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( ´∀`) ブーン系小説&イラスト練習総合案内所
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( ^ω^)「というわけで、布佐はもう二度とここにやってくることは無いと思いますよ。来る理由も無くなりましたので」
(*゚∀゚)「……そうですか、ようやくですか。ようやく、ようやくですか」
埴谷家に上げられた内藤と津出は、埴谷月子に依頼されたことの結果を報告していた。
髪の毛を短く切りそろえた月子は、儚い、というイメージが浮かび上がるような、色白で線の細い女性だった。
月子の隣には夫である埴谷浩介(ハニヤ コウスケ)が、月子の肩を安心させるように抱いていた。
職業は美容師で、近くに店を構えており、昨年に婿養子という形で籍を入れたばかりだという。
「本来ならもう少し経済的余裕が出来てからするはずだったんですけどね」というのを、浩介は以前、内藤に語っていた。
10年前、美容師になるため家を飛び出した月子とともにこの家に住むにあたっての、最低条件だったそうだ。
( ^ω^)「布佐にはそれが月子さんだと説明しまして、納得したようです。これで設楽場橋にも、この家にも近づくことは無くなったでしょう」
( ^ω^)「本人も大阪に戻るといっておりました」
内藤はここに来る前の、先ほど布佐と話していた内容を事細かに埴谷夫妻へと説明した。
浩介の方は淡々と、しかし食い入るように資料と内藤の話に耳を傾け、安心できる材料を吟味しているようだった。
一方、月子の方は確かに内藤の話を聞いているようだったが、浩介に比べるとどこか上の空のようだった。
それを、津出はちろりと気付かれない程度に視界の隅で眺めていた。
(,,゚Д゚)「内藤さん、これ、お約束の。雨の強い中、わざわざ、すみませんでした」
( ^ω^)「いえいえ。少しでも早くお伝えすべきだと思いまして。えぇ、では、はい、確かに。頂戴いたします」
ξ゚⊿゚)ξ「内藤さん、直接話すべきだと言って。すみません、遅いお時間に関わらず」
(*゚∀゚)「いえ、お心遣い痛み入ります。確かに、内藤さんから直接聞けて安心しましたので……」
内藤の説明が一通り終わると、納得した浩介が茶封筒を手渡した。
それを受け取ると、内藤は津出とともに家から出た。
月子と浩介は二人に深々と頭を下げると、ほっとしたように穏やかな表情を浮かべた。
夜も遅いせいか、帰り際に見た埴谷家の家はどこか妙な薄暗さがあったのを、津出は感じた。
雨足は、先ほどよりも強くなっていた。
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