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( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです
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とりあえずスレ立てです。
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支援
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もう五年になるのか
長いようで短いようでなあ
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うあああああ
緊張で肩凝ってきたあああ
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アルファベット以外の攻撃に不意を突かれたブーンは、後ろへ倒れこむようにして蹴りを躱した。
できればそこを追撃したかったが、自分の体勢もすぐには整わない。
ブーンが起き上がるのも早かった。
不意を突きはしたが、ブーンは怯んでいない。
やはり、一騎打ちを始めた当初や、その後しばらくに比べると、精神的に何かが変わったらしい。
しかし、そもそも――――
(´・ω・`)「……随分と、強くなったものだ」
自然と、口から零れた。
だからこそ、だろう。
ブーンも表情の変化を、隠そうともしなかった。
(´・ω・`)「この状況でも決して臆することがないのは、場数を踏んできたからか」
( ^ω^)「……それもあるお」
下地は、そこにある。
だが最も大きな要素は、やはり背負うべきものを背負っているからだろう。
そして、背負えるようになった理由は、ブーンの背中が広くなったからだ。
逞しくなったからだ。
(´・ω・`)「戦に不慣れで、事あるごとに狼狽していた頃が懐かしいな」
( ^ω^)「…………」
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ぬぅん
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ショボンかっけー
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(´・ω・`)「ジョルジュに伴われてラウンジと戦うことになったときは、随分と反発していた」
( ^ω^)「……苦手だったし、嫌いだったんだお。あのときは、ジョルジュさんのことが」
(´・ω・`)「親の仇だったんだろう、ジョルジュは」
( ^ω^)「だけど、それは仕方がないことだお。当時、ジョルジュさんはオオカミの将で」
(´・ω・`)「恨んでも仕方がない、か。まぁ、そうだろうな」
ブーンが、そう思えるようになったこと自体、成長したということなのだ。
昔は、とにかく感情だけで動いていた。
(´・ω・`)「エヴァ城攻防戦も、モナーの配下でラウンジと戦ったときも……危なっかしいとさえ思ったものだが」
(´・ω・`)「しかし、いつの間にか成長していた。不思議なものだ」
( ^ω^)「……その不思議の理由は、あんたが一番よく分かってるはずだお」
( ^ω^)「ただ、分からないふりをしてるだけだお」
和やかな気持ちのまま、口元を緩めた。
まったくもって、ブーンの言うとおりだ。
( ^ω^)「色んなことがあったお。楽しいことも、辛いことも」
( ^ω^)「その積み重ねがあってこその、今のブーンだお」
( ^ω^)「……そして、その経験のなかに、いつもアンタがいたんだお」
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静から動への流れがジョルジュとアルタイム思い出すな……
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懐かしい……
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鼻から呼吸が漏れた。
あくまで一時的に、ではあるが、体からも少し力が抜けている。
心地よい脱力感だ。
( ^ω^)「だけどきっと、ブーンだけじゃないお」
(´・ω・`)「……モララーやギコ、ドクオたちも、か?」
( ^ω^)「それもそうだお。でも、もっと違うところで」
( ^ω^)「……きっと、アンタ自身も、だお」
ブーンの言葉は、大事な一語が抜けている。
きっと、この会話を傍から聞いていても、他の者には理解できないだろう。
しかし、それでいい。
二人だからこそ、分かり合える言葉。
(´・ω・`)「……そうかもしれんな」
自分が、ここにいられる理由。
いくつもの要素から成り立っているのだろう。
複雑に、絡み合っているのだろう。
(´・ω・`)「さぁ、体力は回復できたか?」
( ^ω^)「…………」
ブーンが素早く身構えた。
先ほどまでよりは、いくらか体が軽いのかもしれない。
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父親みたいだな
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ブーン・・・!
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この会話はヤバイほんとヤバイ
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やべぇ画面が霞む・・・先は長いのに
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やばい泣きそうだ
やっぱり・・・
今の全てがあるのはショボンのおかげだものな
情は捨てきれないか
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目から汁が出そう
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だからこそ、ブーンに勝って欲しい
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壁を超える時が来たか
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全てはこの時のために
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ブーンの疲労を回復させ、勝負を楽しくするために会話していた、というわけではない。
疲弊感が多少なり和らいだのは、自分も同じだ。
今の会話で、ブーンにとって戦況が好転した、などということはありえない。
是が非でも掴まなければならない勝利が、目の前に転がっているのだ。
僅かでも、ブーンに先行は許さない。
雑談のような会話でブーンの歩みを進めさせるようなことは、しない。
(´・ω・`)「ハッ!」
Yの刃先めがけて、Zを振り下ろした。
――双頭の森――
攻めて、攻めて、攻め続ける。
勝利はきっと、その先にしかない。
この思いは、揺るがない。
( ^ω^)「オオォッ!」
ショボンが、Yの刃先を狙ってZを振り下ろしてきた。
それを迎撃すべく、Yを振り上げる。
甲高い音が澄み渡った。
( ^ω^)「…………」
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うぉぉぉぉっぉおおお!
しえん
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ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン
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どうなる!?
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F5取れたどうしよう
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( ^ω^)「絶対入軍するお……そして、ヴィップ国 の天下統一に貢献するお!」
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>>364
俺の予備やるよ30個ある
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永遠に打ち合いそうな程の緊迫感と信頼感
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ショボンの攻撃は、変わらずに苛烈だ。
一撃受けるたびに、信じがたいほどの衝撃が自分の体を駆け巡る。
死を、身近に感じさせられる。
この戦いを優位に進めているのは、間違いなくショボンだ。
それは分かっている。
一騎打ちを開始したあと、しばらく自分が不甲斐なかったせいもあり、差は顕著だった。
今は、そのときに比べれば格段に良くなったという自覚がある。
ただ、ショボンには及ばない。
ショボンの首筋を脅かすまでには至っていない。
しかし、身を引いて守りに入っても戦況は好転しないだろう。
攻めつづければ、いつかショボンの守備が綻ぶ可能性もある。
それを、見逃さずに突け込めば勝利を得ることができるのだ。
だが、守りも疎かにはできない。
瞬きの間さえ安心はできない。
瞼を開くことができなくなるかもしれないのだ。
( ^ω^)(さすがだお……ショボン=ルージアル)
やはり、強大な相手だった。
その事実を、先ほどまでは重く受け止めすぎ、萎縮していた。
今は、発条にして天を目指すことができる。
(´・ω・`)「ふんッ!」
ショボンが間合いを詰めて、右のZを振り上げてきた。
僅かに引いて回避し、即座に反撃を見舞う。
だが当然、左のZを残しているショボンは易々と防いでくる。
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ブーンが負ける姿もショボンが負ける姿も想像出来ない
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>>366
㌧クス
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最終話で遭遇できた・・・嬉しすぎる
支援です!
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F5飛んでったし
スクロールボタン爆発した
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Yを引いて、再び突き出そうとしたが、ショボンは更に踏み込んできた。
Zにとっては絶好だろうが、Yにとっては近すぎる距離だ。
右手で柄の真ん中を掴み、小回りが利くようにしてからショボンのZを受け止める。
アルファベットYの刃は、全アルファベットのなかで最も大きい。
そのぶん重さはあるが、小さい範囲で振るえるようになると、相手の攻めを防ぐ際に有効になってくる。
特にZで左右から攻められている場合、大振りで守っていては間に合わないのだ。
本来、下位アルファベットで上位アルファベットに挑むべきではない。
それは戦場における大原則だが、避けがたい場合もある。
臨まなければならないときも、ある。
その際は、形状の差を活用することが大切だ。
Yの場合は、柄の長さと、刃の大きさ。
いずれも武器として使わなければ上位に打ち勝つことはできない。
昔、ショボンにそう教えられた。
( ω )「…………」
思惑はどうであれ、入軍できたこともショボンのおかげだ。
Aにさえ触れることのできなかった自分を、ここまで引き上げてくれた。
常にショボンの背中を目指してきたからこそ、Jの壁もSの壁も越えることができたのだ。
憧れだった。
いつか、ショボンのように、と思っていた。
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ああ・・・
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熱い…
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恨みだけじゃないんだよなぁ
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……
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最終話を見届けることができるなんてな…本当にありがとう
支援
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ダメだ・・・泣く
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将校として初めて臨んだ、エヴァ城攻防戦。
ショボンの伏兵が、自分の失敗を補ってくれた。
ミラルド=クァッテンを討ち取る補佐もしてくれた。
ベルとの一騎打ちの衝撃は、今でも鮮明に覚えている。
WとTの戦い。あまりにも高次元であり、異次元だとさえ感じた。
しかし今、あの一騎打ちよりも高みでアルファベットを交えている。
一騎打ちの直後、ショボンには、後を継いでくれと言われた。
お前が、東塔の大将になれ、と。
不安と動揺に支配されたが、心のどこかでは、嬉しくも思っていた。
マリミテ城攻防戦でも、オリンシス城攻防戦でも、ショボンは常に頼もしかった。
自分でも常に考えながら動いてはいたが、結局はショボンが思うように動かされていただけのような気がする。
そうでなければ、兵数で劣っていた東塔がオオカミに連戦連勝することは不可能だっただろう。
フェイト城の攻防戦では、ドクオを討たれた。
直接手を下したのはミルナだが、切っ掛けを作ったのはショボンだった。
ドクオの才を危ぶみ、ミルナを利用して謀略に嵌めたのだ。
何度思い返しても、腸が煮えくり返りそうだった。
しかし、敵を利用して策を完遂させたのは、純粋にショボンに力があったからこそだ。
軍人としての力は、認めるしかなかった。
一方で、フィレンクトに一騎打ちを挑まれた際は、真正面から受け止めるという武人らしさも持ち合わせている。
実直な軍人であるだけではなく、誰もが羨むほど武人然としていたことも、ショボンの魅力としては大きかった。
だからこそ、あのモララーでさえ心から敬愛していたのだ。
ヴィップから離れ、敵となってから、ショボンの怖さは改めて思い知らされた。
ベルベットやエクストなど、将校クラスの男たちでさえ、為す術なく討ち取られてしまった。
結果的に勝利を収めることができた戦も多かったが、常に紙一重であり、信じがたいほどの重圧に襲われつづけていた。
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ある意味ではまだショボンの背中を追ってるんだよな、ブーンは・・・
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憧れだよなぁ
人としても武人としても
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ドクオおおおおお
ギコおおお
ベルベットおおおお
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ダメだ涙止まらない
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ベルベットが討ち取られたのは大きかったよなあ・・・
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エクストとか居たっけwwwwww思い出せねぇwwwwwwwww
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誰もが、口を揃える。
最強の武将として、名を挙げる。
あのベル=リミナリーさえもはや超えている、と自分の中では思っていた。
その男に、今、自分が挑んでいるのだ。
脚が震えてもおかしくない。
自然と森から逃げ出そうとしても、おかしくない。
だが、両の足はしっかりと地面を踏み締めていた。
(#^ω^)「オッ!」
アルファベットを薙ぐ際、自然と胸の奥から声が溢れてきた。
ショボンが攻め込んでこようとしてきたのを、牽制する。
構わずに振ってきたが、Yを意識したのか、鋭さに欠けていた。
余裕を持って、受け止めようとした。
(;^ω^)「ッ……?」
結果には、何ら問題なかった。
予定どおりにショボンのZを防ぐことができた。
だが、自分が思った以上に両腕は大きく動いた。
ショボンのZに、押し込まれたのだ。
自分が想定したよりも鋭くZは振るわれたのだろうか。
いや、違う。まだショボンが全力を隠している、とは考えにくい。
更なる力を出す余地が最初からあるならば、既に自分は討たれているはずだ。
つまり、考えられることは、ひとつ。
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>>386
西塔な
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オッ!!
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やっと追いついた
ヴィップも成長したであろう将校を随分討ちとられてたな
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オッ!!
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(;^ω^)(……こっちも、あっちも……既に万全ではなくなってるんだお……)
自分が堪え切れなかったのもそうだが、ショボンの振りも荒かった。
だからこそ、今までにないような不恰好な打ち合いになったのだ。
正確には分からないが、一騎打ちが始まってから、既に六刻は経っただろう。
打ち合いも、二桁はもう軽く超えている。
疲労を隠せなくなっていて当然だ。
それでも、ここまでは気力で補うこともできていた。
補いきれないところまで、疲弊している、ということなのだ。
自分も、そしてショボンも。
(´・ω・`)「…………」
表情だけを見れば、変わりないように思える。
だが、頬の汗が灯りで照らし出されていた。
口も、もはや完全に閉じられることはない。
どちらが優位に立っているのか、など、全く分からない状態だ。
しかし、尽き果てるまで戦うしかない。
そして、その最果ては、もう決して遠くないところに在るのだ。
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ブーンとショボンにはどっちも生き残ってほしいな
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ブーン勝て
でも終わらないでくれ
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3時間打ち合ってんのか
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読み進めるのが怖くなってきたな
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職場から支援
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――フェイト城・北の山――
冬の夜風を遮るものは、何もない。
衣服は過分なほど持ってきたが、それらを全て着込んでも、顔に当たる風は防ぎようがなかった。
ただ、クーは無表情とも言える冷静な顔を崩していない。
( ’ t ’ )「寒くないのか?」
川 ゚ -゚)「多少は」
そうは言っているが、体を震わせることもしないのだ。
相変わらず、人間らしさに欠けている女だった。
有能さは疑う余地もないが、友人として付き合っていくのは難しい類だ。
夜の闇が自分の視界を覆い始めた頃、双頭の森の中央から微かな灯りが漏れ始めた。
一騎打ちのための準備は、どうやら万端だったらしい。
おかげで、まだ二人は戦っているのだということだけは分かる。
( ’ t ’ )(……しかし、明るい頃から始めた一騎打ちが夜になるまで続くと、二人は仮定していたのか……)
( ’ t ’ )(それも恐ろしい話だな……)
無論、全ての可能性は考慮されるべきで、灯りも用意されて然るべきだ。
自分があの場に立つことになっていたとしても、充分に持ち込んでいっただろう。
ただ、実際にそうなったという事実が、自分からすれば異次元だった。
( ’ t ’ )(調練でさえ、せいぜい一刻程度しか続かないのに……)
( ’ t ’ )(二人は、実戦で……もう十刻は戦ってる)
川 ゚ -゚)「これほど長く戦った経験は、ショボン様と言えどないはずです」
自分の考えていることを見透かしたように、クーは言った。
それももはや、この女が相手ならば驚くようなことではない。
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おおお、リアル遭遇です
遂に最終話かここまでみんな長かったね
支援
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ただただ支援
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三時間心身フル活用かよ…化け物だな
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支援
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しえん
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休憩ちゅううううううう
頑張って下さい
支援
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序盤の消耗がどう響くか
いくら若いと言っても相手はショボンだしな
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支援
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( ’ t ’ )「そうだろうな」
川 ゚ -゚)「そして、恐らくブーン=トロッソも」
( ’ t ’ )「仮にあったとしても、大して意味はないだろう」
( ’ t ’ )「……ただの将校を相手にするのと、ショボンを相手にするのとでは、同じ時間でも全く話が違ってくる」
川 ゚ -゚)「…………」
そしてそれは、ブーンのみならずショボンにも言えることだ。
どちらも、望める限り最高のアルファベット使いを相手にしている。
今までに体験した全ての一騎打ちを、軽々と凌駕しているだろう。
( ’ t ’ )「…………」
どれほど目を凝らしても、もはやこの暗さでは、一騎打ちの様子など掴めない。
尤も、明るかったときでさえ、二人が戦っている様子は見えなかった。
微かに、一騎打ちの気配を感じ取ることができただけだ。
川 ゚ -゚)「二人はまだ、戦っていますか?」
同じ状態であるはずのクーが、そういった質問を、既に五度ほど自分に投げてきている。
今まで自分がクーに対して抱いていた印象からすると、ありえない、とさえ思える質問だ。
クーは、必死な思いで質問してきている。
恐らく、不安も抱きながら。
( ’ t ’ )「灯りが消えていないということは、そうなんだろう」
当たり障りのない答えを返しておいた。
それが、クーの望んだ返答ではないと知っていながら。
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10時間...
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支援だ
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この辺りはモララーシャイツー戦を思い出す
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最終話支援
俺らずっと待ってるからいつでも投下していいから!
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僅かに届く一騎打ちの気配は、まだあるように思えた。
しかし、朧げな言葉を口にしたところで、もはや意味はないだろう。
クーも分かっているはずだ。
なのに、何度も同じ質問を繰り返してくる。
人間らしさに欠けている、と先ほどは感じたが、人間味のある部分も一応持ち合わせているらしい。
( ’ t ’ )「……正直、ここまで長引くとは思っていなかった」
( ’ t ’ )「完全に、自分の予想を超えてしまっている」
川 ゚ -゚)「それは、私もそうです」
はっきりとは分からないが、恐らくヴィップの将も同じだろう。
大事な一戦ほどあっさり決まる、と昔ベルに教えられたこともあるが、まさしくそうなるだろうと思っていた。
どちらが勝つにせよ、だ。
ショボンが勝つ場合は、"圧倒的な力で捻じ伏せた"。
ブーンが勝つ場合は、"上手く隙を突いて討った"。
いずれかしかありえない、と思っていた。
そしていずれであっても、さほど時間はかからないだろう、と予測していた。
十刻もの一騎打ちに及んでいる理由として考えられるのは、ひとつ。
お互いが真っ向からアルファベットをぶつけあっており、互角の戦いが続いているのだ。
二人の間には、ランク差がある。
YとZ。たったひとつだが、あまりに隔絶的な差だ。
その差を以ってして、ショボンがあっさり勝負を決めていても不思議はない戦いだった。
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>>408
2刻で一時間のはず
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このままだとブーンのアルファベットがもたない可能性があるな
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支援!!!!
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>>408
アルファ世界の一刻は30分だ、それでも5時間の死闘だが
支援
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( ’ t ’ )「……ランク差はあまり影響していないのか?」
川 ゚ -゚)「それは……はっきりとは、分かりません」
川 ゚ -゚)「しかし、仮にまだ影響がないとしても、いずれは必ず顕在します」
川 ゚ -゚)「それが、アルファベットです」
クーの、言うとおりだ。
下位が上位を打ち破ることは、当然あるが、上位が有利であることは間違いない。
そしてそれは、長引けば長引くほど、影響してくる可能性が高い。
川 ゚ -゚)「……ただ、そう考え続けて、既に十刻が経過しているという現実はありますが……」
思わず苦笑いしてしまった。
それも、クーの言うとおりだ。
結局、ここから分かることなど、何もない。
森を見つめつづけたところで、どうしようもないのだ。
それでも、ここから離れる気は全くなかった。
例えあの二人が三日三晩戦ったとしても、最後まで見続けると決めていた。
自分のなかでは、"見届ける"というつもりで。
( ’ t ’ )「暑いってことはないんだろう?」
そう言って、自分の衣服をクーに羽織らせた。
よく見ると、クーの手先は僅かに赤くなっている。
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分かってるけどミスったwww
俺も正気でない
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5時間も神経張り詰めっぱなしか…
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カルリナはやっぱイケメンやでぇ……
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何このイケメン
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川 ゚ -゚)「……ありがとうございます」
"ですが、お気持ちだけで充分です"。
そういった意味合いの言葉が、後に続くかと思った。
しかしクーは、羽織らせた衣服に袖を通し、軽く頭を下げる。
既に、一騎打ちが始まってから十一刻が経過していた。
夜は静かに、深く更けていく。
――双頭の森――
もう、それほど長くは続かないだろう。
そう思い始めてから、もう四刻は経っている。
しかし、自分もブーンも、まだ膝を折ってはいなかった。
(´・ω・`)(さすがだ……ブーン=トロッソ)
呼吸はかなり荒い。
はっきりと、息遣いがこちらにまで届いている。
だがそれでも、動きは鈍っていなかった。
(´・ω・`)(……いや、違うな)
現実には、ブーンならではの軽快さは失われつつある。
疲労が蓄積され、思うように体が動いていないのだ。
しかし、"鈍っていない"と自分が感じている理由は、ただひとつ。
自分も同じように、疲労で体は重くなってしまっているのだ。
お互いに体力が漸減しているからこそ、相手の動きは鈍っていないように感じてしまっているのだ。
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やっぱりアルファベットの限界が来ちゃうのかな…
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追いついた!
初遭遇だ嬉しすぎる支援
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(´・ω・`)「ふんッ!」
隙があったわけではないが、斬り込んだ。
ブーンはYを低く構え、跳ね上げるようにしてZを防いでくる。
(;^ω^)「ハァ、ハァ……」
ブーンの息遣いは荒いが、それだけでは体力の単純比較はできない。
年齢的な面から考えれば、ブーンのほうが体力はあっただろう。
一騎打ちの途中では、一方的に奪う場面があったが、それでも互角程度かもしれない。
先ほどの攻撃も、万全の状態ならばブーンの頬を掠めるくらいはできた可能性がある。
しかし、体力を回復できる状況になることはないだろう。
戦いは、どちらかが尽き果てるまで続くのだ。
(´・ω・`)「…………」
極限にまで、追い込まれる戦い。
今までに、経験したことはなかった。
ベルを相手にしたときは、数撃を回避しただけだった。
ジョルジュとミルナを相手にしたときは、攻防こそ激しかったものの、長引くことはなかった。
既に十二刻ほど戦っている。
調練でさえ体験したことのない長さだ。
恐らく、ブーンも同じだろう。
相手が、ブーンだからこそだ。
他の相手では、こうはならない。
極限にまで追い込まれることは、ない。
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これは支援せずにはいられない
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熱い
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6時間wwwwwww
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紛れもなく、生涯で、最強の相手。
ブーン=トロッソ。
軍人として、武人として。
この男を、倒さなければならないのだ。
(´・ω・`)「ハァッ!」
半身になって左のZを突き出す。
ブーンは、Yの刃先でZを受け止めた。
そのまま、押し潰すように刃先を下に向けてくる。
左のZは殺されたが、自分には右があった。
素早く右足を踏み込ませて斬りかかる。
ブーンも同じように動いて回避してくる。
軽快さは、やはり失われていた。
しかし自分も、鋭く振るえてはいない。
(´・ω・`)(……追撃にも出れないか……)
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あっさりと一刻二刻進んでるが、消耗してるとはいえずっと一瞬たりとも気を抜けない状態なんだよなお互い…
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ショボンの使うツンのZにここまで対抗してるシブサワのY
間違いなく最高のYだな!
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>>430
親がいつ帰ってくるかわからない状況でリビングでオナニーしたときと同じような状態か・・・ぱねぇ・・・
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不思議な感覚だった。
自分のことを、周りから傍観しているかのように感じている。
ブーンを追撃したかったが、上手く体が動かない、自分のことを。
(;^ω^)「…………」
一方のブーンも、反撃したいところで反撃できなかったようだ。
最初は常に自分の首に向いていたYの刃先も、今では地面に接している。
(´・ω・`)(……このまま漫然と戦い続けても、活路は見えない)
(´・ω・`)(ならば――――)
どこかで、思い切りよく攻め込む必要があるだろう。
それは少し前から考え始めていたことだ。
ブーンとの間合いは、徐々に詰めている。
疲労に満ちたブーンが、気付かないほど、ゆっくりと。
終焉までの道筋は、既に描かれていた。
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支援
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熱すぎィ!
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お昼!
すみません、ご飯たべてきます
15分くらいで多分再開できると思います
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>>431
そういやツンの思い出は特に無かったなw
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もうすぐ決着か?
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いってらー
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よし俺も昼食ってくる ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ―
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