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科学と疑似科学とを判別する

596diamonds8888x:2020/02/24(月) 17:31:48 ID:VxIn8deI
>>590
 以下の話が理解できないようなら「波と粒子の背反」を取り上げるのはもうやめてください。私には量子論を正しく伝える力などありません。[>>587]で明言したとおりです。

【20世紀の波と粒子】
 1900年、偶然にもちょうど20世紀の始まりにマックス・プランクが、黒体輻射の波長別強度分布を説明する理論として、光のエネルギーが波長に依存する単位エネルギーに量子化されていると仮定すると、うまく実測と一致する理論が作れることに気づきました。ここまでは、なぜかそう仮定するとうまくいくというだけの話です。
 そして1905年にはアインシュタインが光電効果について、光が量子化されていて単位エネルギーでのみやり取りを行うと仮定するとうまく説明できる、という理論を提案しました。そしてさらに一歩踏み込んで、「量子化できるというのは粒子的な性質であり、光には粒子的性質もある」と提唱したのです。むろんこの提唱はいわばイメージを描いたものであり、正式な理論でもなければ何か新しい現象を予測したものでもありませんでした。
 次はハイゼルベルグの行列力学(1925)です。これは波とか粒子とかいう古典的描像を諦めて、物理量を行列として表現することで現象を定量的に計算できるようにしたものです。ゆえにこの理論には波も粒子もでてきません。
 そしてほぼ同時期にド・ブロイの物質波(1924)と、それを受けたシュレーディンガーの波動方程式(1926)が登場します。これは行列力学同様に原子核を巡る電子の状態に関する理論です。

 まとめると「光は波でもあり粒子でもある」という考え方は、1905年にアインシュタインが思いつき、1924年にド・ブロイが正式な理論に取り入れたと言えるでしょう。

 なので、「光は波でもあり粒子でもある」という結論の矛盾が問題となってくるのは20世紀以降の量子論の内部での話です。その詳細は本スレッドで扱うにはややこしすぎるでしょう。具体的にはどの問題が「波と粒子の背反」に絡むと言えるのかという点も明確ではありませんしね。

 ともかく18-19世紀に「波と粒子の背反」が科学理論上の問題になっていて、それが「20世紀の量子論で3が否定されました[>>549]」ということはありません。事実は逆に「20世紀の量子論で波と粒子の背反問題が登場した」ということです。放っておけば背反問題が結論されるという意味では「(適切な仮説を加えない)量子論は矛盾している」と言っていいかも知れません。ゆえに背反を生じさせないための仮定が色々と加えられ、どんな仮定が良いのかという論争が続いている状態だと言うのが正確なところでしょう。

 参考までに、スタンダードとされる理論では収縮する前は波、収縮後は粒子、として背反問題を回避しています。「同時には波と粒子とはならない」ということでしょうね。スタンダードとされるコペンハーゲン解釈では収縮とは何かについては何も言いませんが、多世界解釈は収縮により多世界に分岐するという仮定を付け加えています。以上は進行波が干渉可能に進みつつ、検出スクリーンでは粒子のごとく1点で検出される話を適切に説明しようとします。進行波の干渉という現象ではなくて、原子核内の電子の定常波の核外にまで広がった部分が収縮するのは何時なのか? というのがシュレジンガーの猫の問題なのです。


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