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投下用SS一時置き場
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規制にあって代理投下を依頼したい場合や
問題ありそうな作品を試験的に投下する場所です。
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暁の空に怒号が響く。
有明の月は冷たい笑みを微かに湛えていた。
─いやに、静かだ。
生と死を賭けた戦いが、これから始まるというのに、嫌に心地良い。
まるで自分以外の生き物は全て死に絶えたかのようだ。
微かな風の音と、衣擦れの音。
そして、自分の胸の鼓動を除き何も聞こえない。
そう。
あのときと似ている。
今己と肩を並べ戦う竜の眼前に立ったあの瞬間に。
勇者─アレフは、自らの掌の中で昂るような剣をしっかりと握り締め、ぶるりと身震いした。
「…怖気ヅイタカ?勇者」
「まさか。…武者震い、さ。こんな奴を前にして、そうしない男がいるものか」
違いない、と喉を鳴らして小さく笑う、竜王。
彼自身もまた、嘗て無い強大な敵を前に目を輝かせる一人の男であった。
「トルネコさん、気をつけてくれ。…見かけによらず、奴は疾い」
「重々承知してますとも。二度も死に掛けましたからなぁ」
おお怖かった、とおどけて見せる。
死地の中でも挫けない彼の心は、紛れも無く戦士の心。
守る者がいる、という強さ。
彼は、世界を救った大商人であり、一家の主たる父であり。
そして彼は、隣に並ぶ勇者や竜と同じく、勇敢な一人の男であった。
皆が皆、視線を交わすこともなく、心を一つに束ねる。
そんな彼らを見据える巨人の一つ目が、紅くギラついた。
「ガアアアアアアアアアアァァァァ!!!!」
「グォォォォォォォォォォォン!!!」
竜は、鬼へと突進した。
二つの、巨像と見紛う程の体が轟音を立ててぶつかり合う。
一瞬の間を置いて、自分とトルネコも飛び出した。
目配せをして、自分は右、彼には左を任せる。
巨人とガッチリ組み合った竜は、圧されまいと踏ん張った。
竜の足元が沈む、なんという力だろう。
鈍く光る、やや紅く染まった金槌を、アトラスは腕の中の竜へ振り下ろさんと持ち上げる。
「どぉおおおおおっ!」
「グガァッ!?」
しかし、唸りを上げて飛来した鉄球が強かにアトラスの即頭部を打ち据える。
見当違いの方向に振り下ろされたハンマーの先端は大地を穿ち、大きな穴を生んだ。
鎖に引っ張られ、地響きにおっとっとをしながらも、トルネコは踏みとどまる。
ギロリと紅い一つ目が彼を見据えると、即座に大きな足裏が振り下ろされた。
「うひょっ!」
だが、ギリギリのところで腹の脂肪を揺らしながらも転がり避ける。
一瞬遅れて、ドスンと大地を揺るがし二つ目の大穴が空いた。
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─当たらない。何故、当たらない。
巨人は焦燥の念に駆られて、追撃を加えようと空いた左腕を握り締める。
と、その左拳を竜の爪がガッキと捉えた。
ニヤリ、と竜の唇が持ち上がったような気がしたと思う間も無く、首に牙が突き立てられる。
灼熱のような痛みが首を締め付ける。
食い込んだ牙はどす黒い血液を湧かせた。
「ガアアアアァァァァ!!!!」
言葉にならない言葉を叫びつつ、竜の顎から逃れようと手足を無茶苦茶に振り回す。
そうして、竜の首を強く掴んだかと思うと、自分の首から肉片が千切れ飛び、血が吹き出るのも厭わず強引に引き剥がした。
顔を紅に染めた竜は驚きに眼を見開く。
その視線の先には、振り上げられた巨大な鈍器。
全てを打ち砕かんと、淡い暁の光を受けていた
今目の前の竜の頭蓋を砕かんと、無慈悲に唸りを上げて迫る。
だが、そのとき既に『彼』の準備は整っていた。
竜の背から、巨人の眼前へと跳躍する。
「…─はあっ!」
それは一瞬。
無骨な金属の塊と勇者が、交錯と共に火花と短い金属音を散らせた。
彼の腕に残る確かな痺れは、成功の証。
巨人は、消失した手ごたえに戸惑いを覚える。
竜はその隙を突いて、巨人を蹴飛ばし、距離を取った。
勇者も地へと降り立ち、巨人を見据える。
「…危ない真似をさせる、下手をすれば共倒れじゃないか」
「フン、貴様ノ剣ノ鋭サハ我ガ一番知ッテイル」
全て計算ずくか、と勇者は笑った。
アトラスが自らの手に視線を落とすと、そこには凶器の柄のみが残されている。
相手の凄まじい力を利用した剣技は、鮮やかに決まった。
メガトンハンマーの先端は、暫くの間宙を舞っていたかとおもうと、轟音を立て大地へと埋もれる。
「…あ、あの一瞬で打ち合わせも無しに?何という方達だ」
トルネコは、彼らが宿敵同士と先程聞いた。
だが、どうだろう。
今共に戦う彼らは、そうは見えなかった。
なんと、息の合った『仲間』なのだろう。
そういった感想しか抱けなかった。
アトラスは、役立たずとなった柄を放り投げると両拳を打ち合わせる。
ガツンと、鋼鉄を打ち合わせるかのような重厚な音が耳に届いた。
その動きには淀みが無い。
アトラスの精神テンションは、あの女戦士─アリーナとの戦いの時のように昂っていた。
真っ赤な血、鉄の匂い、荒い呼吸音。
心地よい。
実に、実に心地良い。
自分は、戦いに身を窶す鬼。
戦場が、自分の故郷だ。
ベリアル、バズズと肩を並べての戦いも愉快だったが─
「アトラス…たのしい。とっても……たのしい!!!」
胸が躍る。
戦鬼アトラスは、笑んでいた。
武器は、無くなった。
あるのは、己が両拳。
だが。
─この上ない、業物だ。
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「グガアァァ!!」
拳が風を切る、爪が空を凪ぐ。
巨体と巨体のぶつかり合いが徐々に激しさを増す。
アレフの剣が、トルネコの鉄球がアトラスに迫る。
だが、文字通り鬼気迫るアトラスはそれらを蝿の子を散らすようにぶちのめす。
何度も何度も、地に伏す3人。
だが、諦めない、彼らもまた負けられない。
何故なら、男だから。
彼らは、男だから。
「グォォオ…!!!」
アトラスの拳が唸りを上げて竜王の鼻面に迫った。
だがそれは、一瞬の差で頬を掠めるに留まる。
ただ、それだけだというのに頬の肉は削がれ、血が溢れる。
竜は微かに狼狽した。
息吐く暇も無く、左腕が胴を凪ぐ。
両腕の防御で直撃は避けたが、その勢いは凄まじく竜の巨体がふわりと宙を舞った。
吹っ飛ばされた竜王アレンは、王城の瓦礫の山へと強かに叩きつけられる。
「アレンさんっ!!!」
トルネコが突進して、足元へと潜り込む。
巨人を支える足。
そこをまず崩すべく破壊の鉄球を振り回し、叩きつける。
だが、アトラスの一つ目がギラリと閃いたかと思うと鉄球をそのまま蹴り返した。
自分の武器に圧倒される結果となったトルネコは、危うく頭蓋を粉々に砕かれる所であった。
頭の上数cmを掠めた鉄球に、股を濡らしそうになる恐怖を感じる。
「だぁっ!!!」
「グ、グアアァ!!!」
先程から単独での一時離脱攻撃を敢行していたアレフであったが、その攻撃は右肩周辺を浅く切り裂くだけに留まった。
この体、全力で切り込まなければ少々の傷にしかならない。
むろん、アレフの剣が鈍ったわけではない。
この鋼をも超越した鍛えられた肉体はまさに鎧、とにかく堅いのだ。
アレフの冴え渡った剣技が尽く弾かれている。
跳躍したアレフを、何度目かの唸る拳が捉えた。
「ガァァァーッ!」
「ぐぁっ…!」
ギシギシと鎧と肉体が軋んで、呼吸が吸えなくなる。
咄嗟に勇者の盾で受け止めるものの、盾を構えた腕が千切れ飛びそうになった。
一瞬が永遠に感じられるように長く感じる。
拳がメリメリと食い込み、アレフは叩き落されて瓦礫に突っ込んだ。
轟音を立てて、ひび割れだらけの壁が崩れ落ちる。
「あ、アレフさん…!アレンさんも」
「グワオオオオオォォ!!!」
トルネコが言った途端に、城壁の破片を撒き散らしながらも竜が立ち上がる。
閉じた口の隙間から、赤い光が漏れていた。
口腔いっぱいに含んだ激しい炎がアトラスめがけ放たれる!
アトラスの巨大な目が見開かれた。
避けようにも炎はもう目の前、防ぐしかない。
アトラスが豪腕をガッキと十文字を描くように組み、防御の構えをとった。
と、そのとき胸に輝くアミュレットが、チャリ、と音を鳴らして輝く。
炎の前に立ち塞がるように、真空が唸った。
渦を描く風、バギマはアトラスを護る盾となり炎を爆散させる。
「グムッ!?」
「な、無傷ですと!?」
「……ベリアル…」
頼れる兄弟、ベリアルのことを思い出す。
─小さな火でも風を送り込めば大きく燃え上がるのだ……
アトラスは火。
ベリアルの言ったとおり!アトラスは…
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「アトラスは…む、むてき!!!!」
「来ルゾ!!」
「ですがアレフさんが…」
「…大丈夫だ、俺はまだ生きてるよ」
城の瓦礫を掻き分けて、泥まみれとなったアレフが現れる。
お気に入りのマントがもうボロボロだ、とぼやく余裕すら見せた。
体中の痛みは、ベホイミで何とか治療したらしい。
「よくぞご無事で」
「ご先祖の盾のおかげかな。驚きの防御力だ」
光を尚も失わない、伝説の盾をコンコンと叩く。
この盾が無ければ、即死だっただろう。
腕の痺れを振り払い、アレフは再び剣を構える。
「…とはいえ、あいつの防御をどう打ち破るか…」
「炎デ焼クニモ、アノ風ガヤッカイダナ。ト、ナルト…」
「手は、一つしかありません、ね…アレンさん、アレフさん。作戦があります。」
「?」
「奴も同じ手をそう何度も食らうとは思いませんし…一撃に賭けます」
大通りから、アトラスがずんずんと城跡へ迫る。
考えている時間は、もうほとんど無さそうだ。
「…竜王。長い戦いだ、消耗しているだろうが何秒稼げる?」
「見クビルナ。タトエ何日デモ堪エヨウ」
「ではお願いしますよ!…来ました!」
「ブオオオォォォォォ!!!」
まさに、猪突猛進。
前傾姿勢で突っ込むその姿は、突風のようだ。
傷だらけの竜、アレンは荒れ果てた城跡の中心、勢い良くぶつかりあった。
「トルネコさん、頼んだ!」
「任せてください!」
ここでアレフが走り、トルネコは退く。
でっぷりとした体で大汗をかきながらも、大通りに面した城の入り口の跳ね橋付近に陣取った。
アレフの方はというと、竜王の背を駆け上がり、肩に乗る。
時間が無い。
手馴れた様子で呪文を手早く紡ぎ、巨人へと閃光を放つ。
「─ベギラマ!!!」
「グアッ!?」
顔面が不意打ち気味に放たれた炎の帯に包まれ、視界を塞ぐ。
風のご加護か、直撃を避けたものの炎が乱れた為にかえって周りが見えなくなった。
と、腕に伝わる竜の鱗の感触が消失する。
炎の晴れたアトラスの見たものは、竜の背中であった。
「まて!にげるな!!!」
「サア勇者ヨ、覚悟ハイイカ!?」
「いつぞやも聞いた気がするよ、その台詞…ああ、思い切りやってくれ」
トルネコの居る町側へと辿り着き振り向くや否や、アレンはアレフを上へと放り投げた!
アトラスは相手の予期せぬ行動に驚き、上を向く。
足元には気が行っていない。トルネコの読みが当たった。
「とおおおおおおっ!!!」
「グアッ!」
走るアトラスの足元を狙って破壊の鉄球が薙がれた。
見事脛を強打、アトラスはズズンと前のめりに跳ね橋へ倒れこんだ。
それに合わせるかのように、アレフは絶妙のタイミングで跳ね橋の支える鎖を断ち切った。
水音と共に鎖が堀へと引きずりこまれる。
そして、トルネコがとどめとばかりに橋の支え目掛け鉄球を直撃させた。
ぴしり。
破壊の兆が、ぴしり、ぴしりと徐々に広がる。
橋は、轟音を上げてアトラスもろとも崩落した。
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「グガアアアアァァァァァッ!!?」
豪快な水飛沫と共に、アトラスが堀へと消える。
トルネコが思わず歓声を挙げ、アレンが空の勇者へと叫んだ。
「振ルエ!!!勇者!!!」
その声は確かに彼に届く。
脈動する剣からは、稲光が漏れ出す。
押さえ付けることが困難なほど、この剣は力の捌け口を求めていた。
今、限界まで凝縮された雷が剣から溢れ出した。
勇者はありったけの力をその両手に込めて、水底の巨人へと振り下ろした。
「う、おおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉっ!!!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
耳を劈く轟雷が、神の裁きと見紛う程に閃く。
ギガデインは勝利への思いを乗せて、全てを貫かんと打ち下ろされた。
水を伝わり、アトラスの全身をくまなく雷撃が駆け巡る。
熱い。
身を焦がされ、体の内までも焼かれ。
痺れ震えるその腕は空を掴み、そして動きを止めた。
水底の巨人は、それっきり沈黙する。
随分長いこと宙を舞っていたアレフは、堀へと落下することなく竜の掌に受け止められた。
荒い息を抑えることなく、大の字になる。
決死の作戦はどうやら成功したと認識するのに、しばし時間がかかった。
トルネコの方はというと、腰を抜かしてへたり込んだ。
「…ドウヤラ。ウマクイッタヨウダ」
「え、ええ…そのようですね。皆さん無事で何よりです」
「勇者。休ム暇は与エンゾ、マダヤルコトハアルダロウ」
少々乱暴にアレフを地に下ろすと、アレンはようやく姿を元に戻す。
どっと疲労が襲ったか、膝を突いて息を大きく吐いた。
アレフのほうも痛む体を奮い立たせ、とにかく立ち上がる。
「さあ、かなりの時間を食ってしまったな…キーファや、トルネコさんの仲間達が心配だ」
「ええ、今頃待ちくたびれているのでは」
「疲れているだろうが、休息は後だ。直ちに…ッ!」
「!?」
アレンが、見たことも無いような驚きの表情と共にアレフを突き飛ばす。
一体何だ?
そんな疑問を投げかける間もなく紅い風が巻き起こる。
アレンはその風に吹き飛ばされたのか、遥か宿屋の方まで吹っ飛ばされて叩きつけられた。
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「…!!!ッ、りゅうおぉーーーーーーーーーー!!!!」
「そんな…まさか……!!!」
風の正体は、堀から伸びた鬼の腕。
アトラスが重い体を震える諸手で持ち上げていた。
血走った眼、焦げた巨体。
だが尚も立ち続けるその鬼は、確かに『無敵』に見えた。
「貴様ぁーーーーーッ!!!」
「アレフさん、危ない!」
ゴフー、ゴフーと荒い呼吸の赤鬼が向かう勇者に拳を振るった。
だが、それをかわす勇者の跳躍は凄まじく高く、グングン伸びて巨人の眼前へと迫った。
太陽が見える。
日の出だ。
眩い光が剣を閃かせる。
そして次の瞬間にアトラスの眼から、全ての光が失われた。
「グアアアアァッ!!!!!」
「─竜の吐息よ…この掌に宿れッ!!!」
勇者の手を焦がさんばかりに燃え盛った炎が渦を巻き、凝縮され、光り輝き、バチバチと爆ぜる。
炎は雷と呼べそうなまでの輝きを見せていた。
『ベ ギ ラ マ !!』
いかなる術者のベギラマでも聞けぬような轟音が、響いた。
その凄みは巨人の巨体を宙に舞わせ、城跡へと埋める。
後ろに倒れるように、アトラスは堀を飛び越え叩きつけられた。
その途端、もう崩れる所も無いような城跡に大穴が開いた。
「!?」
「なっ…」
「グ、グオオオオォォォォォォ・・・」
ズズン、ズズンと地を揺るがし、アトラスの巨体は地の底へと消えていく。
この城には地下があったのだろう、だがすっかり瓦礫で埋まってしまい巨人の姿を視認することはできなかった。
申し訳程度に残った一角を見渡せば、そこには鉄格子。
そして地下への階段が、見えていた。
─あそこか。
「アレンさん!しっかり!アレンさん!…あ、アレフさん!」
「トルネコさん!!!!」
「のわっ!!?」
突然の大声に驚きトルネコが飛び上がる。
アレフは竜王と彼に駆け寄って、息と声を荒げた。
「奴はまだ…生きてる。俺は奴をこれから追う、竜王を頼んだ」
「アレフさん、無茶だ!止めてください、その体で…」
「止めてくれるな。…キーファとの約束もある」
動かぬ竜王にベホイミを数回かけ、彼から借り受けたザックをその場に残してアレフは踵を返した。
トルネコは何と声をかけるべきか迷っていた。
まだ間に合う、今からでも無理に止めるべきか。
だが、できなかった。
彼の背には、『男』としての決意が示されていた。
だから、同じ男として彼には止められなかった。
止めることを、許されなかった。
「剣はまだ、借りて置く。…必ず、後で返しに戻る」
返事は無い。
だがアレフは黙って走り出した。
「…ガアァ……ガァァァア…」
眼が、眼が熱い。
灼けるようで、拭っても拭っても涙が止まらない。
実際に流れるそれは血液なのだが、見えない彼には気づく手立ても無かった。
傷だらけで、突然暗黒へ突き落とされて。
無敵のアトラスはどこへやら、今は不安でいっぱいだった。
だが、たった一つの事実がアトラスを正気に戻す。
─自分は、またも敗北したのだ。
アリーナにとどめを刺せなかったあの時と同じ悲しみが再び彼を襲う。
自分は負けた…負けたのだ。
へこたれて、蹲っていたアトラスは、狭いながらも立ち上がり再び歩んだ。
今、自分がどこにいるのかもわからない。
どこへ向かうのかもわからない。
だが。
自分はまだ、生きている。
そして、こうも自分を追い詰めた奴らもまた、生きている。
『勝利』を求めて、アトラスは再び歩き始めた。
傷だらけの鬼は、戦いから逃れることはない。
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【E-4/アリアハン城下町宿屋周辺/早朝】
アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP1/6 MP1/5 気絶
[装備]:なし
[道具]:プラチナソード 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 マジックシールド 魔封じの杖 首輪×2
[思考]:この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【トルネコ@DQ4】
[状態]:HP3/4
[装備]:無線インカム 破壊の鉄球
[道具]:ホットストーン 聖なるナイフ さざなみの剣
[思考]:アレンの介抱 他の参加者に危機を伝える ピサロといずれ合流
【E-4/アリアハン城下町/早朝】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP1/2 MP1/2 背中に火傷(軽) 疲労 全身打撲
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスを倒す ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【E-4/アリアハン城地下/早朝】
【アトラス@DQ2】
[状態]:HP1/4 首からの出血(中) 全身火傷 片膝負傷 眼球に傷 失明
[装備]:風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:バズズの敵討ち アレフたちとの再戦
※アリアハン城の跳ね橋が落ちました。城跡へアリアハン側から行くには、回り込まなければなりません。
※メガトンハンマーは両断されました。
※アリアハン城地下入り口近くが崩れかかっています。まだ完全な通行止めではありません。
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タイトル「暁に燃える瞳」
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黎明から移行して間もないから、Aが恐慌して走ったら早めにP組と絡ませられると思うよ。
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なるほど、その旨推敲してみますね
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それだけを言って彼は何事もなかったかのように回廊の奥へと向き直る。
圧迫から解放されサマンサは膝を突き、多量の脂汗を流し呼吸を荒げた。
「サ…サマンサさん? どうしたんですか!?」
「いえ……なんでもありません。少し腕が痛んだだけです」
突然うずくまった彼女を心配するフォズ。
それに小さく首を振って無理に笑みを形作る。
(甘く見ていた……彼は私を侮っていると思っていた。
しかし、侮っていたのは私の方だということですか……)
ピサロはいつでもサマンサを縊り殺すことができる。
それだけの力があるのだ。
相手の力を再認識し、サマンサは一度息を呑んだ。
(でも、だからといって怯めない。私の決意は揺らがない。
全ては……世界の意志。私の使命!)
アリスの為に命を捨てる覚悟はとうに出来ている。
殺せるならば殺すがいい、だがその時は――。
(アリス以外の全てが死した時です)
彼女は懐に隠していた奇跡の石を握り締めた。
迫る危機を感じてか、少しだけ力が石から流れ込んでくる。
そうだ、私は――アリスの影となる。
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アレフは駆けていた。
アトラスは吼えていた。
ピサロは構えていた。
フォズは震えていた。
そしてサマンサは――待っていた。
全てが集束する時を。
悪夢を告げる鐘が鳴る時まで、後わずか―――
【E-4/アリアハン城地下→ナジミ塔の方向へ/早朝(放送前)】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP3/5 MP1/4 背中に火傷(軽) 疲労 全身打撲
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスに止めを刺す ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【E-4/アリアハン城地下→ナジミ塔の中間位置/早朝(放送前)】
【アトラス@DQ2】
[状態]:HP1/5 首からの出血(小) 全身火傷 片膝負傷 眼球に傷 失明 恐慌
[装備]:風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:恐怖に駆られている 出会う全ての者を倒す
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【C-3/岬の洞窟・地下回廊ナジミの塔の近く/早朝(放送前)】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:若干の疲労 MP2/3程度
[装備]:鋼の斧 鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個
[思考]:襲撃への応戦 ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康 MP2/3
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:これから起こる戦闘に若干の怯え ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP2/3 MP4/5 全身に裂傷・火傷(治療)左足に負傷(少し回復)左腕骨折(添え木で固定)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:フォズを利用し、ピサロを討つ 勇者の血を守る
アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
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代理投下しましょうか?
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ありがとうございます。
お願いします。
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>>909-911
代理投下完了いたしました。
何か訂正点があればご指摘お願いします。
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アクセス規制されました。
続きを貼っていきますので、どなたか代理投下お願いします。
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サー!イエスサー!
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窓の外、丸く切り抜かれた空が徐々にその色を変えていく。
差し込んだ一筋の光がちらちらと瞼を刺激して、アリスはのろのろと顔を上げた。
だが、決して眠っていたのではない証拠に、その顔色は冴えない。
体力や精神力を回復させるには眠るのが一番いいと分かってはいても、
上にいる仲間たちのことを思えば、おちおち眠ることも出来ない。
耳を澄ませる。長らく続いていた地響きが聞こえないところからすると、アレンは勝ったのだろう。
相打ちになった可能性は考えないことにして、アリスは一先ず胸を撫で下ろした。
途端、それまで忘れていた寒さが急に気になって、自分で自分を抱きしめるようにきゅっと身体を縮こまらせた。
本来の用途で使われなくなって久しいとはいえ、じめじめした空気の抜けない光の届かぬ井戸の底は、決して快適な環境とは言い難い。
あのおじさんが風邪をひかなかったのが不思議なくらいだ。
アリスの肩にもたれ掛かるようにして眠るマリアは、まだ目を覚まさない。
足を引き寄せ、なるべく小さく身体を丸めて隣で眠る少女を抱き寄せ、王者のマントの端に包まり、
ふと思いついてザックの中からもう一枚のマントを取り出す。
薄い布地の、まるで羽根のように軽いそれは風のマント。
もう二度と覚めない眠りについた少女が、つい先ごろまで大事そうに抱えていたものだ。
アリスは迷わずそれをマリアに纏わせた。
もし今敵が現れれば、戦わねばならないアリスの方に王者のマントは必要になるから、
このままマリアにマントを貸し与えることは出来ない。
だが同じ年頃の娘としては、もともとあちこち破れていた上、
クリフトに脇を大きく裂かれたローブ一枚のままのマリアを放っておくことなど出来なかった。
もっとも、防寒用ではないから、暖かさという点では大して変わらないのかもしれないが。
「……でも、マリアさんにマント返せて良かったですよね、リアちゃん」
かちりと留め具を嵌めて、小さく呟く。
――出来ることなら、生きているうちに果たさせてやりたかった。
-
マリアが目を覚ましたら、リアの死を伝えなければならない。
それを思うと鉛を飲み込んだように気持ちが沈み、
何も知らずに眠るマリアが痛ましく思えて、回す腕に力をこめ、そこでぴたりと動きを止めた。
生来色素の薄いマリアの肌は、今や血の気を失って蝋のように白く、
抱き寄せた拍子に触れた頬の冷たさに、アリスは寒さとは別の理由で肌が粟立つのを感じた。
慌てて胸に耳を押し当て、弱々しいながらも途切れなく続く鼓動に僅かながら安堵を覚える。
だが、この身体の冷え方は尋常ではない。
アリス自身の手も冷え切っているにもかかわらず、握り締めた指先もまた、氷のように冷たい。
そう、氷のように。
(氷――まさか)
マントの裾をまくり、一瞬の躊躇の後、
「ごめんなさいっ」
ローブの破れ目に刃を当て、傷口を検めやすいように裂く。
そうして露出した裂傷に、アリスは眉を顰めた。
傷自体はそこまで深いものではない。が、その傷口には薄い氷が張り付いていた。
この傷はクリフトの振るう氷の刃によって負わされたものだった。
吹雪を巻き起こすだけでなく、傷口を凍りつかせる力まで持っていたとは。
幸い、というべきか、傷口が凍り付いているおかげで出血は最小限に抑えられている。
だが、このまま放置しておけば冷気はマリアの身体を蝕んでいく。
-
「……此処から出ないと」
治療を施したくとも、今のアリスにはその為の魔力が残されていない。
片手で眠るマリアを抱え、家の外へ出て顔を上げる。
ロープは無事に繋がってはいるものの、
疲労の積み重なったアリスには、丸く切り抜かれた空までの距離は絶望的なまでに遠かった。
正攻法ではとても脱出出来ない、何か策を講じなければ。
ずれた眼鏡をくいと掛け直し、ゆっくりと目を瞑る。
急激に頭の中が冷えていく感覚。次にその目を開けた時にはアリスは冷静さを取り戻していた。
辺りを見回し、転がるクリフトの遺体に目を向け、ふと思いつく。
先程マリアを襲撃するのに彼が用いた杖。あれを使えば一瞬で上まで身体を運ぶことも可能なはず。
だが、回転数の上がった頭はすぐさまその策の穴を見つけ、却下の判を押した。
回復し切らぬ己の体力では二人分の体重を支えきれるか分からない。
その上片手に杖を、片手にマリアを抱えた状態では、上まで飛んだところで縁に捕まることも出来ない。
せめてマリアが目を覚まし、自力でアリスにしがみつけるくらいにまで回復しない限り、
この案を試すことは不可能そうだった。
かと言って、風など絶対に起こらない井戸の中では風のマントで舞い上がることも出来ない。
自力で脱出するというプランは諦めるほかなさそうだった。
差し込む光に手をかざす。か細い光は、だが先程よりその明るさを増している。
正確な時間は分からないが、夜明けはそう遠くない。
放送を聞けば、アリスたちの生存は外の仲間たちにも伝わり、いずれ助けが来るはずだが、
向こうにこちらの居場所が伝わっていない以上、誰も此処を見つけることが出来ない、なという悲劇も起こりうる。
何らかの方法で、こちらの居場所を伝えなければ。
-
一瞬の再思考の後、マリアが腰に吊るしたいかずちの杖が目に入る。
例えば、これを花火のように空に向けて放てば――
だが、とまたしても冷静な脳が待ったを掛ける。
仮にアレンが首尾よくアトラスを倒していたとしても、
アリアハンには最低でももう一人、マリアとトロデの連れを殺したマーダーがいたはずだ。
――下手に自分たちの居場所を知らしめるようなことをしては、
マリアばかりか自分までが斃れることにもなりかねない――
(――そんなの)
震える手が眼鏡の蔓へと伸びる。金属製のそれは触れるとひやりと冷たい。
妙に冷たく感じられるのは、そればかりではないのかもしれないが。
――効率を第一に考えるのならば、このまま井戸の底に潜んでいるのが一番いい――
「……っそんなの、知りません!!!」
叩きつけた眼鏡がかつんと音を立て、床に跳ねた。
眼鏡を外した瞬間、装われた冷静さに押さえつけられていた感情が溢れ出す。
「私は……私は、勇者なんですから」
何度も何度も母に聞かされた言葉が蘇る。
勇者は常に強くあれ。
剣をもって誰かを倒すための強さではなく、その強さで大切な人たちを守れるように、
ただ強くあれ、と。
自分の安全のために誰かを見捨てるのなんて、絶対に嫌だ。
マリアの腰からいかずちの杖を抜き取り、空に向ける。
居場所を示すことの危険性は理解しているつもりだが、
アレンだけでなく、宿屋に残るトルネコやトロデも外に注意を払っているはず。
三人もいるのだ、そのうちの誰かが気付いてくれる公算は高い。
もしマーダーに気付かれたら、その時は自分がマリアを守ればいい。
――そのための、強さだ。
-
「アレンさん、トルネコさん、トロデさん……サマンサ」
すぐ傍にいるだろう仲間と、
消息の知れない――だがきっと生きていると信じている姉のような存在の幼馴染の名を呼んで、
アリスは杖を握る手に力をこめた。
「どうか、気付いて――!」
杖の先端から炎の帯が迸る。
それが空に吸い込まれ、消えるのを見届けて、アリスはその場に崩れ落ちた。
足下に転がる眼鏡を拾い上げ、一瞬考え込んだ末にやはりザックに放り込む。
いかづちの杖をマリアに返すとその身体を抱えなおし、王者のマントを被りぴたりと寄り添う。
あとは、祈るほかない。
少しでも奪われた熱を取り戻そうと、冷たいマリアの手に指を絡ませ、
アリスはただひたすらに夜明けを待った。
炎がまるで花火のように打ち上がり、消えていくのをキーファは呆然と見つめていた。
「今のは……一体」
無論、こんなところで花火を打ち上げる酔狂な人間などいるはずもない。
あれも呪文なのだろうが、戦闘中に打った呪文が外れたにしても、
真上に向かって打つというのはいくらなんでもおかしい。
とすれば、あれは何かの合図かもしれない。
だが、それの打ち上がった方向はアレフたちのいる方とは明らかに異なっていた。
その他に、合図を打ち上げるような仲間がいる人物がいるとすれば。
-
(もしかして、リアちゃんを助けに行ったっていう)
もっとも、アレンからその情報を聞いてから大分時間が経っている。
戦闘があったのならもう終わっている頃だろう。その後に、何か予期せぬ事態でも起こったのか。
確か、助けに向かったのは魔力が尽きかけた少女が二人。
魔力が尽きかけた、といちいち説明した以上は、二人とも何らかの呪文の使い手なのだろう。
――もしかしたら、回復呪文も。
迷っている時間は、ない。
「……トロデさん、ちょっとだけ辛抱してくれよ!」
ともすれば滑り落ちそうになる身体を背負い、走り出す。
小柄とはいえ、トロデも成人男子であることには変わりない。
二人分の重さをかけられた左足がずきりと痛むが、
助けられる可能性がある以上、今はそんなことを気にしているような場合ではない。
誰かに助けられるだけではなく、助けることが出来る人になりたい。
「なりたい」のではなく、「なる」のだ。
――俺は、“守り手”なんだから。
(助けるんだ。トロデさんも、リアちゃんも、その子たちも!)
痛む足を叱咤し、キーファはまさしく夜の終わりを駆け抜ける流星の如く、更に速度を上げた。
-
【E-4/アリアハン城下町教会前/早朝】
【キーファ@DQ7】
[状態]:HP1/2 両掌に火傷 両頬、左膝下に裂傷 疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:花火の打ちあがった方(井戸方面)へ向かう
トロデを助ける ランドの妹(リア)を助け出す 危機を参加者に伝える
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP1/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 頭部打撲(出血中)
全身に軽度の切り傷(ほぼ回復) 服はボロボロ 脳震盪・気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?)
[思考]:仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
【E-4/アリアハン城下町教会前〜宿屋周辺/早朝】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:アトラス戦現場へ ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
-
【E-4/アリアハン城下町井戸/早朝】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP1/7 MP0 左腕に痛み(後遺症) 疲労大
[装備]:隼の剣
[道具]:支給品一式×4 ロトのしるし(聖なる守り) まほうのカガミ 魔物のエサ 氷の刃、
イーグルダガー 祝福サギの杖[7] 引き寄せの杖(3) 飛びつきの杖(2) インテリ眼鏡
[思考]:自身とマリアの回復 『真の悪』(主催者)を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP1/5 MP僅か 服はとてもボロボロ 脇腹に切り傷(凍傷進行中) 気絶
[装備]:いかづちの杖 風のマント
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:竜王(アレン)はまだ警戒
*王者のマントは二人で被っています
投下完了です、問題点などありましたら指摘お願いします。
代理投下お願いします、ご迷惑かけて申し訳ございません。
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ttp://kasamatu.o0o0.jp/pochi/src/hajime6169.txt.html
事情でうpろだ投下。
ある書き手さんと話し合って、どっちがいいかを決めるそうです。
私は諸事情でしばらくここにこれないので、コレを見て2作品どちらを通すか決めるそうです。
おねがいしまーす。
パスはdqbr
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乙!
サマンサ視点が続くなぁ。
致命的な欠陥はないようです。
とりあえず、別作品待ちですね。
状況欄を読み返した時、全員ずぶぬれと書いてあるのに何故か笑ってしまった^^;
-
ttp://kasamatu.o0o0.jp/pochi/src/hajime6424.txt.html
投下しました。評価をお願いします。
passはdqbr
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状態表を修正し忘れていますね。
放置アイテムと共に投下時には修正します。
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力作、乙です。
長文なだけに、ss1作に起伏が富んでいて面白いです。
どちらかを評価と言われても、正直、甲乙を決めかねます。
こういうコンペみたいな選び方も好きではないので余計迷ってしまいます。
強いて言えば、ss1作で可能性の制限を設けていない前作が好みなのですが、
好き嫌いで評価というのもどうかと思うので、他の人達の評価に委ねます。
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2作品ともこれといって矛盾も無く、クオリティも高い!!
同じキャラ、同じ舞台での戦いでも、ここまで違ったスパイスの作品を楽しめるのかと
感心いたしました。
しかし、凄い個人的な好き嫌いで言ったら>>925の方がツボにハマりました。
今まで能力を持て余し気味だったピサロが『黄金の勇者〜』以来の
躍動感のある大奮闘していたので好きです。
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私も一読み手としてなら、>>925が読み応えがあって良いと思う。
う〜、なやみまくりw
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うーん、全体のデキとしては、やはりみなさんも仰ってますが甲乙つけがたい。
矛盾もなく、かち合わなければどちらもすぐに本投下できたのだろうなと思うと心が痛む。
一体どういった方法で評価だの本投下の権利だのを決めればいいのか正直困ってます。
さすがに読者の好みで決めるのは…と思いつつ自分も一言。
展開の「好み」としては、自分は>>927さんのほうが好きです。
放送後の(恐らく参加者同士としては最後となるであろう)ビッグな山場が作られたのが魅力的に思えました。
また収束に向け、重要なフラグを思い切ってばっさり切った事も思い切りがよくて好感が持てました。
それにしても、どちらでも運命の一緒なあの子はまさにお疲れ様ということで……。
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ttp://kasamatu.o0o0.jp/pochi/src/hajime6464.htm.html
pass dqbr
二人の作品を見て、思わずインスパイしてしまいました。
どちらもgj&乙です!!
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ストーリーで>>925、クオリティで>>927が良いですね。
個人的には本採用は>>927さんのほうがよいと思われます。
脱出の際のピサロルートの方法として上げられていたフラグを切ってしまったことには
いろいろ反発意見があるかもしれませんが
展開会議室が稼動していない現状、巻いていくのもある程度仕方ないかと。
ピサロ半マーダー化により、この先の話のフラグも増えますし
もともとピサロは残り参加者が10人程度になった場合マーダー化する方針もありましたし。
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ついでに、多少気になったので。
>>933
参加者の首輪は100話「闇の誘い −Inter mission−」により
参加者は知りませんが、首輪解除や造反に対しての任意爆破についてはすでにその機能が停止しています。
なので、サマンサの首輪が爆破されることは無いかと
>>927
鎖鎌はもともと鎌のほうは投げずに手で持ち、分銅のほうを投げて相手を殴るか、絡ませて引き寄せ切り裂く武器ですが・・
まあ、致命的な修正点ではないと思います。
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現実の鎖鎌はそうかも知れないがドラクエの鎖鎌は鎌を投げて攻撃することができる。
公式ガイドブックにもきちんとそう説明がなされている。多彩な攻撃が売りの武器だそうで。
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>>936
ドラゴンクエスト4の小説では、しっかりと鎌を投げて攻撃できないって記載があるぞ。
まあ、書き手は違うし、特に気にしないのがFAだろうな
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物理的に、刃物を投げれば刺さるのは普通なんじゃないかな…
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鎌はどうでもいいとして、どちらを本採用にするんだ?
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どちらもクオリティ高いだけに難しい問題だね
自分の好みは927の方なんだけど
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私としては>>925を推しますね。
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私は>>927ですね。
後半のアトラスが、かつてのアリーナとの対比になっていい感じですし
アレフとの対話もいい感じです。
また、ピサロマーダー化によって、ジゴスパークやマダンテでの偶発太陽の鏡覚醒もやりやすくなりますし
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ストーリーを考えると>>925かなぁ。個人的な意見だけど。
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両者ともレベル高いから好みでしか語れないのが辛いところね
>>925はピサロがサマンサを庇うという行動の説得力が弱いのが気になった
庇う理由はあるんだけど他の選択肢を視野に入れている以上、命まで賭ける理由がないといか
前回まで思いっきりサマンサを警戒して威圧いたのに何で突然庇うの? と違和感がある
もちろんこんなことはほとんど粗探しで普通なら気にしてもわざわざ言うことではないんだけど
二つの話を比較すると両者とも矛盾もないしクオリティも高いからそんな小さな違和感でも目立ってしまう
その点素直に入り込めた>>927を推したい
グッドなおねーさんが本当にグッドなのもよい
-
私は>>925が好きですね。
アレフさんがかっこよいです。
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埒が明きませんね
既に日をまたいで票の意味なくなってますし、これでは永遠に決まらない
議論で決着つけようにもどちらも矛盾なくレベルも高いときている
これが書き手さん達がチャットで決めた方法だというのなら
もう一度チャットで話し合いの場を持ってより良い方法を模索して欲しいと思います
-
このまま、感想続けても決まらないのでは。
-
チャットで談合したというのなら、責任持って話し合って決着してもらう。
どちらかが破棄を名乗りでるか。
いっそ、2つ(3つ?)とも破棄して、
他の状況(第2回目の放送)を動かしてから、改めて予約して書いてもらうか。
-
何の為に予約や一時投下や先着順があるのか
-
とりあえず展開会議室に議題ひとつ置いてきた。
大いに話し合って本採用決定の参考にして欲しい。
-
>>925がイイって人
>>930 >>931 >>941 >>943 >>945
>>927がイイって人
>>932 >>934 >>940 >>942 >>944
ここまで交互に票が入るってのも、凄い。
いかに2作が良作だったかを思い知らされる…。
どっちかは本筋にできないんだよなあ、もったいないなあ。
まあいい加減私情が入ってきたので、会議室で今後の展開を考えつつ決めるというのは賛成。
とりあえず、自分も移動します。
-
トリップみたら925氏は前前回を書いてるんだね
ならここは譲るわけにはいかないだろうか
A→B→AよりA→B→Cの方がリレーとして良いし
-
管理人さんの負担になるけど、アンケートページ作成してもらって無記名投票とかどうだろう?
-
別に管理人でなくても、誰かが作成できると思うが・・・<アンケートページ
-
>>925 >>927
この2作話題に関しては、会議室ヘ移動の事。
-
すみません。向こうで2回目放送後の話が書きたいと言った者です。
まだ放送後でないと出しようもないのですが、一応できました。
今回がバトロワ参加初めてですので、当分間があるし、
一度こちらで見てもらった方がいいと言われましたので、僭越ながらそうさせてもらいます。
一応それまでの作品に目を通しながら考えたつもりです。
でも新参者ゆえ、勘違い、設定の食い違い、抜け落ちも少なからずあるでしょうから
改善点を言っていただければありがたいです。
-
「デス…ピサロだと?」
アレフは呻いた。その名はピサロと同じ時代、同じ世界を生きた者が聞けば
畏怖すべき魔王の名前であることがすぐにわかるが、そこまでアレフには知る由も無い。
しかし、勇者の血筋がそうさせるのか、その名前から強烈な禍々しさを彼は感じ取った。
言霊とでもいうのだろうか?
何か、敵も、味方も全てを巻き込んで根絶やしにしてしまうかのような
…その名を名乗った本人も含めてどす黒い絶望の渦へ叩き込んでしまうような
そんな不吉きわまる予感が、彼の頭をかけめぐった。
戦士としての経験が彼に告げた…こういう予感は、たいてい当たってしまうものなのだと。
(駄目だ…それは、絶対に許されないことだ!)
やめろ!アレフは叫ぼうとした。
しかし、それはすんでのところで生じた、けたたましい死神の福音によって妨げられる。
主催者の放送だ。もうそんな時間なのか?アレフははっとなった。
そうだ、この主催者の放送で、絶対に聞き落としてはならないことがある。
「追加される禁止エリアの場所」そして、「死者のリスト」だ。
この12時間のうちに命を落とした者の名前が呼ばれるのだ。
(死者の…リスト…)
自然、アレフは今自分の近くにある二つの遺体に目がいく。
聴く方がおろそかになるわけにもいかなかったから、注視したわけでもなかったが
アレフの視界にぼんやりと映る、アトラスとサマンサ。
手強い敵だった。あるいは憎むべき仇だった。
しかし今はもはや冷たい躯と化し、おそらくはこれからの放送で両者の名も呼ばれるだろう。
…もう、死者の頭数でしかないのだ。この二人も…この二人ですらも…
-
そんな短いが、深刻な思いが胸中によぎるうちに、鐘は鳴り止み、放送が始まる。
アレフは息を呑んで耳を傾けた。
彼は願った。彼の愛する人の名が決して呼ばれないことを。
彼はまた願った。それがおそらくはありえないとわかっていながらも、
この下劣なゲームの犠牲者が、自分が知っている以上にはいないことを。
…放送は終わった。きっとあっという間だっただろう。
しかし、アレフにはそれが永い時のように、終わりなき悪夢のように感じられた。
ローラの名前は、無かった。それだけが救いだった。
しかしそれ以外は彼の希望をことごとく打ち砕くものに等しかった。
「じ…13人…?」
アレフは愕然とした。まさか、それほどの命が奪われていようとは。
昨日が確か…そうだ、18人だった。
5人減った、などという考えはもちろん愚かしすぎる。
昨日は、43人いたうちの18人だ。今は25人のうちの13人だと?
過半数が命を落としたのか?勢いはむしろ増しているではないか!
大体、そこまで多数の命が奪われたということは…!
「残るは、あと私も含めて12人ということだな」
アレフは我に返って、顔を上げた。
忘れてはならないはずの、この場の最大の危険要素を、思い出して。
-
アレフとは対称的に、ピサロは死者の名前を、子どもが眠る前に数える羊のように、
あとに覚えておく必要を感じず、特に何の感慨もなく聞き流した。
知っている名前もあった。だが未練はなかった。
昨日はそうではなかった。アリーナの名を聞いて、彼の顔を影が覆ったのだ。
わずかばかりだったかもしれない、しかしその微妙な反応を、
フォズは感じ取って、涙を流した。あなたの代わりだと言って。
そんな少女を、彼は莫迦だと言ったが、同時に興味深くも思ったのだ…
昨日はそうだった。今は違う。ただただ侮蔑しか沸いてこない。
明らかにピサロの心は変節を遂げていた…!
今の放送を聞いて、ピサロは決意をさらに固くする。
頃合いかと考えた。元々生存者が10人になれば見切りをつけるつもりだったのだ。
もうあとは12人。遠からず2桁を割り込むだろう。
所詮、人間は自らが愚かな生き物でないということを証明できなかったのだ…!
(やはり、私は考えが浅かったようだな。
そもそもが信ずるに足るような輩ではなかったのだ)
ピサロは嘲笑した。そして視線をアレフの方に移した。
あと2人で、当初の己の忍耐のボーダーとしていた10人となる。
あと2人…この男と、そしてあの娘を消せば、ちょうど10だ。
いっそ、ケリは私自らでつけるのも一興か。そんなことまで考えた。
-
「どうする…つもりだ。ここで一戦交えるのか?」
視線の先にいた男、アレフがまず先に口を開いた。
「デスピサロと言ったな?その名前にどんな意味が込められているのか知らないが、
およそ俺たちにとってありがたいものだとは思えない。
ならば…どうする気だ、デスピサロ。お前も、このゲームに乗るのか?
だとすれば、邪魔であるはずの俺たちを、今、ここで消すか?」
「フ…」
いましがた発したばかりの殺気を感じ取ったというのか
アトラスを倒したことから既にわかってはいたが、戦士としてはかなり腕の利く男らしい。
「そうだ、と言えばどうする?やはりやめろとお前は言うか?」
「…それも考えたが、やめた。やってみろよ。やれるものならな…!」
「何だと?」
泰然としていたピサロの眉が釣りあがり、アレフを睨んだが、勇者はそれに動じない
「お前がかなりの腕前だということは、俺にもわかる。
だが、今のお前はまだ傷が深い。そんな状態で俺に勝てるのか?
勝てると思うのなら、やってみろ。相手になってやる。
お前が、いずれは俺の大切な人まで手をかける存在に成り果ててしまうというのなら
お前を野放しにはしておけない。今、この場で、ケリをつけてやる!」
アレフは鋭い光を瞳に宿らせて、叫んだ。拳に精一杯の力を込めて。
-
…だが、実際のところ、これはほとんど虚勢だった。
ピサロが乗ってこないことを願いつつ、
アレフはその思いを体の外へは1ミリも出さなかった。
まるきり嘘を言ったわけではない。
デスピサロという名の危険性を、アレフは少なからず感じ取っていたから
奴をこのまま見過ごしておくわけにはいかないと考えているのは事実だ。
そして、もし、ピサロがローラに危害を加えるというのなら
その時彼は是が非でも彼女を守るために戦うつもりだった。その思いも揺るがない。
だが、今は、その肝心の守るべきローラの行方が未だ掴めていない。
そしてピサロの消耗ほどではないが、あのアトラスを討ったばかりのアレフもまた
この場でまともに戦えるほどの体力が無い。
おまけに、彼の足元には、彼自身が呪文で眠らせてしまったフォズが横たわっている。
ピサロの狙いが皆殺しなら、もはやこの子を殺すことにも躊躇いをもたないだろう。
あるいはこの子を人質にして、という卑劣な手段も、今のピサロは取りかねない。
これからここで相手になってやると意気込むには、不安材料が多すぎる。
今、自分が力尽きるわけにはいかないのだ。残り生存者が少ないのなら尚更。
ここでピサロを逃がして、もし本当にローラと出くわしてしまったら、
というのが大きすぎる心配の種だが
ここまで惨劇が広がった中で、ほとんど戦闘力を持たないはずのローラが
まだ生きのびているということは、誰か心強い味方を得たからに違いないと思える。
そのローラにとっての希望が、自分でないことが甚だ残念だが、
そのままで終わらないためにも、ここで命を落とす結果になることは
断じて避けなければならなかった。
-
…と言う様な思案を、彼は少なくとも表情には微塵も見せなかった。
お互いにらみ合ったまま、しばし沈黙の対峙が続く。
「フン…」
やがて、ピサロが薄く笑った。
「確かに分が悪いな。認めたくもないが、認めよう
私にもやらねばならないことがあるのでな。ここで共倒れは御免だ」
ピサロは先ほどサマンサの命を奪った鎖鎌を持つ手を緩めた。
そして踵を返し、アレフに背を向け、歩き出す。
その様を見て、アレフは内心胸をなでおろした。
いずれは止めなければならないが…仕方がない。今はこれでいいと、彼は思った。
それが、そもそもの間違いだった。
-
「!!」
アレフが目をむいた。一瞬、気を抜いた、そのわずかな間に、ピサロの姿を見失った。
どこに逃げた?…違う、どこから迫ってくるんだ!?
刹那ですらない、短い間隙を、アレフが表面に出してしまったわずかな油断をついて
ピサロが恐ろしい速さで肉薄してくる。その気配はする…だが、見えない!
この狭い回廊の中だというのに!?
アレフはピサロの意図を理解した。自分が試したように、奴もまた試したのだ。
だから、あえて背を向けた…!
もし本気で戦うつもりがあるのなら、あの瞬間を逃すはずがないと!
それをせず、千載一遇のチャンスをわざわざ見過ごすと言うことは
戦う意思も、力も、ないということ。それを知らしめてしまったのだ!
(しまった…!)
「終わりだ。小僧…」
ようやく敵の姿を視認した時、ピサロは彼の真上にいた。
アレフはまた遅れて思い出した。遅すぎた…奴は、闇の衣で身を覆っていたのだ。
闇の衣、といっても魔王が身につけるそれではなく、れっきとした人間用の防具。
この衣は優れた防御力に加えて、身につけることで体を闇に溶け込ませ、
敵の目を惑わすことができるという力を持つ。ましてやこんな日の光のない地下では。
だから、熟練の戦士であるアレフをもってしてもすぐに場所を特定できなかった。
完全に計算を狂わされたことを、アレフは後悔したがもう遅い。
迫るピサロの右手には、彼のもう一つの武器、アサシンダガーが握られている。
完全に暗殺者の様相を呈した魔族が、容赦なく勇者の命を狙い、
そして、ダガーを振り下ろした。
-
…やられた。アレフは敗北を、そしてその後に必然的に訪れる死を悟った。
彼にも素早さを高めるアイテムがいくつか手元にあったが、
完全に意表をつかれ、この時は動けなかった。
走馬灯とでも言うのだろうか、アレフは今までに出会った色々な顔を想起した。
まず初めに浮かんだのは、やはりローラ。幻の彼女に向かって彼は謝罪した。
(ごめん、ローラ。俺は、君を守るどころか、君にまた逢うことすらできなかった)
他にも幾つかの顔が脳裏をよぎる。共に戦った仲間もいれば、剣を交えたライバルもいた。
生きている者、既に逝った者…最後に浮かんだのは…よりにもよって、彼女だった。
(…サマンサ。俺は、君が憎い。だけど、勇者の血を重んじていた気持ちだけはわかる。)
その勇者の血を、俺は…こんなところで…!
でも、もう駄目だ。暗殺者の刃が目前に迫る、その軌道は確実にアレフを捉え、引き裂き
そして死の淵へと彼を飲み込もうとしていた。
しかし、そこで正確無比だったはずの軌道が急激にぶれた
「!?」
ピサロとアレフの間に緩やかな気流が沸き起こる。
暗殺者にとって、これは思いがけぬアクシデントだった。
故にその正確さがために、それた刃はアレフの急所を、心臓を外してしまった。
しかし、ピサロもさるもの。ただでは終わらせず、せめてもの代わりとばかりに
アサシンダガーをアレフの左足に深々と突き刺した。
「うわぁっ!!」
アレフは呻き、バランスを崩して倒れる。死んではいない。気を失ってもいない。
だが、すぐには如何ともしがたい損傷を負ったことは間違いなかった。
ピサロとしては、次は鎖鎌で、今度こそ確実に仕留める行動に出てもよかった。
しかし、彼はそれをせず、一旦大きく退いて間合いを取る。
予期せぬ要素が現れて、あの男を殺すのを妨害したとあっては
下手に暗殺に固執していては、かえってこちらが危険だと感じたのだ。
-
まずは全体を見渡せる位置に立ち、邪魔者はどこかを見極めることが先決だと思った。
それさえわかれば、いくらでも対処のしようがあるというものだから。
ピサロは視野を広げ、気配を探る。
新たに人の気配が増えた感じは…ない。と、すれば…一体、さきほどの気流は…?
すぐに答えが導き出せないピサロの前で、その答えがゆっくりと起き上がった。
正直、意外だった。確かにずっとそこにはいたが、はなから考慮になど入っていなかった。
「そうか…貴様か、フォズ」
「ダメです…ピサロさん。いけません、そんなことをしては…」
「お前だったのか。そう言えば長い間、顔を突き合せてはいたが
お前の戦う姿を見たことはなかったな…そうか、その杖の力か」
まだ睡魔が抜けきらないフォズが杖を支えにして立ち上がる。その杖をピサロは見た。
天罰の杖だ。確か道具として使うことで、バギ系の風の力を巻き起こせるアイテムだったか
それで私とあいつとの間に気流の壁を作った…と。
本気で使えば、小規模の竜巻を起こす力にもなるはずで、致命傷とはいかないまでも
二人を吹き飛ばしてしまうくらいの勢いを生むことも可能だったはずだ。
が、睡魔から立ち直ったばかりの精神力では、この程度が精々で
この際はそれが効を奏した…と。
(それにしても、改めて思えば天罰の、とは笑わせる)
誰が誰に下す天罰だ?誰に?私にか?誰が?神がか?
こんな狂った状況をのうのうと見過ごしておいて、何が天罰か。
神とやらも今さら立場もなく、恥ずかしくて顔も出せまいに。
そんな、いつもならどうでもいいと捨て置いたようなことまで、
今のピサロには不愉快で、苛立ちを感じさせるものでしかなかった。
-
「ダメです…ピサロさん…お願いです。もうやめてください、こんなこと」
全てが忌々しく思えるピサロの耳に、再び少女の小さな哀願の声が響く。
「やめろ…か、何故そう言う?自らの命惜しさか?」
「…素直に言えば、それもあります。誰だって、あえて死にたいなんて思いません。
でも…いえ、だからこそ、死にたくもない人を無理やり死なせてしまうような
そんな恐ろしい人に、あなたをさせたくないのです」
「ほう…それは、私のためを思ってか?」
「はい………いいえ、半分は、多分、私のためです。
あなたが殺戮者となるのを見たくないという、私の願いのゆえにです」
「そうか。まあ、私のためだろうと、自分自身のためだろうと、どちらでもいい
はっきり言わせてもらう。余計なお世話だ」
鋭い瞳で、ピサロはフォズを睨んだ。そして静かに、だが重い口調で告げた。
睨まれただけでも恐ろしかったが、さらにその言葉が、フォズの脳裏を強く揺さぶった。
「余計な…お世話…?」
「お前を傍に置いたのが間違いだったのだ。私の目的を果たすため、と思ったが
とんだ勘違いだった。もうお前に用はない」
「でも…でも…ピサロさん!あなたは先ほど、私を身を挺して助けてくださいました。
絶対逃げられなかった、あなたがいなければ、私は確実に死んでいました!
先ほど、咎めるような口をきいたことがいけないのなら謝ります。
あなたは、私の命の恩人なのです。それなのに…それなのに…どうして」
「何度も同じことを言わせるな!だから、それが間違いだったというのだ!」
「!そんな…そんな…」
静から一転、と言うよりその薄い仮面の下に隠されていたピサロの激情が露になる。
ピサロが灼熱した。かたや、フォズは全身を寒波に襲われたような心地にさらされた。
-
「私の目的は…まずはこの戦いに生き残ることだ。全てはそこから始まるのだ。
お前を傍に置いたのは、私の目的を達成するために、
その力が役に立つやもしれぬと思ったからだ。
…お前自身の身など、どうでもよい。どうでもよかったのだ…
だというのに…私は、私としたことがくだらぬ情にほだされ、一時の感情に流され、
あげく、このザマだ!」
激発する精神とは裏腹に、体は改めて見れば見るも無残な姿になっていた。
アレフは、先程あれでよくあのスピードで動けたものだと今さらながらに驚いた。
精神が肉体を凌駕していたとでもいうのか?それほどの怒りを内に秘めていたのか?
この男の異常なまでの執念の片鱗を感じて、アレフは戦慄を覚えた。
そして、フォズは打ちのめされた。あれほどまでに冷静で堂々としていたこの人が
今はこんな姿になって、そしてこれほどまでに憤怒に身を焦がして…
私を守ったために…私の、せいで…!
「私は…自らの力で生きる。誰にも邪魔はさせん。誰の運命にも左右されもせん。
生きるならば、自らの意思で生き、滅びるならば、それもまた己の意志によってだ。
もはや誰の助けも借りぬ。邪魔も要らぬ。お前など、もういらぬ」
「でも…でも…ピサロさん!」
「うるさい!その名で呼ぶな!
あまりわめき散らすのならば、今すぐ永久に黙らせてやってもよいのだぞ!」
そこまで声を張り上げて、一度ピサロは姿勢を変えた。
アトラスから受けた一撃と、アレフを殺害しようとした時のオーバーワークによる反動。
さすがに無視できなくなってきた痛みで、同じ調子を続けるのが苦しくなってきたのだ。
-
「フン…わめこうがわめかまいが、どのみちこの場で2人とも始末するはずだったのだがな。
さすがに私も深手を負い、無理をしすぎた。いったん退くとしよう。
まずは体力を回復させるほうが先だ。ある程度それが成った暁には、行動を起こす。
これまで共にいたよしみだ。この場だけは見逃してやる。
しかし、再びお前が私の視野に入る時があれば…有無を言わさず、今度こそ殺す」
「ピ…ピ、サロさ、ん…わ、わ、たし、は…あ、あな、たに…お、お、れ」
フォズは完全に涙目になっていた。おそらく「助けてもらったお礼が言いたくて」と
言いたかったのだろうが、声が詰まって、まともな発音になっていなかった。
もっとも言えたとして、もはやピサロは聞く耳を持ってなどいなかっただろう。
その様を無視して、闇の衣を翻し、ピサロは再び2人の前で背を向ける。
「ま、まって…い、いかない、で…いや…!おいて、いかないで…!」
「そう言えばお前はよくこんなことを言っていたな。
『ひとは、誰かになれる』…だったか?娘よ」
涙交じりに懇願するフォズに、ピサロは振り返って言った。そして最後にこう付け加えた。
「ならば、私は全てを滅ぼす魔王となろう。それが、お前の導きに対する私の答えだ」
少女にとって、ある意味とどめとなる一言を残して、今度こそ本当にピサロは去った。
-
「大丈夫かい…君は…」
ピサロが消えた後、アレフはフォズを気遣って声をかけた。
対して、フォズは彼の呼びかけに何も答えず、虚ろな瞳のまま立ち尽くしていた。
『ひとは、誰かになれる…だったか?娘よ』
頭の中をピサロの言葉が幾度となくリフレインする。
『ならば、私は全てを滅ぼす魔王となろう。それが、お前の導きに対する私の答えだ』
もう涙も出なかった。
自分がどれだけちっぽけな存在だったかを徹底的に、思い知らされて。
(結局…私は、何だったの…私は…誰なの…?)
誰かを導くことができたのか?…できなかった。
ここへ連れてこられて最初にしたこと、アルスを探すことは果たせなかった。
彼女がダーマの教えを説いた二人、サマンサは既に息絶え、ピサロもまた修羅の道へ堕ちた。
それが全て…自分の言う導きだった…とでもいうの…?
一体、今日、ここに至るまで、自分は何をしてきたのだろう。
誰かのために、少しでも何かの役に立つようなことがあっただろうか。
そんな記憶は見当たらなかった。
どこまでも独りよがりで、どこまでも無力で、どこまでも役立たずで。
(私は…人を導く神官なんかじゃ、ない)
そう思えてならなかった。いもしない観客が見てくれていると信じて、
ひたすら暗闇の中を踊りのたうちまわる哀れな道化以外の何者でもなかった。
-
私は…神官などではない
私は…あの人の心を溶かす、優しい心を持った女性でもない
私は…あのアルスさんのような、勇気を持って邪悪に立ち向かえるような戦士でもない
私は…誰でもない
私は…誰にも…なれない
(私は、誰にもなれない)
ならば、せめて私が、私としてできることは…?何か、ないの?何も…ないの…?
「おい!気づいているか!しっかりするんだ!大丈夫か!うっ!」
そこでフォズは我に返った。何度も自分を呼ぶ声よりも、最後の苦悶に反応した。
はっとなって見れば、アレフがすぐ真横にいる。そして今はうずくまっている。
その足には、まだ先ほど受けたピサロのアサシンダガーが突き刺さっていた。
ろくに処置する余裕がないのなら、下手に抜かないほうがマシと言うこともあるとはいえ、
自分の方がよほど重傷であるというのに、ずっと彼女を気遣っていたのだ。
「あ!ああっ!ごめんなさい!安静にしてください!手当てをしますから!」
フォズはアレフの体をできるだけ刺激しないよう注意を払いながらダガーを抜く。
当然、酷い出血が後に続いたが、いまさら怯む彼女でもなかった。
止血し包帯を…と思ったが所持品の中に包帯はないので、自分の法服の一部を引きちぎる。
程よい長さに調節すると、アレフの患部に丹念に巻いて、回復と念のため解毒の魔法を施す。
処置が適切だったのか、だんだんと彼の顔色の悪化が収まっていくのがわかったが
それでもまだ十分とはいえなかった。
ここでは回復魔法の効果が薄いのは既に知れていたことだし、
肝心要のフォズの魔力もまた、尽きかけているのだ。
(何か…気休めでもいい。魔力が不要で、もっと長時間にわたって回復を施せるものは…)
フォズはもう一度自分のザックを漁ってみたが、そんな都合のよいものが
今になっていきなり出てくるはずもない。
-
(・・・あら?)
何かないかと辺りを見回して、ふとある物に気がついた。
今は亡きサマンサ、その傍らに一つの固体が零れ落ちている。
あの時か。あのアトラスの攻撃を受けた時に落ちたのだろうか?
フォズは歩み寄ってその固体を拾い上げた。見覚えがあったのだ。
奇跡の石だ。元々、彼女の住んでいたダーマの近辺でたまに用いられるもので、
ことこの道具に関しては、支給品の説明よりよほど彼女のほうが詳しかった。
この石に念じ、それによって発する力を受ければ、怪我の治癒を行うことが出来る。
もっとも効果はホイミと同程度。回復魔法の制限が大きいここでは
即効性という点においてはあまりあてになるようなものではない。
だけど、これだとフォズは思った。この石の特性は、使用する誰かの祈りさえあれば、
石自体が持つ癒しの力は無尽蔵であること。この場合この点が重要なのだ。
効き目は微々たるものでも、それをゆっくりと当て続けることが出来れば
いずれ全快とは言わなくても、それほど不自由なく歩き回れるくらいにはなれるはずだ。
フォズはアレフを回廊の壁を背もたれにするようにして座らせる。
そして奇跡の石に出来る限りの強い念を込め、酷い傷跡の残る左足の真横に置いた。
やはり、回復能力はスズメの涙ほどでしかない。だけど
「悪く…ないね」
「本当ですか?」
フォズの顔に安堵の笑みが漏れた。アレフも憔悴しきった顔ながらそれに返す。
「ああ、何だかこう、ぬるま湯に浸ってるみたいだ。ほっとするよ…」
「そうですか…」
気遣いもあっただろう。でも、そんな彼の反応が、今のフォズには素直に嬉しかった。
(あったんだ…私にも、できること…)
よかった。少女は大きく息を吐いた。
-
…そして表情を変えた。ひとたび目の前のことが落ち着くと、意識は再び元の処へ飛ぶ。
(何もできないなんて…そんなこと、ないよね…?)
私にできること、私にしかできないこと…きっと、あるはずだ。
今、これから私がなすべきこと、自分が心からしたいと思うことは…何?
フォズは、自分を振り返る中で、ここに至るまでの道程を思い起こした。
見知らぬ場所、険しい道、孤独、遭遇したいくつものアクシデント。
死にかけたことがあった、見捨てられたこともあった、大切な人を失い嘆いたこともあった。
辛いことばかりだった。悲しいことばかりだった。
でも、それならば何故?何故、私は今まで生きのびてこられたの?
辛いことばかりだった。悲しいことばかりだった。
それでも絶望せずに、私が今ここにいられた理由は…
(そう、だ…やっぱり、そうです)
一人の男の顔がよぎった。その姿を思い浮かべた瞬間、フォズの手が今は恐怖で震えた。
しかしそれを押し殺してしまいたくて、彼女は固く拳を握った。
(やっぱり…嫌だ…このままじゃ、終われません…)
あの人は言った。私の言っていることは綺麗事だって。
多分、いや、きっとそうなんだろう。自分でも思う…綺麗事なんだって。
あの人は何度も私の言うことを耳障りに思っていたようだった。無理のないことだった。
でも、綺麗で何がいけないというのですか?綺麗事の、どこが悪いのですか?
あの人が、これから殺戮の道を歩むことの、何が正しいとでも言うのですか?
(違う…違う違う!誰が、あの人自身が何と言おうと、やっぱり違う!
私を命がけで助けてくれたあの人が、平気で罪もない人の命に手をかけるだなんて!
嫌…そんなの違う…絶対に違う!)
-
『納得できぬか』
(!?)
何か、声が…聞こえてきた気がした。
これは…そうだ、あの時だ。アトラスとの戦いの時、あの人が言ったことだ。
そして、続けて彼はこう言ったのだ。
『ならばそれを貫いてみせろ……泣くばかりでは何も出来ん』
(……)
そうだ。私は、貫かなくてはならない。
嫌だと言っているだけでは始まらない。泣くばかりでは、何もできない。
誰でもない私の、私だけの気持ちを証明するために、私は、動かなければいけない…!
(………そう、ですね。わかりました。私、決めましたからね。もう、迷いません)
フォズの頭の中で、一つの道が光明となって見えた気がした。
それを境に、彼女の顔から不安が消えた。
…見えた唯一のそれが、この上もない茨の道だと、わかっていても。
-
そして、フォズは静かに声をかけた。
「アレフさん…様子はいかがですか」
「ん?ああ…ちゃんと動くにはまだ時間がかかりそうだけど、痛みはほとんどないよ。
単に麻痺してるだけかもしれないけどね」
「心配ないですよ。さっきより血色が随分良くなられていますから。
ちょっと待ってくださいね。改めて石に念を入れなおしますから…ン…これでよし。
これでまたしばらくはもちます。あとは私がいなくても、時が解決してくれるはずです」
「ああ……と、何だって?何て言った?私がいなくても…?どこかへ行くつもりなのか?」
アレフが問うた。フォズは決然とした面持ちで立ち上がった。
その視線の先は、彼が、去った先。
「あの人の…ピサロさんの後を追います。そして、あの人を止めます」
「な!?なんだと?」
アレフが大きく目を見開いた。驚きを隠しようもなかった。
「…すみません。こんなところに一人ぼっちにさせてしまうことを許してください。
でも、今しかないんです。まだ、ここにはあの人が通った痕跡が残っている」
それはピサロの足跡や血痕、そして魔力の痕跡。
魔力を元に探し人を見つける…ピサロが、かつてフォズの前で実演してみせたことだ。
精度はおよそ比べ物にはならないけれど、ダーマで魔の道に通じる職の伝授をも
担った経験のある彼女だったから、全く不可能なことでもなかった。
「怪我の深いあの人なら、そう遠くへは行けないから、今なら私の足でも追いつけます」
「待て!追いついて、どうするっていうんだ!君にあいつを止めることができるのか?」
「わかりません…いえ、おそらくはできません。
でも、できるか、ではないのです。したいのです…だから、行くしかありません」
-
フォズが歩き始めた。アレフは慌てて止めた。
「やめろ!本当にそのつもりだとしても、君だけで行くな!
もう少し待つんだ!俺も、すぐに歩けるようになるから!」
「ありがとうございます。嬉しいです…でも、ダメなんです。
急がないと、あの人の気配を見失ってしまいます。
それに、あなたとピサロさんとの話、私もおぼろげながら聞こえていました。
あなたも、守りたい大切な方がおられるのでしょう?
いずれ治るその足と、その強く優しい心は、どうかその方のためにお使いください」
「あいつの話を聞いていなかったのか?行けば、確実に…殺されるぞ!」
「かもしれません。ですが、それならば尚更行かないわけにはいきません。
どのみち私のこの命は、一度あの人にいただいたものです。返さなければなりません。
あの人が、本当に手遅れになってしまう前に」
「何を莫迦な…あっ…行くな!待つんだ!待て!」
「ありがとうございました。最後まで、わがままでごめんなさい…
足、治してくださいね。お気遣い本当に、本当に、感謝しています。
死ぬまで、いえ、死んでも忘れませんから、絶対に」
フォズは目を潤ませ、何度も頭を下げた。
そして、アレフの元を離れると、ピサロが去った後を追って、駆け出した。
背後から聞こえたアレフの、あんなに自分を心配してくれた人の、最後の叫びに、
心を痛ませながら。
「待て!だから、待てと…!ちくしょおおおおおおおお!!!!」
-
フォズは懸命に走っていた。ピサロの後を追って。
そして、その過程の中で考えた…たぶん、私はそう遠くないうちに死ぬだろう、と。
もちろん殺されたいとも、望んで死にたいとも思わないけれど。
この魔力の匂いの先…あの向こうに、あの人がいる。
あの人はもう私に気づいているのだろうか。
再び顔を会わせたら、どんな反応をするのだろうか。
怒るだろうか、嘲笑うだろうか、あるいは有無を言わさずその場ですぐに…
いずれにせよ、もはや言葉だけであの人の心を動かすことはできないだろう。
危害を加えてもいけない。私にできるのはただ、この身を挺して受け止めることだけ。
そう、あの人が、私にしてくれたように…
しかし、たとえそこまでできたとしても、
あの人を思いとどまらせることができる保証は、どこにもない。
…仕方がない。私は、あの人を包んであげられるような優しさを持った人ではない。
あの人の行く手を阻める強さを持った人でもない。
私は、誰にもなれなかった。だけど、それでもやるしかない。私自身が、そうしたいから。
死ぬのは恐い。でも、それでも、私は、あの人に…逢いたい…
(もし、死ぬ前に、あの人を正気に戻すことができたなら…)
フォズは懐かしい、今は戻らぬ顔を思い微笑んだ。
アルスさん、私を誉めてくださいますか?とひとりごちて。
(そして、もし何もできないまま、このまま消えていったのなら…)
今度は自嘲するように口元を緩めた。そして彼女は一しずくの涙をこぼす。
口からはいつも悪態ばかりだったけれど、心根はとても優しかった、あの姿を思い浮かべて。
(誰にもなれなかった私を…思い切り、莫迦にしてくださいね…マリベルさん)
-
【E-3/岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部/早朝(放送直後)】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP1/4 MP1/3 背中に火傷(軽) 左足に刺傷(重) 疲労 全身打撲 一時歩行不能
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング 風のアミュレット
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ) 奇跡の石
[思考]:ローラ姫を探し、守る このゲームを止めたいが止められない苦悩
【ピサロ@DQ4】
[状態]:HP1/8 MP1/2 右腕粉砕骨折 重度の全身打撲 中量の出血(既に止血)
[装備]:鎖鎌 闇の衣 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個
[思考]:参加者を皆殺し優勝(現時点では体力回復を優先)
ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺
【フォズ@DQ7】
[状態]:MPほとんど0 精神の衰弱からは立ち直る(最後の意地)
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを命がけで止める(ただしピサロに危害は加えない)
-
以上です。乱文乱筆失礼いたしました。
冒頭の放送に関する記述は、
実際の2回目放送に至るまでのエピソードの関係で変わる可能性がありますので
それ以外で、記述の間違いや不整合な点があれば、教えてください
-
よい、いや素晴らしいと思う。
正直侮ってました。本スレではしゃぐ様子にとても不安を感じていました。
ごめんなさい。
素直に謝罪します。そして新たな書き手の参戦に心からの歓迎を。
読んだ限りでは特に問題らしい問題は感じませんでした。
後は機を待つだけですね。
井戸組やマルチェロ、宿組、エイト・ローラとまだ書ける余地のあるパートはあるので
もしかすると数週間待つ事になると思いますが。
てゆーか、マジごめん。こんな反省したのは久しぶりだ。
-
>>979
こちらこそすみません。
深夜の変な寝不足状態と、やってやるぞー!てな感じで
我ながら妙なハイテンションでした。
快く受け入れていただけてありがとうございます。
でも何か気がついたら、よろしくお願いしますね
-
…おまいら!昨日から俺を涙で脱水症状にする気ですか!!
またフィオお姉さまから紅茶を貰わねばならないじゃないか!!
――俺が奢ってやるから、皆で飲もうぜ!!
-
「。」が抜けてるとか、サマンサの支給品に関する但し書きとか
推敲すればすぐ解決できるレベルの問題以外は本投下時に解決できる問題として。
ってーかクオリティ高え。びっくりした。
ちょっと気になるのがアサシンダガーの解釈。
8にて毒針を練成して作れるアイテムであることから考慮すると、ゲーム中の即死効果=猛毒によるものという可能性が高い。
となると、たとえ足に刺さってても毒による二次災害は避けられないと思われます。
で、アレフは勿論フォズもキアリー使えず、奇跡の石はホイミ効果だけ。となると……。
せっかく時間あるし、今後の為にも少し武器の効果について共通認識を持ちたいところ。
-
ちょっと日本語が変だった。
一部の「。」抜けとかは推敲時にしっかり直しといてくださいねって話です。
-
>>982
ご指摘ありがとうございました。
書き込みしてる時なんかもそうですが「。」は確かについ忘れる癖があるので
気をつけたいと思います。
アサシンダガーについては、私もどう説明つけようかと悩みました。
一撃で倒すことがある、という短剣ですから、やっぱり毒が含まれている可能性がありますよね。
だから、毒については何とかクリアする要素がないと、このままではアレフを殺してしまいかねません。
・・・で、思ったのですが、フォズの特殊能力は転職でして
7本編で転職させる時、死亡以外の状態異常、たとえば毒とか麻痺とかそんなのがあっても
死んでさえいなければ転職できます。そして転職の儀式終了後はHP・MP共々
その新しい職についた段階で、フルの状態になるのです。
と、いうことから、今回の話の中で転職の技術をうんぬん言うことはしませんでしたが
その技術の一部を使えば、毒を治癒させることも、フォズには決して不可能ではないだろうと
そういう判断をさせていただきました。
なので「念のために解毒の魔法を施す」という一文があるのです。あえてキアリーとは言わずに。
-
>>984
チャットで出てきた一つ案なのですが、いかがでしょう?
ダガー投げる→アレフ避ける→なんと避けた先に鎖鎌の攻撃!→バギマで方向狂う→足グサー
これなら怪我ありで毒なし 。フォズの転職能力を無理に出す必要も無くなる
-
>>985の補足。
毒状態をクリアするためには、ピサロの攻撃がアサシンダガーじゃなくて鎖鎌による
ものであったとするのが妥当だと考えます。しかしアサシンダガーという武器そのものが
ピサロのマーダー化をより深く印象付けていると感じたので、これも外せないと思いました。
そこで、アサシンダガー→鎖鎌 の二段攻撃 を思いつきました。
ピサロは本気でアレフを殺しにかかってるのでそういう攻撃法もアリかなあ、と。
(でも投げて避ける、てのが今の流れからすると少ししんどいかも?)
良かったら一つの案として考慮してみてください。
-
もちろん、実際アサシンダガーで切りつけて毒状態に、ひいてはアレフ死亡に追い込んでも構いません。
殺しちゃいけないわけじゃないので、殺してしまいかねない……とそこら辺を禁忌に思う必要はないです。
(初投下で今まで積んできたキャラを殺すのは勇気が要ることとは思いますが)
「アレフを看取り、決意を固めピサロを追うフォズ」というのも構図としては十分見所になると思います。
まあ何にせよ時間はまだたっぷりありますので、作者さんの書きたいように仕上げていただければ。
大筋は文句なくよい物ですので、是非本投下してくださいね。
-
うーん、俺はフォズが毒の治癒できても別におかしくないと思うけどなぁ。
確かに考えようによっちゃ、毒を無効にしてくれる場面があるといえばあるんだし
(中ボスと戦う前に死者も含めて全快にしてくれる場面もある)
それに、ゲームではフォズは一時期とは立派に戦闘要員だったし、
その頃に限ってのことだけど、主人公を上回るくらい強かったくらいだった。
もっともここまで話が進んだ今、今更戦闘に長けてるとか言われても
違和感たっぷりになっちゃうから、それはいいとして
回復・治療の分野くらい、ある程度のスキルを持たせてやってほしい気がするね。
-
一応、本スレより>ピサロメモが支給品から消えてる
-
>>989
ピサロメモは無効化したから消したんじゃね?
-
フォズの毒の対処の如何について、ご意見どうもありがとうございました。
私としてましては、>>988で言われた考え方に近く
仮にも大神官という職にいる者なのだから、毒の治療くらいはできるだろうという考えです。
そう言えば、転職の技術がうんぬん言うまでもなく、
プレイヤーを一斉に回復させてるような場面もありましたっけ。確か
でも、アサシンダガーには毒が含まれている可能性が極めて高いので
本投下の際には、「念のため」程度ではなく、もう少し解毒について言及しておきたいと思います。
>>989-990
ピサロメモは、素材自体はただの紙のはずですから、
破いたのでなければまだ持ってるはずですね。書き足しておきます。
-
レス数を2000まで増やしました。
とりあえず完結まではこのスレを使っていきましょう。
-
「〜だし、使えるだろう」という「意訳」を適用するのは、ちょっと賛同しかねます。
じゃあ同じく神官なんだしマルチェロもベホマ使えるようにしていい?とか、バランスが崩れてしまう可能性があります。
そういうのを防ぐために、設定を共有しあう「情報確認スレ」っていうのが存在してる。…と自分は思っています。
※イベントでプレイヤーたちを全快してたから、全快能力もOKだろとかは、メタ要素が強すぎて特にイヤです。
百歩譲って使えたとしても、制限の対象として使用不可能でしかるべきだと思います。
ちなみにピサロメモは通っている最新の話からも消えてたりする。
実は破られたんじゃないかともちょっと考えてしまうw
-
>>993
ふーむ、なるほど。それも一理ありますね。
「フォズはキアリーが使えない」が皆さんの総意だとしたら、もちろんそれに従います。
初めからアサシンダガー使わせずに、元々の鎖鎌に変えればいいわけですしね。
毒を受けず、かつ歩けない深手を負ってしまった方向にしますが、どうしましょう。
どちらにせよ、フォズに全体回復能力まで持たせる考えは毛頭ありません
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>>993
使えるだろうだけならともかく実際全快させてるからなぁ。イベントでも転職の場面でも
そんな今後を左右してしまいかねない大きな魔法ってわけでもなし、
キアリーを使う程度でそこまで目くじら立てなくても、って気もする。
ま、これも俺個人の意見に過ぎないから、全体の総意に従ってくれ>>994
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>>993
それから一つ付け加えておくと
マルチェロがベホマ使えてもいいのか、という話だけど
使用できると匂わせる場面が原作中にあったのはなら、それは構わないと俺だったら思う
あったかどうか記憶にないけど。
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あったのはなら→あったのなら、だね
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アサシンダガーは原作では即死か通常ダメージ
毒状態はロワオリ解釈なんだから毒状態をなしにすれば済むことでは?
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