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大中華世界的話題(その3)

2468OS5:2023/03/10(金) 11:58:08
「改革開放」「小さな政府」を目指したが
Gettyimages

 私は、就任から半年が経った2013年9月、李克強首相の生の演説を聴いたことがある。この時、李首相は颯爽とした様子で、「改革開放」を連呼した。

 「政府をできる限り小さくして、民間主導で経済発展を目指す」とも断言した。これは、基幹産業をほぼ牛耳ってきた国有企業を民営化していくシグナルとも受け取れた。

 長いスピーチの中に、「社会主義」も「習近平」も入っていなかった。しかも、李首相が「改革開放」と言う時、アクセントは「開放」の方にあって、「改革」は接頭語に過ぎないような語調だった。

 中国を最大の貿易相手国とする日本にとって、李克強首相は何と頼もしい存在だろう。だが本当に、「リコノミクス」(李克強首相の経済政策)は実現するだろうか? 何せボスの習近平主席は、「社会主義」や「安全の強化」を強調していた。「国有企業の強大化」も唱えていた。

 中国は一体、どこへ向かっていくのか? 結論はすぐに出た。同年11月に開いた「3中全会」(中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議)のコミュニケ(公報)で、習近平政権の指針が明快に示されたのだ。

 それは一言で言えば、習近平主席の意向を大盛りに盛りつけ、そこに李克強首相の主張をサッと一振りだけ振りかけたような内容だった。李首相は「小さな政府」を目指すとしていたが、皮肉なことに小さくなったのは、政府を司る自らの権限だった。

 経済政策においては李首相が秀でているかもしれないが、こと「中南海」(北京の最高幹部の職住地)の権力闘争に関しては、習主席は毛沢東張りの才覚を発揮し、圧倒していた。

 いつしか李首相は、「李省長」と陰で囁かれるようになった。日本で言えば県知事に当たる「省長」ほどの権限しかない首相という意味だ。

 それとともに、李首相にとって一年で最大の「見せ場」となるはずの毎年3月5日の「政府活動報告」も、精彩を欠くようになっていった。


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