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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]
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≪とりあえずこれだけ分かっていれば万事OKなQ&A≫
Q.ここってどんなスレ?
A.お題に沿った作品を指定期間内に投下
投票と批評、感想を経て切磋琢磨するスレ
Q.投票って?
A.1位、2位とピックアップを選ぶ
1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝
Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
生徒になりたいなら>>4にいないAAとトリップを名前欄に書いて入学を宣言してレッツ投下
Q.投票って絶対しないとダメ?
A.一応は任意
しかし作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意
Q.お題はどう決まるの?
A.前回優勝が決める。
その日のうちに優勝が宣言しなかった場合、2位→3位とお題と期間決めの権利が譲渡されていく
Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述の「文戟」を参照
詳しいルールは>>2-9を参照してください!
また雰囲気を知りたい方は
スレ1
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/
スレ2
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/
へGO!!
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《本スレの目的について》
このスレは、様々な作者が匿名、且つ短いスパンで作品を投下しあい、順位を決めていくという、
短期的文芸品評会の運営を目的としています。
こう書くと堅苦しいですが、簡単に言えば『匿名で作品投下して、順位決めて遊ぼうぜ!あわよくば感想とか批評とかし合おうぜ!』
という文筆力の研鑽を第一としております。
基本的に、このスレでの投下では皆さんが今まで築いてきたキャリアなどは捨てていただいて、
このスレのみで通じる新たな価値観を獲得していただければと考えております。
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《生徒登録》
創作学園では新規生徒を随時募集しております。
生徒登録では、名前欄に『好きなAAキャラの顔文字#トリップキー』で書き込みをしていただきます。
その際に、意気込みなどを合わせて書き込んでいただければ、より盛り上がると思います。
また、選択したAAキャラに合わせてのロールプレイ等も推奨しておりますので、
本当にこのスレを学園、あなたをその学園に通う生徒と見立てつつ、楽しく遊んで頂ければ幸いです。
然しながら幾つかの注意事項が御座います。
注意その1:過去に使用したことのあるトリップキーは使用禁止
このスレでは、今までのキャリアは見えない状態で競い合うことを目的としておりますので、
作者が特定できてしまうようなトリップキーの使用はお控えください。
注意その2:AAキャラの選択について
基本的には生徒登録が早かった人が、そのAAキャラを獲得したものとさせて頂きます。
また、のような、名前欄に書き込むことのできないAAは、『でぃ』などの名前での代用も可能です。
注意その3:総合やツイッターでの作者バレ禁止
注意その1と同述ですが、このスレでの生徒《サクシャ》とブーン系作者とを完全に切り離したいので、
自分が特定されるような書き込みをするのはお控えください。
Twitter等で参加を表明すること自体は止めませんが、自分がこのスレに投下した作品を書き込んだり、
匂わせたりする行為も禁止になります。
上記行為が発覚した場合には、【退学】措置もあり得ますので、ご注意ください。
現在の生徒登録状況は>>4の通りになります。
では、このスレの流れをご説明致します。
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《投票期間》
投下期間が終了した時点で、その日から【3日後】まで、【投票期間】とします。
基本的に、第一位と第二位、それから気になった作品(第一位、第二位も選択可)を選んで頂き、
書き込んで頂ければと思います。
第一位は2ポイント、第二位は1ポイントとして集計致します。
もちろん投下作品全てに順位をつけていただいても構いませんが、
ポイントになるのは一位と二位のみであること、ご了承ください。
また、投票時に、寸評等も加えていただけると、互いの研鑽になると思いますので、
是非積極的にお書きください。もちろん面倒くさいなら、順位のみの投票でも構いません。
また、品評会に作品を投下した作者は、必ず投票を行ってください。
投票を行わなかった場合、勝者確定後、1ポイント減点とさせて頂きます。
以下に基本テンプレを用意致しますので、こちらをご使用ください。
《投票》
【第一位】タイトル名
【第二位】タイトル名
【Pick up】タイトル名
【寸評】
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≪登録生徒及びポイント獲得状況≫
・【5P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6
・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys
・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.
・【1P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c
・【8P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo
・【7P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2
・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w
・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg
・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE
・【0P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo
・【0P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw
・【5P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM
・【5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I
・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w
・【5P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6
・【2P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ
・【8P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.
・【0P】('A`) ◆0x1QfovbEQ
・【2P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6
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《勝者》
投票期間終了後、ポイントの集計を行います。
そして、合計ポイントが一番多かった生徒を、その品評会での【勝者】とします。
勝者には、【次回品評会のお題】及び【投下期間】を決める権利が与えられます。
ただし、投下期間は【最短:一週間】【最長:一ヶ月】の間で設定してください。
また、お題及び投下期間の設定は、勝者が決まった日から【24時間以内】に行ってください。
24時間以内に設定が行われない場合、設定の権利は第二位の方へと移ります。
その後、24時間経過ごとに、第三位、第四位……と権利が移行します。
しかし、それで獲得したポイントなどが消える訳ではないので、ご安心ください。
そして、この品評会で稼いだポイントは、【トリップに紐付けて管理】されます。
つまりは、第二回品評会、第三回品評会と参加し、投票されることで、
皆さんが登録したトリップに、そのポイントが累積していくことになります。
このポイントは、後述の【拝成十傑評議会】を決める際に重要になりますので、
是非多くのポイントを稼げるように品評会にご参加ください。
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《文戟》
さぁ、いよいよこのスレの目玉とも言えるポイントの説明です。
貴方達には、それぞれ【お気に入りのAAキャラ】がいるはずです。
でも、そのキャラを既に誰かが登録してしまっている……。
そんな時、あなたはそのAAキャラを使用している生徒に【文戟】を挑むことができます!
【文戟】を行う際に必要になる手順としては、こんな感じです。
294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZkに【文戟】を申し込む!!
295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。じゃあお題は【蝉】、投下期間は【2018年07月24日23時59分】まででヨロ
【文戟】では、挑まれた側が、お題と投下期間を決定できます。
投下期間に関しては、品評会と同じく、最短一週間、最長一ヶ月で設定できます。
また、文戟中は名前欄に[文戟中]を付け足してください。
通常の品評会投下と区別する目的です。
また、双方の合意があれば、品評会に両名参加し、得票数での決着も可能です。
その場合も、名前欄に[文戟中]の付け足しをお忘れなく。
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では、【文戟】の勝敗によって何を得ることが出来るのかをご説明します。
【挑戦者】
挑戦者は、文戟を挑んだ相手に勝利した場合、その相手が使っているAAキャラクターを奪って使用することが出来るようになる、
あるいは、相手が持っているポイントの【半分】を得ることが出来ます。
AAキャラを奪った場合、奪われた方は他の未使用AAを使用していただくことになります。
もちろん挑戦者との入れ替えでも構いません。
【防衛者】
挑戦を受けた側が勝利した場合は、相手が持っているポイントの【全て】を得ることが出来ます。
また、相手が1ポイントも所持していない状態の場合、相手は【退学】となり、
顔文字AA及び、トリップの登録が抹消されることになります。
このように、お気に入りのキャラを奪ったり、ポイントを奪ったりして楽しむのが【文戟】になります。
【文戟】を挑まれた方が、それを受けるかは自由としますが、なるべく受けていただけると、
面白くなるのではないでしょうか。
基本的なルールは以上になります。
分からない事があれば気軽にスレに書き込んで下さい!
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【第三回品評会お題及び投下期間】
【お題】『ホラー』
【投下期間】『2018年8月27日00時00分〜2018年9月4日23時59分迄』
皆様奮ってご参加ください!
また新規生徒登録は随時行っておりますので
是非宜しくお願いいたします。
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まあ早速レス4と5の順番を間違えたがこんなもんだろう
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正しい成績はこっちだね
【累計成績】
・【22P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6
・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys
・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.
・【8.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c
・【11P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo
・【16P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2
・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w
・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg
・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE
・【1P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo
・【0P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw
・【8P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM
・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I
・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w
・【6P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6
・【2P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ
・【9P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.
・【0P】('A`) ◆0x1QfovbEQ
・【3P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6
・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA
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はーミスりまくりじゃねえか…
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いいんだよ大体で。行動することが大事!
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('A`) それじゃあ投下するわ
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「あの人はこんな事をする人じゃなかった」とは、いい加減聞き飽きた台詞で、
この手の依頼では、ほとんど常套句だった。
そんな内心の声を電話口に出さぬよう、流石兄者は注意深く話を続けた。
( ´_ゝ`) 「しかし、警察はどのように?」
「警察はあてになりません…だから貴方にこうして…」
( ´_ゝ`) 「なるほど…詳しい話はそちらに伺ってからで、よろしいですか?」
( ´_ゝ`) 「私の方でも少し調べてから向かいます」
「……どのくらいかかりますか?」
( ´_ゝ`) 「そうですね、今からだと…三日後になりますが」
「わかりました、住所は先程の通りです…お待ちしております…」
( ´_ゝ`) 「確認しました、では三日後の正午に…」
通話が切れ、ペンとメモ帳を放り投げた兄者の口から、ため息が漏れる。
いつになっても依頼の電話というのは、どうも好きになれない。
特に、向こう側で狼狽した依頼人にすすり泣かれたりすれば、なおさらだった。
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( ´_ゝ`) 「さて、どうしたものか…」
スチールデスクの上に足を投げ出してふんぞり返り、
兄者はあらためて今回の話について考えを巡らせる。
依頼内容は、自殺した夫の調査だった。
現実の手続きにのっとった捜査は各種の司法機関に任せるとして、
兄者の仕事はそれらに不満を抱いた依頼人の要望を、
非現実的な方面から調査することにある。
つまり、悪霊だとか、呪いだとかそういう。
千年紀を二つ数えた現代、この国でそういう話を大真面目にする人間は少ない。
正気の者なら特に。
( ´_ゝ`) 「……」
電話越しにも夫を亡くした夫人の疲弊は明らかで、どうにも物憂い。
祟りだ何だとわめく、ご婦人方の依頼は何度か経験したが、それとは少し異なる。
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( ´_ゝ`)y‐ カチッ
( ´_ゝ`)y‐~
使い捨てライターでタバコに火をつけ、兄者は薄汚い事務所の天井を見上げる。
依頼への倦怠は次第に大きくなり、兄者に自身の稼業を内省させるに至った。
巷で善人を絡め取る霊媒師とどう違うのかと問われて、それほど違いはない。
ことに共通するのは、需要があるからこういう商売も成り立つということで、
「人の心はまこと脆いものだ。各々信じたいものしか信じようとしない。
そこに俺達は信じたがっていたものを差し出す。なにか悪いことがあるか。
全ては需要と供給だ。」
初対面の兄者にそう、うそぶいたのは、彼をこの業界に引き込んだ師匠だった。
(-@∀@) 「初歩的なミクロ経済学さ…」
( ´_ゝ`) 「……」
ラムネ瓶の底を二つ並べたような眼鏡が当時から気に入らなかった。
そんな師匠と疎遠になってから、もうずいぶんと経つ。
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もっとも、兄者にしてみたところで、依頼人達の話を信じてはいなかった。
痕跡からそれらしい話を創り出して、彼らが信じたがっているものを差し出す。
それがこの仕事だ。
( ´_ゝ`) 「チッ…」
( ´_ゝ`) 「 ……」
(; ´_ゝ゚) 「アッチイ!」
舌打ちで咥えタバコの灰が崩れ、燃えカスが胸に落ちて兄者は飛び上がる。
(; ´_ゝ`) 「ちょくしょう…シャツに穴が空いちまった…」
(; ´_ゝ`) 「気に入ってたのに…」
安物の回転椅子に座り直し、いつしか流れ着いた過去を頭から追い払う。
我に返って兄者が視線を戻すと、今まで背景となっていた室内が改めて目に入った。
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九畳ほどの部屋は雑然としていた。
デスクを囲むように備え付けられた書類棚は満杯で、
収まりきらなくなったファイルがあたりに積み上げられては、
そこかしこで崩れている。
事務所めいた部屋は同時に生活感が見て取れ、
脱ぎ捨てられた服が応接用の長椅子に掛かり、弁当の容器がゴミ箱に溢れて、
しばらく客足が遠のいてることは明らかだった。
結局、この依頼を逃す手はないのだ。
三日後の約束を前に、兄者は焦点を合わせ直す。
( ´_ゝ`) 「んー……」
一つ伸びをして、背後の冷蔵庫から氷を取り出し、小さな火傷痕に当てる。
それから兄者は、依頼を受けるか判断するための予備調査に取り掛かった。
薄暗い居間兼事務所は他に人影もなく、窓の外では夕闇が街に広がっていた。
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兄者が依頼人の話の裏を取るまで、そう時間はかからなかった。
戸籍謄本の閲覧を請求するまでもなく、
地方紙のバックナンバーに、地元の名士の跡取りとして死亡記事が出ていた。
内藤舞雲。事故死。
( ´_ゝ`) 「ん…確か自殺だという話だったが…」
メモを確認しながら認識をすり合わせていく。
それ以上の詳細は載っておらず、確認できたのは死の状況の齟齬だけだった。
地方紙や依頼人がどう語ろうと、警察が自殺と判断したものを覆そうなどとは考えない。
、、、、、
当人が自殺に至った理由を差し出すのが、兄者の仕事だった。
親類縁者や交友関係を洗ううちに、事件とは別の疑問が兄者の中で大きくなっていた。
どうやら依頼人の夫は資産家の一族であるようで、
特にその祖父は豪商として内外に名を馳せたようだ。
( ´_ゝ`) (…そんな家の人が何故、俺に依頼を?)
それは些細な疑念だったが、少し気にかかった。
しかし、ここで出来ることは限られている。
最低限の資料を集め、深夜、日をまたいだ頃には兄者は荷造りを終えた。
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翌日、兄者は朝一で依頼人の地元へ向かった。
近場のビジネスホテルを当座の滞在先に選び、故人や家の評判、噂を探る。
町での評判は事前に調べたものと概ね一致したが、
近隣の者の話では、どうやら家族間でそれなりの不和があり、
故人は放蕩の散財家だったという。
( ´_ゝ`) (名家の確執と外様の嫁さんか…)
( ´_ゝ`) (それで有力なツテが使えずに俺のところへ話を持ってきたのかな…?)
それにしても、と兄者は自分の稼業を思い出した。
フリーのライターと偽って、二日に渡り聞き込みや資料集めを行ったが、
この日数では大したものは出てこなかった。
特に、夫妻の人柄や家の確執、夫の浪費癖などについて語る者はあっても、
自殺に関しては皆一様に口を閉ざした。
( ´_ゝ`) (死亡時の状況さえつかめないとは…)
土地柄か、余所者にそのような話を進んでする者はなかった。
これ以上は県警や検案を行った医師、発見者等にあたる必要があったが、
それは正式に依頼を受けて書類を交わし、法的な立場を固めるてからだった。
兄者は久しぶりのフィールドワークで疲れた体を休め、早めに床に入ったが、
明日の依頼人との対面を考えると、なかなか寝付けなかった。
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明くる日の正午。
流石兄者は依頼人の邸宅の前に立っていた。
( ´_ゝ`) 「大きいな ……」
代々資産家だというのだが、そうなのだろう。門構えからして違う。
その門から母屋までも、かなりの距離があった。
手入れが行き届いた前庭を抜け、ようやく玄関口に立つと、
扉が開いて一人の女性が兄者の前に現れた。
ξ゚⊿゚)ξ 「どうぞ…」
内藤ツン、三十一歳。今回の依頼人だった。
故人の葬儀が執り行われてからまだ日は浅く、そこかしこに片付け残された跡がのぞく。
それは依頼人である夫人の表情のうちにも見て取れた。
化粧もそこそこに、やつれた顔は兄者が知る年齢と、おおよそ一致しない。
小部屋ほどはあろうかという玄関を後にして、兄者は応接室に通された。
挨拶もそこそこに、本題に入る。
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( ´_ゝ`) 「今回は亡くなられた内藤舞雲さんの調査ということで、よろしいですね?」
ξ゚⊿゚)ξ 「…はい」
( ´_ゝ`) 「こちらでも下調べはしましたが、事件の経緯を伺ってもよろしいですか?」
ξ゚⊿゚)ξ 「わかりました…」
依頼人は絞り出すように事のあらましを語り始めた。
夫の不審な様子にツンが気づいたのは、彼が自殺する二週間ほど前だった。
急にツンを遠ざけるようになり、一人で部屋にこもりがちになったという。
次第に、自宅にはあまり寄り付かず、外泊や別宅で過ごす時間が増えた。
ξ゚⊿゚)ξ 「当時は浮気…ということも考えましたが…」
常にそわそわして苛立ち、なにかに怯えているようだったと、ツンは続ける。
( ´_ゝ`) 「警察によれば自殺であるということですが…納得がいかないと…」
ξ゚⊿゚)ξ 「はい…」
ξ゚⊿゚)ξ 「警察は…主人が自分で体に火をつけたと…」
(; ´_ゝ`)
にわかに兄者の表情がこわばる。
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ξ゚⊿゚)ξ 「あの人はこんな事をする人じゃなかった…」
( ´_ゝ`) 「……」
( ´_ゝ`) 「こちらの地方紙によると事故死であると…」
( ´_ゝ`) 「警察側との見解の相違はご承知で…?」
ξ゚⊿゚)ξ 「…それは夫の一族が家の体裁を考えて書かせたものです」
ξ゚⊿゚)ξ 「当主が焼身自殺なんて、名家にはあってはならないことですから」
( ´_ゝ`) 「……」
ξ゚⊿゚)ξ 「そのくらいは、ご存知でしょう…?」
( ´_ゝ`) 「確かに…」
( ´_ゝ`) 「失礼ですが、今回はどの様な経緯で私のところへ…?」
ξ゚⊿゚)ξ 「朝日さんのお弟子さんということで」
ξ゚⊿゚)ξ 「主人は生前、朝日さんと知り合いで…」
ξ゚⊿゚)ξ 「ですが連絡がつかなくて…」
( ´_ゝ`) 「なるほど…」
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爪'ー`)y- 「支援」
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また師匠か。兄者は少しうんざりする。
彼はこの業界ではちょっとした有名人だった。
特に、この手の大きな依頼でしばしば名前が出る。
兄者が師匠と出会って、もう七年になる。
(-@∀@) 「経済の話はこの辺りにして本題に入ろう…」
(-@∀@) 「どうだ一緒に働かないか」
( ´_ゝ`) 「……」
当時院生だった兄者は就職のあてもなく、
キャンパスに来ていた怪しげな男にたまたま声をかけられた。
もしかすると、それも計算ずくだったかも知れない。師匠は狡猾な男だった。
(-@∀@) 「そう邪険にするな、俺は依頼人の悩みの種を取り除いてやってるだけだ」
(-@∀@) 「信者を導く聖職者とそう変わらんさ」
(-@∀@) 「まぁ…実態は探偵業のようなものだがな…」
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( ´_ゝ`) 「だが、聖職者は教義を信じて教えを広めているんだろ」
( ´_ゝ`) 「あんたは、そういうものを少しも信じてなさそうだが…?」
(-@∀@)「他人が何を信じているか、どうして分かる?」
( ´_ゝ`) 「……」
(-@∀@)「分かるのは表に出てる欲求や渇望…"信じたがっているもの"までさ…」
(-@∀@)「それ以外、何を信じているかなど分かるものか…」
(-@∀@)「たしかに俺は怨霊だの詛いだのは信じちゃいない、さっきそう言ったしな」
(-@∀@)「だが、彼らの頭の中を覗いたことでもあるのか?」
( ´_ゝ`) 「……」
小金欲しさにそんな師匠の助手になり、手管を学び、やがて喧嘩別れして、今に至る。
ここ最近は以前ほど活躍の噂も聞かなくなった。
今頃はどこかの地方都市のスナックで飲んだくれていることだろう。
兄者は師匠のことを頭のうちから追い払って、別の疑問を口にする。
-
( ´_ゝ`) 「しかし、私のような者に相談されるということは…」
( ´_ゝ`) 「何か心当たりが…?」
ξ゚⊿゚)ξ 「詳しくはここに まとめてあります…」
( ´_ゝ`) 「…拝見します」
語り口の苦しさとは別に、よくまとまった事件概要の文書に兄者は前任者の影を見た。
恐らく、警察に自殺ではないと訴えても無駄に終わり、他でも調査したが覆らなかったのだろう。
そして俺にお鉢が回ってきたか。
それはこの界隈では珍しいことではなかった。
一般的な探偵や調査員が受け持った仕事が、兄者の領分に入ってくることは、ままある。
依頼人が変節したとか、当初からそうだったのを隠していたとか。
( ´_ゝ`) (ふむ……)
さらに詳細に目を通すと、確かに兄者にも不穏に思える節があった。
特に、自身にオイルを撒いての焼身自殺。
これは依頼人が焦燥するのもうなずけた。
-
直前の不可解な行動、死因、動機の無さ。
にもかかわらず、自殺という警察の結論が早期に出たこと。
( ´_ゝ`) (恐らく、自殺を裏付ける証拠が…)
確かに兄者向けの依頼内容ではあるが、
その領分である非現実的なあれこれに、直ちに結びつく線はない。
( ´_ゝ`) 「……」
精神病かなにかだろうか、今となっては調べるすべもない。
しかし、自分に依頼してくるぐらいだ、
故人や知人の趣味仕事絡みで何かがあるはずだ。
まずはその辺りから手がかりを得て、戦略を練っていく。
そう考えて兄者は我に返り、
ほとんど無意識に理由をでっち上げていこうとしてる自分を嫌悪した。
だがその嫌悪の方が兄者にとっては新鮮だった。
-
( ´_ゝ`) (チッ……)
今回はどうも依頼人に肩入れしている。俺も潮時か。
生活のためのとはいえ、こんな事を続けていては心根まで師匠のようになってしまう。
俺はまだ灰色でありたい。白とは言わない。
いつもなら無関心にこなすのが、兄者の仕事に対するスタンスだった。
しかし、今はかなり感情的になっていた。久しぶりの依頼ということもあってか抑えが効かない。
もともと、師匠のような人間でもない限り、そう長くは続けられない仕事だった。
今回のような生き死にの依頼が続けば特に。
( ´_ゝ`) 「依頼内容は把握しました、ですが…」
それは同情というよりは、罪悪感だったかも知れない。
しかし――。
ξ゚⊿゚)ξ 「…依頼料の件ですね…書面にしてありますので確認してください…」
自身の変調を悟った兄者は依頼を受けるか決めかねていたが、
手渡された紙に目を通して更に動揺した。
諸経費は別途払われ、それ以外に前金で百万、原因究明の暁には更に六百万。
それは兄者にとって破格の申し出だった。
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