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大中華世界的話題(その3)

2441OS5:2023/02/21(火) 16:30:47
侵略と虐殺の記憶根深く
 屋外をしばらく歩くだけで前髪がつららのようになり、深呼吸をすると肺が痛くなる。昼間でも気温が氷点下20度前後まで冷え込むせいか、中国黒竜江省黒河市の中心部は一日を通して人通りが少なかった。

 数十軒の商店が連なる「ロシア商品街」は3、4割が閉まっていた。「春節(旧正月)も(国内の)観光客は少なかった。新型コロナウイルス禍前はロシアからも客が来ていたけど観光往来は止まったままで誰も来ない」。毛皮の帽子店の女性店主がぼやいた。

 一方で、ミルクや塩、菓子、ウオッカなどロシア製の生活用品が買える商業施設「黒河国際商貿中心」は買い物客でにぎわっていた。そばには分厚く凍り付いたアムール川があり、対岸にロシアのブラゴベシチェンスク市の街並みが広がる。川幅は最短約750メートル。巨大なロシア国旗の掲揚台、マンションや大学、煙を上げる発電所が見え、工場の操業音まで聞こえる。

 川沿いの黒竜江公園には大きなマトリョーシカ人形のオブジェが15体も並び、近くでは川を挟む両市を「双子城(都市)」と紹介していたが、「辺境管理を強化 違反行為は厳禁」と中国語で書かれたのぼり旗も林立する。貿易と観光で結び付きつつも近くて遠い隣町なのだ。

 「夏は渡し船が行き交うし、ビザは不要。冬は氷上を車で往来できたよ」。川の向こうを眺めていた男性(52)が教えてくれた。昨年6月の道路橋開通前から車で行き来できていたことに驚いた。彼も何度も対岸に渡ったことがあるという。ロシア人の印象を尋ねると「好きでも嫌いでもない。怖くもない。商売で付き合うだけ」と素っ気ない。ウクライナ侵攻についても「感想はない。別の国のことだから」と返された。
 「この街で一番有名なレストラン」と案内されたのはロシア料理店。現地の人々が家族連れで訪れていた。ボルシチは本場の味わいだが、店内に流れるBGMはロシア民謡ではなく、中国の愛国歌や中島みゆきさんの「ひとり上手」だった。

 街の中心部の体育館で、共産党と街の歩みの展覧会が開かれていた。今月6日にオープンしたばかりという。中ロ友好と書かれたコーナーの画面に映るのは、なぜか果物やジュースのイメージ画像。習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が共に納まる写真パネルもあったが数年前のもので、昨年の北京冬季五輪時に両氏が笑顔で肩を並べた写真はなかった。

 郊外の愛琿歴史陳列館には、1900年の北清事変後、中国東北部を事実上占領したロシアに住民5千人以上が虐殺された様子を再現した展示があった。死んだ娘を抱く母親の人形やロシア兵に襲われた村のジオラマが並ぶ。「ロシアを心の底からは信用できない」。中高年の見学客がつぶやいた。国境の川のほとりで感じた緊張感の源流を見る思いだった。

 ロシアのウクライナ侵攻後に欧米や日本が対ロ制裁に踏み切る中、中国は貿易拡大を通じてロシア経済を下支えしてきた。ただ、中国側は対ロ関係の緊密化が国際社会の反発を招くことを懸念し、ロシア側は経済力や人口が自国を大幅に上回る中国への依存に危機感を抱いているとされる。中国メディア関係者は「固いように見えて実はもろいプラスチックのような関係」と評する。中ロ連携を象徴する道路橋も、20年以上前から建設構想があったが「双方の伝統的な警戒感」(北京の外交筋)で長く実現しなかった。

 中国の外交担当トップ、王毅共産党政治局員は15日、フランスのマクロン大統領とパリで会談した際に「ウクライナ問題で中国は客観的で公正な立場を堅持している」と強調した。


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