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重工業・造船・航空機スレッド

1 とはずがたり :2006/01/08(日) 12:55:59

http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/juko.html

947 とはずがたり :2017/11/03(金) 22:42:16

日本政府もビックリ、インド版新幹線が走る危うい道
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171103-00018285-forbes-bus_all&p=1
11/3(金) 17:00配信 Forbes JAPAN

日本の新幹線方式を採用するインド初の高速鉄道計画が、いよいよ本格的に動き出した。インド西部グジャラート州アーメダバード、商都ムンバイの約505キロを最速2時間7分で結ぶ計画で、実現すれば現行の3分の1程度と大幅な時間短縮となる。
 
インド政府は、日本の高度成長のシンボルともなった東海道新幹線を「インド版新幹線」の構想と重ね合わせ、経済発展の後押しにしたいと期待を寄せる。一方の日本政府も、人口減で国内市場が縮小していくことから、海外へのインフラ輸出を積極的に推し進めていく姿勢をとっており、インドでの新幹線導入を成長戦略の足がかりにしたいとの思いだ。高速鉄道計画をめぐり、日印両政府の思惑は一致しているように見える。
 
だが、順調に滑り出しながらも、その先行きは決して順風満帆とは言えない。日本とインドの描くビジョンにはズレがあり、それが将来的に大きな亀裂にもなりかねないからだ。実現に向けて走りだした「インド版新幹線」の道程には、青信号と黄信号がそれぞれ灯っている。

日印首脳会談のため、安倍晋三首相が政府専用機でアーメダバード空港に降り立った9月13日、アーメダバードの市内はちょっとした興奮状態にあった。

主要な道路沿いには安倍首相とモディ首相の写真が入った歓迎の看板があちこちに掲げられ、中には同行している昭恵夫人が入っているものも。高層住宅からは両首脳の全身をかたどった大型のポスターが掲げられ、到着した安倍首相夫妻はモディ首相と小型のオープンカーに乗り、沿道に大勢の人が押しかける中を、中心部に向けてパレードをしたのだった。

日本の警備当局は「パレードをやるとは直前まで知らされていなかった」と頭を抱えていたが、グジャラート州はモディ首相が知事を務めていた「お膝元」。共産圏の指導者張りの凱旋ムードに日本側は終始押されっぱなしだった。
 
だが、そうしたインド側の対応に頭を抱えていたのは警備当局者だけではなかった。首相に同行してきた国土交通省の幹部もまた、困惑の表情を浮かべていた。国交省の幹部が同行してきたのは、首脳会談の主要テーマの一つが高速鉄道計画で、翌14日には「目玉行事」として高速鉄道の起工式が予定されていたからだ。そのために日印で周到な準備を行ってきたにもかかわらず、直前になってインド側が高速鉄道の開業時期を当初の「2023年」から「2022年」へ、一方的に変更してきたのだった。
 
変更の理由を尋ねても、幹部は「聞いていない」「わからない」と繰り返すばかり。インドのメディアは「高速鉄道の開業は、2022年の独立記念日(8月15日)にしたい」との政府高官の言葉を伝えていた。地元記者は「(2022年は)インド独立から75年の節目。そこに標準を合わせることで、国民に実績をアピールしたいのだろう」と見る。

東海道新幹線が着工から完成までにかかった期間は5年半。インドの高速鉄道は2018年に着工されることから工期は4年半しかなく、日本政府の関係者からは「そんな短期間でできるはずがない」との呆れ声も聞こえてきた。

「高速鉄道」ではなく、「選挙鉄道」
もちろん、これを「インド的」な無茶ぶりと片付けてしまうこともできる。しかし、高速鉄道を自らの実績としたいモディ首相にとっては、こうした無茶ぶりにも、政治的な意図が色濃くにじむ。

モディ首相は14日、安倍氏とともに出席した起工式で演説し、「(高速鉄道は)新しいインドのシンボルになる」と力説した。だが、実際の着工時期と大きく隔たるこの時期に敢えて起工式を行った背景には、12月にグジャラート州議会の選挙を控えているという政治的理由が大きい。

2019年にはインドで総選挙が行われ、そこで与党・インド人民党(BJP)が大勝すれば、モディ首相は盤石な権力を伴って2期目に入ることができる。地元グジャラート州での議会選挙で圧勝することを、モディ首相がその布石と位置付けていることは間違いないだろう。野党からの「高速鉄道ではなく、選挙鉄道だ」といった批判は、決して的外れではない。
 
そうした「政治」の臭いがプンプンと漂うインドの高速鉄道に、日本政府は破格の好条件で手を差し伸べている。総工費は1兆800億ルピー(約1兆8600億円)と見積もられ、このうち8800億ルピー(約1兆6000億円)は年利0.1%、償還期間50年という条件で円借款を供与する。円借款の金利は通常年1.4%ほど。起工式の演説で、モディ首相が「ほとんど金利ゼロで日本は資金を提供してくれた」と絶賛するほどの厚遇ぶりだ。このほかに日本は技術研修などの人材育成も行い、まさに至れり尽くせりの対応をとる。

948 とはずがたり :2017/11/03(金) 22:42:35
>>947
こうした厚遇からは「インドをインフラ輸出の成功例にしたい」という日本側の狙いがのぞく。日本は2015年にインドネシア・ジャワ島の高速鉄道受注で中国に敗れているだけに、インドへは官民挙げて新幹線を売り込んできた。国交省の幹部は「(高速鉄道が)開通すれば、新幹線の実力を世界にアピールできる」と皮算用する。

ここで大きく立ちはだかるのが、安全性に対する問題だ。インドは鉄道の総延長が約6万6000キロに及び、開業も1853年と日本より古い歴史を持つ(日本は1872年)。しかし、車両や線路などの設備は老朽化が目立ち、事故や遅れも頻発している。

8月19日には、首都ニューデリーから車で3時間ほど北上したウッタルプラデシュ州カタウリで列車が脱線して車両の一部が民家に突っ込み、20人以上が犠牲となる事故が発生。地元紙によると、過去10年間での脱線事故の死者は458人に達しており、線路を横断中の事故も含めた鉄道関係の死者は年間2万人に上るとも言われる。

首脳会談が行われた直後の9月29日には、ムンバイの鉄道駅につながる歩道橋で密集した人たちが将棋倒しになって22人が死亡する事故が起きており、高速鉄道計画を進める政府に対して「安全対策を優先しろ」との批判が高まった。
 
インドでの安全性に対する意識の低さは、鉄道に限ったことではない。道路では自動車が交通マナーを無視して逆送し、道の真ん中にマンホールのフタがアリ地獄のように開いていたりするのは日常茶飯事だ。だが、新幹線の開業後に大事故が起こってしまえば、それは「インドだから仕方ない」では済まされない。開業以来、事故を起こさずに安全性を最大の売り物としてきた新幹線のブランドに大きな傷が付くことになる。

「メーク・イン・インディア(インドで作ろう)」政策を尊重
日本は、JR東日本グループで建設コンサルタントを手掛ける「日本コンサルタンツ」など3社連合を組み、設計作業を進めている。

インドは日本と違って50度に達する高い気温や雨季の洪水といった厳しい自然環境下にあることから、工事は難航も予想される。さらに、当初のFS(事業化調査)では線路の約6割を盛り土とする予定だったが、インド側の要望でほぼ全線を高架化する方向となっており、建設費が上昇する可能性もある。インドの公共工事でいつも問題となる土地収用も終わっていないことも不安要因だ。
 
また、日本側にとっての更なる障壁は、インド政府の掲げる「メーク・イン・インディア(インドで作ろう)」の政策だ。JR東日本などは、車両やシステムを丸ごとインドに輸出したいと考えているが、国産にこだわるインドにとってはすべてを受け入れるのは難しい。モディ首相は起工式で「技術は日本から来るが、動力部品や製造はインド国内で手掛ける」と述べており、今後の議論となることは必至だ。
 
さらに、日本はインドが計画している残り6路線にも新幹線方式の採用を求めているが、交渉に進展はなく「白紙の状態」(インド鉄道省関係者)が続いている。鉄道車両メーカーは「1路線だけでは採算に合わない。インド全部で新幹線が走ってもらわないと、進出した意味がない」と打ち明ける。残り6路線をめぐっては中国や韓国、欧州勢が参入に意欲を示しており、コストを中心に激しい競争が展開されるだろう。

インドは、最初の路線こそ新幹線方式を導入し、惜しみなく援助する日本を最大限に持ち上げているが、こうした「蜜月ぶり」がほかの6路線にも通用するとは限らない。誇り高きインドのしたたかな外交戦術に、日本の新幹線も翻弄されることは十分に考えられる。
 
国交省の幹部は「『他路線も新幹線で』という思いは、十分インド側に伝わっている」と話すが、当然ながら、それは希望的観測に過ぎない。日印のさまざまな期待や思惑を乗せた「インド版新幹線」の先行きがはっきりと見通せるのには、まだまだ時間がかかりそうだ。

Forbes JAPAN 編集部

949 荷主研究者 :2017/11/07(火) 23:06:14

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22931940R31C17A0XD2000/
2017/10/31 16:30 日本経済新聞
三菱重工、手痛い「虎の子」火力の不振

 三菱重工業が連結売上高の3割を占める「虎の子」、火力発電設備事業の思わぬ不振に見舞われている。同社は31日に発表した2018年3月期の業績予想で、営業利益を従来の2300億円から1800億円に修正。直接の要因は火力の大型案件計上が今期に間に合わないことだが、頭が痛いのは市場の低迷が数年続きそうな様相であることだ。

記者会見する三菱重工業の小口正範CFO

 「火力発電事業がかなり厳しい状況にある」

 31日の決算記者会見で小口正範・最高財務責任者(CFO)は通期見通しを下方修正した背景について、厳しい見方を示した。ガスタービンなど火力発電設備が含まれるセグメント「パワードメイン」で、「3000億円の大型案件2件が来年度にずれた」(小口CFO)うえ、「市場が低調」と説明した。

 同部門の通期の営業利益の見通しは1450億円から1000億円に引き下げた。全体の下方修正の大部分を占めたかっこうだ。

 パワードメインの売上高の4分の3を占める火力発電事業は、14年に日立製作所と統合して設立した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が手がける。足元の年間売上高は約1兆円で、設立当初の計画を4000億円ほど下回る。小口CFOは「想定していた2兆円の事業規模は現実的ではない。どこまで低めに見るか」と語り、事業計画の修正を示唆した。

 「長納期化で受注が売上高に計上される時期が後ろずれしている」。パワードメイン長でMHPS社長の安藤健司・三菱重工副社長は6月のパワードメイン事業戦略説明会でこう語っていた。ただ、今回の業績予想修正で、計上時期のズレに加え、受注環境の悪化も明らかになった。

 火力発電で競合する独シーメンス幹部は「ガスタービン市場は今後2〜3年は苦しい状況が続く」と話す。シーメンスはこうした状況を踏まえ、風力発電を中心とした再生可能エネルギー、工場のデジタル化事業を強化。鉄道車両事業では仏アルストムとの事業統合に踏み切るなど、ポートフォリオの組み替えに力を注ぐ。

 一方、三菱重工では火力発電に代わる次の事業の柱は見当たらない。国産ジェット旅客機「MRJ」の開発費増など今後も“持ちだし”の状況が続く。「中長期的には火力市場は復活するはずだ」。小口CFOの言葉からは、火力にすがらざるを得ない苦しい台所事情が透けて見える。

(林英樹)

950 荷主研究者 :2017/11/12(日) 11:33:52

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23138980W7A101C1000000/
2017/11/6 14:45 日本経済新聞 自動車・機械
不況造船に「官の恵み」 潜水艦や護衛艦の建造・改修

 川崎重工業は6日、神戸工場(神戸市中央区)で防衛省向け潜水艦「しょうりゅう」の命名・進水式を開いた。最新鋭潜水艦「そうりゅう」型の10隻目。東アジアや日本近海で緊張が高まるなか、政府は海上防衛を増強する方針。世界的な商船の船価低迷に苦しむ造船各社にとって官需が“恵みの雨”になっている。

川崎重工が進水・命名した潜水艦「しょうりゅう」(6日、神戸市中央区)

 しょうりゅうは基準排水量2950トン。全長84メートル、幅9メートル、高さ10メートル。水中速度は20ノット。捜索能力やステルス性能を高めた潜水艦で、建造費は約520億円。2019年3月に引き渡され、海上自衛隊の呉基地(広島県呉市)か横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備される予定だ。

 防衛省の潜水艦は、川崎重工と三菱重工業が毎年交互に1隻ずつ建造してきた。政府は21年までの10年間で、海上自衛隊の潜水艦を16隻から22隻体制に増強する計画。両社の建造能力から年1隻の新造ペースを変えるのは難しいが、既存艦を修理・設備改良し、少しでも長く使えるようにして対応する。

 こうした状況を踏まえ、川崎重工は19年度までに総額約150億円を投じ、神戸工場で潜水艦の修繕設備の増強工事を進めている。修繕用ドックの中央に仕切りを設け、同時に2隻の潜水艦を修理できるようにするほか、潜水艦に使われるリチウムイオン電池関連の設備も拡張する。

 潜水艦だけではない。政府は今年、機動力を高めた最新鋭の護衛艦計8隻を新たに発注。三菱重工と三井造船が手がけることが決まった。海上保安庁も巡視船を増強するなど、造船各社の官需への期待は当面続きそうだ。

(林英樹)

951 荷主研究者 :2017/11/19(日) 11:44:37

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00450519
2017/11/14 05:00 日刊工業新聞
アスターなど、300度C耐熱コイル 19年度量産化

 【仙台】アスター(秋田県横手市、本郷武延社長、0182・24・1377)は住友精化などと共同で小型で従来比1・7倍程度の300度Cまで耐えられるコイルを開発した。耐熱性が高いため体積400ccのステーター(固定子)に300アンぺアの大電流を流し込める。航空機や自動車のパワーデバイスに応用できる。2019年度に量産化し、20年度に売上高17億―20億円を目指す。

 同コイルはアスターが開発した「アスターコイル」に、住友精化が産業技術総合研究所東北センターと共同開発した粘土質の無機質剤「タフクレースト」の電着被膜を組み合わせて耐熱性を持たせた。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプログラムで生まれた成果を組み合わせた。

 開発で連携したIHIの実験によると、同社の航空機用モーターと比較した場合、最大出力での連続作動時間は自然空冷条件で、従来比3・5倍以上の850秒以上を確認した。出力密度は容積1リットル当たり24キロワットと同社従来比2倍程度を達成した。

 アスターコイルは金属同士を接合させる独自の締結技術により、段階的に太くなるモーターコアの形状に沿った形で成形する製品。モーター内部に占めるコイルの占積率が、通常の5割程度から9割以上となり出力が大幅に上昇する。

 想定される用途の一つは、モーターの小型・軽量化需要の高い航空機エンジンのアクチュエーター。油圧式などが一般的だがモーター駆動にする研究が進んでいる。高温下での使用が考えられる部位での導入も期待される。

(2017/11/14 05:00)

952 荷主研究者 :2017/11/19(日) 12:02:36

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23524690V11C17A1LC0000/
2017/11/16 1:31 日本経済新聞 中国・四国
三菱重工業、広島製作所内に事務所2棟 約1100人勤務

 三菱重工業は15日、広島製作所(広島市)の観音地区に2棟の事務所棟が完成したと発表した。総工費は約70億円。西棟には同製作所内に分散していた子会社の本社機能が移転。東棟には12月に三菱重工業などが出資する英プライメタルズテクノロジーズの日本法人の本社が都内から移る。2棟には合計約1100人が勤務する。

三菱重工業が広島製作所内に完成させた2棟の事務所棟(広島市)

 同日、現地で完成式典を開いた。2棟はいずれも7階建てで合計の延べ床面積は約2万5千平方メートル。Wi―Fiやテレビ会議システムを整備、サウジアラビアなどイスラム教徒の来客を想定した祈祷(きとう)室も用意した。三菱重工業の吉儀有史執行役員は式典で「外国のお客様を迎えても恥ずかしくない環境が整った」とあいさつした。

 西棟には化学や液化天然ガス(LNG)プラントのコンプレッサーを生産する三菱重工コンプレッサ(広島市)の本社機能を移し、既に約650人が勤務する。同社の山根康幸社長は「(経営の)意思決定を早める」と話した。

 東棟にはプライメタルズテクノロジーズジャパン(東京・港)が12月1日付で本社を移転する。鉄鋼メーカー向けの製鉄機械を生産しており、海外営業や技術開発、調達の機能も集約する。都内から社員約40人が移るのを含め約450人が勤務する予定だ。

 三菱重工業によると事務所の集約で発生する空きスペースは、広島製作所の外にあるグループ企業の拠点を移すなどして活用するという。

 広島製作所全体の受注額は年1500億円規模。観音地区は分社化が進み、三菱重工コンプレッサやプライメタルズテクノロジーズジャパンなどがある。江波地区では三菱重工業が主に米ボーイングの航空機の胴体パネルを生産している。

953 とはずがたり :2017/11/24(金) 18:10:39
> 離陸する前に、胴体が地面をこすりそうなMRJ。だが、針路変更のポイントはあった。MRJの開発中枢にいたOBが興味深い証言をしてくれた。7年前、このOBはボーイングの幹部から「737のコックピットを使ったらどうだ」と持ちかけられ耳を疑った。
> コックピットを共通化するメリットは計り知れない。操縦士や整備士の訓練コストを削減できるうえ、新たな機体への抵抗感も薄れる。全世界に9000機以上(2017年時点)を販売した737だ。そもそも一サプライヤーにすぎない三菱重工が航空機を作ることを、ボーイングが快く思っていたはずはない。千載一遇のチャンスだった。
> だが当時の三菱航空機幹部はこの提案を一笑に付した。「開発は自前で、という一点に凝り固まっていた」と、このOBは悔しそうに語る。

#13 初のキャンセル濃厚 MRJ、7年前の痛恨
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23701630Q7A121C1000000/
コンフィデンシャル 自動車・機械
2017/11/22 6:30日本経済新聞 電子版

 三菱航空機が開発する国産初のジェット旅客機「MRJ」が初の注文キャンセルに見舞われる可能性がでてきた。オプションを含めて40機分の購入契約が消える公算が大きい。これまでに計450機を積み重ねてきた受注が減るのは初めてだ。しかし、それもほんの小事にみえてくる。MRJはもっと構造的な危機に陥っている。

■40機、2000億円 契約の行方

 その不安は、米国の地域航空の再編から始まった。かつて4大航空会社と呼ばれた米イースタン航空は1991年に経営破綻した。一時現大統領のトランプによる買収などを経たが、09年に別会社として再生。三菱航空機との間でMRJ、40機(購入権含む)の契約に調印したのは2014年9月のことだ。そのイースタンが再度経営危機に陥り今年6月、アリゾナ州フェニックスを地盤とする米スウィフト航空に買収されることが明らかになった。

 「近い将来、ボーイング737は13機から18機程度増えるだろう」。新規航空機計画についてスウィフト航空の意向が伝わると、三菱側に危機感が走った。契約中のMRJについての言及がなかったからだ。

 交渉に近い関係者は「注文を維持するのは難しいだろう」と認める。そもそも2019年の納入を反故(ほご)にした三菱側にも非はある。三菱航空機の広報は「個別の契約についてはお話できない」と話すが、カタログ価格にして2000億円弱に上る大型契約が消えてなくなる公算は大きい。

 MRJはこれまでに、全日本空輸(ANA)25機のほか、米TSHから100機、ミャンマーのエア・マンダレーから10機などこれまで計447機(基本合意含む)の受注を積み重ねてきた。もっとも恐れるシナリオは、200機を発注したスカイウエストなど米国勢が一斉にキャンセルに動くことだ。

 「YS―11」以来、約40年ぶりの国産旅客機としてMRJの開発が始まったのは2008年。ローンチカスタマー(初号機の顧客)であるANAへの納入は2013年を予定していたが、5度の延期の末に7年遅れの2020年に先送りした。その間に航空会社の業界再編が進んでしまった格好だ。

 米連邦航空局(FAA)をはじめ各国の航空当局から取得する型式証明(TC)の取得に手間取っているのが最大の要因とされるが、実はもっと根本的な問題がある。顧客となる航空会社の心変わりだ。

■ライバルはあえて様子見

 「航空機屋さんは燃費、燃費と言うけど、今は(超大型の)ボーイング747でもなければ燃費なんてそれほど気にしていませんよ」。大手航空会社で整備部門の責任者を務めたOBはこう語る。MRJは従来機に比べて3割の燃費改善が最大のセールスポイントだった。目指す方向性は正しかった。史上空前の原油高が続いていた、2008年時点では。

 この頃の原油価格(WTI)は1バレル100ドル前後まで高騰していたが、直近は半分の50ドル程度に落ち着いている。航空会社の最大の関心事は燃費よりもむしろ、導入時の初期コストに移った。100席以下のリージョナルジェット(RJ)ではカナダのボンバルディアと並んで高いシェアを持つブラジルの航空機メーカー、エンブラエルは市場の変化に巧みに対応している。

 70〜90席級のMRJに対しエンブラエルが2021年に投入するのは「E175―E2」。低燃費をうたい、エンジンもMRJと同じ米プラット&ホイットニー(P&W)の機種を搭載する。だが今エンブラエルが売り込みを強めているのは一世代前の「Eジェット(E1)」。「E2を急いで投入しようなどという気は、エンブラにはサラサラないだろう」(航空関係者)

954 とはずがたり :2017/11/24(金) 18:10:59
>>953-954
 MRJの5度目の延期が明らかになった昨年末、エンブラエルもE2の投入を21年に先送りした。300機弱の受注を確保しており、開発も順調。表向きは「米国の規制緩和に合わせて遅らせただけ」(商用機部門営業責任者のアーヤン・メイヤー)としているが、MRJの後ろで環境を見極めようという余裕が伺える。

 MRJのカタログ価格は47億円だが、航空機ビジネスで価格などあってないようなもの。これまでの商談は1機あたり30億円前後が中心とみられる。これに対し「エンブラエルは20億円台の前半でEジェットを売っている」(国内大手メーカー)。燃費に関心を失っている航空会社に高いE2を売るより、低価格のEジェットでつなぐのが当然だ。

■日給10万円の外国人技術者

 「新たな受注は取らなくて良い」。米ボーイング、欧州エアバスが激しい受注競争を繰り広げた6月のパリ国際航空ショーを前に、三菱航空機の営業部門に通達が回った。異例の自制指令だ。パリには始めてMRJの実機を伴って乗り込んだが、実際、ふたを開けてみると受注はゼロだった。

 新型の航空機が利益を出すには10年以上かかるケースも珍しくはない。三菱重工は当初、300〜500機をMRJの採算ラインとみていたが、今や販売価格を維持できたとしてもこの規模の受注ではとても追いつかない。受注獲得のピッチをはるかに上回るスピードで開発コストが膨張しているからだ。

 MRJの開発コストは三菱重工が当初見込んだ2000億円弱を大きく上回り、すでに5000億円弱に達したもようだ。三菱航空機は今年3月の時点で500億円超の債務超過に陥った。

 「名古屋では英語と広島弁が話せないとやっていけません」。ある三菱航空機の社員は冗談交じりに話す。

 MRJを自らの直轄事業とした三菱重工社長の宮永俊一(69)と、業務執行責任者として開発を指揮する篠原裕一(59)は広島県の事業所出身。その宮永は1月、外国人技術者を大量に動員して型式証明の取得作業をテコ入れする方針を打ち出した。三菱航空機の開発人員約2000人のうち外国人は600人を超え、外国人比率は3割に達している。

 ある外国人技術者は日給10万円の高給を手にしているという。多くは世界中の航空機開発の現場を渡り歩き、ノウハウを提供するプロの出稼ぎ労働者だ。ボンバルディアやエンブラエルのノウハウも持ち込み、開発作業を主導している。「かつて外国人技術者は手足で、意思決定には参加させなかった。今はどんどん決定させている」(三菱重工関係者)と社内も驚くほど、外国人頼みが鮮明になっている。

■ボーイングの提案を一蹴

 離陸する前に、胴体が地面をこすりそうなMRJ。だが、針路変更のポイントはあった。MRJの開発中枢にいたOBが興味深い証言をしてくれた。7年前、このOBはボーイングの幹部から「737のコックピットを使ったらどうだ」と持ちかけられ耳を疑った。

 コックピットを共通化するメリットは計り知れない。操縦士や整備士の訓練コストを削減できるうえ、新たな機体への抵抗感も薄れる。全世界に9000機以上(2017年時点)を販売した737だ。そもそも一サプライヤーにすぎない三菱重工が航空機を作ることを、ボーイングが快く思っていたはずはない。千載一遇のチャンスだった。

 だが当時の三菱航空機幹部はこの提案を一笑に付した。「開発は自前で、という一点に凝り固まっていた」と、このOBは悔しそうに語る。

 エンブラエルやボンバルディアと並んで、中国も「ARJ21」を開発して猛然と巻き返しに出ている。これまでは中国国内市場を見込んでいるとみられたが、ロシアと組んで各国のTC取得を目指すとなれば話は別だ。飛行機の完成度はともかく、経済援助とのセット販売で途上国に売り込みを始めれば、強力なライバルになる。

 「良いモノを作れば売れる」という意識が今も三菱重工には強い。価格はコストの和にもうけを乗せたものになりがちで、これまで何度となく顧客の不興を買ってきた。試作車を製作しながら量産からの撤退を決めたリニア新幹線車両しかり。多額の損失を出した豪華客船でも甘い見通しのまま開発に突っ走り、自前主義にこだわった。

 7年の間に変わった環境と人心をどうとらえなおすか。日本中の期待を背負う国産機開発は最大の難所にさしかかる。

=敬称略(市原朋大)

955 とはずがたり :2017/11/28(火) 18:27:59

川重、18年度業績目標下方修正 旅客機減産や海運市況低迷などで
ロイター 2017年11月21日 21時04分 (2017年11月22日 01時50分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20171121/Reuters_newsml_KBN1DL1AD.html

[東京 21日 ロイター] - 川崎重工業<7012.T>は21日、2016年に中期経営計画として掲げた18年度の業績目標を引き下げた。売上高は当初の1兆7400億円から1兆6600億円に、営業利益は1000億円から770億円にそれぞれ下方修正した。機体製造を担う米ボーイング<BA.N>の大型旅客機「777」の減産や海運市況の低迷、車両案件の消滅や後ずれなどが響いた。

956 荷主研究者 :2017/12/02(土) 20:39:31

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23706770Q7A121C1X13000/
2017/11/21 6:30 日本経済新聞
造船不況 免れぬ再編、川重、三井造が「台風の目」
焦点インタビュー

 深刻な造船不況が続く中、国内の業界再編で「台風の目」とされるのが、2013年6月に経営統合が破談した三井造船と川崎重工業の造船部門だ。単独で生き残ることが難しいなか、歴史ある総合重工系2社がどう動くのか。それぞれの造船部門トップである川重の餅田義典・船舶海洋カンパニープレジデントと、三井造の古賀哲郎取締役常務執行役員に今後の戦略を聞いた。

 川重の餅田義典・船舶海洋カンパニープレジデントとの一問一答は以下の通り。

 ――主力の坂出工場(香川県坂出市)でドックを2つから1つにしてコスト体質を改善した。
 「昨年12月から坂出工場に『KPS』という独自のカイゼン手法を導入した。構造改革実行会議を毎月開き、(コスト削減などの)目標を設定し効果は出ている」

川崎重工の造船トップ、餅田・船舶海洋カンパニープレジデント

 ――一方、商船の建造は中国海運大手、中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)との合弁2社への委託が増えている。
 「商船は中国合弁2社で坂出工場の3倍を建造するイメージだ。技術力は国内と遜色なく、顧客からの評価も高い。好例は、合弁の南通中遠川崎船舶工程(浙江省、NACKS)が液化天然ガス(LNG)を燃料とした自動車運搬船を世界で初めて建造したことだ。実績を重ねれば(中国製を懸念する)船主の意識も変えることができる」

 ――中国の国有造船大手は政府支援もあり安値攻勢を仕掛けている。
 「中国で造るコストメリットと日本発の高い建造技術を併せ持つのは川重だけ。大連市の造船合弁会社で18年度後半に新ドックが完成すれば、(価格競争の激しい)超大型タンカーやばら積み船などを効率良く建造できる。南通はLNG運搬船など高い技術力が必要な船を手掛ける。2社で役割を分担して競争力を高め中国勢に対抗する」
 「中国2社を含めれば年40隻程度のボリュームだ。日本との共同調達も進めており、航海計器やプロペラなど高品質な日本製機器を一括購入しコスト下げられている。合弁相手のコスコ・グループは海運世界大手であり、NACKSで建造してきた船の約4割を納入してきた。(優先的な受注があるために)造船不況でも助かっている」

 ――ただ、中長期的に生き残るには他社との再編や提携が必要ではないか。
 「一緒になるメリットがクリアにならないと非常に難しい。事業規模が2倍でも赤字なら意味がない。調達コストを下げられるとか、何かしら補完し合う部分が必要だ」

 ――三菱重工業のように造船専業他社と手を組む可能性はあるか。
 「同じくメリットを見つけ出すことが先だと考えているが、可能性はゼロではない。現在の構造改革を進め、目標に達しなかったら(事業売却などの)『プランB』を検討するという流れだ」

 三井造の古賀哲郎取締役常務執行役員との一問一答は以下の通り。

 ――三井造船は18年4月、純粋持ち株会社制に移行し、船舶・艦艇事業を「三井E&S造船」として分社化する。新事業会社の社長として何に取り組むのか。

三井造船の古賀取締役常務執行役員

 「事業子会社には予算や人事など一定の権限を与える。責任感を持ち迅速に採算改善に取り組める。事業本部制度だと『護送船団』になりがち。他本部がもうかれば、『造船は赤字でも』との甘えがあった。社員の意識改革にもつながる。今後2、3年が勝負。船価が低迷しても利益を出せる体制を作り上げたい」

 ――事業子会社にすれば他社との連携にも動きやすいはず。
 「自前主義では生き残れない。造船業界は以前のような好況が二度と訪れない。だから市況が少し上向きつつある今がチャンスだと捉え、他社との連携の可能性について検討している。経営統合や資本提携という形にはこだわっていない。事業ごとに様々な連携があり得るはずだ」

957 荷主研究者 :2017/12/02(土) 20:40:08
>>956-957 続き

 ――三菱重工業は今治造船など専業大手3社と提携したが。
 「専業大手のコスト競争力は大きな魅力だ。一方で我々には設計・開発の技術力がある。重要なのは他社から組みたいと思ってもらえる魅力ある会社になることだ。技術力の強化やコストダウンの努力を進める」

 ――商船が主力の千葉事業所(千葉県市原市)は収益的に厳しい。
 「確かに足元の商船事業は厳しい。でも首都圏に近い立地という利点は計り知れないほど大きい。内航船の修繕事業は引き合いが強く、さらに今後は環境規制の強化に対応するための修繕需要も立ち上がる」
 「東京五輪に合わせて計画されている海底トンネルの主要部材『沈埋函(ちんまいかん)』を製造しているのも千葉事業所だ。(艦艇など)官公庁の船を手がける玉野事業所(岡山県玉野市)、商船と修繕などが主力の千葉事業所で役割分担できれば、さらに企業価値を高められる」

 ――中長期的に生き残るために何をするのか。
 「新社名の『E』はエンジニアリング、『S』はシップビルディングの意味だ。我々はものづくりに徹底的にこだわり造船の旗は降ろさない。新型船開発にも取り組んでいく。業界は優秀な人材集めに苦労しているが、技術力をアピールし魅力ある造船会社にしたい」

 ◇

■聞き手から

 日本の造船業界は大型の商船を手掛ける会社だけで15社近くもある。厳しさを増す収益環境を踏まえれば、再編は避けられそうにない。

 日本船舶輸出組合の統計によると、2017年1〜10月の累計受注量は795万930総トン。環境規制強化前の駆け込み需要の反動で落ち込んだ16年1〜10月と比べれば2倍以上だ。それでも17年は通年で1000万総トンを下回る見通し。国内の主要メーカーの建造能力は1200万〜1300万総トンあり、受注残を食いつぶす状況が続く。

 今後も世界的な船腹の過剰が解消されず、受注の本格回復が見込みにくい。このため、三菱重工業は国内最大手の今治造船のほか、大島造船所、名村造船所との提携交渉で合意。18年1月に造船部門を2つの事業子会社に分社化する。設計技術や低コストの生産技術など強みを持ち寄ることが狙いだ。

 三井造船と川崎重工業にしても船舶部門はいずれも赤字で、単独で生き残るのは簡単ではない。他社との提携に積極的なIHI系のジャパンマリンユナイテッド(JMU)を含めて総合重工系3社の動きが焦点だ。再編に動かなければ、生き残りが難しくなる。

 というのも、世界の造船業界はこれから再び激動期を迎えるからだ。20年代前半に向けて環境など様々な規制が強化され次世代技術の実用化などに多額の開発費が必要となる。各社にとっては再編で高コスト体質の是正という構造改革を進めることが欠かせない。そして、設計技術者など経営資源を結集したり海外での生産拠点の展開を加速したりするなど攻めの戦略が同時に求められている。

(林英樹)

[日経産業新聞 11月21日付]

958 とはずがたり :2017/12/09(土) 20:17:21

苦境の造船、生き残り模索=三菱重は「祖業」分社―総合重工系、再編も視野
時事通信社 2017年12月9日 15時39分 (2017年12月9日 20時06分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20171209/Jiji_20171209X004.html

 三菱重工業や川崎重工業など総合重工メーカーが、苦境の続く造船事業で生き残りをかけてもがいている。三菱重工は明治時代から続く「祖業」を完全分社化し、コスト競争力がある造船専業メーカーとの協業を選択。川崎重工も中国合弁への建造機能の移管を急ぐ。ただ、業績回復への明確な道筋は見えず、将来の再編は不可避との見方も出ている。
 「三菱重工の造船の拠点を結集し、日本でリーダーシップを取って世界に(技術力を)発信していく」。2018年1月1日に設立する三菱造船の社長に就く大倉浩治三菱重工執行役員は8日、1884(明治17)年の長崎造船所の借り受けに始まる三菱重工の祖業、造船再建への決意を語った。「三菱造船」の名称はおよそ半世紀ぶりの復活。「歴史と伝統ある社名」(大倉氏)には再建への強い思いがにじむ。
 だが、視界は不良だ。液化天然ガス(LNG)運搬船などを製造する長崎造船所は現在、年5隻の建造能力がほぼフル稼働の状態。しかし、受注済みの船舶は2019年半ばに建造が完了し、その後の計画は未定。「操業的には底」(大倉氏)が見込まれる中、次の一手は将来を占う大きな転機となりそうだ。
 三菱重工は、巨額損失を出した末に大型客船の建造から撤退。瀬戸際に立たされ選んだのは、本体と子会社の造船事業の再編と完全分社化だ。今後は今治造船など専業メーカーとの分業体制を確立し、量産を委ねる一方、新設する三菱造船などは、設計や開発、高い技術力が必要な船舶の建造などに注力していく方針だ。
 川崎重工も国内での建造を縮小し、中国の合弁工場へのシフトを進める。20年度に投下資本利益率8%という目標を掲げ、困難な場合は事業売却も辞さない構え。
 世界の新造船建造量は、中国の経済成長などを見越して11年まで増加傾向だったが、過剰生産などで急速に縮小。20年に始まる環境規制の強化で新たな需要増が期待されるが、中国、韓国勢などとの競争は激しく、日本造船工業会の加藤泰彦会長(三井造船相談役)は「大きく飛躍できる状況ではない。どうやって生き残るか考えなければならない」と話す。「統廃合が必要だ」(シンクタンク関係者)と、再び再編の動きが活発化するとの見方も根強い。

959 とはずがたり :2017/12/16(土) 14:16:23
海を渡った千代田線車両、「第2の人生」の内幕
日本の技術が安定運行に貢献している
http://toyokeizai.net/articles/-/151638
さかい もとみ : 在英ジャーナリスト 2016年12月30日

人口増加が著しいインドネシアの首都・ジャカルタ。近郊と都心を結ぶ電車が、涼しく快適な乗り物として地元の通勤客の支持を集めている。使われているのは日本から持ち込まれた「昭和の車両」、南の国で第二の人生を送る電車が元気に走り回っている。

「インドネシアの鉄道」というフレーズを耳にすると、中国が昨年受注を決めたジャカルタ―バンドン間の高速鉄道のことを想起する人も少なくないだろう。日本が事業化調査を行ったにもかかわらず、中国が「インドネシア政府の財政支出や債務保証は不要」としたことで結果として落札に成功した。今月伝えられた報道によると、「高速鉄道の用地収用は90%完了」としたうえで、「来年中の工事着手も可能」と関係者がコメントしたという。

JRからのノウハウ提供により安定した運行を実現

この連載の一覧はこちら
一方で日本の鉄道運営のワザは、目に見える形でジャカルタの人々の間で浸透が進んでいる。

本連載の過去記事ジャカルタで大活躍の「205系」に乗ってみた、南武線で失くしたスマホが海外にあったワケでもお伝えしたように、ジャカルタ近郊の電車運行を手掛けるジャカルタ首都圏鉄道会社(PT.KCJ)には900両近い日本製の中古電車が導入されている。JRから車両整備や運行管理のノウハウを提供した結果、より安定した運行を実現し、利用者数が右肩上がりで順調に伸びている。

わずか3?4年前まで、ジャカルタの電車は「ドアは開けっ放し、屋根にまで人が乗る」という異常な状態で運行されていた。電車がいなくなると線路の上を人が歩き回り、場所によっては市(いち)まで立ったりとさんざんな状況にあり、現地の人々の間では「貧困層の移動手段」と位置付けられていた。ところが、軍隊などの力も借りて駅構内や線路施設での秩序維持に注力した結果、「ドアから乗客が乗り降りする普通の乗り物」へと大幅に改善した。その結果、近郊に住むホワイトカラーたちが通勤の手段として、積極的に電車に乗る傾向が高まってきた。

走っている電車が日本からの「お下がり」とはいえ、品質が悪いわけではない。日本において日々メンテナンスがしっかり行われて来た車両は、まだまだ現役で使える。KCJでは、埼京線、横浜線や南武線といった東京首都圏のJR各線で使われていた205系が主力車両として活躍しているが、2016年に入ってから東京メトロ千代田線を走っていた6000系の追加が進み、輸送力の増強に寄与している。

東京で45年も活躍した車両がジャカルタで復活

12月3日、筆者は「南武線車両のシートに挟まっていたスマホ」を発見したKCJのエンジニア、オマットさんと共に現地の電車に乗る機会を得た。

「ボクの会社へ最近やってきた『新しいクルマ』はこれ!」とオマットさんが紹介してくれたのは、昭和44年(1969年)製の東京メトロ千代田線2次試作車「6101F」編成だった。つい先頃まで、東京メトロで走る「最も古い車両」だったものだ。

960 とはずがたり :2017/12/16(土) 14:16:39
>>959-960
この編成は車体裾のサイズの都合で小田急線に入れない、内装の袖仕切りが若干異なる、座席のモケットが茶色などの特徴があったことから、マニアの間では「解体は避けてほしい」「メトロが保存してくれないかな」とその動静が心配されていた。日本では今年5月に運用から退いたものの、幸いなことにKCJへそのまま運ばれ、インドネシアの人々の足として働いている。車両の前頭部が赤と黄色のKCJ色に塗り替えられたが車内の雰囲気は当時のまま、天井を回る扇風機が「昭和の郷愁」をかきたてる。

オマットさんは、「KCJを走る電車の側面ラインは赤と黄色に替えているが、南武線出身の車両はそのまま残しているものが多い」と説明。埼京線などで使われていた6ドア車両の椅子について「日本では3人がけなのに、こっちではみんな4人で座っちゃうんですよね」と笑う。

KCJを走る205系や6000系といった車両に乗ってみると、「ハコが日本製」という見た目だけでなく、空調がうなる音や走行時の揺れ、匂いなどあらゆる感覚から、20年以上前に終わった「昭和という時代」を思い起こさせてくれる。特に高架区間が続くジャカルタ市内の区間を乗ってみると、駅の作りや線路の雰囲気から旧国鉄時代の風情をどことなく感じる。

それもそのはず、この高架は「1980年代前半に日本の支援によって建設されたもので、時期的には武蔵野線が敷かれたころと重なる」のだという。

日本の中古電車、走り続けられるのはあと何年?
今、ジャカルタを走っている日本製中古電車の耐用年数はどのくらいなのだろうか。

かつては「部品が壊れたりしたら別の車両から取って来る」という手段で乗り越えてきたが、今年に入って日本からの交換部品の調達ルートもある程度確保したうえ、「以前に比べ、始業検査や月次検査(マンスリーメンテナンス)などのノウハウが向上したのがここ1年の大きな進歩(オマットさん)」としており、現状の維持管理ができれば少なくとも10年以上は使い続けられることだろう。

一方、今後は新車導入の話が持ち上がってくる可能性もある。ジャカルタでは現在、市内中心部を走る都市高速鉄道(MRT)の建設が進められており、2017年には一部区間が開業する見通しだ。JR東日本から派遣されている前田健吾KCJゼネラルマネージャーは「MRT開業の影響を受け、近い将来、KCJでも新車を入れる機運が醸成されれば」と話す。

インドネシアでは、高速鉄道の建設が進む一方で、ジャカルタ―スラバヤ間を通る既存の線路をアップグレードすることで高速化を図る計画も取りざたされている。ちなみに、同ルートのジャカルタから東に伸びる一部区間は現在KCJの電車が走っている。日本の鉄道運行管理の能力がインドネシアの人々の間で改めて信頼を集める中、既存線高速化のプロジェクトに日本が入り込む可能性はあるだろうか。「昭和の電車」を再生するノウハウが、インドネシアの新たな鉄道の発展に貢献することを期待したい。

961 とはずがたり :2017/12/16(土) 18:45:16
<三菱重工社長>MRJ受注、一部キャンセルも
12月15日 20:25毎日新聞
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20171216k0000m020098000c.html

 三菱重工業の宮永俊一社長は15日、毎日新聞などのインタビューに応じ、国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」について、受注が一部キャンセルになる可能性を示唆した。MRJは現在427機を受注しているが、キャンセルとなれば初めての事態となる。

 キャンセルの可能性があるのは、2014年9月に契約に調印した米イースタン航空の最大40機。宮永社長は「(イースタン航空の受注分が)おそらくなくなるだろう。それはあり得ると思う」と語った。イースタン航空を買収した航空会社が、MRJよりも大型の機体を運用する意向であるためだという。MRJの開発遅れがキャンセルの理由ではないと強調した。宮永社長は「米国の大きな注文を頂いているところからのキャンセルはない。MRJの計画に当面影響を与えることはない」と述べた。

 また、来年中にMRJの試験機を新たに2機程度追加して、目標の初納入時期(20年半ば)に向けて開発を急ぐ方針を示した。

 三菱重工は今年1月、機体の安全性向上のため、電気配線の変更などの設計見直しが必要になったとして、5度目となる納入延期を発表した。宮永社長は「試験飛行を今している機体の配線をやり直すより、新しい機体を造る方が早い。2機程度造れば、十分テストはできる」と述べた。初納入時期の目標について「開発の主なところは順調に進んでおり、我々はできると思っている」と自信を示した。【安藤大介】

962 荷主研究者 :2017/12/30(土) 21:34:08

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/152211?rct=n_hokkaido
2017年12/19 08:58 北海道新聞
<現場から>室蘭 航空機産業参入の製造業 世界的成長分野に活路

「航空機産業への参入は簡単ではないが、しっかり準備したい」と話す永沢機械の永沢優社長(右)

 【室蘭】室蘭市と地元製造業が地域ぐるみで、航空機産業への参入に動いている。世界的な成長分野であり、航空機部材の納入で実績を重ねれば、金属加工業などの基盤固めにつながる。地元では石油元売り大手のJXTGエネルギー(東京)が製造停止を決めるなど地域経済に先行き不透明感が出ており、市は北海道経済産業局や道とも連携し、参入を後押しする。

 「20社ほど商談に来てくれた。予想以上です」。11月に福島県郡山市で開かれた航空宇宙産業の展示商談会「航空宇宙フェスタふくしま」(福島県主催)に初出展した機械部品加工会社、永沢機械(室蘭)の永沢優社長が手応えを語る。

■曲がり角の経済
 同社は硬くて削りにくいニッケル基超合金などを精密に加工する技術を持つ。年間売上高4億5千万円のうち半分は、厳しい精度が求められる日本製鋼所(日鋼)室蘭製作所向けの原発関連部材などが占める。商談会には経産局の支援で、精密金型部品製造のキメラ(室蘭)とともに出展。航空機の前輪など足回り部材の受注を目指しており、「3年以内に実現できたら」と永沢社長は話す。

 日鋼など大手3社が支えてきた室蘭経済は曲がり角にある。自動車向け鋼材を主力とする新日鉄住金室蘭製鉄所は堅調だが、日鋼は原発部材の受注低迷で苦戦。JXTGも需要減で、2019年3月末での石油製品の製造停止を決めた。

 日鋼は航空機部材への参入を決め、今月7日、十数億円かけて航空機複合材の製造ラインを室蘭製作所に完成させた。この分野にたけた道外メーカーと連携し、軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使った翼周辺の部材の製造を18年度中にも始める。

■10社前後前向き
 日本航空機開発協会(東京)の予測では、世界の航空旅客需要は16年からの20年間で2・4倍に増える。稼働するジェット旅客機は2万1597機から3万8866機と1・8倍に増え、新規納入は3万3296機に及ぶ見通しだ。こうした流れから、室蘭では日鋼だけでなく、中小企業10社前後が航空機産業への参入を検討中だ。

■認証の負担重く
 ただ、米ボーイングと欧州エアバスの2強がほぼ独占する航空機産業において、部材とはいえ新規参入は容易ではない。部材製造大手との関係構築や、航空・宇宙・防衛関係の品質マネジメントシステム「JIS Q9100」などの認証も不可欠。この取得に300万円、維持に年約50万円がかかり、社員43人の永沢機械をはじめ中小にとっては設備投資とともに負担が重い。

 このため、室蘭市は国の補助金も活用しようと、地域未来投資促進法に基づく地域基本計画を策定し、9月に国の同意を得た。青山剛市長は「航空機産業は室蘭のものづくりの潜在力が生かされる分野。室蘭工大には航空宇宙産業の専門部署もあり、親和性がある」と力を込める。

 ロケットエンジン開発が専門の室蘭工大の東野和幸特任教授(前航空宇宙機システム研究センター長)は室蘭の企業の高い技術力を認めた上で、「製造だけでなく補修点検に食い込むことや、単独でなく複数企業で連携することなどが重要」と話している。(室蘭報道部 津野慶)

<ことば>室蘭の製造業 経済産業省の2014年工業統計によると、室蘭市の製造品出荷額は1兆2982億円と苫小牧市に続く道内2位。このうち鉄鋼業は4567億円。19年3月末で室蘭での石油製品製造を停止するJXTG関連の出荷額は、室蘭市の推計で5千億〜6千億円。

963 荷主研究者 :2018/01/02(火) 11:04:57

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24975070S7A221C1TJ1000/
2017/12/22 23:00 日本経済新聞
三菱重工・ジェイテクトが提携、活況下で新分野に備え

 三菱重工業とトヨタ自動車グループのジェイテクトは22日、工作機械事業で提携すると発表した。中国の自動化需要などを受け、工作機械の受注は空前の活況が続く。両社の製品群を組み合わせ、事業環境が良好なうちにあらゆるモノがネットにつながる「IoT」関連など次の収益源を育てる。

ジェイテクトはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を使った生産効率化に力を入れている(11月に愛知県内で開いた自社展示会)

 22日、協議開始について基本合意したと発表した。三菱重工、三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)、ジェイテクトの3社が精密工具も含めて連携する。ジェイテクトは三菱重工工作機械への資本参加も検討し、2018年7月末の正式契約を目指す。

 ジェイテクトの工作機械部門と三菱重工工作機械の17年3月期の単独売上高を単純合計すると2000億円程度。業界大手のオークマの1626億円を上回る。

 トヨタグループのジェイテクトは自動車のシャフトやクランクの仕上げに使う「研削盤」に強みを持つ。IoTによる工場の生産効率化に役立つ機器の生産も手掛ける。ただ受注ベースでは約7割がトヨタを含む自動車関連で、新規分野創出が課題になっていた。

 一方、15年に三菱重工業から分社化して発足した三菱重工工作機械は自動車や航空機向けの大型機や歯車機械が主力。「これまでの戦略はニッチで、成長分野の取り込みのためには相互補完できるパートナーが必要」(三菱重工)だった。

 両社は自動車メーカーを中心に顧客層が重なるため、連携により営業力を高めやすい。またIoTでは複数の工作機械を連携させるため、製品の種類が多くなれば顧客への提案能力も向上する。設計や部品調達などでシナジー効果を見込む。

 国産ジェット旅客機「MRJ」や造船、原子力など主力事業の不振が続く三菱重工は事業の分社化を進めてきた。分野ごとに他社からの出資受け入れや事業売却をしやすくなるためだ。火力発電機器や旅客機はすでに別会社化し、18年1月には造船部門の新会社が発足する。工作機械も他社との連携により収益力を高める。

 日本工作機械工業会(東京・港)による11月の受注額(確報値)は単月で初めて1500億円を突破し、年間受注額では10年ぶりの過去最高の更新が濃厚だ。失速が懸念された中国向けが大きく伸び、スマートフォン(スマホ)以外にも自動化など「工場の進化」への投資が目立つ。

 ただ、工作機械の受注は景気に大きく左右され変化が激しい。提携には「好況時だからこそ次の成長に向けて布石を打つ」(三菱重工)という狙いもありそうだ。

964 荷主研究者 :2018/01/02(火) 11:31:53

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00455943
2017/12/27 05:00 日刊工業新聞
豊田織機、日立建機から中・小型ホイールローダーをOEM供給

 【名古屋】豊田自動織機は26日、日立建機から中・小型ホイールローダー(写真)のOEM(相手先ブランド)供給を受けると発表した。2018年4月から全国40社の販売店を通じて、順次販売する。豊田織機は従来の小型クラスのほか、土木建設業などで増加する中型クラスもラインアップに加えて需要を取り込む。

 今回の対象は運転質量2―15トン、バケット容量0・3立方―3・0立方メートルの中・小型ホイールローダーの10機種。

 最新の排ガス基準に適合し、低騒音型建設機械指定機。転倒事故や落下物からオペレーターを保護するROPS・FOPSキャビンも選択できる。

 これまで両社は、ハイブリッド油圧ショベル用のモーター一体型ハイブリッドエンジンの共同開発で実績がある。

(2017/12/27 05:00)

965 荷主研究者 :2018/01/02(火) 11:50:18

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25177290X21C17A2962M00/
2017/12/28 1:59 日本経済新聞 電子版 九州・沖縄
船舶用デッキクレーンの相浦機械(個性派企業ファイル)

 船舶用デッキクレーン大手の相浦機械(長崎県佐世保市)がIHIのデッキクレーン事業などを買収し、攻勢に出る。相浦機械は海外展開に伴う投資負担で倒産した辻産業が前身。造船専業大手の大島造船所(同県西海市)の子会社として再スタートし、アフターサービスの充実やインフラ整備などによって回復を果たした。今後はさらなる成長をめざす。

船舶用デッキクレーンはばら積み船などに搭載し、荷物の積み下ろしに使われる

☆ ☆ ☆

 「うちのクレーンは台板が丸く、IHIのクレーンは四角い」。相浦機械の担当者は明かす。工場の敷地内には、高さ約10メートルの巨大なクレーンが鎮座する。石炭や鉄鉱石などを運ぶばら積み船の甲板に設置し、荷物の積み下ろしの際に使う。

 相浦機械は5月、IHIからデッキクレーン事業などを取得した。IHIから約10人の設計者らが移籍。相浦機械の作業員延べ計20人前後をIHI側に派遣して生産ノウハウを習得したほか、約1億3000万円を投じ、四角い台板を作る800トンの大型プレス機を導入する予定だ。すでに11月、初号機の製造に着手した。

 デッキクレーンに取り付ける油圧機器などの構造は異なるものの、性能自体は自社製品とほぼ同じ。野中真治会長は「すでに成熟した製品。そこで重要になるのが信頼性とコストだ」と説く。森正彦社長も「大企業のネームブランドがある。IHI製品を買っていた顧客を取り込む」と狙いを話す。

 デッキクレーンの国内市場は多い時で年間約1000台。近年は中韓勢の台頭などで受注が低迷する新造船市場のあおりを受ける。そんな中で三菱重工業やIHI、相浦機械、真鍋造機(愛媛県今治市)がしのぎを削ってきたが、相浦機械がIHIの事業を買収したことで国内シェアで5割を超えるとみられる。

☆ ☆ ☆

 相浦機械の前身は、地元の有力企業だった辻産業だ。デッキクレーンのほか、電動クレーンや船倉上部の蓋となるハッチカバーといった船舶用機器を手がけていた。02年に中国で子会社を立ち上げたが、多額の投資で資金繰りに窮し、08年12月に負債総額741億円で倒産した。

 支援企業に指名されたのが大島だ。海運大手のほか、造船会社では国内最大手の今治造船(今治市)やジャパンマリンユナイテッド(JMU)なども出資し、09年7月に操業を始めた。設備の老朽化によって工程の混乱や、納期遅延などが発生していたので約40億円を投じて整備した。

 特に問題だったのがアフターサービス。野中会長は「アフターサービスの評判が悪く『辻産業のクレーンは買わない』と言われていた」と当時を語る。子会社が担っていたために費用が割高で対応も遅かった。そこで本体に統合し、料金を引き下げて対応も迅速にできるようにした。

 相浦機械は再スタートから8期連続で黒字が続く。18年3月期の売上高は124億円を見込んでおり、デッキクレーンは2割程度を占める主力事業だ。今後も5年ほど掛けて追加投資し、年間生産能力を2倍にあたる300台程度まで引き上げる方針。森社長は「不況のうちにIHI製品の生産を習得し、将来に備える」と意気込む。(高城裕太)

966 とはずがたり :2018/01/04(木) 22:33:19
<三菱重工>MRJ逆風強く 競合2社大手と提携 燃料安も 毎日新聞社 2018年1月4日 20時25分 (2018年1月4日 21時06分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20180104/Mainichi_20180105k0000m020086000c.html

 国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」開発の前途に暗雲が垂れこめている。原油高の一服で燃費性能の高いMRJの優位性が低下する中、ライバルメーカーが欧米大手と提携することで競争の激化が予想されるためだ。【小倉祥徳】

 「驚いた。中長期的に大きな影響が出るかもしれないが、状況を見守るしかない」。昨年12月下旬、米ボーイングと小型旅客機大手のエンブラエル(ブラジル)の提携交渉が明らかになり、MRJを開発する三菱重工業の幹部はこう嘆いた。

 小型機大手のボンバルディア(カナダ)も同10月、小型ジェット機事業が欧州エアバスの傘下に入ると発表したばかり。航空業界では中大型機の市場をボーイングとエアバスが分け合い、小型機の約8割をエンブラエルとボンバルディアが握ってきた。一連の提携で業界が2陣営に集約される可能性がある。

 欧米大手との競合を避けて小型機市場に参入するMRJだが、ライバル2社が欧米大手と手を組めば、競争が不利になりかねない。提携により、規模を生かして部品の調達コストを下げたり、販売網を強化したりできるためだ。「特に営業力でMRJが対抗できなくなる」(経済産業省幹部)と懸念する声が出ている。

 MRJは、2008年に全日本空輸から最大25機の受注に成功。その後、米スカイウェスト航空(最大200機)、日本航空(32機)などと契約を結び、受注を447機(基本合意含む)に伸ばした。

 だが、5度にわたる納入延期で、全日空への初納入は当初予定の13年から7年以上遅れ、20年半ばにずれ込む見通し。開発に手間取り、新規受注は16年7月以降ない。従来機より2割以上燃費が良いのが特徴だが、現在の原油価格は1バレル=50?60ドルで推移し、11?14年当時と比べて半分程度に下落した。航空業界に詳しい橋本安男・桜美林大特任教授は「MRJを買うより、燃費が悪くても安い中古機を買う方がトータルで安くなってしまう。MRJの優位性が薄れている」と指摘する。

 そうした中で、最大40機を発注した米イースタン航空が昨年6月、経営不振で米スイフト航空に買収された。スイフトは大型機のみを使う方針を示しており、三菱重工業の宮永俊一社長は「(イースタンとの契約は)おそらくなくなる」とキャンセルを示唆。他社の契約への波及は否定したが、航空コンサルタントは「現時点でキャンセルが広がらないのは、納入の遅れで違約金が入ってくるから」と厳しい見方を示す。

 開発の先行きも予断を許さない。三菱重工は当初、5度目の延期原因となった電気配線などの設計見直しを「17年秋に固める」としたが、未完成だ。宮永社長は「(設計見直しで)主なところは順調に進んでいる」と説明し、20年半ばの初納入目標を維持すると強調した。国から安全性のお墨付きを得る「型式証明飛行試験」は18年にも始まるが、順調に進む保証はない。

 度重なる延期で開発費用は当初見込んだ約2000億円から5000億円程度に膨らんだ模様だ。MRJの事業化に向けて、開発や販売、財務などさまざまな分野で課題が山積している。

 ◇キーワード「MRJ」

 1973年に生産停止となったプロペラ機「YS11」以来の国産旅客機で、三菱重工業が2008年に事業化を決めた。座席数は88席と76席がある。先行生産する88席の機体は航続距離3770キロ。米国内や、欧州などの都市間を結ぶ路線での利用を想定している。

 15年11月に試験機の初飛行に成功。現在米国で4機、国内で1機の計5機体制で性能試験を続けている。

 開発子会社の三菱航空機にはトヨタ自動車や大手商社、政府系金融機関なども出資。「日の丸ジェット」として国内の航空関連産業への波及効果が期待されるが、開発の遅れが目立っている。

967 荷主研究者 :2018/01/14(日) 23:16:09

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00456192
2018/1/1 05:00 日刊工業新聞
世界航空機産業変化の兆し 需要、小型機シフト加速

三菱重工業グループが開発している小型旅客機「MRJ」

川重の名古屋第一工場「ボーイング787」向け機体部品生産ライン

三菱重工業グループが開発している小型旅客機「MRJ」

 世界の航空機産業に地殻変動が起ころうとしている。足元では格安航空会社(LCC)の台頭により、需要は中・大型機から小型機へシフト。小型機で欧エアバスに後れをとる米ボーイングは2017年12月、小型機を得意とするブラジル・エンブラエルとの提携交渉を認めた。ボーイングとエアバスの受注競争が激しさを増す傍ら、中国メーカーも小型機の初飛行に成功。業界の勢力図に変化の兆しが見える。ボーイング向け主要構造部位の供給(ティア1=1次取引先)が中心の日本勢は、飛躍への針路をどう取るべきか。(長塚崇寛)

■ボーイング・エアバス 競争激化 日本勢、コストダウン必至
 2017年12月22日(現地時間)。米紙にエンブラエルとの買収検討を報じられると、ボーイングは提携交渉に入った事実を公表した。これに先立つこと約2カ月、エアバスはカナダ・ボンバルディアの最新鋭小型機「Cシリーズ」(100―150人乗り)を手がける事業会社に50%以上出資することを決めた。

 短距離路線で需要が拡大する100―150人乗りの小型機をエアバスが手中に収めようとするなか、ボーイングの動きは速かった。ただ、現段階でブラジル政府は買収に否定的な見方を示しており、エンブラエルの最新鋭小型機「E2」シリーズでの提携に留める可能性もある。

 いずれにせよ、2社が小型機の獲得に狙いを定めたのは確かだ。E2は三菱重工業グループが開発している小型旅客機「MRJ」の最大のライバルとなる。三菱重工はボーイングと大型機向け機体部品の供給で、長らく良好な関係築いてきた。小型機で競合することになれば、両社の関係に何らかの影響を及ぼすかもしれない。

 ボーイングは宿敵に対し、さらなる腹案を用意している。現段階で詳細を明らかにしていないが、小型機「737」と中型機「767」の中間に位置する機体「ミドルオブマーケット(MOM)」の開発だ。

 17年にボーイングは、川崎重工業、三菱重工と民間航空機事業の協力強化で合意。MOMの開発もここに含まれている。

 「ボーイングはエアバスと価格で真っ向勝負するようだ」―。業界関係者がこう指摘するように、ボーイングはLCC市場での覇権争いを見据え、MOMの低価格化を重点戦略に掲げているもよう。内部の通路を二つ持つワイドボディー機を、通路が一つのナローボディー機と同等の価格で実現するといった臆測も出ている。

 次世代機への参画をもくろむ三菱重工や川重、SUBARU(スバル)などのティア1企業は、今まで以上にコストダウンを求められる可能性もある。

968 荷主研究者 :2018/01/14(日) 23:16:45
>>967-968 続き

■中国メーカー 着実に力 小型機の初飛行に成功
 MOMには中国企業の参画も、にわかにささやかれる。中国商用飛機が小型機「C919」の初飛行に成功するなど、「中国の航空機メーカーは着実に力を付けている」(小牧博一日本航空機開発協会〈JADC〉専務理事)という。ボーイングが航空機の最大需要地である中国に配慮し、「中国企業がティア1として参加する可能性は十分にある」(関係者)との見方もある。

 それでも小牧専務理事は「40年の歳月をかけて培ってきた日本メーカーの生産技術は、一朝一夕で身につけられるものではない」と強調。三菱重工の宮永俊一社長も「ティア1事業は20年程度の長期間、安定して(機体部品を)供給できるかが重要。さらにこれをコミット(確約)する能力が求められる」と指摘する。

 日本勢は、ボーイングが20年の初号機納入を計画する次期大型旅客機「777X」に参画している。ここでも「世界最先端の自動化設備」(宮永社長)を導入するほか、「ロボットやIoT(モノのインターネット)技術を惜しみなく投入」(金花芳則川重社長)している。日本勢がこうした競争力をしっかり持っていれば「(次世代機でも)一定規模の参画比率を維持できるだろう」(宮永社長)。

 日本勢は767から同事業に参入し、「777」、「787」、そして777Xと、中・大型機向けをメーンとしてきた。足元で大型機需要が落ち込む中、ティア1事業の収益性低下が顕在化している。ただ現状は、777から777Xへの端境期であることも事実。JADCによれば、2035年の大型機需要は17年比2・25倍の9000機となる見込み。ティア1事業が各社の成長事業であることに変わりない。

 日本の航空機産業の未来とは―。この問いに小牧専務理事は「MRJに代表される完成機事業を継続させること。日本発の民間航空機を世界へデリバリーするのが、日本の悲願に他ならない」と答える。

 世界2強の背中は途方もなく遠いかもしれない。三菱重工が技術の粋を結集して開発しているMRJも苦難の連続だ。それでも完成機は航空機産業の底上げにつながり、中小企業への波及効果も大きいはず。完成機開発で得られる知見や技術は、日本のモノづくりの財産となるだろう。

(2018/1/1 05:00)

969 荷主研究者 :2018/01/14(日) 23:31:06

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25387430V00C18A1L72000/
2018/1/5 22:00 日本経済新聞 電子版 南関東・静岡
航空機部品のウラノ、本社・工場を群馬に移転

 航空機部品製造のウラノ(埼玉県上里町)は本社と工場を群馬県伊勢崎市に移転する。群馬県が造成した伊勢崎宮郷工業団地内の土地を5日に取得した。新工場は2019年に一部稼働を始め、同じ敷地内に建てる本社には20年に機能を移す見通しだ。敷地面積は現在の約3倍に広がる。航空機部品の需要は伸びており、生産体制を増強して受注拡大につなげる。

 本社と工場の延べ床面積は計約1万1200〜約1万1500平方メートルを見込む。投資額は約30億円の予定。新工場にはエンジン以外の航空機部品と半導体製造装置部品の生産ラインを移し、エンジン関連部品は当面、既存の工場で生産する。

 米ボーイングなどの旅客機向け部品の需要の高まりを受け、同社では本社工場の移転を検討していた。当初は埼玉県内への移転を予定していたが、大規模な工場を建設できる伊勢崎宮郷工業団地への移転を決めた。

 航空機部品ではエンジン関連の需要が増えており、同社の19年7月期の売上高は75億〜80億円になる見通しだ。同社は17年10月に長崎工場(長崎県東彼杵町)の敷地内に工場を新設するなど、生産能力の増強を進めている。伊勢崎への本社工場の移転を機に生産体制の再編を進め、埼玉県内の工場はエンジン専用にすることも検討する。

970 荷主研究者 :2018/01/14(日) 23:39:42

https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201801/0010872592.shtml
2018.01.06 神戸新聞
商船17年ぶり進水ゼロ 川重・神戸工場

17年ぶりに商船の進水がゼロになった川崎重工業神戸工場=神戸市中央区(2016年11月撮影)

 川崎重工業(神戸市中央区)の神戸工場で2017年に進水した船舶(潜水艦を除く)は、17年ぶりにゼロになったことが、川重のまとめで分かった。荷動きの低迷や船舶の大型化などで、同工場での建造に適したサイズの受注がなかった。川重は中国の合弁工場での建造に注力し、神戸は潜水艦を中心に特殊船の拠点とする方針だが「ゼロが続くことはない」(同社)としている。

 川重によると、神戸工場での進水がゼロになるのは00年以来。16年は液化石油ガス(LPG)運搬船と、ばら積み船の2隻が進水し、総トン数は計約7万9千トンだった。

 船は受注から進水までに2〜3年かかるため、進水実績は受注当時の経済状況などに左右される。国内の主力拠点である坂出工場(香川県坂出市)は17年に3隻、総トン数は計40万6千トンだった。

 神戸工場は潜水艦の建造と修理の拠点化が進むが、建造量の2割程度は海上保安庁向けの巡視船や一部の小型特殊船とする方針。18年には世界初となる液化水素運搬船の建造を始め、20年の進水を予定している。離島航路で活躍する高速船「ジェットフォイル」も19年から建造を再開する。

 川重は「進水する船の総トン数は小さくなるかもしれないが、今後も進水は続く」としている。

 三菱重工業の神戸造船所(神戸市兵庫区)は12年に商船の建造から撤退して以降、潜水艦に特化している。(高見雄樹)

971 とはずがたり :2018/01/17(水) 11:22:46

箱根・芦ノ湖の海賊船、どう建造? 定員500人以上の観光客船が山奥の湖に浮かぶまで
乗りものニュース 2018年1月17日 06時20分 (2018年1月17日 10時57分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180117/Trafficnews_79446.html

箱根の芦ノ湖に浮かぶ海賊船をモチーフにした観光客船は、500人以上収容可能の大きなものです。建造には海辺の造船所が関わっていますが、あのような山奥の湖へ、どのように運び浮かべているのでしょうか。
早朝、箱根の山を越えて
 深い山々に囲まれた箱根の芦ノ湖には、大きな観光客船、その名も「箱根 海賊船」が浮かんでいます。全部で3隻ある海賊船は、どれも500人以上を収容することができる規模のもの。たとえばそのなかの1隻「ロワイヤルII」は、全長35m、全幅10m、定員は565人です。
 もちろん、それ相応の造船所で建造されたものと推測されます。調べてみたところ「ロワイヤルII」の建造には、造船大手であるジャパンマリンユナイテッドの鶴見工場(横浜市鶴見区)が関わっていました。

※ ※ ※
 たとえば「ロワイヤルII」の場合、前述のジャパンマリンユナイテッド鶴見工場から、深夜や早朝のひと気の少ない時間帯に、部品の状態で大型トレーラーにて運ばれてきたそうです。横浜の鶴見区から芦ノ湖までの道のりでは、箱根の山を越える必要があります。海賊船は、そのような工程を何度も繰り返し、約3〜4か月の建造期間とその後の試運転を経て、客船としてのデビューを飾るのだそうです。
 なお芦ノ湖のドックは、船を組み立てるほか、メンテナンスなどにも使われているといいます。
なぜ山奥に海賊船?
 ところで、山に囲まれた芦ノ湖に、なぜ「海賊船」なのでしょうか。さらに話を聞きました。
――なぜ海賊船なのでしょうか?
 話は、1964(昭和39)年の東京オリンピックの頃にさかのぼります。当時の社長は、ただ船をつくるのではなく、家族連れや外国からの観光客が楽しめるような、夢のあるものをつくりたいと考えていたそうです。そして、アメリカにあるテーマパークを視察した結果、海賊船がいいのではという話になったとのことです。

※ ※ ※
 海賊船がはじめて芦ノ湖にデビューしたのは1964(昭和39)年7月、新幹線開通と同じ年のことでした。退役したものも含め、これまで6隻が建造されたとのことです。


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