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大中華世界的話題(その3)

3059OS5:2024/05/06(月) 17:37:21
「私のようにはならないで」
新生児の世話をする看護師=2017年5月、韓国ソウル(EPA時事)

 家父長的な社会の韓国では、祭祀で家族や親戚が集まる場合に料理を準備するなど、女性に「嫁」としての役割が求められてきた。笹野氏は、「結婚し『嫁』として生きるしかなかった世代は、娘には『私のようにはならないで』と望み、教育に投資した。それを受けた女性の社会進出が00年以降、一気に進んだ」と話す。

 現在30代の筆者の友人や知人は、こうした「娘世代」に当たる人が多い。ソウルに住む30代の女性会社員は「価値観が形成される小学生の時期に、アジア通貨危機(97年)を経験した。当時、(経済的な不況から)親がけんかをしたり、家庭が崩壊したりしたケースもあった」と振り返った上で、「将来落ちこぼれになるのではないかと怖く、ずっと努力してきた」と吐露した。

 進学や就職はやり直す機会があるが、結婚や出産は取り返しのつかないものだと女性は考えており、「自分ではないもう一つの人生が、自分によって決められるという圧迫感がものすごく大きい。自分の不幸を子どもには経験させたくない思いがある」と語った。筆者の周囲に限った話ではあるが、韓国では、日本の同世代の友人らに比べると結婚や出産をしていない人が多く、「一生結婚する気はない」と言う人も少なくない。

日本も韓国のようになる?
自分たちの赤ちゃんを抱く母親たち=2019年6月、韓国テグ市(EPA時事)

 政府系の研究機関・韓国保健社会研究院が23年8月に実施した調査によると、結婚していない男女のうち「結婚する考えがある」と答えた人の割合は51.7%で、およそ半数にとどまっている。女性は47.2%、男性は56.3%で、女性の方が結婚を望まない割合が高い。出産に対する意識も同様の傾向があり、既婚者を含めた場合でも、女性の51.3%と男性の38.0%が「子どもを産まない(持たない)」と回答していた。

 調査からは、結婚や出産を選ばない価値観が、韓国の若い世代に広がっていることがうかがえる。漢陽大(韓国)国際大学院の田英洙教授は、韓国政府がこれまで取ってきた対策について「出産の意図がある人を対象としているが、晩婚化や非婚化が広がる状況では若者が恩恵を受けられず、ミスマッチが生じている」と指摘。若者の人生設計や、価値観の変化を踏まえた対応が必要だと話す。

 日本も韓国のようになるのだろうか。笹野氏は「日本も少子化は進むが、韓国のようにはならない」とみており、「日韓の少子化の要因は異なるためだ」と説明する。韓国では、結婚しても子どもを産まないことを選択する人が増えているのに対し、日本では、結婚したら子どもを持ちたいと考える人がまだ多いという。日本の若者にはまだこうした「伝統的な家族観」が残っているため、韓国よりは出生率低下が緩やかに進むとみる。

 ただし、日本の出生率も1.26にまで低下しており、人口を維持するために必要とされる出生率2.07をはるかに下回っている。日本でも若者の生き方や家族の在り方が多様化しつつある中、女性たちの価値観が変化し得るという視点から、少子化問題を考えてみる必要があるだろう。


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