したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

欧州情勢・西洋事情

881とはずがたり:2015/11/19(木) 19:57:28
>>880-881
ベルギー警察はモレンベークに部隊を派遣した。これもまた安心できる点の1つだ。いや、法のどちら側に身を置いているかによっては、不安にもなるだろう。治安当局側が何も知らないと思ったら間違いだ。

ベルギーには、「シャリーア・フォー・ベルギー」(Sharia4Belgium)と呼ばれるグループが存在する。シャリーア(イスラム法)を宣伝する組織で、シリアに向かう戦闘員の主要な徴募団体の1つと位置付けられている。

ベルギーという国自体、国民1人あたりで最も多くの新規戦闘員を中東での聖戦(ジハード)に送り出しているという不名誉に甘んじている。2015年初め、ベルギーのある裁判官が「シャリーア・フォー・ベルギー」をテロ組織に指定し、同団体に関与する45人が関連犯罪で有罪判決を受けた。この裁判及び被告全員に関する捜査、そして上述の鉄道攻撃未遂事件及び銃撃事件から得られた証拠を通じて、治安当局はパリ攻撃に関して疑うべき個人の名前を把握している。

同様に、フランス警察、そして特殊治安機関である国土監視局(DST)には、過去に捜査対象となる可能性のあった「参考人」であることを示す「Qファイル」が存在する。すでに、パリ攻撃の犯人のうち、少なくとも1人がQファイル記載者として一時期は監視対象とされていたという報道がある。イギリスでもロンドン警視庁公安部が同様のファイルをまとめている。

仏セーヌ・サンドニ県で暮らすムスリムや、英バーミンガムやタワー・ハムレッツで暮らすムスリムのうち一定数は、パリの事件と結びつける具体的な証拠の有無にかかわらず、尋問を受ける事態になると予想される。フランスだけでも16日中に168カ所の家宅捜索が行われたと報じられている。100名以上が自宅軟禁下に置かれている。

これらは、捜査において具体的な証拠が得られる「前」段階であり、ここからさらに新たな証拠が得られる。容疑者リストであり、不特定の疑惑である。これだけ多くの個人に対する事情聴取、データマイニング、攻撃現場で見つかった微細な破片からの追跡を通じて、捜査官はいずれ、いっそう具体的な手掛りをつかむだろう。さまざまな国の機関相互の調整は必須であろう。

もちろん、スピードは重要だ。1月の「シャルリー・エブド」編集部での銃撃事件と同じように、首謀者と見られるアブデルハミド・アバウドなどの大物はすでに捜査網から逃れた可能性がある。だが、イスラム国に力を与えているのはネットワークであり、この場合は、速度よりも徹底性が優先される。捜査を拡大するなかで、治安機関はより精度を上げ、パリ攻撃そのものではなくても、その他のジハード(聖戦)活動により直接的な関わりを持つ者や要素に焦点を合わせられるだろう。

以上が、「13日に襲撃犯たちがもたらした破壊以上に、パリ同時攻撃は西欧全域においてイスラム主義者たちに打撃を与える」と筆者が考える理由である。米中央情報局(CIA)は、9.11米同時多発攻撃以降の6カ月間で米国とその同盟国は実行犯らと関係のある個人2500人を多くの国の市街から一掃したと発表した。

それと似た状況がここ欧州でも再現されることを期待しよう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板