よって、数などというより、単数形と複数形の概念の違いが表れるのかなと思いましたが、いかが
でしょうか。例えば無冠詞の単数形は、AとかBとかでなくCだよというニュアンス(『ハートで感じる
英文法(会話編)のP139のDo you want cake?より推測』)。そして複数形については、Aという
もの(概念)でしたよね。
『ハートで感じる英文法(会話編)』P132の例文用いると、「Robin is tougher than any (other)
kid in our neighbourhood.」がありますが、単数形だと「男の子の中でねー(他のカテゴリーじゃな
くてよー)」という感じで、複数形だと「男の子というものの中で」という一般的なカテゴリー概念なのでは
ないでしょうか。
私は単純に「選択の自由+選択の単複」と理解しています。
『英単語イメージハンドブック』にもある通り、any は「選択の自由」です;
any の後の単/複は、any による自由選択が唯一選択/複数選択という違いです。
唯一選択/複数選択の違いは、過去ログのパーヤンさんの例
pick any card (どれでも、1枚だけ選べる)
pick any cards (どれでも、何枚でも選べる)
がわかりやすいですね。(括弧内は私の補足です。)
一般には唯一選択/複数選択のどちらでも同じような意味になる場合が多いのですが、
そういう場合、再び『英単語イメージハンドブック』にもある通り、
「英語では数の標準は『複数』」「『単数形』の方が特別な配慮が働いた形」なので、
唯一選択/複数選択←→唯一性強調/標準というニュアンスが生じるのでしょう。
再び過去ログのパーヤンさんの例
I don't have any uncle. (おじさんなんて1人だっていやしません。)
I don't have any uncles.(おじさんはいません。)
がわかりやすいと思います。(括弧内は誇張した拙訳です。)
ご質問の「Robin is tougher than any (other) kid in our neighborhood.」では、
any+単数の方が自然だと思います;1対1で比較する文脈ですから。
(tougher が taller なら、any+単数の自然さがもっとはっきりすると思います。)
このように、 any+単数、any+複数のうち一方のみが自然な文脈も多いのです。 >>2で説明したような any+単数でも any+複数でも自然な文脈とは異なります;
どちらも自然だからこそ、両者の(微妙な)違いを観察するのに適していたわけです。
それでも「束になってかかってきても勝てる」と言いたい場合、私なら例えば、
Robin is tougher than any three other kids together in our neighborhood.
などと表現するでしょう;もっとも「Robin could defeat any ...」の方が好みですが。
要するに、「選択の自由+選択の単複」という説明はゆるがず、
any+単数/複数のどちらになるかは文脈による、というわけです。