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リレー『絶体絶命ツンデレ』をまとめるスレ

19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2007/12/22(土) 18:26:25 ID:Dv3lgz8c
 風が吹き込まず、さらに水道まである場所を探し当てたタカシたちは、動けないかなみを運んだ。危惧された怪我の状態は幸いにして軽く、ひねった程度のようだった。
「やれやれ、大したことないようだな。こんなのでギャーギャー騒いだら女の子と勘違いされるぞ?」
「立派な女よッ!」
 包帯を巻くタカシに、かなみはパンチで応えた。いつもの光景に、その場にいる皆は少し安堵した。
「これからどうしましょう。……わたくしたち、帰れるのでしょうか」
「大丈夫やって、リナはん。こんだけ人がおるんや、なんとかなる!」
「いずみの根拠レスな励ましは元気が出るなあ」
「いらんこと言うなっ!」
 余計なことを言ったタカシがいずみに殴られているのを横目に、リナはため息をついた。そっとちなみがリナの肩に手をやり、微笑みかける。
「ちなみさん……」
「……だいじょぶ。……タカシがいるから、だいじょぶ、なのです」
 なんの根拠もない台詞だったが、その言葉を聞いただけでリナは心の中にわずかな活力が湧いたのを感じた。
「さってと、包帯巻き巻きかんりょー。どだ? 痛むか?」
「ん……大丈夫みたい。しっかし、アンタ変な技能もってるわね。すっごいしっかり巻けてるじゃない」
「何を隠そう、俺は包帯巻きのプロなんだ! 決して昔エヴァが流行った時に『彼女ができたら包帯を巻かねば! おっぱいとかに!』とか思って包帯巻きを練習したんじゃないぞ?」
 語るに落ちているタカシを女子全員が侮蔑の目で見ていた。山田だけが『よく分かる』とでも言わんばかりに激しく頷いていた。

 一方、みこととまつりは廃墟をさ迷っていた。
「……私としたことが、この程度の水分不足で苦しむとはな」
「人なら当然のことじゃ。まったく、今ほど水が欲しいと思ったときはないぞよ。ああ、別にアルプスの天然水とは言わん、ただの水道水で充分じゃ」
「どっちにしてもないがな、まつり殿」
「……分かっとるわい」
 未だに水を見つけれず、当てずっぽうに道ともいえぬ道を進む二人だった。

 一心地着いたタカシたちだったが、いつまでもここにいても仕方ない。そう思ったタカシは、軽く手を叩いて注目を集めた。
「さて。女性陣は疲れてるみたいだし、ここでしばらく休憩しててくれ。俺たちはちょっとコンビニ行って色々仕入れてくるから」
 この場所を探す途中で崩れかけたコンビニがあったことを思い出したタカシは、山田と一緒にそこへ向かおうと思い、そう言った。
「アンタぼさーってしてるんだから気をつけなさいよ。いつ何が崩れるのか分かんないんだから」


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