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大中華世界的話題(その3)

3439OS5:2025/02/13(木) 16:06:50
■大統領夫人vsサラ氏が対立の核心

 「一族の中で役割分担をしている」との見立てもあるが、マルコス陣営内部が一枚岩とはいえない状況も垣間見える。

 大統領の後継者と目される長男や次期首班をねらうロムアルデス氏が弾劾訴追を主導した一方で、サラ氏と友人関係にある大統領の姉アイミー・マルコス上院議員は弾劾反対を公言している。

 両陣営の争いの核心には、サラ氏とルイーズ(リザ)・マルコス大統領夫人との根深い対立がある。2024年来、2人は同席してもあいさつもせず、口も利かない険悪な仲だ。

 2024年1月、ダバオでの集会で、前大統領がマルコス氏を「麻薬中毒者」となじったとき、サラ氏がその様子を笑いながら聞いている動画を観たリザ氏は「一線を越えている」と激怒した。サラ氏は「怒るのは勝手だが私の職務には関係ない」と突き放した。

 2024年11月の「暗殺発言」の際にサラ氏は「リザ・マルコス」と呼び捨てにしたうえで「あんたは教育省の役人に現金入りの封筒を配るように私に指示した。政府の役職もないあんたが政府の金を配っている」と放送禁止用語を交えて罵った。

 優柔不断で争いをあまり好まない大統領自身は、選挙で恩義のあるサラ氏と妻との間の板挟みになっているように見える。

 2025年1月30日、中部セブ市で開かれた全国弁護士大会で演壇に立ったマルコス氏は「弁護士を妻としたなら、けして口論してはならない」とあいさつし、笑いを誘った。

 リザ氏は弁護士である。尻に敷かれていると公言しているようなものだが、聴衆も違和感なく受け止めているようだった。

■他の有力候補もおらず…

 サラ氏の人気が下降線をたどる一方で、他の有力な次期大統領候補がいまだ浮上しているわけでもない。弾劾を求める世論が盛り上がっているとも言えない。

 エストラダ氏が弾劾訴追されたときには、辞任を求める群衆が街頭を埋め「ピープルパワー革命2」と呼ばれたが、2025年1月31日にマニラ首都圏で催されたサラ氏の弾劾を求める集会に集まったのは約1万人に過ぎなかった。

 新興宗教団体イグレシア・ニ・クリストが弾劾反対の集会を1月に開催し全国で180万人を集めたが、これはむしろ「弾劾は必要ない」と発言したマルコス氏を支持し、団体の動員力を誇示するために催されたものだった。

 上院で弾劾が成立するには、定数24の3分の2にあたる16人以上の賛成が必要だ。サラ氏は9人の反対者を確保すれば罷免を免れる。

マルコス氏は選挙戦初日の2月12日、地元北イロコス州で開いた集会で、陣営が推薦した候補者らとともに演壇に立ち「フィリピンを中国の一部にしたいと望んだ指導者の時代に戻りたいのか」と前政権の対中政策を批判した。さらに前政権の「麻薬撲滅戦争」で超法規的殺人が横行したことを引き合いに「われらが候補たちは血にまみれていない」と訴えた。

 サラ氏支持を表明している議員は現在4人だが、うち3人は5月に改選される。選挙結果とその後の駆け引き、現政権による議員らへの圧力などが弾劾の成否を決めるだろう。ICCの捜査の行方もからんで政局はさらなるヒートアップが予想される。

 上院で弾劾が可決される見通しになれば、サラ氏には辞任する道もある。辞任すれば他の刑事事件などで有罪判決を受けない限り、次期大統領選に立候補できるからだ。いずれにせよ揺れ動く政局の中心にサラ氏が座り続ける状況が当面続く。

柴田 直治 :ジャーナリスト、アジア政経社会フォーラム(APES)共同代表


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