[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
鬼和尚の仏教購読会 別館
552
:
避難民のマジレスさん
:2019/05/18(土) 09:35:36 ID:LC3de7YgO
>>551
黄金の華の秘密
スワミ・アナンド・モンジュ訳
第十四話 空観くうがん、仮観けかん、中観ちゅうがん(つづき)
だが、事物を破棄しないとしても、それらに注意を注ぐこともない……
これがその変化だ――人は打ち壊すこともなく捨て去ることもなく、しかもそ
れらに注意を注ぐこともない。
人は注意を注ぐのを控えるようになる。
注意は餌だ。
そのようにしてあなたは事物に執着するようになる。
ある女性に魅了されると、あなたは何度でもその女性を見つめたくなる。
あなたは餌をやっている。
あなたは投影をしている。
あるものが気に入ると、あなたはそれに注意を払うようになる。
注意を払うことで、あなたはそれに執着するようになる。
注意を払うことが橋になって執着が生まれる。
何も捨てる必要はない。
ただ橋を壊せばいいだけだ。
事物に注意を払うことなく世間のなかで生きなさい。
虚空のなかを動いているかのように進んでゆきなさい。
――これが中観だ。
これができたら、あなたの内側に中心が生まれる。
あたかも世間のなかにいないかのように 世間で暮らすことができたら、 世間は
ただの夢にすぎないかのように 世間で暮らすことができたら、 突然、大いなる
エネルギーが―― 散逸していたエネルギーすべてが あなたの内部で結晶化する。
あなたはありとあらゆるやり方でエネルギーを散逸させてきた。
あなたは四方八方に漏らしている。
注目することで漏らしている。
あなたがもはや漏らさなくなり、 注意力がもはや不動のものとなり、 注意が
内側に集まり、 内側で蓄積され、 内側で結晶化するとき、 中心が生まれてく
る。
空観を実践しているときには、 万物を破棄しえないことを知りながら、 それ
らに気をとめないようにする。
人はこの夢がつつ゛いてゆかねばならないものであることを知っている。
この夢はまた美しいものでもある。
そこで思い煩うことなど何ひとつない。
捨て去らなくてもいい、打ち壊さなくてもいい、それと闘わなくてもいい。
あなたは自分の影と闘ったりはしない。
あなたはそれが影であることを知っている。
それは影であると知っているから、打ち壊したいとも思わない。
どこまでも後をついてくるから、けっしてあなたのもとを去らないから、それ
のことを心配しない。
あなたはそれが影であることを知っている。
この世間が影であることを知ると……実在の影であって実在そのものではなく、
湖に映る月であって月そのものではないと知ると、人は世間の只なかにあって
さえくつろぐようになる。
世間をまったく気にもとめずに、人はみずからの務めを果たし、みずからの仕
事をし、飄々ひょうひょうとしながら暮らしつつ゛けてゆく。
このようにして三つの観想はひとつになる。
そうなったら三つの観想はもはや三つではなく、それはただひとつの観想になる。
あなたは中心に収斂してゆき、中心を自覚するようになる。
グルジェフが「自己想起」と呼び、仏陀が「サマサティ」――留意――と呼び、
マハヴィーラが「ヴィヴェック」と呼んでいたのはこのことだ。
今やあなたはリアルではないものを見抜き、現実と非現実を識別している。
今やあなたは何が影であり、何が実物であるかを見抜いている。
あなたは実物の月を見たし、水に映る月影も見た……
だが影はつつ゛いてゆく!
影はそれが影であると気つ゛いたからといって消えてゆくものではない。
それはつつ゛いてゆく。
そして問題は何もない――それは美しい!
湖のほとりに坐って、月影を眺めていればいい――
それは美しいし、何の問題も生じてこない。
だが、あなたはそれが実在しないことを知っている。
だが、とどのつまりは空を体得することで力が得られる。
だが、覚えておきなさい――統合、結晶化は、ひとえに空を体得することから
生まれてくる。
それが瞑想の出発点になる。
それゆえに、空観を実践するときには、空は紛れもなく空であるが……
さあ、あなたがたはもう少し深く入ってゆかねばならない。
いっさいが空であると知ると、問題が生まれてくる。
あなたはその空を何かしっかりとした実体があるものだと見なしはじめるかも
しれない――それが問題だ。
というのも、頭マインドはいつも言葉にとらわれてしまうからだ。
『不思議の国のアリス』というすばらしい本のなかにこんな一節がある……
アリスが王様のもとへ到着すると、王様はラブレターが届くのを今か今かと待
ちわびていた。
彼は誰を見ても「使いの者に会わなかったかね?」と尋ねてまわる。
王様はアリスにも「こちらへ向かっている使いの者に会わなかったかね?」と
尋ねる。
アリスが「誰もいませんわ」と言うと、王様は彼女が"ダレモイナイ"という名
前の誰かに会ったのだと思い込む。
(´・(ェ)・`)
(つづく)
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板