2019年10月19日、ソウル市の光化門で開かれた太極旗部隊の集会。高齢の男性の姿が目立つ=堀山明子撮影
4月の総選挙で惨敗した韓国の保守系第1野党の「未来統合党」が9月2日、「国民とともに歩む政党に脱皮するため」として、党名を「国民の力」(英語名:People Power Party)に変更した。党の新綱領に大企業への優遇措置を見直す「経済民主化」が明記され、党改革を主導する金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長(80)は、弾劾罷免された朴槿恵(パク・クネ)前大統領を擁護する保守的な親朴勢力と一線を画す姿勢を示している。これまで保守政党を支えてきた「コンクリート支持層」と決別し、中道路線へ急旋回したものだ。捨て身の戦略に勝算はあるのか――。