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鬼和尚の仏教勉強会 講読ゼミ 4

756避難民のマジレスさん:2019/03/31(日) 23:25:16 ID:LC3de7YgO
>>754
『I AM THAT 私は在る』
【91 快楽と幸福】

 質問者 私の友人のひとりである二十五歳の青年は、不治の心臓病で苦しん
でいます。
彼は緩やかな死よりも、自殺を選ぶと手紙に書いてきました。
私は、西洋医学で治療できない病気も、何かほかの方法で癒すことができるか
もしれない、と返事を書きました。
人間の身体にほとんど即座と言えるほどの変化をもたらすヨーガの力がありま
す。繰り返し断食をすることも、奇跡に近い効果を上げることができます。
私は彼に、死に急ぐよりもほかの方法を試みるようにと書きました。
ボンベイ近郊に、奇跡的な力をもったひとりのヨーギがいます。
私は何人かの彼の弟子と出会い、彼らを通して友人の写真と手紙をヨーギに送
りました。
何が起こるか見てみましょう。
 マハラジ
 そうだ。
 奇跡はしばしば起こる。
 しかし、そこには生きようとする意志がなければならない。
 それなしには奇跡も起こらないだろう。
 質問者 そのような欲望を吹きこむことができるのでしょうか?
 マハラジ
 表面的な欲望なら――できる。
 だが、それは尽きてしまうだろう。
 根本的には、誰もほかの人に生きるように強いることはできないのだ。
 その上、かつては自殺を承認し、尊重する文化も存在したのだ。
 質問者 自然な一生の長さを生きることは、人の義務ではないでしょうか?
 マハラジ
 自然で、自発的で、たやすい人生なら――そのとおりだ。
 だが、病気をし、苦しむ人生なら自然とは言えない。
 何であれ来るものに揺らぐことなく耐えることは高尚な徳だ。
 しかし、無意味な苦悶や屈辱を拒否する尊厳もまたあるのだ。
 質問者 あるシッダ(解脱者)の書いた本を手にしたのですが、彼はそこに
奇妙な、驚くべき多くの体験を描写しています。彼によると、真のサーダカ(
修行者)の道はグルと出会い、師に身体、マインド、ハートを明け渡すことで
終わると言います。それ以降は、弟子の人生のもっともささいな出来事さえも
グルが引き継ぎ、責任を取ります。
それは自己同一化を通しての真我の実現とも言えるでしょう。弟子は制御する
ことも、抵抗することもできない力によって選ばれ、嵐の中の一枚の枯葉のよ
うに無力に感じるのです。彼を狂気と死から救うのは、グルの愛と力への信頼
だけなのです。
 マハラジ
 すべての師たちは、彼の自己体験にしたがって教えるのだ。
 体験は信念によって形づくられ、信念は体験によって形づくられる。
 グルでさえも弟子の自己イメージによって形づくられてしまう。
 グルを偉大にするのは弟子たちなのだ。
 ひとたびグルが内側と外側から解放される力の媒介として見られれば、全身
全霊での明け渡しも自然でたやすいものとなるだろう。
 苦痛に苛まれた人が外科医の手に完全に身をまかせるように、弟子もまた自
分自身をためらいなくグルに預け渡すのだ。
 激しく必要性が感じられたとき、助けを求めるのはまったく自然なことだ。
 だが、いかにグルが強力であろうとも、弟子に彼の意志を押しつけるべきで
はない。
 その反対に、ためらい、信頼しない弟子は、グルの過ちがなくても満たされ
ないままとどまるのだ。
 質問者 それでは、何が起こるのでしょうか?
 マハラジ
 すべてが失敗したとき、人生が教えるのだ。
 だが、人生の教訓は長い時を必要とする。
 信頼し、服従することによって多大な遅延と困難が回避される。
 しかし、そのような信頼も、無関心と落ち着きのなさが明晰性と平和に場所
を明け渡したときにしか起こらないのだ。
 自分自身を尊重できない人には、自分自身も他者も信頼することができない。
 それゆえ、師ははじめに弟子の存在の源の高貴さ、高尚な本性、そして荘厳
な運命を再保証することに最善をつくすのだ。
 師はある聖者や彼自身の体験を語る。
 弟子に自信をもたせ、かぎりない可能性を教えこむ。
 弟子への確信と師への信頼が整ったとき、弟子の人格と人生に、急速な、断
固とした変化が見られるのだ。
 質問者 私は変化を求めていません。私の人生は今のままで充分良いもので
す。
 マハラジ
 あなたがそう言うのは、あなたの人生がいかに苦痛に満ちたものかを、まだ
見てはいないからだ。
 あなたはキャンディーを口にくわえたまま眠る子供のようなものだ。
 完全に自己中心的で、つかの間の幸せを感じているかもしれない。
 しかし、苦しみの普遍性を知覚するためには、人類の顔をよく見てみるだけ
で充分だ。
 あなた自身の幸福でさえ、銀行の破産、あるいは胃潰瘍によって翻弄される
ほど壊れやすく、短命なのだ。
 それは単に、二つの苦しみの間の和らいだ瞬間でしかない。
 真の幸福は壊れやすいものではない。
 なぜなら、それは環境に依存しないからだ。
(´・(ェ)・`)
(つづく)


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