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欧州情勢・西洋事情
391
:
名無しさん
:2015/04/11(土) 20:42:10
>>390
■「高得票率」でも「議席」は取れず
この選挙でのFNの勢力伸張は明らかではあったが、第2回投票の結果はFN勢力の県議会レベルでの突出の可能性を杞憂に終わらせた。FNはどの県議会も制することができず、全国の総議席4108議席のうち62議席を獲得するにとどまった。議席数の上では依然としてFNは泡沫政党にすぎない。
それでは得票率をそのまま反映しないこの選挙の仕組みはどんなものなのであろうか。
フランスの選挙制度はそれぞれ複雑な仕組みを持っている。県議会選挙では、第1回投票で12.5%の票を獲得した候補は第2回投票に残ることができる。残った政党の候補者はそのまま立候補を続けるか、決選投票までの1週間、各政党が「立候補とり下げ」などによって調整を行う。したがって、2番目以下の得票率の政党が複数で協力すれば、1回目投票の第1党勢力に勝利する可能性が高まる。
しかしFNは、第2回投票で提携する相手が、同じく極右と見なされている「南同盟」のような極小政党しかいないため、票の過半数を制することはとても困難なのが現状である。票の獲得率は高くとも、なかなかそれが議席数には繋がらない。今回も101県のうち、FNが第1回投票で第1党となったのは43県にのぼったが、結局どの県でも過半数の議席を得ることはできなかった。
とくに第1回投票の直後は、第1党になった勝利の気分から、FN支持者の間では、「ついにFNが県議会選挙を制する時代が来た」という声まで上がっていた。南仏のヴォークルーズ県、北仏のエージーヌ県など3つの県で、議席の半数を得る予想もあったからだ。
しかし実際にはどの県議会でも過半数の議席を得ることはできなかった。もっとも勝利の可能性が高いと言われていたのは南仏ヴォークルーズ県。この地域を地盤とし、2012年の国民議会選挙で史上最年少の22歳で国民議会議員となったFNのマリオン・マレシャル・ルペンは、「今の選挙制度ではFNが最終的に勝つのは難しい」と正直に語った。彼女は今回の結果を「辱(はずかし)めの教訓」と位置づけ、第1党でありながら議席を取れないジレンマを重く見た。マリオン・マレシャルはFN創立者のジャン・マリ・ルペンの孫娘である。FN支持派の中では叔母で現党首のマリーヌ・ルペン(創立者の三女、マリオン・マレシャルは次女の娘)よりも将来の大統領候補の呼び声が高い。それだけに支持者の一部では失望感も強い。
■「社会政策重視」と「右派」のバランス
前回の大統領選挙(2012年)以後、FNが勢力を伸ばしてきた要因は、雇用問題を筆頭に経済政策で呻吟する社会党の敗因に重なる。社会経済事情の悪化に対するフランス国民の不満を吸い上げられない社会党に代わって、FNへと票が流れているのだ。
ただ、第2回投票で、FN対社会党の候補者の決選投票の際に第1回投票でFNに投票した支持者が、第2回投票では棄権するというケースも結構出ている。元々社会党の支持者でFNに投票した人たちは、決選投票では逡巡し、結局は社会党への制裁票を投じるところまではいかず、その一部は棄権を選択した。社会党に対する「失望」の一方で、FNにはまだ「期待」にとどまる支持者が多いということでもある。
FNが勢力を伸ばした背景には、欧州統合というグローバリゼーションの波の拡大の中で、主幹産業を失い、失業や不況に苦しむ過疎地域の現状があった。欧州統合が進む中で発展から取り残された地域の現状に不満をもつ住民がFNに投票する。こうした過疎地域でのマリーヌ・ルペンのローラー作戦によって、同党は息を吹き返したのである。
FN躍進の理由は、排外主義が支持されているわけではなく、今や社会政策重視の勢力と見られるようになっているからである。知り合いのフランス人の青年は、「何十年も既成大政党は議論するばかりで、実際には何も変えなかった。新しい政治が必要だ。その可能性はFNにある」と断固として語った。この青年は人種排外主義者ではない。失業問題で一番苦しんでいるのは、若年世代である。今回の選挙は、辛うじて50%の投票率を得たが、若い世代が棄権する傾向が強くなっている。
創立者ジャン・マリ・ルペンに代わって党首となったマリーヌ・ルペンは社会政策を推進するイメージを強めることで勢力を拡大することに成功した。彼女は、「FNを脱悪魔化する」と繰り返し主張してきた。
しかし今後の難しさもある。つまり元々は極右の勢力であるから、あまりにも左傾化した政策を唱えていては、右派の支持を失ってしまうことになる。要はバランスをとることがFNの今後の重要な課題になっているといえよう。
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