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大中華世界的話題(その3)

758チバQ:2020/07/02(木) 17:10:36

 一方、人口最多ながら賃金が安いままのマレー人の民族主義化も勢力を強めている。2月から3月にかけての政変で成立したムヒディン政権も、大半がイスラム教を信仰するマレー人政党の議員で構成されている。57年にマラヤ連邦として独立して以降、政権内に非マレー人政党がほぼ存在しない初めてのケースとなる。

 学生運動出身のアンワル氏は、自身はイスラム教徒でありながらも、穏健な世俗派で知られる。獄中で著した著書の中で同氏は「寛容の文化は、東南アジアのイスラムの特質である」と述べ、イスラムのマレー人に対し強く自制を求める。

 著書は「アジア的価値」についても言及している。氏はそれをアジア社会の「専制的な慣行」の方便としたり、人間の「基本的権利」や「市民の自由」を否定する口実にしてはならないとも説いている。

 マレーシアでも例外なく、閉塞感漂う現代社会においては右傾化一辺倒の危険な主張が礼賛されやすい傾向にある。自国第一主義、マレー人優遇政策の台頭はその典型だ。

 かつてマハティール氏が政権にありそれを口にしたとき、アンワル氏のような穏健派の存在や有権者の投票行動が抑制する機能がこの国には残っていた。

 だが、政権与党がイスラム一色で占められた今、代替となるものが容易には見つからないのは極めて憂慮すべき事態だ。

 69年にマレー人と華人が衝突した「5月13日事件」では200人近い死者が出る惨事となった。この頃すでに政治家に転じていたマハティール氏も、間もなく学生運動に進むことになるアンワル氏も、それを目の当たりにして同じ景色を見ていたはずだ。現在の政治的危機を生んだ当事者として傍観は許されないだろう。


小堀晋一


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