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大中華世界的話題(その3)
2245
:
チバQ
:2022/10/22(土) 23:11:29
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022101800880&g=cyr
習氏、農村「優先」訴え 「共同富裕」も広がる格差―社会不安の懸念高まる・中国
2022年10月18日18時21分
【図解】中国・湖北省と湖南省
【図解】中国・湖北省と湖南省
取材に応じる十八洞村の石抜三さん=8月4日、中国湖南省
貧困地域の住民向けに当局が建設した住宅=9月6日、中国湖北省宣恩県
中国湖北省宣恩県の農村=9月6日
中国で所得格差が深刻化している。都市や一部農村が急速に豊かになる一方、成長から取り残された農村も数多い。「共同富裕」を掲げる共産党の習近平総書記(国家主席)は16日、党大会で演説し、農村発展を「優先」すると訴えた。ただ、格差是正は進んでおらず、指導部内では社会不安が起こりかねないとの懸念も高まっている。
◇「脱貧困」宣言
中国政府の取材ツアーで訪れた湖南省の十八洞村。省都・長沙市から西へ約400キロ、少数民族のミャオ族が多く暮らす山あいの集落には真新しい家屋や商店が立ち並んでいた。
十八洞村は「脱貧困」のモデル地域だ。2012年に就任した習総書記が翌年、視察に訪れた。住民の石抜三さん(72)は「かつては電灯しかなかったが、今はテレビもあり、収入もある」と笑顔を見せる。村の幹部によると、地方政府と連携した観光地化に加え、キウイのオンライン販売などの取り組みが成功。住民の平均所得は習氏の視察からわずか7年で10倍以上に増えた。
中国では近年、地方政府の主導で農村部を中心に貧困地域のインフラ整備が進んだ。一方、当局が住宅を用意し、貧困地域の住民に移住を強要する「強引な貧困撲滅策」も頻発したとされる。こうした中、習氏は20年末に「脱貧困」達成を宣言。21年7月には、ややゆとりのある社会を意味する「小康社会」を完全に実現したと公言した。
◇格差が多重化
もっとも、習氏は党大会で「まだ足りないところがある」と述べ、課題が残っていることを認めた。中国の農村問題に詳しい同志社大の厳善平教授は、格差構造が「多重化している」と指摘する。都市近郊や競争力のある作物を生産できる農村が発展する一方、その他の地域では苦境が続いているという。
湖北省の省都・武漢市から高速鉄道と車を乗り継いで6時間以上かかる宣恩県南部。険しい山々に囲まれ、主力産業はカボチャの栽培や養豚という典型的な農村地帯だ。
数年前の高速道路開通に伴い、最寄り駅への所要時間は従来の約半日から約1時間半に短縮された。ただ、60代の女性は「(高値が付く)都会へ持っていっても、どこで売ればよいのか分からない」とこぼす。農作物は今も近所の市場に卸しており、沿岸部の工場で出稼ぎする息子からの仕送りが家計を支える。
◇続く人口流出
国家統計局によると、農村の年間可処分所得は増えてはいるものの、都市との金額差は12年から21年にかけて2倍近くに広がった。より良い教育や高い所得を求め、若年層を中心に都市への人口流出が続いた結果、農村では高齢化が問題になっている。
中国の所得格差は既に社会的な混乱を引き起こす恐れがあるとされる水準を超えている。格差是正の「切り札」として期待された不動産税(固定資産税)の導入も遅々として進まない。習氏肝煎りの共同富裕は先行きが見通せないのが現状だ。(北京時事)
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