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鬼和尚の仏教購読会 別館

536避難民のマジレスさん:2019/05/12(日) 00:04:33 ID:LC3de7YgO
>>533
黄金の華の秘密

スワミ・アナンド・モンジュ訳

第十四話 空観くうがん、仮観けかん、中観ちゅうがん(つづき)

二人の師が言葉を交わすことはきわめてまれだ。
というのも、二人の師が出会うとき、ふつうは ともに言葉を発することがない
からだ。
言うべきことは何もない。
だが、二人の師が言葉を交わすとき、 そこには必ず大いなる遊びがある。
そこには遊び心がある。
いいかね、それは議論ではなく、対話だ。 彼らはもっとうまい表現を引き出そ
うと互いを挑発している。
一休はそれを語った。
蜷川は満足した、 心から満足した。
一休は何を言ったのだろう?
――私たちが思い描く生は生ではない、
まだ私たちはそのありのままの姿を 一度も見たことがない、ということだ。
私たちはあまりにも幻想に心を奪われて、 最後の最後まで幻想のとりこになっ
てゆく。
聞いた話だが…… 夫を亡くした義理の母のことで心を痛めている男がいた。
その八十二歳になる 未亡人は深い悲しみにくれていた。
ある夜のこと、彼女を家から連れだすために、 彼は八十五歳の男性とのデート
を仕組んだ。
その夜更けに、デートを追えて帰宅した 彼女はすっかり頭にきていた。
「どうしたんですか?」と男は尋ねた。
「私を何だと思ってるの?」と彼女は息巻いた。
「あんな男、顔を三回 ひっぱたいてやったわよ」
「てことは……」と男は言った。
「迫られたんですか?」
「ちがうわよ!」と彼女は答えた。「あんな男、死んでるも同然だわ!」
だが、そんな歳になっても人々はデートをしつつ゛ける。
もし本当に幽霊というものがいるならば、 彼らはあなたがたがしているのと同
じことを、 まったく同じことをしているにちがいない。
そして、それは死後の生までつつ゛いてゆく。
ある恋人たちの話を聞いたことがある…… この深く愛し合っている二人のカッ
プルは心霊主義者だった。
彼らは クリスチャン・サイエンスを信じていた。
ある日のこと、彼らは死やそれに 類する深遠なテーマについて話し合っていた
が、どちらか先に死んだ方が死後 三十日経った時点で必ず相手に連絡を取るよ
うにし、相手も心を開き受容的に なって三十日後の特定の時間にそなえること
にしようと約束した。
しばらくして男が交通事故で死亡した。
女性は熱心に待っていた。
三十日が過ぎ、 ちょうど約束の時間がやって来た。
彼女はドアを締め、明かりを消すと、半信半疑 で尋ねた――「ジョン、あなた
そこにいるの?」
だが、信じられないことにジョン の声が聞こえてきた。
ジョンは言った。「やあ、君、僕はここにいるよ」
彼女はいった 。「あなた元気にしてる?そこで幸せに暮らしてる?」
すると彼は言った。 「僕はとっても幸せだよ。この雌牛をごらんよ――なんて
すてきなんだろう?」
「雌牛ですって?」と彼女は言った。
「頭が変になってしまったの!?私は天国のことをもっと聞きたくてたまらな
いのに、あなたったらばかな雌牛の話ばかりして!」
すると彼は言った。「天国だって?君は何を言ってるんだ。僕はプーナの コレ
ガオンパークの雄牛になっちまったんだよ!」
それがつつ゛いてゆく―― その同じ愚かさが来世まで持ち越される。
意識的にならないかぎり、あなたは この輪のなかを堂々巡りしつつ゛け、 こ
の輪はまわりつつ゛けてゆく。
それは実に退屈であり、 それをつつ゛けてゆくのはまったく馬鹿げている。
だが、 気つ゛くためには大いなる努力が必要になる。
気つ゛くためにはみずからの眠り、みずからの 無意識な状態との長い格闘に入
ってゆかねばならない。
その闘いは困難で骨が折れるし、しかもその道は上り坂だ。

さあ、経文だ……これらの経文は、 目覚めるための計り知れない 助けとなっ
てくれるだろう。
呂祖師は言った。
まだはっきりつかめないなら、仏教徒の三つの観想―― 空観くうがん、仮観け
かん、中観ちゅうがん―― を使って説き明かしてみよう。
師の慈しみは限りない。
彼はあなたがたの眠りが深い
ことをよく知っているので、
何度もくり返し要点を明確にする。
最初は聞き逃したかもしれないので、
師はもう一度くり返す。
二度目も聞き逃したかもしれないので、
師はもう一度くり返す。
仏陀は光明を得たあと四十二年間を生きたが、
朝も夕も、昼も夜も、四十二年間、同じことを言っていた。
絶えず同じことをくり返し言っていた。
なぜなら、あなたがいつそれを理解するか誰にもわからないからだ。
いつあなたが受容的になるか誰にもわからない。
いつあなたのハートに小さな窓が開いて、
客が入って来ることができるようになり、
一条の光があなたを貫くか誰にもわからない。
(´・(ェ)・`)
(つづく)


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