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大中華世界的話題(その3)

1191チバQ:2021/02/04(木) 11:45:56
互いに繰り広げる心理戦・情報戦
 国軍は今も、武装勢力などと心理戦や情報戦を互いに繰り広げている。米欧諸国は少数民族、キリスト教徒やイスラム教徒を「抑圧・弾圧される側」とみなして同情的だ。

 軍人議員のティンソー准将はメディアにこう発言していた。「国家元首は国民の全幅の信頼を得る必要がある。その家族がどんな形にせよ外国の支援を受けるようなことがあれば、この国は間接的に外国にコントロールされるかもしれない」

「国籍条項の維持」を訴える市民集会がヤンゴン近郊で開かれたことがあった。テインセイン政権が後押しした可能性はぬぐえないが、「国籍条項の取り扱いは(スーチー個人の問題ではなく)長い目で是非を判断した方がいい」との指摘があった。大局的には国家の安全保障に関わる問題なのだと。

国軍、そしてスーチーの言い分
 国軍としてはスーチーに対し、「この国の将来を真剣に憂うるのであれば、身辺をすっきりさせて出直せ。できないのならあきらめて別の道を目指せ」ということになる。

 逆にスーチーの立場からすれば、「息子といえどもすでに成人。国籍変更を強いるのは人権問題だ」という主張になる。「旧軍政は憲法の国籍条項に『スーチー排除』を明確に意図して盛り込んだ。外国の支援やコントロールをうんぬんするというのは、後からつけた理屈に過ぎない」となるだろう。

 結局、国籍条項に関しては、スーチーの二人の息子やその妻たちがミャンマー国籍を取得すれば問題は解消される可能性を残しつつ、このまま推移することになる。

 ただ、「スーチー大統領」誕生を阻む国籍条項にかかわらず、憲法改正を求める側に立てば、最大の問題は改正条件のハードルが絶望的に高いことにある。

 国会は上院224、下院440の計664議席で構成されている。このうち、国軍最高司令官が指名する軍人議員が全体の四分の一の166議席を占める。総選挙で各政党が争うのは、総議席の四分の三にあたる残り498議席。しかし憲法改正には全議員の四分の三超の賛成が必要なので、病気などでの欠席や死去に伴う欠員が常態化する中、改正の可能性はゼロに等しい。何度も繰り返すように、最高司令官に事実上の拒否権が与えられている状況だ。

 NLDの憲法改正案起草に加わった国会議員ウインミン(63)はこう指摘した。

「軍人議員は最高司令官の駒に過ぎません。国民に選ばれていない、つまり国民の意思が反映されていない人物に国家の命運が委ねられている現実は非民主的です」

 国政を左右する大きな課題については、国軍の意向を無視して何も決まらないのが実情だった。その権限を一手に握るミンアウンフライン最高司令官は、確かに国民に選ばれていない。

 スーチー率いるNLDは、国会に対し国籍条項の削除と同時に、憲法改正の要件を全議員の「四分の三」から「三分の二」に緩和するよう要求する二段構えのキャンペーンを展開していた。しかし国会の特別委員会で続く改正論議は、なかなか前に進まなかった。国民的作家で占星術師ミンティンカの「アウンサンスーチーは大統領になる」旨の予言は、こうした状況の中で公表されたのだった(※編集部注:スーチーやNLD、国軍の意思決定はこの「占い」にも左右されてきた)。

 それはともかく、スーチーは記者会見などを通じて「大統領になるための努力を続ける」と繰り返す。主治医ティンミョーウインが言うように「強い意志で一生懸命に努力すれば、目標に到達できる」と信じて。


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