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リレー『絶体絶命ツンデレ』をまとめるスレ

1名無しさん:2005/07/26(火) 22:52:36 ID:PxAcyCmA
このスレは、現在、スレで小規模ながら進められている
『絶体絶命ツンデレ』をまとめるスレです。

『絶体絶命ツンデレ』とは、ゲーム『絶体絶命都市』を元ネタに
していますが、それは舞台背景など一部のみで、ストーリーや
状況をゲーム本編と同じくする必要はありません。

つまり、本島から離れた人工島にやってきた主人公達が、
大地震に出会ってしまい、廃墟のような都市に取り残された
という話以降のストーリーは、各SS職人さん達次第という訳です。

ちなみに登場キャラは、現在の所、タカシ、山田、かなみ、
ちなみ、リナ、纏、尊、いずみ、となっています。

2名無しさん:2005/07/26(火) 22:53:19 ID:PxAcyCmA
211 名前: 絶対絶命ツンデレ 1/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:05:55 ID:8K22/onW0
「うはー、さすがに有名なところだけはあるなあ。人がめっちゃおるわあ」
 額に手をやってきょろきょろしながら、いずみは感慨深げにそう言った。
「おい、あんまりきょろきょろするなよ、恥ずかしい」
「タカシと同じ発言ってのが気にくわないけど、そうよ、いずみ、田舎丸出しじゃない」
 タカシと言われた男は、困ったような表情でいずみを咎めると、隣のかなみも同意する
ようにうんうんと頷いている。
「でも、実際、田舎者だおwwwwwwwwwww」
 語尾に変なマークを付けながら、揚げ足を取ったのは山田。名前は分からない。
 タカシを除けば、今回の旅行の唯一人の男であった。
「そこ、うるさいですわよ。他はどうか知りませんが、私を田舎者扱いしないで下さる?」
 やたら高圧的に言うのは、リナ。見た目から分かるとおり、生粋のお嬢様だ。
「うはwwwwww怒られたwwwうぇwっうぇwwwww」
「はあ、まあいいですわ。ところで、尊と纏は?」
「纏さんは、さっき、ちょっと和風な感じの土産物屋を見つけたって、どっか行ってしまいました。
 尊さんは、彼女を探しに行ってそれっきりです。まあ、別に良いですけど」
 良いんかい。と、心の中だけで突っ込んでおいて、タカシはため息をついた。
 集団行動が全然出来ていない。まるで、小学生の遠足のようだ。

3名無しさん:2005/07/26(火) 22:53:47 ID:PxAcyCmA
212 名前: 絶対絶命ツンデレ 2/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:07:01 ID:8K22/onW0
 いずみも乱立する高層ビルに目を取られて、このままだとふらふらとどこかへ行ってしまいそうだ。
「まあ、いずみさんとは違いますけど、さすがと言うべきですわね。
 全てが人の手によって作られた都市、の売り文句は伊達ではないと言ったところかしら」
 リナは、少しだけほめるようにそう言った。タカシとしてもそれは同意だった。
 この都市、いや、島全体といった方が良いか。これらは、全て人工物なのである。
 十数年前に政府で提唱されたプロジェクト、人工島および、その上に形成される都市。
 『全てを人の手で』をコンセプトに作られたこの都市の、あらゆる部分は全て人工のものである。
 そして、木々は本島から移植され、踏みしめる大地さえも人によって作られたこの島は、技術製品
としての人工島のテストタイプでもあるのだった。
「人工島か……すごいとは思うけど、こんなところで災害に巻き込まれたらどうしようもないわよね」
「不吉な事を言わないでください。だから、かなみさんはデリカシーが無いと言われるんです」
「あんですってぇ? いつ、誰がそんなことを言ったのよ」
 いきなり口喧嘩を始めた二人は置いておくとして、タカシはしばらく我慢していた尿意が急激に上昇
していることに気がついた。
「ちょっと、俺、トイレ探してくるわ」
「今のタイミングでトイレ? あんた、ちゃんと物事考えて行動してる?
 みんなバラバラなんだから、少しは我慢しなさいよ」

4名無しさん:2005/07/26(火) 22:54:27 ID:PxAcyCmA
213 名前: 絶対絶命ツンデレ 3/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:08:11 ID:8K22/onW0
 いきなり、タカシに噛みついてくるかなみ。もしかして、口喧嘩で敗北でもしたのだろうか。
「いや、結構、やばいんだってば。すぐ、戻るから」
「うはwwwwお漏らし、テラヤバスwwww」
「分かったわよ。じゃあ、あたしもついて行ってあげるから」
「はあ? それこそ余計にバラバラになるだろ? ここで待ってろよ」
 そう言って、逃げるようにその場から走り去るタカシ。

 トイレは程なく見つかった。流石は人工都市。
 そういう部分も計算されて作られていたりするのだろうか。
 ともあれ、早く戻らねばなるまい。とタカシは考えた。普通に考えて、あの連中がどっかに行って
しまっているとも限らない。いや、それだけならまだしも、バラバラになっていてもおかしくないのだ。
「はやく行かないとな」
 グラッ
「何だ。地震?」
 一瞬感じる振動。そして、次の瞬間、やってきたその激しい衝撃。
 パニックに陥りそうな感情を覚える前に、タカシの意識は闇に落ちた。

5名無しさん:2005/07/26(火) 22:54:55 ID:PxAcyCmA
214 名前: 絶対絶命ツンデレ 4/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:09:12 ID:8K22/onW0
「う……いてて。一体、何が?」
 体全体に感じる鈍痛を覚えながらも、よろよろと立ち上がるタカシ。
 視界は何故か埃が舞い上がっており、鮮明ではない。
 頭を振りながら、タカシは視界が晴れるのを待った。そして――
 高篠目の前に広がるのは、倒れ伏せ破壊されたビル群と、ひしゃげ、原型をとどめていないような
オブジェクトの群れだった。
「何だ、これ……?」
 間が抜けたように、タカシは同じ事をつぶやいた。
 何だ、これは? 戦時中の都市か? パニックものの映画の一シーンか? 或いは、悪夢か。
 急に、恐慌にも似た感覚を覚え、タカシは叫んだ。
「だ、誰かいませんかっ? 誰か!? おい、誰か答えてくれよ。かなみ? かなみいるんだろ。
 こいつは何の冗談だ。幾らなんでも懲りすぎだろ? たちが悪いって。
 それともちなみか、いずみか? 何考えてるんだよ、全く。やって良いことと、悪い事があるだろ?
 あっ、意表をついて、リナとか尊とか纏か? お前らは、そんなことしないと思っていたんだけどな」
 一気にいい終えて、はあはあ、と肩で息をする。
「誰か……答えてくれよ。誰でもいいよ、冗談だって。なあ……応えてくれよぉぉぉーーーーー」
 空虚に響き渡る悲鳴。
 タカシの声に応えるものは、ない。

6名無しさん:2005/07/26(火) 22:55:25 ID:PxAcyCmA
252 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」2 投稿日: 2005/07/23(土) 20:27:15 ID:iBFrnlMWO
「なあ…冗談だろお前ら?早く出て来いよ…」
崩れたオブジェの中を歩くタカシ
と、そこに

「いたたた…ちょwwww何コレwwww何がおこったおwwwwww」
「山田!無事だったのか!」
「タカシじゃないかお。これは一体何だお?」
「多分…地震で…」
「そうだ、みんなはどこ行ったお?」
「分からない。無事だといいが…そういや、みんなどのあたりにいたんだ?」
「タカシが消えた後、ソッコーでみんな消えたお」
「アイツ等…」

7名無しさん:2005/07/26(火) 22:55:47 ID:PxAcyCmA
253 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」2 投稿日: 2005/07/23(土) 20:29:59 ID:iBFrnlMWO
「と、とにかくみんなを探そう」
「じゃあオイラ向こう行くお⊂二( ^ω^)つブーン」
「ふぅ…どこから手をつけ…」
ガラガラ…
「いずみ?」
「いったぁー…エラい目をあったで…」
「いずみも無事だったか…」
「アレ?タカシ?他のみんなはどないしたん?」
「それが…」


「うーん…大変やな…とにかくみんなの無事を確認せんと…」
「…そうだな」

俺といずみは、あてもなく瓦礫の山を崩し始めた

8名無しさん:2005/07/26(火) 22:56:28 ID:PxAcyCmA
332 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/07/23(土) 22:11:30 ID:qQhFE+fp0
>>253の続きをなんとなく書いてみた

「はぁ…はぁ…」
あてもなくただ他のみんなを探し回る2人
「うち、疲れたわ…」
そのうちいずみがへたり込んでしまう
「( ^ω^)タカシ、まだ他のみんなは見つからないお。でも水のみ場らしいところはあったお」
と、山田が現れる
「そうか…とりあえずそこに移るか。喉も乾いたしな…」
「うちも水飲んで一休みしたい…」
水道の機能は残っているらしく、水は飲むことはできた…
「……」
いずみが悲しそうにつぶやく
「なんで…こんなことになったんや…?」
「わからない。ただみんなは生きてるはずだ…」
「………て…」
タカシの言葉を聞くといずみは首を振り出す
「うちらは助かったけど…ぎょうさん人が死んだはずや…みんなももしかしたら…そんでうちらもいつかは食べる物なくなって…うっ…」
泣き出してしまういずみ いくら気丈な彼女でも相当の心労があったのだろう
「( ^ω^)気をしっかり持つお!きっとみんなは生きてるはずだお!」
「そうだぞ、きっとやつらは…しぶといしな。絶対生きてる」

9名無しさん:2005/07/26(火) 22:56:57 ID:PxAcyCmA
333 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/07/23(土) 22:11:40 ID:qQhFE+fp0
「た……て…」
「ん?なんや?」
いずみが顔を上げる
「どうした?食べ物でもあったか?」
「違うんや。ただなんかさっきからた…とかて…とか…」
感づいた山田
「( ^ω^)きっと生きてる人だお!行ってみるお!」
少し体力も回復した3人はその声がするところへ行ってみた…
「く…あ、タカシさん…」
「リナ!無事だったか!」
それは体力を使い果たして動けないリナの姿だった…
「動けるか…?よかった。うちら以外みんな死んだ思うて…」
いずみが嬉しそうに言う リナを水のみ場まで連れて行く3人

「はぁ…助かりましたわ…いったいどうなっていますの?」
リナが口を開く
「( ^ω^)わからないお。でもリナちゃんも生きててよかったお…」
「これで4人か…かなみ、ちなみ、尊に纏…みんなどうしてるんだろうな…」

10名無しさん:2005/07/26(火) 22:57:27 ID:PxAcyCmA
751 名前: リレー『絶対絶命ツンデレ』(4) 1/2 投稿日: 2005/07/24(日) 14:49:12 ID:N7MFkmHN0
「本当に、全部廃墟みたいになったみたい……」
「事実上、もう廃墟と変わりありませんよ、かなみさん」
 呆然とそう言って立ちつくすかなみと、見た目上は平然とそう言ってのけるちなみ。
 彼女達は、倒れたビルの瓦礫が積み重なって、小さな丘ようになっている所に立っていた。
 突然の大地震に見舞われて、倒れた建築物に囲まれたここでは、高いところにでも上らないと
周りを見渡すことなど出来ないからだ。
 とは言え……
「いちいち、何で揚げ足とるのよ、あんたは」
「別に、本当のこと言っただけです……誰も、見あたりませんね」
 かなみへの返事もそこそこに、ちなみは諦めたように辺りを見回すのを止めた。
「確かにここから見える範囲じゃあ、誰もいないみたい」
「そうですね。そうと決まれば、もう移動した方が良いでしょう」
 そう言って、慎重に瓦礫の山を下っていくちなみ。かなみは、「ちょっ、置いていかないでよ」
と言って、あわててその後をついて行った。

11名無しさん:2005/07/26(火) 22:57:53 ID:PxAcyCmA
752 名前: リレー『絶対絶命ツンデレ』(4) 2/2 投稿日: 2005/07/24(日) 14:50:22 ID:N7MFkmHN0
「みんな、どこに行っちゃったんだろ……」
「こんな状況です。完全に無事と言うことはありえないでしょうね」
 ひゅうと風が舞った。地震で舞い上がった埃を伴ったその風は、酷く心地が悪い。
「あのねえ、何でそんなこと言うのよ」
「大丈夫だ、と言えば、みんな助かるんですか? 言うだけなら誰でも出来ます」
「……っ」
 パシン、と渇いた音が響く。かなみが、ちなみの頬を平手打ちした音だ。
「あんた、最悪よ。何で、そんなこと言うのよ。
 みんな、生きてる。リナも纏も尊も、山田くんだって……タカシだって!
 だって、アイツ、悪運だけは強いもん。アイツが、死ぬはず……ある訳ないじゃない」
 最後の方は、むしろ自分に言い聞かせるような口調だった。
 ちなみは、そんなかなみから目を逸らして、瓦礫の開けた所を見ながら言う。
「だったら、探しましょう。ここでうじうじ言ってても仕方ないです」
 その言葉に、俯きがちだったかなみの表情に火が灯った。
「そうね……あんたの言うとおりかもね。ようし、それじゃあ行きましょうか」
 そう言って、ちなみに先んじて、向こうに走り出すかなみ。
 かなみが少し先に行ったところで、ちなみはぼそっと口にした。それこそ誰にも聞こえないように。
「私だって信じてるんですから。みんなが、あの人が生きてるって」

12名無しさん:2005/07/26(火) 22:58:18 ID:PxAcyCmA
912 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」5 1/2 投稿日: 2005/07/24(日) 20:40:10 ID:8pl8o7jmO
「ぬう…流石は大自然よのう…やはり大地を創造するなど出すぎた所行か」
「…非常事態何だが何を悠長なことを言ってるんだ」
「ふむ…どうやらこの近辺で生存してるのは儂らだけみたいじゃの」
「聞けよ」
「尊よ、カリカリしてると損するぞ」
「誰のせいでカリカリしてると…」
「フフ…冗談は置いといて、生存者を探すかの」
「…そうだな」

あてもなく纏と尊は歩き出した



そのころタカシ達は…
「リナちゃん眠ったお」
「OK。しばらく待機かな」

13名無しさん:2005/07/26(火) 22:58:41 ID:PxAcyCmA
913 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」5 2/2 投稿日: 2005/07/24(日) 20:41:15 ID:8pl8o7jmO
「ついでに色々みたけど全然見つかんないお…」
「いずみ、他の奴はどこ行ったか分かるか?」
「うーん…大体の方向しかわからんなぁ…」
「そうか…下手に動くと色々危ないからな。しばらくここを拠点にみんなを探そう」
「アホなこと言いなや。ちゃちゃっと動いてみんなを探さな、見つかるモンも見つからんわ」
「…と、とにかく食事の事が先決だお。…………アレ?」
「どうした山田…どこ行くんだオイ」
「クンクン…ちなみちゃんとかなみちゃんのにお…気配だお」
「な、ホントか?」
「わかんないお。」
「どないやねん」
「どうしよう………」

14名無しさん:2005/07/26(火) 23:14:37 ID:PUwQviCI
ちょwwwwwwwww63で俺が書いた続きが…

15名無しさん:2005/07/26(火) 23:21:29 ID:PxAcyCmA
894 名前: 絶対絶命ツンデレ 投稿日: 2005/07/26(火) 22:00:15 ID:qv71dWPC0
尊と纏は崩れ去ったショッピングモールの一角を歩いていたそのとき、再び地震が襲ってくる。
「む…また揺れるぞ…!」
「これは…大きいのぉ…」
立っていられない程の揺れに、尊と纏は危なげなく伏せる。
だが…尊はふと上を見上げた時、表情が一変した。
「纏、危ない!」「な、なんじゃ!?」

尊が、纏を抱え込んで横に飛ぶ、そして同時に、オブジェが落下してきて…。

「…今の、凄い揺れだったな」
「皆、大丈夫かお?」
「私は…大丈夫ですけど…」
私は、という言い方が気になって、タカシはいずみに駆け寄る。
「……」
「お前、震えてんのか?」
いずみの体は、かたかたと震えているようだったが。
「だ、誰が震えるとんねん…!」
「…まあ、それならいいけど…。でも、あんまり無理するなよ」
「あんたに心配されんでも…わかっとるわ」
まあ、強がっている内は大丈夫だろうと判断し、タカシは山田に向き直った。
「地震も収まったし、山田。かなみ達の気配はまだわかるか?」
「大丈夫だお、こっちだお!」
「あの…タカシさん」
山田についていこうとすると、リナに服の裾を掴まれる。
「なんだよ?」
「私も…実はその…震えてしまって…」
「さっき大丈夫って言っただろ?ほら、さっさといこうぜ」
「……もう、いいですわ!」
「な、なんだよ…」

16名無しさん:2005/07/26(火) 23:22:04 ID:PxAcyCmA
895 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/07/26(火) 22:02:25 ID:qv71dWPC0
「これは……」
瓦礫が崩れて少し丘のようにもなっている場所。
「こんなことって…」
そこには、
「大丈夫やろか…二人とも」
大量の、
「ち、ちなみちゃん達なら大丈夫だお!きっと二人とも無事でいるに決まってるお!」
血の跡が広がっていた。

まるで出来の悪いアートのように、そして、悪夢のように。
もうこの状況ですら悪夢のようではあるけれど、さらに心理的に追い込まれるようなこの出来事に、俺と山田はともかく、リナといずみは確実に追い詰められているようだった。

「リナ、いずみ…。少し、休むか」
リナは、少しだけうなずいて。いずみは、動かなかった。


まあ続き頑張って…

17名無しさん:2005/07/29(金) 13:54:15 ID:Xz19N/ZM
488 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」7 投稿日: 2005/07/27(水) 21:37:53 ID:ahtpoSlFO
崩れた瓦礫によって形成されたそのオブジェの隙間から、血の海が2つ
まるで俺たちをあざ笑うかのような、赤黒い血

「…………山田!」
「…ちなみちゃんのにおいだお」
「そんな…」
「…まだ万全じゃないんだ、しばらく休んどけリナ」
「……はい」
「あとは…俺が、やるから」
「何でや…」
「イズミちゃん…?」
「何でウチらがこんな目に合わなアカンのや…」
「イズミ…気持ちは分かる。でも今は…今は、まず落ち着け。で、寝ろ。…そんなんじゃ、あの二人も浮かばr」
ガラガラガラガラガラ
「!!!」
「ちょっと、人を勝手に殺さないでくれる?」
「…失礼極まりないです」
「かなみ!ちなみ!生きてたのか!」

18名無しさん:2005/07/29(金) 13:54:39 ID:Xz19N/ZM
491 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」7 投稿日: 2005/07/27(水) 21:39:12 ID:ahtpoSlFO
「何とかね…痛っ!」
「足に怪我したみたいです……どこか安静に出来る場所は…」
「それなら、向こうにある。行こう」


無事合流を果たしたタカシとかなみ達

そのころ尊、纏は…

「喉乾いた…」
「むぅ…ここまで長時間給水無しじゃと、ちいと厳しいのう…」
「大体…ここは何処なんだ?」
「恐らく島の中心からやや南に寄った所…その辺りだと思うがの」
「適当だろ」
「流石尊じゃ、儂の冗談を見抜くとは」
「……案外元気だな、私らも」
「フフフ、ヒトの生命力も馬鹿にはできんのうw」
「にしてもおかしいな……生存者はいないのか?」
「そういえばさっきから見当たらんな」
「まさかとは思うが…コレ、人為的な災害じゃ…」
「…冗談にしては、タチが悪いぞ」

地震発生から、約4時間経過
タカシグループ、かなみグループと合流………


ツンは全員集合してから出した方がやりやすそう
サモンナイトの夜会話みたいな感じで

19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2007/12/22(土) 18:26:25 ID:Dv3lgz8c
 風が吹き込まず、さらに水道まである場所を探し当てたタカシたちは、動けないかなみを運んだ。危惧された怪我の状態は幸いにして軽く、ひねった程度のようだった。
「やれやれ、大したことないようだな。こんなのでギャーギャー騒いだら女の子と勘違いされるぞ?」
「立派な女よッ!」
 包帯を巻くタカシに、かなみはパンチで応えた。いつもの光景に、その場にいる皆は少し安堵した。
「これからどうしましょう。……わたくしたち、帰れるのでしょうか」
「大丈夫やって、リナはん。こんだけ人がおるんや、なんとかなる!」
「いずみの根拠レスな励ましは元気が出るなあ」
「いらんこと言うなっ!」
 余計なことを言ったタカシがいずみに殴られているのを横目に、リナはため息をついた。そっとちなみがリナの肩に手をやり、微笑みかける。
「ちなみさん……」
「……だいじょぶ。……タカシがいるから、だいじょぶ、なのです」
 なんの根拠もない台詞だったが、その言葉を聞いただけでリナは心の中にわずかな活力が湧いたのを感じた。
「さってと、包帯巻き巻きかんりょー。どだ? 痛むか?」
「ん……大丈夫みたい。しっかし、アンタ変な技能もってるわね。すっごいしっかり巻けてるじゃない」
「何を隠そう、俺は包帯巻きのプロなんだ! 決して昔エヴァが流行った時に『彼女ができたら包帯を巻かねば! おっぱいとかに!』とか思って包帯巻きを練習したんじゃないぞ?」
 語るに落ちているタカシを女子全員が侮蔑の目で見ていた。山田だけが『よく分かる』とでも言わんばかりに激しく頷いていた。

 一方、みこととまつりは廃墟をさ迷っていた。
「……私としたことが、この程度の水分不足で苦しむとはな」
「人なら当然のことじゃ。まったく、今ほど水が欲しいと思ったときはないぞよ。ああ、別にアルプスの天然水とは言わん、ただの水道水で充分じゃ」
「どっちにしてもないがな、まつり殿」
「……分かっとるわい」
 未だに水を見つけれず、当てずっぽうに道ともいえぬ道を進む二人だった。

 一心地着いたタカシたちだったが、いつまでもここにいても仕方ない。そう思ったタカシは、軽く手を叩いて注目を集めた。
「さて。女性陣は疲れてるみたいだし、ここでしばらく休憩しててくれ。俺たちはちょっとコンビニ行って色々仕入れてくるから」
 この場所を探す途中で崩れかけたコンビニがあったことを思い出したタカシは、山田と一緒にそこへ向かおうと思い、そう言った。
「アンタぼさーってしてるんだから気をつけなさいよ。いつ何が崩れるのか分かんないんだから」

20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2007/12/22(土) 18:26:59 ID:Dv3lgz8c
 ぶっきらぼうな言葉の中に心痛を秘め、かなみがタカシに声をかける。
「……特にタカシはふらふらしてるから、ひょっとした拍子で死にそう」
「失礼だな、おまいは」
 タカシはちなみのほおを軽く引っ張った。そういうコミュニケーションだと分かっているため、お互い笑い合っていた。
「じゃ、行ってくる」
 タカシは面倒くさいとぐずる山田を引っ張り、出かけて行った。

「お、ラッキー。崩れてないじゃん」
 確かにコンビニは外側は半分崩れており、中に入るには降りたシャッターをかがんで潜らねばならなかったが、中はそれほど損害を受けていないようだった。
「…………」
「ん? お、リュック発見! しかも2つも! やるな、山田!」
 無言でリュックサックを指す山田の背中をタカシは軽く叩いた。これで荷物の運搬が楽になる。
「山田、このリュックに水と食料詰めてくれ。俺はマップを探す。あと、一人で菓子食うな」
 一人でお菓子を貪っていた山田の頭を軽く殴ってから、タカシは地図を探した。
「えー、地図地図……お、あったあった」
 タカシは床に落ちていた地図を拾い上げた。店内は暗くてよく見えないが、この周辺のことならこの地図で分かりそうだった。
「よし。山田、水と食料は?」
 山田は黙ってサムズアップした。完了したらしい。
 二人はリュックを背負い、コンビニから脱出した。それから数歩歩いた頃、地面が震えた。
「うわっ!? ま、またかっ!」
 二人は地面にしゃがみこみ、地震が去るのを待った。激しい揺れに、どうすることもできない。
 時間にして数十秒のことだったが、二人にとっては数時間の時は終わった。さきほどのコンビニは完全に崩れ去っていた。
「……あと数秒遅かったら」
 タカシは思わず神に感謝した。神様グッジョブ!
 未だに震えている山田を連れ、元いた場所に戻ろうとしている途中、見覚えのある顔ぶれに出会った。
「み……みこと! それに、まつりじゃないか! よかった、生きてたのか!」
 これで全員が揃った。誰一人欠けず再び会えたことに、タカシは再び神に感謝した。
 神様いい仕事してんじゃん!


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