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【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

606黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/02(日) 21:48:31
>>603-604
(あの……仕草。
 私のカバンからは消えましたが、天雨さんのカバンには残っている……ということ?
 しかし……ツアー客はそれなりに大人数……。
 空港の手荷物検査のように……じっと順番待ちしてはくれません。
 ……確認は大雑把にならざるを得ないはず……。
 そこからさらにリソースを、削る……)

「……緑里さん。
 どうかしましたか……?」

あえて緑里に声をかける。
焦っている緑里は、銀髪の男からは明らかに不審に見えるはず。
そちらに注目すればその分天雨への警戒度は下がり、検閲も多少緩むかもしれない。
逆に緑里への検閲は念入りに行われるだろうが、そちらは空なのでいくらでも調べて構わないし、
むしろ『きっちり調べたうえで何も出てこなかった』という結果はこちらの利となる。

607『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/05(水) 14:09:28
>>605(小石川)
>>606(黒峰)

『緑里』:
「ん、ああ、いやぁ〜? 何もないですよぉ〜〜〜、何も、ほんとに〜〜〜」

黒峰の意図を汲んだのか、
声を掛けられた緑里は挙動不審の色を強める。
視線を意図的に『デストルドー』周辺にさまよわせている。

           ザッザッザッ

                     ザッザッ


『デストルドー』:
≪――――――――――――――― ・・・≫


       ザッ ・・・


『デストルドー』の視線もまた――――『緑里』に向くのを感じた。
ごく自然に堂々と歩を進める『天雨』のカバンは、浅くしか触れられない。

『検閲そのもの』を無力化する事は出来ない。
だが、『検閲に割く注意』を限りなく無力には出来る。
そもそも相手が探しているものは『小石川』――
すなわち『生物の頭部』であることも、功を奏したのだろう。

                        ―――― ザッ

『天雨』:
「門を……抜けましたわ! それにしても……ここはどこなのかしら?」

背後で『デストルドー』が緑里のカバンにひときわ長い時間を掛けるのを感じながら、
天雨は――――そして『小石川』は外の世界に脱した。だが、それは『終わり』を意味しない。

『銀髪の男』:
「…………」

           フゥ ――― ・・・

外には銀髪の男――――『デストルドー』の本体がいる。
彼は門から出る人々から怪訝な目で見られながらも、
姿を隠すことは無く集団をやや遠巻きに見ている。
そして小石川の『再生』までの時間は、『100秒』を切っている。

緑里についても、遅れて検閲を抜けて門の外に出てきた。『壁』に……人一人の壁で『銀髪の男』の目を誤魔化せるか、だ。
なにより緑里は黒峰の計もあり、『警戒』を買っている……カバンには何もなくとも、『銀髪の男』の視線は、彼に向いている気がする。

608小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/05(水) 21:00:12
>>607

『当初の計画』通りに事を運ぶ。
鞄を調べられたのは『予想外』であっても『予定外』ではない。
『外に出た後の行動』は事前に説明してある(>>552)。
こちらから指示を出さずとも、天雨は予定通り行動してくれるだろう。
黒峰が緑里に注意を向けてくれたことで、天雨は動きやすくなるはず。

  「……急いで下さい」

おそらく分かっているとは思うが、小声で天雨を促す。
もちろん他の乗客達の会話に紛れて。
それが困難であれば何も言わない。

  ――『時間』がない……。

笹暮のことも気に掛かる。
あの姿が目に入れば、誰かが反応してもおかしくない。
彼について乗客達が全く触れないというのは、
『見当たらない』ということだろうか。

609黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/06(木) 20:33:14
>>607
(この場所で隠れるには限界があります……。
 ……もう一つミスディレクションで……視線をそらす)

周囲を見回しながら集団から離れるように移動する。
現在地の確認を装っているものの、相手からすれば黒峰の単独行動は気になるはず。

610『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/07(金) 22:41:43
>>608(小石川)

「……敵が一人しか、姿を見せてなくってよ。
  どこが『置ける場所』なのか…………いえ。
   時間制限には替えられない……動きますわ」

汗を拭うような動作で軽く鞄を持ち上げた、
天雨の小声が小石川に小さく聞こえてくる。

『天雨』:
「……そろそろ全員出てくる頃合い、かしら?」

それから……天雨がほんの少し移動するのを感じる。
感じる……外の出来事は周囲の反応である程度分かる。
笹暮について、乗客がその姿を見れば分かるはずだ。
相手も事を荒立てたくない……不要な諍いを避けたいなら、
彼を『隠す』ことをしていても、おかしくはないだろう。

           スト…

       ガサッ

鞄が地面に置かれたのを感じる。
わずかに草が擦れるような音がする。『茂み』か何かに置かれたのだろう。

鞄の口は空いている。…………行動を起こすことは、いつでも出来ると思われる状況だ。

>>609(黒峰)

黒峰が動く。スタンド使いの動きに敵は気を『割かざるを得ない』。
銀髪の男、そしてまだ門の外におり、『運転手』らの検閲を行う『デストルドー』も、
黒峰の方に視線を向けたように感じた。これで他の人間は動きやすい。

また、周辺の警戒そのものも意味がある。『一挙両得』の行動は値千金だ。
周辺には露骨な『異常』はないが……曖昧な表現にはなってしまうものの、
他の人間の『気配』を感じた。銀髪の男だけではない……他の誰かの視線。
あるいは、意識できるほどではない……僅かな物音、草の揺れ、違和感……

『天雨』:
「……そろそろ全員出てくる頃合い、かしら?」

天雨が、その間に集団を僅かに……『門を覗きに行く』ように動いて離れ、
『デストルドー』からは死角になるであろう『外側』の茂みに、鞄を置いた。

鞄の中には小石川がいる…………彼女の能力の時間制限はおそらく、かなり近いだろう。

611小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/07(金) 23:35:05
>>610

再生完了までの残り時間はどれ程でしょうか?
また、鞄内のスペースにはもう余裕はないでしょうか?

612黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/08(土) 22:31:26
>>610
(……おそらく、いますね。
 敵の仲間が……何人かはわかりませんが……)

あまり離れすぎない位置でいったん止まる。
警戒を超えて完全に怪しまれるのはよろしくない。

613『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/09(日) 08:05:42
>>611(小石川・回答)
>再生完了までの残り時間はどれ程でしょうか?
レス中の最後の時点で、再生完了までは『70秒』を切っています。

>また、鞄内のスペースにはもう余裕はないでしょうか?
カバン内のスペースには、まだ若干の余裕はあります。

614小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/09(日) 10:22:46
>>613
回答感謝します。

>>610

事前に偵察した時、『外』を見張っていたのは『ゴウ』だった。
天雨の言葉によると、その彼が今は見当たらないらしい。
銀髪の男は、おそらく笹暮を見えないように隠している。
それと同じように、仲間を隠している可能性は十分にある。
自分自身を囮にしておいて、
別の場所に『伏兵』を用意するというのは有り得る話だ。

『フレッシュ&ブラッド』は飛び道具。
離れた場所からでも攻撃が出来る。
その役目には打ってつけだろう。
あるいは、既に狙いをつけられているかもしれない。
それを考慮すると、ここで迂闊には飛び出せない。

  「……もう少しだけ『時間稼ぎ』をお願いします」

  「ほんの少しだけ……」

  「その後で――『外に出ます』」

呟くように天雨に告げて、可能な範囲で外部に耳を澄ます。
今の自分に選べる選択肢は『出る』か『出ない』かの二つしかない。
敵の動きを警戒して、『その間』を取る。
すなわち、『一拍の間を置いてから出る』ということだ。
そのために、少しだけ『待つ時間』を作る。

いずれにせよ、今の状態では出て直ぐの行動は難しい。
出た後の事を考えて、より最適なタイミングで鞄から抜ける。
今は黒峰が気を引いてくれているようだ。
彼女に甘えることになってしまうが、
敵方の注意が確実に逸れると思える瞬間を狙う。
少しのミスも許されない状況である以上、
予想されるリスクは少しでも抑えなければいけない。

615『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/10(月) 17:24:27
>>612(黒峰)

足を止める。銀髪の男と、『デストルドー』の視線は離れない。
意味深な印象を与える事に成功している……慎重な男は警戒を隠さない。
『デストルドー』の分離した左手も、彼の側を離れる動きは見せない。
門の内側では、『検問』はもう残すところ数名だ。スタンド使いは全員外にいる。

『銀髪の男』:
「………………」

           ボソッ   ボソッ

トランシーバーに吹き込む声は聞こえないが・・・

《…………『デストルドー』に、反応したように思える者もいた。
 『スタンド使いは引き合うさだめ』……他にも、紛れているんだろうな。
 だが……やはり戦意が無い。そして…………『ブツ』を持っている者もいない》

            《……なら、大人しく出ていけば手出しはしなくていい》

同時翻訳めいて、『デストルドー』の声が響く。
それは誰に聞かせるものなのか…………当然と言うべきか答える声はない。

《…………『余計な手出し』は、決してしない方がいい。戦う意味はお互いに無い》

いずれにせよ付け加えるようなその言葉は、黒峰に向けられているようだった。
そう黒峰に。『小石川』や天雨の暗躍、緑里や小角の関与は、彼はまだ気付けていない。

そして・・・

              ドシャッ!

小石川を隠し、戻って来ようとしていた天雨が、躓いたように唐突に『転倒した』。

攻撃には思えない。何事もなかったように天雨は立ち上がろうとしている。
ならば単なるアクシデントか? ・・・それも違う。状況がそれを示す。

『笹井』:
「ウワッ……派手にこけたね、大丈夫?」

『天雨』:
「……………………ご心配には及びませんわ、足下が縺れましたの」

『緑里』:
「歩きにくそ〜な格好してますもんねェーーー」

ツアー客の視線は、一時的に彼女に集まる。そして・・・銀髪の男の視線もだ。
黒峰だけで気を引くことの限界を察したゆえのアドリブか、あるいは小石川の指示か。  

それ以上露骨な動きはない――警戒され過ぎて小石川が早期に気付かれるのを避ける為だろう。
ゆえに銀髪の男の視線も、あくまで『一時的』ではあるだろうが……それでも鞄を置いた茂みから、離れる。

>>614(小石川)

斃れた笹暮の姿も、『遠隔攻撃』を行える『ゴウ』の姿もないのは、
小石川の考え通りこちらから『隠している』……その可能性が最も高いだろう。
偶然見えない位置にいる、あるいはツアー客の到着を待たず撤退している、
そうした可能性も無くはないが、リーダー格の男一人が姿を見せる根拠に薄い。

そんな中で彼のスタンドの言葉も、聞こえてくる・・・(『黒峰』宛の部分を参照)

         トン…

天雨が離れる前、一度だけその指先が鞄を叩いた。それは符丁だ。
あの時(>>436)は逆だった……『言葉にイエスなら、一回叩く』。
言葉にするよりも早く、小石川にならば通じると判断したのだろう。

とはいえ、彼女が目立ちすぎれば彼女の『行動』も警戒されてしまう。
慎重な男は、『いつの間にか持っていないカバン』に気付いても妙ではない。
とはいえ、その時に小石川がカバンを出ていれば怪しまれはしても確信には至らない。

いずれにせよ・・・天雨はひとまず、集団の中に戻っていくようだった。
足音が離れていく。彼女が目で追われれば間違いなく、一旦はこの茂みは無警戒になる。

そして。

              ドシャッ!

『笹井』:
「ウワッ……派手にこけたね、大丈夫?」

『天雨』:
「……………………ご心配には及びませんわ、足下が縺れましたの」

『緑里』:
「歩きにくそ〜な格好してますもんねェーーー」


天雨の足音が途絶え、地面に転げたのが音と言葉で分かった。悲鳴などはない。
襲われた・・・のではないだろう。彼女は小石川の言葉に答え、『時間を稼ぐ』ために動いた。
怪しまれる可能性はあるが、彼女は既に茂み……『門』からは離れていて、男の警戒はそちらに向く。

・・・・・・ならば今この瞬間、門の側の茂みを見ている人間が果たしているだろうか?

616黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/10(月) 21:42:02
>>615
(言葉通りの意味でしょうか……『それ以上単独行動するな』という、警告のようにも思えますが……。
 ……いずれにせよ、このくらいが限界でしょう……)

ひとまずバス客たちのもとへ戻る。

617小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/11(火) 00:31:12
>>615

二つの意味で『限界』が迫っている。
『隠蔽』と『再生時間』だ。
その両方が尽きようとしている。
行動しなければいけない。
今すぐに。

  「――……」

天雨と黒峰の支援がある内に、意を決して動く。
再生途中の身体で、地面を這いずるようにして鞄から抜け出る。
物音は極力立てないように努力する。
出ることが出来たら、可能な限り姿勢を低くして身を隠す。
その場で『再生』の完了を待ちながら、状況の把握に集中する。

618『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/12(水) 19:39:54
>>616(黒峰)
>>617(小石川)

バス客の元に戻った黒峰――――そして、無事カバンを出た小石川。
二人は、門を通って全ての……『出雲』を除く全ての人間が外に出たのを見る。

       ザワ

               ザワ

見慣れない峠に出た一同は、
興味深げに、或いは不安げに周囲を見渡す。
『武谷』などは『門』にスマホのカメラを向けており、
緑里も一般観光客を装うためか、それに追従する。

『矢田』:
「―――――――――――・・・」

   チラ

『運転手』:
「…………」

         コク

矢田が運転手にアイコンタクトを送り、
彼は他の人間と同じく、携帯電話を取り出す。
が、目的は溜まった通知の確認やネットの閲覧ではなく、
一同の帰還に必要な、ツアー会社の本社への連絡だろう。

『銀髪の男』:
「…………」

≪これで……全員か? あの男はやはり『町の住民』……≫

            ≪スタンド使いの防衛戦力か…………≫

それを察しているからか、あるいは単純に面倒を避けてか、
『デストルドー』を己の傍に引き戻した銀髪の男は妨害などはせず、
スタンドだけを一同を見張る位置に残して、より遠巻きな位置へ移る。

≪…………ここで待つつもりか?
  …………歩けなくもない距離に『町』があるが≫

彼からすれば、ここに大集団がいるのは面倒なのだろう――――が、
ここでツアー会社の手配を待つとしても危害はやはり加えられないはずだ。

>>617(小石川)

                    ガサ…

門の傍の茂みの中にいる小石川は、『門の裏側』から物音を聞いた。
つまり空間に平面的に入った罅、穿たれた穴の、『裏側』――――
門から出てきた、つまり『表側』に出たツアー客たちからは死角の位置だ。

――――――――――――――――――――――――――――
             大体のイメージ図
 

                客達
                
                ↑(門の表から出てきた)

       茂◎茂茂  門門門 茂茂茂茂

              ★

◎:小石川がいる位置。人一人隠れるには十分な茂み。
★:裏側の物音がした位置。

――――――――――――――――――――――――――――

再生までに要する時間は、全員が門を出るまでの間にほぼリミットに迫っている。あと『20秒』ほどもないだろう。

619小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/13(木) 00:06:04
>>618

音が聞こえたのは門の向こう側――つまり『紅鏡町の中』。
良い方に考えれば出雲かもしれない。
彼には手助けしてくれるように合図を送っていた。
しかし、それは希望的観測でしかないだろう。
そこにいるのは『敵側の人間』かもしれないのだから。

  ――まだ……。

  ――全てを終えるまでは気を抜けない……。

そのまま再生の完了を待つ。
再生が完了次第、再び『スーサイド・ライフ』を発現する。
まず胴体を両断し、『上半身』と『下半身』に分断する。
本体は『上半身』だ。
本体を二分割することで隠しやすくしておく。

続いて『目』を切り離す。
物音の正体を確かめるためだが、まだ実行はしない。
敵方に見つかるかもしれない懸念もある。
そして、音の正体を見極めるためでもある。
その場で待機し、『音の主』の動向を窺う。

620黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/13(木) 20:29:01
>>618
(……。
 車で移動するより……徒歩での移動のほうが、『電話』の様子を自然に盗み聞きさせられそうです)

スマホの地図アプリを起動し、近くの町を確認。
矢田に近づいて小声で会話する。

「町まではそれほど離れていないそうです……。
 ……会社からのバスが到着するのは……いつになるかわかりませんし、まずは移動したほうがいいかと思います……」

621『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/14(金) 22:39:21
>>619(小石川)

門をくぐった向こう側――――『紅鏡町の中』からの音かもしれない。
が、もしかすると『門を迂回した裏側』からの音なのかもしれない。
二つの世界を繋ぐ穴は立体的なものではなく、空間に平面的に穿たれた形だ。
それをくぐった向こう側は『紅鏡町』だが、迂回して裏に回ることもできる。

いずれにせよ、『再生』は完了した。
幸いにしてそれで物音が立つことはなく、
『スーサイド・ライフ』による両断も済んだ。
目の切除も、その気になれば既に出来ていた程度に猶予がある。

              ・・・

                   ・・・

物音は連続するものではない。
『偶然』か、『もう鳴らさないようにした』か――――紅鏡町の中に動きは無さそうだ。
出雲も待機しているはずだが、動きが無いのは『今は上手くいっている』からだろう。

そうしているうちに、恐らく黒峰の誘導もあってツアー集団がこの場から動き始めるのが見える・・・

>>620(黒峰)

地図アプリで確認すると、男の言葉に嘘はない。近隣の町は『徒歩30分』圏内だ。
思ったより人里に近いらしい。若者が多い事もあり、不満は出ても無理はない距離だ。

『矢田』:
「そ、そうですねッ……とりあえず歩き出すよう誘導しますッ」

その言葉通り、矢田がツアー客たちに『ここから移動する』事を告げる。
若干のざわつきはあったが―――――

『緑里』:
「まー、普通の旅行じゃないのは分かってましたからね〜。歩いた先を楽しみにしときますか」

『武谷』:
「ニイちゃんの言う通りだぜッ! こんなに『自然』の中歩くのも、普段ねえ事だしよォ〜〜〜ッ」

フォローを図った緑里や、特に裏もなく賛同したらしいポジティブな男・武谷の言葉で、集団は動き始める。

『銀髪の男』:
「…………」

≪『ベッド』のスタンド使い……お前の判断は最後まで正しかった。
   ……そう、ここで『最後』だ。『この先』は……お互い関与する事はないのだから≫

        ボソ…

         ≪だから……忠告だけはしておく。『ここであったことは忘れた方が良い』……≫

最後――――ではない。小石川の、そして黒峰の賛同する『計画』通りであれば、『本番』は『この後』だ。

622小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/15(土) 01:07:37
>>621

ツアー客達が近い位置にいる間に、『下半身』を動かす。
より隠れやすい位置に微調整するために。
話し声が聞こえる今なら、多少の音であれば紛れると考えた。
彼らが立ち去ってしまった後では誤魔化せなくなる。
後のことを考えて、今の内に済ませておく。

  ――『音』が聞こえない……。

そして、『目』と『耳』を切除する。
周囲に気を配り、敵方の注意がツアー客に向いているであろう隙に、
『目』と『耳』を『門の向こう側』へ送り込む。
見つかる危険も考えたが、『これから』のために情報収集は必要だ。
後回しにすると調べにくくなってしまう。
やるなら今しかないだろう。

623黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/15(土) 21:25:17
>>621
集団とともに移動する。
銀髪の男に盗み聞きされるとこの場で直接呼び止められかねないが、『隠れて監視している敵』ならおそらく姿を現さず聞くに徹するだろう。
そのためにも銀髪の男からは少し離れる必要がある。

624『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/16(日) 22:46:38
>>622(小石川)

下半身は茂みの中に完全に隠す事が出来る。
門の外も、中――――紅鏡町に関しても、
自然環境の中であり、隠れ場所には富んでいる。

          シャッ

              ドシュッ

感覚器を切り離すのも何度目だろうか。
手つきに、刃さばきに手慣れを自覚できる。
あるいは、『スーサイド・ライフ』そのものに。

           『フワ…』

門を再度くぐる目と耳は――――再び『物音』を聴きとった。
低い位置からだ。何かが地面と擦れるような、そういう音がする。

>>623(黒峰)

集団は言葉を交わすものはあっても、足を止める事はない。
そこに紛れて歩き去る黒峰を、銀髪の男は視界からついに外す。
ベッドのスタンド、つまり『遠距離ではない』というイメージも、
その判断に繋がっているのかもしれない。彼は門の側を向く。

       ザッ

           ザッ

『天雨』:
「…………」

           チラ

天雨の視線を感じた。彼女は手にスマホを持ち、軽く上げて黒峰に見せる。
銀髪の男はもう見ていない・・・『監視している人間』がいるかは、言い切れない。

                   ・・・電波は十分だ。『電話のふり』に違和はない。

625小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/17(月) 09:01:29
>>624

この『慣れ』は、争いの中で形成されたもの。
それは果たして良いことなのだろうか。
少しだけ考えて、頭を切り替える。

  ――今の内に、なるべく有利な状況を作らないと……。

『目』と『耳』を手近な物陰に移動させる。
隠れながら、少しずつ音の方向に近付いていく。
出雲か、あるいは敵か。
まずは、その正体を確認する。
平行して、追加で『小指』を一本切り落とす。

  ――そのために……『出来ること』をする。

『外』にいる銀髪の男や、
潜んでいるかもしれない彼の仲間も油断ならない。
そのまま留まるのか『中』へ戻るのか。
相手の行動によっても、以後の方針は変わってくる。

626黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/17(月) 20:38:39
>>624
スマホを取り出し、どこかへかける動作。

「……もしもし。
 『アリーナ』の方ですか?
 ……小石川さんから、言伝を頼まれました……。
 はい……。
 『増援』を、お願いしますと……。
 それと……相手側の『スタンド能力』についても、お伝えします……」

この場で攻撃される可能性もゼロではない以上、念の為周囲を警戒しておく。

627『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/18(火) 16:47:34
>>625(小石川)

               カサッ…

多少、草葉に触れつつも物陰に目と耳を隠し、
音に近付けていく。小指も、問題なく切り落とせた。

『銀髪の男』:
「…………」

          スチャ

銀髪の男は門の側を向いたまま、トランシーバーを手に取る。
取るが、口を開くわけではない。『聴いている』ように思える所作だ。

『銀髪の男』:
「…………」

                  スゥ――― ・・・

そして視界を周囲に巡らせる。『何かを警戒する必要』が生じた、のか。
いずれにせよ、小石川の切り離した側の目と耳は……光景を捉える。

                ゴ   ゴ   ゴ   ゴ

『ゴウ』:
「…………全員行ったか?」

『アフロの男』:
「ハイ……レイトさんが、全員行ったとの事です」

                    ――――『敵』だ。

『ゴウ』:
「クソッ、めんどくせェーーー連中だったぜ。
 どういう偶然だよ? で……兄貴はまだか……?」

『アフロの男』:
「まだ、何か気になる事があるんじゃ……『イズ』兄貴は慎重ですし」

『ゴウ』:
「ヘッ、慎重じゃねェーやつがいるみてェな言い方だな、え?」

『アフロの男』:
「い、いや。そういうわけでは……」

水鉄砲のスタンド使い『ゴウ』と、あの『アフロの男』――――そして。

        ゴ ゴ  ゴ  ゴ

地面に倒れた状態で、『高速』された『笹暮』――――
足だけでなく『手』も、『組み替え』られ『両手を繋ぎ合わせられている』。

                          ズザ…

『ゴウ』:
「動くなッ、つってんだろォォーがッ……
 ……連中が消えたならさっさと『ブツ』探して、
 このカギ野郎ともオサラバしてェもんだぜ、なァー?」

『アフロの男』:
「あ、ハイッ、そうですね……『鞘と刃』……あれさえあれば」

・・・死んではいない。意識はあるようだ。
口には『布』を巻かれていて、声は出せそうもない。見えるし、聞こえる。
 
>>626(黒峰)

           ザッ

              ザッ

歩く一同の中で、『黒峰』は『計画』を実行する。
それはこの町の事変を終わらせるための一手だ。

     ザッ

         ザッ

周囲に動きはない――――『観察者』がいるとして、
その人物が今すぐ行動を始める保証はない以上、
これが功を奏したのか――――それも判断は出来ない。
とはいえ周辺に隠れているなら、聞かせるには声量は十分だろう。

『矢田』:
「そろそろ春の足音も聞こえる季節、ハイキングも気持ちが良いですねッ」

『天雨』:
「全くですわ。『歩く』というのも、たまには良いものですわね……」

歩き続ければ、いずれは町が見えてくるだろう。順調だが……一つ、問題もある。
『町を出た後は途中でツアー会社の車を降り、タクシーで折り返す』のが『小石川』の立てたプランだった。

『トラブルは起きていない』が、計画での想定と今の状況は異なる。このまま進行すべきだろうか――――

628小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/18(火) 21:08:22
>>627

トランシーバーというのは『送受信』する機能を持つ機械だ。
おそらく、銀髪の男――『イズ』は、
誰かからの通信を受け取っているのではないだろうか。
『門の中』の会話と合わせて考えると、
それがレイトである可能性は十分にある。

  ――笹暮さん……!

やはり、まだ彼は生かされている。
そして、一部とはいえ相手の所在を把握することが出来た。
彼らの言う『ブツ』というのが『鞘と刃』と呼ばれる何かであることも。
笹暮から聞いた『隕石』と関係しているのかもしれない。
さらに情報を得るために、会話に『耳』を澄ます。

  ――『二人』……。

現時点で確認が取れたのは、『外』に一人と『中』に二人。
これで三人。
残り二人の居場所は分からない。

ただ、レイトに関しては『予想』は出来る。
『全員行った』というのがレイトからの連絡なら、
彼女はそれを確認できる位置にいると考えられるからだ。
そして、彼女も『フレッシュ&ブラッド』を扱うことが出来る。
つまり、『遠距離攻撃』が可能であり、
ゴウと同じく『伏兵』にも適しているということになる。
その点を考慮に入れると、
レイトが『門の外』に潜んでいても不思議はない。

  ――『出来ること』をする……。

  ――今のためではなく、『これからのため』に。

後で役に立つと思えることは、一つでも多くしておきたい。
今は、笹暮にこちらの存在を気付かせることくらいだろう。
しかし、それを試みるにはタイミングが悪い。

        パーツ
笹暮だけに『部位』を見せられるような位置を探しながら、
二人に隙が生じる瞬間を待つ。
切り落としたばかりの『小指』を使って物音を立て、
無理矢理隙を作ることも考えたが、
それは『イズ』に報告されてしまうと見ていいだろう。
彼が警戒の構えを見せている以上、尚更リスクは無視できない。

629黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/20(木) 20:59:35
>>627
一通りそれらしい偽通話をし終えたら電話を切る。
そして天雨に小声で話しかける。

「代わりのバスがいつ来るかはわかりませんから……町についたら、すぐに引き返しましょう……。
 ……天雨さんは……今のうちに、タクシー会社へ連絡をお願いします。
 ……しかし、それでもそれなりの時間がかかるでしょうから……その間、小石川さんのほうでなにが起こるかわかりません。
 なので……私は先に、町につく前に戻ります……」

天雨が電話するのを観察者(いれば)に見せてから、集団から離れて『出口』近くまで戻る。
一応もと来た道とは少し外れた森の中を進む。
当然、敵(特に観察者)からの攻撃は警戒しておく必要がある。

630『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/22(土) 23:09:21
>>628(小石川)

『笹暮』は生きている――――『生かされている』
生殺与奪の権は確実に、既に敵二人の手の中にあり、
それを握り潰すために力を籠めるのは、引き金を引く指だけで十分だ。

『ゴウ』:
「そうだ。『鞘と刃』…………やっぱ兄貴はすげェ〜。
 この情報も、例の『協力者』とか言うヤツも、
 全部兄貴が見つけてきたようなモンだからな……」

会話から情報を更に取りたいところだが・・・

『ゴウ』:
「……っと」

           スチャ

話を止め、トランシーバーを手に取る『ゴウ』。
これは先ほどの『イズ』と同じ動作だ。『聴く』ような動作。

『アフロの男』:
「…………」

      キョロ  キョロ

その間アフロの男は念のためという事か、周囲を見渡している。

二人。そう――――あと『三人はいる』事になる。
一人は『イズ』――――『銀髪の男』で間違いない。
また内一人は町で見張りをしていたあの男であり、
ここに追いついてくるまでにはまだ時間が必要だろう。
残る一人は『レイト』と呼ばれるあの女。
スタンド使いの全貌は恐らく見えている。

だが、それらがどう動いているのか、動くのかは読めない。
二人に隙が出来る様子は、少なくとも今すぐにはない。
笹暮にだけパーツを見せる事は、彼の顔側に回り込めば可能だろうか・・・

>>629(黒峰)

『天雨』:
「……ええ、そうね。今の内に連絡するのが良さそうですわ」

           prrr
                 prrr

集団から少し離れ、電話を掛ける天雨。
町の名前やタクシー会社は調べ済なのだろう。
・・・観察者がそれを見ているのかは分からない。
少なくとも通常の状態で、見ている事がバレるような動きはしないだろう。

『天雨』:
「ただ、今この場であそこに戻るのは……『見つかる』リスクも高くってよ。
 今、怪しい動きをしているところを見つかればあの方々の警戒も厳しくなる」
 
               「……細心の注意を払うべきですわ」

それでも、小石川を長時間置き去りにする選択は天雨も主張しない。
電話を始めた天雨――――『何処から見られているか』は分からない。
あるいは、『今もまだ見られているのか』についても。監視があるとして、どこまで着いて来る?

峠道の脇、木々の茂る森林地帯を辿って歩けば、『出口』まではそれほど時間はかからないはずだ。
少しずつ風景が逆戻りしていく。いつの間にか列を抜けたことへのフォローは、天雨や緑里がしてくれるだろう。

631小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/23(日) 09:53:22
>>630

彼らの『目的』が済めば、その後は――。
無意識の内に、『不穏な考え』が頭に浮かんだ。
しかし、それは恐らく事実に近いのだろう。
彼らが笹暮を生かしているのは、そうする意味があるからだ。
意味がなくなれば、生かしておく理由も消えてしまうのだから。

  ――いえ……。

  ――そうさせないために……動かなければ。

現在地から周囲を観察して、回り込めそうなルートを検討する。
見づらければ、今の場所から出ない範囲で位置を変更する。
また、同時に出雲の姿がないか探しておきたい。
最後に出雲を見た辺りを確認する。
もし大きく動いていなければ、その付近にいる可能性が高い。

  ――『出来ること』をする……。

今の段階で出来ることは多くない。
しかし、何も出来ない訳ではない。
完全ではないが敵の位置は掴めた。
後は、出雲の確認と笹暮への連絡だ。
限られた時間の中で同時に行う。

632黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/23(日) 20:26:24
>>630
(……『オールナイト・トレイン』で移動すれば早いですが……森といえどもさすがに目立ちすぎますね……)

回り込むように森の中を進む。
スマホのGPSを使えば迷う心配はないだろう。

633『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/25(火) 02:55:04
>>631(小石川)

                  ザザザ…

緩やかに風が吹き、草葉が揺れる長閑な瞬間にも、
小石川は目の前の事態に思考を回転させている。

回り込めそうなルートは一つある。
ゴウは笹暮の頭側の位置に立っている。
つまり、ゴウの背中側に回り込むことで、
背中を向けたゴウからは当然見えないが、
笹暮からは見える位置に移動する事が出来る。

簡素に図示するなら、こうだ。

―――――――――――――――――――――

           アフロ


   ゴウ     頭笹足


―――――――――――――――――――――

小石川は現在、アフロの男とは逆側の側面に位置していることになる。
そして出雲の姿は、最後にいた位置と変わっていない。彼もまた様子を窺っているのか?

>>632(黒峰)

『オールナイト・トレイン』の精度は中々の物だが、
森の中を疾走すれば枝葉が無視できない音を立てる。
足を使う判断は正しいだろう・・・やがて、風景は振りだしに戻る。
銀髪の男が、木々の隙間から遠くに見える。動いてはいないようだ。

                ザザザ…

草葉が風に揺れる。
相手はこちらに気付いていない――――『監視』している人間はどうか。

634小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/25(火) 15:05:40
>>633

タイミングを見計らって、『目』と『耳』を回り込ませる。
狙い通り、こちらの存在を笹暮に気付かせたい。
移動には、可能な限り細心の注意を払う。

  ――出雲さん……。

味方の一人であるとはいえ、彼も不確定要素だ。
計画に支障が出てしまうことを考えて、
出雲には『出た後』のことは伝えなかった。
圧倒的多数を相手に単独で向かっていくことはないとは思うが、
行動には気を配っておく必要がある。

  ――『外』に変化は……?

ともかく、こちらから本格的に動くのは『外』に変化が起きてから。
『町の中』だけでなく、『町の外』にも注意しておかなければいけない。
視界は良くないだろうが、
本体の目と耳も同時に働かせて情報収集に努める。

635黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/25(火) 20:50:56
>>633
(さっきの男が一人……他には……)

まずは状況を確認しつつ、可能なら『出口』の裏側へまわり、反対側からも街へ入れるのか(街の景色が見えるのか)を確認しておきたい。

636『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/27(木) 22:21:37
>>635(小石川)

出雲は状況を注視している。
彼の正義感がいかほどのものかは分からないが、
少なくとも『笹暮』救出にすべてを破綻させる『無謀』は無い。

        スゥーーーー ・・・

目と耳を回り込ませる。『笹暮』には見える位置だろう。
笹暮の顔も見える。傷は多いが、致命傷などはやはり無い。
彼は僅かに目を見開く。『気付いた』ようだが、それ以上の反応は見込めない。

また、『外』では……銀髪の男、『イズ』がパーカーを被り直し、
そして『トランシーバー』を持って何かをささやいているのが見える。
タイミングから考えても受話を行っている『ゴウ』に何かを伝えているのだろう。
イズ自身はその場から動かない。『紅鏡町の中へ合流する』動きは見えない。

             タッタッ

・・・また、足音が聞こえる。遠方、ツアー客の去った方角から誰かが走ってくる。

それとほぼ同じタイミングで、『中』でも別の動きがあった。

『ゴウ』:
「…………やべぇーーーぞ。おい『トウゲ』!
 こっち来いッ。兄貴にレイトから報告があったッ! 耳貸せェーッ……」

『アフロの男』:
「あッ……はい!」

……『笹暮にも聞かせたくない話』なのか、
トランシーバーを降ろしたゴウはアフロの男を己の傍に招く。
レイトから彼に直接の報告ではないのは、指揮系統の関係か、
それともトランシーバーの距離の問題か、また別の理由なのか。

      ボソ

               ボソッ

耳打ちをしている。手に持った『銃』こそ笹暮に向けているが、注意は逸れている。

>>636(黒峰)

銀髪の男は――――パーカーを被り、『トランシーバー』に何かを発話している。
誰が受け手なのかは不明だが、周囲に人間がいるような様子は見受けられない。
森の中を静かに通れば、『出口の裏側』には回れた。『町の景色』は、こちらからも見える。
非常に不思議な感覚だが、『表側から見た町の景色』と全く同じ光景だ。入る先も、同じだろう。

             タッタッ

・・・そして。足音が聞こえる。
遠方、黒峰が戻ってきたのと同じ、ツアー客が去った方角から誰かが走ってくる。
ツアー客の他の誰かとは思えない。『監視者』か・・・黒峰の動きを見ての、想定外の動きなら『不用心』にも説明はつく。

637小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/28(金) 14:19:46
>>636

見つからない限り、出雲の位置は今のままでいいだろう。
笹暮も、無事を確認できたのなら良しとする。
こちらの存在を知らせたことは、
後から何かしらの形で活きてくるかもしれない。
その前に、動き続ける状況に対応することが先決だ。
どうやら彼らを動かす『何か』が起こったらしい。

『レイトからイズ』へ『イズからゴウ』へ情報が伝わったのなら、
大本は『レイト』ということになる。
それを考えに入れると、
やはり『レイト』は『町の外』にいた可能性が高くなる。
一向が出て行った後になって、
『町の中』で大きな変化が起こるとは考えにくい。
何かが起こるとすれば、『町の外』である方が自然だ。
そして『町の外』にいたのなら、
外で起きた変化に早く気付けたとしても不思議はない。

そうすると、たった今の足音にも説明がつく。
それは『イズ』でも『ゴウ』でも『トウゲ』でもない。
また、『ギリースーツのスタンド使い』でもないだろう。
残るのは『レイト』しかいない。
おそらく足音の主は『レイト』であり、
彼女は『町の外』に潜んでいたのではないだろうか。

    ススッ……

見張っている二人の注意が逸れた隙に、『目』を動かす。
気付いてくれるかは分からないが、
出雲がいる方向に視線を向けて、
彼の位置を笹暮に伝えておく。
笹暮にとっては追っている相手である以上、
『利害の問題』が生じる恐れはある。
しかし、状況を考えれば協力が必要になることは分かるはず。
今は『未知のリスク』よりも、
『目に見える利益の確保』を優先して動くべきだろう。

638黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/28(金) 22:02:41
>>636
(トランシーバー……連絡をしているのか……それとも受けているのか……。
 私の行動について『観察者』が連絡するのは十分に有り得る話……。
 ……あの足音……慌てているとすれば、私を見失っているんでしょうか?
 私の位置がわかっていれば……もう少し慎重に近づいてきそうなものです)

音の主から木の陰に隠れてみる。

639『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/29(土) 23:02:23
>>637(小石川)

『トウゲ』:
「なッ……………………そ、そんな『偶然』って『出来すぎ』」

『ゴウ』:
「シッ! ……クソ、とにかく兄貴に判断してもらうしかねェー」

「レイトも呼び戻してるそうだ……」

         ススッ

小石川が動かす目に、『敵』二人は気付かない。
密談を終えたとはいえ、その内容に動転している。
出来すぎた偶然……それが彼にとって悪い意味なのは明白。
或いは、黒峰らに頼んである『作戦』が進行しているのかもしれない。

そして笹暮には――――目に気付くことが出来る。
とはいえ、『視線』による示唆だけで、
意図まで伝わったかどうかは読めない・・・
笹暮は片目を閉じて見せる。『気付いたのは間違いない』。

           タッ…

              … タッ

外では足音が止んだのが聞こえる。
然程意識を集中せずとも、その場に現れた――――『レイト』が分かる。
トランシーバーを翳しており、会話をしていたものと思われる。
また、銀髪の男『イズ』が現れた彼女に近付いていく様子もだ。

     キョロ  キョロ

周囲を見渡している。そしてその手には――――『フレッシュ&ブラッド』がある。
奇妙なのは――『それ』とはわかるのだが、『ゴウ』の物とはやや意匠が異なっている。

                           ・・・『簡素』な作りに見える。
『イズ』:
「…………レイト。『間違いない』んだな?」

『レイト』:
「ぜ、絶対間違いないよぉイズくぅん……! 『アリーナ』に増援をお願いってぇ〜!」

                   「『コイシカワ』ってゆう人に頼まれたってぇ〜」

『イズ』:
「…………………『コイシカワ』……『何者』だ………………?」

合流した彼らの会話は、付近に『笹暮』がいないためかこの距離なら聞こえる程度の声量だ。

>>638(黒峰)

           タッ…

              … タッ

やがて黒峰の視界で足を止めたのは、『少女』だった。
フリルが華美なワンピースに、あちこちに着けた宝石のアクセサリー。

・・・『レイト』と呼ばれる女だ。トランシーバーを持って、耳の近くにかざしている。
逆の手には『水鉄砲』を思わせる、『銃器』のスタンド――――『フレッシュ&ブラッド』を発現していた。

             キョロ  キョロ

明らかに黒峰の姿を見失っている。
……『追跡』は得意ではないのか。『頭が回る』タイプではないのか。
銀髪の男は、彼女の姿を認めると構えていたトランシーバーを降ろし、スタンドを伴って歩み寄る。

『銀髪の男』:
「…………レイト。『間違いない』んだな?」

『レイト』:
「ぜ、絶対間違いないよぉイズくぅん……! 『アリーナ』に増援をお願いってぇ〜!」

                   「『コイシカワ』って人に頼まれたってぇ〜」

『銀髪の男』:
「…………………『コイシカワ』……『何者』だ………………?」

――――合流した彼らの会話が示すのは、黒峰の偽電話は功を奏したという事実だ。
(★確認ですが、『彼らの能力』についても『偽電話』で実際に口に出したと考えてよろしいですか?)

640小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/01(日) 15:03:38
>>639

    ススッ……

話し合う二人の方向に視線を向け、また笹暮に向き直る。
そうすることで、
この『トラブル』に自分が関与していることを伝えたい。
完全に伝えられるとは思わないが、万一のために。

レイトが持つ『フレッシュ&ブラッド』。
もし外見通りの中身なら、
『100%の再現は出来ない』と考えるべきだろうか。
あくまで借り物であるから使いこなせないというのは、
十分に有り得る話だ。

  ――ここまでは大丈夫……。

やはり、リーダーである『イズ』の存在こそが最重要。
彼さえ納得させることが出来れば、
他の四人が異を唱える可能性は低いはず。
逆に言えば、彼が納得しない限り、四人も引き上げてはくれない。

  ――だけど……まだ早い。

敵方の反応からすると、おそらく黒峰が動いてくれたのだろう。
しかし、まだ行動を起こすタイミングではない。
保障はないが、三人が戻って来てくれるのを待つしかない。
今は、彼らの話を見聞きすることに意識を傾ける。
増援が来るという『ブラフ』に対する彼らの出方を確認することで、
細かな動き方を定める指針を得る。
あるいは、笹暮から何か聞き出そうとするかもしれないが、
彼は『小石川というスタンド使い』を知っているし、
それが『今ここにいる』ことも伝えてある。
『何かある』と察して、話を合わせてくれることを祈りたい。

641黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/01(日) 20:43:06
>>639
(見失ってくれたのは、天雨さんたちと合流しやすくて助かります……。
 小石川さんの姿は見えませんが……どこかに隠れているのでしょうか……?
 ……捕まって尋問されている、というふうではありませんし……)

会話が聞こえる距離を保ちつつ、タクシーを待つために町寄りの位置へ移動する。

>(★確認ですが、『彼らの能力』についても『偽電話』で実際に口に出したと考えてよろしいですか?)
yes

642『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/03(火) 01:06:46
>>640(小石川)

『トウゲ』:
「イズ兄貴にこっちに来てもらうしかない……ですよね」

『ゴウ』:
「こいつから目ェー離すって選択肢はねぇからな」

笹暮からの明確な返答こそないが、
彼の目は死んでいない。『何か』は伝わるだろう。

ゴウはトランシーバーを再び取り出す・・・『イズ』を呼ぶのだろう。

>>641(黒峰)

『小石川』の姿は、痕跡なども含めてどこにもない。
ありえるとすれば黒峰と同じく森に潜んでいるか、
あるいは『紅鏡町』の『中』に既に入っているかだろう。

>両者

どちらも、イズとレイトの会話、そして行動は感知できる。

『イズ』:
「…………『アリーナ』が『増援』を送ってくれば、
  流石に我々だけでは対応できない事態になる。
   『ツアー客』でただでさえ想定外の状態なのだから」

『レイト』:
「それにね、あのね、『イズくん』や『ゴウくん』の『能力』も、
 『ちゃんとわかっては無さそう』だったけど……電話で伝えてた」

『イズ』:
「…………ベッドのスタンド使いには、
 『おれは見せた』が『ゴウは見せていない』。
 『ゴウが見せた』のは『鍵男』にだけだ……
 レイト……お前の『ソーシャル・ノウ・ハウ』については……?」

                   スタッ
『レイト』:
「? あたしの能力は……『全然違う事言ってた』かなぁ〜〜〜」

               「『勘違いしてるんだと思う』……」

『イズ』:
「…………………『内通』の線はない、か。
 奴が俺達を『捨てる』ために駒を動かすとして……
 『レイトの能力を知っているなら言わない理由がない』」

イズは『紅鏡町への入り口』へと、足を踏み出す。

『イズ』:
「……………『コイシカワ』……ならば、あの『鍵男』と繋がっているか?」

『レイト』:
「あたしは分かんないけど……イズくんがそう思うならきっとそうだよぉ〜」

レイトも、一歩後ろを続く。歩きながらイズがトランシーバーを手に取るのが見える。
今の所『天雨らのタクシー』がここに到着するような兆候はない。『どう動くべきか』……だ。

643小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/03(火) 10:54:32
>>642

ここまでは、概ね『予定通り』に進んでいる。
レイトの能力は気に掛かりはするが、追究はしない。
彼女の能力を暴くことが目的ではないからだ。

  ――いえ……まだ動けない。

今すぐ敵の前に姿を曝したとしても、
十分な効果が見込めるとは思えない。
『こちらの数』と『相手の数』を同じ状況にし、
『人数の優位』をなくしてからでなければ。
相手の方が数が多いと、こちらが取引を持ち掛ける前に、
有無を言わさず黙らせに来る恐れがある。
場合によっては、天雨達が到着するまでの時間稼ぎは必要だ。
しかし、本格的に動くのは、あくまでも『その後』。

  ――彼が『勘の良い相手』なら……。

『コイシカワ』が『笹暮』と『ツアー客』の間にいる。
おそらく、彼はそう思っているのだろう。
今まで彼らに『正体』を知られたことはない。
だが、偵察を終えてバスに戻った時に、
一度だけ姿を確認されてしまっている。
イズが鋭い人間なら、
『喪服の女』と『コイシカワ』を結び付けて考えてもおかしくない。

  ――……。

切り離し済み(>>625)の『小指』を、別の物陰に移動させる。
これまで通り、見つからないように慎重に行う。
物陰に隠れながら前進し、射程限界の『10m』まで進ませたい。
『入口付近』の本体を中心として、『町の中』に『目』・『耳』を、
『町の外』に『指』を配置する形になる。
時間稼ぎが必要になった時のための『囮』だ。

644黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/03(火) 23:17:51
>>642
(『勘違い』……。
 さすがに答えまでは教えてくれませんか……しかし、それでも『答えが間違っている』ことだけでもわかったのは僥倖です……)

現状では姿を晒すのはリスクが高い。
なのでこの場で待機する。
2人共紅鏡町へ向かったら天雨へ電話し、あとどれくらいで到着するか確認したい。

645『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/06(金) 00:02:41
>>643(小石川)

レイトの『ソーシャル・ノウ・ハウ』は、謎が多い能力だ。
そもそも彼女に起きている現象が単一の能力の結果なのか、
そうであったとして本人の物なのか、そこから不明が満ちている。
なにせスタンド能力はしばしば、『結果』に『過程』を伴わないものだ。

『ゴウ』:
「……………」

                   ボソッ ボソッ

「…………あァッ、マジですか! じゃァ〜〜〜待ってますンで! どうぞッ」

ゴウがトランシーバーで会話をする間、トウゲが笹暮を見下ろす。
つまり周囲を警戒している者などいないため、小指は町の外へ移動させられた。

そして――――それと入れ替わるように。

                 ――――  ザッ

                          ――――  ザッ

『イズ』:
「…………」

『レイト』:
「ゴウく〜ん、トウゲくぅん、戻ってきたよぉ〜〜〜」

パーカーを目深く被ったイズと、大きく手を振りながら歩いてくるイズが、この場に現れる。
笹暮の表情――――元より憔悴しているが――――も、『4人』の集合には緊張の色を帯びていた。

>>644(黒峰)

正答は読めないが、『詳細』を知るのは必須ではない。
戦わずして状況を納めるのであればなおさらのこと。

やがて二人は紅鏡町の中に入って行った。
そこから行う天雨への電話は、問題なくつながる。

『天雨』:
「ご機嫌よう。……ええ、町が見えて来たところですわ。
 タクシーには待機してもらっているからそこの待ち時間は無いとして」

「……『15分』は見ておいていただけると、助かりますわね」

到着までの時間は短くはない。
作戦を遂行する為には、どこかにいるであろう小石川と、『二人』で場を持たせる必要があるという事だ。

646小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/06(金) 17:20:27
>>645

彼らにとって、まだ笹暮は必要なはず。
だから、『命』を奪われることはないとは思う。
しかし、情報を引き出すために暴力を使うことは有り得る。

  ――ごめんなさい……。

それでも、今すぐ助けに行くことは出来ない。
正面からぶつかっては、まず勝ち目はない。
『増援』の存在を匂わせたとはいえ、
まだ彼らが交渉に応じてくれるかどうかも分からない。
現状のままでは『不確定要素』が多い。
ここで飛び出しては、それこそ彼を助けることは出来なくなる。

    スッ

バッグを探り、『果物ナイフ』を取り出す。
自分にとっての『鎮静剤』。
『スーサイド・ライフ』では、自分を傷付けることが出来ない。
どれだけ刺しても切っても、痛みも出血もない。
だから、自分には『これ』が必要だった。

      ツゥゥゥゥゥ――……ッ

親指の腹に刃を這わせ、軽く血を流す。
それから果物ナイフをしまい、代わりに『ハンカチ』を取り出す。
ハンカチに指を押し付け、血を付着させておく。
血が乾くまで、少し待つ。
真新しい血だと知られてしまうのを防ぐためだ。

647黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/06(金) 23:44:35
>>645
「了解しました……。
 ……ところで、さきほど敵の会話を聞いたのですが……レイトの能力の推理は、どうやら全くのハズレのようです……。
 代わりに他の推理は……少々不正確ながらも……概ね当たっていたようでした……」

さっき得た情報を伝えておく。

(15分……その間ぼーっとしているわけにもいきません。
 小石川さんがこちらに残っているなら……コンタクトを取りたいところですが……)

そもそも敵が全員中に戻ったとはっきり言い切れるわけでもない。
そちらを探る意味も込めて、穴の周辺をぐるりと周って確認したい。

648『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/08(日) 03:25:47
>>646(小石川)

果物ナイフを取り出し、僅かな傷をつけた。
無為なる自傷ではない――――ハンカチに血を付ける。
3月のまだ冷えた風は、それをすぐに乾かしてくれる。

『イズ』:
「…………『状況』は伝えた通りだ。時間はあまり残されていない」

『ゴウ』:
「兄貴……」

『イズ』:
「……『吐かせる』にしても、恐らくこいつは『ブツ』の場所は知らないだろう」

              「『そういう任務でここに来たわけじゃあない筈』」

笹暮に彼らが『暴力』をふるう可能性は、常に存在する。
イズが身をかがめ、その顔を覗き込む。笹暮は目を逸らさずにそれを見返す。

『レイト』:
「でも調べて大体の場所は絞れたんだしぃ〜、何とか間に合わないかなあ?」

『イズ』:
「ああ…………だが『飛行帽の男』がツアー客に『託さなかった』なら、
 そいつ自身が持ち出している可能性も高い。見つけるには一手間がいる」

『ゴウ』:
「まず行くだけ行ってみる――――のは、リスクありすぎますかねェ〜?」

『イズ』:
「出入り口を封鎖されれば突破は困難……
 『増援』は『本来ありえない』事態だ。慎重に当たるべきだろう。
 呑気に『なんとかなる』では…………済ませてはいけない。
 『鞘と刃』は絶大な『力』だが、それを手にするのは『生きたおれ達』だ」

    「今すぐ此処を離れるか……その場合、こいつは『用済み』になるが」

 「或いは『仲介人』の情報だけは吐かせてからにするか」

          「或いは、『迎撃』するか……
           少なくとも無策で『再突入』だけは『ありえない』」

慎重な男、イズの考えはそのようなものだ。
仲介人とは『小石川』を指すものだろう。

・・・それを聴いているゴウには、異論があるようにも感じられる。

>>647(黒峰)

『天雨』:
「そうですのね……小角さんに頼んで再調査をしても良いけれど、
 彼女からもう一度ご友人から引き離すのには少し時間が要りますわ。
 到着が遅れる可能性も出てくるけど……いかがかしら、そちらの状況は」

「……遅れてでも、『正確な情報』を持参した方がよろしくて?」

天雨に頼めば、時間をかけて『レイト』の情報を割り出してくれる可能性はある。
100%上手くいくとは限らないし、『これ以上時間がかかる』のは『危険性』も高いが・・・

                                   ガサ

穴の周辺を見渡すと、小さな何かがそこで動いたのが見えた。草陰に隠れる位置だ。

649小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/08(日) 16:08:31
>>648

今のところ、『増援の存在』を疑う意見は出ていない。
彼らは、『アリーナの増援が到着する』前提で話を進めている。
確認の術がない以上、当然といえば当然かもしれないが、
こちらにとっては都合がいい。
ただし、人質のような状態になっている笹暮の安否を考えると、
天雨達を待つ猶予は少ないだろう。
最悪の場合、この話し合いが終わった直後に、
命を奪われる可能性も有り得る。

  ――人数は『三対四』……。

『ギリースーツの男』を含めれば『三対五』だが、
この場に彼はいないようだ。
もっとも、自由に姿を消せるのなら、
どこかに潜んでいても不思議はない。
少なくとも、見える範囲では『三対四』と考えられる。
その戦力差なら、確かに不利ではあるが、
『まだ何とか出来ない程ではない』。
彼らの方針が『撤退』に傾くようであれば、
今ここで姿を見せて牽制し、そのまま『取引』に持ち込むことも、
それほど非現実的な策ではないかもしれない。

  ――このままだと『時間』もない……。

笹暮が死んでしまえば、当然『取引』は成り立たなくなる。
つまり、笹暮の命があることは、彼らにとっても利益に繋がる。
そのことを知らないから、笹暮を殺すことにも躊躇いがない。
それなら、彼らに『教えればいい』。
そうすれば最低でも、
笹暮がすぐに殺されてしまう可能性は消せる。
『取引』に入れば、天雨達が到着するまでの時間稼ぎも出来る。
その途中で天雨達が来てくれたなら、こちらの人数が増え、
さらに交渉を進めやすくすることも出来るはず。

  ――でも……。

これは一人では決められない。
彼らを牽制するには、『三人』でなければ駄目だ。
自分だけが単独で動いても、十分な効果は得られない。
出雲の位置は掴んでいる。
残る黒峰の位置を把握してからでなければ事は起こせない。

  ――今は……。

右手に『血の付いたハンカチ』を握る。
そして、そのまま『手』を切り落とす。
『ハンカチを握った手』を『紅鏡町』の中に飛ばす。
先行している『目』を使い、物陰を辿って移動させる。
彼らから見て『やや遠目の位置』に待機させ、
そこで『タイミング』を待つ。

650黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/09(月) 19:06:01
>>648
「そうですね……。
 ……彼らの口ぶりからして、レイトの能力は私達にとって……厄介なものである可能性が高そうです……。
 調査をお願いできますか……。
 結果が出たら……電話していただけると助かります」

(……今のは……?)

動いた『何か』を確認する。

651『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/11(水) 03:18:10
>>649(小石川)

ギリースーツの男は『今は』ここにいない。
が、『再起不能』になったわけではない以上、
天雨らと同じく『やがて戻ってくる』だろう。
それが天雨らより先か、後かは分からない。

『ゴウ』:
「兄貴ィ……『何もなしで逃げる』のは『ナシ』じゃねェーすか」

『イズ』:
「……確かに、今すぐ離れれば『収穫』は何もない。
 『鍵男』がいなければ、この『町』に立ち入る手段が無い以上は」

       「だが失う物も『少ない』」

             「『アリーナの増援』……それがあった以上、
               『彼』も我々に強く出られる『道理』は無いだろう」

笹暮の前から立ち上がり、ゴウに応じるイズ。
ゴウの弁には兄貴と呼び従う相手に対しても隠せない熱があるが、
イズの論にも納得する部分はあるのか、それ以上激する様子は無い。

『ゴウ』:
「そこですよォッ、野郎ォーーー……この件が終わったらいずれにしても」

『レイト』:
「ご、ゴウくぅん、イズくんも〜」

             チラ

「こいつに聞かせていいの? そのあたりの話ぃ……」

『笹暮』:
「…………」

『イズ』:
「……………そうだな、『コイシカワ』の件もある。
  ……まだこいつに油断するべきではない、正論だ。レイト」

密かに動く小石川の策略は、論議を進める彼らには感知しえないものだ。
目で見ることで正確に把握した『物陰』を通して、手は無事に移動させられる。

そこには――――用意した『ハンカチ』も無事に握られている。これを『どう使うか』だ。

>>650(黒峰)

『天雨』:
「『戦う』のは本意ではないにせよ、相手にもそうとは限らない。
 それに『戦わずして勝つ』ようなスタンド、という可能性もありますものね。
 畏まりましたわ。緑里さんにも手伝わせてなるべく早く済ませます」

「それでは……小石川さんにも、気を付けるようにお伝えくださいまし」

それ以上特に用が無ければ、天雨からの電話は一旦切れる。
緑里と彼女がどれほどの早さで事をなせるかは分からないが、
口ぶりからしても状況からしても、そうすぐではないだろう。

そして――――

                  ・ ・ ・

黒峰が発見したのは、草陰に配された『小指』だ。
小指、だけ。切り離されたそれは『出血』等を伴わない。『小石川の能力』だ。

652小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/11(水) 11:55:03
>>651

  ――……『彼』?

それが彼らの上に立つ人間なのだろうか。
ただ、話しぶりから判断すると、
彼らはあまり良い印象を持っていないらしい。
どちらかというと、仕方なく従っているような雰囲気を感じる。
それを考えると、単純に『上司』という訳でもないように思う。
何かの理由で一時的に雇われているのかもしれない。

  ――まだ『早い』……。

『ハンカチ』を用意したのは『時間稼ぎ』のためだ。
そこに『血』を付けておいたのは、より注意を引くため。
『遠目の距離』を選んだのは、
『近付く』という一手間を掛けさせるため。
話し合いが終わり、彼らが動き始めるタイミングを待つ。
笹暮に危険が及ぶ場合、
ひとまず『これ』を使って場を凌ぐつもりでいる。

  ――……。

『町の外』にいる本体の目で、見える範囲を観察する。
黒峰達が戻ってくる気配がないかどうか確認しておきたい。
そう早く到着できるとは思っていないが、心の中に焦りがあった。

653黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/12(木) 19:47:08
>>651
(……これは、おそらく……というかほぼ間違いなく小石川さん……ですよね。
 今どういう状況なのかわかりませんが……私がすでに戻っていることは、伝えておくべきでしょう……)

小指をそっと拾う。

654『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/13(金) 23:25:01
>>652(小石川)

彼らと、その『協力者』たる存在の関係は不明だ。
それを語る口は開かれず、一同は一旦沈黙を保つ。

その時。

           ス…

外に出していた『指』が、何者かに『拾い上げられた』。
本体の目を向ければ、それを行ったのは『黒峰』だ。
何らかの理由で、彼女だけが先に『戻ってきた』らしい。

『イズ』:
「…………いずれにせよ『テルヤ』が帰還するまでは時間が要る。
 アレも仲間だ、そして俺達の情報を当然、共有している。
 そして……放置して帰って、『アリーナ』の尋問を受ければ吐くだろう」

『ゴウ』:
「じゃァーーー、それまでは」

           ギロ ・・・

『イズ』:
「……情報を取るにせよ、迎撃にせよ、
 『コイシカワ』を知るのはこの男だけだろう。
 まずは『そこだけは最低限吐いてもらおう』」

                  「……ゴウ。トウゲと『血盟』を」

――――――そして、彼らもまた『動き』を見せようとしている。

>>653(黒峰)

『指』を拾い上げた。やはり指だ……異常な状態などでもない。
また、小石川本人が戦闘を開始しているような兆候、物音なども感じない。
能力射程範囲にはいるし、能力を発動してもいるが、まだ何もしていない。
『スーサイド・ライフ』やその応用の全貌は不明にせよ、彼女が近くに潜んでいるのは確かだ。

655小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/14(土) 04:15:16
>>654

『テルヤ』というのは、『五人目』の名前で間違いないだろう。
そして、合流まで時間が掛かるということは、
この場にはいないと思っていい。
少なくとも、今なら『三対四』だ。
しかし、まだ動くには準備不足。
こちらも多少の話し合いはしておく必要がある。

  「――黒峰さん」

  「黒峰さん……『こちら』です」

身を潜めている場所から、黒峰に呼び掛ける。
彼らが全員『町の中』にいるのなら、聞かれる心配はない。
イズは、笹暮を『尋問』するつもりらしい。
すぐに命を奪うようなことはしないはず。
その間に、『次の動き』について黒峰と相談しておきたい。

  「……今、彼らは全員『中』にいます」

  「他の方は……?」

現状、考えている方針は『二つ』ある。
天雨達が間に合いそうなら、このまま到着を待ってから動く。
もし間に合わないなら、到着を待たずに動く。
どちらにするか、決めておかなければいけない。
『残り時間』は、笹暮の体力と精神力も大きく関わってくる。

656黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/14(土) 20:59:08
>>654-655
「!
 ……小石川さん。
 ご無事で何よりです……」

天雨たちはあとから来ること、レイトの能力の再調査をしてもらっていることを伝える。

657『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/16(月) 05:25:06
>>655(小石川)

ゴウが手にする『フレッシュ&ブラッド』から、
意味ありげに蠢き垂れていた『鎖』――――それが動いた。

『トウゲ』:
「ぐッ…………」

動いて……トウゲの腕に、その先端が『突き刺さった』のが見えた。

『レイト』:
「痛いよねぇ〜〜〜それ。ゴウくぅんなんとかならないの?」

                  『ズギュ』

『ゴウ』:
「わがまま言うんじゃねえェーーー、痛くねえだろトウゲェ!」

          『ズギュ』

『トウゲ』:
「は、はい、大丈夫です…………」

これが何を意味するのかは誰も口にしない――――イズも、無言で様子を見守る。
潜む『出雲』もやはり動きを見せる様子は無い。が、既に『スタンドの腕』を発現しているのが見えた。

いずれにせよ黒峰への呼びかけは、気付かれずに成功した。
彼女いわく、『天雨』ら他の協力者は『小角』に依頼し、
レイトの能力を探り直してからこちらにタクシーで向かうようだ。
また、調査をしない場合でここまでの時間は『15分』と、天雨は見積もった。
それから多少の時間は経っているとはいえ、『10分以上』は間違いなく、まだかかる。

                                             ・・・ ・・・ ・・・ 間に合うか?
   
>>656(黒峰)

小石川からの呼びかけに応じる――――彼女も今の所は無事だ。
また、天雨らに関しての事情も、問題なく伝えることが出来た。

658小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/16(月) 16:48:56
>>657

すぐに向かう場合で15分。
調査を頼んでいるのだから、それ以上は必要になる。
『20分』か『25分』か――あるいは『もっと』かもしれない。

  「……『二つの案』があります。
   天雨さん達を『待ってから行動する』か、
   それとも『待たずに行動する』か……」

  「一応、私の方でも『時間稼ぎ』の用意はしています。
   ただ、それで作れる時間は長くても数分かと……」

『ハンカチ』で稼げる時間は、
多めに見積もっても二・三分が限界だと思う。
天雨達が到着するまで持たせることは不可能だ。
それを考えると、
やはり自分達が先に動いた方がいいと考えられる。
しかし、一度動いてしまうと後戻りは出来なくなる。
『敵方の情報』を可能な限り掴んでから動き出すべきだろう。

  「……天雨さん達は間に合わないかもしれません。
   ここにいる私達が先に動いて、
   『交渉』で天雨さん達が到着するまでの時間を稼ぐ……」

  「そのような形にするのがいいかと思うのですが……
   いかがでしょうか?」

  「彼らの一人――
   『姿を消すスタンド使い』は、まだ戻っていないようです。
   いつ合流するか分かりませんが……彼らは今『四人』です」

黒峰に意見を求める。
同時に、『目』と『耳』を使って見聞きした光景も伝えておく。
おそらくは、あれが『血盟』なのだろう。
『水鉄砲』には『水』が必要になる。
あれが水の代わりに『血』を使うというのなら、
『補充』をしているのかもしれない。

  「『指』は……持っていて下さい。
   もし黒峰さんの助けが必要になった時は、
   『激しく動きますので』……」

 パーツ
『部位』の位置は感覚で分かる。
黒峰が見えない場所にいたとしても、位置を掴むことが出来る。
持っていてもらえば、こちらの危険を伝えられると同時に、
味方の居場所も把握していられる。

659黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/17(火) 20:38:20
>>657-658
「了解です……。
 現状、相手は私のことを見失っていると思われますが……どうしましょう。
 ……姿を隠しておくべきか……いっしょに出ていくべきか……」

『指』はとりあえずポケットの中へ。

660『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/18(水) 03:45:15
>>658(小石川)

イズらは『血盟』とやらを行う二名を中心に、動きを見せない。
トウゲは苦悶を表情に浮かべ、繋がる鎖は脈を打つ。
相談事をするならば、今が正真正銘、『最後』かもしれない。

(★GMが止めるか、参加者が相談終了とするまで相談は自由とします)

>二名

情報共有と、策の立案――――『敵』は今すぐ動く様子は無い。
何か準備をするにせよ、話すだけに留めるにせよ、『好機』と言える。

指に関しては、問題なく黒峰のポケットに入った。動けばすぐに分かる。

(★GMの判定が必要な行動の場合、判定を入れます)

661小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/18(水) 14:49:08
>>659

  「……では、こうしてはいかがでしょうか。
   最初に私が姿を見せて、彼らに『取引』を持ち掛けます。
   まずは、それで向こうの『出方』を確かめましょう。
   一人で現れた相手に対して、
   話を聞くつもりがあるのかどうか……」

  「黒峰さんは、『出口』の近くに隠れていて下さい。
   彼らは脱出を妨害されることを危惧しているようなので、
   必要に応じて『出口』を『封鎖』して頂きたいのです。
   天雨さん達が到着した時は、そちらへの対応もお願いします」

黒峰の姿を確認されていないことによるメリットは少なくない。
それをすぐに捨ててしまうよりは、活かした方がいいだろう。
リーダーである『イズ』は、
頭ごなしに力で解決したがる人物ではない。
『話がある』と言えば、それを即座に切り捨てはしないはず。
自分達に大きく関わる内容であるなら、
なおさら聞かざるを得なくなる。

  「もし危険な状況になった場合は、『指』でお知らせします。
   そうなったら、姿を見せて彼らを牽制して下さい。
   今、出雲さんも近くに来ています。
   私達が動けば、彼も何らかの行動を起こしてくれるかと……」

662黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/19(木) 21:32:08
>>661
「……了解です。
 『姿を消すスタンド使い』は……中と外、どちらにいるかは……わかりますか……?」

天雨からの電話を待つことを考えたら、なるべく電波の届く外にいたほうがいいだろう。

663小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/19(木) 22:45:15
>>662

  「それは……分かりません。
   ただ、おそらく『中の何処か』にいるのではないでしょうか」

  「もし外にいるのなら、
   ここで私達が話していることも知っているはずです。
   そして、それは『中』にいる四人にも伝わるでしょう。
   特に反応がないということは、
   『外にはいない』と考えていいかと……」

  「それから――」

町の中に設置している『耳』を回収する。
それを、黒峰に差し出したい。
『目』と『手』は現場に残しておく。

  「……『これ』をお渡しします。
   新しいことが分かった時は、『これ』に向けて喋って下さい。
   『10m』までなら届きますので……」

  「何か私に聞くことがあった場合も、『これ』で……。
   返答は『指』で行います。
   『イエス』なら『一回』、『ノー』なら『二回』……
   『指』を動かします」

664黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/21(土) 19:36:32
>>663
「……なるほど。
 わかりました」

こちらからはこれ以上特に相談することはありません。

665小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/21(土) 20:22:36
>>664

話し合いは、もう十分だろう。
あとは、それを実行に移すだけ。
分離させていた上半身と下半身を『接合』する。
そして、隠れ場所の茂みから姿を現す。
本格的に『動くべき時』が来たようだ。

  「――では……お願いします」

黒峰に告げて『入口』に近付きながら、
もう片方の『小指』を切り落とす。
その『指』はポケットの中に入れる。
『スーサイド・ライフ』は、脚に突き刺して隠しておく。

        スッ……

事前に設置した『手』を操作し、
『血の付いたハンカチ』を落とす(>>649)。
狙いは、町の中にいる四人の注意を引くこと。
同時に『手』を本体の下まで戻し、『接合』する。
『目』を使って四人の反応を窺い、
『紅鏡町』に進入するタイミングを計る。
全員の意識がハンカチに向いた時に入れるのが理想だ。

666『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/24(火) 12:27:13
>>661-665(小石川・黒峰)

紅鏡町から耳を回収した事で、彼らの『会話』はもう分らない。
が、問題は無いだろう。『見聞きする』時間は、もう直に終わる。
残った『手』がそれを始動させ、『目』で確かめることが出来る。

                ガサ…

茂みから出た小石川は、『全身』を持っている。
無いのは片目、片耳、指2本と、片手。
ナイフは脚に突き刺して保持し、指の内一本はポケットへ。
黒峰にもその姿は確認できる。『敵』からは、まだだろう。
そして黒峰の方は渡された『耳』と『指』を持って出口へ隠れる。

                ―――― 『始まる』


    ヒ
       ラ
          ・
             ・
                ・

>小石川

『ゴウ』:
「兄貴ッ!!、  !  ―――――――――――――――!!!!」

小石川の目が捉えた最初の光景は、
『ハンカチ』を指さし何事かをイズに叫ぶゴウの姿。
血盟、とされる行動を終えたのか、『銃の鎖』は既に。

『トウゲ』:
「…………!?」

トウゲの腕から抜けており――――そのトウゲも『ハンカチ』に気付く。
気付くが、彼はそれに何をできるわけでもない。ゴウとイズの出方を伺っている。

『イズ』:
「…………」

そして、『イズ』は……『デストルドー』を、ハンカチへと近づける。
慎重に。ハンカチに何らかの罠があると考えるのは自然だろう。
またレイトも、イズに何かを話しかけながらハンカチを見ている。

全員だ。間違いなく『ハンカチに意識を向けている状況』だ。
唯一イズ本体のみ、『周囲を警戒している』ようではあるが、
彼もスタンドに意識を割く以上、その警戒は決して強くは無い。

そしてもう一つ、見える光景は――――

『出雲』:
「………………………………………………」

――――『出雲のスタンド』の手に、『捻じれた針』のような物が発現されている!

小石川が注意を惹くという事は、出雲への注意が逸れるという事。彼はそれを『好機』と受け取った。
周囲を見渡すイズに見つかる危険性はあるが、そうなれば今度は『小石川への注意が疎かになる』タイミングだ。

667小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/24(火) 18:39:21
>>666

全員の意識がハンカチに向けられている隙に、
『手』を回収して本体と接合する。
役目を果たした今、もう残しておく意味がないからだ。
それに、『指』ならまだしも『手』がないというのは、
さすがに誤魔化しきれない。

  ――出雲さん……彼は何を……?

『能力』が分からない以上、何をするかは予想もつかないが、
状況を考えれば『攻撃』なのは間違いないだろう。
選択肢は二つある。
まず、今すぐ自分が姿を現すことで、出雲の攻撃を阻止する。
あるいは、出雲が何かをしている間に『紅鏡町』に侵入する。
どちらにも、それぞれメリットとデメリットが考えられる。

前者のメリットは、
こちら側に攻撃の意思がない根拠を示せること。
デメリットは、密かに町に入るのが不可能になるということ。
後者のメリットは、存在を知られずに町に入れること。
デメリットは、こちらから攻撃を行うことで、
後の『交渉』に悪影響を及ぼす可能性が出るということ。
一長一短だ。

少しの迷いの後で、『後者』を選ぶことにした。
『出雲のスタンド』の一端を見ることも出来るからだ。
今は味方だが、もし五人を引き上げさせることに成功したなら、
次は出雲と話をしなければならないだろう。
その時のために、彼について少しでも知っておく必要がある。
もちろん出雲と争う気などはないが、
スタンドが『精神の象徴』であるのなら、
それを知ることは本体を知ることにも繋がるはず。

  ――捻れた針……時を繰り返す……。

  ――捻れた時間……捻れた時針……?

心中で思考を巡らせながら、行動を起こす。
四人の注意が逸れている間に、再び『紅鏡町』に踏み込む。
まだ『接触』はせず、入ってすぐに手近な場所に身を隠す。

668黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/25(水) 22:33:02
>>666
穴に対して自分たちが出てきたのとは裏側へ回り込む。
外からは両面ともに同じ景色が見えるとしても中から見える景色はどちらか一つのみ。
入り口が2つに出口が1つの不自然な形だが、それ故に一方の入り口は中からは死角となる。
……と思われるが、なんらかの方法で切り替えられる可能性も一応ある。
さすがに真正面には立たず、やや斜めの位置から中の様子を伺いたい。

669『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/26(木) 01:03:10
>>667(小石川)
>>668(黒峰)

小石川は紅鏡町へ踏み込み、
黒峰は『中からは見えないと思われる側』に立つ。
敵がこちらに注意を向けようがない現状、小石川には『状況』は容易に観察できる。
黒峰からは全ては見えないが・・・『声』は問題なくここまで届いてくる。

『レイト』:
「え」

            
         ド

             シュン
                   !!


イズがその攻撃に気付いた時には、既に『始まっている』。
瞬時に投じられた針が突き立てられたのは・・・『レイト』の背だ。

『イズ』:
「やはり……『伏兵』ッ! ハンカチは『囮』……『コイシカワ』か」

        「――――ゴウ! 『6時の方角』だ」

『トウゲ』:
「えッ……!?」

                   ジャキ    ジャキ

『ゴウ』:
「……野郎ッ! 『フレッシュ&ブラッド』ォォーーーーーーー!!!」

               ババババババババババハ!!!!

サブマシンガンの如き勢いで掃射される『血の弾丸』が、出雲の隠れる木々を薙ぐ!
悲鳴は上がらない。少なくとも直撃はしなかったようだ。文字通りの血煙も、弾丸のそれだろう。

『ゴウ』:
「はぁァーーーー・・・ッ」

『イズ』:
「……隠れたか。『追撃』をしてくるわけではない……」

そして、レイトは――――

『レイト』:
「え」

       『カチッ』

              「え」

                      『カチッ』

                                「え」

『外傷』は見られない。出血もない。倒れる事も無い。姿勢が『崩れる』事もない。
針が突き刺さったその瞬間を、『繰り返し続けている』・・・小石川には特に、『そのように感じられた』。

『ゴウ』:
「糞がァ〜〜〜〜なんだッこりゃァ〜〜よォッ!
 レイトッ、おいレイトどうなったァッ!?」

『イズ』:
「待て。備えろ……まだ『第二射』が来てもおかしくはない。ハンカチは捨て置く。
 気になるのは……今の速度で適当な『石』でも投げていれば『殺害』も出来たはず」

        「コイシカワが一人ならば、増援が来るまでの『足止め』か?
          なぜ初撃で殺さなかった……いずれにせよ、『デストルドー』」

イズはその様子を見て、『デストルドー』を己の元に引き戻す。
小石川らは完全にフリーだ。『警戒』はされていても、実際に行動に出た出雲のいる方角以上のそれは無い。
『足止め』。イズの推察はおそらく、当たらずとも遠からず、といったところだろう。

『イズ』:
「『どういうつもり』かは知らないが……これ以上、予定を狂わされては困る」

性急に思える『攻撃』だったが、それ以上の追い打ちがない事も含め……出雲は『独走』し過ぎるわけでもない。
ハンカチで気を引いたのに合わせて、『一人減らし』『更に自分に気を引いた』……『殺していない』のも、『余地』を遺しているのだろうか?
 
                                             ・・・それが功を奏するかは不明だが。

670小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/26(木) 20:41:50
>>669

奇妙な『繰り返し』に陥ったレイト。
そして、リズムを刻むように聞こえてくる『音』。
やはり、あの『針』は『時針』だと考えて良さそうだ。

  ――残りは『三人』……。

  ――これで『数』は同じ……。

『見えない一人』の存在を抜きにすれば、『三対三』だ。
もし天雨達が間に合わなくても、頭数は同じになった。
間に合ってくれた場合、こちらの方が数の上で優位に立てる。

    スッ

両手で帽子の角度を軽く直す。
失った『目』と『耳』が見えないように調整する。
それが済んだら――『動く時』だ。

           ザッ

  「――『私』をお探しですか?」

物陰から姿を現し、残る三人に言葉を投げ掛ける。
こちら側が有利であることを印象付けるために、
攻撃的ではなくとも、毅然とした態度を心掛けておく。
相手に弱みを見せることは、『交渉』の失敗に繋がりかねない。

  「こちらから、これ以上の攻撃をするつもりはありません。
   そちらの方に『止め』を刺さなかったことは、
   『その証』だと思って下さい」

  「『デストルドー』のイズさん――
   『リーダー』である貴方に『お話』があります。
   貴方達に大きく関わる内容です」

  「――聞く気はありますか?」

イズを名指しで指定するのは、
ゴウとトウゲが話に割り込んでくるのを防ぐため。
また、イズがリーダーであることを知っているのを、
彼らに教えるためでもある。
それによって、こちらが情報を掴んでいることを匂わせておく。
なお、出て行く前に『指』は物陰に残す。
『万一の用意』だ。

671黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/27(金) 20:21:23
>>669
適当な落ち葉を拾い、穴から中へそっと放り込んでみる。
見えるだけでなく本当に入れるかどうかを念の為確認しておく。
相手が小石川に注目している今なら黒峰の行動が見られることもないだろう。

672『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/28(土) 02:09:36
>>670(小石川)

       『カチッ』

              「え」

                      『カチッ』

繰り返し続けるレイト――――――そして、指を残して姿を笑わす小石川。
状況は変化し続ける。『出雲』の姿は見えないが、彼もまだ近くにいるだろう。

『イズ』:
「…………………………『お出まし』か」

『トウゲ』:
「あ……兄貴、こいつッ……!」

『イズ』:
「『待て』……良い。クールになるんだトウゲ……
 ……『背中』はお前に預けるぞ、ゴウ。おれは……こいつと『話す』」

『ゴウ』:
「………………あァ、しっかり頼みますよ。トウゲぇー分かってんな!」

『トウゲ』:
「はッ……はい」

ゴウはイズの後ろに下がり、『出雲がいた方向』を向いている。
そしてイズは……『デストルドー』を、『捻じれた針』に触れさせる。

『イズ』:
「…………アリーナの『コイシカワ』だな」

銀の髪を持つ男の声色は、今までと変わらず落ち着き払っている。
深く被っていたパーカーのフードを上げ、相貌を小石川から逸らさない。

「……随分強気なものだ。『増援』は相当な数を呼んだらしい。
 ……せめて、『武器を持っていない』事くらいは示したらどうだ?」

                     スゥーーー ・・・

「もっとも、スタンド使いには何の意味もない作法だが。……要件を聞こう」

自らもそうするように、両手を挙げるよう小石川に指し示すイズ。
その間にも『デストルドー』の指が触れた『針』が、『分解』され形を変え始める・・・

>>671(黒峰)

          ヒラ・・・

落ち葉は問題なく紅鏡町の中に入って行った。
見えるだけではなく入れるし、その際に勢いの減退なども無いようだ。
例えば投擲などを行って問題はないだろうし、小石川の例を見るにスタンド能力も『境』を超えられる。

673小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/28(土) 18:27:15
>>672

  「ええ、おっしゃる通りです。
   『武器を持っていない証明』は、
   スタンド使い相手には意味がない……」

イズの言葉を繰り返し――
おもむろに『スカート』を持ち上げていく。
その下に隠された『スーサイド・ライフ』。
スタンドのヴィジョンを、三人の眼前に曝すために。

  「私は『武器を持っています』。
   『攻撃しない』ことは『警戒しない』ことではない……」

  「――違いますか?」

手を上げて見せると、
既に『切り離し済み』であることを知られてしまう。
だから、『スーサイド・ライフ』に視線を誘導する。
彼らからすれば『敵のスタンド』――
それを気にしない訳にはいかない。
こちらから『武器』を見せることは、
逆に敵意のない証にもなるはず。
たとえヴィジョンだけでも、
相手の動きを推し量る参考になるのだから。

しかし、念のために『もう一押し』しておく。
同じような能力を持つイズは、
『スーサイド・ライフ』の能力に感付く恐れがある。
だから――こうする。

  「『スーサイド・ライフ』――」

片手を伸ばし、そのまま『スーサイド・ライフ』を引き抜く。
そして、続けざまに自らの『首を刎ねる』。
それは物理法則に従わず、地面に落下しない。
すぐに『元の位置』に戻り、接合する。
この行動の目的は、『今この場で切り離して見せる』ことで、
『既に切り離している事実』をカモフラージュすること。
能力の一部を見せることによって、
不信感を取り除くことも狙いだ。
万一『戦闘』になった時は、
どちらにせよ見せることになるのだから。

  「――『あなたと似た力』だとお考え下さい」

  「……『本題』に入ります。
   彼――『笹暮』さんを解放して頂きたいのです」

  「元々この町へ来たのは、
   あなた方を攻撃するためではありません。
   笹暮さんを解放して立ち去るのなら……
   私達は『追撃』を行いません」

  「もし応じて頂けない場合は――
   『相応の対処』を取ることになるでしょう」

出来るだけ手短になるように、単刀直入にイズに告げる。
おそらく、『針』が『分解』されてしまえば、
『レイトに掛けられた能力』も解除される。
イズが話に乗ったのは、『時間稼ぎ』の意味もあるのだろう。
レイトが復活してしまうと、不確定要素が一つ増えてしまう。
そうなる前に、話を進めてしまいたい。

674黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/28(土) 23:17:13
>>672
小石川や敵以外の場所を覗いて確認したい。
黒峰たちが出る前となにか変わっているところはある?

(まだ合流していないらしい一人も……気をつけなければなりません)

675『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/03/30(月) 08:03:16
>>673(小石川)

『イズ』:
「…………『武器を産み出すスタンド』もある。
  『武器のスタンドとは限らない』が……成る程、違わない」

武器を引き抜いた瞬間には緊張が走ったが、
断たれ、浮かび、再び繋がる首をイズはただ見据える。

「そして確かにおれの『デストルドー』に似ている……面白くもない、が」

「……つまりこの『針』はお前の能力ではない……『最低で2人』
 いや……『全員が動く』とは限らない。『3人』は来ていてもおかしくない」

『デストルドー』は針に触れたまま動くことは無い。
針は『遊び終えたブロック玩具』のように崩れ始めている・・・

『トウゲ』:
「…………舐めやがって、『アイツ』俺達をす……」

『ゴウ』:
「トウゲェー黙ってろてめェーッ!」

『イズ』:
「逆だ。舐めていない…………『アリーナ』はともかく、
 この女は『相応の準備』をしておれ達に臨んでいると考えろ」

          「でなければ……『自殺志願者』だ。
           それはそれで……面倒という事……
           いずれにせよ、そうだな。話をしよう…………」

トウゲとゴウの声には憤りが籠っている。が、
イズはそれをスタンドの片手を上げて制する。
話をするつもりはある、という事だろう。
『乗るつもりがある』のかどうかは別の話だ。

「…………」

「お前が……『手打ち』を提案したいのは分かった。
 『双方手出しをしない』……『無かった事にする』……」

「おれ達はこの場を去れば、『笹暮』にそれ以上手を出せない保証があるな。
 それで………………『そちら側が、今後追撃をしない保証』はどこにある?
 この『笹暮』と合意は取れているのか? ……その上の連中とは?
 『元は攻撃するつもりではない』としても、事態の『報復』に出ないとは言い切れない。
 おれ達の目的をこの男が上に伝えれば……それも追撃の理由になる」
 
「……単刀直入に返そう。おれは、お前を信用できない。
 『アリーナ』という巨獣の手綱を、一介のスタッフであろうお前が握れるか?
 いつ約束を反故にした軍勢による追撃が始まるか分からず日々を生きるよりは、
 この場で、お前ら全員を、『しっかりと消す』方が『安心』なんじゃあないか……?」

「『悪党との約束なんぞを、守る理由がどこにある?』……決まり文句だ。どう考える?」

>>674(黒峰)

小石川と相対する敵以外で、大きく動くものは見当たらない。
敵の一人『レイト』の動きを止めたであろう『出雲』についても、
反撃を避けるためか、どこかに隠れたらしく姿が見えない。
また、幸いか『最後の一人』……『迷彩の男』はまだ現れない。
が、生きているのであれば必ずここに戻ってくるのは確かだ。

               …

                  …

その時――――黒峰の『携帯』に『着信』があった。これは『天雨』からだろう。

676<削除>:<削除>
<削除>

677小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/03/30(月) 19:16:13
>>675

実際には、ここに『増援』など来ない。
そして、自分も『アリーナの関係者』ではないのだ。
もし彼らが頭から疑っていたら、とっくに攻撃されていただろう。

  「私には、アリーナ全体を動かせる力はありません。
   私に出来るのは、
   あくまで『個人としての保証』に限られます。
   『レイトさんに追撃を行わなかったこと』、
   『不意打ちを仕掛けずに出てきたこと』、
   『自分からスタンドを見せたこと』。
   以上が『私からの保証』です」

少なくとも、彼らにブラフを信じさせたことで、
『一つの段階』は越えている。
この策を最後まで押し通すしかない。
薄氷の上を歩くような状況なのは変わらないが、
これが唯一の手段なのだから。

  「私には、遠く離れた相手を追跡する能力はありません。
   笹暮さんも、今の状態では、
   あなた方を追いかけることは叶わない……。
   アリーナは、あなた達を見失うことになります」

黒峰の『オールナイト・トレイン』はバスにも追いつける。
おそらく、彼女なら追跡可能なのだろう。
しかし、今は伏せておく。

  「ただ……『増援』が到着した後では、
   それは難しくなるでしょう。
   彼らには彼らの考えがあり、
   私の一存では決められなくなる。
   彼らが私と『違う判断』を下す可能性は否定出来ません」

『取引』が可能なのは、
存在しない『架空の増援』が到着するまでの間だけ。
こうして話している最中にも、時間は消費されていく。
その『タイムリミット』を彼らに意識させる。

  「あなた方が戦うことを望んだ場合、私達も抵抗します。
   現時点では、そちらが有利かもしれません。
   私達が敗れる可能性は少なくない……」
 
  「ですが――あなた達も『無傷』ではいられません。
   そして、その頃には『増援』も到着しているでしょう。
   傷を負った身体で、そのまま戦うことになります」

  「それでも、
   『この場で一戦交える方が良い』とお考えなら――」

              ス ッ

  「――どうぞ」

イズに背中を向け、こちらが『本気』であることを示す。
その間も、切り離し済みの『目』で、状況は確認している。
本当に攻撃の気配があれば、即座に対応して動けるように。

678黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/03/31(火) 19:39:20
>>675
「!
 ……もしもし」

穴越しの観察は継続しつつ、電話に出る。

679『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/02(木) 01:52:10
>>677(小石川)

『イズ』:
「…………成る程、『お前は信用できない』が、
 『お前以外は信用以前の問題である』という事だな。
 確かに、それなら今すぐ此処を離れることが、
 おれ達の安全に繋がるのは確かだ……ただし」

               スゥー ・・・

『イズ』自身の手が、『笹暮』を指す。

「……お前の言葉には引っ掛かる点がある。
 『笹暮』が、おれ達への怨恨で……いや。
 根本的に、『任務』として『おれ達の討伐』を、
 上の人間から命じられる可能性は十分あるだろう。
 その場合、連中の豊富な『情報網』がおれ達を追い詰める事になる」

「お前がこの場に見逃し、黙っている分には、成る程……問題は起きない。
 だが『この男』が黙っている保証がどこにある? 『追えないから諦める』のか?
 ……この男の派閥がどうかは知らないが、『情報系のスタンド』もあるはず。
 そうでなければ……おれ達のスタンドをお前が事前に把握しているのも妙だ」

「引っ掛かったのはそこだ……おれの『説得』をするとき、
 おれ達の一番の不安材料は確かに『お前の行動』になる。
 だが次に『アリーナが事後どう動くか』が来るのは予想できる範囲。
 ……お前ほど聡明なスタンド使いが、なぜそれを見落としているのか」

                「『アリーナのコイシカワ』。
                 『笹暮がおれ達の情報を上に伝える、
                 そのリスクを…………『どう考えている』?
                 『最後に』……それは答えてもらいたい」

それが、彼の――――そして彼らの行動を決めるのだろう。
『デストルドー』の触れた針は既に完全に解体され、手の動き一つで『引き抜かれる』。

>>678(黒峰)

現状、聞こえてくる会話以上の動きは無い。
電話に集中しても、さほど問題はなさそうだ。
次の瞬間がどうかは小石川次第だが。

『天雨』:
「ご機嫌麗しゅう、黒峰さん。調査が済みましたわ。
 もうすでにタクシーに乗り込んでおりましてよ……
 『レイトのスタンド』について、今この場で話してよろしくって?
 貴女の方で場所を変えたり、する必要はございますかしら?」

通話口の向こうから聞こえるのは、紛れもなく天雨の声だ。
また、車の走行音と思しき音も遠く聞こえる。
こちらに向かってきていると見て間違いあるまい。

「いずれにせよ、重要な結論だけ言っておきますわ。
 彼女の能力は『コピー』じゃない――――――
 『銃を複製した』のは、『銃の持ち主』の方でしてよ」

        「――――分かった限りの詳細を話してもよろしくって?」

680小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/02(木) 20:26:45
>>679

背を向けたまま、思考を巡らせる。
落ち着きを失ってはいけない。
自身に言い聞かせ、はやる気持ちを抑える。
おそらく、『あと少し』の所まで来ているはず。
この局面で表情を読み取られないのは、ありがたかった。

  「『笹暮さんが上に伝える』……
   そのリスクは、『彼が知っている』ことが前提になります。
   『知られて困る情報』を、
   あなた方が彼に見せたとは思えません」

  「彼の『オフビート・ミミック』なしでは、
   あなた達は『町の中』に入れない。
   だから、用が済むまでは、
   笹暮さんを生かしておく必要があった。
   それを考えて、
   あなた方も情報の漏洩には気を遣っていたはずです」

彼らは笹暮に不意打ちを仕掛け、
彼のスマートフォンを破壊している。
つい先程も、イズとゴウの言い合いを、
レイトが止めている場面があった。
彼らが、情報の漏洩を避けていることは明らかだ。

  「あなた方について、彼は『ほとんど知らない』……。
   そのことは、あなた達の方がよくご存知のはずです」

  「そうであれば――伝えたところでリスクは生じません」

事実として、笹暮が知っていることは、ほとんどないのだろう。
彼から聞いたのは断片的な情報だけだった。
自分が知っているのは、
『小角の能力』によって情報を得られたからだ。

  「……『私の存在』を、
   あなた方はいつ頃から認識していましたか?
   『バスの近くのベンチに座っていた時』――
   おそらく、その時が最初でしょう。
   『テルヤ』さんが、私のことを伝えたはずです」

  「あの場に私がいたのは、
   『市井のスタンド使い』に協力を求めるためです。
   乗客の中にもスタンド使いがいたのは、
   あなた方もご承知の通りです。
   『トウゲ』さんも、
   『ベッドのスタンド使い』と接触していましたね……」

  「乗客の中には、
   『情報を扱うスタンド使い』が居合わせていました。
   あなた達の情報は、
   『その方の能力』を通して得られたものです」

  「今後アリーナが、
   そのスタンド使いから情報を得る可能性はあるでしょう。
   ですが、ここで笹暮さんを手に掛けたとしても、
   『可能性』を消せるわけではない……。
   『該当するスタンド使い』は既に『町』を出てしまっています。
   今から追いかけますか?」

  「笹暮さんの命が絶たれた時点で、
   『交渉の余地』はなくなります。
   私達は、あなた達と戦わなければならなくなるでしょう。
   あなた方は出来るだけ時間を掛けずに、
   私達を制圧する必要がある……」

  「私達に時間の制限はありません。
   あなた達を足止めし、
   増援が到着するまでの時間を稼ぐことが出来れば、
   役目は十分に果たせます」

            ス ゥ ッ

  「ですが……私は『それ』を望みません。
   私はアリーナの人間ですが、
   笹暮さんを救いたいと考えています」

  「『彼』は――私個人にとって大切な人でもあるからです」

静かに振り返ると、傷付いて倒れている笹暮の姿に、
今も愛し続ける『彼』の姿が重なる。
だからこそ、何としても笹暮を助けたい。
それは、最初に森の中で彼と出会った時から感じていることだ。

  「もし、あなた方が彼を手に掛けようとするなら……
   私は『命懸け』でそれを阻みます」

  「もし、あなた方が彼を手に掛けたなら――
   私は『絶対に』あなた達をこの町から出しません」

少なくとも今この瞬間、笹暮は『彼』だ。
『彼』を救わなければならない。
だから、笹暮のために『全力』を尽くす。

681黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/02(木) 23:36:40
>>679
「……はい、いま話していただいて問題ありません……。
 小石川さんも聞いています……」

小石川の『耳』を電話のそばに持ち、天雨の声が聞こえるようにする。

682『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/04(土) 23:34:03
>>680(小石川)

『イズ』:
「………………成る程、な。

      どうやら……今、『上手』はお前らしい」

イズは、小石川の言葉に頷く。
口先だけで動いた首ではない。
小石川の『信念』『計画』――――両翼がそれを成した。

『イズ』:
「この女の言うことが事実なら……ここで『口封じ』をした所で、
 おれ達の情報を握った本命はそれこそ、『追いようがない』。
 ……情報源になったスタンド使いがいるのはほぼ『間違いない』が、
 それが誰かははっきり分からず……『何者か』も探りようがない。
 ならば……ここで殺すことに、『憂さ晴らし』以上の意味は無い」

『ゴウ』:
「兄貴……それじゃァー」

『イズ』:
「……この女に乗る方が、今は『可能性』を残せるだろう。
 『彼』の描いた絵に乗っていて良いのかも……『疑問』が出て来た」

         「少なくとも、続行の『強行』はすべきではない……」

『トウゲ』:
「で、でもイズの兄貴……どうせ『追われる可能性が残る』ならッ、
 ……この町の『ブツ』を回収して、それを使って『対抗』すれば」

『イズ』:
「……駄目だ。アレはそういった『雑事』の解決に使う物ではない。
 そして……この場で使おうとしても……恐らく大きな効果は無いだろう。
 おれが知る限りでだが、アレは『武器』のような単純な『力』ではない。
 …………まして、手に入る保証も極めて低い。……『止むを得ない』」

               「……『交渉』に乗るのが、『生存』の道だ。
                トウゲ……『弁え』なくてはならない……」

     シュルゥ ―――― ・・・

『ゴウ』:
「兄貴ィーーーッ…………クソッ、この女……チィィ〜〜〜ッ……」

イズは『針』をスタンドに引き抜かせていく。
ゴウは不満を隠せない様子ながら、それを行動に移すほど『短絡』ではない。

『イズ』:
「コイシカワ…………お前の提案に乗る事は、おれ達にも得になるようだ。 
 だが……ハイ、では今すぐ全員で引き払います、とは言えない。
 ……おれたちが背を向けて去る前に、『ベッドのスタンド使い』と
 何より…………『針を投じたスタンド使い』には、姿を見せて貰いたい」

「交渉をしたという事実を隠れ蓑に『後ろから撃つ』ような真似は……
 『敵』であるおれ達になら、してもおかしくは無い。アリーナはそういう組織だ」

「おれ達は生き残りたい、お前は『その男』を生き残らせたい…………
 お前の『命懸け』の覚悟を信じるからこそ、『この場の安全』を保証してほしい。
 …………増援はともかく、『この場にいる面々』の意思は統一出来るだろう」

――――撤退の『安全』を求めるイズの言葉とは別に、黒峰に預けた『耳』からも声が聞こえる。また。

>>681(黒峰)

天雨は話し始める。小石川にも、それは問題なく聞こえるだろう。

『天雨』:
「よろしくてよ…………まず『銃の能力』について。
 これは『条件を満たすと、他人に複製できる』ようですわ。
 その条件までは詳しくは調べきれませんでしたけれど……
 『口頭や心中の同意だけでなく、目に見える行動が必要』で、
 『代償が必要』『代償は概念的なものではなく物質的なもの』でしてよ。
 そして、調べた時点では……『レイト』以外には、銃は『複製』されていなかった。
 今は分かりませんわ。数分前のことだから、『妙な行動があった』なら話は別かもしれない」

「では、『レイトの能力』は何なのか――――これも結論から言うと」

          「――――彼女自身のスタンドは『非戦闘員』ですわ。
           『コピーをする能力ではなく』『能力による殺傷性を持たない』。
           そして『味方を回復させたり出来ず』『移動させるような能力ではない』。
           『YES』と『NO』で調べているから、『具体的な答え』には遠いけれど」

「『YES』が出たのは、『情報を得る能力』で、『人を運搬するのに役に立つ能力』。……続けてよろしくって?」

ほとんど一息に話し終えて、続きを話すべきかを促す。
小石川の方では――――話し合いが、一定の『落着』を、迎えようとしているように見えるが……どうするべきか。

683小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/05(日) 07:30:19
>>682

僅かな綻びも許されない綱渡りの交渉は、
徐々に纏まりつつあるようだった。
それでも、まだ気は抜けない。
文字通り『全て』を終えられるまでは。

  「……分かりました」

彼らは出雲を狙っていた。
それを考えると、ここで出雲が姿を見せるのは不安が残る。
しかし、拒否することはできない。
今まで積み上げてきたものが水の泡になってしまう。
先に進むためには、イズの要求を呑むしかないだろう。

  「『出雲さん』――お願いします」

出雲が身を潜めていた木陰に向かって呼び掛ける。
今ここで出てこなければ、話し合いが決裂する恐れもある。
そのことは、彼にも分かるはず。
敵の前に姿を現すのは危険を伴うが、今は必要なことだ。
だからこそ、この場に姿を見せてもらいたい。

        グルッ

同時に、『目』で周囲を見渡し、
付近に『テルヤ』が来ていないか確かめる。
イズの態度に偽りは感じられないが、
『交渉を建前にする』というのは彼らにも当てはまる。
所在不明の『五人目』の存在が、
未知の不安要素にならないとも限らない。

  「『ベッドのスタンド使い』も近くにいます……」

  「まもなく来てくれるでしょう」

当初の取り決めに従い、黒峰に預けていた『指』を動かす。
『こちらに来て欲しい』というサインだ。
天雨との通話は続いているようだが、
今は交渉の方を優先すべきだと判断した。

  ――『血盟』……。

おそらく、あれが『複製の条件』だと思って間違いないだろう。
それが正しければ、今はトウゲも、
『フレッシュ&ブラッド』を使えるようになっているはず。
彼が『血盟』を受けていた時、
レイトがゴウに『痛い』と話していたのは、
彼女も『血盟』を受けたからだと考えれば納得できる。

684黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/06(月) 19:27:40
>>682-683
「了解です……。
 続きを……いえ、少し待ってください」

小石川から合図があったので向かう必要があるが、穴をくぐれば電波が届かなくなる。
どうせ通話が切れてしまうなら持っていく意味もないだろう。

「……すみません、今から街へ向かいます。
 ただ、スマホは通話状態のまま、穴の外へ置いておきます……。
 小石川さんの『耳』も一緒に置いておきますので……こちらから返事はできませんが、情報の続きをお願いします……」

天雨に伝え、スマホと『耳』を置いて穴をくぐる。

685『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/07(火) 23:40:50
>>683(小石川)

『出雲』:
「………………………」

             ザッ

声に応じて、『出雲』が姿を現す。
彼の傍らにはやはり、『スタンドの腕』。
そこには『先ほどより短い針』が握られている。
イズ、ゴウの緊張が高まるのを感じ、
またゴウは手の銃をそちらに向ける。
出雲自身、表情には強張ったものがある。

『テルヤ』の姿は――――『見当たらない』ようだ。
ここにまだ到着していない、ということだろうか。

そして小石川の『耳』には、天雨からの『情報』が続く。

『天雨』:
「……そこから私たちは、もう少し掘り下げを行いましたの。
 『レイトが得られる情報は私達のスタンドが含まれるか』は『NO』。
 『レイトたちの目的を、条件を満たせば達成できる能力か』も『NO』」

「『レイトが得られる情報は私達の作戦を破たんさせるか』――――これも『NO』」

>>684(黒峰)

『天雨』:
「ええ――――畏まりましたわ。
 このまま続けます。……くれぐれも気を付けてくださいまし」

電話を耳と共に置いて、『紅鏡町』の中へ向かう。
黒峰には聞こえなくなるが……この動きは『賢明』だろう。

「そちらに着くには、まだもう少し掛かる見込みですわ。でも、もう直に……」

その言葉が最後に聞こえて、『町の中』へと黒峰は足を踏み入れる・・・

>両者

黒峰が姿を現すと――――『イズ』は『一同』を大きく見渡した。
スタンド使いが、7名。倒れた『笹暮』も合わせて数えるなら『8名』。
それだけの数が……こうして、この場に揃い姿を見せている。

                バ

                  ラ

そして『レイトに刺さった針』が『抜ける』と、
繰り返しに囚われていた彼女も――呆気にとられた顔で、周囲を見渡す。

『イズ』:
「……………『誠意』は理解した。
  ……『殺気』は無いでもないが、それは『理解』出来る」

            「…………ゴウ。レイト。トウゲ。
              『分かる』な? ……例え『ブラフ』があろうと、
               この状況は『この女を信じる』以外の『択』が無い」

『ゴウ』:
「…………クソアマァ〜〜〜〜ッ」

              ジリ…

『イズ』:
「…………おれは『彼』に確認を取る必要を感じている。いずれにせよ、『出る』ぞ……この町から」

686小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/08(水) 04:35:36
>>685

『長い針』と『短い針』。
そこから思い浮かぶのは『長針』と『短針』。
『種類』がある以上、何か『違い』があると考えるべきだろう。

  ――これは……まるで……。

  ――『あの時』のような……。

目の前の状況を見て、『かつて遭遇した事件』を思い出す。
『廃校』となった建物で、『スタンド使いの一団』と交戦した。
最後には、敵方から『取引』を持ち掛けられ、
それに応じる道を選んだ。
今は反対に、こちらから『交渉』を仕掛け、相手を説得した。
どちらも『人質』がおり、あの時も『旅行中の出来事』だった。
奇妙な巡り合わせ。
『デジャビュ』――そんな言葉が胸に去来する。

  「『もう二人』……こちらへ向かっています」

  「乗客の中にいたスタンド使いです。
   『万一のため』……事前に呼んでおきました」

イズ達が出て行くタイミングが天雨達の到着と重なる可能性もある。
そうなった場合、『騙まし討ち』だと受け取られてしまいかねない。
それを防ぐために、今の内に天雨達の存在をイズに話しておく。

  「もちろん彼らにも『争う意思』はありません……」

  「――その中に『情報を扱うスタンド使い』は含まれていません」

天雨から伝えられた情報を総合すると、
『レイトの能力』が今から大きな障害になるとは考えにくい。
油断は出来ないが、この場において最も重要なのはイズの判断。
彼らが実際に『紅鏡町』を離れるのを見届けることが最優先だ。

687黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/09(木) 19:30:53
>>685
「……」

状況を見守る。
相手方はおそらくリーダーのイズに従うだろうが、一応警戒しておく。

688『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/10(金) 03:10:55
>>686(小石川)
>>687(黒峰)

『出雲』は――――彼らから目を離す事なく、スタンドを構え『静観』する。
彼がイズやゴウ、レイトに隙を見せる事は、まずありえないだろう。

『ゴウ』:
「『万一』だァ〜〜〜ッ!? 『アリーナの増援』呼んどいて他にどんな」

『イズ』:
「……………………先の話からするに、増援は『別派閥』のはず。
 『個人的な協力者』も呼んでいるのは……慎重な、理解できる手だ。
 この女には……推測だが、『個人的事情』も、あるようだからな…………」

小石川の言葉は若干の違和をゴウに生んだようだったが、
慎重路線のイズには強い警戒を持たれるものではなかったようだ。
天雨らがアリーナの増援と勘違いされることは、これで無くなった。

『イズ』:
「…………ゴウ。レイト。トウゲ。
 先に車に戻っておけ……おれは少し、テルヤを待つ。
 そしてその間に……『彼』に、電話を一本を入れておく」                                …

                    「『分かった』か……?」

『レイト』:
「い、イズくんがそう言うならぁ……」

『ゴウ』:
「…………トウゲェー、行くぞ」

                      ザッ

『イズ』:
「コイシカワ……『仲間を置いてでも今すぐ去れ』とは言わないだろう。
 おれ以外は先に撤収させる……その上で、おれは今言った通り、少しだけ待つ」

「ゴウ………………仮に『万一』……おれがいつまでも来なければ」

『ゴウ』:
「兄貴は慎重すぎんですよォー。そんな『万一』はあり得ねえ。 
 ですが……万一、そうなったなら……わかってます。その時は」

                「兄貴は『置いていく』」

『イズ』:
「ああ……それでいい。重要なのは『お前』だ……そこを、忘れるな」

                   「お前には……『替えが効かない』」

そのやり取りを終えると、ゴウとレイト、そしてトウゲは言葉通り『町の外』へと歩き出す。
ゴウは『小石川』と『黒峰』に憤った視線を、レイトはイズに気遣わしげな視線を向けながら、つまり……こちらに歩いてくる。

689小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/10(金) 06:19:57
>>688

  「……ええ、分かりました」

  「『仲間を気に掛ける思い』は理解しているつもりです……」

笹暮からは、イズ達は『危険』だと聞かされた。
実際、そのような雰囲気を感じることは否定しない。
ただ、それでも彼らを傷付けたいとは思わない。
彼らも無事でいて欲しい。
この場にいる誰も、これ以上傷付いて欲しくないと思う――。

     ――スゥッ……

その場から動くことなく、三人に視線を向ける。
ここまでは問題ない。
最も気になるのは、『彼らが連絡する相手』のことだ。
イズら一行は、
誰かから情報提供を受けているようなことを言っていた。
その人物は、どこまで知っているのだろうか。
もし、アリーナの情報をリアルタイムで把握しているとしたら、
『増援』がブラフであることを見抜かれる恐れも出てくる。
そうなった場合、ここまで積み上げてきた全てが瓦解してしまう。

それ以外にも、気に掛かる点は幾つかある。
まず、『替えが効かない』という言葉。
これは、ゴウが『武器を作り出す能力』を持つからだと考えられる。
『戦えない者が戦えるようになる』というのは、確かに貴重だ。
先程、イズは『武器を産み出すスタンドもある』と言った。
おそらく、『フレッシュ&ブラッド』を指しているのだろう。
天雨から得られた情報とも一致している。

次に、トウゲが口にした『俺達をす……』という言葉。
途中で遮られたが、これは『捨石』か『捨て駒』ではないかと思える。
イズらの情報提供者が、
彼らを『使い捨て』にする可能性があるということではないだろうか。
これまで見聞きしてきた内容から察すると、
心からの信頼関係があるようには見えない。
ありえない可能性ではないだろう。

  ――……。

『目』を動かす用意をする。
外に出た後の三人の行動を観察するために。
ただし、彼らが注目されている今は、タイミングが良くない。
『出口』から注意が逸れた時を狙って、『目』を外に送り出す。
また、今の内に『耳』を動かしておく。
『見えない』ために正確な操作は難しくなるが、
位置そのものは感覚で分かるし、
『入口』周辺の地形は記憶しているはず。
もし『電話』が発見されたとしても、『耳』は見つからないように、
別の茂みに隠しておきたい。

690黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/11(土) 22:44:18
>>688
穴の前からどいて、ゴウ達に道を譲る。
スマホはまだ小石川からの報告が続いているのか黒峰にはわからないが、見つからないことを祈るしかない。

691『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/13(月) 01:26:10
>>689(小石川)
>>690(黒峰)

『レイト』:
「イズくん……………」

『ゴウ』:
「足止めんな、兄貴なら心配はいらねえェー…………………」

               「……『勝った』と思うんじゃねェーぞ。
                俺らは『ここで終わる』チームじゃねえ……」

ゴウ、レイト、トウゲ――――『イズ』を残し、三人は『町』の外へ去る。
『見て』も引き返して襲ってくるような様子もない。『イズ』を残している以上、
余計な事も出来ないだろう。『余程の事』が無ければ、彼らは『退く』。
それは紛れもなく、小石川と黒峰の『策』が、状況に嵌った結果だ。
『耳』を遠隔操作で隠し、また『目』を送っておく事も、警戒として正しい。

残る懸念は――――『イズ』の持つ電話。

『イズ』:
「…………『見張り』は必要か? おれの『連絡』には」

       ザッ

「お前らに『戦意』が無いのは……理解している。
 同時に……『警戒している』事も、理解している。
 おれが『鍵男』……『笹暮』を痛めつけたのは事実である以上、
 おれの一挙一動には、最大限の警戒を払っていて当然だと考えている」

笹暮は『デストルドー』の影響で『組み替え』られたままの状態で、
今も倒れている。意識はあるようだが、『抵抗』出来ないままだ。
『仲間を気に掛ける』思いは彼らには確かにあるが、『敵には容赦がない』。
『イズ』も、交渉が成った今は『殺気』こそ無いが、『電話の内容』次第ではわかるまい。

「一つだけ言っておくが……『増援』を呼ぶような真似はしない。
 『確認』をしておきたいだけだ……どちらかと言えば『仲間』を待つ、ついでにな」
                                                    …

                     ザッ

『デストルドー』を伴い、『イズ』が『入り口』に向けてゆっくりと歩いてくる。
電話をするには『町外』に出る必要があるためだろう。『出雲』はスタンドを構え、その姿を注視している。

>小石川

天雨からの情報提供は続く。
今となっては『使う場面』があるかは不明瞭だが、
事態が全てにおいて『終息』しているとも、また思えない。

『天雨』:
「『人の運搬』についても、『不許可の運搬は出来ない』……
 つまり、貴女や黒峰さん、出雲さんを『拉致』したりは出来ませんわ。
 それと、『実はまだ姿を見ていない仲間を運搬している』という可能性、
 これも、『聞き方』が悪かったのでなければ、『NO』……敵は『5人』が上限」

「ですから、『レイトの能力』は――――
 あまり『気にする必要はない』と考えていますわ。
 リソースは有限。『割く』べき先は、決めなくてはならない。
 戦わないという道を選ぶのであれば、猶更の事ですわね」

692小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/13(月) 08:31:17
>>691

笹暮が傷付けられたことは『事実』としてある。
彼を愛する人がいれば、きっと悲しむだろう。
その『誰か』のためにも、彼を助けたい。

しかし、イズ達にも同じことは言える。
彼らが傷付くことで悲しむ人間もいるはず。
だから、できるなら彼らも傷付けたくはない。

イズの言うとおり、『警戒』はしている。
理想だけで全てを解決できるとは思わない。
それでも、積極的に争うことはしたくなかった。

  「黒峰さん――お願いできますか?」

  「私は、この場に残ります……」

自分は、ここから動くことなく外の様子を掴める。
また、何かあった際のバックアップもしやすい。
だから、黒峰にイズの見張りを頼みたい。

  「……今から『彼』の近くに行きます」
   
  「不都合なら――そうおっしゃって下さい」

     ザッ……

イズに告げ、すれ違う形で笹暮の方へ歩いていきたい。
念のために、『目』でイズの様子は注意しておく。
何もないとは思うが、まだ終わっていない以上、
油断はできない。

万一、『状況』が大きく変わった場合、
イズと戦うことになるかもしれない。
しかし、イズは三人に自分を置いていくよう指示した。
つまり、彼らの方はイズを含めて、
『二人』しか残らないことになる。

それに対して、こちらは『三人』。
天雨達が来れば更に増えるし、そのことはイズも知っている。
仮に今から敵対したとして、
戦力的に不利な状況で仕掛けてくるだろうか。

そう考えてみると、多少の保障にはなるとも思える。
ただ、気は抜けない。
実際にどうなるかは分からないのだから。

もし何かが起きた場合、
『情報』が切り抜ける手段になる可能性もある。
そうなった時は、天雨からの連絡が役に立つ。
少なくとも、『知らない』よりは、
『知っている』方がいいのは確かだ。

電話に関しては、天雨の判断に任せる。
繋がったままなら、こちら側の音も向こうに聞こえるはず。
足音や話し声がすれば、彼女の方で状況を察して、
通話を切ってくれるだろう。

693黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/13(月) 21:27:09
>>691-692
「……はい。
 ……お気をつけて……」

小石川の言葉にうなずき、イズが出たらあとに続く。
スマホはイズ達の目の前で拾うわけにもいかないのでとりあえず無視する。

694『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/15(水) 17:30:28
>>692(小石川)

『イズ』:
「……『余計な事』は……考えない事だ。
  だが……『問題』は……特に思いつかない」

       「好きにすればいい……
        いずれにせよこの町に入る『機』は逃した」

   ザッ

         ザッ

黒峰を連れ、イズは町の外へと歩いて行った。
笹暮に近付く動きは、『不都合ではない』という事だろう。

『笹暮』:
「………………」

笹暮は生きている。無事だ。『人数』に数えるのは困難だろうが。

                   ザッ

相手は『2人』――――こちらは、『3人』。
出雲に『撤退』し行く敵を追撃する気は無いようで、
彼はイズの動向を監視する。口を挟む事はない。

相手は、『2人』。
イズの動向は『目』で見ていても違和感はない。
外に出てすぐ電話を手に取ったのが見え、『通話』を始めるようだ。
小石川や笹暮の動向に、何らかの干渉をしてくる様子は無い。
また、スマホが発見される様子もない。『通話』状態は、不明だ。

――――――『2人』。『テルヤ』は、今どこにいるのだろうか?

>>693(黒峰)

            ザッ

                    ザッ

イズは『黒峰』がついて来る事に異論を唱える事は無い。
彼は途中何をする様子もなく、『紅鏡町の外』に出ていく。

『イズ』:
「『ベッドのスタンド使い』……一応聞いておく」

       「お前や、乗客は……『アリーナ』とは無関係」

                 「『コイシカワ』に『頼まれた』だけ……そうだな?」

『スマホ』や『小石川の耳』が隠された茂みを漁るような事もしない。
『存在自体分からない』モノである以上、探れる余地は無い。

「それならば…………『電話』の内容を、『他言』する事は勧めない。
 『コイシカワ』にも……あの女を『仲間』と思うなら、知らせるべきではないだろう」

                     スゥ ―― ・・・

「……もっとも、そのようなつもりは無いかもしれないが。『慎重』にならなければならない」

彼自身のスマートフォンを取り出し、画面を短く操作した後、耳元に運ぶ。
『デストルドー』は全身が健在だ。『分離』せず、『黒峰』にその両目を向けている。

695小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/15(水) 20:46:37
>>694

  「笹暮さん……もう少し待っていて下さい」

  「――必ず助けます」

笹暮の近くに立ち、彼を守るような位置で待機する。
返事が返ってこないことは知っている。
それでも口に出したのは、
彼のために何かをしたかったから。
そして、自分自身に言い聞かせるためでもある。
『必ず助ける』ということを。

『五人目』が現れなければ、イズは立ち去らない。
最後に『テルヤ』を確認したのは、
バスが停まっていたロータリー付近。
それから一度も姿を見ていない。
彼が今どこで何をしているのか、気にはなる。
しかし、ここを離れる訳にはいかない以上、待つしかない。

『耳』は残しているから、『声』は聞こえる。
ただし、念には念を入れておく。
見られていないことを確かめた上で、『目』を『外』に出す。
送り先は近くにある茂みの中。
その位置から、
イズおよび先に立ち去った三人の動向を確認したい。

696黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/16(木) 23:27:28
>>694
「ええ……私はアリーナがなんなのかもよく知りませんし……。
 ……頼まれた内容以上のことをする、義理はないでしょう……」

外へ出たらとりあえずイズから距離を取る。
先に出た3人はどうしている?

697『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/19(日) 23:30:07
>>695(小石川)
>>696(黒峰)

『小石川』は飛ばした耳目で、そして黒峰は直接、
イズの『電話』の場に立ち会う事となる。
何事も無ければ、彼もまた『紅鏡町』を離れる。
『最終局面』は、極めて『静的』に訪れようとしている。

『イズ』:
「『正しい』……………お前の判断を、おれは『支持』する」

             「…………」

      『〜♪』

           『〜♪』

彼の電話は、少しの間を置いて繋がった。
『デストルドー』を己の傍に寄せ、周囲を警戒しつつ通話を始める。

他の『三名』――――ゴウ、レイト、トウゲらは見当たらない。
彼らが『ここまで来た手段』があるのだとすれば、ここは『車道』沿い。
車か何かで来たと考えるのが自然だ。そしてそれは『穴』の傍には見えない。
少し離れた所に置いていて、そこに行っている、のかもしれない。

『イズ』:
「……………おれだ。……いいや。『夢の国』には『入ってきた』」

通話相手の声は聞こえない。スピーカーなどにはなっていない。
『知る必要はない』――――イズの考えはそこにあるのだろう。自然ではある。

「その件で……あなたに『確認』せねばならない事がある。
 ……雑談は。一通り聞いてからに、していただきたい」

「『アリーナの人間がバックドアを作る』」

「『派閥の関係もあり、そいつ以外はその場にいない』
 …………『アリーナからの増援が、来ることは無い』」

         「『間違いない』か? ……おれは『慎重』でな。 
           あなたにはすでに伝えている通り、
           『間違った情報を元に仕事は出来ない』。
            その結果としておれ達が『ヘマ』をすれば、
             ……あなたにとっても、『不利益』になるからだ」

                           「…………あくまで『確認』だ」

>小石川
                                …

『笹暮』:
「……………………」

笹暮の表情は『安堵』とは程遠いが、『敬意』を感じた。
『彼をおいて脱出する』――――もっと簡単な『解決』も選べた。
今、『イズ』らとの交渉は纏まりつつあるとはいえ、見えざる『死線』は幾つもあった。

          …

『出雲』:
「…………連中の『能力』を抜きにしても負傷が酷い。
  ここを出たら、すぐに『病院』に向かった方がいいッスね」

出雲は『敵』の去った方角を見据えていたが、笹暮に視線を落とし、気を揉むように言う。

                                                             …

698小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/20(月) 05:29:03
>>697

          コク……

出雲の言葉に頷いて返す。
天雨達は、こちらに『タクシー』で向かっている。
それに笹暮を乗せて、病院まで運んでもらえば問題ない。

ただ、気がかりなこともある。
笹暮が『紅鏡町』に来たのは、出雲に用があったためだ。
『いつでも入れる』とはいえ、今のタイミングを逃すと、
次に話が出来る保障はない。

  ――……。

おそらく電話口の相手は、『間違いない』と言うのだろう。
事実、『増援が来る』というのはブラフに過ぎないのだから。
重要なのは、それを受けた後のイズの行動だ。
こちら側の話に疑いを持ち、改めて確認しに来るのか。
あるいは『情報提供者』の方を疑い、このまま立ち去るのか。

彼は、『情報提供者』を100%信頼してはいない。
もし彼が完全に信じているなら、
最初から取引には乗らなかったはず。
付け入る隙があるとすれば、そこしかない。

万一、彼が確認に来た時のために、
『反論の材料』は手元に残してある。
先程の交渉の中で、
自分には『個人的事情』があることを匂わせた。
個人的な感情というのは、
『イレギュラー』を引き起こす動機に成り得る。
『任務』としてではなく、『個人』として駆けつけた――
そういう『理由付け』が可能になる。
『情報提供者』がアリーナの動きを把握していたとしても、
個々のプライベートな部分まで掴んでいるとは考えにくい。

           スッ……

電話の様子を見届けながら、本体の目で辺りを見渡す。
既に、『テルヤ』が近くまで来ている可能性もある。
彼の能力を考えると『見える』かは怪しいが、確かめておく。

699黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/20(月) 23:22:16
>>697
(穴から一度離れた際……車が停めてある様子はありませんでした……。
 ……たまたま見える位置に停めてなかっただけ、という可能性はありますが……)

イズを視界に入れつつ、茂みが後ろになるように移動する。
万が一、後ろから不意打ちしてくるようなら茂みをかき分ける音がするだろう。

700『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/22(水) 01:31:43
>両者

『イズ』:
「…………………………『確かな事』なのだな? 『それを信じて仕事をしろ』と」

        「…………いいや」

        「そう、『戦力』を……1人とはいえ貸してくれた。
         それに利害や互いのイデオロギーからそて、
         あなたが、おれ達に『非協力的』であるとは……
         勿論考えていない。考えづらい。だが……ああ、そうだ」

「『コイシカワ』……と。そう名乗っていた。
 そう……あなたが『全知』であるとは考えていない、だが」

      「『一枚岩』ではない以上……『知らなくても不思議はない』」

                     「…………おれは『慎重』だ。
                       …………この状況、もし『間違い』があれば」

通話は『熱』を帯びつつある。
イズは猜疑心を表情に隠さず、その警戒心は『黒峰』以上に電話の向こうに響く。

「………………おれ達は『犬死に』する事になる。
 大袈裟な話じゃあない……『アリーナのコイシカワは現にここに来ている』のだから」

「分かっていただきたい。あなたが、おれの信用を得るには……
 『コイシカワの虚言の証明』……あるいは、想定の外で動いた『増援への対処』。
 そのどちらかは必要だ。あなたは『仲間』だが……『友』ではないのだから」

「おれ達の役目は『実働』……あなたの役目は必要な条件を整える事。……改めて『役目を果たしてほしい』」

>>698(小石川)

笹暮は『反論』『異論』を唱えられるような状態ではないとはいえ、
『紅鏡町』での任務を終えた訳では無い。彼の役目は果たせないかもしれない。
少なくとも、現時点での出雲に、彼の用を素直に聞く義理は無いと言っていい。
出雲自身、言葉には善意や良心だけでなく、彼の『干渉』を避ける意図もあるように感じられる。

                      …

そして、小石川は、能力だけに頼らず自身の目で周囲を見渡す……

                             …

これは――――『適切な判断』だった。

黒峰は外におり、出雲は外敵に集中している状況。
そして小石川自身も飛ばした耳目の情報に意識を割いていた。

ゆえに――――『それ』に気付けない事は、何もおかしなことではなかった。

                          …カサ                 

見えない。何も……足音なども無い。

            だが、今、『何かが動いた』……『10m』ほど離れた位置で。

>>699(黒峰)

付近に車は無い。他の乗り物も――――が、『歩ける距離』の全てを確かめてはいない。
一同が歩き去った『付近の町側』ではない、『逆側』には『あるかもしれない』。
あるいは何らかの手段で隠蔽していたか……『可能性』は無限にある。
確かなことは、茂みを背にすれば最悪の不意打ちは避けられる事。
そして、それをしでかしかねない『三人』は見当たらない事。

『イズ』:
「…………」

            『ズズ』

動きに合わせ、『デストルドー』は黒峰の側を向く。その『左手』が、手首から分離した。

701小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/22(水) 22:05:10
>>700

おそらく、イズの言う『貸与された戦力』というのは、
『テルヤ』を指すと思っていい。
イズは彼のことを、『アリーナに捕まれば吐く』と評していた。
言い方を変えれば、
『全幅の信頼』を置いているとは言い難い。
他の三人に対しては、そのような態度は見られなかった。
それらを総合すると、
元々『テルヤ』の所属は別だったと考えられる。

イズの様子は気になる。
やはり疑いを持たれてはいるが、彼にも確信はない。
電話の相手次第で状況は変わる。
しかし、今は何も出来ない。
何か出来るとすれば、『向こう』の方だろう。

  「……『気付かない振り』をして下さい」

  「『もう一人』が来ています……」

音が聞こえた位置から一旦視線を外し、出雲に囁く。
ここで現れるとすれば、『テルヤ』だと考えて間違いない。
ただ、今こちらから干渉しても意味は薄い。
それよりは、『気付いていない』と思わせておく方がいい。
そして、今の内に『もう一手』打っておく。

  「――『増援』は間もなく到着するはずです」

  「外で『何を話しているのか』は分かりませんが……
   早めに済ませて頂かなければいけません」

  「もう一人――『テルヤ』さんの居場所も不明のまま……」

『10m先』に聞こえるように、故意に声量を上げて話す。
もちろん、『テルヤ』らしき人物に聞かせるためだ。
自分が『アリーナの構成員』であるという話の信憑性を、
少しでも高めておく。
同時に、『外の様子は分からない』と思わせる狙いもある。
偽りの情報を与えて、相手の動向を窺う。

『テルヤ』が別所属の可能性が高い以上、
イズの意向を無視して、『何か』をすることも考えられる。
だが、『テルヤ』の純粋な戦闘力は『スーサイド・ライフ』以下。
正面から直接的な攻撃行動に出るとは考えにくい。
考えられるとすれば『不意打ち』。
もし『テルヤ』に何かする意思があるならば、
逆に行動を誘うことで『後の先』を取る。

702黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/23(木) 19:14:25
>>700
「!
 ……なんのつもりです……?」

左手の動きを注視する。

703『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/25(土) 00:16:47
>>701(小石川)

『出雲』:
「…………………!」

出雲は一瞬、目の動きだけで小石川を見る。
それ以上の反応は無い。『聞こえた』のは間違いあるまい。

そして・・・『テルヤ』には、聞こえただろうか。
声の大きさを考えればそれは自明だろう。
が、『反応』は今の所、見受けられない。
それは『イズ』が、まだ話を終えていない事に起因するのか、
それとも何か、別の思惑の上での『沈黙』なのだろうか……

具体的に『どこにいるか』までは分からないが、警戒は彼の動きを封じるだろう。

>>702(黒峰)

『イズ』:
「………………」

≪……『警戒』だ。
 お前がおれにそう感じたように、
 ……お前がおれに、何もしないとは限らない≫

≪『茂み』を後ろにしたなら……『背後で何かを仕込む』可能性もある≫

相当に慎重な男、らしい。『手』はそれ以上動きを見せる事は無い。

>両者

『イズ』:
「……………………………………そうか。おれも……『残念』だ」

                   スゥ
                      ー

「『スタンド』という不透明なものを扱う我々だからこそ…………
 人間同士の『信用』は、欠かせない。……『あなたは信用出来ない』」

          「ああ……あなたも、せいぜい……『気を付ける』事だ」

返答を待っていた『イズ』はやがて、短い問答の上で『携帯電話』を降ろした。

『デストルドー』は切り離した左手を己の背後に回し、
その視線を黒峰に向けたまま、彼自身が話し始める。

「……『協力者』は『増援』をやはり、『ありえない』と言っていた。
 だが……『コイシカワ』の存在という『ありえない事態が既に起きている』以上、
 『知らぬ存ぜぬ』は……おれ達の『仕事』を……『反故にする』という事」

      「…………おれはここを去る。『無事に去れるか』は、分からないが」

――――『イズ』率いる4人のスタンド使いは、『交渉』の果て、『荒事』無く『退去』させられる。

だが、不安要素は『終わっていない』。
恐らくは、小石川の考え通り『テルヤ』……彼は『協力者』の子飼い。『別の動き』も、有り得る。
また、『実働部隊』を失った『協力者』は『それで諦める』のか。『紅鏡町』に『安全』は訪れてはいまい。

704小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/25(土) 04:15:26
>>703

『四人』は引き上げる。
これで、一つの大きな『山場』は越えた。
次に問題になるのは、残る『もう一人』の存在。
すなわち『テルヤ』のこと。
今度は、彼を立ち去らせる必要がある。

状況は『三対一』。
天雨達が来てくれたなら、さらに『五対一』になる。
人数の違いは明白。
先程までとは、『戦力差』が完全に逆転している。
まず、その『事実』をテルヤに教えるべきだろう。

  「『確認』は終わった……のでしょうか?
   ここから見る限り、
   彼は『立ち去ろうとしている』ように見えますが……。
   『アリーナの増援』が来る前に、
   事が済んだのは幸いでした」

言葉を続けながら、『目』を引き戻す。
物陰を伝って木陰に配置し、『音の聞こえた位置』を見張る。
本体は逆に、その位置に背を向けておく。

  「――残っているのは『テルヤさんだけ』です」

近くにいるらしいテルヤが、現状を知らない可能性もある。
だから、意図的に現在の状態を口に出し、彼に聞かせる。
『味方』は消え、『敵の増援』が迫っている。
今の内に何らかの手を打たなければならない。
そう相手に思わせるために、『言葉』で追い詰める。

  「もうじき『天雨さん達』も到着することになっています。
   必要はないかもしれませんが……
   おそらく『増援』の前には合流できるでしょう」

天雨らの到着はブラフではない。
彼女達が来れば、それに続く増援の話にも、
さらに『信憑性』を持たせることができる。
そもそも、『イズ達が立ち去った』というのが、
大きな『説得力』になってくれるはず。

         ス ス ッ

黒峰に預けておいた『指』を動かす。
『こちらに来て欲しい』という合図だ。
テルヤが近くにいるらしいことを、彼女に伝える必要がある。

705黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/25(土) 22:17:02
>>703
「……ええ、そうしていただけると助かります……。
 小石川さんに……そう伝えてきましょう……」

イズ達が退去するというのはおそらく本当だろう。
小石川の合図に応じ、穴を通って紅鏡町に戻る。

706『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/04/27(月) 23:51:53
>>704(小石川)
>>705(黒峰)

『イズ』:
「…………おれが言う事ではないが……『彼』は『狡猾』だ。
 『テルヤ』に、こうなった時のことを指示していても……おかしくは無い」

                 ザッ

「あるいは……『第二第三の矢』があっても、妙ではない。
 ……『町』に、義理も無いだろう。あまり……『長居』は勧めない」

                   「……さらばだ」

イズは、忠告――――あるいは協力者への『あてつけ』だろうか?
それを最後に、その場を立ち去る。『他の面々』と合流するつもりだろう。

残るは『テルヤ』――――『戦闘』に向いたスタンド使いではない。
『5対1』になれば小石川たちに『敵わない』のは明白だ。
戦闘能力の高い黒峰を擁する一同にとってさえ、
数的不利は『避ける』べき局面だった。『普通に考えれば』。

          ・・・

                ・・・

問題は――――『テルヤ』が『普通に考える』人間かどうかだ。

黒峰は小石川の元に戻る。
また、小石川は『目』を引き戻す。
意味するところは『イズ』らは『視界』から消える事。
彼らは既に『盤外』の駒になったと考えれば、正しい選択だ。
『慎重な男』は去った。残るは、『何をするか分からない駒』だ。


                  ガサッ

          ガサッ


また、何かが動く音は聞こえて来る。しかし姿は見えない。
足元の草でも踏みしめているのだろうか、『見えない敵』……弱くとも『危険』だ。

                        ガサッ

『黒峰』『小石川』『出雲』……三者が出揃う。『天雨ら』が到着する様子は、まだ無い。
そして、『テルヤ』が今すぐ『ここから立ち去る』様子もない。さらなる『説得力』が必要なのか?
あるいは、『頭を回せるような人間ではない』のか……『彼をどうにかする』には、もう一手必要らしい。

                                      ガサッ

707小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/28(火) 06:35:11
>>706

テルヤの姿は『見えない』。
だから、腑に落ちない。
何故テルヤは『動いている』のか。
物音を立てているのが彼だとしたら、
悪戯に自分の居場所を教えていることになる。
彼の能力なら、じっとしていれば見つかる恐れはないのに。
何かある。
そうでなければ『おかしい』。

真っ先に考えられるのは『意識の誘導』。
本体の目で辺りを見渡す。
音が聞こえる場所ではなく、『それ以外の範囲』を注視する。

  「黒峰さん、ご無事で何よりです。
   『イズさん達』は町を出て行かれたようですね……」

  「『最後の一人』について……私の考えをお話します」

  「彼が自ら姿を現し、『町』を去るのであれば『見逃す』……」

  「しかし、我々に隠れて、
   何かしらの行動を起こそうとしている場合は――」

話しながら、『右手』を切り落とす。
その『手』を『スーサイド・ライフ』に突き刺しておく。
物音には背を向けているので、そちらにテルヤがいたとすれば、
この動きは見えないはず。

  「――『強攻策』も止むを得ないでしょう」

黒峰と出雲、そして『テルヤ』に自分の考えを伝える。
まだテルヤに敵意があるなら、
こちらも『力』で押さえ込むしかない。
今の戦力差なら、十分に『可能』だ。

ふと考える。
もしかすると、イズ達は『囮』だったのかもしれない。
彼らが動いている間に、テルヤが『目的』を遂げる。
だが、囮というのは『相手』がいることを前提とする。
自分達が来たのは完全に『イレギュラー』であり、
それを想定するような策を事前に用意していたとは考えにくい。

だが、『狡猾』な人間であれば絶対に『ない』とは言い切れない。
トラブルとは常に起こり得るものであり、
それを予想しておくのは自然だ。
問題が起きた場合、
最初からイズ達を捨て駒にするつもりだった可能性はある。
テルヤは四人とは別に動き、『隕石』の在り処を探る。
あるいは、既に『手に入れている』とも考えられる。

そして、『それ』を使って『逆転』する気だとも思える。
トウゲも同じような考えを口にしていたが、イズは却下した。
彼は慎重な性格だからだ。
だが、『そうでなければ』どうか。
イズが否定した行動を、実際にやろうとするかもしれない。

物音との距離が『5m』を切ったら、『動く』心積もりをしておく。
背を向けていても、『目』で見ているので見えれば分かる。
毛色は違うが、『見えないスタンド』とは、
以前にも対峙した経験がある。
『ホワイト・クイーン』――『白い霧』の中に、
自身や仲間を潜ませる能力。
毛色は違うが、『攻撃する時には姿が見える』というのは、
有り得ることだ。

708小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/04/28(火) 18:45:43
>>707
黒峰に預けた『指』を回収し、自分のポケットに移す。

709黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/04/28(火) 21:48:23
>>706-707
「……そうですね……。
 なるべく穏便に済ませたいですが、そうなれば……やむを得ないでしょう……」

必要なら『やる』、と足音の主に示しておく。

音が聞こえる方角の草が不自然に動いていないか確認する。

710『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/01(金) 00:01:45
>>707-708(小石川)
>>709(黒峰)

『小石川』と『黒峰』はそれぞれ、言葉で『意志』を示す。
『出雲』も頷き、『理解』を示す――――『やる準備』はある。

           ザッ

                       ザッ

――――『9m』

黒峰には『見える』・・・『足元の草の動き』。
『見えない何かが動いている』事を滑稽なほどに教える。
『隠れるため』に『動き回る』理由があるとすれば、
それは『位置を絞らせないため』という事になる。

               ザッ
 
――――『8m』

小石川自身はあえて『音以外の方向』を見る。
周囲に見当たる、怪しい兆候などは無い。
腕を落とし、そこに『スーサイド・ライフ』を刺す。
テルヤの位置が足音通りならば、この動きは見えまい。

・・・テルヤはそもそも『見えざる存在』だ。
『小石川』の疑問は、ある種『核心』を衝いている。
『なぜ見えないのに動き回る理由があるのか?』
それは隠れるため以外の理由があるのではないか?

あるいは、『そうせざるを得ない理由が』何か――――?
『理由』……スタンドによるものか、それとも『目的』か。
『テルヤ』の動きは、どこまで『計画』されたものなのか。
あるいは計画があるとして、彼はそれに従っているのか。
『不可視』の彼自身のように、彼の素性もまた『見えない』。

                      ザッ


いずれにせよ、『死力を尽くした正面戦闘』であれば『小石川が上』だ。
それは、小角の『全ての答えを知る』力が示した。あの時点での『真実』。

>『今バスを見張っている男性と小石川が、
>他者の介入のない一対一の条件で、
>相手を再起不能にすることを目的として、
>お互いの能力を駆使して正面から戦ったら
>彼の方が有利ですか?』


>―――――――『いいえ』

                               ヒュッ


―――――『姿を消す者には、正面から戦う理由などない』。


足元の草は、足音と共に動いている。音以外の方向に動きは無い。『それ以外の動きは見えない』。

711小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/01(金) 05:56:39
>>710

  「『テルヤさん』――」

  「きっと、あなたにも『事情』があるのでしょう」

『警告』はした。
そしてテルヤは足を止めず、姿も見せない。
『話をする気がない』と解釈せざるを得ない。
争いは避けたい。
しかし、『理想論』だけで全てを解決できるとは思わない。
彼の狙いは分からないが、野放しにはしておけない。
まだ『やや遠い』が、『先手』を打つ。

  「こうする事しかできないのは、私の力不足です」

  「……ごめんなさい」

イズ達と対面する前(>>670)、『万一』のために、
物陰に『指』を残しておいた。
『それ』を操作して、『物音』を立てる。
そちらにテルヤの注意が向くように仕向け、
即座に『次の行動』に移る。

振り向くと同時に、『スーサイド・ライフ』を振る。
そうすることで、串刺しになっている『手』を、
音の方向に放つ(パス精CBB)。
ただし、『命中』はさせない。
音の横を通過するように飛ばし、故意に『外す』。
相手に考える暇を与えないようにするため、
その後『歩いて』距離を詰める。

712黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/03(日) 19:32:40
>>710
『オールナイト・トレイン』を黒峰たちと『足音』の間になるように発現する。
そのサイズから障害物として、場合によっては盾として機能する(DFはあるが)。

「小石川さん……。
 『足音』は、私が来る前から……一直線に近づいてきていましたか……?」

713『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/04(月) 23:04:55

―――――――――『草間 照也』は、『彼』からの『指令』を思い出す。

まず、『イズ』率いるチームに『戦力』として協力して動く事。
それが最優先。『鞘と刃』を手に入れる……『手中に収める』。
あの『レイト』の能力なら、それが出来る可能性が高いと聞いていた。
『彼』にとって、夢幻の『鞘と刃』がいかほどの価値を持つかは分からない。
が、『彼』の求めるがままに動くのが、配下に求められる事と理解していた。

……また、万一の『背信行為』に対して『ストッパー』になる事。
言葉で『誘導する』……事は期待されていないようだったが、
とにかく、『イズ』やその血気盛んな『手下』が暴走しそうならば、
路線を修正する事……或いはただいるだけでも、『一応の牽制』にはなる。

そして――――『何もかも失敗した時』のための、第三の指令。
何らかのイレギュラーが発生し、鞘と刃を手に入れられない場合。
本来であれば『イズ』らを『そう誘導する』ように指示されていた。
テルヤの『話術』『調略』は決して優れた物ではないが、
状況は恐らく誘導を容易くする、と彼は考えているようだった。
あるいは、『イズらの注意を掻い潜る』形で……『遂行する』ように。

状況は『想像を超えて悪かった』。
彼ですら、この偶然までは予想できまい。
だが、やることは変わらない……と、『テルヤ』は考える。

 (まさか……こうも『してやられる』なんて。
   『イズ』のヤツ……『慎重』だなんて言ってたけど、
    『彼』に比べたらとんだ『節穴』……『彼の部下で正しかった』!)

    (彼も『全知』じゃあない……でも彼の指示は『この状況でも正しい』)

( …… ウン、そうだ。……正しい。 これで良い……! )

           ( 『彼』の指令通り……『遂行する』ッ )

                                        ヒュッ

―――――『彼』や『イズ』の駒になる事が、『向いている』と自認する人間だった。
自認は正しく、この男は『有能』ではない。だから『愚直に』『何も考えずに』『遂行する』。

>>711(小石川)
>>712(黒峰)

黒峰は、盾のように『オールナイト・トレイン』をカバーに入らせる。
小石川の『指』で物音を立て注意を惹く策は、その『巨体』の出現で、
インパクトを『持っていかれ』……『反応』を得られなかったかもしれない。

だが、それを差し引いても――――――――――『功を奏した』。

      シュ   
                       
             
                    ドッ


                      『キラ』
                            『キラ』

ベッドフレームの側面に、いつの間にか――――『ナイフ』が、突き刺さっている。
実体化したスタンドである『オールナイト・トレイン』には通常の刃物も『効いてしまう』。
突き立てられ動かないそれは、突如、『きらめき』ながら『現れた』ように見えた。

『???』:
「 なッ ………… !! 」

そして――――『足音の位置』に、『ほんの一瞬』だけだが、『若者』の姿が現れる。
ギリースーツのような纏うヴィジョン、リムレスの眼鏡……間違いない。見張りをしていた『テルヤ』だ。                                 



           ジワ ・・・

黒峰の脇腹から『血の赤』が滲み、『鋭い痛み』が走る。
だが、もし『オールナイト・トレイン』がいなければ……『出雲』に直撃していた軌道だ。
黒峰の傷は、致命ではない。『軽くは無い』が、『動ける程度』の傷。

テルヤの狙いは不明。だが間違いなく、『遂行』は出来ていない――――!

                           ダンッ

          『キラ』


「う、うわッ……!  !?」    「『手』ッ ・・・!?」

見えたのは、『ほんの一瞬』――――次の瞬間には地を蹴り、大きく『小石川の手』を避けるように動く。
とっさの事ゆえか、当たらない軌道だ、という事を判断できなかったのだろう。

・・・と同時に、彼の『姿が消えていく』! だが。

                      ガサッ  
                              ガサッ

                                    ―――― 『足元』の草は。

714小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/05(火) 21:28:54
>>712
>>713

  「――黒峰さん……!」

見えなくなっている間、『持っている物』も『不可視』になる。
かつて行動を共にした『フラジール・デイズ』と同じ性質。
そこに自分が思い至っていれば、
彼女は怪我を負わずに済んだのかもしれない。

  「……『いいえ』」

その言葉は、自分自身に対するものだ。
今すべきなのは『後悔』ではない。
これ以上、誰一人として傷付けさせはしない。
今は何よりも、『そのこと』を考えなければならない時だ。
そのための『手』は打っている――。

  「黒峰さん……私に『考え』があります」

『足音』は聞こえているのだから、『足の位置』は分かる。
そして、先程放った『手』は、既に『反転(>>711)』させている。
テルヤの背後に回り、その『足を掴む』ために(パス精DCC)。
せいぜい『子供の手に掴まれた』程度でしかないだろうし、
すぐに振り払われることは承知している。
だが、『一瞬の隙』を生じさせるには、それで十分。

  「私が『彼の動きを止めたら』――取り押さえて下さい」

黒峰に伝えると同時に、『歩き』から『走り』に切り替えて、
一気に距離を縮めに掛かる。
『スーサイド・ライフ』は『ナイフ』のヴィジョン。
テルヤは『接近戦』に持ち込まれることを警戒しているはず。
しかし、そのつもりは『ない』。
こちらの『本当の狙い』は――『4m』まで近付くこと。

715黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/06(水) 21:38:02
>>713-714
「いッ……た……!」

痛い、が、致命的ではない。
出雲に当たれば致命的だったかもしれないと思えば、むしろプラスだった。
小石川の言葉を受けてベッドの上に乗り、タオルケットを発現する。

716『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/08(金) 03:12:56
>>714(小石川)

『テルヤ』のスタンドに、かつての仲間の面影を見る。
『経験』は力――――『活かす』ことが出来るならば。
『小石川』は、『スタンド使い』として多くの経験を積んできた。
だからといって、常に『予想』が出来る敵とは限らない。
スタンドは無限の可能性を持つ。『結果』から探る事すら難しい。

だが……『己』を知る事は出来る。『戦い方』は、『経験』として積み上がる。

           ヒュ
                ウ
               ウ

      『ガシッ』


『テルヤ』:
「なッ 、う ……うわあァァッ!」

                      バシッ

              「手を……こ、こいつ『イズ』と似たタイプッ!?」

予想通り、『手』は簡単に振り払われる。予想外は、『想像以上に簡単だった』。
これには理由がある。『位置』は分かったが『脚の状態』は分からないこと。
『立ち止まっている』訳では無い以上、『触れられ』はしても『掴む』のは簡単ではない。
完全につかみ切ったならば『動きを止める』働きも出来ただろうが、
これはほとんど、『脚の動きに巻き込まれて弾かれた』に近い。

また――――『イズ』という『似た能力』を知っている事、
そしてそれが『小石川以上に攻撃的な能力』である事から、
『必要以上の警戒』を生んだ事も、あるのかもしれない。

>>715(黒峰)

動くと痛みが走る――――が、『動ける』。

            『ボフッ』

『オールナイト・トレイン』は『本体』を受け入れる。
眠るために最適な、特異な『スタンド』――――
その本領は、『寝るための道具』を発現出来る事。

       ファ
           サッ

『タオルケット』を一枚発現し、様子をうかがう。

>両者

        ザザッ

     「う」     『キラ …』

                「動きを抑えるだと……」

     ガサガサッ

姿は、既に完全に消えている。『見えない』敵をどう捉える?

                                    ガサッ 

               「俺の『マイ・ソロ・ホロウウォーク』の」


                         タッ

   「『見えない動き』を」
 
                      タッ

                         「抑えられるとでも……」

足元の草で、やはり『位置』は分かる。
走って近付く小石川から、距離を取ろうとしている。
だが『どういう状態なのか』は分かりづらい。

                              ―――まだ、あと『6m』。

『出雲』:
「……ナイフ!? すみません、おれを庇ってッ」

          「くっそッ……!」

                               『ギュリンッ』

『出雲』は苦虫を?み潰したように唸り、『腕だけのスタンド』に再び『針』を発現する。
だが、彼のスタンドに『小回り』の利く印象は無い。『見えない敵』に対する有効手が無いのは同じだろう。

――――『小石川』の立てる策、あるいは『黒峰』の機転が唯一の『打開』だ。

『テルヤ』は今こそ動転しているが、まだ『飛び道具』を持っている可能性もあり、
またイズが触れていたように彼以外の『第二第三の矢』が動き出していないとも限らない。

                あまり時間は掛けられない、かもしれない――――ここから、『どう動く』か。

717小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/08(金) 20:23:32
>>716

  「――……」

走り続けながら状況を確認する。
残り『6m』――『十分』だ。
『手』は動かさず、その場に残しておく。
テルヤから『2m離れる』まで。
彼は動いているのだから、こちらが動かさなければ、
勝手に距離は開いていくだろう。

まず、物陰の『指』(>>670)を使って『物音』を立て、
『僅かな時間』を作りたい。
先程は反応を得られなかったが、
逆に言えば『もう一度使える』。
もっとも、使い回しである以上、そこまでの期待はしていない。
この場にあるものは全て使い切る。
ただ、『それだけ』。

平行して、ポケットに入れておいた『指』(>>708)を、
テルヤがいると思われる方向に向けて、
『射出』(>>714)する(パス精DCC)。
自身の能力を語る『テルヤの声』を頼りに、
顔の辺りを狙って飛ばす。
完全に『予備動作ゼロ』で放たれる『飛び道具』。
それを『本体』から『2m』――
すなわち『テルヤまで4m』の地点で停止させる。
これの狙いは、テルヤの気を散らすことと、
『中継点』を設置するため。

『指弾』の『射出』から続けざまに、駆けてきた勢いを加えて、
左手の『スーサイド・ライフ』を投げ放つ(パス精CBB)。
テルヤは知る由もないことだが、
『スーサイド・ライフ』の射程距離は『2m』。
本来なら、投げたとしても『2m』までしか届かない。

                        パーツ
しかし、正確には『本体』か『いずれかの部位』から『2m』だ。

                    パーツ
つまり、『本体』と『目標』の間に『部位』を挟むことによって、
『射程距離の上乗せ』が可能になる。

『本体から指まで』で『2m』。
『指から手まで』で『4m』。
『手からテルヤまで』で『6m』。
『指』と『手』を『中継点』として、
『投げナイフ』(>>714)をテルヤまで届かせる。
先程テルヤも使った攻撃だが――
『ナイフの扱い』において、
『スーサイド・ライフ』は『プロフェッショナル』。

狙いは、テルヤの『脚』。
当てるのが難しいと判断した場合、気は進まないが、
より命中しやすいであろう『胴体』を狙う。
仮に外れたとしても『無視』は出来ないはず。
そこに隙が生じれば、黒峰のサポートにも繋げられる。
『武器を手放す』という『大きなリスク』は避けられないが、
『仲間』がいるからこそ、この『技』を使うことが出来る。

718小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/09(土) 15:16:31
>>717

『指』を放つ前、意図的に走るペースを落とし、
『指』を先行させる形とする。
こちらの速度が落ちることで距離が広がるだろうが、
それ以前に幾らかでも距離を縮めておけば、
実質的な差は軽微なものにできると判断する。

719黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/09(土) 22:41:02
>>716
小石川に合わせて『オールナイト・トレイン』でテルヤに向かって走り出す。
(小石川の攻撃の邪魔になりそうなら少し迂回する感じで)
声や足元の草を目安にして十分に接近したらすれ違いざまにタオルケットを被せる。
タオルケットの大きさがあれば多少大雑把でも引っかかりやすいだろう。
これでテルヤの動きや視界を制限し、同時に透明なテルヤを視認するための目印になる。
もちろんもたもたすればすぐ剥ぎ取られるので、すれ違ったあと即座に反転、位置的に小石川との挟み撃ちの形にしつつ『オールナイト・トレイン』の前足で押さえつける。

720『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/10(日) 23:46:45
>>717-718(小石川)
>>719(黒峰)

『小石川』の目論見は正しい。
『先ほどは反応されなかった』仕込みだが、
それは『黒峰の行動に隠れたから』だ。

『テルヤ』:
「う、ッ ・ ・ ・」

(――――違う、コイツのスタンドは『イズ』に似てるんだ)

        (物音はブラフで立てられる……!) 

つまり、『注意を惹く余地』が、まだ残っている。『一拍』。

          ヒュッ

                 「!? こ、このッ」

   『ピタッ』

     (――――!? フェイン、ト ・・・ナイフを無駄にするとこだったッ)
 
 (今攻撃を仕掛けるべきなのは『ベットのヤツ』の方だ、ウン!)

放った『指』は、さらに彼の注意を惹く。 ――――『二拍』。
『彼が何をしようとしたか』は見えないが、
『何かをしようとして、フェイントだと気づき、止めた』。 ――――『三拍』。

そして『発進』した『オールナイト・トレイン』の動きに反応せざるを得ない。『四拍』。
その『巨体』に見合わぬ速度に応じ、敵の『反撃』を掛けようと動いた、のだろう。

                     ば   さっ
                                     シュッ!

速度に乗せ、すれ違いざまに『タオルケット』を掛ける『黒峰』――
そのために伸ばした『手』に、一筋の切り傷が走る。
恐らく、刃物をまだ持っていたのだろう。痛みが遅れて来る。
とはいえ『深く斬り付ける』ほどには即応出来なかった。
小石川の放った指がゆえに、反応が遅れたのだろう。

その、反撃のために用いた、時間―――――『五拍』『六拍』『七拍』。

            ド
『テルヤ』:
「―――――――あッ?」

                        シュッ

それだけ『反応』が遅れたならば――――『速度の等しい一撃』を、回避は出来ない。
『指』を、『手』を、『中継点』とすることで『スーサイド・ライフ』の射程は『6m』に達する。
もっとも、精度が高くとも『動き回る』『透明な』的に正確に『直撃』させるのは困難な事だが、
しかしその点を、『黒峰』が被せ、抑えつけ、固定した『タオルケット』による『位置』の特定が埋める。

投じられた『スーサイド・ライフ』は、『テルヤ』の脚を深く切り裂き――――後方の地面に突き立てられた。 
射程はぎりぎり、手から『2m』範囲内。『強制解除』には至らないが、『小石川』は一時的に武器を失う。   

                         ボトッ …
                                      ボトッ … 

「う ……ぐ、なんだ……『布』……斬られたッ……」


だが。引き換えに得たものは大きい。脚を切り裂き、タオルケットをかぶせ、そして位置取りとして『挟みこんだ』。

721小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/11(月) 19:03:42
>>720

『スーサイド・ライフ』にとって、
『ヴィジョン』である『ナイフ』は『能力の核』だ。
それを手放してしまった時点で、戦力の大部分は失われる。
しかし、『何も出来ない』訳ではない。

  「『出雲さん』――お願いします……!」

『針』を構える出雲に向かって呼び掛ける。
『タオルケット』によって位置が特定された今なら、
命中させられるかもしれない。
それが不可能だったとしても問題はない。
この行動の一番の目的は、
『テルヤに出雲の存在を意識させること』なのだから。
『攻撃が来る』と思わせることで、
注意を散漫にさせる効果を狙う。

もし『投げナイフ』がテルヤに突き刺さっていた場合、
『手』で『スーサイド・ライフ』を掴んで(>>717)、
そのまま追撃を行うつもりだった。
だが、『スーサイド・ライフ』は地面に突き立っている。
すぐに回収することも考えたが、
今は攻める方を優先しなくてはいけない。

 パーツ
『部位』の射程は最大『10m』。
本体からテルヤまでは『6m』だから、『射程圏内』だ。
テルヤから『2m』の位置にある『手』を操作し、
『負傷している方の足』を掴んで『引っ張る』(パス精DCC)。
もし『出血』が見えるのであれば、簡単に見分けはつく。
先程は容易く振り払われてしまったが、
ダメージを負った分だけ力は落ちているはず。
僅かな時間稼ぎにしかならないかもしれない。
それでも、既に接近している黒峰の援護には十分だろう。

余裕があれば、『物陰』に設置してある『指』を引き戻す。
音で注意を引く手は使ってしまった以上、
もう残していても意味はない。
                  パーツ
『ナイフ』を捨てた今、使える『部位』は一つでも多くする。
足を掴むのが最優先なので、
そちらに支障を来たすようであれば止めておく。
また、『外』に置いてきた『耳』で、
『タクシーの音』が聞こえないかどうかを確認したい。

722黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/12(火) 23:23:31
>>720
「ぐ、……刃物……っ!」

(武器を手元に残すのは、当然といえば……当然……!
 ……幸い、まだ致命的な攻撃は受けていませんが……見えない刃は厄介ですね……)

『オールナイト・トレイン』から降りつつ、ふかふかの羽毛布団を発現して『オールナイト・トレイン』の両手で持たせておく。
タオルケットを被ったままでも刃物をやたらめったらに振り回すことは可能だろうが、しかしそれはせいぜい腰くらいの高さまでで足元にまで下げることはないだろう。
あるいはタオルケットを払ったり『タオルケットを透明化する』可能性もあるが、その場合でも黒峰はテルヤの背後側にいるので反応は遅れることになる。
いずれにせよ『屈んで足払い』すれば、まず間違いなく反撃を受けずに転ばせることができるはず。

723『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/14(木) 21:15:36
>>721(小石川)

『出雲』:
「………………了解、ッス!」

                ダ   ダッ

出雲は――――小石川の言葉に、『敵』へと『針』を投じる!

『テルヤ』:
「――――!? ああぁッ!?」

               『ザスッ』

『出雲』:
「……っ、『タオル』だけ」

――――が、これは『命中』しなかった。
厳密に言えば、命中はした。だが突き立てられたのは『タオルケット』に、だ。
出雲の表情を見るに、それは『望ましい』結果ではなかったらしく、
実際『レイト』がそうなったような『動きの繰り返し』も見られない。

『出雲』:
「―――――――――『直撃』させられなかった、ッスかッ!」

          『シュン』

針は即座に『解除』される。自動ではなく、出雲の意志らしい。
いずれにせよ、出血は『見えない』が、足元の草が『血に濡れる』のは見える。

                『ガシッ』

『テルヤ』:
「うっ……!?」

             ドッ

ゆえに、『足を引っ張る』のはさほど難しい事ではない。
出雲の投擲で、気を『足元』から彼の方へ引かれていたのも関係したか、
ほとんど抵抗らしい抵抗も出来ないままに、血濡れの足は姿勢を崩す。

そこに『黒峰』の放った『足払い』が合わされば――――テルヤは、あっけなく転倒する!

>>722(黒峰)

スタンドから降り、『羽毛布団』を発現し――――ここで問題が起きる。

『オールナイト・トレイン』は『四足獣』のスタンド。
両の前足で『抑えておく』事は出来ても、『保持』は困難だ。
とはいえ、発現自体は出来た。また『黒峰』が今背後に回っていて、
足払いを掛ければ『転ばせる』ことが出来るのは――――

『テルヤ』:
「うッ……!?」

                ドッ 

『事実』だ。

加えて『小石川』が『手』によって足を引っ張った事も重なる。敵は完全に転倒する!

>両者

そう、転倒したのだ――――それは『タオルケット』抜きでも分かる。
足元の草や、血痕などを見るまでも無い。

             『キラ』

                   『キラ』


『テルヤ』:
「し、しまッ…………」


地面に尻餅をつかされた状態で、『ギリースーツ』を纏った男が再び現れた。
右手には『ナイフ』――――特別なつくりなどには見えない。普通の市販品。
彼のヴィジョンからは急速に『きらめき』が失われていくのも、また見える。

          ダッ

『出雲』:
「……流石! もう『かくれんぼ』は終わりッス、ここで『動きを止める』ッ!!」

                    ダッ

『テルヤ』:
「ま、待…………ぐ、くッ、こんな…………!」

それを見た出雲は、針を投じ終えた腕を追随させ、敵へと駆けよる―――――!

724小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/14(木) 23:27:13
>>723

  「――『テルヤさん』」

おそらく、『決着』は近い――と思う。
今までの様子を見ると、ここから逆転するような手段を、
テルヤが隠し持っているとは考えにくい。
そんな策があるなら、とっくに使っているだろう。

  「……ごめんなさい」

ただ、最後まで『油断』は出来ない。
出雲が接近する前に、『本体』でテルヤに『1m』近付き、
『手』を浮遊させる。
そして――『脚の傷』に『爪を立てる』(パス精DCC)。
これで、『出雲の攻撃』が完了するまでの時間を稼ぐ。
もう不要かもしれないが、『指』を引き戻せたなら、
両方とも本体の傍らに待機させておく。

  「『出雲さん』――お任せします」

念のため、『目』で周囲を再確認する。
イズの言い残した『別の新手』が来ていないかどうか。
それを確かめる。

725黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/16(土) 23:23:25
>>723
「抵抗は……させません……!」

羽毛布団に『オールナイト・トレイン』の爪を引っ掛けて、テルヤの右手のナイフに突き刺さるように被せて押さえつける。
これで布団に刺さったナイフは振り回せず、手放さない限り右手も自由に動かせない。
(小石川や出雲の邪魔にならないよう右手のみを拘束)

726『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/17(日) 23:25:08
>>725(黒峰)
>両者

『テルヤ』:
「あ……謝るくらいなら、止めッ……こ、こんな……!」

             「ぐ」

               「ああッ!?」

足に立てた『爪』が、『集中力』を奪う。
そして『オールナイト・トレイン』の『羽毛布団』が、
柔らかく、静かに、破壊一つ伴わず『武器』を奪う。

「こんな、よ……よせよッ! おれを殺したら『あの人』が黙っ――――」

――――『スタンド使い』にとっては、両翼を?がれたようなもの。

『見えざる難敵』……その衣は、もはや完全に剥がれた。
習熟した『スーサイド・ライフ』の超絶技巧と、
『オールナイト・トレイン』の破壊力と多様な手札。
この終幕に居合わせた二人が、『無力化』に成功した。

『出雲』:
「――――――――――ッラァァァァッ!!!!!」

                   ド

                       ご
                         ォッ!!!

『テルヤ』:
「あがッ ……」

                      ――――― ドサ

                              『シュゥゥゥーーー ・・・』

そして出雲のスタンドの『掌底』が、
『難敵』の顎を打ち抜き――――仰向けに、『気絶』せしめた。

『出雲』:
「……殺しちゃいないッス。『イレテ・ユンヌ・ファワ』……『精度』は、中々のもんッスから」

           オ

                  オ
                          オ
                                 ォォォ
                                        ォ  ・・・・

「……おれ一人じゃ、こいつ一人でも『危なかった』」

「上手く言えないんで……シンプルに言うッス。……『ありがとう』」

風が静かに、しかし確かに唸る。『紅鏡町』の――――そして一同の危機は、ひとまず『排除』した。

>>724(小石川)

今の所『新手』がやってくる気配はない。
注意喚起の言葉は、慎重すぎる彼ゆえの杞憂だろうか?
それとも……いずれにせよ、『長居』をするほど『その危険』は増す。

そして。

                         ―――― ブロロロ

『耳』の方は、目当ての『音』を拾った。車が来る。『タクシー』で間違いあるまい。

727小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/18(月) 15:45:02
>>726

  「――……『終わった』ようですね」

張り詰めていた緊張が、緩やかに治まっていく。
イズ達は去り、テルヤは倒れた。
『目に見える脅威は消えた』と考えていいだろう。
しかし、まだ問題は残っている。
『これからどうするか』ということだ。

         スッ

『手』を使って『スーサイド・ライフ』を地面から引き抜く。
続けて『手』と『指』を『接合』。
『目』と『耳』は残しておく。
テルヤを送り込んだのは『狡猾』な人物。
最後まで油断は出来ない。

  「黒峰さん――傷の手当てを……」

バッグの中には持参した『包帯』が入っている。
本来は、自傷した際に使うために常備しているものだ。
それを使って、黒峰の脇腹を止血したい。
使い慣れているので、もたつくことはないと思う。
『スーサイド・ライフ』が邪魔になるなら、脚に刺しておく。

  「……『外』に『タクシー』が到着したようです」

そして、テルヤの脚にも同じように『包帯』を巻く。
きっと、彼が傷付くことで悲しむ人間もいるだろう。
出来る限り、もう誰も傷付かないようにしたい。
彼を傷付けてしまった自分に、
そんなことを思う資格はないのかもしれない。
それでも、このまま放っておくことは出来なかった。

  「出雲さん――あなたの助けがあったからこそです……」

  「……『お願い』があります。
   彼の――笹暮さんの話を聞いて頂けませんか?」

笹暮に近付き、口元を覆っている布を、
『スーサイド・ライフ』で切除する。
それから、出雲の方に向き直る。
出雲の同意が得られるならば、脅威が去った今、
笹暮も『当初の目的』を遂げることが出来るはず。

728黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/19(火) 20:30:01
>>726-727
「……ありがとうございます、小石川さん……」

ありがたく手当を受けておく。
ほぼ自分の仕事は終えた。
到着した天雨達に説明する必要があるし、ついでにスマホを回収する必要もある。

「私は外へ出ようと思いますが……彼はどうしましょう……?」

テルヤを指す。

729『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/20(水) 21:18:01
>>727(小石川)
>>728(黒峰)

そう、『終わった』……小石川はその言葉に、『実感』を覚える。
紅鏡町と出雲、或いは『鞘と刃』の全てが終わったわけではあるまい。
第二・第三の危機が『いつか』『どこかで』あるかもしれない。
だが今日巻き込まれた者としての戦い、『イズ』一味との戦いは幕引きだ。

小石川の『目』にタクシーが見えた。『帰りの足』もアレで不足は無いだろう。
その気になれば、もういつでも『紅鏡町』を離れる事は出来る…………
(※以降、希望する時点で『離脱』可能。ただし表明後にも1〜2レスは続く場合も有)

そして小石川は黒峰に、そして…………『テルヤ』にさえ包帯を巻く。
どちらも重傷という程ではない。しばらくは痛むかもしれないが、『無事』だ。
敵さえ『労わる』その行為に、出雲は意外そうな顔こそするが止めはしない。

『出雲』:
「コイツは……気に掛かる存在では、あるッス。
 でもおれがここで『尋問』したってどうなるわけでもない」

「それに――――『その筋の人間』が、やる気みたいッスから」

ずれた飛行帽を手で直しながら、出雲は『笹暮』を見やる。
その口を覆う布を、『スーサイド・ライフ』が切り裂いた。

『笹暮』:
「ゲホッ………………ああ……まずは、『感謝』を。しなくてはならない。
 俺の任務が……果たせるのは、お前達のおかげだ……間違いなく」

「いや……それ以前に、こうして生きて話が出来ているのも、だ。……礼を言いたい」

笹暮は、深く頭を下げる……『小石川』への恩義は殊更に強いだろう。
そして、タイミングは偶然の一致……彼の『組み替えられて』いた部分が、
元通りに『戻って』いく。『デストルドー』の能力射程か、持続時間の経過か。

『笹暮』:
「……その男の身柄は、『アリーナ』で確保させていただきたい。
 根本的な疑問が残ってる……『なぜ俺がここに来る事がバレていた』?
 いや……そもそも何故『ここ』の存在を知って動けていたのか。
 ……『イズ』の背後にいる者が『情報系』というだけなら話は早いが」
 
「その『協力者』について……『アリーナ』は、知る『責任』がある。
 簡単に口を割るか……『こいつ自身ちゃんと知っているのか』も、分からないが」

立ち上がる事は叶わないようだが、
笹暮は緩慢な動作で身を起こす。

『笹暮』:
「だが……今はそれより、『任務』を果たさねばならない」

「……この空間を『維持』するスタンド使い。
 その風貌……お前で、間違いないようだが」

彼の任務は、紅鏡町を維持するスタンド使いとの接触だった。
……『出雲』を探していた。それが今、この場で叶っていた。

『出雲』:
「…………だったら? 外に迷惑は、掛けてないつもりッス。
 迷い込んだ人間が出たのも……『外から穴を開けられた』から」

「まあそりゃ……話すくらいはしても良い、ッスけど」

出雲は、複雑な表情でそれに応える。
攻撃的な拒絶ではなかったが、『愉快』そうには見ていない。
穴を開けたのが笹暮であるとハッキリ理解していれば尚更だったろう。

『笹暮』:
「………………余裕もない。単刀直入に言おう。
 大まかな人物像と、『能力』についてだけで
 『詳しい事』こそ聞かされていなかった……
 だが、俺がここに来た理由は『お前』にある。
 お前という存在について……『推薦』を受けた」

笹暮はその様子に何事かを思案する風だったが、
やがて重い口を開く。『剣呑さ』は、見られない。

「この『町』を出て、『アリーナ』に来て欲しい…………俺は、『スカウト』だ」

730小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/20(水) 23:11:20
>>728-729

  「……分かりました」

笹暮に対して、小さく首を縦に振る。
テルヤの身柄を『アリーナ』が確保する。
それが最も現実的な方法だろう。
テルヤの行く末は気掛かりだったが、
『見逃す』ことは新たな災いを招きかねない。
そうしたとして、『情報源』であるテルヤ自身も、
無事でいられる保障はないのだから。

ただ、テルヤから情報を引き出すのが簡単とは思えない。
抜け目のない人物なら、
自分の部下が捕まった場合のことも考慮しているはず。
口の堅い人間を送るか、あるいは重要な情報は教えないか。
いずれにしても、対策はしていると考えるのが自然だ。
しかし、そのことについて自分が考えたとしても仕方がない。

  「黒峰さん――『外』の方は、お任せします」

天雨達への状況説明は黒峰に一任し、この場に残る。
笹暮の話には、まだ続きがありそうだ。
普通、何の見返りもなしに、
『スカウト』が成功するとは考えにくい。
『アリーナ』側も、そのことは理解しているはず。
何らかの『交渉材料』がある――と思える。

だが、出雲の『紅鏡町』に対する執着心は、
並大抵のものではない。
余程のことがない限り、承知することは有り得ないだろう。
もし自分が彼の立場だったとしても、そうするからだ。
『死に別れた愛する人』と再び出会えるのなら、
そのために全てを捧げられる。
私も――そう思う。

731小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/21(木) 01:12:15
>>730

  「――彼は『外』へ連れて行きましょう」

  「黒峰さん……お願い出来ますか?」

倒れているテルヤに肩を貸して、その身体を起こす。
黒峰が承諾してくれるなら、『オールナイト・トレイン』の上に、
テルヤを寝かせておきたい。
彼が持っていたナイフは取り上げて、バッグの中に収めておく。

732黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/21(木) 21:23:35
>>729
「了解です……」

テルヤを『オールナイト・トレイン』に乗せて外へ出る。
スマホを回収し、天雨達に状況を説明。

733『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/22(金) 02:05:46
>>730-731(小石川)

『黒峰』に外を任せる――――『タクシー』は帰りの足でもある。
場合によっては、彼女はそのままそれに乗り込む事になるだろう。
『幕』は既に引きつつある。今『紅鏡町』で紡がれるのは、『その先』だ。
運び出されるテルヤを一瞥する笹暮に、出雲は言葉を返す。

『出雲』:
「…………言っちゃなんスけど、
 ここにいれば、なにも困らないんスよ。
 出る理由も、あんたらに付く理由も無い。
 おれは『今に満足して』……」

出雲の『紅鏡町』への執着は、小石川にとっては重なるものだ。
笹暮とて、『何も知らない』で臨んでいるはずはない。

『笹暮』:
「………………『お前を推薦した者』は。そうは考えていない」

その声色は、自信とまでは言えないが裏付けが感じられる。

『出雲』:
「……おれの考えの、何が分かると?」

『笹暮』:
「さあ、な。俺には分からん…………
 だが……浅い読みではあるが、
 『能力』に限度があるのは推測できる。
 空間の方も……維持をするお前の方も」

『出雲』:
「ハッ! おれの『イレテ・ユンヌ・フォワ』にッ、限度なんて……」

対する出雲の声には、徐々に不信が滲んでいた。
負傷者である笹暮に対してだからこそ、
あるいは小石川が立ち会っているからこそ、
己を抑えている部分もあるのだろう、と思わせる。

『笹暮』:
「それに」

「『お前の会いたがっている人間』には……
 もっと深い所で、分かるのかもしれない」

『出雲』:
「……は……ッ!?」

その『熱』が、笹暮の言葉を聴いて漏れた『疑問符』の中で、霧散したようだった。

>>732(黒峰)

スマートフォンは無事に回収できた。
テルヤを乗せた『オールナイト・トレイン』を連れて、
黒峰は『外』……天雨と緑里に、合流する。

『緑里』:
「なるほど……ひとまずは『解決』、って事ですね〜」

           「『大元』の黒幕は、ともかく」

『天雨』:
「ええ……そのようですわね。
 つまり、『安全が確保された』とは言えない。
 この場からは、一刻も早く離れるべきですわ。
 少なくとも……『残る理由がない』者は」

            ス…

天雨は『タクシー』の後部座席を指さす。
彼女自身、会話のために降車はしているが、
増援が不要となった今『長居』のつもりは無いらしく、
手荷物などは車内に残しているのが見えた。

「黒峰さん。小石川さんは……やっぱり、
 ここからすぐに離れるつもりは、無いようだったかしら?」

『緑里』:
「『多少』なら待つべきでしょ〜けどね、そこは『話通り』なんでしょ?」

           「『帰りの手段は自分で考える』って。……薄情ですけど〜。
              待ってる内に『敵の増援が来た』じゃ、お話にならないですよ」

『天雨』:
「……ええ、残ると言っていたのは彼女自身の意志。
 『リスク』を度外視してまで、そのフォローに回るのは『合理』を欠く……けれど」

「…………気が変わった可能性もありますわ。待てる範囲では、待ちましょう」

車に乗り込めば、後は小石川を待つ事になる。積極的に動く理由は終わる。
何かやり残した事……あるいは気がかりなどがなければ、『乗り込む』事を選ぶべきと感じた。

(※車に乗り込む場合は、当ミッションでの『黒峰』PCのレスは『何もなければ』それが最終になります)

734小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/22(金) 13:33:11
>>733

『推薦者』――
その人物が笹暮を動かした存在だと考えていい。
テルヤの上司と同じく『指示する者』。
全く気にならないと言えば嘘になる。
しかし、それについて尋ねることはしない。
不用意に話を拗れさせる要因に成り得る。
笹暮が答えるとは限らないし、
全てを知っている訳ではないかもしれない。
いずれにせよ、出雲も言及していない以上、
こちらから聞く必要は感じない。

  「――出雲さん」

  「『なぜ応答が無いのか』……ご存知ですか?」

出雲に動揺が生じた隙に口を挟む。
『小角』の協力で得た『情報』。
この瞬間、それを活かせる。

  「『あなたのため』です」

  「『紅鏡町』が在る限り、今回のように、
   あなたに危険が及ぶ可能性が残り続ける」
   
  「だから――呼び掛けても『応答しない』」

  「一度でも会えば、また会いたくなってしまうから……」

  「あなたを思うからこそ……『会いたくても会わない』のです」

笹暮の説得を援護するという理由もある。
ただ、それ以上に強いのは、
『事実』を伝えておきたいという気持ちだ。
このままでは、お互いの思いが分からないまま、
ずっと擦れ違い続けてしまうだろう。
出雲は『呼び掛け』を続け、相手は拒否し続ける。
その時間を永遠に『繰り返す』というのは、
あまりにも『残酷』すぎる。

735黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/05/22(金) 22:44:09
>>733
「中で話がどうなるかわかりませんが……私が別れた時点では、『すぐに戻る』というふうでは無かったように思います……」

車に乗り込む。

736『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/24(日) 03:20:47
>>734(小石川)

踏み込めば『聞ける』可能性はあるにせよ、
小石川は『聞かない』事に意味を見出す。
最良かは分からないが、『正しい』考えだろう。
説得が重なったからか、笹暮も言及はしない。

そして、その『説得』もまた――――――

『出雲』:
「……………………………そう、なんスね」

出雲に、それを信ずるにたる『根拠』は無い。
『小角』の『イル・ソン・パティ』の能力は、
彼女の能力が『事実』と知り、また信じる事でこそ、
情報の『確度』を保証するもの……『信じさせる』効果は無い。

だが、『小石川』の言葉には『実感』があった。
『聴こえのいい言葉』ではない、『熱』があった。
あるいは、小石川という人間への信頼からかもしれない。
あるいは、『出雲』の中に、『その可能性』は埋火として燻り、
真に迫った言葉がそれを燃やしたのかもしれない――――

彼はしばらく、地面を見ていた。あるいは、己が立つ『紅鏡町』を。

『笹暮』:
「『会いたい人間』に会う方法は、待つだけとは限らない」

そして笹暮が、示唆的に言葉を続ける。

「……『なぜ、この場所を俺が知っているのか』。
 俺には……単に『ここを教えられた』というだけの事。
 『上はなぜ知っているのか』……それは詳しくないし、
 大きな意味があるとも、考えてはいなかったが………」
 
黙する出雲に、言葉を続ける。
『この町を作った人間以外、この町』

「お前にとっては……それは、大きな『意味』があるはず」

彼がそれをどう受け取っているのかは、分からない。
だが、『小石川』の説得を受けた時点で――――彼の揺らぎは、既に。

『出雲』:
「……………ここには。『おれの記憶』と『あいつの存在』だけはあった」

             「悲しくっても」

                   「ホンモノじゃなくても」

「記憶の中の『あの町』があった。……『仲間』たちが、いたんス。
 それを形作ってる……あいつの『能力』も、間違いなくあった。
 あいつの能力なら……ここでなら、また会えると思ってた。
 残し続けてれば、会いたい時に会えはしなくても、『いつか』……」

「来てくれると……思ってたんス」            

  「……だから繰り返し続けた。何度も、何度も、何度も、何度も、この町を」 
  
                          「…………」
               クルッ

彼は、『歩き出す』――――『出口』ではなく、『紅鏡町』の中へ。

「…………」

「お別れを、してきます。『長居は危険』――――分かってる。                                            
                     それでも、この町に……おれの『挽歌』に」            

                                        「さよならを」

737『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/24(日) 03:21:15
>>735(黒峰)

『緑里』:
「ま〜〜〜………俺らに出来るのは、『待つ』か『行く』か」

      「とりあえず……もうちょっとは、待ちますか〜〜〜」

                       ・ ・ ・  バタン

車のドアが閉まる。
カーシートに背を預けると、
疲労と、負傷による倦怠感が黒峰にのしかかる。

『天雨』:
「…………少なくとも一般人が無事に帰れたのは、きっと、
 貴女という『抑止力』がこちらにいると、相手が知っていたのも大きい。
 やれることは、全てやりましたわ。貴女は……『責務』を果たした。
 それだけは、間違いない事……あとは、彼女もそうある事を信じましょう」

小石川は町の中で、『何か』を成し遂げるのだろうか――――
あえて介入する事を選ばないなら、『待つ』事が最大の貢献にもなり得る。
落ちていく意識は、黒峰を、久方ぶりに感じる『眠り』へと誘う ・・・

つまり――――この『不思議な町』で起きたことは、起きて見ていた『現実』だ。
次に目を覚ましても消えない『記憶』として、それを持ち帰る事が、出来るだろう。

             黒峰 唯『オールナイト・トレイン』  →  『紅鏡町』から脱する。

(★報酬、負傷などの『リザルト』は全体の終了をもう少々お待ちください)

738小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/24(日) 11:29:40
>>736

根拠を示せない以上、否定されることは覚悟の上だった。
だが、そんなことは関係ない。
やれるだけのことをしておきたかったという、それだけのこと。

  「笹暮さん、少しだけ待っていて下さい」

笹暮の言葉からは、複雑な背景の存在が窺い知れる。
しかし、それを自分が知らなければならない理由は薄いだろう。
心に引っ掛かったのは、そこではない。

  ――『治生さん』……。

『会いたい人間に会う方法』――
その一言が心の中で強く響いた。
『この命を絶てば会える』という甘美な誘惑が、
胸の奥に生じる。
無意識にバッグを探り、『自傷用』の『果物ナイフ』を取り出す。
それを手にしたまま、両目を深く閉じる。
まもなく、静かに『ナイフ』をバッグの中に戻した。

  「……近くまで、ご一緒します」

出雲は、これから『別れの挨拶』に向かおうとしている。
そんな時に『血』を見せてしまっては、
最後の場面に水を差すことになる。
『目』と『耳』を『接合』し、『スーサイド・ライフ』を『完全解除』。
帽子のつばに両手を添えて角度を水平に戻し、
居住まいを正して出雲の後に続く。
『紅鏡町』の終焉を見届けるために。

739『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/24(日) 23:09:44
>>738(小石川)

複雑に入り組んだ背景を知らなくとも、人は『本質』に近づける。
笹暮の『示唆』するような話し振りには『意味』があるのだろうが、
考え尽くした言葉より、小石川の『共感』が、より彼に近かった。

        『シュ ン ・・・』

この『戦い』の中で活用し尽くした『スーサイド・ライフ』が、消えた。
超長期の発現となったが、その刃には不思議な程に『活力』を感じた。

              ザッ …

                   ザッ…

『笹暮』:
「ああ……仕事柄、待つのは得意だ。
 ……そいつを『外に出そうとした』以上、そうする『責任』もある」

「ここで待つ……どうせ、動き回れる身体でもないからな」


笹暮を背に、出雲は…………小石川は、『紅鏡町』の中へと歩いていく。
彼は小石川の同行に礼は言わない。が、止める事もない。最後の巡礼へと、歩くだけ。

          ザッ…

『出雲』:
「………………………」


風景は移り変わる。森を抜け、遊園地が見える。遠景には赤い屋根の群れ。
出雲は、無言でカメラのシャッターを切りながら、歩いていく。
 
               ザッ…

この歩程は、彼にとっては無限に等しい時間かもしれないが……小石川にも十分な時間ではある。

                   ザッ

出雲は、遊園地の敷地から覗く観覧車を見上げ、歩く。
特別な想いは、この町の全てに対してあるのだろう。
その全てに時間を割けない事も、彼は理解していた。

彼に何か……あるいはそれ以外でも、『何か』到着までにする事があれば、今のうちかもしれない。

740小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/25(月) 20:24:58
>>739

  ザッ……

『赤』に彩られた奇妙な世界――『紅鏡町』を歩く。
誰も知らない町。
本来ならば存在しない町。
『維持者』である出雲の力が働かなくなれば、
一時の幻のように消えてしまうのだろう。
これから訪れるであろう『結末』を思うと、
この町の儚さが一際強いものに感じられた。

          スゥ……

出雲の背中から、『右手の指輪』に視線を移す。
『左手の指輪』と対になった『形見の指輪』。
しばらくの間、目線を落として指輪を見つめていた。
有り得ないと思いながらも、『彼の声』が聞こえることを、
心の何処かで期待していたのかもしれない。
この耳を打つのは、どこまでも続く『静寂』だけ。

私は『彼』に会うことは出来ない。
会いたいと思ったことは何度もある。
いっそ一思いに自分の喉を掻き切り、
命を断ち切りたい衝動に駆られたことは数え切れない。
しかし、その度に辛うじて踏み止まった。
『生きなければならない理由』があるから。

この胸には『約束』がある。
『彼の命の分まで生きる』という誓い。
顔を合わせることも、声を聞くことも叶わない。
それでも――約束がある限り、この『想い』を貫くことが出来る。
『真の愛』とは『死を超越する愛』だと、私は信じている。

出雲の考えは分からない。
彼も、私の考えは分からないのだから。
ただ、この瞬間――私は彼に自分自身を重ねて見ていた。
だからこそ、出雲の心が救われることを心から願った。
私が彼に同行したのは、そのためだったのかもしれない。

                     ザッ……

741『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/26(火) 03:56:19
>>740

赤い空。赤い建物。その中で生きる人々も、夢幻。
紅鏡町の風景は――――『偽り』だとしても、
生きた町として小石川の視界の中を流れていく。
町は、その終わりを悟る事なくただそこにある。

            ザッ

                ザッ


『出雲』:
「…………『なくなった』ものは、二度と見る事が出来ない」

           ザッ

「でも、『また見たい』って気持ちは『あっていい』と思うんス」

小石川に、話しているのか。独り言なのかは、読み取りづらい。

                   ザッ

「そして……『それが叶うことがあっても良い』……」

「この世界には『スタンド』がある……先に進んで、
 進んで、進み続ければ……いつか『奇跡』もあるかもしれない」

                     「でも」

        ザッ

                ――――  ザッ

「もし『叶わない』としても……時間はきっと、先に進めなきゃ、いけないんスよね」

―――― ・・・ やがて、出雲が足を止めたのは『日時計広場』だった。

「今から、この町を『終わらせ』ます……『イレテ・ユンヌ・フォア』。
 時計の針で『時間を繰り返す』能力……創り出せるのは、『秒針』『長針』『短針』」

                          『ズギュン!』              

「そして『日時計』の『指針』――――この町は『1日』を繰り返してた。
 『もう存在できない』現実にたどり着かずに……ずっと同じ夢を繰り返して、
 ずっと続けて来た。おれのスタンドには、そうする事が出来たし、
 おれはそうする事しか、出来なかった。『終わらせたくなかった』」
 
「町も……そこにいる仲間も、町を作るあいつの力が、ここに残り続ける事も」

出雲は、日時計の『指針』の前に立ち、『イレテ・ユンヌ・フォア』の腕を発現する。
 
「……おれの『日時計』を消せば、『繰り返す時』は終わる」

      ザッ

「つまり、『維持できなくなった』世界は『解除』されます。……ここは本当は、『もう存在しない町』」

                 「おれの記憶の中にだけ、ずっと残す町だから」

螺旋状に構成された赤い外骨格を纏う、漆黒の豪腕が、その『指針』へと、ゆっくりと伸びる。

742小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/26(火) 18:13:32
>>741

出雲の『イレテ・ユンヌ・フォア』と、自身の『スーサイド・ライフ』。
似通っている部分があったとしても、
彼と自分は同じ人間ではない。
辿って来た『道筋』や、その先に得た『結論』が違うのは当然だ。
互いに宿る『精神の象徴』の差異が、
それを浮き彫りにしているように感じた。
しかし、『共感』する事は出来る。
この町を残したかったという気持ちも、
また会いたいと願う気持ちも、痛い程に分かる。
その彼に対して、自分が出来ることは何か。

  「『ここ』に『私』がいます」

  「『あなたの選択』を『ここ』で見届けます」

『命』は永遠ではない。
あらゆる要因によって、いつの日か『終わり』を迎える。
だが、そこで全てが終わりではない。
残された者が『記憶』として引き継ぎ、
『未来』に繋げていくことが出来る。
『彼』が、私の心に思い出を残してくれたように。
『紅鏡町』の根源が、出雲の心に深く根ざしているように。
そして、『出雲の選択』を、自分が見届けることが出来るように。
連綿と続く一本の絹糸のように、
果てしなく紡いでいくことが出来る。
その一端は、『ここ』にある。

  「『私』は――『それ』を決して忘れません」

この町の存在、この町の人々、この町で起きた出来事。
それらの全てを、生きている限り記憶し続ける。
それが――『私に出来ること』なのだろう。

  「……『あなた』は、どう思っているのですか?」

呟くように発した言葉は、
まだ見ぬ『紅鏡町の本体』に向けられたものだった。
このまま何も告げることなく、
全ての思いを胸の奥に閉じ込めたまま、
出雲と別れるつもりなのか。
私には『約束』があった。
それがあったからこそ、今日まで生きてこられた。
もし、それがなかったとすれば、既に命を絶っていただろう。

  「『そうする』のが心からの本心なら……私は止めません」

  「『そうでない』のなら……」

だから、私は『そう言った』のかもしれない。
本当に『これでいいのか』どうか。
それが、『二人』にとっての『救い』になるのだろうか。
『出雲が救われること』を願う。
同時に、『出雲が想う相手が救われること』を願っている。

743『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/27(水) 23:53:16
>>742(小石川)


小石川が発したつぶやきに、『答え』は帰ってこない。
だが、いつの間にか遠くに――――視界の端に『少女』が立っていた。
訪れた『遊園地』の、パレードの隊服のような衣装を着た、年若い少女。
小石川に、小さく頷く。

                   スッ ――――

『出雲』:
「…………小石川さん、貴女は『強い』ッス。
 『優しい』から……あなたの強さは人にも伝播する。
 周りの人間の背を支える、その『優しさ』が『強い』」

「もう一度言わせてください。 ……『ありがとう』」

       『カチッ』


             「―――――――――――『さよなら』」

二つ目の言葉は、小石川に向けられたものでは無いのだろう。
『イレテ・ユンヌ・フォア』の手が『指針』に触れ、それらが共に『消えた』。

                       
                   ジジッ 
                               ジジジ ・・・


『赤い空』が、ほころびを見せ始める。
急速にではないが、ごく緩やかに、本来の『終わり』を思い出していた。

                   ジジ 

『???』:
「ええ―――――――――――『さよなら』」

        「この夢は醒めなきゃいけないの。
         あなたのために。全ての人のために」

            「でも、『夢』は何度だって見られるもの。
             覚えててくれるなら。いつか幸せな夢で」

少女の声が、世界に響く――――その姿は、ふと、消えていた。


        「――――――『またね』」


彼女が『何』だったのかは、『出雲』にしか分からないのだろう。


『出雲』:
「………………………っ」


彼は一度だけ振り返り、そして『今』へと歩き出す。
『小石川』も、何かすることが無いのであれば、それに着いて出ていくのが良さそうだ。
 
                ――――そしてそれは、この町の『幕引き』を意味する。
                       だが幕が閉じても、物語は『演者』の記憶に残るものだ。

744小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/28(木) 05:05:38
>>743

『幻の町』を繋ぎ止めていた『力』が消え、『終わりが始まる』。
世界が静かな終焉を迎える中、無言のまま、ただ佇んでいた。
全ての発端となった『二人の別れ』を見守るために。
自分に出来ることは、言葉を掛けることでも、
他の何かをすることでもない。
『全てを見届けること』――この瞬間、
それが自分の成すべきことなのだから。

  「今すぐでなくとも――」

『少女』が消えた後、半ば無意識の内に口を開く。
それは出雲に向けたものだったのか。
それとも自分自身に向けたものだったのだろうか。
あるいは、両方だったのかもしれない。
いずれにしても、言葉を紡いでいたのは確かだった。

  「いつか、きっと――」

『先』に歩き出す出雲の背中を見つめる。
それから、『少女が立っていた場所』に視線を移す。
何もない『空白』に向けて、私は言葉を送る。

  「だから――『待っていて下さい』」

おそらく、何十年も後のことになるだろう。
『五十年後』かもしれないし、『六十年後』かもしれない。
その間、耳元で囁く『誘惑』に耐えて生き続け、
長い時間を待たなければならない。
それでも、いつか『会える時』が来る。
『約束』を果たし、この命を全うした時、きっと『彼』に会える。

  「――『治生さん』」

精一杯の微笑を湛えて、私は『彼』の名前を口にした。
視線の先には、誰の姿も見えていない。
それでも、たとえ見えなくとも、そこにいてくれると信じている。
だから、私は『未来』に歩き出すことが出来る。
いつの日か、胸を張って『彼』と『再会』するために。

745『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/29(金) 01:53:45
>>744(小石川)


小石川の言葉に、答える者は無い。
『過去』が幻として現れるような、甘美な奇跡もない。
あるのは『今』――――そして、その先に待つ『未来』。
いつか、また、会える。『未来』には『希望』がある。
それが傍目には幻想に喩えられるようなものでも、
『心』に希望を抱く事が、絶望の過去を超克する術となる。

                              ジジッ

                   ジジジ ・・・


消えゆく『幻』の町は、消えない記憶として残る。
『過ぎ去る』べき時を縫い留め続けてさえ、
『スタンド能力』は、いずれ解けてしまう魔法だ。
だがそれを織り成す『心』は、保ち続ける事も出来る。

――――『小石川』にとっての『人生』も、また続く。

         ジジ


                  ――  ザッ

いつしか、小石川と出雲は『外』にいた。
終わりかける世界が綻びを広げたのか、
あるいは、沈思の中、復路を歩き切ったのか。

広がる森に『赤』は無い――――『紅鏡町』は、痕跡さえない。
振り返れば広がる『空間のほころび』も、今では閉じつつあった。

――――続く人生の中、過ぎ去った時間は『過去』となる。

『笹暮』:
「俺の『任務』は……完了だ。
 ……お前達も『為すべきこと』を、為したのだろう」

「『そういう顔』を……している。
 『全て』が解決したわけではなくとも、
 『今』を生きる事が出来ている顔を」

        「いずれにせよ…………『星見町』までの足は、俺が用意する。
           『アリーナ』に連絡を取れば……そう時間はいらないだろうさ」

外には『笹暮』が待っていた。ある程度回復したのか、樹に凭れるように立っていた。
――――『何か』出雲や彼と話しておく事がなければ、『帰りの足』に乗り、『長い一日』は終わるだろう。

746小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/05/29(金) 18:00:34
>>745

長い道程を経て、『今日』という日を振り返る。
多くの人々と関わり、多くの出来事が起こった。
全てが終わった今、それらは既に『過去』のものとなっている。
しかし、『繋がり』が途切れることはない。
『今の自分』が立っている場所は、
過ぎ去った『過去の先』なのだから。
私は歩き続ける。
『今』の先に待つ『未来』へ辿り着くために。

  「……お待たせしました」

笹暮に向けて会釈し、それから出雲を見る。
彼らの身を案じる者は、きっと胸を撫で下ろすだろう。
誰も悲しまずに済んだことが、何よりの報酬だった。

  「お二人とも――」

  「ご無事でいらっしゃることを嬉しく思います……」

  「本当に……」

信頼できる仲間として行動を共にした『黒峰』。
天雨や小角を始めとした『スタンド使い』。
『乗客達』およびガイドの『矢田』と『運転手』。
そして――『イズ達』と『テルヤ』。
一日の間に関わった全ての人々の顔が、次々に浮かぶ。
彼らが無事であれば、彼らを想う者も、傷付かずに済む。
たとえ頼りない『理想』であろうとも、それを叶えることが、
私の『願い』。

  「長い……『長い一日』でした」

そう感じるだけで、実際は短い時間に過ぎない。
だが、その中で得たのは決して小さいものではなかった。
この事件によって、『決意』を新たにすることが出来たのだ。
それが、私を支える『力』になってくれる。
その『力』が、私を『未来』へ導いてくれると信じている。

  「――『行きましょう』」

『約束』を果たすため、『居場所』に戻る。
『星見町』――『今の自分』がいるべき場所。
そして、『希望』が待つ『未来』へ繋がる場所。

747『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:04:30
>>746(小石川)

『笹暮』:
「少なくとも……俺が無事なのは、お前のお陰だ。
 『気持ち』だけじゃあなく……お前の『力』があったからだ」

「――――迷い込んだ、他の人間達も。
 お前たち巻き込まれたスタンド使いの尽力が、
 『犠牲』を一人も出さずに事態を収めたんだ。
 ……『アリーナ』は、お前たちへの賞賛と感謝を惜しまない」

ここにいる者だけではない――――
『バス』に乗って先に立ち去った者たちも含めて、
誰もが『無事』のまま、この長い一日は終わった。
目立った負傷のある黒峰も、長く残る傷ではない。
敵であった一味でさえ、『テルヤ』以外は負傷は無い。

戦いにおいて、多くの者は敵を倒す事に力を尽くす。
だが、『傷付け合わない』ために願い、尽力する事が出来る。
小石川の強さは、そこにあるのだろう―――――

『出雲』:
「ええ―――――行きましょう。『星見町』へ」

                       「……『今』の、続きへ」


やがて……笹暮が呼んだ『アリーナ』の者が、
帰りの足、『車』に乗って一同を迎えに訪れる。

どこにも存在しない、夢幻の町。
そこに鎮座した『流星刀』……『鞘と刃』。
それを狙う一味と、その背後に立つ謎めいた『協力者』。
いずれも、『夢幻』ではない。

そして、町で出会った人々。
積んだ経験。願い、叶えた『理想』。
多くの人間と織り成した、『未来』への道筋。
それもまた『現実』だ。
 
今日、紅鏡町の物語は終わる――――――そして、『星見町へと続いていく』。                                  

――――――――――――――――――――――――――――――――――

小石川文子『スーサイド・ライフ』 →『無傷』 
                       『ツアー会社』より『10万円』
                       『アリーナ』より『70万円』 計『80万円』

黒峰 唯『オールナイト・トレイン』 →『左手切り傷』『右脇腹刺し傷』『全治2週間』
                       『ツアー会社』より『10万円』
                       『アリーナ』より『70万円』  計『80万円』

宗海『エトセトラ』           
ヨロズ『ボーダー・リーヴァー』      
城井 達己『サクリファイス・セオリー』 →『無傷』 『ツアー会社』より『10万円』


――――――――――――――――――――――――――――――――――

                          『サヨナラ_エレジィ・タウン』→おしまい。

748『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:15:59

【紅鏡町の住民】『出雲 明』のスタンド。
屈強な体躯を誇るヴィジョン。
螺旋状に巻き付く『真紅の外骨格』を身にまとう。

能力は――――『時を繰り返す』事。
スタンドの手から『歪んだ時計の針』のような物体を作り出し、
それを突き刺すことで、対象とその周囲の時間を『ループ』させる。

出せる針は『秒針』『長針』『短針』に加えて、
いわゆる『日時計』に用いられる『指針』が存在し、
先に挙げた三本はそれぞれ『秒・分・時間』単位のループを、
そして『指針』は『1日』単位のループを引き起こし続ける。

一同が見た際は『腕だけ』の様子だったが、
本来は通常通り、『全身』がある人型スタンドらしい。
超長期の『指針』の発現は、まるで『砂時計』のように、
彼の精神と体力を徐々に消耗させ、ヴィジョンを喪わせていった。

なお、紅鏡町の『空間的隔絶』は彼の能力とは無関係。
彼の能力は、作り出された『空間』の本来の解除を踏み倒し、
半永久的に『維持』するためだけに振るわれていたと思われる。

『イレテ・ユンヌ・フォワ』Il etait une fois
破壊力:? スピード:? 射程距離:E(1m)
持続力:A 精密動作性:? 成長性:E

749『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:18:48

【協力者】『草間 輝矢(テルヤ)』のスタンド。
ギリースーツのようなデザインの纏うタイプ。

通常の『迷彩効果』とは逆に、
彼は『動き回っていると見えなくなる』。
発現時には『きらめき』で覆われていて、
動き始めるとそれは少しずつ散っていく。
十分に動けば、きらめきの消失と共に、
彼の姿は『視認』する事が不可能になる。

手に持っている物も能力は反映され、
手放しても『動いている限り』は反映が続く。
投擲による『目に見えない狙撃』は、凶悪。

『マイ・ソロ・ホロウウォーク』My Solo Hollow Walks
破壊力:C スピード:B 射程距離:E(1m)
持続力:E 精密動作性:C 成長性:B

750『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:24:53

【侵入者のリーダー】『イズ』のスタンド。
人型で、各部に無数の『線』が入っている。
どこか継接ぎのようだが、よく見れば規則的。

自身のヴィジョンを『バラバラ』に分解し、操る。
ヴィジョンに触れたものも、『バラバラ』になる。
バラバラになったものは『ブロック玩具』状になり、
このスタンドの手によって自由に組み替えられる。

それ以上の詳細は不明。

『デストルドー』Destrudo
破壊力:? スピード:? 射程距離:B
持続力:C 精密動作性:? 成長性:D

751『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:27:45

【侵入者】『ゴウ』のスタンド。
『オモチャの水鉄砲』のようなヴィジョン。
銃身の後部に鎖状のパーツを有しており、
これの先端が本体の『腕』などに繋がる。

戦闘時には『血液』を『弾丸』にし、乱射する。
また『血の契り』を交わせば、その相手の手にも、
性能はやや劣るが同質の銃を発現させられる。

それ以上の詳細は不明。

『フレッシュ&ブラッド』Flesh and Blood
破壊力:B スピード:B 射程距離:?
持続力:? 精密動作性:? 成長性:B

752『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:30:23

【侵入者の下っ端】『トウゲ』のスタンド。

両肩に『温度計』が付いた人型のヴィジョン。
肩から中指の先まで、紫色の『管』が通っている。

本体の『感情状態』に応じて、
『温度』の上下を発生させてしまう。
能力対象に出来るのは『自身の肉体』のみ。
ただし、体液などもその範疇に含まれる。

威嚇程度にしか使われず、詳細はほぼ不明。

『コールドヘイト・ウォームブラッド』Cold Hate, Warm Blood
破壊力:? スピード:? 射程距離:?
持続力:? 精密動作性:? 成長性:B

753『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/05/31(日) 02:34:52

【侵入者の紅一点】『レイト』のスタンド。

『異性』の『好感度』を情報化して、把握する能力。
その上で特定の条件を満たせば、相手を『宝石』に変える。

詳細の大部分は不明。
戦闘には不向きな能力と見られる。

『ソーシャル・ノウ・ハウ』
破壊力:? スピード:?  射程距離:?
持続力:? 精密動作性:? 成長性:?


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