菅氏が師と仰ぐ梶山静六は竹下(登)派の七奉行の1人。田村氏は「かつて竹下登は、首相を目指すなら『敵は作ってはいけない』と言い、さまざまな政治家に自らできる協力を惜しまなかった。そうした現場にも私は遭遇しています。菅も『Go To キャンペーン』など難しい政策をやり遂げる剛腕で知られながらも、敵が少ない」と話す。
【田村重信】
政治評論家、元自民党政務調査会調査役
1953年、新潟県栃尾市(現長岡市)生まれ。拓殖大学政経学部卒業後、宏池会(大平正芳事務所)を経て、自由民主党本部に勤務。現在は、日本国際問題研究所客員研究員、拓殖大学桂太郎塾名誉フェロー、JAPAN STAR ENTERPRISES特別顧問。7月に新刊『気配りが9割』(飛鳥新社)を出版
Go To トラベルは大きな批判を浴びることになったが、経済指標上業績が大きく落ち込んでいる旅行業・飲食業を支援するという断固たる決意は評価したい。筆者はこの手のバラマキ政策がよいとは考えていないが、約900万人の雇用を支える観光業のホテル・旅館の客室稼働率が1割に落ち込んでいる状況では何らかの対応が必要なことは自明であった。