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やど箱EX報道スレッド

1管理ちゃん:2018/10/18(木) 11:20:33 ID:sJxadoGA
これは国内の情勢並びに外国の内政を批判、評価したり
するスレです。要は国内外の情報を発信して楽しもうというわけです。

2シテカ:2018/10/20(土) 10:12:24 ID:8f1Z6Mps
本日正式に発足したタヴェリア共同軍への派遣第一陣部隊として、共和国陸軍第17独立狙撃旅団「黒旋風」がシャンバリン島の土を初めて踏んだ。旅団長はテサハリン・シュマルック准将。陸軍軍官学校の第一期生としては唯一の円十字教徒南方人(亜人種)である。副旅団長及び参謀長はいずれもメトラ教徒南方人であり、今次紛争を人種間の禍根としてはならないという共和国の強い意志の表れと見ることもできよう。

記者はシャンバリン島上陸この方シュマルック旅団長と起居をともにしている。上陸は案外平穏無事に終わった。現地武装勢力は共同軍の武威を恐れ奥地へと退散した模様である。旅団長の初仕事は、現地住民からの陳情の処理である。民政担当者及び民警部隊の上陸が済んでおらず、戦闘部隊までもが住民対応に当たらねばならぬ。

この日、旅団長自ら、現地の火事場泥棒に死刑を判決し、坑殺した。これは罪人を当人の身長ほどの深さの穴に埋め、上から踏み固めるという、シャンバリン島やシテカ共和国沿海地方に共通する習俗である。自力で脱出することができれば放免されるという極めて人道的な刑罰であるが、この犯人は力尽きた。

その後、旅団の一部部隊はディヴィーカ部隊の鉱山占領の支援に向かった。記者がこれに同行できなかったのは残念であるが、旅団本部も多忙を極め取材のし甲斐がある。見聞を読者の皆様にお届けするのが楽しみである。

──日刊紙:グリンフヌ日報より

3シテカ:2018/11/12(月) 06:08:02 ID:8f1Z6Mps
シャンバリン派遣中の第17旅団において奇怪な事件が起きたと噂されている。30人以上が同士討ちによって死亡したというのだ。しかも、その中には旅団参謀長ら高位の将校が含まれていたというからただごとではない。軍当局は黙して語らないが、すでに死亡者の家族には戦死公報が届けられているというから、何事かが彼等の身に襲ったのは確かだ。

消息筋によれば、同士討ち事件は次のような経過で発生したという。その日、旅団参謀長パサリット大佐は鉱山地帯の前線視察に向かうべく、部下らとともに移動していた。一行の通過の予定は滞りなく道中の各部隊に伝えられていたが、なぜかその中の一部隊が車列に銃撃を加えた。この「戦い」はまさに理想的な「待ち伏せ」となり、先頭車は狙撃されてたちまち炎上、後続も先頭車に道を塞がれて動けなくなり、撃たれるがままとなった。事態が収束した時には、大佐を含む37人が死亡していた。

不可解なのは、なぜパサリット大佐の車列が待ち伏せされなければならなかったかが全くわからないことだ。銃撃命令が実行部隊の誰から出たのかも明らかではなく、「最初の一発」はどこから撃たれたのかもわからない。全体的には偶発的事故にも思われるが、生み出された結果は典型的な、用意周到な奇襲攻撃にも思えるという。

軍上層部は、いまだこの事件をどう総括したものか迷っているが、おそらくは事故として処理されることになるだろう。一部には、共同軍の管理する鉱山の利益を巡る暗闘すら囁かれているが、果たして……。

4ディヴィーカ:2018/11/17(土) 21:49:24 ID:uyJF9YOI
この島にはメトラしか住むことはできない。
私は老人から子供そして犬耳人が育てた家畜にいたるまで綺麗に片づけるつもりだ。
私が聖職者の格好をしているからといって機関銃を乱射しないと思ったら大間違いだ。
私はメトラに反するものは何でも殺してやる。
それがたとえ7歳の少年であっても。
汚れた犬の血が流れているものは浄化しなくてならないのだ。


タヴェリア共同軍の活動を持ってしても、シャンバリン島の紛争は深刻、長期化した。
そしてまた痛ましい虐殺事件が発生したのである。
メトラ教徒の民兵による犬耳人系住人の大量殺人事件はこれで2件目である。
自衛、後方支援、治安維持、警備という名目にて供与された火器を得たメトラ系住人は、優勢を得た地域にて報復、懲罰に乗り出した。
倒錯した論理と教義を唱えながら犬人解放戦線を虐殺するメトラ少年兵も居る。
彼らは善良で哀れなな被害者ではなかったのか──タヴェリア共同軍の将兵も困惑の色を隠しきれずにいる。
ラーヒズヤ・コーアは国民と諸外国に「何もかも上手くいっている」「全て予定通りだ、諸国の協調の賜物である」などと甘言を弄しているだけで、主要都市と鉱山を押さえたまま動こうとしない……。

5ソフィア王国:2018/11/19(月) 18:18:29 ID:Ib9p.jqk
 シャンバリン島某所、そこではソフィア人のジャーナリストとソフィア人傭兵、メトラの民兵、そして小刻みに震えた薄汚い汚物のような犬人どもがいる。
犬人どもの村は燃えている。周りには、ズタズタに引き裂かれた犬人どもの汚い死骸が転がっている。

「お願いです、子供は、子供は殺さないでください」
何度も暴力をふるわれ、複数人に強姦され、鼻や口だけでなく、膣や肛門も流血している犬人の母親は、残された力を振り絞ってジャーナリストにしがみつく。
「喧しい!、きたねえ犬が触るんじゃねぇ!」
ジャーナリストはその母親を蹴り飛ばして引きはがす。
「誰かこの犬女を黙らせるためにレイプしてくれませんかね?」
ジャーナリストは大声を出す。
「そいつはもうみんなで10回は犯しただろブン屋さん!もう出ねぇよ」
民兵は笑って言った。
「そいじゃあ殺すか」
そういうと民兵は母親の眼の前に、何度も殴られぐったりしている乳児を突き出した。
「お前ら犬人はゴミだ。薄汚いゴミだ。コイツは生まれたばかりみたいだが、犬人は生まれた瞬間から犯罪者だ。よって死刑だ」
民兵は、乳児の首をナイフで掻き切る。民兵の手際は見事なもので、苦しんで死ぬように絶妙な深さで首を掻くのだ。
乳児は泣くことも出来ず、喉から口からゴボゴボと血を吹き出して死ぬ。
「次はお前の番だ」
ジャーナリストが子を抱えて絶望している母親に向かって言う。
「な、なんでこんな事するんだ!あたしたちが何したっていうんだ!悪魔め!あんたはジャーナリストなんだろ!なんでこいつらに人殺しをさせるんだ!」
母親は残された力を振り絞って叫ぶ。
「金になるからだ。ジャーナリストは金になる真実を作り、それを世界に伝えるのが仕事だ。…惨たらしく殺してください」
民兵は母親の手足の重要な血管をナイフで切断する。母親は悲鳴を上げるがすぐに民兵たちが暴力を振るい始める。
腹や胸を何度も蹴り、母親の呼吸を困難にさせる。ジャーナリストはそれを写真にとる。
「耳や鼻を削ぎ落した方が良いかい?」
民兵の隊長がジャーナリストに告げる。
「お願いします。ついでに目も抉ってください」
「おう、やれ」
民兵たちは母親を抑え込むと始め耳、次いで鼻を削ぎ、最後に恐怖を与えるようにゆっくりとナイフで目を掻き出した。
「最高の写真が取れますな」
ジャーナリストは興奮気味に写真を撮る。
「あんたも悪党だね。心が痛まないのかい?」
民兵の隊長が鼻で笑う。
「ま、それが仕事ですからね。私たちジャーナリストは特ダネを得る。貴方達は、犬人を犯せるし、殺せる。タヴェリア共同軍は、ダイヤモンドが得られる。皆最高だ。良心等傷むはずない。それに…」
「それに?」
「犬人は人間じゃァない。化け物だ。どうして心が痛むんですかい?」
民兵の隊長は「それもそうだ」とケラケラ笑った。

シャンバリン島の犬人の集落が一つ消えた。だが其れは、タヴェリア共同軍にとって問題にならないし、世界にとっても問題にならない。
薄汚い害獣の群れが一つ駆除されただけの事だ。

6ジャーガルク・シャー国 ◆dAv2jQZvRQ:2018/11/19(月) 22:21:05 ID:/FHapYLA
 以下の文はホラァ半島のキャバレーで再開した同級生が私に
ここだけの秘密として語ってくれたことだ。友情と私の身の安全のため
この事を記事にはしないが一応この手帳に書き記しておく。

 全くなんていい商売なんだろうか、漁船と見紛うようなボロ船に
犬共のための人道支援物資としてジャーガルク自慢の90式短機関銃
型落ちの76式小銃と87式軽機関銃、旧式迫撃砲、粗悪品で緑っぽく
なった塩辛い鶏肉の缶詰、適当な医薬品、さらに各種弾薬を積み込んで
1回犬共に売っただけで大牧場を一括で買えるくらい儲けてしまった。
 もちろん犬は外貨どころかまともな貨幣すら持っていない(こんな
紛争地域の貨幣での支払いはお断りである)だが宝石の原石は
持っている。一応宝石の鑑定について少しは知識があるため
拝見させてもらったがイミテーションの類ではない事は確かだ。
ザルバチに行って”信頼できる”宝石商に売りつけ、ペーパーカンパニー
を用い資金洗浄すれば私はただ大金を持つ一般人に変身できる。

7ジャーガルク・シャー国 ◆dAv2jQZvRQ:2018/11/19(月) 22:23:13 ID:/FHapYLA
 えっ、海上警備隊や警察に捕まらないのかって?まぁその辺は上手く
書類上合法的な商売に偽装しているし、ああゆう紛争地帯では法律より
袖の下が有効だからそういうことはない、それに軍の■■■■が安く 品物を
売ってくれただけではなく偽装書類も用意してくれたから、 今回の仕事は楽だった。
 もっとも政府や軍上層部の連中が奴に犬を助けるよう命令したわけ ではなく
陰謀家気取りの奴が独断でやったことにしか”見えない” まぁ奴も多少は保身を
心得ているらしく、交渉も見知らぬ上等兵を 連絡係にして定規を使って書いた手紙を
送ってきただけだった 私のような人間にこんな品物を売った時点で意図はバレバレ
なんだが…
 とにかく犬は品物を手に入れ、軍は旧式武器の在庫処分と駒への 支援
を同時にでき、私は大儲け、みんなハッピーになったという事だ
次は復興支援にトラクターでも売ってやろうか、20㎜機関銃付きのを(笑)

8ディヴィーカ:2018/11/25(日) 19:08:23 ID:FZrCq9uw
*ミコトよりミシェル・フォンタニエ辺境伯への書簡
親愛なる姉様へ。
ファイニアは冬に差し掛かりました。ディヴィーカでは冬が一番過ごしやすい季節です。雨がなく暑くもないのです。

姉様の仰るシャンバリン島の危惧は概ね仰る通りです。
紛争が起こるまでは犬人とメトラは隣人として生活していました。
犬人だけの街、メトラ人だけの街があったのではありません。
犬人の多い地域、メトラの多い地域があったのです。
それは複雑に入り組んでいて、一本の勢力線で区分けできるものではないのです。
一本の勢力線に区分けしようとするならば、優勢な側は劣勢な側を追放したり、殺したりしなければならないのです。つまり、民族浄化です。
それをするために、彼らはあまりにも多くの隣人を殺しました。紛争が終わっても、もはや元の関係に戻ることはできないでしょう。
利害による対立ではもうないのです。利害による対立は理性を持って御することができます。
この戦いは利害を超えた憎悪の戦いです。どこにも妥協点も終着点もありません。何年も、何十年も、世代を越えて憎しみ合い殺し合うのです。
ラーヒズヤ・コーアは初めからこうなることはわかっていたようです。話し合いで解決できるならばヤーディシア大戦など起こらなかった、などとうそぶいて、初めからディヴィーカの利害だけを考えています。
彼の言うとおり、犬人が撃たれても、メトラが殴られても、ミコトは痛くありません。姉様も痛くないでしょう?

姉様に最新のディヴィーカデザインのダイアモンドのネックレスを贈ります。ミコトとお揃いです。
月兎と黒兎の永遠の美と繁栄を願って。ミコトより。
(同封物:メトラの言葉で"怨嗟"と刻印されたダイアモンドのネックレス、茶葉缶、ミコトの写真数枚、風景の写真数枚、シャンバリン島の紛争資料数枚)

9ディヴィーカ:2018/11/26(月) 01:38:23 ID:FZrCq9uw
*犬人解放戦線ラジオ放送

シャンバリン 我らの祖国
武器をとれ
武器をとれ 戦うのだ
祖国を守れ
敵を破壊せよ
今こそ勝利の時だ
死力を尽くせ
戦え 戦え
戦え 戦え
死ぬまで戦え
祖国を救うのだ
WAR!

10ソフィア王国:2018/11/26(月) 08:52:52 ID:Ib9p.jqk
シャンバリン島のある犬人の集落に武装した集団がいる。彼らは戦車をもち
機関銃を装備している。集落郊外には、「戦闘機」!そして住民に食料と水と武器を配布している。
ヤードゴニエ連邦軍の階級章や所属の分からないルバシカ型野戦服を着た謎のヤード人たち。
彼らは住民に説明する。
「共産主義は人民のための人民による政治思想だ。共産主義者はダイヤモンドを尊ばない。
共産主義者とは、平和と共存を希求し、労働を尊ぶのだ。われわれは君たち虐げられた
人民をシテカやディヴィーカのダイヤモンド狙いの薄汚いブルジョワ共の様に放置したりはしない。
私達は「人民義勇軍」はここにとどまって、諸君ら人民と共に君たちをまもろう。
困ったことは、隣にいるイワノフ政治委員に相談しなさい。共産党は困窮に喘ぐ
全ての無産階級のために措置を取るだろう。我々共産主義者は民族の違いなどは気にしない。
人民諸君。私たちと共に家を守ろう!わたしたち共産主義者は、諸君の前衛になろう!」

11ジャーガルク・シャー国 ◆xz/kJACx5s:2018/11/28(水) 20:48:45 ID:/FHapYLA
シンツンタ新聞11月28日朝刊

 昨日昼頃、東タヴェリア海の公海上にて遠洋漁業に従事していたラヴゥ・マリオネット社
所有で本邦籍のハイイロオオイワシ缶詰工船ポズゥバルニヤ号を南方裸人(ダハーカ人)
と見られる集団が襲撃し、乗組員180名の内8名が軽傷を、4名が重傷を負い、
アカバサ監督官(36歳)が矢に射られて死亡するという事件が発生した。
 知らせを受けて近海で待機していた駆逐艦ピルネィーチェが現場に急行し
工船を襲った集団の内3名を駆逐艦の水兵が射殺、1名は海へ飛び込み逃亡、
2名を捕虜として捕らえることに成功した。
 海軍の取り調べに対して捕虜は「ラヴゥ・マリオネット社が我々の海で大規模な工船団
による魚の乱獲を始めてから、付近の漁村では不漁が続いている。我々は以前から
工船の偉い人(監督官か船長と思われる)に乱獲をやめて適切な量だけ魚を捕るよう
お願いしてきたが、「この事業は社の決定によっておこなわれているものであり、一社員
である私の権限で事業内容の変更を行うことはできない」と言うだけで改善が全く見られ
なかったため犯行に及んだ。」と主張している。
 これに対して海軍南方警備艦隊のインペルア大佐は「同船は国際慣習法上の公海
自由の原則に基づき、ハダカンボ王国の秩序維持に必要な「狭い領海」の外である、
「広い公海」と推認できる沿岸から7海里離れた伝統的に自由な漁業が認められる
公海上で操業しており、我が国の漁船に対する彼らの行為は我が国の公海上における
漁業の自由を脅かすものある。また本邦外務省はハダカンボ王国に対して被害者への賠償
と旗国主義に基づく犯罪者の引き渡しを求めるべきである。また必要であれば本邦の市民を
守るため海軍は同海域において必要な海上護衛活動を行う準備が整っている」と記者会見で発言した。
一方でスピップラ外務大臣は我々の取材に対して「今回の事件は沿岸国の正当な利益を保護するために必要
な領海について規定する条約の不備によって発生した物であり、一外交官僚として誠に遺憾である。
今回の事件を戒めとして私は領海を基線から12海里とする多国間条約を平和愛好国間で定めることを
提案する」と発言した。

12ソフィア王国:2018/12/01(土) 20:47:47 ID:Ib9p.jqk
 人民義勇軍と呼ばれるシャンバリン島に上陸した謎の武装集団は、
明らかに共産主義的傾向を有している。ヤードゴニエ連邦の非合法部門より
後方支援を受けているとみられるこの武装集団は、日々メトラ、犬人両者の
村々に食料や水を提供し、武器をもって治安を維持し、人心の収集と
地域住民に共産党への入党を勧めている。この謎の軍事集団は、
徐々にではあるがシャンバリン島住民の支持を集め、勢力圏を拡大している。

そしてこの人民義勇軍は、どうもヤード人だけではないらしい。

 あるクラリッサ語を使う国籍不明の義勇兵は取材にこう答えた。
「シテカもディヴィーカもシャンバリン島島民の為に何もしていない。
彼らはシャンバリン島の資源収奪者で、本質的に強盗と変わらない。
われわれ人民義勇軍は武装している。十分で強力な武器を有し、近代的な軍事訓練を施されている。
われわれは餓えたる抑圧されたシャンバリン人民の為にここに留まるつもりだ。
われわれ人民義勇軍は、住民の為に凶賊と共同軍と戦い、シャンバリン人民のための人民政権を建設するだろう。」

13シテカ:2018/12/01(土) 22:46:26 ID:8f1Z6Mps
[インタビュー] 元 第17独立旅団 兵士某

――あなたは、シャンバリン島で名誉の負傷をされて後送になったそうですね?

そうです。右足を失くしましてね。めでたくお役御免、そのうえ党員証ももらえました。

――シャンバリン島での服務はいかがでしたか?

敵と戦うより、荷駄の護送が多くて、不思議な感じでしたね。
ウマトリを連れて鉱山と港の間を行き来するんです。大抵はなにごともないんですよ。ただ運ぶだけです。
もっとも、その護送中に地雷を踏んで、こうなったわけですけど。
たまにトラックを使うこともありましたが、そういう時は護送の兵隊も多く駆り出されて、それでも敵が狙ってきます。大変でした。

――島民との交流はありましたか?

島の連中ですか? まあ、うちは仲良くやってましたよ。
兵隊の多くは亜人のメトラ教徒ですし。犬人は少ないですけど。
だからうちの旅団を頼ってくるやつは一番賢いんじゃないですかね。
頼ったところで、荷駄隊の馬子にされるから、そうでもないか。
殺されることは少ないと思います。

かわいそうなのは、少しでも財産があるとか、学があるやつで、そういうやつは……。
そう、「土豪劣紳」はたいていその場でピストルでズドンです。
ええ、生き埋めにもしますよ。爪を剥いで、這い出てこれないようにしてね。
私らも元は土百姓でしたから、みんなためらったりはしませんけど。

――他に何か、面白いことはありましたか?

そういえば、一度、赤い旗持たされて戦ったことがあったかな。
なんだか、相手は味方の兵隊に見えて、気持ち悪かったの覚えてますよ。
結局、ありゃあ、なんだったのかな。



[検閲印 種別:不許可]

14ザルバチ:2018/12/02(日) 18:55:40 ID:sJxadoGA
ザルバチの犬人自治共和国出身者である彼ディミトロフは死んだ、
メトラ教徒の狙撃手に気づいた時には遅かった。

彼は何故この島に来たのか?それは簡単だ、彼はシャンバリン島の同胞である
犬人の虐殺行為が許せなかったのだ。彼は軍への除隊を上官に申請し
タヴェリア横断鉄道でディーヴィカを経由しシャンバリン島へ赴いた。

彼はすぐにシャンバリン島の犬人勢力の有力者と出会えた。しかしそこには
ヤード人が共産主義の教えを説き、共産主義のために死を要求していた。

彼は、彼の祖国では犬人としての誇り、ザルバチへの忠誠、名誉ある円十字教徒であり
そして明確な反共主義国家で生まれた彼はそれがなじめたなかった。
徐々にヤード人は犬人やメトラ教徒の支持者を増やし、彼は居心地の悪さを感じていた。
しかし彼は限られた「思想的」同胞と共に自我を保っていた。
彼がこの島に来て数か月後、その時が来た。彼の死である
ジャーガルク・シャーをはじめと留守各国がばらまいた凶器はまた祖国もが
加担していたとも知る由もない、彼は死んだのだ、彼は私にこう言った。
祖国よ許せ私は死ぬ、しかし犬人の名誉と祖国愛は消え去ることはないと。

親愛なる友へ捧げる
アリューシャ・N・ヴィスロコンチンより
ソフィア王国にて出版されたとある犬人の死より序説抜粋。

15ソフィア王国:2018/12/02(日) 23:14:46 ID:Ib9p.jqk
 シャンバリン島に飛行機が飛ぶなんて珍しい事だった。いままでは…
「わたし」は初めて飛行機をみた。3機ならんで空を飛んでいる。
最近この村にきた外国人があれは「カモメ」という飛行機だと教えてくれた。
あれは外国人たちが「帝国主義者」と戦うために持ってきたものだという。
「わたし」は帝国主義者とはなんだ?と聞くと外国人は答えた。
「山を占拠している連中さ」
と応える。最近山に入ってきた連中だ。人を攫ってダイヤモンド掘りに酷使する。
「わたし」は彼らが恐ろしい存在だと知っているので、近づかない。
「カモメはあいつらをやっつけられるのか?」と外国人に聞くと
「「帝国主義者」の祖国にも「カモメ」を撃ち落とせる戦闘機は存在しない」
という。たいしたもんだ。

16ハダカンボ王国:2018/12/03(月) 22:18:35 ID:GQ7oi9Ys
「彼ら」がやってきたのはとても気持ちの良い晴れた日だった。
小さなボートで、十数人くらいだったか、若い奴が多かったな。
ちょうど手のひらくらいの大きさの紙の束を持ってたんだが、メトラの商人が言うには「本」とかいうもんらしい。俺にはよくわからんが。
「彼ら」はその本に書かれているらしい内容を読み上げたり我々に対して説教がましく訴えかけたりしていたがさっぱりわからん。
モーリなんとかという人が考えたことを繰り返し叫んでいたようだが印象には残っていない。
やっとのことわかった内容はこうだ。
「我々島の人間は王様に虐げられていて」「その王様を倒せば島はみんなのものになり」「外の技術を導入すれば」「今よりも豊かな生活ができる」らしい。
まったく理解できない。
我々を哀れだと言う「彼ら」の言うことはさっぱり理解できない。
そうこうしているうちに、王府の戦士たちが駆けつけてきて彼らはフルヌゥドに連れて行かれた。
「彼ら」はすぐに「外」に追い出されるだろう。
もっとも、俺には全く関係のない話だ。
さて、昼寝の続きでもするか。

17ディヴィーカ:2018/12/07(金) 00:58:02 ID:FZrCq9uw
*ディヴィーカ大統領官邸(旧王宮)
「伝染病?」
「はい。衛生状態、栄養状態が悪化している現地にて相当な勢いで感染が広がっています。医療班によれば、感染経路は咳やくしゃみなどによる飛沫感染」
「危険なのか」
「はい。急速に出現する悪寒、高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛を特徴とし、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの気道炎症状。腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状。子供や老人、成年でも場合によっては死に至ります。ゴルカナは破滅的状況であり、タヴェリア共同軍兵士にも多数の罹患者が出ております。作戦遂行にも大きな影響が…」
「それは不味いな…。その、"シャンバリンかぜ"の対策は?」
「最も基本的な対処は、人の往来を禁止することです。罹患者は島内で死んでいただき、島内に封じ込める必要がございましょう」
「無理だな。海上監視はザルだ。今やシャンバリンに出入りしていない国の方が多かろう」
「しかしそれでは、黒死病のようにタヴェリア、イクファターナに広がりますぞ」
「それはそれぞれの国が考えることだ。我々はディヴィーカの事だけを考えれば良い。しばらくは入国審査をシテカ並みに引き上げろ。"シャンバリンかぜ"に罹患していないことを示す医療機関の証明書を提出させろ。全自国民、全外国人、全外交官、全亡命希望者の義務とする」
「は。ただちに」

18ソフィア王国:2018/12/07(金) 02:11:26 ID:Ib9p.jqk
ソフィア王国内閣府

シャンバリン島で伝染病が広がった事、そしてディヴィーカが対策を実施したことは
速やかにソフィア王国政府にも伝わっていた。
首相「シャンバリン島での伝染病の流行に対する対策はどうしたらよかろう?」
内務大臣「入国検査を厳格にし、感染の侵入を未然に防ぐのが宜しいかと思います。」
首相「うむ…ではそのように」
内務大臣「はっ」
デュカス「首相。それだけでは足りませんぞ。シャンバリン島滞在の経験がある者は入国を禁じましょう」
首相「デュカス顧問?」
ピエール・デュカス。彼は現内閣の政策に助言を与える顧問の地位にある。
国民福祉党の市民院議員である。
デュカス「シャンバリン島滞在経験者は誰であれ入国を許さない。こうすれば王国での流行リスクは格段に減ります。」
首相「うむ。内務大臣、君はどう思うか?」
内務大臣「はい。シャンバリンに出国しているのは僅かです」
デュカス「結構ではありませんか。あんなところに行くような連中はどうせ碌な人間ではありませんよ。この国に帰国しない方がこの国の為というものです」
内務大臣「…」
デュカス「それと、防疫の為に、もう一つ御提案が」
首相「…聞こうか」
デュカス「たしか我軍には、ヤーディシア大戦時に製造された毒ガスがまだ大量に残置されていた筈。
たしかシャンバリン島で特に流行しているのはゴルカナでしたか…あれを用いて、流行源を元から立ちましょう」
外務大臣「毒ガス攻撃を実施しろというのか!?妄言が過ぎるぞデュカス顧問!国際問題になるぞ!」
デュカス「いままででもシャンバリンの屑共は死んでいますし、どの国も放置しております。誰も余計にメトラや犬人が死んだところで、問題視する事はありますまい。
それに…毒ガス攻撃は当然軍に実行して頂く事になりますが、実行部隊には作戦実施後「事故死」してもらえばよろしい。これで証拠は消えます。」
国防大臣「君は何を言っているのか分かっているのかね?非合法作戦の後に自国の兵士を暗殺するというのか?」
デュカス「外務大臣も国防大臣も肝心なことを忘れております。「民主主義国家においては選挙権を持たない人間に人権はない」のです。
それは当然公僕として死ぬ義務があり、選挙権を持たない軍人に当てはまりますし。我が国の選挙権を持たない外国人にも当てはまります。
大臣。われわれ「民主主義国家の政治家」は「有権者に責任を負っている」のであって、外国の薄汚い亜人や乞食どもではありません。彼らがどうなろうが、
我々には1票にもならんのです。首相。ぜひご検討下さい」
首相「うむ…。確かに。われわれに必要なのは、有権者の票と金であって、シャンバリンの人命ではない。
国防大臣。軍に命じて毒ガス攻撃の秘密作戦を計画してくれたまえ…。本作戦を実施するかは様子を見て決断する」
国防大臣「は、はい…」
デュカス「素晴らしい!首相。シャンバリンの病人をできる限り殺すことで、ソフィアでの病気の流行を防げます。
そうなれば、今後とも首相と与党の票は維持されるに違いありません。国民福祉党も全力で応援致します。」
首相「うむ。よろしくな」
デュカス「ハハハ」

19ソフィア王国:2018/12/08(土) 23:22:58 ID:Ib9p.jqk
 ソフィア王国の王女クラーラ・ソフィア・フェンタジネットは軍事に興味関心のある風変わりな王女だった。
彼女は、軍事に興味があったが専門家ではなかった。実務経験はなかったが彼女の意向の為に彼女は近衛師団の名誉師団長となっていた。

それが軍人たちの運の尽きだった。

 名誉職であるから、当然権限などない。しかしこの王女はそんなことはお構いなしに陸軍に口出しするのである。
「私が思うに、ソフィア王国軍の戦車は旧式すぎるか、火力も装甲も貧弱ね。」
こんなことを言いだしたのはかれこれ二年前。
「陸軍は機甲師団を編成すべきよ。戦車を集約し、自働車化された諸兵科が戦車と共同する攻撃力、機動力に優れた機甲師団をね」
陸軍の誰も相手にしなかった。そんな金が何処にある?
「騎兵は自動車化せねばならないわ。高速化された自動車化歩兵こそ、これからの伝統ある竜騎兵(ドラグーン)よ」
騎兵将校たちは散々反論した。これからも騎兵は有用な兵科であり続けるだろう。
「もういいわ。軍が改革しないなら、私が近衛師団だけでも改革を断行する!」
王女は国王の妹たる血筋と、人脈をフルに使い。立憲王政で採用されたばかりの新型高速戦車の買い付けを始めた。
誰も上手く行くわけがない。そう考えていた。

だがしかし、王女は1年前、120輌もの新型戦車の購入契約を成立させた。

だれもが耳を、目を疑った。
「よおし、これで近衛師団に戦車連隊を編成できるわ。」
どうも、若く進歩的な軍の将校たちは王女の陸軍機械化に興味を抱き、共感しているらしく
背後で手引きした様子だ。

王女は1年かけて、理解者達と共に熱心に近衛師団の近代化に取り組んだ。
近衛師団長は王女に根負けして協力的な姿勢を示している。

今日のソフィア王国軍近衛師団はどうなっているか?

いまや近衛師団は、絶え間ない試行錯誤と演習による課題の洗い出しにより、
優秀で近代的に自動車化された装甲師団へと成長していた。
「うんうん。よしよし」
軍の高官達からは影で「バカ殿」ならぬ「バカ姫」等と陰口を叩かれている王女だったが、
名誉近衛師団長として、王女は周囲の王女に好意的な優秀な将校たちに支えられて近衛師団を強化した。

彼女は軍事に興味のあるただの風変わりな王女だ。専門家ではない。
王女は賢くなかった。だがどこか人を引き付ける魅力があった。

20ディヴィーカ:2018/12/13(木) 00:19:39 ID:FZrCq9uw
*ファイニア・タイムズ紙
【ラ・ピュータ探索。スカイソブリン発進】
象王ダリターラは古代ヤード帝国が建造し、崩壊とともに行方不明とされていた天空城ラ・ピュータの存在可能性が高いとして、探索事業を提案した。
軍の一部がこれに同調し、空中戦艦であるスカイソブリンと兵員、専門家からなるチームを組織し、スカイソブリン基地を出立した。
ラ・ピュータは古代ヤード帝国の飛行石技術の粋であり、島一つを空中に浮かべたとされる。
この非現実的な話に長らく「お伽噺」とされていた。
しかしヤーディシア大戦でのアーカルソン=リペルニアの偵察機パイロットの証言がすべてを変えた。
そのパイロットは地位を失ったが、ロマン溢れる話はディヴィーカを含む世界中に広がっており、古代ヤード帝国の文献や遺跡の再調査、天文学、気象学、飛行機学を活性化させた。
今回の探索部隊の派遣は重大で有力な手がかりの発見にあるとされ、これが成功裏に終われば象王ダリターラは他の諸王及びラーヒズヤ・コーヤに勝る名声を得られると目されている。

21ザルバチ海岸共和国:2018/12/15(土) 18:10:06 ID:sJxadoGA
・ディミトロフ四等医官「シャンバリン風邪の状況確保、保全は安易、ある不安定要素を除けば」


タヴェリア共同軍とし手ディーヴィカ、シテカ両軍と合流したヤコフ中佐を司令官とする
対疾病予防部隊は現地入りした29名の文民医療班を中心に256名にも及ぶヤーディシア大戦に次ぐとも劣らない
大部隊と化した。
ディミトロフ4等医官は現地人の体熱などを図る一方で隔離ゾーンを指定し患者の移送などを
柔軟にこなしていると我々従軍記者や各国の記者団に答えた。

一方で「我々は、ディーヴィカ、シテカの友人たちと共によってシャンバリン風邪を
完全なるコントロール下に置くことは可能である、しかし一部の不当勢力による
火器類のバラマキ行為によって我々に引き金を引く現地人も少なくない、
我々はシャンバリン風邪と戦っているのではないようだ、現地人の無知と貧困そして国際社会の
不介入と戦っているのだ」ピストルホルダーに手をかけて答えたディミトロフ四等医官は
苦しいまなざしで我々を見ていた。我々が戦っているのはシャンバリン風邪ではない
国際社会の偏見とであると。


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