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近代日本の右翼史について

10DDD:2020/02/15(土) 22:14:19
・日本における「右翼」をめぐる(便宜的)概念整理を、概観レベルで試みてみる。

・「右翼」、「左翼」は、由来からして、体制外である必要はない。
 日本では、最初の大別段階では、
 皇室を前提とする派はすべて「右翼」の範疇であり、
 皇室を否定する派が「左翼」であり、すなわち論外。

・上記の論外を排除すると、次なる、抽象レベルでは、
 「右翼」とは、天皇親政または天皇の任意権力行使を支持する派であり、
 「左翼」とは、天皇の権限の(憲法や議会などによる)制約、チェック機能の追加、強化を推進する派と、
 大別できる。
 日本における論内の右翼/左翼の対立軸。

・こう見ると、戦前は、上記の二次レベル(日本における論内左右)における、
 表層的に右翼か、不明瞭かも知れない「実質左翼」と、
 さまざまな程度の「左翼」が、体制側で政争を繰り広げた世の中だと言える。
 それなりの所謂右翼団体が、論内左翼の系統に由来し、
 後に、表層的な右翼に対して、神秘的な右翼や、
 右翼的暫定的方法論での左翼なども出てくる。

・天皇自身が、ある種の上記の二次的な意味での「左翼的」な方法論を採用している場合、
 「任意性」とは、「左翼」に通じる。
 すなわち、抽象レベルでは、論外でない実務派は、「左翼」ばかり。
 体制外野でのアンチテーゼの方が「右翼」と呼ばれる由縁だろう。

・総じて見ると、「右翼」とは、国体上、原理として「論外」で無い、
 積極的な政治的行動や主張をした、する、多種多様な雑多の総称。
 皇室を戴く日本を前提とした、何らかの「国益観」に基づいた、
 積極的な政治行動・主張。

・しかし、この前提の実践的表現は、
 官軍の欺瞞や、長年の北朝体制の複雑性や、国際関係の劇的な軋轢を由来とし、
 それをめぐるさまざまな概念上の整理は、開国のどたばたの中、
 かなり荒削りなまま、実務に実務が重なってしまった・・・。
 
・終わってみれば、天皇と「右翼」との相反現象
 皇室を戴きながらも、皇室をあまり理解していない現象など、
 ご都合な空気の支配のもと継続・・・。

11DDD:2020/02/15(土) 22:21:11
(続き)
・前回の説明設定では、
 欧米的左翼と言う、
 日本における論外(または有効代案なき否定派)を排除をした後の左右対比では、
 戦前の主流勢力は、天皇陛下を含め、
 二次的、日本的意味での「左翼」側に分類可能。

・単純な言い換えをするならば、「左翼」とはこの場合、
 何らかの北朝的、または密教的な政治運営に基づく国体観に通ずる。

・それに対して、南朝、または顕教的な天皇統治は、
 不明確で、リスキーな夢想領域であり、
 現状打破を図るものにとっての「リセット」プロセスとして、
 想定されやすい(臨時的な対応としてか、永続的な体制としてか)。
 だからこそ、外野の主張のベースになりやすく、
 それをあらわす意味での右翼が、外野に対するレッテルになりやすい。
 本来、議会由来の概念が、議会外に移った背景要因。

・日本では、右翼と左翼の対立軸が、
 (少なくとも)2つのレベルで展開した。
 一方では、王党派VS共和派(共産派なども含め)の軸。
 もう一方では、南朝派VS北朝派または、顕教派VS密教派の軸。
 北朝派のラディカルな形のひとつが、天皇文化派であり、
 右翼共和派につながる。右翼共和派は、解読的に言い換えれば、
 「欧州的な右翼に通ずる右翼を標榜する、
  日本的な左翼のつもりの論外の一種」。
  
 
・ここで言う北朝派VS南朝派や、顕教派VS密教派の図式は、
 単純に、悪VS善に該当しない。
 且つ、説明する上での、便宜的な簡易化。

・本来、有効な代案なき否定派が、反動勢力。
 日本では、欧米と違って、本質的な王道や正統原理が、
 充分活きている(広範な理解の程度はさておき)。
 本質的な整理をする上で、実際の論外と反動を認定しやすい。
 そうすることで、欧米の概念的固有性や概念的混迷を
 解消した上で、日本の本質に沿った形で、「右翼」と「左翼」と言う
 分類を(少しは)活用できる、かも知れない。

12DDD:2020/02/15(土) 22:50:57
大雑把に仮まとめしてみると。

・戦前の日本では、
 欧州的な意味での「左翼」は論外⇒外野の左翼
 欧州的な意味での「右翼」は当たり前⇒保守、右派、色々
 日本的な意味での「左翼」は実務上一般的⇒保守・右派、色々 
 日本的な意味での「右翼」は非実務的だった⇒外野の右翼

・上記のため、用語の混迷が発生した。

・(1)欧州由来の用語としての右翼左翼、
 (2)日本の現実に即した政治対比
 (3)政治史における当該用語の使用傾向や、
    その分類下における活動事例
 上記の要素が混成し、欧米とは異なる用語発展が発生。
 欧米とは異なる日本的コンテキストに
 無理やり欧米的分類を適用/活用した結果、認識上の非本質が助長。


・用語を考える上で、
 (2)がもっとも重要な考慮基盤。
 そこから、妥当な分類を考える方が得策。

13DDD:2020/02/16(日) 00:03:08
【補足】
さらに混迷を深める要因は、欧州的意味では、
王制消失まで、右翼左翼の対立は、主に王制を軸に考えられる。
王制消失後は、憲法の解釈の仕方や、多面的な政策を巡る、
地域的、時代的な対比傾向に沿う。
相対的な右翼の用法とも連なり、右翼が何を意味するか一概に言い難い面や、
右翼と言う括りを、時空を超えて汎用する余り、不正確な混同が発生し易い面とがある。

14DDD:2020/02/16(日) 04:29:06
10の
>・総じて見ると、「右翼」とは、国体上、原理として「論外」で無い、
> 積極的な政治的行動や主張をした、する、多種多様な雑多の総称。
> 皇室を戴く日本を前提とした、何らかの「国益観」に基づいた、
> 積極的な政治行動・主張。

⇒この場合の「右翼」とは、一次的右翼のこと。

15DDD:2020/02/16(日) 05:01:39
【フランスにおける右翼・左翼の変異の超簡略版】

(王権、法権、宗教などを巡る前段階)

・王党派VS共和派

・共和派右派VS共和派左派

・共和派VS民主派、人民派(国家派VS国民派など)
(※主要極右は実は右翼兼左翼だったり、
  思想混迷・混成の中で、硬直レッテル運用が継続)

【右翼や左翼が準同定される極右・極左の複層的対立軸】
・閉鎖的VS開放的
・民族的VS市民的または階級的
・暴力的、情意規範VS対話的、知性(もどき)規範
・先天的枠組み重視VS純粋理性的な抽象論
・市場的VS国家的

などなど

上記の日本的状況へ適用する問題性・・・。

16DDD:2020/02/16(日) 05:55:37
王権と言う対立軸が無いと、
右翼と左翼の対立軸は多角的に溶解、分散する。

・大統領VS議会
・現地、州制VS中央、連邦
・市場/企業VS国家
・小さい政府または無政府相当VS政府

・集中VS分散、分権
・統制VS自由

・先天VS抽象
・貢献VS権利
・性悪VS性善(の運用)

・国民VS人類
・民族VS人類
・個人VS階級
・個別政策論での対立軸
などなど。

一方では、政府は無いか、最小限に抑え、
自由市民にゆだねるべき、と言う右翼があり得、
もう一方では、政府が統制し、
強固な、国益優先な政策を行うべき右翼がある得る。

一方では、政府は無くし、人民独裁、
または国民投票や国民自治での統治運営を行うべき、と言う左翼があり得、
もう一方では、官僚機構に支えられた政府が統制し、
高度な福利厚生を国民や人民のために展開するべき、と言う左翼があり得る。

などなど。


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