('A`)「へ〜……ん?猫又って長く生きた猫がってやつだろ?殻の左巻き右巻きって生まれつきじゃないの?」
lw´‐ _‐ノv「生まれつきだな」
('A`)「全然猫又と違うじゃん」
lw´‐ _‐ノv「うるさい」
('A`)「ナチュラルボーンモンスターじゃん」
lw´‐ _‐ノv「それは鏡を見て言いたまえよ少年」
('A`)「生まれた時は可愛かったわ……多分
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lw´‐ _‐ノv「まったく、こんな美少女捕まえてモンスターよばわりとは流石の私も怒るぞ」
('A`)「お前が怒ったところで大して怖くもないぞ、それに言うほど美少女か?」
lw´‐ _‐ノv「もう怒った、明日の朝刊載ったぞてめー」
('A`)「何その不良漫画みたいな脅し文句」
('A`)「いくらヒョロガリでも年下の女の子に負ける気はないぞ」
lw´‐ _‐ノv「大丈夫、でんでんむしにセクハラした少年として載るんだからな」
('A`)「それは……嫌だな……」
lw´‐ _‐ノv「謝っといた方がいいんじゃないか?誰にとは言わないが」
lw´‐ _‐ノv「私は鬼ではないぞ?……ツノはあるけどな」
('A`)「……不本意だけど……ごめん」
lw´‐ _‐ノv「もう少しちゃんと謝った方がいいんじゃない?」
('A`)「お前鬼かよ、あなたのことモンスターなんて言って申し訳ありませんでした……これでいいか?」
lw´‐ _‐ノv「いいわけあるか!美少女を否定したことを謝れ!」
('A`)「そこかよ」
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('A`)「申し訳ありませんでした、あなたは美少女でした……これでいいか?」
lw´‐ _‐ノv「よく謝れたな偉いぞ!お姉さんが褒めてやるぞ少年!」
('A`)「くっそ、すげえ腹たつ」
lw´‐ _‐ノv「ふっふっふ、腹たつなんて言っても本当は楽しいんだろ?」
('A`)「そんなわけないだろ」
lw´‐ _‐ノv「ふっふっふ、そういうがここに来た時より表情が晴れてるぞ、本当は楽しいんだろ?」
('A`)「ぐっ……雨が上がってきたからだよ、楽しいわけじゃないって」
lw´‐ _‐ノv「ふっふっふっふ、そう、傘がなくても問題ないくらいまで小降りになったのに帰らない……」
lw´‐ _‐ノv「それが楽しんでいるという何よりの証拠なのだよ少年!!!」ロンパァ
('A`)「ぐっ……」
lw´‐ _‐ノv「ほらほら楽しいって言っちゃえよ、美少女と話すのは楽しいですって言っちゃいなよ」
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('A`)「くそ、うぜぇ……明日の朝刊載るぞお前、セクハラで」
lw´‐ _‐ノv「残念でしたぁーやったのは論破だからロジハラですぅー」
('A`)「…………明日の朝刊載ったぞてめー……ロジハラで」
lw´‐ _‐ノv「おおそれはたいへんだ、でんでんむしに論破された哀れな被害者には同情が集まるだろう」
('A`)「それは……嫌だな……」
('A`)「肉を切らせて骨を断つってレベルじゃねーぞ…………」
lw´‐ _‐ノv「謝っといた方がいいんじゃないか?誰にとは言わないが」
('A`)「またこれかよ……悪かったよ」
('A`)「正直楽しかったよ、かーちゃん以外とこんなに話したの久しぶりだったし」
lw´‐ _‐ノv「うむうむ正直なのは良きことかな、お姉さんが褒めてやるぞ少年」
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lw´‐ _‐ノv「でももう雨も止むようだな、名残惜しいがお別れだ」
('A`)「そうだな……」
lw´‐ _‐ノv「見ず知らずのでんでんむしとこれだけ話せるんだ、きっとクラスメイトとも話せるさ」
('A`)「そうだな……」
lw´‐ _‐ノv「ま、うまくいかなくてもうんざり顔の雨宿り少年くらい私がからかってやるさ」
('A`)「…………ありがとう」
lw´‐ _‐ノv「おいおい悲しいのか嬉しいのか知らないが男がそう簡単に泣くもんじゃないよ、そんなに顔濡らしちゃって」
('A`)「いや泣いてねーよ雨だよ、さっきから濡れてただろ?」
lw´‐ _‐ノv「ま、そう言うことにしとこうか」
('A`)「ほんとに泣いてるみたいに聞こえるからやめてくんない?」
lw´‐ _‐ノv「はっはっは」
「じゃ、またな」
あまやどりのようです おわり
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乙
-
乙乙
やり取り超カワイイ。ニヤニヤしちゃうわ
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こういういい意味でずっと低空飛行な話すき
乙
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なんも書けねええええええ!!!きええええええええええええ!!!!!!!!
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それブーンに喋らせれば1行稼げるぞ
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前後の脈略関係なく突然ブーンに
( ^ω^)なんも書けねええええええ!!!きええええええええええええ!!!!!!!!
ってさせるってこと?
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ちんメロ、良い
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おすすめください
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どれもオススメだから、スレを新しい順に並べて上から読んでったらいいと思うよ
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フラット追うのは酷よ
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読みたいジャンル教えてくれると助かる
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フラットの元ネタの続編がエロゲで出てることを最近知った
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エロゲって名称が出てきたので流れをぶった切って
エッチなζ(゚ー゚*ζ 擬人化
https://i.imgur.com/riAweQz.jpg
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>>95
おほほほ!エッチだねぇええ
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お題お1つくださいな
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>>97
梅雨のミ,,゚Д゚彡
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あざますー
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雨が続いてるので自分も梅雨っぽいの投下します
お題がそもそも梅雨っていうのもありますが
お題『梅雨のミ,,゚Д゚彡』
-
張り付く雨のようです
.
-
6月半ばの、雨が降りしきる夜の事だった。
東京都の篠崎駅から歩いて15分ほどしたところに、蔦に半ば侵食された3階建ての雑居ビルがある。
1階は夜逃げして看板だけが残ったパブがあり、2階には空きテナント、そしてその3階に内藤代行店は店を構えていた。
そこに、依頼者である布佐 義彦(フサ ヨシヒコ)は居た。
( ^ω^)「じゃあ、まぁ、そういうことなので」
そう言って、布佐に紙束の資料を渡したのは店長である内藤 ソウスケ(ナイトウ)だ。
頬に刻まれた皺は30代後半ほどで、穏やかな表情を浮かべながら布佐に調査報告をしたところであった。
ミ,,゚Д゚彡「そうなんですね、やっぱり、そうだったんですね。良かった、そうか、良かった。はぁ〜、良かったぁ」
大学生だという布佐は、最初に内藤と会ったときと同じような清潔感のある小奇麗な格好をし、その表情を明るくさせていた。
ようやくその言葉を聞けた、という満足感と安心感のあるもので、嬉しそうに息を吐きながら喜びを噛みしめていた。
内藤から受け取った資料も読まずに鞄の中へしまい込むと、津出の出した紅茶に一口もつけず、
布佐は雨音と共にそそくさと部屋から出ていった。
じとっと湿気のこもる室内に残った内藤は、扇風機を付けてから布佐に関する資料を眺めた。
10年前の6月、ちょうど今日と同じ日付に布佐は人が流される瞬間を見たという。
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( ^ω^)「月子さんて、家族仲が悪かったんでしたっけー?」
ξ゚⊿゚)ξ「聞いた話ではそうですね。美容師志望だったけど、親としては普通の大学へ進学し、普通のOLになってほしかったみたいで」
奥にある資料室から顔を覗かせて、大学生アルバイトである津出 礼子(ツデ レイコ)が答えた。
湿気で髪がまとまらない、と言うので可哀想に思った内藤が持ってきた除湿器は、資料室で妙な音を出しながらフル稼働をしていた。
そういえば布佐も「天然パーマのせいで髪がまとまらないんですよ」と愚痴っていたのを、内藤は思い出した。
ミ,,゚Д゚彡『好きだったんですよ。一目惚れでもありましたから』
内藤は布佐が初めに言っていた言葉を思い返した。布佐は埴谷 月子(ハニヤ ツキコ)に対して慕情を抱いていた。
そして、その月子こそが布佐が見たという川に流された人物だった。
美容師志望だった月子は、時折、近所に住む布佐に練習と称してその天然パーマを整えてくれていたようで、
当時の布佐は10歳、それに対して月子は16歳だった。
一目惚れをした少年には少しばかり感情が重くなる経験だったな、と内藤は思った。
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内藤はテレビをつけると冷蔵庫から麦茶を取り出し、ソファへ腰を下ろした。
ニュースでは連日の大雨による影響を報じており、死者・行方不明者も合わせて2桁に達していた。
この辺りも例外ではないようで、警報レベルが3に達したことを野外スピーカーが聞き取りにくくも流していた。
ξ゚⊿゚)ξ「あれ、内藤さん。この傘って、布佐さんのじゃないんですか?」
資料室から出てきた津出は、カップを片付けながら玄関に置いてある傘を見つけ、内藤に尋ねた。
内藤は麦茶を飲み干すとしばし考えたのち、車の鍵を津出に渡して言った。
( ^ω^)「津出さん、車出して」
ξ゚⊿゚)ξ「え、急ですね。別にいいですけど。でも、私、もうすぐ定時ですよ」
( ^ω^)「残業代は出すからさ。ほら、僕、免許持ってないから。頼むよ」
ξ゚⊿゚)ξ「下手ですもんね、運転。何回落ちましたっけ?」
( ^ω^)「5回落ちてからもう諦めたよ」
ξ゚⊿゚)ξ「あー、ですよね。人より視えるって、注意力散漫になりますもんね」
布佐が10年前、その瞬間を目撃したのは篠崎駅から程離れた設楽場橋(シタラバ バシ)という惣郷川(ソウゴウ ガワ)に架かる橋の所だった。
連日連夜の大雨で増水した川が橋にもかかるくらいだったそうで、そこの上でぼうっと立っていた月子を見たとのことだ。
そして吹きすさぶ風に思わず目を閉ざされ、ドボン、と何かが落ちる音がしたと思い、目を開けた瞬間にはその姿は消えていたという。
-
津出に運転をさせながら、内藤は助手席から外を、雨が窓を叩くように打ち付けているのを見て妙に胸をわくわくとさせていた。
ボタボタと大きい雫が窓については他の粒と合体し、大きくなって後ろへと流されていくのを眺める。
中古で怪しさ満点の価格で売りに出されていた軽自動車は、よたよたと風に煽られながらも懸命に進んでいた。
時折、屋根の上からボタタタと、けたたましい音がリズムよく鳴っている。それに合わせて内藤は指を叩いていた。
信号で一時停車していると、津出は内藤に「男性って台風が好きですよね」と、話を振った。
内藤がこの様子を楽しんでいると思ったからだ。
( ^ω^)「え、どうだろう。台風が好きっていうか、安全な場所で見る非日常が楽しいって感じかな。
ほら、今もさ、台風ってわけじゃないけど、僕ら、車の中で雨に打たれることないけど、外は土砂降りなのがさ。わくわくしない?」
内藤は少々軽薄気味なところのある男だった。
津出もそれは知ってはいるので、特に気にはしなかったが、だからこそこの仕事も出来ているのだとある意味では信頼もしていた。
ξ゚⊿゚)ξ「しませんよ。やだなって感じしかしません。それに、私、雨、嫌いなので」
( ^ω^)「あぁ、髪の毛、湿気でね、大変だよね。うんうん」
思ってもないことを、と津出は言葉には出さなかったが、「はぁ」とだけ返した。
-
信号が青に変わり、津出は再び車を走らせた。
車内は再び、雨音と、雨粒が屋根を叩く音と、内藤がそれに合わせて指を叩く音だけになった。
雨戸が閉じた住宅を置き去りにしながらしばらく車は走ると、今度は惣郷川を沿うように走った。
整備されてない道路は時折大きく揺れを見せる。
風に煽られて落ちなければいいんだけど、と津出が思ったところで、話題を一つ見つけた。
ξ゚⊿゚)ξ「あ、ほら。あそこ、設楽場橋ですよ」
津出が顎で指し示す先に、設楽場橋は川に耐えるようにして架かっていた。
そこを内藤がじぃっと見つめると、津出は後ろに車がいないことを確認してから車の速度をやや下げた。
( ^ω^)「………あ、ごめんね。ありがとう。行っていいよ」
ξ゚⊿゚)ξ「あそこ、渡ります?」
( ^ω^)「いや、いいよ。川、危ないし。流されたかったりするの?」
ξ゚⊿゚)ξ「いーえー…………ところで、視えました?」
( ^ω^)「あぁ、うん、まぁ、あとで教えるよ」
ξ゚⊿゚)ξ「ちぇー」
-
ξ゚⊿゚)ξ「というか、電話で伝えるだけでも良いんじゃないんですか?」
( ^ω^)「こういうのはね、直接お伝えした方が安心するもんなんだよ。信用にも繋がるしね」
信用から一番遠いところにいる男が何を言うのだろう、と津出は思った。
言っておきながら、同じことを内藤も思っていた。
ξ゚⊿゚)ξ「そういうもんなんですかねぇ」
( ^ω^)「津出さんは、もう少しそういう機微にも気を付けた方が良いなぁ」
ξ゚⊿゚)ξ「まぁ、バイトなんで。べつに」
( ^ω^)「最近の子は割り切ってるなぁ」
ξ゚⊿゚)ξ「最近の子、ですか。そういえば布佐さん、私とそんなに年齢変わりませんけど、大変ですよ、ありゃあ、気持ちが悪いですって」
( ^ω^)「うーん、まぁ、そういうのも、ありなんじゃないかな」
車が徐々に速度を取り戻していく。再び静かになった車内で、内藤は欠伸をしながら資料をぱらぱらと捲った。
資料には布佐の事が書き記されており、それはこの1か月間、内藤と津出で調べ上げたものだった。
時折吹く強風に耐えながら、おんぼろの軽自動車は走り続ける。
行き先は件の流されたという少女が住んでいた、埴谷家であった。
-
*
最初に布佐がやってきたのは、1か月前の事だった。
恐る恐るといった様子で店のドアを開けてきたのを内藤は覚えている。
そして受付係でもある津出がパタパタと駆け寄り、「どうかされましたか?」と声をかけると、開口一番に、
ミ,,゚Д゚彡「あの、俺の後ろ、いるの、視えます?」
と、布佐が問いかけたのであった。
困ったような津出の視線を受けた内藤は、読んでいた新聞を畳むと、顎をさすりながら2人の下へ歩み寄った。
そうして布佐の事をジロジロと眺めてから、ふいに視線をその後ろの方へ移すと、「はぁ、まぁ」と返し、
( ^ω^)「髪の長い女性ですよね」
と、答えた。
布佐の顔がパァっと明るくなった。
そこから内藤は布佐を中へ案内すると、話を伺った。
-
ミ,,゚Д゚彡「ずっと、いるんですよ。10年前。あの日、見たからなんでしょうか。ふと気づけば、いるなって。分かるようになっちゃって」
( ^ω^)「なるほど。そうでしたか」
落ち着かない様子でそわそわとする布佐を見て、内藤は温めのお茶を出すよう津出に声をかけた。
ミ,,゚Д゚彡「ここ、そういうのがわかるって聞いて。だから、確認したいと思って……本当にそうなのかなって、最近、不安で、不安で」
( ^ω^)「なるほどなるほど。確かに、そういうお客様がいらっしゃることも多くはありません」
内藤は穏やかな表情を崩さなかった。
ただ、今どきの大学生、にしては皺ひとつ無い身だしなみの整った服装をしている布佐に、内藤は少しだけ引っ掛かりを覚えていた。
この手の話を持ってくる人間はたいてい切羽詰まっており、日常生活もままならない。
結果、身だしなみは乱れ、清潔感からは程遠い見た目になっていることが多かったからだ。
それに、先ほどの明るさを見せた表情も気になった。
津出がお茶を持ってきたのに合わせ、内藤はいつものように話を切り出した。
( ^ω^)「それで、その女性をどうにかしたい……ということで?」
ミ,,゚Д゚彡「はぁ?」
布佐が何を言っているんだ、こいつは。という顔で内藤を見返した。
-
*
内藤が布佐とのやり取りを思い返していると、車は再び住宅街に入ってき、しばらくすると路肩へと停車した。
運転席にいた津出が「到着しましたよ」というと、内藤は「路上駐車だけど良いの?」と尋ねた。
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、パーキングメーターついてますから。大丈夫です」
( ^ω^)「頼りになるなぁ」
ξ゚⊿゚)ξ「なら、お給料上げてくださいよ」
( ^ω^)「ほら行くよ。急いで」
ドアを開けると、雨音が強くなって耳に入った。
傘を差しながらでも、この車を出る瞬間というのはどうしたって濡れてしまうなと内藤が愚痴をこぼす。
ビニール傘が二つ並んで、住宅地の方へと向かっていった。
津出は飛ばされないように身を屈めながら。
内藤は傘が壊れないよう短く持ちながら。
-
津出のナビがあったというのもあるが、2回目ともなると二人の足は迷うことなく埴谷家へと辿り着いた。
ξ゚⊿゚)ξ「前来たときは電車でしたけど、これなら車の方がやっぱり良いですよね」
駅からだと徒歩20分もかかったことを、津出は恨みがましく内藤に言った。
しかも電車代は自腹だったのもあり、その言葉はより強く内藤へと届いた。
だが届いたからといって、内藤の心が動くことは無かった。
( ^ω^)「うーん、でもガソリン代の方が高いし。まぁ、あんまり使いたくはないよね。車」
内藤は軽薄であり、ケチな男だった。
こんなにもケチなのだから、車検代はどうしているのだろうと津出は思ったが、
聞いてしまうと後に引けないことにもなりそうだったので、津出がこのことを尋ねることは無かった。
あくまでもしがないアルバイトとしての立場を津出は守りたかったのだ。
-
埴谷家は一昔前ならごく一般の、今でいうなら裕福そうに見える庭付き一戸建ての建物だった。
築数十年は経っているだろうがそれを感じさせない状態の良さがあり、物を大事にするんだろうなという家族の人柄が伺えた。
初めて訪れた時、津出はそわそわしつつ建物を隅から隅まで値踏みするように見ると、「やっぱり将来住むならこういう家が良いですね」と、こぼした。
ξ゚⊿゚)ξ「早く入りましょうよー」
雨風にこれ以上耐えられないと、急かすように津出は内藤の方へ向いた。
それには内藤も同意で、夜ももう遅いが、この時間なら全員揃っているだろうし、それならそれで都合が良いと判断すると、
ためらいもなくインターホンを押した。
暢気な音が鳴ってしばらくすると、「どちら様でしょうか?」と、男性の声が備え付けの機械越しから返ってきた。
( ^ω^)「どうも。夜分に突然、アポ無しですみません。内藤代行店です」
( )「あっ」
男性の声が跳ね上がった。
内藤は続けて返す。
( ^ω^)「埴谷月子さん、いらっしゃいますか?」
-
*
布佐がなぜ内藤代行店の入り口を叩いたのかというと、
『自分の後ろにいる女性は一体だれなのか』
というのを知りたかったというのがあった。
何かがそこにいるのはわかるのだけれど、その姿ははっきりと見えない。
だから、この人はもしかして自分が自殺を目撃した『埴谷 月子』ではないのか。
布佐は、内藤にそれを教えてもらうためにやってきたのだという。
内藤はしばし顎をさすって考えると、微笑みながら答えた。
( ^ω^)「私もね、はっきりとわかるわけじゃないんですよ。よりはっきりと見るためには知ることが必要なんです」
「調査するのに1か月ほど、お時間頂けますか?」という内藤からの提案に、布佐はすぐさま頷いた。
そこから、内藤と津出はまず布佐について調べ上げた。
そこで分かったのは、布佐の言う通り、確かに埴谷月子は布佐の近所に住んでいたことがあり、
布佐の髪の毛を一度だけ切ってあげたことがあったということ。
それから間もなくして、布佐は大阪へと引っ越したということ。
-
*
( ^ω^)「というわけで、布佐はもう二度とここにやってくることは無いと思いますよ。来る理由も無くなりましたので」
(*゚∀゚)「……そうですか、ようやくですか。ようやく、ようやくですか」
埴谷家に上げられた内藤と津出は、埴谷月子に依頼されたことの結果を報告していた。
髪の毛を短く切りそろえた月子は、儚い、というイメージが浮かび上がるような、色白で線の細い女性だった。
月子の隣には夫である埴谷浩介(ハニヤ コウスケ)が、月子の肩を安心させるように抱いていた。
職業は美容師で、近くに店を構えており、昨年に婿養子という形で籍を入れたばかりだという。
「本来ならもう少し経済的余裕が出来てからするはずだったんですけどね」というのを、浩介は以前、内藤に語っていた。
10年前、美容師になるため家を飛び出した月子とともにこの家に住むにあたっての、最低条件だったそうだ。
( ^ω^)「布佐にはそれが月子さんだと説明しまして、納得したようです。これで設楽場橋にも、この家にも近づくことは無くなったでしょう」
( ^ω^)「本人も大阪に戻るといっておりました」
内藤はここに来る前の、先ほど布佐と話していた内容を事細かに埴谷夫妻へと説明した。
浩介の方は淡々と、しかし食い入るように資料と内藤の話に耳を傾け、安心できる材料を吟味しているようだった。
一方、月子の方は確かに内藤の話を聞いているようだったが、浩介に比べるとどこか上の空のようだった。
それを、津出はちろりと気付かれない程度に視界の隅で眺めていた。
(,,゚Д゚)「内藤さん、これ、お約束の。雨の強い中、わざわざ、すみませんでした」
( ^ω^)「いえいえ。少しでも早くお伝えすべきだと思いまして。えぇ、では、はい、確かに。頂戴いたします」
ξ゚⊿゚)ξ「内藤さん、直接話すべきだと言って。すみません、遅いお時間に関わらず」
(*゚∀゚)「いえ、お心遣い痛み入ります。確かに、内藤さんから直接聞けて安心しましたので……」
内藤の説明が一通り終わると、納得した浩介が茶封筒を手渡した。
それを受け取ると、内藤は津出とともに家から出た。
月子と浩介は二人に深々と頭を下げると、ほっとしたように穏やかな表情を浮かべた。
夜も遅いせいか、帰り際に見た埴谷家の家はどこか妙な薄暗さがあったのを、津出は感じた。
雨足は、先ほどよりも強くなっていた。
-
ξ゚⊿゚)ξ「内藤さん、布佐は本当に現れませんかね」
( ^ω^)「大丈夫だよ」
ξ゚⊿゚)ξ「きっぱりと言いますねー」
( ^ω^)「そりゃあねぇ」
車の中で津出は内藤に尋ねた。
車は来た時と同じように住宅地を抜け、惣郷川を沿うように走っている。
内藤は雨音に耳を傾け、窓の外を見た。
横降りの雨はカーテンのように視界を遮りながら降り続いている。
( ^ω^)「いや、しかし、恋ってのはまぁ、自分勝手なもんだよね」
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ、まぁ、するしないは、相手の了承を得てすることでもないですからね」
思い合うのは愛になってからですよ。思い愛ですね。
と、少しばかり言ってしまいそうになったのを津出はすんでのところで塞き止めた。
その様子に気づかなかった内藤は「そうだけどさぁ」と、小さく返すと瞼を閉じた。
布佐はもう二度と埴谷夫妻の前に姿は現さない。それだけは、内藤は確信を持っていた。
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内藤は布佐の事を思い返した。
小奇麗な清潔感のある格好をし、内藤の報告を受けて明るい表情を浮かべた青年のことを。
なぜ、布佐は内藤に対し「これが月子なのか」だけを教えて欲しいと言ってきたのか。
なぜ、内藤が髪の長い女性と答えたら布佐は表情を明るくさせたのか。
なぜ、切羽詰まってやつれるほどの状況にもなっておかしくない布佐が、至って普通の様子でいられたのか。
布佐は大阪に引っ越してからも、度々埴谷家の周辺に現れては月子に接触していた。
最初は気にしていなかった月子だったが、布佐が引っ越しをしていたことを知ると途端に気味が悪くなったという。
布佐は月子のストーカーだった。
そこまで調べてから、あくる日、内藤と津出は今度は埴谷夫妻の下へ訪れた。
布佐の名前を出したところ、二人の顔は青ざめたものになり、
詳しく話を聞くと、どうやらここ最近、また姿を見せるようになったらしいのだ。
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美容師になるため、親の反対を押し切って10年前に家を出てからはすっかりそのこと忘れていた月子だったが、
美容室を開くにあたって再びこの家に戻ってきた際に、全てが元通りとなってしまったのだ。
家の周りをうろつく布佐に、浩介が何用かと声をかけたことが気づいた始まりであった。
おどおどとしながら月子の事を尋ねる布佐に、浩介は「迂闊なことを言わなくて良かったです」と後に語った。
布佐から聞いた話は全て、恋心からくる妄想が殆どで装飾されていた。
何もかもがでっち上げで、その事実に津出は小さく悲鳴を上げた。
そこで、内藤は全てが分かったような顔をして、一芝居打つことを埴谷夫妻に話した。
それが、布佐にでっち上げた報告をして勘違いしてもらったまま、大阪に戻すというものだった。
ξ゚⊿゚)ξ「何を勘違いしたのか、川に飛び込んだのを月子さんだと思い、そして自分に憑いていると。
月子さんの方も運が良いのか、丁度そのころに家を飛び出したものだから、余計に布佐は勘違いしたんですね」
( ^ω^)「だからそれ以降はあの家に近づくこともなかったけど、やっぱり確証が欲しかったんだろうね」
埴谷家に再び現れたものの、一度も月子の姿を見られなかったのは浩介の言う通り幸いだった、と内藤は思った。
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ξ゚⊿゚)ξ「自分の傍にいるのは月子さんなのか。それを見て欲しくてわざわざうちの店に来るんですもんね」
本当に気味が悪い、と津出はいーっと口を歪ませた。
ξ゚⊿゚)ξ「あ、そろそろ設楽場橋ですけど、結局、何か視えたんですか?」
来た時と同じように、後ろに車がいないことを確認してから津出は車の速度を緩めた。
歩くよりもさらに遅いスピードで、車はゆっくりと設楽場橋を眺めるように進む。
( ^ω^)「いやぁ、何も? あそこはなーんもいないよ」
「大体、この大雨の中、人影すら見えやしないでしょう」と、内藤は付け加えて話すと、
津出は先ほどまで目を細めながら橋を見ていたのを、目をまぁるくさせて内藤の方へ振り返った。
内藤は前を見てくれ、と言わんばかりに指を前へ伸ばした。
ξ゚⊿゚)ξ「えぇ! それじゃあ、もしかして、布佐の後ろに何かがいるっていうのは……内藤さんがその場で合わせた嘘、ってことですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「あぁ、言われてみれば、確かに髪の長い女性がって言ってましたけど、月子さん、髪の毛短いですもんね! 」
津出はしきりに内藤のとっさの判断に感服していたが、月子の髪の毛は昔は長かったという。
だから、布佐もその言葉に喜んだのではないか、と内藤は考えた。
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