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許由と太上老君
2
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2009/06/23(火) 21:56:22 ID:???0
失礼、許由が徒弟制度を嫌ったというのは、老君の庇護を受けている
状態をうざったがったわけではないということを述べておきたい。老
君に対しては許由は最大の敬意を払っている。彼がうざったがったの
は他の仙人のように「自分が弟子を取る」制度についてなのである。
そこが自由奔放さを好む閑人としての性質なんだろうと思うが、時折
他の仙人とこの許由とどっちが仙人っぽいだろうかと疑問に思うこと
が多々ある。それがまた面白い要因ではあるのだが。
この申公豹と呼ばれるようになってからの許由、彼は天界と仙人界の
連絡将校的な位置づけにいる女媧とはすこぶる仲が悪い。彼女は許由
を無頼者呼ばわりし、彼を道士として取り立てたことをして、仙人界
のしでかした失態呼ばわりする始末である。それというのは「女媧の
なすこと=天数」という図式について、許由が何かと邪魔立てしよう
とするからである。「天数」といえば聞こえはよいかもしれないが、
ようは天界の気まぐれということである。特にこの女媧の場合、人々
の災難を救助するということもあるが、非常に気難しがりやで怒りっ
ぽい性格をしている。容姿端麗ではあるのだが。殷を滅ぼすというこ
とに関しても、殷の命数が既に分かっているはずの天界であるのに、
女媧は紂王を許すまじ(紂王が女媧を称えるつもりで女媧宮に貼り付
けた文がその内実猥褻なものだったことに対する私怨)として三妖を
送り込む。こういうことが許由は大嫌いなのである。よく考えてみれ
ばわかるが、紂王一人に災厄をもたらすならまだしも、災厄をもたら
されているのは本当のところは誰かといえば、その支配下にいる人民
となる。それも彼女の私怨一つでだ。三妖怪が「殷を滅びの道へと向
かわせるならばなんでもしてもよい」という状況を造り上げる、その
ことが明白に見えており、不条理が大嫌いな許由はそれを阻止しよう
とする。それもことあるごとにである。だから女媧にしてみれば許由
は「無頼漢」なのである。
3
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2009/06/23(火) 22:16:00 ID:???0
だが女媧は許由にうかつな手を出すことができなかった。理由は簡単だ。
許由の装備が最強に近いからである。妖怪を遣わそうにも彼の黒ブチの
白い虎「黒点虎」は許由によって妖怪退治専門に特化させられた狩人で
あるし、老君に与えられた払塵の中に仕込まれた雷公鞭は、老君の持つ
太極図などの玄都の宝貝を除いて、制圧できるものなどないのではない
かと噂されていたものだったからである。いかな女媧といえどもうかつ
に手を出すことができないのだ。だから彼女には余計に許由が忌々しい
のである。
それは許由と同じく女媧のやろうとしたことを阻止しようとした雲中子
に対して愚痴をこぼすという形で現れているが、それが売り言葉に買い
言葉でもう笑ってしまうほかない。天数というのがかくもいい加減なも
のだというのがよくわかるものである。
4
:
ヤルダバオート
:2009/06/26(金) 03:33:57 ID:HQCjQBEE0
リクエストに答えていただき、ありがとうございます。
許由を中心とした仙人のお話、大変興味深く読みました。
特に『封神』においては、許由が太上老君に見出されて、
申公豹という道士名を賜り、仙人になったというのはおもしろいですね。
僕がなぜ仙人に興味を持ったかというと、『封神』にはその世界観として、
「天界」と「仙界」と「地上界」があるとアブラさんに聞いたからです。
「天界」と「地上界」は分かるけれども、なぜそこに「仙界」が入るの
だろうと思ったわけです。
先日、機会あって、江戸の仮名草子作者浅井了意が白居易の『長恨歌』
を解説して書いた『ようきひ物語』というものの写本を読んだのですが、
その物語の後半は死んだはずの楊貴妃が仙人になっているという設定な
んです。玄宗が、皇太子寿王の後宮に入っていた楊貴妃を脱俗のために
道士にさせたというのが史実的にありまして、もしかしたらそういう成
り行きで楊貴妃が道士となったということを『長恨歌』ではのちに仙人
になったということのタネにしているのかなと思ったりして、仙人のこ
とに再び興味を持ったわけです。
今回、許由の話を聞いて、やはり道士になった者は新しい呼び名をもら
って、結果的に仙人になるということがあると知り、それは、道士にな
って「太真」という呼び名をもらって、仙人になった楊貴妃と同じ過程
だと分かって、合点がいったので嬉しいです(なんだか自己満足のよう
ですが;)
いずれにしろ、「天界」にも「地上界」にもとどまらず、その二つの世
界を行き来する者としての仙人という存在はおもしろいと思います。
(私には、「仙界」というのが、別次元にあるものでなく、「天界」
にも「地上界」にも分類されない、境界のようなものだと思われます)
ちょっと考えがまだまとまってなくてなんとも言えませんが、『長恨歌』
では、この仙人というコンセプトが玄宗と楊貴妃の永遠の愛を成就さ
せるように思われるところがあります。もし考えがまとまれば、そこ
のところに言及したいですが、すこし長くなってしまいましたので、
今日はとりあえずこれにて失礼します。
6
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2009/06/26(金) 12:31:37 ID:???0
許由は「道士」の段階なので、「仙人」ではないのです。「仙人」にも
なにか免許が必要らしく、許由はあえてそういうのを受けないんですよ。
「申公豹」というのも、許由の「由」の縦棒を引き伸ばして「申公」と
いったところから、「豹」は、彼が常にその乗騎である白い虎にのって
いることにちなんでいるそうです(笑)。「道士」にスカウトされる云
々のくだりは、許由に関してはかなり特別で、老君の庇護を受けるとい
うこと自体が、既に他の道士とはもうまったく別の特別待遇なのです。
その「魂」が帝王よりも位が高いので。他の「仙人」と「道士」に関し
ては、ヤルダさんが仰ったこととその関係はほとんど同じであるかと思
われます。ところで、『封神演義』の主人公は姜尚(姜子牙)ですが、
彼は言わずと知れた「太公望呂尚」のことです。『封神演義』では彼も
「史上最初に現れた優秀な兵法家」ということで仙人界にスカウトされ、
教主元始天尊の直弟子にまで取り立てられます。しかし、これは実は、
天界、仙人界(若干西方の仏教界を含む)のほうで練り上げられていた
「封神計画」の策謀のためで、姜子牙はその先鋭となるべく存在のよう
に仙人界では位置づけられていたのです。そのため、周を援けて殷を倒
せという名目の元に下山させられると。
「そうか、崑崙山では我輩は、やはりヨソ者だったのか!」(姜子牙)
「その通りだよ姜子牙。だいたいが、お前さんに与えられた使命は、ヨ
ソ者でなくては果たせないのさ」(許由)
こんな両者の対面があったりします。そして許由のいうことはいちいち
至極全うなことなのです。
「商周の易姓革命も、「神界」を創設する封神の脚本も、天界や仙界で
書かれたが、下界(人間界)の人々を納得させなければならない。だか
ら主演の役者は『人間』でなければならないのだ。お前さんは、その打
ってつけのハマリ役として白羽の矢を立てられたのさ。崑崙山では、初
めからお前さんを仙人に仕込むつもりはなかった。このたびの使命を果
たすのに必要な特別研修生として教育したまでのことさ。つまりお前さ
んは、今しがた自らつぶやいたように、紛れもないヨソ者だよ」(許由)
7
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2009/06/27(土) 11:58:06 ID:???0
丁寧に説明してくるあたりこれだけ見ていると嫌味のように見えてしま
うかもしれないが、許由の真意はそうではない。つまり、「お前は結局
下界のヨソ者扱いされたのだから、仙人界に、人間界の争いごとに乗じ
させるようなことをしてはならない」ということを忠告しようとしたの
だ。というのも仙人界、特に「闡教」の徒は1500年という長い歳月の間
に溜まりに溜まった殺劫を洗い流さなければならないという名目で人間
界と仙人界の双方を巻き込んだ大戦争を引き起こそうとしているからで
ある。それが一方的過ぎであることから、許由にしてみれば理不尽極ま
りないものと感じているものなのだ。
8
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2009/06/27(土) 20:57:44 ID:???0
姜子牙ももとより許由の言うとおりにしようとしたのだが、この宇宙の
「経論」とでもいうべきもの(つまり天数ということになろうが)は、
姜子牙や許由などの個人の力ではどうにもならないことだらけであった。
何せ『封神計画』は、仙人界(闡教)の大物が勢ぞろいで参加するのだ
から。人間界での商周の対立は、次第に仙人・道士が混じっての戦いと
化していく。仙人界は闡教と截教の戦いとなる。最終的には商周の対立
とはほとんど関係のないところで、仙人同士が最終決戦を行うことにな
る。それが「誅仙陣の戦い」や「万仙陣の戦い」である。
これにいたるまでの許由の論理が面白い。封神されるものたちのリスト
である封神榜には、あからさまに截教徒が多い。なんと闡教のなかにも
載っているものがおり、それらはみな仙人たちの弟子で、生贄に捧げら
れてしまうのだ!出来が悪いというだけでである!だがそれは、党派意
識で截教徒をほとんど壊滅させる手段として計算づくで考えられていた
りするところがあったりする。
これに対してそれを知った許由は截教徒たちにそれを教えてこう述べる。
「そう簡単に殺されないぞ、と考えていただけでは相手の術中に嵌る。
ただし、不退転の決意で対決すれば、あるいは活路も開けよう。ただし
玄都の太上老君が手を出さなければの話だ。太上老君は超然的な立場を
とっておられる。少なくとも今度の截教潰しの陰謀には加担していない。
そして、全体的には闡教と截教は実力伯仲状態にある。だから対決の姿
勢を示せば、共倒れを憂いて老君が止めにかかるだろう(そうなれば誰
も老君には逆らえないからことは治まる)。大事なことはケンカを買う
ことではない、実力と決意を示すことだ」
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