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大中華世界的話題(その3)

1851チバQ:2022/01/02(日) 19:46:31
元JR車両がタイとラオスを結ぶ
そうした中、タイ国鉄からも興味深いニュースが流れてきた。JR北海道から譲渡を受けた、特急「北斗」や「オホーツク」として使われていたディーゼル特急車両「キハ183系」を、タイとビエンチャンとを結ぶ観光列車として使うという計画を打ち出したのだ。

経路はタイ東部のウドンタニから国境のノンカイを経てラオス側に入るという形になりそうだが、実現すれば、元JRの旅客車両が国際列車運行の任を負うことになる。国境検査のためにパスポートを持って、日本の特急車両に乗る各国からの旅行者の姿を見られる日を楽しみにしたいものだ。

タイとラオスとの鉄道については、筆者が2021年11月11日付記事(「中国規格」でラオス直結、国際鉄道は成功するか)で述べたように、タイ東部のノンカイからラオス側のタナレーン駅(ビエンチャン近郊)間へ向かって、メーターゲージ(軌間1m)の線路がある。わずか5kmのこの区間には、タイ国鉄がラオス側と共同で短距離の国際列車を運行している。

中国ラオス鉄道の開通に刺激を受けたのか、タイとつながる鉄道でもラオス側でタナレーン駅からビエンチャン市街地に向かって延伸が始まっている。近く、タイへ向かうためのビエンチャンの新駅も完成しそうな勢いだ。ただ、両鉄道同士の接続への意識は希薄なようで、「両駅間を移動するには、車で20〜30分かかる距離」(古賀さん)離れているという。


タイとつながるメーターゲージ鉄道のビエンチャン新駅(写真:古賀俊行)
貨物ターミナルは、既存のタナレーン駅の北側で建設が進んでおり、その近くに向かって中国ラオス鉄道の線路も延びてくる。古賀さんによると、「現状ではタイ側ノンカイからタナレーンまで貨物列車が1日4往復入って来ている。今後、貨物列車はタナレーンの貨物ターミナルで荷扱いをして折り返し、旅客列車はビエンチャンの新駅まで入ってくる事が想定される」と現地の状況を読み解く。

中国「地政学的前進」
中国ラオス鉄道の軌間は中国国内と同じ標準軌(1435mm)のため、タイ国鉄と車両の直通はできない。だが、貨物の載せ替えが必要となるとはいえ、タイやマレーシアへの物資輸送がマラッカ海峡を通ることなく陸路で完結するのは、中国にとっては大きな地政学的前進だ。


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こうした中国にとっての多大なメリットがあるからこそ、中国ラオス鉄道が「一帯一路の重要プロジェクト」「近隣諸国の利益のための一帯一路構想の縮図」と評されるわけだ。旅客営業開始日の12月4日には、昆明から貨物列車がビエンチャンに向け出発し、1000kmの距離を走り通した。

コロナ禍の影響で、旅客輸送についてはまず国内区間の開業となった中国ラオス鉄道。両国間を結ぶ本格的な開業の後は、どんな形でのヒト、モノの動きが起こるだろうか。2月の旧正月には、雲南省区間を含む「中老昆万鉄路」を100万人が利用する見込みとの報道もある。

圧倒的な中国の影響力拡大となるのか、それともASEAN側の利益やメリットが生まれるのか。今後もさまざまな点で目が離せない鉄道となりそうだ。


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