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大中華世界的話題(その3)

757チバQ:2020/07/02(木) 17:10:08
● 非マレー人の支持で 下院第2党に

 その後、マハティール氏は2003年まで首相を務め、いったんは退任するが、後任の選考に強い影響力を残すなど実質的には院政を続けた。

 次代の第5代首相アブドラ氏は自らの内閣で副首相だった人物。マハティール氏が推し進めたシンガポールとの連絡橋「コーズウェイ」架橋計画を凍結しようとすると、あっさりと首にするなど強権ぶりは健在だった。

 一方、アンワル氏は獄中にあって、妻ワン・アジザ氏が新党となる多民族政党を結成。これが現在の国会で野党陣営の中核政党「人民公正党(PKR)」の前身党となっている。

 PKRは、マレーシア社会を構成するマレー人、華人、インド人が等しく価値を共有していく社会のあり方が党是。非マレー人を中心に強い支持を得て、現在は下院第2党の地位にある。

 ペナン州出身のアンワル・イブラヒム氏は現在72歳。マラヤ大学在学中の70年代に「マレーシア・イスラム青年運動」を立ち上げ、4万人を超える反汚職闘争運動を指揮した人物で知られる。

 この頃すでに政府のマレー人優遇政策を批判。汚職の撲滅と民主化を訴えている。日本で言えば、その姿はちょうど同じ時期に活動し、東大安田講堂を占拠した全国全共闘連合の山本義隆議長に重なる。

 そのアンワル氏を82年に政界に一本釣りしたのがマハティール氏だった。独立後から政権与党にあったマレー人の民族政党「統一マレー人国民組織(UMNO)」に迎え入れ重用した。

 知名度もあったアンワル氏は瞬く間に出世の階段を駆け上がり、やがて第1期マハティール政権(81年〜03年)でナンバー2の副首相に。通貨危機の直前には休暇中の首相に代わって臨時代理を務めるなど、一時は後継確実と見られていた。

● 右傾化で高まる 民族衝突リスク

 こうして、アジア通貨危機以来23年にも及んだマハティール氏を一つの軸とする権力争いは、プレーヤーを新たに加え次局面へと移っていった。節目であることに間違いはない。

 しかし、これで“マハティールなるもの”が終わったわけではない。7月10日に95歳となる同氏が3度目の復活を狙っているとの見方もある。

 そして、それ以上にマレーシア政治に深刻に顕在化してしまった民族問題を我々は知っておく必要がある。

 マレー人、華人、インド人などから成るマレーシアは、総人口に占める人口比がそれぞれ55%、26%、8%と主要3民族で9割を占める多民族国家。イギリスからの独立以来、3つの民族を代表する政党が国会にバランス良く議席を確保して連立政権を組んできた。

 有権者はそれぞれの政党に原則として投票するものの、支持政党が行き過ぎた場面では投票先を都度変えるなど臨機応変的な投票行動が作用し、政治の安定をもたらしてきた。 

 例えば99年総選挙では、獄中にあったアンワル氏に同情するマレー人票が野党に流れたが、政治の不安定化を嫌う華人票が政権党に投票しUMNOが薄氷の勝利。最終的にマレー人優遇政策の緩和にもつながっている。

 08年や13年の総選挙でも、右傾化してきたマレー人優遇政策に嫌気がさした非マレー票が野党に流れるなど大躍進につながったが、いずれも僅差で与野党伯仲を実現している。安全弁の発動こそが、マレーシア政治の安定の証しだった。

 こうした中で近年、勢力を伸ばしてきたのが、アンワル氏が総裁を務めるPKRなどの多民族政党だ。若年層を中心に党員を拡大しており、現在の下院では3分の1強がこうした政党の議員たちだ。


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