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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
1
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 00:23:45 ID:qDu.RquQ0
安価の人のお題で自分の好きなキャラの妄想をするスレ。
【例】
お題:煙草 キャラ:パチェ
「ここじゃ吸っちゃダメだよな…?」
「図書館の中は禁煙よ」
「…だよな、ちょっと外散歩してくるよ」
「えっ?」
「ほら、パチェも喘息持ちだし、な」
「だ、大丈夫よ、小悪魔、窓を全部開けてきて頂戴、あと○○(名前)に灰皿も」
「…大丈夫か?」
「へ、平気よ。ほら、早く座って、本の感想でも聞かせて頂戴」
「そうか…じゃあここで吸っちゃうぜ」
「え、えぇ」
(…むきゅー)
2
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 00:24:25 ID:qDu.RquQ0
間違えちゃったけど基本sageで…(´・ω・`)
3
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 00:39:49 ID:CtJyaBBAO
>>5
お題:麦酒 キャラ:誰でも
こんな感じでいいの?
4
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 00:54:11 ID:qDu.RquQ0
そんな感じですね(´・ω・`)
5
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 00:57:27 ID:qDu.RquQ0
あ、すいません少し違いますね(;´・ω・)
>>10
の人が出したお題で、自分の好きなキャラのSSを書くって感じです(´・ω・`)
とりあえず人もいなさそうだし、麦酒をお題でSSでも書きましょうか。
再安価は
>>10
で(´・ω・`)
6
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:00:28 ID:qDu.RquQ0
「パチェはお酒飲める?」
「…あまり飲んだことはないわ」
「だよね、神社にいたメガネの男の人から少しもらったんだけど、飲んでみる?」
「え、私はいいわよ」
「そう?…一緒に飲めば楽しくなれると思ったんだけどな…」
「…別に一緒に飲みたいなら紅茶でもいいじゃない…」
「…パチェの酔ってる姿、ちょっと見てみたいな」
「…もう。あまり好きじゃないんだから、少しだけよ」
7
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:02:46 ID:93C6lOjE0
人が少ない時なんかレス付かないだろうし
安価無しで、お題くださいって言ってお題貰ったほうがいいんじゃないか?
8
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:07:14 ID:qDu.RquQ0
>>7
さすがに人が少ないと難しそうですね(;´・ω・)
そのほうがいいかも(´・ω・`)
9
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:14:40 ID:93C6lOjE0
じゃあやってみるか。お題プリーズ。
10
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:16:13 ID:qDu.RquQ0
じゃあ折角だし…
【ゲーム】で。
11
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:19:15 ID:93C6lOjE0
了解した。キャラ指定は無しと考えるぜ。
12
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:19:45 ID:qDu.RquQ0
「○○、それは?」
「これ?ぷよぷよ。やってみる?」
「…外の世界のゲームってやつね、どうするの?」
「こことここを押して…そう…あ、ゲームオーバーだ」
「…貸して頂戴」
「ん?いいよ」
「○○、20連鎖できたわよ」
「ちょwww」
「…でもなぜか画面が真っ暗になってしまったわ…」
「あー…充電が切れたんだね」
「…むきゅー」
13
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:20:38 ID:qDu.RquQ0
キャラは基本自分の好きなのでヾ(・ω・)ノ
連投すいませ(´・ω・`)
14
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:38:14 ID:3qphPOLc0
「麦のお酒?」
「ええ、貴方は飲んだこと無いと思って」
「ふーん、せっかくだから頂いておくわ。味見に付き合ってよね」
「嬉しいわね、霊夢のお酌で月見酒だなんて」
「どうせいつもみたいに誰か来るわよ……ほら」
「邪魔するぜ〜 おお? 紫も一緒とは珍しいな」
「あぁもう野暮ねぇ、まあいいわ、貴方も飲んでいきなさい」
「何だ、今日はずいぶんと機嫌がいいな」
「ええ、機嫌がいいうちにさっさと酔い潰れてしまいなさいな」
「つまりどっちが先に潰れるかのゲームだな。返り討ちにしてやるぜ」
「あんた達あんまり散らかさないでよね、片付けるのは私なんだから」
こんなんでいいかな?
麦酒話を書いてたが強引に進路変更したのがバレバレだというw
15
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:40:32 ID:qDu.RquQ0
なるほど…w
そういうシチュエーションは結構好きですけどねw
紫と霊夢もいいなぁ…(´・ω・`)
もし次もいくなら、お題出してもらっていいですけ?(´・ω・)
16
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:43:10 ID:3qphPOLc0
じゃあ次のお題は「季節」で
書いてる途中で他の人がSSを上げた場合でも後から投下するのはあり?
17
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:57:22 ID:qDu.RquQ0
一応そのお題のときの安価を出してくれればありな感じで?
人が多くなったりしたら廃止のシステムでいきましょうか(´・ω・`)
次は季節ですね…
18
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 01:58:02 ID:qDu.RquQ0
あ、でも書いてる途中ならありのほうがいいですね(´・ω・`)
あまりにも離れたりしちゃったらやめたほうがよさげですけど(´・ω・`)
19
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 02:06:59 ID:qDu.RquQ0
「寒いわね」
「…もう12月だしね」
「…雪でも降りそうね」
「そうだね…あ、これ持ってきたんだ」
「…何、これ?」
「マフラー。2本あるからあげるよ」
「…お揃いね」
「…む…むきゅー」
季節…?!否、違うかも(´・ω・`)
20
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 02:40:20 ID:H3E76DJw0
ねぇ、イチャスレと何が違うの?
なんであっちでやらないの?
死ぬの?
21
:
お題:ゲーム
:2008/11/26(水) 02:52:08 ID:93C6lOjE0
子供たちの元気良く遊ぶ声は心が和む。だけど元気なのも困りものだ、と疲れた右腕を擦りながら思う。
「慧音先生、へたくそー」
そんなことを言われれば苦笑いするしかない。
「む、今度こそうまく出来るさ。見てろよ、それっ」
近くにあった石を拾い湖に向かって投げる。水の上を切って跳ねながら進む石は4回跳ねた時点で
沈んだ。子供が石を投げてるのを見よう見まねで投げるがなかなか跳ねる回数は増えてくれない。
「違うよ、せんせ。手首を上手く使うんだよ。見てて」
それっという掛け声とともに投げられた石は、自分が投げた石より何回も多く跳ねて遠くへ進んでいった。
どう?と言う風に満面の笑みでこちらを見る男の子は本当に楽しそうで、だから一緒に遊ぶ私も笑顔だ。
「まいったよ。降参だ。さあ、もう暗いから帰ろう。これ以上は危ないぞ」
こうして遊ぶのは楽しいけれど、これからは妖怪の時間になる。だから不満そうな、「え〜」という声も
聞くわけにはいかない。
「さあ、帰ろう」
男の子の右手を引いて湖に背を向けて歩き出す。一緒になって遊び、笑い、男の子との距離感がぐっと縮まった気がする。
でも、横を見ると男の子のちょっと不満そうな顔がある。
だけど、私もこうして遊ぶのは本当に面白かったから、だから、
「また遊ぼう」
と、自然に言葉が出た。
一緒になって遊び一緒になって笑う。この大切さは寺子屋でただ子供たちに勉学を教えているだけでは見失いそうになる。
今はしっかりとその大切さが手から伝わる暖かさから感じ取れる。一緒に遊んで良かった。本当にそう思う。
「絶対だからね」
「ああ、絶対だ」
横を見ると男の子の顔は本当に嬉しそうな笑顔だった。
end
22
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 02:55:27 ID:93C6lOjE0
お題が上手く消化できてない気がするが、許してくれ。
23
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 03:04:59 ID:qDu.RquQ0
>>20
お題とか出したほうが面白いかなと(´・ω・`)
イチャが入らなかったりするしこれでもいいかなーって(´・ω・`)
いや、実はイチャスレも行くんですけどね(;´・ω・)
>>21
けーねさん可愛いお(´・ω・`)
こういうカップリングとかじゃないのもいいですね(´ω`)
24
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 03:12:31 ID:TRZRQBcE0
ルール制定中ならこんなのはどうでしょう?
東方関係ない板のSSスレのテンプレです
ここは前の人が出したお題でプチ小説を書いて次のお題を出すスレです
前の人が出したお題にあわせてプチ小説を書いてください
・小説の最後に次のお題になるタイトルを書くこと
・書き込み前のリロード忘れるべからず!( `д´)
・リロードしてみて先こされてしまった人は、「第〜章 外伝」とタイトルつけて
次のお題をださずに書き込むこと
・書き込み一つにまとまらない話は、メモ帳などに一度全文まとめてから
「第〜章 ○話」とつけて間をおかずに書き込むこと
25
:
名前が無い程度の能力
:2008/11/26(水) 03:41:18 ID:qDu.RquQ0
>>24
な、なるほど(´・ω・`)
そういうのでもいいですね(;´・ω・)
26
:
名前が無い程度の能力
:2009/01/06(火) 17:35:02 ID:fl04LWng0
このスレがどういう方向に向うかはまだわからないが
スレ主が可愛い事はわかる
27
:
名前が無い程度の能力
:2009/01/08(木) 18:41:10 ID:DPT9FQE60
かわいいのはスレ主ではなくショボーン
28
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/04(水) 02:59:06 ID:BpY2.hP60
なんとなく・・・
>>29
お題
>>30
キャラ
でいってみよっか?
29
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/05(木) 05:37:39 ID:bQjvS5EQ0
良スレの予感
お茶
30
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/05(木) 16:35:21 ID:jysBnp1o0
輝夜
31
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/09(月) 09:23:08 ID:UHtTKD0M0
今日もこたつに入ってに入ってDSをやる。
どうせ永琳は外に出してくれないし。
「姫様、お茶ですよ。」
ん、と上辺だけで返事をする。
・
・
・
はっ、そうだ、お茶があったんだ。ついつい夢中になってしまった。
湯のみに目をやると、お茶の中に茶柱が立っていた。
「めずらしい。色違いが出る確率とどっちが高いのかしら」
そう言ってずずとお茶を飲み、目を元に戻すのであった。
こんな感じ?
32
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/09(月) 20:36:46 ID:UsM6zz7E0
『さなえさん受験ver』
今日も机に向かって勉強をする。
絶対に落ちるわけにはいかないから。
「早苗、お茶だよ。」
ん、と上辺だけで返事をする。
・
・
・
はっ、そうだ、お茶があったんだ。ついつい夢中になってしまった。
湯のみに目をやると、お茶の中に茶柱が立っていた。
「奇跡……。うん、奇跡はきっと起こる!」
そう言ってずずとお茶を飲み、頭を元に戻すのであった。
33
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/11(水) 00:19:44 ID:BkljWfPA0
アリスver
今日も人形の修繕をする。
先の弾幕ごっこでかなり壊れたから。
『アリスちゃん、お紅茶が入ったわよ。お砂糖は2つでよかったかしら?』
ん、と上辺だけで返事をする。
・
・
・
はっ、そうだ。お茶を飲むんだった。つい夢中になってしまった。
ティーポットから揃いのカップに熱い紅茶を注ぐ。
砂糖を加えようとカップに目をやると、茶柱が立っていた。
「わぁ、茶柱。ねぇ、見て見て。珍しいでしょ」
返事をする者などいないと知りながらそう言って虚しくなり、敢えて砂糖を加えずに、ずずとお茶をすする。
その苦みが、独りぼっちの体に染みた。
34
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/22(日) 19:19:28 ID:vjfCWH3w0
「退屈ね」
窓の外を眺めて、輝夜が一人ごちた。
2日前から降り続く雨は今も止む気配を見せず、それ故、輝夜は外出する気にもなれずにいる。
「あら、それなら」
そこに敢えて、永琳は言葉を投げた。
「お茶を淹れてくれないかしら?」
「嫌よ。永琳の淹れたお茶の方が美味しいんだもの」
少しだけ表情を曇らせて、輝夜が返す。
家の中にまで曇り空を入れてしまったか。そんな事を考えながら、しかし、輝夜を見る事はせずに永琳は言う。
「たまには、師の苦労を労ってくれても良いでしょう?」
「私は今までお茶を淹れた事が無いって分かって言ってるの?」
「勿論よ。月にいた頃の貴方は、今以上に無関心だったじゃないの」
「だけど…」
輝夜の表情に、今度は少し、不安の色が見えた。
「良いのよ。私は輝夜の淹れたお茶が飲みたいの」
「本当に?」
「本当よ。貴方がお茶を淹れた頃には、これも終わっているわ。私もそろそろ、休憩したいの」
「『も』って何よ」
「貴方はいつだって休憩中じゃない」
今度は輝夜の表情に怒気が見えた。
「これだから」
まるで苦笑のような、しかし優しい笑みを浮かべて永琳が言い掛けた言葉を、輝夜が塞いだ。
「だから何?」
「何でもないのよ。ほら、早くお茶を淹れて頂戴。私の仕事が終わってしまうわ」
「………もう」
悔しそうに、不安げに、そして少しだけ悲しそうに、輝夜は立ち上がる。
「私は永琳のお茶が飲みたいのに」
随分と可愛らしい捨て台詞だな。そう、永琳は思った。
「これだから」
もう1度、永琳が呟いた。
「だから、貴方といるのは飽きないわ」なんて、輝夜が聞いたらどんな反応をするのだろう。
あと2000年もしたら、言ってみようか。そう思うと、輝夜と過ごす日々に楽しみが増えた気がして、それが永琳には嬉しかった。
35
:
名前が無い程度の能力
:2009/02/22(日) 19:21:16 ID:vjfCWH3w0
>>29
、
>>30
でやってみた。
主役が永琳っぽくなってしまったけど気にしない。
36
:
名前が無い程度の能力
:2009/04/20(月) 23:49:45 ID:isnOMR620
>>1
じゃないけど、ここでなんか書きたくなったので
だれかお題下さい
37
:
名前が無い程度の能力
:2009/04/20(月) 23:55:44 ID:s1FP7IQ60
>>36
題:籤 シリアス限定
キャラ:指定なし
38
:
36
:2009/04/21(火) 00:04:15 ID:BMwuiH8I0
把握。しばしおまちを
39
:
36
:2009/04/21(火) 01:31:11 ID:BMwuiH8I0
『籤』
「本当に、幻想郷から出て行くの?」
八雲紫はそう静かに訊ね、氷のような眼で見据えている。
その視線の先にいるのは、白黒装束の古風な魔女姿の少女。霧雨魔理沙だった。
彼女は口の端を小気味よく吊り上げた笑みを浮かべながら答えを返す。
「ああ、そうだぜ。もう全員に挨拶はしてきたし、別れの杯も交わしてきただろ。あとはお前がウンと言えばいいだけだ」
「外の世界なんていいものじゃないわよ。拒絶と排他で満ち、老人は尊ばれず子供は望まれず、人々は未来に夢を見ない。貴女みたいな小娘は、一晩でボロ切れにされてもおかしくないわよ」
「おいおい、そのくらい覚悟してないと思ってたのか? 手ごたえがあって上等じゃないか。全部見事に潜り抜けてやるぜ」
そう言って胸を張る魔理沙を見ながら、紫は扇で口元を隠してこっそりと溜息をつく。
「……霊夢はそっけなく見えたけど、そうじゃないからね」
その言葉に魔理沙は軽く眉根を寄せた。
「知ってるよ」
「じゃあなんで……!」
「だからこそだよ。私はあいつに正々堂々と追いつきたいんだ。ウサギとカメの寓話なんて大嫌いだぜ。世界最速のカメになって、ウサギが居眠りできないほど熱くさせたいんだよ」
言い切った魔理沙に、紫は扇を閉じて今度は隠すことなく、長々とした溜息を見せる。
そして閉じた扇を掌に隠したかと思うと、次の瞬間その手には三本の紙縒りが握られていた。
それを差し出しながら紫は言う。
「じゃあ幻想郷の管理者からの最後の試練よ。この三本のうち一本だけが先端を朱で染めているわ。それを見事選んで抜き取ることができたら、貴女が通る隙間を開きましょう」
「よりにもよって籤とはな。妖怪が神明裁判なんて冗句としてもどうかと思うぜ」
「この程度の運もつかみ取れない人間なんて危なっかしくて出せないわよ。確率は三分の一。さあ、どうする?」
「じゃ、これ」
拍子抜けするほど簡単に決め、魔理沙は一本の紙縒りを掴む。
だが引っ張ろうとするのを紫は手で制し、無言のまま魔理沙が掴んでいない一本を引き抜いた。
魔理沙がわずかに息を呑む。
その先端は白かった。
「……脅かすなよ。何がやりたいんだ」
「ハズレを一つ取り除いたのよ。さて、今この瞬間にもう一回選びなおしてもいいわよ。確率が上がるわ」
「はぁ? なに言ってんだ? 選びなおしたところで確率は一緒だろ」
「数学の初歩よ。貴女が最初に選んだのは三本からなので確率三分の一。でもハズレが一つ減った状態で選びなおせば、確率が二分の一になる。納得した?」
「できるかよ。狐の親玉につままれたような気分にしかならないぜ」
「じゃあ例えばこの籤が百本あって、当たりは一本と仮定しましょう。これなら確率は百分の一ね」
「ああ。それで?
「貴女が一本選んだ後で、私が98本のハズレ籤をつぎつぎと捨てていき、あなたが選んだ以外では一本だけが残りました。さて、この籤が当たりである確率は百分の一だと思う?」
「……ああ。なるほど、わかったぜ。ついでにお前が何を言いたいのかもな」
理解の色を見て、紫は優しく微笑んだ。
初志貫徹はたしかに耳障りが良い。だが世の中、途中で選択を変えた方が有利になることが多々あるのだ。
特に、当たり籤を抜いたりしない、善意の世界の中では、なおさらに。
その気持ちがきちんと伝わったのを感じ、紫は籤をしまおうとした。
だがそのとき、魔理沙が最初に掴んだ紙縒りを未だ離していないことに気づく。
そしてそれが、ぐいぐいと引っ張られていることにも。
「私はお前の言うことを理解したが、お前の方は理解していなかったようだな」
目に狼狽の色を浮かべる紫に対し、魔理沙は白い歯を見せた晴れ晴れしい笑顔を浮かべている。
「私はな。お前があらゆるハズレ籤を取り除いていくそのやり方が、だいっ嫌いだったんだよ」
これさえ抜かれなければとでも慌てたのか、紫は籤を握る手に力を入れる。
だが魔理沙の手によって、紙縒りはずるずると少しずつ引っ張られていく。
「見てろよ。お前の保護の届かない外の世界で、私は百倍も千倍も立派になって帰ってくる。そしてお前のやり方全てが正しいわけじゃないと、証明してやるからな!」
そうして魔理沙は、紫の掌中から籤を抜き取った。
終
40
:
名前が無い程度の能力
:2009/04/21(火) 10:35:17 ID:rrpHSVrYO
うぉう、まさか籤をこんな形で使うとは…
いいもんだねぇ
41
:
37
:2009/04/21(火) 18:51:25 ID:7smCPDGM0
正直、自分でもかなりの無茶振りだと思っていたので、
これだけすばらしい作品をお書きになるとは、感服いたしました。
紫の立場と、それに対する魔理沙の思いを籤でここまで奇麗に表せるとは……
さて、私も遅筆ながら何か掌編を書こうと思うので、お題を頂けるでしょうか?
できれば、ギャグだけはご勘弁願いたいのですが……。
42
:
36
:2009/04/21(火) 19:42:16 ID:3tYJPXvo0
>>41
じゃあ、幽香メインの甘酸っぱい恋愛物で
43
:
37
:2009/04/21(火) 19:55:16 ID:7smCPDGM0
れんあ……い?
全く書いたことのない分野ですが、頑張ってみます。
遅筆故、だいぶお待ちを。
44
:
37
:2009/04/21(火) 21:03:19 ID:7smCPDGM0
甘酸っぱいと言えるかどうかわからない代物ですが、出来たので投下します。
『妖精逢人而変妖怪 ―妖精 人に逢ひて妖怪に変ず―』
もう随分と経ってしまったわねぇ、と幽香は独り呟いた。
正面にあるのは一面の菊。林の一角が全て菊に覆われ、今は盛りと咲き誇っていた。
そう、この場所で彼に会った。向こうは妖怪を狩る人として、こちらは一介の妖精として。確か彼が、他の妖怪に襲われていたのだったと思う。幽香に日常茶飯事であった。
最初に彼を見て思ったのは、こいつは美味しいかな、だったはずだ。
それが、どうしてか気まぐれで助けてしまったのが始まりだったと思う。どういう心境の変化だったかなんて覚えていない。ただ辺りにいた歯牙にも掛からぬ妖怪共を一蹴して――こちらはまだ妖精だったけれど、並の妖怪くらいなら難なく潰せた――怪我だらけになった彼を助け起こしてやって、わざわざ手当までしてやったのだったと思う。今ならまずありえないのだろうな、と幽香は思う。
とにかく、一度関わってしまったら途中で投げ出せなかったから、彼が動けるようになるまで丁寧に面倒を見てやった。
そうして、気付いた時には自分の中に彼が座っていた。
それから幽香の生活は変わった。それまで平気で裸のまま雑魚寝するような生活だったのに、きちんと洞窟の中で服を着て寝るようになったし、食べ物も肉を生のまま齧っていたのからきちんと調理するようになった。
彼の居る洞窟へ行く前には水浴びして体を清め、一張羅を着て行った。近くにいた獣を狩って持って行って、また体にいい草をたくさん持って行って、いつもできるだけ良いものを食べてもらおうと頑張った。妖怪が人間の匂いを嗅ぎつけて襲ってきたときには、これまでないほど真剣に戦って追い払った。
そうやって頑張っているのを見るといつも、幽香に彼は少し困った顔で笑いかけるのだった。
「いつも、ありがとうな」と。
その笑顔が幽香には恥ずかしくて、嬉しくて、たとえどんなに疲れていてもどんな怪我を負っていても、まだ頑張ろうという気になれた。彼の為なら、なんでもしてやろうと思えた。
毎日自分の寝床に帰っても、考えるのは彼の事ばかり。彼の少し困った笑顔が風呂の間も寝る時も頭を離れない。そしてそれはやがて、自分と彼とが一緒にいる光景へと変貌する。そうすると決まって幽香は顔を真っ赤に染めて水風呂を浴びた。でもいつかは、想像しているように彼に求められるのではないか、とそんな思いに心を焦がされながら、毎日暮らしていた。
今考えれば、恥ずかしくて仕様もない話。紫なんかには絶対できない話だ。
彼はほんの10日くらいで動けるようになっていた。元々そこまでの酷い怪我でもなかったのだろうし、幽香が毎日のようにその辺りで一番効く薬草を持って行ったこともきっと効を奏したのだろう。
そうして、幽香が最も恐れていたことを彼は口にした。もう帰ろうか、と。
最初は、帰れば、とそっけなく返事をした。自分は妖精で、彼は人間で。その差は埋めがたいことをわかっていたから。でも、やっぱり無理だった。彼が着々と自らの身支度をしていく姿が、幽香には耐えられなかった。でも今更帰らないで、ということもできず幽香はただその新緑の如き髪を振ってみていることしかできない。
そしてとうとう彼の身支度が終わって、すっかり旅姿になった。洞窟の中は本当に彼がさっきまで使っていたとは思えないようなほど綺麗になっていて、彼が戻ってこないことを明らかにしていた。
「それではな」
そう言って彼が背を向ける。でも、幽香は遂にはち切れた。
「行かないで!」
この先の事は良く覚えていない。ただわんわん泣いて、それから必死に彼を引きとめたことだけ記憶している。
45
:
37
:2009/04/21(火) 21:04:07 ID:7smCPDGM0
「それで、彼は残ってくれた。私の為に、残ってくれたのよね」
くす、と幽香は少し頬を染めて笑う。もう古びた記憶だが、いつ思い返しても未だに恥ずかしい。
「どうせ残ってくれるなら、早く言ってくれればいいのに」
実は、もう残ることを決めていたと、後で彼に聞かされた。曰く、彼は彼で幽香の本当の気持ちを知りたかった、とか。幽香は怒ったが、それでも嬉しくて仕方なかった。
そんな風にして、平穏で満ち足りた生活が始まるはずだった。幽香と彼との共同生活が。妖精と人と立場は違うのかもしれないけれど、それでも気持ちの通い合わせた二人での生活を、少なくとも幽香は満喫する予定だったし、その希望に満ち溢れていた。
しかし、現実はそうならなかったのだった。二人で獣を狩りに行ったところで、妖怪に襲われてしまったのである。その妖怪は、いくら力ある妖精の幽香にもどうにもならぬ妖怪で、幽香も懸命に戦ったがどうしようもなく、結局彼が幽香の身代わりに攻撃を受けてしまったのだった。
そうして彼は、あっさり幽香の腕の中で息を引き取った。
あれから如何程の年月が流れたか覚えていない。あれから幽香は復讐の為に修業を積んで、苦難の挙句にとうとう仇討ちを果たした。その間に気付けば幽香は妖精から妖怪に変わっていて、そして今や妖怪の中でも大妖怪とされるようになってしまった。
「貴方は、こんな風になった私をどう見るのでしょうね」
ふふ、と笑う。この菊の畑は、彼の墓だ。
「こっちはね、人と妖怪が共存できない苦しい世の中になってしまったの。だから、移住することにしたわ」
幽香の行く先は、友人の紫の作った結界の中。なんでも彼女は妖怪の楽園を作る、という。一度入ればそうそう出られないだろう。
「本当はずっと貴方と居たかった。ごめんね」
菊が一斉に風になびいた。それはまるで、彼が自分に答えているかのように、幽香には思えた。
「それでは、これで最後だわ。もう二度と、ここには来れないでしょうし」
幽香は振り向いた。濃緑の髪がはらり、と白い菊の上に舞う。
「さよなら。愛しの貴方」
終
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