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欧州情勢・西洋事情

2520名無しさん:2018/02/18(日) 13:15:26
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180217-00000506-san-eurp
コソボ 独立宣言10年も描けぬ展望 若者のシリア渡航問題化、失業率30%
2/17(土) 0:04配信 産経新聞
コソボ 独立宣言10年も描けぬ展望 若者のシリア渡航問題化、失業率30%
コソボ(写真:産経新聞)
 バルカン半島のコソボがセルビアから独立を宣言して17日で10年を迎える。イスラム教徒主体のコソボでは近年、シリアなどに渡って過激派に参加する若者が問題化。欧米とも通じる現象だが、背景には経済・社会の発展が思うように進まない状況が横たわり、国際的な地位確立を目指す小さな国が大国に翻弄される姿も浮かび上がる。(プリシュティナ 宮下日出男)

 ■「失意にある人はだまされやすい」

 首都プリシュティナから北へ車で約1時間。北部の主要都市ミトロビツァ郊外の山間に古い公共住宅が並ぶ最貧困地区の一つで、無職のジェラル・スマイリさん(55)が疲れ切った表情をみせた。

 「人生で最悪の日だった…」。昨年4月22日、息子のドゥーシュさんがシリアで死亡した知らせを受けた。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)に加わり攻撃された。現地で結婚した妻も一緒。妊娠9カ月だった。

 ドゥーシュさんが国を出たのは2014年の27歳のとき。自身も無職で病の母親に十分な治療を受けさせられずにいた。「トルコの病院で受け入れてくれるかもしれない」と告げていたが次の連絡はシリアから。「シリアに行けば金がもらえるといわれたのにだまされた」。泣き声だった。

 「失意にある人はだまされやすい」。スマイリさんは自嘲する一方、こう語気を強めた。「すべての不幸は貧困から始まった」

 ■「ここでは展望がない」

 米研究機関によると、15年時点でコソボからシリアやイラクに渡ったのは232人。仏独英などと比べると少ないが、人口比では欧州で最も多い。これまでの渡航者総数はさらに約340人に膨れるとされる。

 渡航を促す要因とされるのはなお苦しい経済・社会環境だ。失業率は08年の5割近くから約30%に減ったが、24歳以下は5割超で、貧困率は約17%。深刻な汚職などが海外投資を遠ざける。展望を描けない若者が過激思想に影響されたり、だまされたりする。

 「GAP研究所」のアグロン・デミ研究員はこの10年のコソボの歩みを「とても成功といえない」と総括し、人口の約1割にあたる18万人強が欧州連合(EU)加盟国に渡ったとの試算を示した。多くは職探しの若者とみる。

 節目を控えたプリシュティナ中心部では横断幕が飾られ祝賀ムードが漂う。だが、若い女性(19)は淡々と語る。「ここでは展望がない。大学もコネなしではいけない。奨学金を得て海外に行く」。シリアに渡った若者には「彼らも祖国を悲観し、シリアなら何かあると考えたのではないか」と思いをめぐらせた。

 ■「この現実には失望している」

 「経済問題だけが原因ではない」。若者のシリア渡航の背景を、こう分析するのは「コソボ安全保障研究センター」のシュペンド・クルサニ研究員だ。

 渡航が集中したのはシリア内戦初期の12〜13年。コソボ政府は当時、自国の独立運動と重ね、民主化を目指すシリア反体制派を欧米とともに積極的に支持。アサド大統領をコソボを弾圧したセルビアのミロシェビッチ元大統領にもなぞらえた。こうした姿勢が渡航を促したとする効果を「無視できない」との見解だ。

 セルビア側を空爆するなどコソボ独立を支援した欧米への謝意は強い。「コソボにとり欧米は先生。だから優等生でありたい」。クルサニ氏は政府の“欧米追随”を解説した。民主化後のシリアから国家承認を得る考えだったともいう。

 プリシュティナ郊外の喫茶店を訪れると、シリアに渡った子供を持つ中年男性3人が、現地に残るその妻や子供の救出策を話し合っていた。子供の1人は米主導の有志連合の空爆で死亡したという。

 政府はIS参加者によるテロが問題化した近年、欧米同様に帰還者らの取り締まりを強化。渡航者の家族らの気は重い。男性3人のうちの1人で独立紛争時の元戦闘員、ラギプ・デリウさん(58)の言葉は切ない。

 「独立のために戦ったのに、この現実には失望している」

    ◇

 ■コソボ 統計局によると人口約178万人(2016年推計)。住民の9割超がイスラム教徒のアルバニア系。面積は約1万1千平方キロで岐阜県に相当。戦後はユーゴスラビア連邦のセルビア共和国(当時)の自治州だった。外務省によると国家承認するのは米欧や日本など114カ国。セルビアや同国と友好関係にあるロシアなどは未承認。セルビアとはEUの仲介下、関係改善に向けた対話が進行中。コソボ北部などでは独立を認めないセルビア系住民との対立が続いている。


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