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大中華世界的話題(その3)

2561OS5:2023/05/23(火) 13:32:23
■大勝を阻んだタクシン氏の望郷の念

 プアタイの実質的なオーナーはタクシン氏だ。資金の出し手であり、党の力の源泉でもある。プアタイの幹部らは折にふれてドバイや香港などへタクシン詣でを繰り返し、政策や選挙戦術の指示を受けている。

 タクシン氏の人気は、出身の東北部を中心に根強い。2001年から2006年までの首相時代に、30バーツ(約120円)で医療を受けられる制度や農民の債務返済繰り延べといった政策を実施し、農民や都市貧困層らから「初めてわれわれの声が政治に届いた」と熱烈に支持された。首相の座を追われ、海外逃亡生活を続けているが、クーデターや憲法裁判所による解党処分で自派政権をつぶされても、次の選挙では必ず勝利してきた。

 第1党とならなかった今回の総選挙の結果は、プアタイにとって不本意なものだった。選挙戦の滑り出しは順調で各種世論調査でも圧勝が予想され、同党も獲得目標を310議席としていた。

 2011年の総選挙でタクシン氏が妹のインラック氏を党の顔に据えて圧勝した例にならい、ペートンタン氏を首相候補とする「2匹目のどじょう」作戦が奏功した。序盤、「首相にふさわしい人物」のトップに立つなどタクシン氏の思惑通りの展開となった。

 ところが、プアタイの勢いは終盤になるにつれ鈍っていった。選挙後に親軍政党と連立を組んで政権入りするとの観測がSNSなどで広がったことが響いた。親軍政党の強権的な政権運営、稚拙なコロナ対策や上向かない経済に嫌気がさしていた有権者は、プアタイに投票しても結局、現行路線の継続につながるのではないかとの疑念を抱いた。

 タクシン氏は選挙後にインターネット番組に出演し、大連立のうわさは意図的に流された嘘だと語った。しかしタクシン氏自身のツイッターが、有権者に疑念を植え付ける決定打となっていた。

 総選挙を2週間後に控えた2023年5月1日、ペートンタン氏は第2子を出産した。するとタクシン氏は「孫の世話をするため帰国の許可を求めるかもしれない」とつぶやいた。同月9日には「孫たちの世話をするため7月に帰国することを決めた」と連打した。総選挙を意識しての投稿とみられた。

 タクシン氏は2008年、汚職防止法違反の罪で実刑判決を受けて指名手配され、国外逃亡は15年に及ぶ。これまでも繰り返し望郷の念を表明してきた。帰国すれば収監される身だが、帰国表明は実刑を務めあげるという意味ではないだろう。

 タクシン氏は選挙後に「収監されても帰国する。その時はその時だ。長い海外逃亡は監獄にいるようなものだ」と語ったが、額面通りには受け取れない。何らかの形で自由の身となる道を探り続けているはずだ。


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