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自民党スレ

1とはずがたり:2013/09/03(火) 17:12:12
なかなか潰れない政友会の我田引鉄以来の伝統を持つ日本のバラマキ保守政党

自公保スレ(前スレ)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1067007932/l30

自民党政権スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1354356742/l30

自民党
https://www.jimin.jp/

4455名無しさん:2020/09/05(土) 13:00:05
>>4454

■たたき上げvs世襲エリート

 地方政治を経験した両氏は、中央政界入り後も地方振興に力を入れ、二階氏の発案で9月に発足する地方創生関連の議員連盟では、菅氏が呼びかけ人に名を連ねている。両氏はまさに「土の匂いのする政治家」(古賀誠元幹事長)の代表格でもある。

 これに対し、安倍首相と内閣の大黒柱の麻生氏は、どちらも祖父が首相という名門出身で、代表的な世襲政治家だ。若手時代に「都会育ちのお坊ちゃん」(自民幹部)と揶揄されてきた点も共通しており、「苦労人」の二階、菅両氏の対極に位置する。このため、政界では「安倍、麻生両氏は籠に乗る人で、二階、菅両氏は籠を担ぐ人」と色分けされてきた。

 ただ、ポスト安倍政局では菅氏が有力候補と目されるなど、状況は変わりつつある。政界では安倍、麻生、二階、菅の4氏が「それぞれキングメーカーを狙っている」(自民長老)と見る向きもある。

 二階氏と菅氏の接近は、安倍首相と麻生氏による後継選びに対抗する動きともみられている。このため、自民党内では「すでに『安倍・麻生対二階・菅』の権力闘争が始まっている」(幹部)との見方も出ている。

 安倍首相の体調次第ではあるが、当面は9月中に予定されている党・内閣人事が政局の焦点となる。これまでは安倍首相が後継者と期待する岸田文雄政調会長の幹事長就任など、現体制を一新する可能性も取り沙汰されてきたが、安倍首相の健康不安により「人事自体が先送りされるか、やっても小幅にとどまる」との見方も浮上している。9月に入っても現状が続けば、安倍首相が人事の主導権を握るのは困難と見る向きが多いからだ。

 「二階外し」を伴う岸田幹事長説についても、「岸田氏を評価していない二階、菅両氏が抵抗すれば無理」(自民幹部)との見方が支配的だ。このため、安倍首相が退陣表明せずに体調不良を押して人事を強行しても、二階・菅連合に主導権を奪われる可能性があり、「そのこと自体が安倍首相の求心力をさらに低下させて、結果的に早期退陣につながる」(自民長老)との声が広がっている。

泉 宏 :政治ジャーナリスト

4456名無しさん:2020/09/05(土) 13:40:52
https://news.yahoo.co.jp/articles/aeab6424cf1dafbae41c223646cd19eb0d6959cd
まさに情報戦…相反する「安倍首相重篤説」と「健康不安解消説」を徹底考察
8/22(土) 7:01配信

慶応大学病院「日帰り検査入院」を巡り

 安倍晋三首相の「健康不安」説に関する核心情報はない。8月17日の慶応大学病院「日帰り検査入院」を巡り揣摩臆測が乱れ飛び、いわば「情報戦」の様相を呈しているからだ。諸説ある中で、相反する「安倍首相重篤説」と「健康不安解消説」を紹介する――。

 「重篤説」:
(1)7時間半に及んだ「6月13日に受診した人間ドックの追加検査」(官邸サイドの説明)は、実は画像診断、内視鏡・超音波検査を含む「生体検査」であり、安倍氏の病状は深刻である、
(2)8月10日に7カ月ぶりに東京・港区のホテル内のジムに行ったのは、持病の潰瘍性大腸炎の薬「アサコール」の薬効がなく、同ジム内で即効治療を受けた、
(3)病院に帯同したのは首相最側近の今井尚哉首相補佐官・政務秘書官であり、異例の事である、
(4)終戦の日である8月15日の全国戦没者追悼式後に恒例の河口湖での夏季休暇を取り止め、東京・富ヶ谷の自宅で盟友の麻生太郎副総理・財務相と差しで会い、厳しい病状を伝え後を託した――。

 「不安解消説」:
(1)2000年4月2日未明に脳梗塞で倒れた小渕恵三首相が緊急搬送されたのは順天堂大学附属病院裏口であったが、安倍氏は隠すことなく慶応大学病院正面玄関から入った、
(2)主要省庁から出向する事務秘書官が首相に同行することは情報保秘の観点からあり得ず、今井補佐官が同道したのは当然である、
(3)6月中旬まで土、日曜日を含め147日間連続して官邸に出勤した上に、趣味であるゴルフと知人や秘書官家族とのバーベキューなどの機会もなくストレスが高じていたが、日帰り検診後に自宅に戻った際の表情は温和であり、足取りも軽かった、
(4)同日夜に安倍氏と電話で話した下村博文自民党選対委員長に対し開口一番「選挙(情勢)はどうなっている?」と聞いたという――。

 いずれにしても、現時点でハッキリ言えることは、安倍首相が連日の新型コロナウイルス対策の激務によって体調を崩し、さらにストレスが高じているのは事実である。常用薬その他の影響もあって時には躁鬱の症状が出るのも否めない。

4457名無しさん:2020/09/05(土) 13:41:25
>>4456

「健康不安」説はどのような影響を与えるのか
 それでも公正に言えば、筆者がこの数日間に面談した複数の各省幹部(そのうちの1人は検査入院した当日だった! )は異口同音に「我々のブリーフに対する総理の質問は的確であり、気力も充実しているように見受けられた」と語っている。もちろん、緊急の検査入院の第1報に接して「大変驚いています。現下の状況からも総理の一日も早い回復を祈っています。国益に関わることですから」と付言した。

 では、安倍首相の「健康不安」説は今後の「酷暑の政局」にどのような影響を与えるのか。永田町では様々な「首相退陣シナリオ」が流布されている。これまでに得た情報を総合すると、安倍氏が自民党総裁任期の来年9月30日まで続投することはまず考えられない。焦点はすでに退任の時期と後継総裁(首相)に絞られている。

 先ずは退任のタイミングである。最速は、8月24日に首相の連続在職日数が2798日となり、大叔父の佐藤栄作元首相を抜いて史上最長となることから、月末にも緊急記者会見を開いて健康問題を理由に退任表明するという見立てである。可能性はゼロではないが、早くても9月上旬ではないか。

今後の政局を占う上で最も重要なポイント

 このシナリオに従えば、安倍首相退任と同時に、閣内後継第1位の麻生太郎副総理・財務相が首相臨時代理に指名され、その後、日を置かずして自民党衆参院議員総会を開催し、新総裁に同氏が選出されるというのである。もちろん、石破茂元幹事長も手を挙げるが、党内主流派の支持を得た麻生氏が圧勝する。

 他方、公務復帰した安倍氏はコロナ対策に全力投球で臨む中で9月下旬に予定通り内閣改造・党役員人事を断行する。そのサプライズ人事は、二階俊博幹事長を衆院議長、菅義偉官房長官を幹事長、岸田文雄政調会長を財務相、甘利明税調会長を政調会長、そして麻生副総理・無任所相という“荒業”となる。そして安倍首相による衆院解散・総選挙を11月中に断行するというシナリオもあるのだ。その場合、来年夏後に本格的な総裁選を実施し、後継総裁を選出する。

 今後の政局を占う上で最も重要なポイントは、安倍氏が石破氏だけは後継者に絶対したくないとの強い思いを持っていることである。その思いは、麻生、菅両氏も共有している。党内には菅氏後継説も根強いものがあるが、早期の安倍氏退陣であれば、麻生氏が後継最有力である。自民党は今、酷暑に晒されているのだ。

歳川 隆雄(ジャーナリスト)

4458名無しさん:2020/09/05(土) 13:42:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/b284995e9f941f7c243349b94c117cc189d61f94
菅氏「派閥に相談して決意したのではない」 TV番組で
9/5(土) 12:19配信

 自民党総裁選に立候補する菅義偉官房長官は5日午前、読売テレビの番組に出演し、消費減税について「社会保障の貴重な財源であり、継続性を考えたら私はいまのままでと思っている」と述べ、否定的な考えを示した。

 新型コロナウイルスをめぐる経済対策として消費税率の引き下げを求める声があると聞かれ、答えた。新型コロナの経済対策として、「いま大事なのは給付。給付、融資を中心に行って、雇用をしっかり守って、企業が継続することができる環境をつくっていく」と訴えた。

 立候補を決めた経緯については、「私が派閥に相談して決意したのではない。私自身が熟慮して、やらなきゃダメだと決心した」と語った。主要派閥の支持により優位に立つ菅氏には「派閥政治」との批判も出始めており、発言には、無派閥候補の立場を強調する狙いがあるようだ。

朝日新聞社

4459名無しさん:2020/09/05(土) 13:43:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb7b63555df7f5216e80130ca8a25403a1c5c318
麻生氏 首相臨時代理なら残り任期1年総理を務める野望も
8/24(月) 16:05配信

 安倍晋三首相(65)は8月17日に慶応病院で検診を受け、当日のうちに退院した。首相の体調悪化説に火をつけたのは8月4日発売の写真週刊誌『FLASH』の“吐血”報道だった。7月6日の首相動静に5時間の空白があり、永田町ではこの間に吐血したのではないかという情報がめぐっているという内容だ。

 いまや自民党内は安倍の体調急変は間違いなさそうだと受け止め、「秋退陣」をにらんで動き出した。

 安倍首相は慶応病院に向かう2日前の8月15日、全国戦没者追悼式に出席した後、東京・渋谷区富ヶ谷の私邸に“盟友”の麻生太郎・副総理を招いて1時間ほど会談した。

「総理は自分に万が一のときを考えて、麻生さんに後を託した」

 自民党ではそんな見方がまことしやかに伝わっている。

 2007年8月の安倍退陣劇(第一次安倍政権)の際にも似た状況があった。インドネシアなどアジア3か国歴訪後に安倍首相の持病の潰瘍性大腸炎が悪化したのだ。あのとき、安倍首相は退陣表明の2日前、当時幹事長だった麻生氏だけに辞任するつもりであることをひそかに伝えた。

 事前に情報を得た麻生派では、「次は麻生さんだ」とフライングで総裁選準備を進めた。そのことは麻生氏自身が記者団に「2日前から聞いていた」と漏らしたことで発覚して党内から批判をあびた。

 現在、麻生氏は閣内での首相臨時代理の序列第1位であり、安倍首相に不測の事態が起きた場合、間違いなく総理の執務を代行することになっている。

 そのため政府は4月から首相と副総理が同時に感染して政府機能が麻痺することを避けるため、麻生氏をコロナ対策本部の会議など重要な会議には出席させずに“温存”するフォーメーションをとってきた。

 安倍首相が入院すれば、いわば“麻生臨時政権”になるのだ。国民にとってこれ以上の悲劇はないだろう。コロナ禍で麻生氏が政府のトップに立てばどんな政治になるか、これまでの言動をみると容易に想像できる。

 まず、生活支援は見込めない。財務相を兼ねる麻生氏はコロナ対策の国民一律10万円の現金給付について、「リーマンショックの時の定額給付金は効果がなかった」「一律支給でやった場合、貯金に回らない保証はあるのか」と反対していた。

 給付決定後も、「手を挙げていただいた方に給付する」と口走り、できるだけ給付を減らすために記入間違いが起きやすい申請方式をとった。 “下々”の生活苦はわからないのだ。

 感染対策も期待できない。第1波の感染者数が減少した6月、麻生氏は日本の死亡率が低いことを「(欧米諸国と)民度のレベルが違う」と誇った。裏を返すと“民度が高ければたいしたことない”と言っているようなもので、この人の発想は「コロナはたいしたことない」と対応が遅れた米国のトランプ大統領やブラジルのボルソナロ大統領とさして違わない。

 その程度の認識の“臨時総理”が指揮を執って第2波の感染拡大を食い止めることができるとは思えない。極めつきは、安倍首相の体調をめぐって記者団に言い放ったこの言葉だろう。

4460名無しさん:2020/09/05(土) 13:44:05
>>4459

「あなたも147日間休まず働いてみたことありますか? ないだろうね。140日働いたこともない人が、働いた人のこと言ったってわかんないわけですよ」

 体調不良で日帰り検査した安倍首相をかばったつもりかもしれないが、国民の命を預かる総理大臣にはまず自らの体調を維持する責任があり、不休で働くことは、誉められることでも自慢できることでもない。

 総理経験者にもかかわらず、「総理だからこそ休まなければならない」という基本がわからない人物にとうてい政権は任せられない。ところが、である。麻生氏の野心は「首相臨時代理」にとどまらないらしい。政治評論家の有馬晴海氏が語る。

「麻生副総理が首相臨時代理として総理執務を代行しても、安倍首相が退陣となれば、自民党ルールでは総裁選を実施し、後任の総理・総裁を決めることになる。首相臨時代理の役割はそこまでで終わる。しかし、麻生さんは、首相臨時代理になった後、そのまま安倍さんから政権禅譲を受けて残り任期の1年、自ら総理を務めるつもりでしょう」

 麻生側近議員も、「麻生さんの悲願は1日でもいいから総理に再登板し、前回の総理時代に自民党が選挙に大敗して政権を失った汚名を返上することです」と見ている。

 この9月に80歳の誕生日を迎える麻生氏にとっては、安倍首相からの政権禅譲が再登板の「最後のチャンス」に見えているのかもしれないが、首相臨時代理どころか、これから1年間の麻生再登板など国民にはたまったものではない。

※週刊ポスト2020年9月4日号

4461名無しさん:2020/09/05(土) 13:48:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/12306dc23db8ceb0ec7789ab1c28bcf9b14cfa8c
「岸田文雄」「石破茂」、進むも退くも地獄で選んだ自民党総裁選2位争い
9/5(土) 5:58配信

たとえ2位でも獲得票数次第で岸田派はボス交代も

 リアル「半沢直樹」を見ているという評もあった。日本で、最も残酷な人事が展開されるのが永田町だということはよく知られているわけだが、それにしても……。やる前から結果が明らかな勝負に出て討ち死にした後でも、その存在をアピールできるのだろうか。今回の自民党総裁選で最注目は岸田VS石破、どちらが2位になるかだ。

 ***

「“平時の岸田、今は有事だから”とオブラートに包んで言われていますけれど、首相に平時も有事もない。いつ地震があるかロケットが飛んでくるか、国際紛争に邦人が巻き込まれるかわからないのだから、常在戦場なんですよ」

 と、自民党の閣僚経験者。

「コロナ対策が喫緊の課題でそれは『平時の岸田』には適当ではないという話ですが、要するに岸田さんは失格だということを遠回しに言っているだけです」

「安倍さん(晋三首相)は人を育てなかったとよく言われますけれど、リーダーは自分に何かあった時に誰が後を襲えるかということは常に考えている。安倍さんにとって岸田さんは意中の人だったことは間違いない」

「二階さん(俊博)の抵抗で幹事長にはなれなかったけど、政調会長としてアピールの機会は幾らでもあった。でも、話をしても全くつまらない。だからメディアも取り上げたがらない」

「決断力もない。自民党が下野していた時に国対委員長をやっていたんだけど、その際も幹事長だった石原伸晃にいつもお伺いを立てていたね。今回の総裁選出馬が初めての決断じゃないの?」

負けるのはわかっているけど消化試合ではないという厳しい現実

「安倍さんの考え方はシンプル。自分とたもとを分かった石破さんには絶対に政権を渡したくない。仮に彼が勝つような状況になるなら、誰かに譲るのではなく自分が4選出馬する腹づもりだった」

「でも、それが叶わないほど身体のダメージが大きいとなって、じゃあ誰なら勝てるのかと言うと、それはもう菅さんしかいなかったということです」

「結局、菅さん(義偉官房長官)もやりたくて出たと言うよりはむしろ、他に誰もいないという状況の中で、“自分がやるしかない”と政治家として決断したということでしょう」

 菅氏の決断の前から、自民党内では「菅支持」に雪崩を打っていた。それを茫然と見つめるほかなかった岸田、石破の両氏がそれでも出馬したのは、

「出るのも地獄だけど出ないのも地獄で、出馬しない時点で政治生命が終わってしまうのなら出たほうがいいだろうというギリギリの決断。とはいえ消化試合かと言うとそうではなく、来秋予定の正式な総裁選出馬に向け、切符を得るために今回の出馬は必要な通過儀礼だった」

 と、永田町関係者。

 今回の総裁選は国会議員票394、都道府県票141の合計の過半数を争う。ほとんどの派閥が菅氏を支持しているから、岸田、石破の両氏にとって確実なのは自派閥の陣営しかない。

 岸田派が47、石破派が19。

4462名無しさん:2020/09/05(土) 13:48:43
>>4461

岸田さんは選挙の顔たり得ないから

 一方で、各種世論調査はこれまで全て石破氏がトップだった。出馬3人を対象とした直近の朝日新聞の調査では、菅38%:石破25%:岸田5%。都道府県票は地方での人気を反映するとされており、

「これまでの調査とか今回の朝日の数字を見ると、石破さんは岸田さんを超える可能性はある。で、結構差が開いてしまえば岸田さんは派閥のボスとしての求心力はほぼなくなって遠心力だけになる」

 少し前までは次期総理総裁に最も近いと言われていたのに、派閥領袖の座さえ失いかねないというわけだ。

 別の関係者に聞くと、

「石破さんの都道府県票獲得予想は出来過ぎな感じもするけど、不可能ではない。岸田さんは選挙の顔たり得ないから菅さんになったという報道が出ている中で、そんな人に入れようと思う人はいますか? 岸田さんにとっては悲劇でしかないけれど」

 岸田派には、ナンバー2の林芳正元文科相、根本匠元復興相、小野寺五典元防衛相らが、ポスト岸田に意欲を燃やしている。

「岸田さんは立候補表明の際に、“私の全てをかけて取り組む”と言いましたね。つまり、結果=私の全てになってしまうわけで、自ら総裁選挙後の生きる道を塞いでしまった感じすらあります」

 どこか投げやりに映る印象。それは例えば、総裁選の政策コピーにも現れている。

「『分断から協調』って安倍さんへの当て付けでしかないですよね。ゴニョゴニョと岸田さんは訴えていましたけれど、安倍さんには最後の最後で裏切られた、悔しいと思っているんじゃないでしょうか」

週刊新潮WEB取材班

2020年9月5日 掲載

新潮社

4463名無しさん:2020/09/05(土) 13:54:12
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74269
菅官房長官の逆襲、「陰の総理」がいよいよ「ポスト安倍」へ動き始めた…!
霞が関では「菅首相」待望論も広がる
伊藤 智永

「ポスト安倍」、陰の本命
やっぱり出てきたか??。迷走するコロナ対策で「巣ごもり」を決め込む安倍晋三首相に代わり、菅義偉官房長官が政府の陣頭指揮を執り始めた。

菅氏はやると決めたらやる。「Go To トラベル」(以下、GoToキャンペーン)で東京発着の旅行を対象外にしたのも、感染拡大で弱気になった政府が混乱したと見るのは見当違いである。混乱は承知で、いびつな例外を作ってでも、断固キャンペーン実施に踏み切った強気にこそ注目すべきだ。

結果的に「感染爆発が起きない限り経済を動かす」という政府方針は不退転であると印象づけた。これが菅流だ。菅氏は「陰の総理」と言われてきたが、コロナ危機の展開次第で事実上の「菅政権」がどんどん前面へ出てくるだろう。それだけではない。「ポスト安倍・陰の本命」へ菅氏がずずんとせり上がってきた。

「東京で感染者が増えて、また緊急事態宣言出すんですかと聞かれるんですけど、政府としては社会経済活動を進めていく方針に変わりありません。この問題は圧倒的に東京問題と言っても過言ではない」

7月11日、北海道千歳市での菅氏の発言には力がこもっていた。

北海道行きは、菅氏肝いりの国立アイヌ民族博物館「ウポポイ」(白老町)の一般公開を控えた視察である。その帰路、わざわざ元公明党衆院議員が集めた若手経営者20人余りのために、わずか20分ほど講演した。東京では刺激が強すぎる言葉の矢を、地方から東京に向かって発信するのは、老練な保守政治家が狼煙を上げる時の常とう手段である。講演は「これからは私が仕切る」という菅氏の明白な「奪権」宣言に他ならない。

4464名無しさん:2020/09/05(土) 13:54:56
>>4463

責任を負えないので決して認めないが、政府は「全国一斉休校」と「全国一斉緊急事態宣言」は下策だったと後悔している。感染拡大におびえる世論の大勢が皮肉にも「やって良かった」と支持しているので、失敗だったとは言いにくい事情もある。

とはいえ、一方で世論は、政府の対策全体は評価していない。経済失速への不満と不安の方が、感染への心配より大きいからだ。世論はしばしばこのように矛盾した意思を示すが、為政者はその奥の本音を見切れば、時に世論の反対を押し切ってでも政策を実行していくものだ。菅氏はまさしく経済重視のコロナ対策へかじを切るリーダーになろうとしている。

「GoToキャンペーン」決行、休業補償のための新型コロナウイルス特別措置法改正方針、「夜の街」対策で風俗営業法に基づく警察の積極的な立ち入り調査……。菅氏が北海道行きの後、矢継ぎ早に打ち上げたコロナ対策は、「実利主義」「攻めの対策」「実行力」をアピールしている。安倍首相が逃げる国会対応も受けて立つ構えだ。

官邸権力の二重構造
7年7カ月続いた今の安倍内閣は、「一強政権」「官邸主導」と言われるが、官邸権力の内実は二重構造になっている。一つは首相の最側近、今井尚哉首相秘書官兼首相補佐官が君臨する「官邸官僚」系。表に見えやすい派手な「官邸主導」政治の大半は彼らが担当している。

彼らが腐心するのはただ一つ、「安倍首相の見せ方」である。演説や国会答弁、記者会見、視察などのイメージ戦略、メディア対策、森友・加計・桜を見る会問題などのスキャンダル処理……。いわば「官邸政治の電通」みたいなものか。

厄介なのは、彼らが単なる「官僚の広告屋」では収まらないことだ。「首相の見せ方」とは、「官邸主導の演出」に他ならない。手出しする範囲はどんどん広がる。最初は、政権のキャッチフレーズや看板政策のメニュー作りだった。

4465名無しさん:2020/09/05(土) 13:55:33
>>4464

今井氏の代表作は「三本の矢」(アベノミクス、デフレ脱却、経済好循環、地方創生)。政策作りの手足は、もっぱら今井氏の出身官庁である経済産業省だったが、2014年からは経産官僚の後輩、新原浩朗氏にとりまとめを任せてきた。「新三本の矢」(一億総活躍、輝く女性、子育て支援、待機児童・介護離職ゼロ)「働き方改革」「人づくり革命」「人生100年時代」(全世代型社会保障改革)……。

次第に各省庁は「今井機関」と化した経産省の「下請け官庁」になる。反発が溜まり、「面従腹背」が広がる。経産官僚には他省庁がどれも「頭が悪く仕事が出来ない」と映る。そこへ電通に代表される「現代の政商」が「お困りですか。お役に立ちますよ」と揉み手・愛想笑いで取り入る。

経産省総合庁舎
政策の企画・立案は「頭のいい」経産官僚が作る。現場の実施部門は、役所より民間の方が使える。それをITビジネス用語を転用してもっともらしく「ソリューション」(問題解決)と呼んできた。新原氏はさしずめ「ソリューション官僚」の親玉である。

コロナ対策の第一幕も「今井機関」が主導した。彼らにとってコロナ問題とは、何より「首相リーダーシップの演出」問題である。だから、アベノマスク、首相が優雅に「家に居よう」と呼びかけるSNS動画配信で無用の失敗を重ね、中小企業向け持続化給付金や「GoToキャンペーン」の迷走を招いた。

最大の失敗が、感染症専門家の助言もなく、菅官房長官・萩生田光一文部科学相・加藤勝信厚生労働相が全員反対したのに、若い北海道知事がコロナ対策で目立っていたのに焦って、今井氏が「全国一斉休校」を首相に進言し、何の準備もなく踏み切った愚策である。危機の宣伝効果は絶大だったが、保護者たちは振り回され、社会的副作用が大きすぎた。一連の失敗で「今井機関」は権威も発言力も失う。「今井機関」はコロナに弱かった。

4466名無しさん:2020/09/05(土) 13:56:33
>>4465

「菅政権」の復活
代わって登場したのが、「官邸主導・二重構造」のもう一つの系統として長期政権を実務的に切り盛りしてきた「内閣官房」系である。菅氏をトップに、腹心の杉田和博官房副長官(内閣人事局長)が事務局長として、強大な幹部官僚の人事権を使って霞ケ関全体ににらみを利かせてきた。

政策調整の司令塔は財務省出身の官房副長官補。「今井機関」の派手な「演出」政策も手伝うが、それ以外の地道な政策全般の「球拾い」に徹してきた。二重構造が破綻せず共存してきたのは、「菅機関」が、安倍首相の個人的寵愛を集める「今井機関」の顔を立て、決して領域を侵さないように気配りしてきたからだ。

政府高官たちは異口同音に「官邸主導」の異様な内情を証言する。安倍首相の元へ政策の報告・相談に出向くと、首相の代理人然として今井氏が1人でしゃべりまくる。菅氏は同席していても、決して今井氏に抗弁しない。安倍首相は聞き置くだけで何も言わない。今井氏が「陰の総理」と陰口を叩かれてきたゆえんだ。菅氏は政府高官たちに「総理には俺から言っておくから」と慰める。

その気で仕事を進めていると、「なに勝手なことしてるんだ」と今井氏が怒鳴り込んでくることがしょっちゅうある。こんな有り様だから、霞ケ関の大勢はどうしても「菅・杉田ライン」にすがらざるを得ない。人事権も握られているからなおさらそうなる。この政権には「陰の総理」が二人もいる。今井氏が「大言壮語する陰の総理」なら、菅氏は「寡黙に裏技を駆使する陰の総理」と表現したらいいか。

アベノマスクは菅氏の息がかかった日本郵政を通じて全戸配布を急いだ。立ち往生した「GoToキャンペーン」事務局を、旅行は国土交通省、飲食は農水省、イベントは経産省に振り分けたのも菅氏だ。「今井機関」がしくじった後始末をてきぱきと片づけ、コロナ対策の主導権を握った。官界・経済界は安倍政権の実態が「菅政権」であることを知っていたが、コロナ危機で初めて世間にも「菅政権」が「見える化」した。

4467名無しさん:2020/09/05(土) 13:57:29
>>4466

岸田も、石破も「次」はない
感染拡大の行方は誰にも分からないが、コロナと共生していくしかないことははっきり言える。第1波感染対策の相次ぐ「失敗」で官邸が一時的に地盤沈下したように見えようと、政府は存在し続け、コロナとの「共生社会」を築いていかなければならない。

北朝鮮のミサイルとも、甚大被害が一度に発生する自然災害とも、経済恐慌とも違う特殊な安全保障危機に、何はともあれ手探りでも政府を動かし、行政機関を最大限機能させることができる政治指導者は誰か。政界を見渡したところ、あくまで消去法ではあっても、コロナ危機を乗り切る現実的選択肢として浮上してきたのが菅氏だった。

安倍首相は数年来、岸田文雄自民党政調会長を「ポスト安倍」の最有力候補に位置づけてきたが、第1波対策の目玉だった給付金政策が、困窮世帯のみ30万円から全国民10万円へひっくり返った与党調整の失敗で、事実上「失脚」した。与党・霞ケ関の失望と冷笑は、挽回不能なくらい深刻だ。

世論調査では石破茂元幹事長の人気が高いが、コロナ対策での言動は典型的な「評論家」のそれ。具体的な政策も行動も示さない体たらくに、政界では「危機のリーダー」としての資質に懐疑的な見方が少なくない。

岸田氏を諦めつつある首相周辺からは、やはり首相がお気に入りの茂木敏充外相を「第3の候補」に擬する噂が盛んに流されている。だが、部下としての政策能力は抜群でも、所属する竹下派さえまときれない現状では、リーダーとして台頭するだけの党内基盤がない。河野太郎防衛相や小泉進次郎環境相は次の次の候補である。

4468名無しさん:2020/09/05(土) 13:57:58
>>4467

「安倍さんはもう嫌だ」。7月、一斉に行われた霞ケ関人事で退いた元政府高官たちの口から、安倍首相への忌避感があけすけに語られるのを耳にする。「自分に責任があると言いながら、結局は全部役人に押しつける。不誠実な態度には、誰だってうんざりだよ」。明らかに風向きは変わった。

コロナ危機は深刻だ。「菅さんしかいない」。霞ケ関と経済界に「菅待望論」が広がりつつある。「本人も意欲がある」。周囲の見方は一致する。もちろん今、「菅政権」への道筋が描けているわけではない。コロナの感染状況、東京五輪の成否、衆院解散の成り行き、何より安倍首相の心境……。不確定要素は多い。それでも政府は存在し、行政は試行錯誤しながら続く。求心力を失った安倍首相の漂流時間が長引けば長引くほど、菅氏の存在感はどんどん高まっていく。

4469名無しさん:2020/09/05(土) 13:59:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/d797e34c44efe9fa6f00e18e87ff9f3968bcd988
菅義偉新政権が「9月解散」を狙う「これだけの事情」
9/5(土) 7:31配信

 「次の総理は、99.9%菅さんでしょうね」ポスト安倍の話をふると、誰もがそう答える――。永田町ではすでに菅総理大臣誕生を前提とした空気が支配している。

 「退陣理由が激しい批判を浴びた前回と同じ健康上の理由なのに、コロナ禍の中では逆に同情が集まった。引退表明なのに、20%の内閣支持率アップ(共同調査)だなんて、奇跡に近いことが起きている。事前にシナリオを描き用意周到に進めてきたとは思うが、こんなに彼らの思惑通りに進むなんてめったにない。笑いが止まらないだろう」

 笑っているのはもちろん、菅と二階幹事長である。二人は急接近したかのようにいわれているが、今になって始まったことではなく、実際には2年以上前から二人で「菅総理誕生」の絵を描いてきた。

 二人が接近した動機は面白い。

 もともと菅氏は二階幹事長の座を狙っていたが、高齢の二階幹事長にとっては、幹事長というポストは死守すべきものだった。そこで二階は菅に対して、次期総理として推すカードを差し出した。ライバル関係を協調関係に変えてしまうのは、幾重にも危機を乗り越えてきたベテラン政治家の力量をも示している。

 「総理なんて、全く考えていません」

 これまで誰が質問しても、菅は総理への野心をおくびにも出さなかった。

 「あんなに本人が否定しているんだから、総理なんて、なる気ないんでしょ」とは、これまでよく聞かれた周辺の言葉であるが、そんなふうに周りを油断させておきながら、突然、ポスト安倍が取り沙汰される局面が来ると、十分に準備された二階氏とのタッグを表に現し、ライバルの手を巧みに塞いでいるのだから策士である。

最も揉めている「官房長官人事」
 菅は総裁への道を今まさに歩んでいる。すでに菅周辺では、目下新政権の組閣人事が進められているという。

 最も揉めているのが、官房長官人事。副官房長官を務めてきた加藤勝信などが有力視されているが、以外にも、菅が推す本命は、梶山弘志・経産大臣だという。

 「麻生派は河野太郎を推して、細田派は西村康稔とねじ込もうとしている。ただ、総裁選前の人事となると、派閥力学を無視できない。こればかりは菅の思惑通りには行かないかもしれないが」(ベテラン秘書)

 官房長官候補に、菅が梶山弘志経産相の名を挙げているのは意外な気もするが、菅の経歴や人間関係を振り返ると、納得できる。

 梶山弘志は、菅が「師」と仰ぎ「目標」として定めてきた梶山静六(橋本政権の官房長官)の長男である。菅とは、初当選が同期にあたるなど、長きにわたり信頼関係を築いてきた。

 菅も梶山も当時は派閥も違ったが、現在はお互いに無派閥。最近では、梶山氏は「いわゆる菅派閥のようなもの」という風に非常に近き存在としてカテゴリーされてきた。

 梶山は第4次安倍内閣では国務大臣をつとめ、さらに菅原一秀経産大臣辞任後の後任にとして経産相の座に就き今に至っている。

 総理の懐刀として官房長官の存在が政権の成功を決める上で最重要だと考えると、菅が古くから信頼関係のある人物を挙げるのもわからないではない。

4470名無しさん:2020/09/05(土) 14:00:24
>>4469

現実味を帯びてきた「9月解散」

 菅内閣成立を前提に、順風満帆の菅がいま描いているのが、9月解散だ。

 自民党は、9月18日から3日間で情勢調査を開始し、この結果が望ましいものであれば、即時解散するというものだ。

 翌週の9月25日(金)に再度召集。総理所信演説と代表質問を行ったあと、9月30日解散、13日公示、10月25日投開票で選挙に踏み切る公算だ。

 「新聞の情勢調査では、自民党支持率が跳ね上がっている。一方、立憲民主の支持率はダウンしている。そして、今の菅人気ムード……。いい材料が揃っている。こんな風はめったに吹かないんだから、とにかく早くやったほうがいい。電光石火のごとくにね。

 特に麻生氏が“早くやったほうがいいぞ”と急かしている。麻生は第1次安倍政権の退陣以降、福田、麻生と言う流れで総理を引き継いだけれど、支持率はただ下がる一方で迷走したトラウマがあるからね」(自民党関係者)

 過去を振り返ると、首相の突然の辞任に呼応する形で成立した政権はいずれも短命傾向にある。

 小渕恵三総理の急逝をうけた森喜朗(2000年)。第1次安倍政権の首相辞任を受けて選出された福田康夫(2007年)。福田辞任後の麻生太郎(2008年)。いずれも約1年で政権を終えている。

 これらの政権ではいずれも、緊急事態を口実にして、正式な党員による総裁選挙を経ず両院議員総会で総理が選出された。最初から正統性に欠けた総理でもあり、批判が多かった。

 総裁選を経ず両議院総会で総理になろうとしている菅もそういう意味では同じパターンであり、菅政権も同じ轍を踏んで1年程度の政権で終わる可能性がないとはいえない。

 ただ、ひとつ違いを挙げるとすれば、菅は彼らと違って親から選挙区を引き継いだ世襲議員ではない。

 森、福田、麻生の三人の総理はいずれも二世議員であることが批判に拍車をかけたが、菅はダンボール工場での勤務経験など苦労話が国民からの共感を呼んで世論の反応は現状、好意的になっている。

 とはいえ、支持率など脆いもので、今は良かったとしても今後政局がどう変わるかわからない。第1次安倍政権後の轍を踏まないためには、鉄は熱いうちに打てということなのだろう。この流れに乗って選挙で自民党が圧勝すれば、過去のポスト安倍政権とは違い、菅政権は十分な正統性をもった存在にすることができる。

 「菅本人は、選挙区の情勢に詳しい。自分自身でくまなく見て情勢判断するのが得意な人だ。自ら勝てると判断すれば、勝負師として大胆な決断をするだろう」(ベテラン秘書)

 すでに菅政権は始まっているかのように、動き出している――。

福場 ひとみ(ジャーナリスト)

4471名無しさん:2020/09/05(土) 14:40:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/3073624ab732670807b3962aff5b145dbdbee446
これは「弔い合戦」だ…菅総裁誕生のキーワードは「継承」である
9/5(土) 7:01配信

 9月14日に実施される自民党総裁選を巡り、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3氏が鎬を削っているが、戦いは菅氏の圧勝に終わる。

 菅新総裁誕生後の17日には臨時国会が召集され、衆参院本会議の首班指名選挙で菅氏が第99代内閣総理大臣(首相)に選出される。同日中に菅内閣が発足し、自民党の新執行部も立ち上がる。

 菅氏の総裁選出馬決断の経緯は、朝日新聞(9月4日付朝刊)の一面トップから二面までの記事「自民党2020総裁選」に詳述されている。同記事の冒頭である。

 〈安倍晋三首相が退陣を表明した翌日の8月29日夜。菅義偉官房長官は東京・赤坂の議員宿舎の一室で、自民党の二階俊博幹事長、森山裕国会対策委員長と話しこんでいた。二階氏が安倍政権の継続性を念頭に「あんたしかいない」と語りかけると菅氏がこう応じた。「継続性はそうですね」。二階氏はその言葉を立候補への意欲と受け止めた。〉

 「継続」(継承)が「菅総裁」誕生の背景を理解する上でキーワードである。同紙が2〜3日に実施した世論調査の結果がそれを物語っている。第2次安倍政権の7年8カ月の実績結果評価について、「大いに」17%、「ある程度」54%合わせて、71%が「評価する」と回答している。と同時に、首相後継に誰が相応しいかとの質問に対し、菅官房長官38%、石破元幹事長25%。岸田政調会長5%という結果が出ている。

 菅氏の立候補表明前では考えられなかったことだ。2日午後5時から衆院第2議員会館内の多目的ホールで開かれた記者会見での菅氏発言をチェックしてみる。会見翌日の読売新聞一面の見出し「菅氏、安倍路線を『継承』―自民党総裁選、出馬正式表明」からも分かるように、菅氏は「安倍首相が全身全霊を傾けて進めてきた取り組みをしっかり継承し、さらに前に進めるために、私の持てる力をすべて尽くす覚悟です」と述べている。

表舞台から立ち去る者に

 因みに、安倍首相は退陣表明で「(主要課題で)結果を出すことに全身全霊を挙げてきた」と語っている。だが、一部メディアや識者の間でこの「全身全霊」という言葉が空虚であり、中者がないとの批判が出た。

 元来日本人は、「水に落ちた犬は打つな」の諺ではないが、表舞台から立ち去る者に鞭打つようなことはしない。菅氏は、こうした日本人の感性を踏まえて「継承」を掲げて総裁選に臨んだからこそ世論調査で38%もの支持を得たのであり、ほぼ間違いなく自民党都道府県代表票141票中の相当数を獲得すると思われる。言わば「弔い合戦」なのだ。

 では、なぜ安倍氏の「意中の人」が岸田氏から菅氏に変わったのか。朝日新聞記事にある〈石破氏を警戒する首相や盟友の麻生太郎財務相兼副総理らにとって、「ポスト安倍」は岸田氏という判断が早くからあ〉り、〈昨秋の党役員人事でも、一度は党の要の幹事長に岸田氏の起用を検討〉したのに、である。同紙は、〈そんな中で首相の体調が悪化し、「次善の索」(閣僚経験者)として急浮上したのが菅氏だった。〉と続けている。

 本当に菅氏は急浮上したのだろうか。筆者は異なる見立てを持っている。安倍氏と親しい経済人から「プライベートの場で首相の口から岸田という名前を聞いたことは殆どない。頻繁に名前が挙がるのは菅か茂木(敏充外相)であり、時々加藤(勝信厚生労働相)の名も挙がった」と聞いたことがある。

 安倍氏が互いの父親の秘書時代からの友達であり、初当選同期の岸田氏に「一度は花を咲かせてあげたい」との気持ちを抱いていたのは事実である。しかし、早くから岸田氏を自らの後継と判断していたことはなかったのではないか。

4472名無しさん:2020/09/05(土) 14:40:40
>>4471

官房長官として異例の訪米
 そう推測する根拠の一つは、官房長官として異例である菅氏の昨年5月の訪米である。岸田氏は4年7カ月に及ぶ外相経験がある。名前は国際社会で売れているし、外相としての成果も上げている。一方の菅氏は安倍外交の内実を傍らで見聞きしているものの、現場を踏んでいない。

 ワシントン滞在中にペンス副大統領、ポンペオ国務長官、シャナハン国防長官代行などと相次いで会談、トランプ政権の要路を総ナメにした印象を与えた。平たく言えば、菅官房長官の外交デビューだったのだ。筆者は当時、この菅氏訪米は安倍氏の「温情」と受け止めた。それだけではない。万年ナンバー2の「令和おじさん」もチャンス到来の暁にはナンバー1を目指せとの「励まし」と捉えたのである。

 爾来、慎重な菅氏は密かに爪を研ぎ澄ませながら機会を窺ってきたのではないか。そして終に安倍首相の体調不良・退陣決意というチャンスを得て、一気に「菅・二階連合」を結成して勝負に打って出たというのが真相であろう。これまでに何度となく言及しているように、コロナ禍の異常事態が出来しない限り、菅首相は「10月総選挙」を決断するはずだ。

歳川 隆雄(ジャーナリスト)

4473名無しさん:2020/09/05(土) 14:42:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/c94c685d1a4f356a7e46e11e0b22fe12a60a4276
圧勝の勢い「菅首相」に死角はないか 派閥主導「古い自民党」に先祖返り
9/5(土) 10:02配信

 自民党総裁選(8日告示、14日投開票)は、党内5派閥が推す菅義偉官房長官が出馬表明し、早くも圧勝の勢いとなった。派閥の力学で後継首相が事実上決まることを疑問視する声は多いが、永田町の関心はもはや、新政権の布陣や衆院解散の時期に移っている。派閥主導に先祖返りした「菅政権」で本当にいいのか。安倍政権の中枢にいた菅氏に「死角」はないのだろうか。(共同通信=内田恭司)

 ▽「四人組」の思惑

 菅氏と岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3氏が争う構図が固まった総裁選。安倍晋三首相の出身母体で最大派閥の細田派(98人)と麻生派、竹下派(共に54人)、二階派(47人)、石原派(11人)の5派が菅氏支持を決め、勝敗は既に決した観がある。菅氏を支援する無派閥議員も加わり、単純計算で国会議員票394の7割以上を抑えた格好だ。

 今回の総裁選は党員・党友投票を省くため、地方票は各都道府県連に3票ずつの計141票だ。地方に人気の石破氏が過半の票を集めたとしても、合計で菅氏を上回るには国会議員票を切り崩すしかないが、まず不可能だろう。

 なぜここまで優勢になったのか。官房長官としての実績や改元時に「令和おじさん」として知名度を高めたこともあるが、「今のポジジョンを保ちたい安倍政権の主流派が菅氏を押し立て、一気に優位に持っていった」(党関係者)ことが大きい。

 8月中旬以降、首相が持病である潰瘍性大腸炎の悪化で、辞任の可能性が現実味を増すと「二階俊博幹事長や麻生太郎副総理兼財務相らが水面下で動き、首相の意もくみながら菅氏擁立の流れをつくった」(同)という。

 首相の意中はもともと岸田氏だった。麻生氏も同調していたが、菅、二階両氏は、発信力と政局観に乏しいとして岸田氏の首相後継には否定的だった。首相と麻生氏としては、ここで岸田氏にこだわった場合、菅、二階両氏を石破氏擁立に走らせかねない。嫌悪する石破氏に政権を渡すくらいなら、菅氏を後継にした方が権力構造を維持できる―。

 首相、麻生、菅、二階の「四人組」の思惑が一致。首相の辞意表明のわずか2日後、8月30日には菅氏が岸田、石破両氏を圧倒する方向になっていた。

4474名無しさん:2020/09/05(土) 14:42:42
>>4473

 石破氏は、菅氏の出馬はないと踏み、二階氏に接近することで活路を見いだそうとしていたが、逆に首相を菅氏側に引き寄せるための「当て馬」にされた形となった。岸田氏は細田、麻生両派の支持獲得を基本戦略にしたものの、はしごを外された。

 ▽河野、小泉両氏の官邸入りも

 菅政権誕生を織り込み、永田町では早くも人事を巡る派閥間の主導権争いが始まっている。2日に細田、竹下、麻生3派会長がそろって記者会見をしたのは、党三役を分け合おうとする動きとも受け止められている。細田派が幹事長狙いなのは明白だ。

 一方、二階氏と麻生氏が「政権の継続性」を理由に幹事長と財務相に留任し、正副官房長官に河野太郎防衛相と小泉進次郎環境相を抜てきするともささやかれる。河野、小泉両氏はともに菅氏と同じ党神奈川県連所属で、菅氏に近いと見られている。人気の高い2人を「政権の二枚看板」に据え、政権の発信力を強化する狙いだ。

 菅政権は当面、安倍首相の残り任期である来年9月までの「暫定政権」と受け止められている。2人の要職起用は「ポスト菅」までも見据える。また、二階、麻生両氏が今回、潔く退き、どちらかが衆院議長に就くという「構想」もあるようだ。

 早期の衆院解散・総選挙も取り沙汰されている。共同通信社が8月末に行った世論調査では、内閣支持率が56・9%と、1週間前の調査に比べて20ポイント以上も上昇。安倍政権7年8カ月への肯定的な評価を印象づけた。自民党の支持率も45・8%で、同じく13ポイント近くアップした。

 この結果を見れば「新政権誕生のご祝儀相場で支持率がさらに上がれば、解散は近い」(立憲民主党ベテラン議員)との見方が永田町に広まるのは当然だ。東京都内で公明党議員が街頭演説を始めたとの情報も、臆測に拍車を掛ける。

 立憲民主党は9月15日に、国民民主党との合流新党を立ち上げるが、小選挙区が重なる議員同士の選挙区調整はこれから。候補者擁立ができていない空白区も多い。野党は、立民と共産党による野党共闘勢力、合流しない議員による新党、日本維新の会、れいわ新選組に分かれ、次期衆院選も多党乱立となる可能性が高い。

 菅氏陣営では「今は非常時だ」として、新型コロナウイルス対応や経済回復に注力すべきだとの声が根強い。ベースにあるのは来年9月の自民党総裁選で暫定政権から脱皮し、本格政権を立ち上げ、総選挙に臨むという戦略だ。ただ勝てる保証はない。今秋の衆院選で勝利すれば「長期政権の足場を築ける」(自民党中堅)だけに、菅氏も解散の可能性を探ろうとするのは間違いない。

4475名無しさん:2020/09/05(土) 14:43:05
>>4474

 菅氏は3日のフジテレビ番組で、解散はコロナ感染の収束次第だと語り、観測気球を上げてみせた。ちまたで言われる「10月13日公示、25日投開票」に向け、9月27日の公明党大会後の解散はありうるとの見方が、じわりと強まった。

 ▽「ダーティーワークの中心」

 菅政権になれば、これまでの政策が当面維持されると市場は好感し、8月31日の日経平均株価は一時400円以上も上昇した。だが、懸念がないわけではない。

 一つは、今回の決定の仕方だ。安倍政権の一部有力者だけで菅氏擁立の流れをつくり、党員・党友投票によらず派閥の力学で新政権を誕生させる手法は、2000年に森喜朗首相を生んだ「五人組」による「密室談合」をほうふつとさせる。「古い自民党」と批判を浴びた森内閣は低空飛行を続け、わずか1年で退陣に追い込まれた。

 今回の総裁選では47都道府県連の多くで、誰に投票するかを決める「予備選」が行われる見通しだ。その結果を候補者ごとに記名数で集計し、党員・党友投票を実施した場合の獲得票数を計算すれば、石破氏が善戦しそうだ。予備選における各候補の票数は公表されない見通しだが、菅氏との票差が大きければ民意との乖離(かいり)も大きいことになり、菅政権の正統性は揺らぐことになる。 

 菅氏が安倍政権の「ダーティーワークの中心」(立民関係者)にいたことも懸念材料だ。森友・加計問題に関する公文書の廃棄や「桜を見る会」の名簿廃棄、検事総長人事への介入を狙ったとされた黒川検事長問題は、首相とともに批判の矢面に立たされた。コロナ対応では、観光支援事業「Go Toトラベル」を主導したのが菅氏だ。

 昨年9月の内閣改造で就任した腹心の河井克行法相と菅原一秀経済産業相は、その後不祥事で閣僚を辞任。河井氏に至っては、選挙違反事件で夫婦そろって東京地検特捜部に逮捕され、被告の身となった。腹心2人に対する菅氏の政治的責任は問われないままだ。

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件に関し、秋元司衆院議員が8月20日、東京地検特捜部に再逮捕された。IR構想は安倍政権の「目玉」として菅氏が推進してきただけに、自民党内には再逮捕を不安視する声もある。

 ▽「党高政低」

 政策面では、菅氏は外交経験がほとんどない。深刻化する米中対立にどこまで対応できるかは未知数だ。仮にトランプ米大統領が再選した場合、安倍首相と同様「蜜月」関係を築けるのだろうか。事実上白紙となった習近平中国国家主席の来日問題は、米中対立もあり極めて機微な問題となった。ロシア、韓国、北朝鮮対応も喫緊の課題。経済政策も、単にアベノミクスの継承でいいのだろうか。

 無派閥の菅氏は自民党内に十分な政治的基盤がない。菅氏擁立が主要派閥の主導で進んだだけに、「安倍1強」時代とは打って変わり、「菅政権」のパワーバランスは「党高政低」になりそうだ。経済政策にしろ、外交にしろ、政策を独自に遂行できる余地が限られれば、政権は早晩行き詰まりかねない危険性をはらむ。

 「菅政権」の誕生を見据え、野党は「臨時国会で徹底的に追及する」(立民幹部)と手ぐすね引いて待つ。「暫定政権」の衣を脱いで本格政権に脱皮できるか、馬脚を現して政権運営が苦しくなるか。判明するまで、そう遠くはないだろう。

4476名無しさん:2020/09/05(土) 15:43:01
https://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_662993
自民総裁選は“菅圧勝ムード”…安倍首相をさらに追い込む「3つの大誤算」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年8月31日 14時0分

 ポスト安倍レースの号砲が鳴り、自民党内では暗闘が繰り広げられている。長らく本命視されてきた岸田政調会長はまったく浮揚せず、二階幹事長に急接近する菅官房長官が急浮上。この状況を苦々しく思っているのが、安倍首相だという。菅政権の誕生は、安倍首相にとって大誤算だという。

  ◇  ◇  ◇

 安倍首相にとって、最初の誤算は、禅譲しようと考えていた岸田政調会長がいつまでたってもパッとしないことだ。操りやすい岸田氏を首相に就け、院政を敷く計画だったが、難しくなってしまった。

 “飛べない男”と揶揄されてきた岸田氏も、さすがに今回は「次を担うべく、しっかり努力していく気持ちは変わっていない」と出馬意欲マンマンだ。しかし「次期首相は誰がふさわしいか」の世論調査での支持は1ケタ台に低迷。国民的人気の高い石破元幹事長に圧倒されている。

「モリカケや桜疑惑など数々の不祥事を抱え、訴追の懸念が消えない安倍さんは、従順な岸田氏を後継とすることで身の安全を確保し、キングメーカーとして影響力を保持する算段だった。ところが、岸田氏は知名度も人気もサッパリ。さらに間も悪く、総理の辞任会見当日は地方行脚中で党臨時役員会を欠席。政権獲得に向けてまとめた初の政策集の出版は新総裁が決まった後になりそうです」(自民党関係者)

 岸田氏の初著書「岸田ビジョン 分断から協調へ」は9月17日に出版予定。新総裁を選出する両院議員総会は15日開催で調整中で、敗北後となればドッチラケである。

キングメーカー君臨構想は破綻寸前

 ここにきて現実味を帯びてきている「菅政権」も、安倍首相にとっては誤算だという。この8年間、首相―官房長官のコンビでやってきたが、2人の間にすきま風が吹いていたのは公然の秘密だ。天敵である石破氏の総理就任を阻止するため、次善の策として、菅政権を容認しているようだが、内心は複雑だという。

「官邸官僚に取り込まれた安倍さんは、次第に菅長官を遠ざけ、とりわけコロナ禍をめぐる対応では完全に外していた。屈辱的な扱いをされた菅長官は内心、恨み骨髄のはずです。安倍さんが頼みにする盟友の麻生副総裁も叩き上げの菅長官を見下し、反目し合っている。安倍さんにとって不気味なのは、“モリカケ桜”といったスキャンダルの真相を菅長官が熟知していることです。いつ暴露されるか、安倍さんは心が休まらないでしょう。総裁選が大接戦となれば、菅新首相も大きな顔をできないでしょうが、現状では圧勝ムード。大きな権力を握る可能性があります」(永田町関係者)
 
 長期政権を終えた後、安倍首相はキングメーカーとして自民党に君臨することを考えていたが、キングメーカーとしての地位も、「菅政権」の誕生によって、二階―菅コンビに奪われる可能性がある。

 権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を出てしまえば“ただの人”。次期政権に“100倍返し”の恥辱を味わわされ、司直の手に落ちることになるのか。

 持病の潰瘍性大腸炎はストレスが大敵なのに、大丈夫なのか。

4477チバQ:2020/09/05(土) 16:08:30
安倍麻生あたりの感覚は
・次は菅
・次の次として、岸田を残しておきたい
・菅も圧勝されると、自由にやられる
→岸田にも票を回して『善戦した』とさせたい感じかな

4478とはずがたり:2020/09/05(土) 17:51:32
石破茂氏はなぜ、あの時の小泉純一郎氏になれなかったのか〜自民党総裁選
ブレのなさで総裁の座を獲た小泉氏。石破氏の失速を招いたものは……
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020090400009.html
曽我豪 朝日新聞編集委員(政治担当)
2020年09月05日

今日は政局話を書く。… 20年前に似た状況があった。従って今の政治家たちの帰納法による問題設定は、この一言に集約された。

「石破茂はあの時の小泉純一郎になれるか?」



「橋本盤石」のシナリオを崩したふたつの動き
 前述した通り、当初は橋本氏優位は揺るがぬように見えた。そもそも森首相退陣と総裁選前倒しのシナリオを描き、慎重に実現させて来たのは他ならぬ、野中氏ら橋本派だった。

 野中氏は気脈を通じる公明党に森退陣の声を上げさせ、後見役を任じた古賀誠幹事長に都道府県が3票ずつを持つ総裁選のルール作りを主導させた。その地方の「3票」は今回の総裁選と数の上では同じである。

 だいいち、都道府県連票にしても、名うての秘書軍団が数々の総裁選政局の行方を決めてきた田中、竹下両派の直系である橋本派に一日の長があるというのが、永田町の下馬評だった。

 その橋本派の磐石に見えたシナリオが崩れたのは、小泉氏自身の直接の力ではない。橋本派が自滅する下手を打ったのがひとつ、その影響もあって派閥が橋本派から離反する動きが生じたことがもうひとつ、だった。

 3年前の1998年参院選敗北の総括をすることなく立った橋本氏の予想外の「不人気」に焦ったのか、野中氏は自民党三役のうち2人の留任をぶち上げてしまった。

 現在の岸田派につながる堀内派の総会に出て、「党にとって一番重要だ」と古賀幹事長の留任を約し、翌日には亀井静香政調会長の留任まで明言した。亀井氏は総裁選に立候補した論戦相手である。

 これを小泉氏が見逃すはずがない。「派閥の論理丸出しだ」「解党的出直しと言ったのはウソだったのか。怒るより笑っちゃう」と小泉節を炸裂(さくれつ)させた。

 亀井氏を担ぐ江藤・亀井派がたまらず動いた。それまで橋本氏と進めてきた政策協議を、小泉氏とも始めた。呼応するように森首相と中曽根康弘元首相が会談し、「小泉総裁選出」の可能性を検討したとの情報が駆け巡る。

 古い自民党のままでは参院選で勝てない。地方の選挙現場に危機感が走り、七県連が実施した予備選の結果がいち早く小泉氏の地滑り勝利を告げた。決戦投票の工作さえままならぬまま、橋本派が事実上の「敗北宣言」に至ったのは、野中氏の「失言」からわずか4日後である。

理解できない石破氏の振る舞い
 この故事が教えるのは、いくら派閥の合従連衡で多数派に見えても、そこから生じる傲(おご)りや油断から、一つ道を踏み外せば一寸先は闇であること、ただし挑戦者がその隙をつくためには、何よりブレない改革の姿勢と言葉が必要であること、である。

 今回、多くの政治家が「石破は小泉になれるか」と設問を立てたのはそのためである。結果はどうだったか。

 個人的に不思議だったのは、二階俊博幹事長と石破茂氏との「急接近」が取り沙汰された際、石破氏がそれを歓迎する素振りを見せたことである。

 この6月、石破氏は9月に予定していた自分の政治資金パーティーの講師を二階氏に頼んだ。二階氏は応じ、「高みを目指してほしい期待の星の一人だ」とエールを送り、石破氏も「自民党が今後の日本で果たす役割を話してほしい」と二階氏への期待を語った。

 結局は二階氏も自民党という「コップの中の争い」に石破氏を封じ込めようとしたとしか思えなかったが、表向きでもここまでエールを送り合えば、メディアが連携の模索と書くのも不思議ではない。

4479とはずがたり:2020/09/05(土) 17:51:49
>>4478
 ただ、石破氏はこの間、事あるごとに安倍政権批判を続けてきた。森友・加計疑惑に対する政権の説明責任のなさを指弾し、コロナ禍対応でも国民の側に立つよう厳しい注文を付け続けた。改革姿勢を貫こうとしたことに疑いはない。

 だが、それでなぜ、党の最高責任者であり、政権に共同責任を持つ二階氏との連携を、説明や条件もなしに受け入れようとしたのか、自分には分からない。あえて書けば、あの時なら、小泉氏が古賀幹事長に接近するような話ではないか。

 あくまで政策協議を前提に二階派など他派閥に協力を仰ぐならまだしも、個人の関係を軸に連携を模索するのも、石破氏らしくなかった。

小泉旋風の「構成要件」を満たせず
 ブレない姿勢があって初めて、小泉氏がそうだったように、例え3票ずつの都道府県連票であっても、雪崩を打つ激変の兆しを総裁選に注入できたのだと思う。

 小泉政治の功罪はもちろん議論はある。ただ、自民党総裁選政局に限って言えば、石破氏の失速の原因は、小泉旋風の「構成要件」を満たしていなかったことに尽きると思う。

 民意は移ろい易い。朝日新聞が4日に載せた世論調査の結果によると、安倍首相の後継に「ふさわしい」人は菅義偉官房長官が38%に対して石破氏は25%にとどまった。政党支持率は自民党が10ポイント跳ね上がって40%、立憲民主党は5%から3%まで下がった。

 こうなると、「菅首相」による早期解散の可能性が取り沙汰されるのも無理はないかもしれない。だが、本当にそうだろうか。話は逆ではないのか。

衆院選を制するものは
 故事にもう一度倣うなら、2001年の小泉旋風は結局、参院選で負けるかも知れないという政権党の危機感に発していたのだ。それなら今回は、衆院選で野党に負けることはないとの安逸感が、結局のところ、菅氏へと雪崩を打った主因だとは言えまいか。…

4480名無しさん:2020/09/05(土) 18:13:24
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ec8e4e14c27f8cb13a498f1fdf48b1a52438e83
岸田氏「因縁の地」山梨と静岡で支持呼びかけ
9/5(土) 17:55配信

 安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選への出馬を表明した岸田文雄政調会長は5日、山梨県と静岡県を訪れ、それぞれの支援者に支持を呼びかけた。両県では前回衆院選で岸田派(宏池会)と二階派(志帥会)の候補が対立した経緯があり、総裁選で最右翼と目される菅義偉官房長官を支持する二階派との間で、県連票をめぐってつばぜり合いを演じている。

 岸田氏は5日午後、静岡市清水区の龍華寺を訪れ、昨年12月に死去した望月義夫元環境相の墓前に花を供え、手を合わせた。望月氏は岸田派の事務総長を務め、他派にも人脈を広く持ち、岸田氏と気脈を通じていた。望月氏を失ったことが、今回の総裁選で岸田氏が苦戦を強いられている一因ともいわれる。

 岸田氏は墓参後、報道陣に「亡くなる直前まで『一緒に目指そう』と言っていた総裁選がいよいよ目の前。感慨深いものがある」と目を潤ませ、「語り合った高い志を今一度思い返し、望月さんの気持ちと魂とともにしっかりと戦い抜く」と思いを新たにした。

 これに先立つ同日午前、岸田氏は甲府市内の山梨県連を訪問。岸田派の堀内詔子(のりこ)氏(衆院山梨2区選出)が県内議員らとともに迎えた。

 同区では堀内氏と、二階派の長崎幸太郎氏(現山梨県知事)が熾烈(しれつ)な選挙戦を繰り広げてきた。平成29年の前回選では両氏とも公認を得られず無所属で出馬、堀内氏が長崎氏を下し、長崎氏は知事選に転向した経緯がある。

 岸田氏は会合で、自身の掲げるスローガン「分断から協調へ」に絡め、「山梨でもさまざまな選挙の歴史があった。しかし結果として『分断から協調へ』という動きが進み、協力がぐんと進むことで大きな成果が上がっている」と述べ、党としての協調を求めた。

 望月氏の墓参後には静岡市内のホテルで開かれた静岡県連の集会に顔を出した。ここでは静岡5区の元職、吉川赳(たける)氏も参加。吉川氏は前回選で当時希望の党から出馬した細野豪志元環境相に敗北。細野氏はその後、二階派特別会員となり、自民党入りを目指している。

 集会で岸田氏は「静岡は宏池会に多くの先輩を輩出しており、縁の深い、強い思いのある県だ。望月さんと誓った思いを、私の決意を伝えたい」と述べた。

4481名無しさん:2020/09/05(土) 19:09:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/27641aa331923b5c9bc55e273cdf8af21013cd01
新政権「暫定ではない」と菅官房長官
9/5(土) 18:23配信

 菅義偉官房長官は5日、共同通信のインタビューに応じ、新首相に就任した場合の政権運営を巡り「新政権は暫定ではない。自信を持って堂々と務めるべきで、それが国民への責務だ」と述べた。

4482名無しさん:2020/09/05(土) 20:13:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/74823d1baae2d4a28d2cde11903e97f07b65f149
菅氏「自分しかいない」 “安倍路線”継承へ、水面下で周到な準備
9/3(木) 10:41配信

 安倍晋三政権を中枢で支えてきた大番頭、菅義偉官房長官(71)が2日、首相後継を選ぶ自民党総裁選に名乗りを上げた。「ポスト安倍」への意欲をこれまで全否定してきたにもかかわらず、一転、出馬を決めたのは「安倍路線」を引き継ぐのは「自分しかいない」という確固たる自信だった。首相の体調不安説が浮上する中で、首相の座を射止める準備を水面下で始めていたようだ。

 「雪深い秋田の農家の長男に生まれた。高校卒業後、農家を継ぐことに抵抗を感じ、就職のために東京に出た」。菅氏はこの日の記者会見で「たたき上げ」の自らの経歴をアピールした。出馬については、先月28日の退陣表明後から「熟慮に熟慮を重ねて判断した」と説明したが、その以前から出馬を意識していた。

 「で、いつ、総理になろうと思ったんだ」。1日昼。都内で密会した麻生太郎副総理兼財務相から疑問をぶつけられた菅氏は「夏に総理の体調不安説が出たころ」と明かした。

 自らを慕う衆院若手たちとの会食で大多数が「ポスト安倍」には、首相の“宿敵”である石破茂元幹事長の名を挙げ、岸田文雄政調会長はごく少数。「石破にだけは継がせない」。それが首相の意向だった。

 菅氏は麻生氏に対し、ひた隠しにしていたトップへの思いをぶつけた。

 「選挙で勝つためには岸田さんではだめだ。自分が出た方が良いと思った」

   ◇    ◇

 菅氏は2012年に発足した第2次安倍政権をつくった一人だ。7年8カ月、官房長官として、派手さはないが、危機管理を担ってきた実務家。天下人・豊臣秀吉の補佐役に徹した弟・秀長を引き合いに「おれは女房役」と言い聞かせてきた。

 ポスト安倍の一角に躍り出たのは昨年4月。新元号発表時の「令和おじさん」ブームで人気急上昇。トップになることは「全く考えていない」とけむに巻いてきた。首相は菅氏の動向に警戒感を強め、女房役との関係はぎくしゃくし始めた。

 一方、菅氏が暗転する。昨秋の内閣改造でごり押しして入閣させた側近議員2人が「政治とカネ」で相次いで辞任。「桜を見る会」問題では「鉄壁」と言われた会見での答弁がぶれ、集中砲火を浴びた。今年に入り、新型コロナウイルス対応では「全国一斉休校」など、意思決定ラインから外され、首相とのすきま風がささやかれた。

4483名無しさん:2020/09/05(土) 20:14:37
>>4482

 このころから、菅氏は二階俊博幹事長との間合いを詰めていく。6月から毎月、会食して急接近した。

   ◇    ◇

 首相の持病再発で突如、空席となる宰相の座。派閥を持たず、党内基盤の弱い菅氏が頼ったのは二階氏だった。退陣表明翌日の8月29日に真っ先に接触し、出馬意向を伝えた。

 これに前後して菅氏はあちこちに電話をかけ、麻生氏の動向も探った。もともと麻生氏と首相の「本命」は岸田氏だった。だが、コロナ対策で存在感を発揮できない岸田氏の評価は低迷し2人は岸田氏から離れていく。退陣後、首相は側近に「菅さんしかいないよね」と漏らし、一気に流れができた。

 農村から上京、地盤のない横浜で市議となり、官房長官まで上り詰め、さらなる頂が目の前に迫る。出馬会見を数日後に控え、菅氏は周囲にぽつりとつぶやいた。「今もなぜ、ここ(国政)にいるのかと思う。市議だって遠い存在だったのに」 

(一ノ宮史成、下村ゆかり)

西日本新聞

4484名無しさん:2020/09/05(土) 20:16:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/11c1d9024e6c00a3c8e73b05d071e43f2f08e7bc
「伝家の宝刀」抜く?自民党内に早期解散論が浮上 “ご祝儀”期待も
9/2(水) 19:39配信

 安倍晋三首相の後継総裁を14日に選出することが決まった自民党内で、早期の衆院解散・総選挙を求める声がにわかに高まり始めた。首相の辞任表明を機に、安倍内閣と自民党の支持率は急回復。ポスト安倍政権発足直後の「ご祝儀相場」も当て込み、一気呵成(かせい)に衆院選を仕掛ければ選挙態勢が不十分な野党に大勝できるとのもくろみからだ。新型コロナウイルス感染症の全国的な流行状況と世論の動向を慎重に見極め、新宰相はためらいなく「伝家の宝刀」を抜くか。

 ≪10月13日公示、25日投開票≫

 首相が退陣を表明した8月28日夕から時を置かずして、永田町にまことしやかな総選挙日程が出回った。出元とされたのは、かねて「今秋解散論」を唱え、今回の総裁選でも存在感を示す麻生太郎副総理兼財務相を頂く財務省-。

 衆院議員の任期満了が約1年2カ月後に迫る中、総裁選で高まった世論の関心も冷めないうちの電撃解散説にリアリティーを嗅ぎ取ったのか。自民内からは、早くも「『準備を急げ』と地元事務所に指示を飛ばした」(中堅議員)との反応も見られる。

 にわかにかまびすしくなった出発点にはデータがある。

 共同通信が8月29、30日に実施した全国緊急世論調査で、次期衆院選比例代表の投票先で自民党は48・0%と急伸。国民民主党などと野党合流新党を結成する立憲民主党(11・6%)に大差をつけた。低迷していた安倍内閣の支持率も、前回比20・9ポイント増の56・9%に跳ね上がったのだ。「持病の再発による志半ばでの首相退陣」に、同情が寄せられたとの見方が強い。

 この潮流の上に、8年ぶりとなる「顔」の交代と新内閣発足で清新さを演出し、解散に踏み切るのが主戦派の描く戦略。加えて、今回の総裁選で全国一斉の党員・党友投票を実施しないことも、その理屈づけに一役買っている。「国民から遠い密室」「古い派閥政治の復権」との風圧が強いため、「『早々に国民に信を、首相としての正統性を直接問いたい』と訴えれば納得を得られる」(自民関係者)というわけだ。

   ◇   ◇ 

 総裁選では現時点で、安倍路線の「継承者」を自任する菅義偉官房長官が圧倒的優勢に立つ。

 麻生氏は最近、支持を請うて面会に訪れた菅氏に対し、こんな考えを授けた。早期の総選挙勝利で自ら民意の支持と政治的求心力を調達できれば、来年9月に再び来る総裁選も問題なく制し、長期政権への道が開ける-。麻生氏にはかつて首相時代、時機を逸した「追い込まれ解散」で旧民主党に政権交代を許した苦い記憶が深く刻まれている。

 ただ、新型コロナ感染状況の行方はいまだ予断を許さない。今冬にかけ、再びウイルスが全国的に猛威を振るい、総選挙が許容されるような国民心理でなくなっている可能性がある。新首相に最も近い菅氏も、これまでは早期解散に否定的だ。

(河合仁志)

西日本新聞社

4485名無しさん:2020/09/05(土) 20:21:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/04020788be24ab2661da17125c6de104606cbd21
「ポスト安倍」菅氏、ダークホースから本命へ 誤算の岸田氏と石破氏
9/1(火) 10:54配信

 安倍晋三政権のど真ん中でにらみを利かせてきた「大番頭」が急転直下、首相後継レースの主役に躍り出た。自民党総裁選は8月31日、二階派、麻生派、細田派が相次いで菅義偉官房長官の支持を決め、情勢は大きく動いた。「ポスト安倍」のダークホースが瞬く間に本命へ。二階俊博幹事長による電光石火の仕掛けに岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長は不意を突かれ、早くも戦略の練り直しを迫られる。

 「私の件を含め、自民党総裁選についてはコメントは差し控えたい」。31日午前、首相官邸の記者会見場。菅氏は定例の官房長官会見で、総裁選に関する記者の質問をはぐらかし続けた。それでもこらえきれないのか、時折笑みが浮かぶ。

 午後は「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄元参院議員会長と面会し「ご指導よろしくお願いします」と頭を下げた。当選同期や菅氏に近い若手議員らの訪問も受け、相次ぐ出馬要請に「しっかり受け止める」と応じた。

 それまで首相への意欲を一切口にしなかった菅氏を「その気」にさせたのは二階氏だった。率いる二階派に首相候補はいない。次期政権でも党内の主導権を握るには「無派閥の菅さんは担ぎやすい存在」(自民中堅議員)といえた。

 動きは速かった。菅氏と二階氏は29日夜、都内で密会。翌日、二階氏と気脈を通じた党幹部らが「菅総理で決まりだ」と各方面に情報を流した。「(党内の駆け引きは)今日からかと思っていたら、週末に流れができていた」。31日、細田派幹部は肩をすくめた。

   ◇    ◇

 岸田氏に近いと思われた麻生太郎副総理兼財務相も菅氏支援に回った。側近議員は「危機管理に強い菅氏を首相に押し上げ、世論の期待感があるうちに衆院解散を断行する」と麻生氏のシナリオを代弁。この日は「首相も菅氏を推している」との情報も流れ、首相出身派閥の細田派も夜になって菅氏支持を固めた。

 麻生派と細田派の支援を受け、多数派を形成しようという岸田氏の戦略は大きく揺らぐ。

 「麻生派の幹部に直接、電話したが『何も聞いていない』という答えだった」。31日夕、党本部で記者会見した岸田氏はこう明かし、平静を装った。前日には麻生氏と会談し「(協力を)期待しています」と秋波を送っていた。

4486名無しさん:2020/09/05(土) 20:22:14
>>4485

 誤算はそれにとどまらない。この日、菅氏の出馬を求めた当選同期組の中に、竹本直一IT・科学技術担当相の姿があった。昨年の内閣改造で岸田氏が首相に頼み込んで入閣させた岸田派のベテラン。「どう判断していいのか分からない」。気付かないうちに足元を切り崩された岸田氏は動揺を隠せない。

   ◇    ◇

 有力な「ポスト安倍」候補と見なされながら首相支持に徹してきた岸田氏は「どんな逆風の中にあっても、戦い続けなければいけない」と総裁選からの撤退を強く否定。岸田派幹部は「今回も不出馬だったら永遠にチャンスは消える」と悲愴(ひそう)感を漂わせる。

 石破氏も苦しい。31日の石破派会合では、立候補を本人の判断に委ねる方針を改めて確認。石破氏は「なるべく早いうちにお伝えする」と記者団に述べた。石破氏は同日夜に立候補の意向を固めたが、派内には党員投票がなければ厳しい結果が予想されるとして、不出馬論も出ていた。

 このまま菅氏への流れが加速していくのか。共同通信の世論調査では、次期首相にふさわしい政治家は石破氏がトップで、菅氏は大きく水をあけられている。党内の若手は安倍政権下で追い風の選挙戦しか知らない。当選3回の衆院議員は菅氏を「選挙の顔としては弱い」と不安を漏らす。 (東京支社取材班)

西日本新聞

4487名無しさん:2020/09/05(土) 20:29:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ea4fb7811032a24414e48a6672dc4d4e4e426c2
「投げ出し批判、死んだ方がまし」安倍首相、麻生氏説得にも応じず
8/29(土) 13:52配信

 またも任期途中の退陣を表明した安倍晋三首相。連続在職日数が史上最長となった24日に辞任の意向を固めたが、周囲は記者会見の直前まで必死に引き留めた。「休んでまた復帰すればいい」「短期間の入院なら誰も批判はしない」。首相は葛藤したが、新型コロナウイルスを巡る新たな対策を取りまとめたことで、「第1次政権時のような『投げ出し』批判を避けられる」と判断し、最長政権の幕引きを決めた。

 28日午後5時、官邸で開かれた記者会見。首相は秋以降の新型コロナ対策を説明した後、「私自身の健康問題を話したい」と切り出した。持病の潰瘍性大腸炎が再発したとして、「投薬の効果はあるが予断は許さない」「国民の負託に自信を持って応えられる状態にない」と語り、「職を辞することにする」と目を伏せた。

 その約6時間半前。閣議を終えた首相は、自らの「後見役」である麻生太郎副総理兼財務相と官邸執務室で向き合っていた。「体力も食欲もない。病気のために国政が停滞するのは耐えられない」と首相。麻生氏は「通院しながら職務を続ければいい」と説得した。

 これまでも職務を続けるように説得してきた麻生氏。15日には首相の私邸を訪れ、「少し休養したってなんてことはない。休んでいる間は私が職務を代理するから、辞めないでほしい」と訴えた。28日は翻意がかなわず、首相との面会を35分で終えると、追いすがる記者を振り切るように官邸を後にした。「辞任は自分一人で判断した」。首相は会見でそう語った。

 首相の説明によると、病の再発の兆候が医師から指摘されたのは6月の検診。7月中旬からは「体力をかなり消耗する状況になった」という。複数の政府関係者は「息が上がり、声がかすれる様子が目立った」と口をそろえて証言する。「体調が相当悪そうだ」との風評が官邸や省庁に広がった。周囲は口々に休養を勧めたが、首相は応じなかった。「病気を押して職務をこなした父親の故晋太郎元外相の姿が頭にあるのだろう」。官邸幹部は推し量っていた。

 今月上旬の診察で再発が確認された。関係者によると、6日、広島市での原爆死没者慰霊式・平和祈念式に参列した際は、特につらそうだったという。

 「唐突に辞める事態だけは避けたい。また『投げ出し』と言われるぐらいなら、死んだ方がましだ」。首相は常日頃、周囲に語っていた。「病気のことは言いたくない」。健康不安説が大きく報道され、「健康状態を説明すべきだ」との批判が出始めた19日、首相は側近に漏らしている。

 官邸官僚らはこのころから、辞任もあり得ると覚悟した。コロナ対策の新パッケージの取りまとめを急ぐよう関係省庁に指示。投げ出し批判が起きないようなシナリオ作りに腐心した。一方で慰留にも努めた。27日には、内閣改造の構想を会見で発表することによって求心力を再び上昇させる案も提示したが、首相は断ったという。

 「1強政権」のあっけない幕引き。自民党は各派閥が幹部会合を開くなど、早くも「次」を見据えた動きが始まった。官邸関係者は非情に語った。「2度も突然辞任する事態。今後、政界に影響力は働かせられないだろう」

(東京支社取材班)

西日本新聞

4488名無しさん:2020/09/05(土) 20:35:23
https://news.yahoo.co.jp/articles/11c19518414d8dd5901b08813e4dfcf707d8d50f
自民・森山国対委員長「菅氏とは阿吽の呼吸」
9/5(土) 20:10配信

 連続在職日数が歴代最長となった自民党の森山裕国対委員長が産経新聞のインタビューに応じた。森山氏は鹿児島市議を7期務めた「たたき上げ」で、国対委員長就任以降、野党と信頼関係を築き、堅実な国会運営が目立った。菅義偉官房長官や二階俊博幹事長からも信頼され、二階氏とともに菅氏の党総裁選出馬への流れを作った。

 --菅氏に期待することは

 「所属する石原派(近未来政治研究会、11人)が支持する菅氏は、安倍晋三政権を支えてきた立役者だ。出馬を表明した岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長もふさわしい方だ。誰が選ばれても、日本の首相として立派に職責を果たしてくれるだろう」

 --二階、菅両氏からの信頼が厚い

 「二階氏は国会運営についても長い経験を持っている。短い言葉の中に参考になることが多い。菅氏とは阿吽(あうん)の呼吸で、大体考えていることは合っている」

 --3日に連続在職日数が1128日となり、最長記録を更新した

 「働き方改革関連法案など与野党が対決する重要法案では野党の理解も得て成立させた。法案の成立率はかなり高い。条約については100%だ」

 --心がけていることは

 「国会議員は主権者である国民に選ばれたという基本を忘れてはならない。考え方やイデオロギーが違うこともあるが、お互いの意見を尊重した上で結論を出していくことが大切だ」

 「テレビ中継が入る予算委員会には問題意識を持っている。予算委の質問時間の割り振りは、就任時は『与党2対野党8』だったが、与党議員の方が多いので『与党3対野党7』に変えた。一方的な議論にならないためにも、もう少しいただきたい」

 --新型コロナウイルスの感染拡大で国会改革を求める意見もある

 「『リモート出席』を認めるべきだとの声がある。しかし、国会は前例を積み上げて運営をしてきた歴史がある。憲法56条に『出席議員』と書いてある以上、国会議員が出席をすることは非常に重いことだ」(大橋拓史)

4489名無しさん:2020/09/06(日) 10:50:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/9977c4152c029babf191fb46c4703eb4436e0d8a
衆院解散・総選挙 菅氏「新しい首相が判断」 早期観測受け“動き”も
9/6(日) 1:27配信

自民党の総裁選挙に立候補を表明している菅官房長官は5日、衆議院の解散・総選挙について、「新しい首相が判断する」と強調した。

菅氏は、テレビ番組で早期の衆議院の解散・総選挙について、「新しく首相、総裁になった人が判断する」と述べた。

同時に、「官房長官として『首相が“解散する”と言えば解散、しなければしない、それ以上でもそれ以下でもない』と申し上げてきた」と含みを持たせた。

自民 二階幹事長「自民党は、あす選挙があってもいいように準備を整えておりますから」

自民党の二階幹事長は、「常在戦場」との立場をあらためて強調した。

自民 鬼木誠衆院議員「(写真撮影はいつぶりか?)1年以上していないと思う」

早期の衆議院解散の観測を受けて、選挙用の写真撮影に踏み切った議員もいる。

カメラマン「こっちの肩の力すっとぬきましょうか、顔すっと下げます」

自民 鬼木誠衆院議員「1年2カ月以内には選挙もあるということで、いつあってもいいように(写真を)用意しています」

番組で菅氏は、まずは新型コロナウイルスの収束に全力を挙げる考えも示した。

一方、石破元幹事長と岸田政調会長も、テレビ西日本の番組の中で感染症対策に取り組む姿勢を強調した。

4490名無しさん:2020/09/06(日) 10:51:21
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ef293a5f3d329af5909cadfd8983220e802d0b0
二階幹事長「角栄超え」 通算在職日数、歴代最長に 自民
9/6(日) 7:30配信

 自民党の二階俊博幹事長の通算在職日数が8日で1498日となり、政治の師と仰ぐ田中角栄元首相の最長記録を塗り替える。

 二階氏は、安倍晋三首相の後継総裁の下でも続投を狙っており、自らの記録をさらに大きく伸ばす可能性もある。

 二階氏は2016年8月、自転車事故で負傷した谷垣禎一前幹事長の後任として総務会長から起用された。1993年に離党、曲折を経て03年に復党した経歴の持ち主だが、「政局観、政治観がずばぬけている」(菅義偉官房長官)と一目置かれる党内きっての策士だ。17年3月の党大会で総裁任期を連続3期9年に延長、長期政権を後押しし、17年衆院選、19年参院選を勝利に導いた。

 安倍首相の後継選びでは、いち早く菅氏出馬に道筋を付け、細田、麻生、竹下の主要3派が菅氏支持に雪崩を打つきっかけをつくった。くしくも記録を更新する8日は総裁選の告示日に当たる。

 ただ、二階派のなりふり構わぬ拡張路線や、公職選挙法違反の罪に問われた河井案里参院議員の陣営に対する破格の選挙資金1億5000万円送金などで「党を私物化している」(岸田派中堅)と反発も強い。「菅政権」誕生を見据え、二階派と主要3派との主導権争いも表面化しており、二階氏の政治手法が党内にあつれきを生んでいる面も否めない。

4491名無しさん:2020/09/06(日) 10:52:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/82a49973e741901ec2a5bc0e314a9cf20ad77ff6
崩れたシナリオ…石破氏「いばらの道」 布石一転、手詰まりに
9/6(日) 10:12配信

 自民党総裁選への挑戦が4度目となる石破茂元幹事長だが、かつてない孤立無援の戦いを余儀なくされている。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いと「寝業」のできない性格が災いし、国会議員の確実な支持は、自身が率いる石破派(19人)のほか数人のみ。頼みとする世論人気も、地方出身、たたき上げをアピールする菅義偉官房長官の陰にかすみつつある。陣営は、「本番」と位置付ける来秋の総裁選につなぐ集票を、と必死だ。

 5日午前、石破氏はTNCテレビ西日本(福岡市)の報道番組に生出演し、午後には東京にとんぼ返りした。寸暇を惜しんで九州入りしたのは、各地方県連が行う予備選での集票に照準を定めているからだ。

 「勝ち馬に乗りたい心理はある」と菅氏優勢の現状を分析。その上で、菅氏が「継承する」とした第2次安倍政権の姿勢を「泣いている人の気持ちを十分にくんできたか」と批判した。この日も、石破節に陰りはなかった。

   ◇    ◇ 

 総裁選で涙をのむたびに、もろい党内基盤の強化が課題と言われてきた石破氏。安倍晋三首相の突然の辞任表明前は、来秋の総裁選で岸田文雄政調会長との頂上決戦を制するシナリオを描き、岸田氏と距離がある二階俊博幹事長、菅氏の信用を徐々に得ていく作戦だった。6月に二階氏に石破派パーティーの講師を依頼して秋波を送り、8月には二階、菅両氏と近い森山裕国対委員長と会食するなど布石は打っていた。

 そこへ、想定外の総裁選が降って湧いた。

 石破氏は派閥メンバーと出馬の是非を断続的に協議した。「党員投票はしないもようだ」「二階氏が菅氏擁立で動いている」…。自身にマイナスの情報が次々ともたらされ、一部幹部からは「惨敗したら二度と立候補できなくなる」と不戦論を進言された。かたや、主戦派は2015年の総裁選で立候補を見送り、好感度に陰りが出たことへの反省から「出馬をやめたら『逃げた』と言われる」とけしかけた。

4492名無しさん:2020/09/06(日) 10:52:34
>>4491

 前回総裁選で支援を得た参院竹下派の支持を取り付けられないか探る側近もいたが、時既に遅し。竹下派を含む主要派閥は菅氏支援に走りだしていた。開けぬ展望に、石破派内の結束はぐらついた。

 8月31日。石破氏は出馬の決意を固める。連判状が派内に回った。背水の覚悟を示すため血判状を作ろう、との声も上がった。「今後、党内でどんな冷や飯を食わされようが、もう戦うしかない」。派の閣僚経験者はつぶやいた。

   ◇    ◇ 

 首相は周囲に「石破嫌い」を公言。後継を決めるこの総裁選でも、石破氏を勝たせない環境整備を最優先しているのは明らかだ。かつて首相在任中、石破氏から退陣を迫られたとされる麻生太郎氏も同じ姿勢。最大派閥・細田派の一人は「『石破だけは許さない』との声は多い」と証言する。なぜ、そうなのか-。

 主な理由として指摘されるのが、閣僚や党幹部であっても遠慮なく批判する政治姿勢。第2次安倍政権では、森友、加計(かけ)学園や桜を見る会の問題などが報じられるたびに「説明すべきだ」と注文。党内から「また、後ろから鉄砲を撃っている」と白眼視された。

 政界遊泳術も巧みでない。石破氏のために走り回った参院竹下派のベテランは前回総裁選後、一言も言葉を交わしていないと苦い表情。「次も出たいなら、会いに来るのが筋だろうに」

 地方県連の予備選で首位を奪い、党内にあらためて「選挙の顔」となり得る存在感を誇示し、来年に勝負を懸けたい石破氏。テレビなどで露出を続けるが、「いばらの道」(派閥幹部)には変わりない。

(湯之前八州)

4493名無しさん:2020/09/06(日) 10:59:43
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020081801127
森山国対委員長と会食 石破氏
2020年08月18日23時26分

 自民党の石破茂元幹事長は18日夜、東京都内で森山裕国対委員長と会食した。この後、石破氏は記者団に「総裁選については一切話をしていない」と語ったが、次期総裁選に向けて、二階俊博幹事長や菅義偉官房長官とも近い森山氏と関係を深める狙いもありそうだ。

https://www.asahi.com/articles/ASN8L6CRQN8LUTFK00D.html
石破茂氏、国会議員票の拡大狙い秋波? 森山裕氏と会食
2020年8月18日 23時45分

 自民党の石破茂元幹事長と森山裕国会対策委員長が18日夜、東京都内の日本料理店で会食した。会合は石破氏側の呼びかけで開かれ、石破派幹部の山本有二元農林水産相も同席した。

 「ポスト安倍」をめざす石破氏は、党員・党友による地方票の支持が厚いとされる一方、国会議員票の支持拡大が課題。安倍政権の国会運営を仕切る森山氏は、二階俊博幹事長や菅義偉官房長官に近いキーパーソンの一人で、石破氏には会食を通じて森山氏との関係を深める狙いがあると見られる。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14590927.html
(#政界ファイル)自民党の石破氏と森山氏が会食
会員記事

2020年8月19日 5時00分

 自民党の石破茂元幹事長と森山裕国会対策委員長が18日夜、東京都内の日本料理店で会食した。会合は石破氏側の呼びかけで開かれ、石破派幹部の山本有二元農林水産相も同席した。

 「ポスト安倍」をめざす石破氏は、党員・党友による地方票の支持が厚いとされる一方、国会議員票の支持拡大が課題。安倍政権の国会運営を…

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62786800Y0A810C2000000/
石破、森山両氏が会談
2020/8/18 23:35

自民党の石破茂元幹事長と森山裕国会対策委員長は18日夜、都内のホテルで会食した。石破氏は会談後、記者団に「今の国会の状況、実現しないといけない法案についていろんな考えを承った。総裁選や衆院選の話は一切していない」と語った。

4494名無しさん:2020/09/06(日) 17:43:27
https://news.yahoo.co.jp/articles/75d437fe43baa70c73ab068bdfbc6c7d4f252c05
二階氏続投に期待 自民・河村氏
9/6(日) 15:03配信

 自民党の河村建夫元官房長官(二階派)は6日、総裁選を受けた党役員人事での二階俊博幹事長の処遇について、同氏が菅義偉官房長官支持をいち早く打ち出した経緯に触れ、「菅氏が総裁になられたら、当然そのことは頭に置いて人事をするのではないか」と述べ、幹事長続投に期待を示した。

 山口県美祢市で記者団の質問に答えた。

4495名無しさん:2020/09/06(日) 19:01:49
https://news.yahoo.co.jp/articles/26ba149a308a7f5685af521fdd0cef9ecdf19237
自民・鈴木総務会長「誘惑に駆られる」 次期内閣発足直後の解散に期待感
9/6(日) 18:09配信

 自民党の鈴木俊一総務会長は6日放送のBSテレ東の番組で、衆院解散・総選挙について、安倍晋三首相の後継となる新首相が選出された後、速やかに行うことは「一つのタイミングだ」との見方を示した。

 鈴木氏は「新内閣ができて、フレッシュなうちに、評価が高い時に国民の信を問う。(解散の)大義名分も立つ」と述べた。新内閣の支持率が上昇した場合の早期解散について「私もそういう誘惑に駆られる人だ」とも述べ、期待感も示した。

 鈴木氏が所属する麻生派が党総裁選で支持する菅義偉官房長官は5日、読売テレビの番組で、新首相のもとでの衆院解散・総選挙について「総理が解散すると言えば解散。しなければしない。それ以上でも以下でもない」と述べるにとどめた。【水脇友輔】

https://news.yahoo.co.jp/articles/8e83f499e359766ce42fbad72848a8749841a6a8
新政権発足直後の解散言及 自民・鈴木総務会長
9/6(日) 11:22配信

 自民党の鈴木俊一総務会長は6日放送のBSテレ東番組で、党総裁選を巡り新政権発足直後の衆院解散・総選挙の可能性に言及した。「新内閣ができてフレッシュで、評価が高い時に国民の信を問う。一つのタイミングだ」と述べた。

 安倍晋三首相の後継を決める臨時国会の閉会後、改めて臨時国会を召集し衆院を解散する可能性を問われ「私もそういう誘惑に駆られる一人だ」とした。

 新総裁決定後に国会で新首相が指名され、国民の審判を直接得る機会がないとの認識を表明。「国民の皆さんの信を問うという意味で、大義名分も立つ」と語った。

4496名無しさん:2020/09/06(日) 19:03:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ce81840880c8a41556243ec26232a38763754ed
安倍と麻生の石破茂への“ふか〜い恨み” 政策より“好き嫌い”で決まる自民党総裁選
9/6(日) 8:00配信

 9月14日に行われる自民党総裁選は、すでに議員票の7割を固めた菅義偉官房長官が勝利すると見られている。だが、そもそもマスコミ各社の世論調査で、「次期首相に相応しい政治家」としてトップで名前が挙がるのは石破茂元幹事長だった。にもかかわらず、自民党国会議員から石破待望論が出なかった。なぜか。最も大きな理由は、安倍晋三首相と麻生太郎財務相は、石破氏が大嫌い。「石破だけは総理・総裁にさせない」ことで一致していることが、党内でも知られていたからだ。そこには、石破氏に対する“共通の恨み”があるそうだが……。

 ***

 政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、二人が石破氏を嫌う理由について、出演したテレビ番組で次のように語っている。「安倍さんも麻生さんも石破さんが嫌いなんです。石破さんは、お二人が総理だった時、退陣するよう迫った。あの時のことを、俺の足を引っ張りやがった……と今も恨んでいるんです」。ならば、石破氏の言動を検証してみよう。

第1次安倍政権は、2007年7月29日の参院選挙で惨敗。これを機に“安倍おろし”が始まった。参院選の2カ月前に松岡利勝農水相が議員宿舎で自殺。後任の赤城徳彦農水相には事務所費問題が発生した。7月3日には、久間章生防衛相の原爆投下「しょうがない」発言で辞任したことなどが響き、参院選では37議席と惨敗。小沢一郎率いる民主党に大きく議席を奪われた。

 にもかかわらず、続投を表明した安倍首相に対して、自民党の派閥領袖からは安倍首相を支持する声が相次いだものの、責任を追及する声も出た。その急先鋒が石破氏だった。

 7月30日付の読売新聞には、こんな記述がある。

《石破茂・元防衛長官(津島派)も「安倍首相は辞めるべきだ。そうでないと、自民党が終わってしまう」と述べ、首相退陣を求める考えを示した。》

 7月31日付の朝日新聞でも、

《石破茂元防衛庁長官も「総理は『私か、小沢代表の選択だ』と何度も訴えた。これを有権者にどう説明するのか。挙党一致は答えにならない」と首相の退陣を促した。》

4497名無しさん:2020/09/06(日) 19:04:52
>>4496

首相は険しい表情
 8月7日の自民党代議士会でも、石破氏は安倍首相の責任を追及した。8月8日付の読売新聞によると、

《小坂憲治政調副会長(津島派)や石破茂・元防衛長官(同)も「(首相が)何を反省するかが大事だ。それを明らかにしてほしい」と批判した。首相は険しい表情でこうした意見を聞いていた。》

 さらに同じ11日付の産経新聞では、「【単刀直言】石破茂元防衛庁長官 国民政党の地位失った」記事の中で、厳しく安倍首相の責任を追及している。

《一度政権を失えば簡単には戻れない。(中略)このまま自民党のイメージがどんどん悪くなり、結果的にそんな政権を作ることに加担していいのか。》

《参院選は安倍首相自らが「政権選択の選挙だ」と言ったことで性格が変わってしまった。候補者の人柄や実績と関係なく結果が左右された。選挙でなぜ負けたかを徹底的に分析しなければ次はない。なぜ負け、どう改めるかを首相が早急に示す必要がある。》

《首相が地位に恋々としているとは思わない。強い使命感があるのだろう。ただ、選挙で民意が示された以上、無視することがあってはならない。》

 まさかこの発言がトドメを刺したわけではなかろうが、2日後の13日、安倍首相は慶応大学病院に入院した。

麻生擁護から造反
 2008年9月に首相に就任した麻生氏の場合はどうか。09年5月に民主党の代表が小沢から鳩山由紀夫に代わると、自民党は大型地方選挙で6連敗を喫し、内閣支持率を急低下させた。そのため、自民党内で麻生首相への退陣要求が高まった。いわゆる、「麻生おろし」である。

 7月12日の都議選で自民党が大敗すると、「反麻生」の中川秀直、加藤紘一らが、総選挙前に総裁選を行うために両院議員総会開催に賛同する議員を募った。総裁選前倒しは、麻生に代わる別の総裁を擁立すること意味する。これに対し、麻生首相は7月13日、21日に衆院を解散し、8月30日投開票の日程で総選挙を行うという「解散予告」をした。

 当時、農水相だった石破氏は、7月11日、北海道釧路市で麻生首相を擁護する講演を行っている。12日付のサンケイスポーツによると、

《石破農相は「昨年(の総裁選で)、みんなで麻生太郎に決めた」とこれまでの経緯を強調し、麻生首相を擁護。「あれが悪い、これが悪いと言う暇があれば、われわれがどれだけのことをやり何を目指すのか、1人でも2人でも説得するのが自民党の責任だし、公明党への信義だ」と述べた。》

 ところが、その舌の根も乾かないうちに、180度方針転換。講演の4日後の7月15日、石破氏は与謝野馨財務相と一緒に、両院議員総会開催に賛成する署名をしているのだ。16日付の毎日新聞によると、

《与謝野氏、石破両氏は15日、首相官邸に麻生首相を訪ね、約40分間会談。地方選連敗を統括するため、総会開催に応じるよう促した。》

「麻生さんからすれば、大臣に起用した石破氏の造反はかなり屈辱的だったでしょう。現在、石破派に属する後藤田正純さんや平将明さんも麻生首相に退陣を要求していますから、石破派に対する麻生さんの恨みはかなり深いものがありますよ」(政治部デスク)

 結局、両院議員総会は開催されなかったものの、予定通り21日に衆院は解散され、自民党は大敗。下野することになった。

 田崎氏は「当時の石破さんの判断は間違っていなかった」とも解説している。自民党総裁は、政策は二の次で、所詮好き嫌いで決まってしまうというわけである。これが日本によって良いのかどうか……。

週刊新潮WEB取材班

2020年9月6日 掲載

新潮社

4498名無しさん:2020/09/06(日) 20:40:11
https://news.yahoo.co.jp/articles/831ba0a5fc9cec8098246d549d6317ee3f901c77
自民の二階幹事長、歴代最長に 8日に田中角栄元首相抜く
9/6(日) 19:22配信

 自民党の二階俊博幹事長(81)の在職日数が7日、1497日に達し通算記録を持つ田中角栄元首相と並ぶ。二階氏は2016年8月、77歳5カ月の歴代最年長で幹事長に就任。連続在職は昨年8月に前尾繁三郎元衆院議長を抜き、記録を更新中だ。8日には在任期間が通算、連続とも歴代単独トップとなる。

 先月28日、最長政権記録を作ったばかりの安倍晋三首相の退陣表明に「全党一致で首相を支持しているのは党の歴史上、誇るべきこと。健康の理由とはいえ痛恨の極みだ」と惜しんだ。

 和歌山県出身の二階氏は衆院議員秘書、県議を経て1983年に衆院初当選。田中元首相に師事、田中派に所属した。

4499チバQ:2020/09/06(日) 22:12:12
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt2009060014.html
【総裁選ドキュメント】石破陣営の「あつ森」活用は中止? 政治主張は規約違反の恐れ
2020/09/06 17:44産経新聞

【総裁選ドキュメント】石破陣営の「あつ森」活用は中止? 政治主張は規約違反の恐れ

総裁選に向けた政策発表会見に臨む自民党の石破茂元幹事長=4日午後、東京都千代田区(松井英幸撮影)

(産経新聞)

 自民党総裁選に出馬する石破茂元幹事長の陣営が任天堂の人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」(あつ森)を選挙運動に活用すると発表したことをめぐり、同社の利用規約に違反する恐れがあることが6日午後、分かった。石破氏陣営は「確認のため、いったん(計画を)停止する」とコメントした。

 あつ森は家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のソフトで、他のプレーヤーと交流しながら無人島を開拓していくゲーム。石破氏陣営は6日午前、8日の総裁選告示に合わせ石破氏が「いしばちゃん」を名乗るアバター(分身)としてゲームに登場すると発表した。石破氏の似顔絵ポスターもゲーム内で共有する予定だった。

 一方、発表直後からインターネット上で、任天堂の利用規約違反を指摘する声が相次いだ。同社の「ニンテンドーネットワーク利用規約」は「政治的な主張を含むもの」の利用を禁止しており、総裁選での活用は認められない可能性がある。

 あつ森は米大統領選の民主党候補バイデン前副大統領陣営も選挙運動に使用している。

4500名無しさん:2020/09/06(日) 23:01:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb76a98e4ec7b1725d2c070a7d43d6ff39d1f433
【自民党総裁選】石破氏、菅氏を「組織束ねる能力卓越」 派閥主体の選出は批判「国民の関心下がる」
9/6(日) 22:11配信

 安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を決める総裁選に立候補を表明している石破茂元幹事長が6日、国会内で地方紙各社と懇談した。競合相手となる菅義偉官房長官(衆院神奈川2区)について「大演説をする人ではないが、組織を束ねる、動かすことには実に卓越した能力をお持ちだ」と述べた。

 石破氏は「自分は人の評価ができるような立場ではない」としつつも、菅氏の実務面での能力を評価した上で、「感心させられることが多々あった」と説明。自身と菅氏の比較では「私のほうが優れているなどと申し上げるほど、僭越(せんえつ)なつもりはない」と語った。

 また、菅氏の出馬表明前に支持方針を決めた派閥があることに、「菅さんが政策を発表する前に支持が決まるのは、どういうことかと思う」と違和感を口にした。派閥主体の総裁選では「国民や党員に、しょせん派閥の話し合いで決まるんだと諦めが広がる。政治に対する関心がどんどん下がっていく」と懸念を示した。

神奈川新聞社

4501チバQ:2020/09/07(月) 00:18:58
https://www.sankei.com/politics/news/200906/plt2009060022-n1.html
岸田氏選対本部長に谷垣Gの遠藤元五輪相…7日に発足 自民総裁選
2020.9.6 21:33政治政局
自民党総裁選
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 自民党総裁選に立候補する岸田派(宏池会)会長の岸田文雄政調会長は7日、選対本部を発足させる。本部長には元五輪相で、谷垣グループ(有隣会)の遠藤利明代表世話人が就く予定。

 遠藤氏は6日、山形市で記者団に「岸田氏から『本部長を』と要請されている。自信を持って応援する」と語った。

4502とはずがたり:2020/09/07(月) 01:42:53

総裁選は菅氏1強の構図に “雪崩”起こした二階氏の力学
会員限定有料記事 毎日新聞2020年9月1日 21時38分(最終更新 9月1日 22時38分)
https://mainichi.jp/articles/20200901/k00/00m/010/254000c
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2020自民党総裁選

 自民党総裁選は「1強2弱」の構図が確定した。1日に岸田文雄政調会長(63)と石破茂元幹事長(63)が出馬を正式表明したが、支持の広がりを欠く。主要派閥が支援に殺到する菅義偉官房長官(71)は2日に正式表明すると決めた。投開票予定の14日までの短期戦が本格化した。

 「1強」の流れを決めたのは8月31日に菅氏支持の方向を出した麻生派(54人)だ。会長の麻生太郎副総理兼財務相は1日の派閥緊急会合であいさつ。「総理が辞任されることとなった今、我々はど真ん中でその政策推進を行ってきた事実を重く受け止めなければならない。今後名乗りを上げる方の中から我々志公会(麻生派)の政策を実行できる候補者を一致結束して推していきたい」。菅氏支持を強く意識したものだ。

 会合後には、出馬に意欲を見せてきた麻生派の河野太郎防衛相が「今回は出馬をしない」と記者団に表明。「今後のことは麻生会長としっかり相談する」と話した。石原派(11人)も1日、菅氏支持を正式決定。自民党内ではこの日も菅氏への雪崩現象が続いた。

 最大派閥の細田派(98人)に第2派閥の麻生派、竹下派(54人)――。主要派閥の支持表明で国会議員票の過半を取りまとめ、「勝敗は決した」(閣僚経験者)とさえ言われる菅氏はこの日、総裁選に関して表立った発信を避ける余裕さえみせた。2回あった官房長官としての記者会見では、再三総裁選に関する質問が出たが、「この場は政府としての見解を説明する場なので、総裁選についてコメントは控えたい」などと答えるにとどめた。

 雪崩のきっかけを起こしたのが、二階派(47人)を率いる二階俊博幹事長だ。二階氏は28日昼に安倍晋三首相から辞意を伝えられると…

4503名無しさん:2020/09/07(月) 11:30:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/b574d874cfb381c55d899852b5fe077e0fc0e353
候補者の地元に温度差 諦めムードの陣営も 三つどもえの自民総裁選
9/7(月) 7:08配信

 自民党総裁選は8日の告示を前に三つどもえの構図がほぼ固まった。

 優勢とされる菅義偉官房長官の地元では、県連幹部が陣営の引き締めに躍起。劣勢が伝えられる陣営の地元では「次につながる戦いを」と早くも諦めムードが漂う。

 総裁選は、全国一斉の党員投票が見送られ、新型コロナウイルス対策で党主催の全国遊説も実施しないことが決まった。安倍晋三首相の出身派閥を含む5派閥が支持する菅氏が選挙戦を有利に運ぶとみられる。

 菅氏の陣営からは「党員をないがしろにすれば、(今後の)選挙で負けてしまう」と全国一斉の党員投票を実施しないことへの不満も出ている。だが、地元の神奈川県連幹部は「注目される議員がいることはありがたい。県内の方が総裁になってくれたらうれしい」と口元が緩む。

 劣勢が伝えられる岸田文雄政調会長の地元の広島県では、県議らが手分けして他県を回るなど、地方票の掘り起こしに力を入れる。

 しかし、ベテラン県議が「今回は勝負ありかもしれないが、岸田さんはまだ若く、将来がある」と話すなど敗戦ムードも。県政界に強い影響力を持つ元県議は「日本をどうするか議論する前に派閥の力学で総裁選の行方が決まってしまうのはいかがなものか。二階(俊博)幹事長に手玉に取られた」と漏らした。

 石破茂元幹事長の地元の鳥取県では、県連幹部が「総裁選後」をにらみ、「次のこともある。全部取りたい」と、地方票の掘り起こしに意気込む。

 党員からは、全国一斉の党員投票が実施されないのは「石破封じだ」と恨み節も聞かれる。

4504チバQ:2020/09/07(月) 11:47:09
https://news.yahoo.co.jp/articles/435e3e03652a5aedbaf7dae60ff613d7f6e5c1d1
維新、「菅首相」に期待感 蜜月関係拡大か 自民総裁選
9/7(月) 7:05配信
 安倍政権下で築いた蜜月関係をさらに深め、「大阪都構想」など維新の重点政策に今度は首相の立場で後押しを受けたいとの思惑があるためだ。菅氏もこれに応える姿勢を示しており、菅氏が新首相に就けば政権運営に一定の影響が及びそうだ。

 維新の松井一郎代表(大阪市長)は4日、市役所で記者団に「安倍晋三首相の女房役だった菅氏が引き継ぐのは当然の話だ」と強調した。馬場伸幸幹事長も記者会見で「一緒にやっていく思いで取り組んでいきたい」と語っている。

 維新はもともと自民党に所属していた政治家が多く、憲法改正など安倍政権と主張が重なる。他の野党と一線を画し、政府・与党にしばしば協力してきた。安倍、菅、松井各氏と橋下徹元大阪市長の4者の会食は年末の恒例行事だ。

 安倍政権も維新との関係を重視。菅氏を中心に2025年の大阪・関西万博実現に力を貸し、大阪府・市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐっても息の合ったところを見せた。

 大阪都構想は維新の「一丁目一番地」の課題。11月に予定される住民投票で過半数を取ることが至上命令だ。

 これに対し、菅氏は自民党大阪府連が反対を訴える中にあっても都構想に好意的な考えを表明。6日の時事通信のインタビューに「(維新とは)政策が似ている部分がかなりある」と答えた。維新側は「心強い限り。信頼関係のたまものだ」(幹部)と手放しで喜ぶ。

 ただ、首相官邸と維新のパイプが太くなることには自民党に「党内の足並みを乱す」(幹部)と快く思わない向きもある。大阪選出のある中堅議員は「大阪自民党を見捨てる気か」と語気を強めた。 G20大阪サミットの会場となる国際展示場「インテックス大阪」を視察する菅義偉官房長官(前列中央)と松井一郎大阪市長(同左)、吉村洋文大阪府知事(同右)=2019年6月、大阪市住之江区
 自民党総裁選で優位に立つ菅義偉官房長官に対し、日本維新の会が連携への期待を強めている。

4505チバQ:2020/09/07(月) 11:50:05
https://news.yahoo.co.jp/articles/c80ddac207273ea0224b25f1f23e116ff393ad55
菅義偉氏“安倍官邸乗っ取り”の全内幕 二階幹事長と急接近
9/7(月) 11:05配信
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“菅総裁”の誕生は既定路線だったのか(時事通信フォト)
 叩き上げの苦労人が、支え続けた総理の無念を受け止め出馬を決断――菅義偉氏自身が語り、メディアが喧伝するストーリーだが、それにしてはあまりに動きが早過ぎはしないか。『総理の影 菅義偉の正体』(小学館刊)でその実像に迫ったノンフィクション作家の森功氏は、この出馬劇を「茶番」と断じた。森氏がレポートする。(敬称略)

【写真】明るいブルーのタイをした二階俊博氏。演台を左手で握る。右手側にはパールの超ロングネックレスをした稲田朋美氏
シナリオはできていた
 すでに首相の椅子を約束された政権ナンバー2とアテ馬の候補者を連日テレビに出演させ、マスコミが一所懸命総裁レースを盛りあげる――。目の前で展開されている自民党総裁選のバカ騒ぎをひと言で表わせば、そうなるだろうか。

「安倍政権の継続に雪崩を打った」とか、「ダークホースが大本命になった」とか、いろいろ言われているが、選挙前から官房長官の菅義偉の総裁就任が決まっている。ただし、新聞やテレビが騒いでいるように、それは安倍晋三が8月28日に辞任会見したあとに決まった流れではない。

 私の耳に官邸関係者からその一報が届いたのは、8月20日のことだ。首相が3日間の休養をとって公務に復帰したあくる日木曜の午前中だった。

「菅さんが立つことに決まりました」

 官邸関係者は唐突にこう打ち明けてくれた。この時点ですでに「安倍退陣、菅へ政権禅譲」のシナリオができているというのである。

「これまで総理は麻生先生など、ごく近い限られた人だけに退陣の相談をしていました。とくに麻生先生には15日に私邸で話したとき、『臨時代理を頼めないでしょうか』と言う総理に対し麻生先生が『それはまずい。少し休めばいい』と説得したのです。このとき辞める腹を固めていたのでしょう」
 もとはといえば、首相の持病再発と退陣説は写真週刊誌『FLASH』(8月4日発売)が報じた7月6日の吐血情報が発端だ。官房長官の菅が病気を打ち消してきた。もっとも次第に潰瘍性大腸炎の再発が確定情報に変わり、萩生田光一や甘利明、稲田朋美といった首相に近い自民党国会議員たちも、「休めばいい」と声を上げていった。そもそも一国の総理大臣の病気というトップシークレットがこうまで簡単に漏れ、それを肯定するような発言が続くものだろうか。先の官邸関係者は当時の状況について、次のように謎解きをしてくれた。

「あのあたりから総理は親しい人たちが心配して話をすると、『もう辞める』という一点張りになった。麻生先生の静養先である軽井沢にまで総理から毎日電話がかかってきたといいます。麻生先生は『辞めるのはまだ早い』と何度も慰留したけど、『もう菅ちゃんに任せたい』と聞き入れなくなったそうです」

 実のところ菅への“政権禅譲”の動きはもっと早くからあったようだが、ことが急展開したのはこのあたりからだという。巷間、指摘されている通り、官邸は間違っても次が石破政権では困る。そのためにどうすればいいか、そこを検討していったようだ。28日午後5時の首相の記者会見が開かれるまでの1週間あまり、取り巻きは説得を続け、駆け引きがあったという。

 もとはといえば、首相の腹積もりが自民党政務調査会長の岸田文雄への政権禅譲だったのは、よく知られている。ところが、いつのまにか首相官邸は岸田から菅に乗り換えた。とりわけ安倍の心変わりとして挙げられる原因が、コロナ禍の景気対策「所得制限付き世帯向けの30万円の定額給付金」だ。安倍は、次の首相候補である岸田にハク付けしようと30万円の給付政策を発表させた。にもかかわらず党幹事長の二階俊博が撤回を迫り「全国民の10万円一律給付金」に落ち着いた。これは岸田の調整力の欠如が招いた結果だ、と官邸内の評価が下がり、安倍が岸田に見切りをつけたとされる。

 しかし、実態はそうではない。30万円の定額給付金は、経産省出身の今井尚哉首相補佐官を中心に財務省の太田充事務次官らで独自に打ち出した政策である。1人世帯でも5人世帯でも同じ30万円の給付、というあまりにわかりにくい制度だ。そして公明党やその支持母体である創価学会からの批判が殺到する。

 つまり30万円の給付は経産出身の官邸官僚が立案し、首相自身が彼らに任せた政策なのである。したがって本来、そこに不満が出たら、創価学会との太いパイプを自任する官房長官の菅や党幹事長の二階が抑え込む役割を担う。

4506チバQ:2020/09/07(月) 11:50:44
 だが、その二階が逆に官邸にねじ込んだ。挙げ句、政策撤回を岸田のせいにしてしまったのである。なぜそんな事態になったのか。別の官邸関係者が解説してくれた。

「もともと岸田さんはこの秋の人事で幹事長になるつもりで、次の総理総裁を目指してきた。一方、二階さんは幹事長ポストを死守したい。で、この際、公明側の立場に立ち、岸田を追い落とそうとしたのでしょう」

 二階は狡猾な立ち回りをする。その一つが石破への接近だ。もともと田中角栄門下の二人は仲が悪いわけではない。そこで二階は官邸が毛嫌いしている石破派のパーティに講師として参加したり、石破を自民党鳥獣議連の会合にゲストとして招いたりし始め、「期待の星」と持ち上げる。つまりこれは「俺を幹事長ポストから外せば、次の総裁選で石破を担ぐぞ」という官邸に対するブラフにほかならない。

 そしてこの時期に二階とタッグを組んだのが、菅なのである。昨年5月1日の改元以来、「令和おじさん」として国民の知名度をあげた菅は、ポスト安倍の有力候補に名乗り出た。その頃、ある自民党の代議士秘書はこう言っていた。

「実は令和の元号は安倍総理ご自身が最初に記者発表したいと言っていたのですが、菅さんが『それは前例がありませんから、私がやります』と押し切った。前例と言っても小渕恵三さんのときの平成しかないのですが、官房長官にはすでにポスト安倍が念頭にあったのでしょう。首相もそのあとに会見したけど、ほとんど記憶にないほど影が薄くなってしまった」
「石破と組むぞ」というブラフ
 もともと官邸内では、首相側近グループと菅官房長官とのあいだで確執があったが、一挙に表面化したのがこの頃だ。さらに菅は昨夏の組閣で河井克行や菅原一秀の入閣を安倍に認めさせた。

 とうぜん総理の分身と異名をとる首相補佐官の今井たちは面白くない。わけても今井たちが菅への警戒心を強めた出来事が、小泉進次郎の結婚報告だろう。菅は小泉と滝川クリステルを官邸に呼び、その場で記者会見まで開かせた。そこで菅が「ついでに総理に報告して来たらどうか」と小泉に指示したことまで明るみに出る。これでは今井たち首相側近が怒り狂うのは無理もない。

 そこから双方の溝が深まり、河井や菅原の選挙違反事件が次々と明るみに出たのは、周知の通りである。そのなかで菅の懐刀として政権における多くの政策を担ってきた首相補佐官の和泉洋人の不倫騒動まで発覚する。

 官邸官僚には、今井に代表される首相直轄のグループと官房長官の菅に仕えるタイプの2種類が存在する。この2タイプの官邸官僚が権力争いを繰り広げてきた。

 結果、菅自身は重要政策から外されていった。4〜5月のコロナの第1波襲来では、今井をトップとする首相直轄の官邸官僚が対策を取り仕切り、菅は知らされず、タッチすることもなかった。

「首相と官房長官にすきま風」。そうマスコミが騒ぎ、双方の関係は修復不可能とまでいわれる。

4507チバQ:2020/09/07(月) 11:51:07
 ところが、ここから菅の逆襲が始まる。その手段の一つが、二階との急接近であり、さらに石破カードだった。ひょっとすると菅は、二階の手法を見習ったのかもしれない。菅は二階だけでなく、石破派の会長代行である山本有二と会食。会ったのは1月なのだが、4月になって「安倍との決別か」と、石破派との接近ぶりがことさらクローズアップされる。

 本人が自ら石破との連携を漏らして騒ぎ立てたかどうか、そこは定かではない。が、菅にとっては渡り船だ。「蔑ろにすれば石破と組むぞ」と安倍や側近の官邸官僚に対するブラフになる。まるで二階流だ。
根っこは市場原理主義
 おまけにこの頃、首相を支えてきた経産省出身の官邸官僚の失態が相次ぐ。アベノマスクはもとより、中小企業の救済策として打ち出した持続化給付金では、電通と経産省とのなれ合いが問題になる。失政続きの今井たちは立場がなくなり、彼らに政策を委ねてきた安倍もまたピンチに陥った。

 そうして菅・二階連合が息を吹き返し立場が逆転していく。その状態を如実に物語る政策が、Go To キャンペーンだ。

 もともとGo To キャンペーンは、今井たち経産省出身の官邸官僚が一手に引き受けるはずだったが、持続化給付金事業で汚点を残し、担当官庁に事業を分散させることになった。その1兆7000億円の総予算の中核を担うGo To トラベルを担ったのが、国交省観光庁だ。そこはインバウンド政策を担ってきた菅と運輸族議員である二階の得意分野でもある。

 結果、Go To キャンペーンを菅・二階で取り仕切り、その開始日を7月22日に前倒しする。

 そしてこの間、コロナ禍で何をやってもうまくいかなかった首相の安倍は、次第にやる気をなくしていった。むろんストレスのせいもあるだろう。

 9月2日の菅の総裁選への出馬会見では、安倍から“政権禅譲”はなかったと言った。だが、8月20日に「菅が立つことに決まった」と話した官邸関係者はこうも言った。

「もはや総理が『菅ちゃんに任せる』と説得を受け付けない以上、仕方がない。で、総裁選のやり方を検討し、両院議員総会と都道府県の党代表による緊急選挙にすればいい、となったんです」

 首相の辞任会見で安倍は表向き後継指名こそしなかったが、「総裁選びは党に一任する」と言った。それは責任者の二階幹事長が、党員投票なしの緊急総裁選に決定することを前提とした話だ。実は両院議員総会などによる総裁選は、もともと岸田へ政権禅譲をしようとしたとき検討した方法でもあるのだという。

 形ばかりのまさに茶番、これを密室談合の出来レースと呼ばずして、何といえばいいのか。そして2度目の政権投げ出しに対し、「病気だからやむなし、無念だろう」という同情論が巻き起こり、内閣支持率が上がっている。その間に9月の臨時国会で解散、総選挙に流れ込もうとしている。

 次期首相確実な菅は、総裁選の出馬会見で、雪深い秋田の農村から高校を卒業し、単身上京して政治家になった自らの泥臭い生い立ちをアピールした。世襲の政治家ではない地方思いの苦労人を自負し、ふるさと納税の旗振り役として、地方の活性化を訴えてきた。

 しかし、本人の政策からはそんな泥臭さを感じない。むしろ政策の根っこは、新自由主義と称される市場原理主義にあるのではないだろうか。菅には格差社会を生んだアベノミクスの反省はない。

 まさに姑息な「居抜き乗っ取り内閣」の誕生である。

※週刊ポスト2020年9月18・25日号

4508チバQ:2020/09/07(月) 11:52:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb34c610e9d1b13b17d7033c982716491e3615bf
【独自】菅氏、厚労省再編に意欲 デジタル庁創設検討…総裁選あす告示
9/7(月) 5:02配信




自民党総裁選に向け、意欲を見せる菅官房長官(6日、国会内で)
 自民党総裁選(8日告示―14日投開票)に出馬する菅義偉官房長官(71)は6日、読売新聞社のインタビューに応じ、厚生労働省の組織再編に意欲を見せた。行政のデジタル化を進める「デジタル庁」(仮称)の創設を検討する意向も明らかにした。

 菅氏は、厚労省について「予算も圧倒的に多く、(過去に)年金問題もあった」とした。その上で「新型コロナウイルスも厚労省(だけ)ではとても対応できない大きな問題だ。コロナが収束した段階で、(組織のあり方を)検証していく」と語った。

 社会保障政策を一手に担う厚労省は、職員の業務負担軽減が課題となっている。自民党内では、かねて「厚生分野と労働分野に分割すべきだ」との声が上がっていた。

 立ち遅れが目立つ行政のデジタル化については、「(デジタル政策が)各省庁にまたがっている。そうしたものを一つに取りまとめるのは必要だ」と述べた。各省庁のデジタル政策を一元化する組織として、「デジタル庁」などを想定しているとみられる。

 新型コロナ対策では、追加経済対策を検討する構えを見せた。感染拡大防止と社会経済活動を両立させるため、「雇用を守り、商売が続けられる状況を保っていきたい」と強調した。

 中国の習近平(シージンピン)国家主席の国賓来日については「日本はコロナ対応を優先すべきで、日程調整をするような段階ではない」と慎重に検討する考えを示した。

 早期の衆院解散・総選挙が取りざたされていることには、「総裁選が終わってから考える話だ。『コロナの対応をきちんとやってほしい』というのが国民の声ではないか」と述べるにとどめた。

 総裁選には、岸田文雄政調会長(63)、石破茂・元幹事長(63)も出馬する。

4509チバQ:2020/09/07(月) 11:59:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/b574d874cfb381c55d899852b5fe077e0fc0e353
候補者の地元に温度差 諦めムードの陣営も 三つどもえの自民総裁選
9/7(月) 7:08配信
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 自民党総裁選は8日の告示を前に三つどもえの構図がほぼ固まった。

 優勢とされる菅義偉官房長官の地元では、県連幹部が陣営の引き締めに躍起。劣勢が伝えられる陣営の地元では「次につながる戦いを」と早くも諦めムードが漂う。

 総裁選は、全国一斉の党員投票が見送られ、新型コロナウイルス対策で党主催の全国遊説も実施しないことが決まった。安倍晋三首相の出身派閥を含む5派閥が支持する菅氏が選挙戦を有利に運ぶとみられる。

 菅氏の陣営からは「党員をないがしろにすれば、(今後の)選挙で負けてしまう」と全国一斉の党員投票を実施しないことへの不満も出ている。だが、地元の神奈川県連幹部は「注目される議員がいることはありがたい。県内の方が総裁になってくれたらうれしい」と口元が緩む。

 劣勢が伝えられる岸田文雄政調会長の地元の広島県では、県議らが手分けして他県を回るなど、地方票の掘り起こしに力を入れる。

 しかし、ベテラン県議が「今回は勝負ありかもしれないが、岸田さんはまだ若く、将来がある」と話すなど敗戦ムードも。県政界に強い影響力を持つ元県議は「日本をどうするか議論する前に派閥の力学で総裁選の行方が決まってしまうのはいかがなものか。二階(俊博)幹事長に手玉に取られた」と漏らした。

 石破茂元幹事長の地元の鳥取県では、県連幹部が「総裁選後」をにらみ、「次のこともある。全部取りたい」と、地方票の掘り起こしに意気込む。

 党員からは、全国一斉の党員投票が実施されないのは「石破封じだ」と恨み節も聞かれる。

4510チバQ:2020/09/07(月) 12:00:01
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020090600194&g=pol&utm_source=yahoo&utm_medium=referral&utm_campaign=link_back_edit_vb
谷垣G、3候補に支持分割 各陣営の「草刈り場」に―自民総裁選
2020年09月07日07時11分

 自民党総裁選をめぐり、旧谷垣グループ(23人)の票は、出馬予定の3候補に割れる見通しだ。各派閥が立場を明確にする中、同グループだけは自主投票を決めたため、各陣営の「草刈り場」になっている。
【関連ニュース】自民党総裁選
 代表世話人2人のうち、中谷元・元防衛相は石破茂元幹事長、遠藤利明元五輪担当相は岸田文雄政調会長の推薦人となる方針。同グループはベテランを中心に石破、岸田両氏を推す声が根強い。
 一方、若手の間では菅義偉官房長官への支持が広がる。牧原秀樹経済産業副大臣は、特別顧問の谷垣禎一前総裁と菅氏の面会に立ち会ったことを、インターネット交流サイト(SNS)でアピール。松下新平参院議員は、菅氏と同じ法政大出身議員の一員として、推薦状を渡した。
 同グループは、他派閥との掛け持ちを認めており、全体の3割弱を占める。これらの議員は所属派閥の方針に従う見通しだ。

4511名無しさん:2020/09/07(月) 12:34:08
https://news.yahoo.co.jp/articles/c5ef1c0f10496a2a79e9a2bdece865fbf54a7b87
菅新内閣予測 コロナ担当に進次郞氏?橋下氏の起用案も
9/7(月) 7:05配信

 自民党総裁選での勝利が確実視される菅義偉・官房長官。安倍晋三・首相が辞任会見した直後から永田町では、“大臣手形”が飛び交い、菅義偉新内閣の“閣僚名簿”が何度も書き直されている。早々に勝ち馬を見定めるや、総裁選は猟官運動の場と化した。

 菅支持を決めた大派閥のポストの奪い合い、足の引っ張り合いが熾烈だ。菅政権が誕生すれば最大の功労者は二階俊博・幹事長と森山裕・国対委員長(石原派)というのは衆目の一致するところ。

「二階さんの幹事長留任は既定路線で、森山さんを官房長官に推している」(二階側近)

 それに異を唱えるのが、安倍首相の出身派閥の細田派幹部だ。

「二階派だけでは菅さんは総裁選に勝てない。最大派閥のうちが支持したから流れが決まった。安倍内閣では無派閥の菅さんを8年間も官房長官に起用し続けたのだから、当然、菅内閣では官房長官ポストを渡してもらう」

 細田派は菅氏と関係が良好な萩生田光一・文科相を官房長官に押し込もうとしている。

 もっとも、「10月25日総選挙」を視野に入れる菅氏は、組閣では選挙シフトを敷く可能性が高い。

 政権のスポークスマンである官房長官には河野太郎・防衛相、コロナ担当相に小泉進次郎・環境相を起用し、人気のある2人を「新内閣の顔」として毎日会見させることで支持率アップを狙うという見方が有力だ。

 女性閣僚枠も増やす。“竹下派のプリンセス”小渕優子氏を財務相、安倍側近から二階側近に鞍替えした稲田朋美・幹事長代行を法務相、野田聖子・環境相など、菅側近の三原氏を含めて過去最高に並ぶ5人の女性大臣を起用する可能性もある。「政治手腕より女性票」重視の顔触れだ。

 こんなウルトラCの人事案も浮かんでいる。

「最大の目玉は、仲のいい橋下徹・元大阪市長を民間人枠で総務大臣に起用し、総選挙後の維新との連立の布石にする構想です。もう一人、やはり仲のいい舛添要一氏の厚労相もあり得る」(政治評論家・有馬晴海氏)

 安倍首相への“恩返し人事”として、実弟の岸信夫・元外務副大臣を外相に抜擢することで「安倍外交の継承」をアピール。さらに総裁選で争う石破茂氏を防衛相、岸田文雄氏を五輪相などで閣内に封じ込め、「石破にはイージス・アショア撤回の後始末、岸田には五輪中止となる場合の汚れ役になってもらう」(菅側近)という“報復人事”も検討されているという。

 そして菅人事の隠された狙いが安倍首相と麻生太郎副総理の“院政”を阻止することだ。先の二階側近がいう。

「細田派からは萩生田、稲田、西村康稔という後継者候補を大臣にして競わせ、最大派閥の分断をはかるだろう。河野を重用するのも麻生派の世代交代を進めて麻生さんを引退に追い込むためだ」

 権謀術数渦巻く組閣になりそうだ。

※週刊ポスト2020年9月18・25日号

4512名無しさん:2020/09/07(月) 14:42:49
https://www.asahi.com/articles/ASN974CN4N97UTFK005.html
菅氏「派閥の要望、受け付けない」 党役員・閣僚人事で
安倍首相辞任へ 自民党総裁選2020

安倍龍太郎

2020年9月7日 13時33分

 自民党総裁選(8日告示、14日投開票)に立候補する菅義偉官房長官(71)は7日午前、朝日新聞の単独インタビューに応じ、新たに総裁・首相に就いた場合の党役員・閣僚人事について、「各派閥からの要望は受け付けない。事前に打ち合わせなどはしない」と述べた。

 菅氏はかつて小渕派や古賀派に所属していたが、2009年から無派閥になり、「派閥解消」を訴えてきた経緯がある。一方で、総裁選では、立候補予定の岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)がそれぞれ率いる派閥を除く全5派閥から支持を受けた。菅氏側の派閥間の主導権争いとみられる動きも出ており、派閥との関係に注目が集まっている。

 人材登用については、「専門的な知識のある人と、改革意欲のある人を登用していきたい」と表明。菅政権が実現した場合の官房長官に求める能力として、1日2回の記者会見対応に加え、「各省庁をとりまとめられる調整役」を務められることを挙げ、「全体を見られる人でないと難しい」と指摘した。(安倍龍太郎)

4513名無しさん:2020/09/07(月) 15:14:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/8a89fe96e2053c22d8f1a17ab3abbe35909b0f2c
二階氏「非常に頼りになる」 菅官房長官
9/7(月) 12:07配信

 菅義偉官房長官は7日の記者会見で、通算在職日数が田中角栄氏と並び歴代最長となった自民党の二階俊博幹事長に関し、「政策を実行していくためには政府・与党が緊密に連携することが不可欠だ。党内をしっかりと取りまとめていただけるので非常に頼りになる存在だ」と述べ、手腕を評価した。

4514とはずがたり:2020/09/07(月) 15:29:52
>また、本部長に就任することを事前に相談した森喜朗元首相には「友達が大変なときは手伝うもんだ」、政界を引退した谷垣禎一前幹事長からは「私から頼みたいくらいだ」とそれぞれ背中を押されたことも明かした。

岸田陣営が選対本部を発足 本部長に遠藤氏 自民党総裁選
9/7(月) 14:42配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b65380d8827f1a19166b6de61b4b5929737be8a
産経新聞

 安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選に出馬する岸田文雄政調会長を支持する陣営は7日、国会内で選挙対策本部の発足式を開き、元五輪相で谷垣グループ(有隣会)の遠藤利明代表世話人が正式に本部長に就いた。主要派閥の支援を受ける菅義偉(すが・よしひで)官房長官の優勢が伝えられるが、遠藤氏は「岸田文雄が『日本のリーダーに最もふさわしい』と自信を持って頑張っていこう」と陣営を鼓舞した。

 遠藤氏は岸田氏と親しく、これまでも「『キッシー(岸田氏の愛称)』、いつ出るんだ」と水を向けていたという。本部長を引き受けた理由について「出るときは応援すると言ってきた。逃げるわけにはいかない」と強調。五輪相時代に新国立競技場の建設問題に取り組んだときの思いを重ね、「かなり厳しい中、『みんなで力を合わせて頑張っていくんだ』」と語った。

 また、本部長に就任することを事前に相談した森喜朗元首相には「友達が大変なときは手伝うもんだ」、政界を引退した谷垣禎一前幹事長からは「私から頼みたいくらいだ」とそれぞれ背中を押されたことも明かした。

4515名無しさん:2020/09/07(月) 17:19:42
https://news.yahoo.co.jp/articles/482bcec852fdffa4e879e813f7bdbedc9921dc76
連続在職記録更新の二階氏 衰えぬ政局観 他派閥は警戒
9/7(月) 16:54配信

 自民党の二階俊博幹事長(81)の通算の幹事長在職日数が8日に1498日に達し、田中角栄元首相を抜いて歴代トップとなる。同日告示の総裁選ではいち早く菅義偉(すが・よしひで)官房長官への支持を打ち出し、主要派閥が支持へと動くきっかけを作るなど政局観は衰えていない。菅政権が誕生すれば「幹事長続投」との見方もあり、記録をさらに更新する可能性がある。

 「党内に入ったヒビを修復しなければいけない」。8月下旬、二階氏は総裁選後の党運営について周囲に早くもこう漏らした。

 安倍晋三首相が8月28日に辞意を表明した翌日には菅氏と議員宿舎で極秘に会談。菅氏から出馬の意向を伝えられると「支持する」と後押しし、総裁選の流れを決定づけた。二階派幹部は「先手を打って主導権を握るのが二階流。幹事長の続投はほぼ確実」と語る。

 こうした政治手法には不満もくすぶる。総裁選に出馬を表明した岸田文雄政調会長を推す岸田派(宏池会)関係者は「密室政治はダメだ。総裁選を取り仕切る人が特定の候補を応援するのはおかしい」と強調。菅氏を支える麻生派(志公会)の重鎮も「支持表明をするときに二階派は声をかけてこなかった。フライングだ」と顔をしかめる。

 二階氏は平成28年8月に歴代最年長の77歳5カ月で幹事長に就任した。「連続2期6年」だった総裁任期を「連続3期9年」に延長する党則改正を主導。首相を一貫して支えてきた一方、「親中的」な外交姿勢が党内保守層の反発を招いたこともある。

 総裁選後の党役員・閣僚人事を見据えた派閥間のさや当ても始まっており、二階氏が新政権下で「ヒビを修復」するポジションに立ち、引き続き党を一つにまとめ上げられるか注目される。(広池慶一)

4516名無しさん:2020/09/08(火) 00:25:37
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0c591833f8a5378aa1121d2c0f652df8642cc45
安倍氏の本心は岸田氏 森元首相明かす 自民総裁選
9/7(月) 20:52配信

 森喜朗元首相は7日夜、自民党総裁選に関し、「安倍(晋三首相)さんの本心は岸田(文雄政調会長)さんだ。しかし、周りがだんだん(菅義偉官房長官支持で)納得する空気になって、結局は皆が乗らざるを得なくなった」との見方を示した。

 東京都内で開かれた同党衆院議員のパーティーで語った。

 森氏は安倍首相の「後見役」の立場にあり、首相の出身派閥の細田派に影響力をなお残す。森氏は、流れを岸田氏が変えるには「麻生(太郎副総理兼財務相)さんを味方に引き入れるしかなかった」と指摘。それができなかったのは、岸田氏が率いる岸田派の古賀誠名誉会長と麻生氏の折り合いが悪いためだと説明した。

4517名無しさん:2020/09/08(火) 00:26:17
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f299153803cd8fdcd5dafbb6237ad6d61e568f6
菅氏優勢、議員票7割固める 岸田・石破氏支持広がらず 自民総裁選8日告示
9/7(月) 20:33配信

 自民党総裁選は8日に告示され、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)の3氏が立候補する。

 陣営や議員らへの取材によると、菅氏が394人の国会議員票の7割強を固めて優位な情勢。地方票(141票)を合わせた全体(535票)でも過半数に達する。岸田、石破両氏は伸び悩んでおり、挽回を期す。投開票は14日。

 菅氏は細田、麻生、竹下、二階、石原の5派に所属する議員計264人のほぼ全てを固め、無派閥(64人)のうち30人以上の支持も得る。細田派の下村博文選対委員長は7日、同派出身の安倍晋三首相(党総裁)と面会し、「菅氏の流れができつつある」と報告した。

 ただ、竹下派の一部には派閥の意向に従わない議員もいる。同派の船田元・衆院議員は7日、自身のウェブサイトで「菅氏を支援できない。菅政権は安倍政権の『相似形』だからだ」と表明。結束に不安も抱えている。

 菅氏は7日、陣営の選挙対策本部の会合に出席。「何も準備がないところでスタートした」と語り、活動に謝意を示した。地方票の上積みを目指す菅氏は都議会自民党をあいさつに訪れ、「(政府の)陣頭指揮を私にやらせていただきたい。初心を忘れないで頑張る」と支援を求めた。党所属の都議有志から推薦状を受け取った。

 岸田氏は岸田派(47人)や旧谷垣グループの一部を中心に50人強の支持を得ている。選対本部を7日に発足させ、記者団に「これから戦いが始まる。しっかり働き掛けを続けていく」と語った。

 石破氏支持を打ち出すのは石破派(19人)と無所属議員ら計25人程度だ。陣営は7日、会合を開いて情勢を分析。石破氏は記者団に「選挙はふたを開けてみなければ分からない」と強調した。

4518名無しさん:2020/09/08(火) 00:26:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7247354cce76e4928294d9cdf442034e5d66495
森元首相、岸田氏「日本政治の中心になる人」 “森節”も炸裂 
9/7(月) 20:37配信

 森喜朗元首相は7日夜、自民党総裁選に出馬する岸田文雄政調会長の選挙対策本部長に就いた遠藤利明元五輪相が東京都内で開いた会合に出席し「岸田さんは日本の政治の中心になる人だ。立派な成績を出さないといけない」と鼓舞した。会場には岸田氏も居合わせた。

 遠藤氏は森氏が会長の東京五輪・パラリンピック組織委員会副会長を務めており、今回の本部長就任でも森氏に事前に相談した。森氏は快諾し「(岸田氏の)大事な船出だ。支えてほしい」と送り出したという。

 総裁選は党内5派閥が支援に回った菅義偉(すが・よしひで)官房長官の優勢が伝えられるが、森氏は「(岸田氏が)ひっくり返すには(副総理兼財務相の)麻生(太郎)さんを味方に引き入れるしかなかった。(首相の)安倍(晋三)さんも本心は岸田さんだ」などと“森節”を炸裂(さくれつ)させた。

4519名無しさん:2020/09/08(火) 00:27:58
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3a63dfdb00f5aadb38ea84b300abe877b0c1726
自民二階氏、幹事長4年超 歴代トップ、記録更新
9/8(火) 0:13配信

 自民党の二階俊博幹事長(81)の在職日数が8日、1498日に達し、通算、連続とも歴代単独トップに立った。2016年8月の就任から4年超が経過。これまでの通算記録は、政治の師と仰ぐ田中角栄元首相。安倍晋三首相の後継を選ぶ自民党総裁選でも存在感を高めており、党役員人事で再任されるかどうかが注目される。

 二階氏は7日、森山裕国対委員長ら執行部を党本部に集め、九州に接近した台風10号による被災状況を確認した。国土強靱化に「事前の対策が重要だ」と強調。幹部が田中元首相の記録に並んだと祝意を伝えると、控えめに笑顔を見せた。

4520チバQ:2020/09/08(火) 01:02:21
幹事長は二階留任以外にないとして
読めないのが官房長官ですよねー。
週刊誌で上がってるだけで これだけ候補が

河野太郎 麻生派総理候補 菅と仲良く 菅後継路線>>4443-4444>>4474
梶山弘志 「菅派」>>4469
加藤勝信 竹下派 安倍フレンズ>>4469
西村康稔 細田派 >>4469
萩生田光一細田派 >>4511
森山裕  石原派 実質二階派 >>4511


週刊紙的に河野太郎はネタになるから書いてるだけとして
(というか、総裁候補として育てるのであれば党務:政調会長では?)

菅としては梶山を据えたいけど、派閥の論理がそれを許すかどうかってかんじですかね。

4521チバQ:2020/09/08(火) 01:18:01
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20200907k0000m040247000c.html
秋元議員を再逮捕へ 別の贈賄側被告にも偽証依頼の疑い IR汚職
2020/09/08 01:00毎日新聞

秋元議員を再逮捕へ 別の贈賄側被告にも偽証依頼の疑い IR汚職

秋元司・衆院議員

(毎日新聞)

 カジノを含む統合型リゾート(IR)汚職を巡る証人買収事件で、組織犯罪処罰法違反(証人等買収)容疑で逮捕された衆院議員、秋元司容疑者(48)=収賄罪で起訴=が、別の贈賄側被告にも虚偽証言を依頼していた疑いが強まったとして、東京地検特捜部が近く、秋元議員を同法違反容疑で再逮捕する方針を固めたことが、捜査関係者への取材で判明した。地検は勾留期限の9日、秋元議員を同法違反で起訴する。

 秋元議員は、いずれも会社役員の佐藤文彦(50)、淡路明人(54)の両被告(それぞれ同法違反で起訴)と共謀し、中国企業「500ドットコム」元顧問の紺野昌彦被告(49)=贈賄罪で起訴=に、公判で虚偽証言をする報酬として6月27日に現金1000万円、7月22日に現金2000万円の提供を持ち掛けたとして8月20日に逮捕された。

 特捜部は、これとは別に、ドットコム社元顧問の仲里勝憲被告(48)=贈賄罪で起訴=にも同趣旨の働き掛けをしたとして、会社役員の宮武和寛被告(49)を同法違反で起訴。8月28日には、宮武被告と共謀した容疑で、秋元議員の知人でコンサルタント会社経営の松浦大助容疑者(51)を逮捕している。

 関係者によると、秋元議員は2月の保釈後、松浦容疑者と面会し、仲里被告への働き掛けを依頼した疑いが持たれている。

 松浦容疑者は宮武被告とともに6月7日、仲里被告と対面し、「仲里さんを助けたい。一生、面倒をみる」と継続的な金銭提供を提案。7月14日には宮武被告が現金500万円の入った封筒を仲里被告に示したとされるが、現金は松浦容疑者が用意したとみられる。松浦容疑者は大筋で容疑を認めているという。

 紺野、仲里両被告に対する虚偽証言の持ち掛けは、同時期、同じ趣旨で、特捜部は秋元議員が松浦容疑者と淡路被告を通じて紺野、仲里両被告に対する買収工作を主導したとみている模様だ。

 東京地裁は7日、松浦容疑者の勾留を17日まで延長する決定を出した。【金寿英、志村一也、二村祐士朗】

4522とはずがたり:2020/09/08(火) 01:30:15
>>4520
この顔ぶれみて河野太郎か梶山かなと思いました。

菅は兎に角ぶっきらぼうなので弁舌爽やかなのや国民受けしそうなのを揃えそうだけど河野はコミュニケーション能力に問題あるし,西村とか喋りすぎだそうで,梶山辺りの安定感に落ち着きそう。

4523名無しさん:2020/09/08(火) 02:04:43
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8fde82d94dc1322631453db5fe26d0b965a98cd
菅義偉は“絶滅危惧種”で“異色”? 朝昼晩の会食で太らぬよう豆腐をオーダー〈AERA〉
9/7(月) 17:00配信

 総理の座に興味はない。そう言い続けて裏方に徹してきた菅義偉氏が総裁選に出馬表明。実務能力には定評があるが、一国のリーダーとしての資質は──。AERA 2020年9月14日号では、菅氏の人となりや政治家としての資質に迫った。

*  *  *
 安倍晋三政権を縁の下の力持ちとして支え続けた菅義偉官房長官(71)が、首相の辞任に伴って総裁選に出馬表明。早々と多くの派閥がなびき、まず当選は間違いないとみられる。

 秋田県の田舎、いちご農家の出身。高校卒業後上京して、働きながら法政大学の夜間部を卒業した。就職した会社で「世の中を動かしているのは政治」と感じ、大学の学生課から紹介してもらって政治家の事務所へ。「菅がいないと事務所が回らない」くらい働きまくり、いろいろなところから「うちに来ないか」という話が来て、若手政治家だった小此木彦三郎衆院議員の秘書となる。この「菅がいないと回らないと言われるくらいに猛烈に働いて信頼を得る」というのは、彼の一貫した姿勢だ。

 横浜市議時代、政治への根回しや黒衣などを厭わず「猛烈に働いて」、当時の高秀秀信市長の信頼を勝ち取る。高秀市長が官僚出身で政治まわりが苦手だったこともあり重宝され、2期目ながら、市議の中では頭一つ抜け出た存在になった。市役所の幹部人事は全て市長の相談に乗った。その姿は、内閣人事局を通じて官僚人事を差配する今の姿を彷彿とさせる。

 1996年、国政に初当選。当初は小渕派に所属するが、98年、橋本龍太郎首相が参院選に敗北して退陣、その後の総裁選に私淑していた梶山静六氏が出馬すると、派閥を抜け梶山陣営に加わった。自分にとって筋が通ることをする、信念を貫く。それもまた彼の生き方だ。

 同じ年に、旧国鉄の債務処理法案の採決を棄権した。JRに新たな負担を求めるものだったが「それは筋が通らない」という理由だった。筋を通す党人派。自民党にとって、いや日本の政治家にとって今や絶滅危惧種と言えるかもしれない。

4524名無しさん:2020/09/08(火) 02:06:08
>>4523

 だが、一方で彼の「国家観」や「めざす国のあり方」はよくわからない。目の前の各論や個々の政策実現には馬力を発揮するが、では何をしたいのかがいま一つ見えないのだ。本人も政策力のなさは自覚していて、だから朝昼晩と二階建て、三階建てで人と会い、食事を共にして政策課題について勉強した。重なる会食で太らないよう、オーダーは豆腐が定番だった。

 菅氏らしさが良くも悪くも見て取れたのが、外国人労働力の拡大をめざした2018年の入管法などの改正だ。その年の春まで主要な政策テーマとなっていなかったのが、菅氏が強力に推進して年内に成立させてしまった。労働力が足りないという現場の悲鳴を受けた策だったが、今後日本の人口や社会をどう考えるのか、外国人とどう共生していくのかといった全体像は提示されないままだった。

 だから、国家理念がクリアだった安倍晋三氏とはいいコンビネーションだった。全体像を安倍氏が示し、菅氏がひたすら実現に向けて突きすすむ。自身、官房長官や党の幹事長になりたいと若い頃から口にしていた。

 安倍氏と親しくなったのは、拉致議連の活動を通じて。第1次安倍政権で失敗した安倍氏を、もう一度担ぎ出そうとしたのも菅氏が中心だ。調子の良い時には皆寄ってくる。が、挫折した時に声をかけ励ましてくれた人物は格別の存在だ。だから安倍氏は菅氏に絶対の信頼を寄せた。官房長官時代も「総理は俺に全部任せてくれるからすごく楽」とよく語っていた。

 二世三世の目立つ永田町にあって、異色の存在であることは論をまたない。が、最高権力者となって裏方体質から脱皮できるか。政治家の家系でもない子どもが政治家を夢見た時に「菅総理がいたんだから、なれる」という存在になれるだろうか。(朝日新聞編集委員・秋山訓子)

※AERA 2020年9月14日号

4525チバQ:2020/09/08(火) 10:21:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/52085f16eec7f3ee075e29897b7836ff7649bb4d
ポスト菅「官房長官人事」めぐり派閥対立が激化  「早期解散」も〈週刊朝日〉
9/8(火) 8:00配信
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麻生派、細田派、竹下派の3派閥の会長は9月2日、会見で総裁選での菅氏への支持を表明した(C)朝日新聞社
 安倍首相の辞任表明から、「電光石火」の早業で党内5派閥の支持を取り付け、ポスト安倍候補の中で圧倒的優位な構図をつくった菅義偉官房長官。その背景には、政局のコントロールに長けた二階俊博幹事長との3年半前からの「蜜月関係」があった。

【写真】次の官房長官に名前が上がるのはこの議員
 菅─二階同盟によって岸田文雄政調会長、石破茂幹事長という政敵2人を追い落とし、天下取りへの道はほぼ盤石。すべてが菅─二階同盟の計画通りに進んでいるかのような展開に、二階派議員は「これで二階さんは幹事長留任だ」と話す。自民党の無派閥議員のうち約30人が菅グループと言われ、二階派の47人と合計すると約80人。党内最大派閥である細田派の98人に次ぐ一大勢力となった。菅氏周辺は「ひそかに菅さんを支持する『隠れ菅派』も合わせると、100人程度の規模になるはずだ」とソロバンをはじく。

 ただ、党内には早くも派閥間の軋轢が生じている。菅氏と二階氏の動きに防戦一方だった細田派、麻生派(54人)、竹下派(54人)の3派閥は9月2日、細田博之氏、竹下亘氏、麻生氏の各派閥会長がそろって記者会見を開き、二階氏抜きで菅氏への支持を表明。この動きを主導したのは麻生太郎氏だった。

 これに二階氏が怒った。二階派幹部の河村建夫元官房長官は「主導権争いをやっている、と余計な臆測を呼ぶ」と麻生氏に伝えたことを明かした。前出の二階派議員は言う。

「二階派にケンカを売ってるのか? 菅さんに『3派を優先した内閣にしろ』と言っているようなものではないか。そこまでしてポストが欲しいか」

 目下の焦点はすでに新内閣の人事に移っている。特に、政権の「要」である官房長官に誰がなるかで、水面下の駆け引きが始まっているという。

「菅氏の意中は若手時代に師事した梶山静六の息子で気脈を通じる無派閥の梶山弘志氏、次いで加藤勝信氏と言われる。しかし麻生派が河野太郎氏を、細田派が西村康稔氏をねじ込もうとしており難航している」(自民党関係者)

「寄り合い所帯」の弱点が早くも露呈しつつあるようだ。菅氏は5日に出演したテレビ番組で消費税減税に否定的な見解を示した。元来は「上げ潮派」のはずだが、財政規律を重視する麻生財務相への配慮が働いたともとれる。権力基盤の弱さを解消しようと菅氏が検討しているのが、衆院の早期解散だという。

「菅氏は早くも、党のベテラン職員に選挙に向けた調査を命じたといいます。9月25日に臨時国会を召集して所信表明と代表質問を行った後、30日解散、10月25日投開票の選挙に踏み切るとの情報が駆け巡っています」(同)

 菅氏の「野心」は果たされるのか。早くも大勝負の時が近づいている。

(本誌・西岡千史、上田耕司/今西憲之)

※週刊朝日9月18日号より抜粋

4526チバQ:2020/09/08(火) 11:09:53
https://news.yahoo.co.jp/articles/e844967a15f9824cf477830f27d02162ac548cb4
党員投票なし、最大派閥を含む複数の派閥の後押しで菅氏の支持は盤石 迎え撃つ野党の本音とは…〈AERA〉
9/8(火) 8:00配信
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菅氏の側近の一人は「安倍総理からイデオロギー部分を取り除いて、人当たりをよくした感じ」とその人柄を評する/9月2日、国会内で (c)朝日新聞社
 自民党総裁選挙をめぐる世論調査で、菅官房長官が首位に立った。立憲民主党と国民民主党の合流の動きもにらみ、永田町には解散風が吹き出した。AERA 2020年9月14日号の記事を紹介する。

【写真】総裁選の「政局」を操っているのはこの議員
*  *  *
「党員置き去りと批判噴出の総裁選も、ここまで計算通りにピシッと決まれば、石破だろうが進次郎だろうが、誰も文句は言えない。菅総理で決まりじゃないですか」

 まだ当確も出ていない自民党総裁選挙を前に、高笑いが止まらない様子のある自民党幹部は、この一連のシナリオを描いた二階俊博幹事長の側近だ。

■小学生でもできる計算

 この議員は、安倍首相が電撃辞任を発表して1週間後の「誰が次の首相にふさわしいか」という朝日新聞の世論調査で、6月にはわずか「3%」と振るわなかった菅義偉官房長官を、「38%」に押し上げた二階氏の老練な策士ぶりを絶賛する。実際、総裁選への出馬を表明している3人の中で、2位の石破茂氏「25%」を抑えダントツの首位にしてみせたのだ。結局、菅新総裁の誕生の肝は「派閥」と「院政」だったと、この議員は断言する。

「党員投票を入れた総裁選をやれば、国会議員票と同数の票が配分される党員票の多くを石破さんに持っていかれて勝敗は分からなくなる。だが、『党員投票なし』と決まれば、あとは派閥の調整だけ。最大派閥の細田、続く麻生、竹下の各派閥が決まれば、だれが総裁になるか小学生でもできる計算。それに『次は菅さんで』という安倍首相のお墨付きもあるから支持は盤石ですよ。久しぶりに自民党らしい阿吽(あうん)の呼吸でしたね」

 菅陣営にしてみれば当初「3%」という数字は衝撃だったようだ。「総裁選に仮に勝っても総選挙は絶対にない」。早期の秋解散には終始、消極的だった。ところが、支持率が「35ポイント」も上昇し、総理の座への道標が現実のものになった今、「すぐにでも解散を打つべし」と色めき立っている。ただし「菅政権は長続きしない」という声は、菅氏を推した派閥所属の議員からも聞こえてくる。

「無派閥だからこそ、絶大な派閥の力に頼るしかない。だから今回は安倍首相と派閥の領袖(りょうしゅう)らが作った神輿(みこし)に担がれる役として菅さんは抜擢された。事実上の『院政』ですよ。でも、一国の首相としては安倍さんの憲法改正のような、命を賭してでもやり遂げたい政治信念がない。官房長官として政権のスポークスマンをやらせれば上手いが、国のトップとして、自分の言葉で国民心情をつかむ話術があるかといえば、難しいのではないか」

■人当たりよく信念ない

 確かに、9月2日の総裁選への立候補を表明した記者会見を検証すると「安倍政権の継承」や「コロナ対策」はともかく、独自カラーで目をひいたのは「携帯電話料金の引き下げ」「洪水対策としてのダム建設」と中途半端な人気取り政策ばかり。「雪深い秋田の農家の長男に生まれて……」から始まる半生の件(くだり)も、特段、胸を打たれるエピソードはなかった。

 迎え撃つ野党の本音は、「安倍政権からの脱却を掲げる石破さんが相手じゃなくてよかった」だ。立憲民主党と国民民主党は、自民党総裁選投票日の4日前に新党の代表選を行う。立憲の枝野幸男代表と、国民の泉健太・政調会長が立候補するが、枝野氏が新党代表に選出される見込みだ。枝野氏を支持するベテラン国会議員は、菅総理となった場合の対抗戦術をこう打ち明ける。

「これまで不問に付されてきた政策や不祥事の検証と真相究明を求めたい。あちらがいまだに『悪夢の民主党政権』と言うなら、立憲主義を破壊し、憲法をないがしろにした『悪夢の安倍政権』を引き継いだ菅政権と、どちらが政権を担うにふさわしいか有権者に問うてもらいましょう」

 解散総選挙は有るやなしや。いずれにしても、与野党ともに有権者不在の代表選であるのだから、早い段階で国民に信を問うのは、当然のことである。(編集部・中原一歩)

※AERA 2020年9月14日号

4527名無しさん:2020/09/08(火) 12:17:22
https://mainichi.jp/articles/20200908/k00/00m/010/060000c

自民党総裁選 3氏の推薦人は
毎日新聞 2020年9月8日 10時41分(最終更新 9月8日 10時45分)

自民党本部=東京都千代田区で2019年5月16日、曽根田和久撮影

 8日告示された自民党総裁選に届け出た石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)の推薦人名簿は以下の通り。

石破茂氏の推薦人
<衆院>赤沢亮正、伊藤達也、門山宏哲、神山佐市、鴨下一郎、後藤田正純、斎藤健、平将明、橘慶一郎、渡海紀三朗、冨樫博之、中谷元、福山守、三原朝彦、村上誠一郎、八木哲也、山下貴司、山本有二


<参院>中西哲、舞立昇治

菅義偉氏の推薦人
<衆院>木村弥生、河野太郎、坂本哲志、塩谷立、鈴木貴子、西銘恒三郎、浜田靖一、平沢勝栄、藤原崇、牧島かれん、牧原秀樹、山口泰明、山田美樹、吉川貴盛

<参院>有村治子、石井浩郎、柘植芳文、鶴保庸介、山本順三、吉川有美

岸田文雄氏の推薦人
<衆院>畦元将吾、遠藤利明、大西宏幸、小里泰弘、加藤鮎子、金子俊平、上川陽子、国光文乃、辻清人、西田昭二、根本匠、深沢陽一、堀内詔子、本田太郎、村井英樹、吉川赳

<参院>足立敏之、小鑓隆史、林芳正、藤木真也

*敬称略。

4528チバQ:2020/09/08(火) 15:24:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2526785e98afe077d42d90f969d797550188379
自民党総裁選 焦点は「勝ち方」「2位争い」
9/8(火) 12:21配信
493
自民党の総裁選挙が告示され、石破元幹事長・菅官房長官・岸田政調会長の3人が立候補の届け出を行い、三つどもえの選挙戦がスタートした。

8日から本格的な総裁選が始まるが、3候補に共通するのは、勝敗そのものより、総裁選のあとを見据えているという点。

圧倒的優位に立つ菅陣営の幹部は、「議員票、地方票ともに、最低でも6割を固めることだ」と話している。

議員票、地方票ともに圧勝することで、安定した政権運営につなげたい考え。

一方、支持する派閥間の主導権争いが表面化しているため、菅氏にとっては、その後の人事が党内のバランスを保てるかどうかの試金石となる。

これに対し、岸田・石破両氏は、次につなげる戦いにしたいところ。

劣勢が伝えられる岸田氏だが、陣営の結束を固めたうえで、派閥同士のつながりを生かし、ほかの陣営からの票の上積みを狙う。

地方票とあわせて最低でも2位に入ることで、総裁候補としての存在感をアピールしたい考え。

そして、議員票では圧倒的に不利な石破氏は、人気と知名度を生かして、地方票に活路を見いだしたい考え。

地方票で躍進し、2021年の総裁選へのはずみにしたいところで、存在感を維持するための正念場といえる。

また、過去の総裁選では、特に議員票で予想外の得票結果が出たこともあるだけに、今後の政局を見据え、陣営同士の水面下の綱引きがどのように展開されるかも注目される。

4529チバQ:2020/09/08(火) 22:40:36
https://news.yahoo.co.jp/articles/2414c4b18dcec9f86b8bf9a8e9c2a355853d0260
女性候補、今回も不在 自民総裁・新党代表選 「ガラスの天井」なお厚く
9/8(火) 22:13配信

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毎日新聞
自民党総裁選の出陣式であいさつをする(左から届け出順)石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長=東京都内で2020年9月8日

 自民党総裁選が8日告示されたが、新総裁に意欲を示していた稲田朋美幹事長代行(61)や野田聖子元総務相(60)は立候補できなかった。結党から65年がたつ自民党だが、女性候補が出たのは2008年総裁選の小池百合子元防衛相のみ。女性の社会進出を阻む「ガラスの天井」はなお厚い。

【自民党総裁選に立候補した3人と支持派閥】

 無派閥の野田氏は1日、記者団に「今回の総裁選は、限られた派閥の強い力に左右される」と述べ、党員投票の見送りを出馬断念の理由に挙げた。前回(18年)と前々回(15年)に続く断念で、「人口減少は男性だけで答えを出せない。地道な活動を通じ、仲間を増やす」と唇をかみしめた。稲田氏は8月31日、後ろ盾の安倍晋三首相に相談。首相から「焦らずに一歩一歩頑張っていけばいい」と自重を求められ、その後に立候補見送りを決めた。

 7日告示の立憲民主党など合流新党の代表選にも、女性候補は立候補していない。自民党よりもリベラルな政策に熱心な野党でも、第1党の女性党首は、旧社会党委員長だった土井たか子氏(14年に死去)と旧民進党代表を務めた蓮舫参院議員(52)の2例があるだけだ。

 日本の国会議員における女性の比率は20年8月現在14%で、世界193カ国中166位にとどまる。男女の候補者数をできるだけ均等にすることを目指す「政治分野における男女共同参画推進法」が18年に施行されたが、その後も比率の低さに大きな変化はない。有識者は「女性議員を増やし、活動しやすい環境を整えていけば、やがて女性総裁候補も出馬しやすくなる」と指摘する。【小山由宇】

4530チバQ:2020/09/08(火) 22:41:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/513e07893bf5b7c5e756919a6f8ee2cc07e0b758
推薦人からみえる陣営の狙い、人間模様
9/8(火) 21:12配信

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産経新聞
自民党総裁選の候補者所見発表演説会に登場した3氏。左から石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長=8日午後、東京都千代田区の自民党本部(飯田英男撮影)

 自民党総裁選に立候補した石破茂元幹事長、菅義偉(すが・よしひで)官房長官、岸田文雄政調会長は8日、届け出に必要な20人の推薦人名簿を提出した。3氏の推薦人名簿を見ると、各陣営の狙いや人間模様が見えてくる。

【図】自民党総裁選をめぐる相関図

 「えげつないな」。総裁選を優位に進める菅氏の推薦人代表に浜田靖一元防衛相の名前があるのを見た自民党関係者はこうつぶやいた。浜田氏は、平成24年の総裁選では石破氏を支持。菅氏の陣営では当時、浜田氏と行動をともにしていた小此木八郎元国家公安委員長も選挙対策本部長に就いている。

 名簿には、派閥色を薄め、菅氏のこだわる「無派閥」を前面に出す意向がにじむ。派閥別でみると、細田派(清和政策研究会)が最多の5人で無派閥は竹下派(平成研究会)と並んで2番目に多い4人。麻生派(志公会)と二階派(志帥会)が3人で石原派(近未来政治研究会)1人。二階派の平沢勝栄広報本部長、石原派の坂本哲志元総務副大臣ら各派が初入閣を希望する議員の名前も並んだ。

 衆参の内訳は、衆院が14人で参院は6人。当選回数は衆院が2〜9回、参院は2〜4回と若手からベテランまでそろえてバランスにも配慮した。女性は3割に当たる6人で、安倍晋三政権が掲げた「女性活躍推進」を継承する姿勢を示した。

 石破氏の推薦人は15人が石破派、5人が竹下派や無派閥、谷垣禎一前幹事長が特別顧問を務める谷垣グループ(有隣会)のメンバーだ。石破派以外では前回に続き中谷元(げん)元防衛相や村上誠一郎元行政改革担当相らが名を連ねるが、前回は推薦人となった竹下派参院議員の名前はない。女性議員がいないのも特徴的だ。

 岸田氏の推薦人は16人が岸田派、4人が谷垣グループ。父・加藤紘一元幹事長の「加藤の乱」をきっかけとした派閥の分裂で、岸田派と疎遠になっていた加藤鮎子衆院議員が推薦人となった。一方で、岸田氏は党員の支持に広がりを欠いており、地方で人気のある石破氏を上回るためには議員票上積みに向けて他派の切り崩しが課題となりそうだ。(沢田大典)

4531チバQ:2020/09/08(火) 22:41:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc2acfe2698b5a69b544603c07af002eca4debe4
国会議員票の8割、菅氏へ 全体票も過半数上回る勢い
9/8(火) 21:00配信

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朝日新聞デジタル
(左から)菅義偉官房長官、岸田文雄・自民党政調会長、石破茂・元自民党幹事長

 自民党総裁選が8日告示された。石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)の3氏が立候補し、論戦をスタートさせた。朝日新聞社の調べでは、党所属国会議員の菅氏への支持が8割近くに上る勢いだ。安倍晋三首相(党総裁)の後継を決める総裁選は、14日に投開票される。

【写真】自民党総裁選 国会議員票の動向

 3氏は8日、それぞれの出陣式を終え、党本部での所見発表演説会と、共同記者会見に臨んだ。

 安倍首相の政治姿勢に批判的な立場を示してきた石破氏は演説会で、「自民党は、国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させる政党でなければならない」と指摘。「今こそ納得と共感の政治をやりたい。なし遂げたいのはグレートリセットだ」と強調した。

 菅氏は、安倍政権の継承を訴え、経済政策「アベノミクス」も引き継ぐ考えを改めて表明。その上で、中央省庁の「縦割り打破」にも触れ「あしき前例主義を排し、規制改革を全力で進める国民のために働く内閣を作りたい」と訴えた。

 岸田氏は「多くの国民の声を丁寧に聞き、政治のエネルギーに変え、新しい時代に向かっていく」と主張。安倍政権を評価しつつ、経済格差を課題に挙げ、「最低賃金の引き上げに加え、資本主義そのものについても考えなければいけない時期が来ている」と、中間層への支援に力を入れる考えを示した。

 総裁の交代は野党時代の2012年9月以来、約8年ぶり。今回の総裁選は、全国の党員・党友による投票を省略する「簡易型」で、衆参両院の議長を除く党所属国会議員の394票と、47都道府県連の代表者各3票(計141票)を合わせた票数の過半数(268票)を巡って争う仕組みだ。

■竹下派など一部は流動的

 朝日新聞社は8日までに、議員本人への取材や各派閥の方針などをもとに党内の支持動向を調査した。

 菅氏は現時点で、党所属国会議員の78%にあたる308人が支持する情勢。都道府県連の票を加えた全体で見ても過半数の58%に上っている。

 すでに支持を表明している細田派(98人)、麻生派(54人)、竹下派(54人)、二階派(47人)、石原派(11人)の5派閥について、ほぼ票を固めた。また、無派閥議員(64人)の約7割の46人が支持する意向を示している。ただ、竹下派からは三原朝彦衆院議員が石破氏の推薦人となり、船田元衆院議員も菅氏を支援しない考えを示す。

 一方、岸田氏の支持は、岸田派(47人)や無派閥5人の計52人で、広がりに欠けている。石破氏も石破派(19人)のほか、三原氏や無派閥4人の計24人の支持にとどまっている。

朝日新聞社

4532チバQ:2020/09/08(火) 22:42:14
https://news.yahoo.co.jp/articles/6618bc17c6a03ae0bd610b5185c861b67786f85d
総裁選立候補3氏、省庁再編に意欲 「デジタル庁」「データ庁」「防災省」
9/8(火) 20:53配信

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毎日新聞
自民党総裁選が告示され、記者会見の前に記念写真に納まる(右から)石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長=東京都千代田区の同党本部で2020年9月8日午後2時58分、竹内幹撮影

 辞任を表明した安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を決める党総裁選が8日告示され、届け出順で石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)の3氏が立候補した。3氏は党本部での所見発表演説会と共同記者会見に臨み、省庁再編に意欲を示した。菅氏は「デジタル庁」、岸田氏は「データ庁」、石破氏は「防災省」設置を唱えた。新総裁の任期は安倍氏の総裁残り任期の来年9月末まで。14日の両院議員総会で無記名投票によって選出され、16日召集予定の臨時国会初日に第99代首相に指名される見通し。

【自民党総裁選に立候補した3人と支持派閥】

 演説会で菅氏は新型コロナウイルスの感染拡大に触れて「浮き上がったのはデジタル化の必要性だ。複数の役所に分かれている政策を強力に進める体制としてデジタル庁を新設したい」と訴えた。岸田氏は成長戦略の柱として「データ庁」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進委員会」新設を挙げた。データ活用で「成長のエンジンをしっかりと吹かしていく」と述べた。石破氏は「災害は忘れる間もなくやってくる時代だ。防災省は必要だと心から信じている」とし、異動などで防災に関する知識やスキルが継承されないとして「24時間365日、防災を考える部署が絶対に必要だ」と語った。

 記者会見で衆院解散の判断を問われた菅氏は、新型コロナ対応が最優先とした上で「国民が期待しているのは安心できる日常を早く取り戻してほしいということだ。このコロナの状況がどうかが大きく影響する」と答えるにとどめた。岸田氏もコロナ対応に取り組むとしつつ、「政治が国民からエネルギーをいただかなければいけない、との判断があればありうるんだろう」と話した。石破氏は「憲法が想定する解散は、内閣不信任案可決とか、衆院と内閣の意思が異なった時だ」とし、4年間の任期満了が原則との認識を示した。

 総裁選後の人事の重点に関し菅氏は「改革意欲のある人、専門的立場の人を優先したい。国民の期待に応えるのは、大臣になって何をやるか意欲のある人だ」と説明。岸田氏は「参加した一人一人が輝くチームのリーダーでありたい」と話し、石破氏は「当選期数、年齢、派閥関係なく真剣に国会に臨んだからこそ我が党の今がある。人事とはそういうものだ」と答えた。

 今回の総裁選は任期途中の辞任のため党員投票を省略し、国会議員票394票(衆参両院議長除く)と47都道府県連に3票ずつ配分された地方票141票の計535票で争われる。党内7派閥のうち5派閥が支持を表明した菅氏が優位な情勢だ。【水脇友輔、東久保逸夫、畠山嵩】

4533チバQ:2020/09/08(火) 22:42:51
https://news.yahoo.co.jp/articles/774e4920fb4a6bfd8f37ece0ae289073cdae5f29
菅氏、地方票も圧勝目指す 石破、岸田両氏は大敗回避に全力
9/8(火) 20:10配信

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産経新聞
自民党総裁選・候補者共同記者会見の冒頭、お互いの健闘を誓う(左から)岸田文雄政調会長、菅義偉官房長官、石破茂元幹事長=8日午後、東京・永田町の党本部(春名中撮影)

 8日告示された自民党総裁選で、出馬した3氏には総裁の座を争う以外に、それぞれの勝敗ラインがある。党内5派の支援を受ける菅義偉官房長官は国会議員票(394票)で優位に立つが、今後の政権運営を安定させるには、地方票(141票)も他を圧倒できるかが焦点となる。石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長は、大敗すれば次の総裁選への挑戦権も危うくなりかねず、2位に滑り込むことが最低条件となる。

 菅氏は最大派閥の細田派(清和政策研究会、98人)や第2派閥の麻生派(志公会、54人)など5派と無派閥約30人の支援を取りつけ、党所属国会議員の7割超を固めた。

 その上で注目されるのが、47都道府県連が3票ずつ持つ地方票の行方だ。今回は党員・党友投票が見送られたが、多くの組織で予備選を行い、得票数に応じてドント方式や1位総取り方式で投票先を決める。

 菅氏が一定の民意を踏まえた地方票の大半を獲得できれば政権運営の追い風となり、衆院解散・総選挙の時期もフリーハンドを得る可能性が高い。伸び悩めば、派閥力学に押された「談合」などの批判が起きかねず、不安定な政局を招く危険もある。菅氏の陣営幹部は「とにかく票を積めるだけ積む」と意気込む。

 石破氏は、安倍晋三首相と一騎打ちを演じた平成30年の前回総裁選で、73人の国会議員票を得た。ただ、今回は石破派(水月会、19人)以外への支持拡大は数人にとどまる。前回、党員・党友票の45%を獲得した地方人気を強みに、今回は地方票の上積みで岸田氏を上回りたい考えだ。

 一方、岸田氏が率いる岸田派(宏池会、47人)は人数で石破派を上回るが、岸田氏の知名度は石破氏に及ばない。地方票の差で石破氏に逆転を許せば、派閥領袖としての立場も危うくなりかねない。このため、「票を取れそうな地域で重点的に支持を増やす」(岸田氏の陣営幹部)方針だ。(力武崇樹)

4534チバQ:2020/09/08(火) 22:44:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/c1e28bf7e71fe2ce8e82f081fc77d568bd2e5a86
菅氏、5派閥バランスに配慮 自派中心の岸田、石破氏 推薦人名簿・自民総裁選
9/8(火) 17:59配信

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時事通信
 8日告示の自民党総裁選に立候補した3候補の推薦人名簿を見ると、菅義偉官房長官は支援を受ける5派閥と旧谷垣グループの一部、無派閥の議員から幅広くそろえた。

 一方、国会議員票で劣勢に立つ岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長は自派閥が中心となっている。

 菅氏の推薦人は細田派5人、竹下派4人、麻生、二階両派それぞれ3人、石原派1人など。麻生派からは、総裁選出馬に意欲を示していた河野太郎防衛相が名前を連ねた。菅陣営では、細田、麻生、竹下の主要3派と二階派による主導権争いの様相を呈しており、推薦人代表には、無派閥の浜田靖一元防衛相が就いた。

 岸田氏は推薦人20人のうち岸田派が16人を占めた。残り4人もかつて同じ派閥だった旧谷垣グループから充てられた。推薦人代表は同グループ代表世話人の遠藤利明元五輪担当相。推薦人15人が衆院当選3回以下または参院当選1回の中堅・若手だった。

 石破氏の推薦人も石破派が中心で15人にのぼる。菅氏支持の竹下派からは三原朝彦衆院議員が加わり、安倍政権に批判的な旧谷垣グループの中谷元・元防衛相や無派閥の村上誠一郎元行政改革担当相も名前を連ねた。石破氏と初当選同期で無派閥の渡海紀三朗元文部科学相は前回2018年総裁選に続き、石破氏の推薦人になった。

4535チバQ:2020/09/08(火) 23:11:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/dcbfcd4d533f78a8a71be1b074af5b0073b30294
菅官房長官を“鉄の結束“で支える無派閥・非世襲に特化の議員グループ「ガネーシャの会」とは
9/8(火) 15:26配信

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ABEMA TIMES
「菅グループ」

 きょう告示された自民党総裁選は、各派閥の後押しを受けた菅義偉官房長官が独走中だ。菅長官自身は派閥には属さない“無派閥”だが、背後には「菅グループ」の存在があると言われている。

【映像】派閥より鉄の結束?“ガネーシャの会“って?メンバーに聞く

 テレビ朝日政治部の吉野真太郎記者が「派閥よりも強い“鉄の結束”がある」と表現する「菅グループ」。「偉駄天の会」と呼ばれる派閥横断的な勉強会、「参院菅グループ」と呼ばれる参院若手議員11人のグループ、そして無所属、中堅若手議員ら15人程度からなる「ガネーシャの会」だ。

 7日の『ABEMA Prime』では、「ガネーシャの会」メンバーでもある秋本真利衆議院議員(45)に話を聞いた。

■無派閥・非世襲に特化したのが「ガネーシャの会」
秋本氏

 「新人議員の頃の面接官が菅長官で、“君、法政だよね。自民党から法政で出る代議士は珍しい。一緒に力を合わせて頑張ってみないか”と声をかけてもらったのが最初だ。その時の今に至るまで約10年間、ずっとご指導いただいている」。

 菅氏との出会いについて、そう振り返る秋本氏。普段の菅氏は極めてまめな人物なのだという。「仕事の部分はかなり厳しく、私も政策についてかなり怒られたこともある。しかしそれを補ってあまりあるほどの温かさ、包み込むような優しさが感じられる。私がメールを送ると、そんなに時間が経たないうちに返事が返ってくる。会って話しているときはそうではないが、メールは非常に丁寧な言葉遣い。大変お忙しい中なのに、よくここまできちんとした細かい対応ができるなと、信じられないくらいだ」。

4536チバQ:2020/09/08(火) 23:11:52


 秋本氏らがつくる「菅グループ」は、菅氏の選挙区である神奈川とのゆかりがある議員や、同窓(法政大学OB)、無派閥・非世襲、地方議員経験後に国政へといった経歴・政治的ルーツで菅氏と接点のある中堅・若手議員が中心だという。また、派閥のように名簿や事務所がないのも特徴で、メンバー間のつながりは非常に緩いという。「皆さんからすると、一つのグループのように思わるかもしれないが、私も総裁選挙になって初めて、メンバー全員の名前が分かった(笑)」。

 そんな菅グループの中でも、無派閥・非世襲に特化したのが「ガネーシャの会」だという。

 「すでに“偉駄天の会”があったので、“歓喜天の会”にしようかという話もあった。ただ、それよりは何となく聞いたことのある“ガネーシャ”を選び、長官に“どうですか?”と聞いたら、“別にいいんじゃないの”ということだったので、決定した。ガネーシャの会も横のつながりは薄く、メンバーは15人と紹介されるが、菅長官に“横で連絡を取れ”と言われて連絡を取っているだけ。新しいメンバーについても、ある日突然、“この人を入れるから”と長官に言われて決まる。誰かが“この人、長官を慕っているので入れて下さい”というようなことも一切ない」。

■「菅長官との絆以上のものは、なかなか築けるものではない」
“菅グループ“

 一方、ガネーシャの会の絆の力は非常に強いようで、定期的に会合を持つも“議論や話題は他言無用”なのだという。
 
 「皆が長官とものすごい絆で結びついているので、今回も一糸乱れず全員が同じような行動を取った。それも派閥のように誰かに言われてやるというのとは全く違うと思う。私の知る限り、菅グループのような集団は他の議員にはないと思う。それはやはり、菅長官の人間的魅力が理由だと思う。数多くの自民党議員の中でも抜けた位置にいらっしゃる。私にも“うちの派閥に来たら?”という誘いはあるが、菅長官との絆以上のものは、この先もなかなか築けるものではないと思っている」。

 また、派閥ではないからこそ、メンバーが菅氏に意見具申をすることも出来るという。総裁選出馬へ後押しをしたのも、秋本氏らだと伝えられている。

 「それは本当の話だ。総理が辞意表明をした翌週の月曜日、ガネーシャの会のメンバーで長官のところに行って“出て下さい”とお願いした。15人のうち13人で行ったが、長官が“1人ずつ気持ちを聞かせてくれ”と言われたので、1人ずつお願いをした。そして、総理・総裁候補になるような派閥トップが私のような当選3回の議員と “これどうかなと思います” “そうですか”と言い合えるような関係はないと思う。一方、私は菅長官が作った総裁選のためのリーフレットに“台風に温暖化の影響もあると言われる中で、一言も触れていないのは…”ということで、地球温暖化について入れてはどうかと言った。言った瞬間、長官は“それはそうだな。抜けてしまったので足します”ということで記載することになった」。

4537チバQ:2020/09/08(火) 23:12:10

■「河野さんは逡巡されていたのではないか」
菅氏をめぐる人脈

 「もし菅氏が総裁選に出馬をしなかったとしたら…?」。そんな質問に、秋本氏は「間違いなく河野太郎さんが出ていたと思う」と断言する。

 「岸田さんと石破さんの一騎打ちというのは想定としてあり得ない。私が間に入って調整していたので、これは間違いない。本人もそのつもりだったと思う。今だから言えるが、突発的な安倍総理の辞任ということもあったし、菅長官が出るとなった瞬間から、河野さんは逡巡されていたのではないかと思う。かりに菅長官が総理大臣になったとしたら、“河野官房長官”が誕生する可能性は否定できないと思う」。

 では、ガネーシャの会の面々は?そう尋ねると、秋本氏は「我々の目的は菅義偉を総理大臣にすることであって、見返りは一切求めない。報道等によれば、派閥の方々の中には“猟官運動”と言ってもいいかもしれない動きを繰り広げられている方もいるようだが、我々が長官に何かをお願いするということはない」とした。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

4538チバQ:2020/09/08(火) 23:13:26
石破茂氏の推薦人 除く石破派
【谷垣G】
中谷元
【竹下派】
三原朝彦
【無派閥】
村上誠一郎
橘慶一郎
渡海紀三朗

岸田文雄氏の推薦人 除く岸田派
【谷垣G】
遠藤利明
小里泰弘
加藤鮎子
本田太郎


菅義偉氏の推薦人
【細田派】
塩谷立
山田美樹
藤原崇
 山本順三
 吉川有美
【麻生派】
河野太郎
牧島かれん
 有村治子
【竹下派】
鈴木貴子
山口泰明
西銘恒三郎
 石井浩郎
【二階派】
平沢勝栄
吉川貴盛
 鶴保庸介
【石原派】
坂本哲志
【谷垣G】
牧原秀樹
【無派閥】
木村弥生
浜田靖一
 柘植芳文

4539チバQ:2020/09/08(火) 23:28:01

 
【菅派】といえる面々


ガネーシャの会>>3045

坂井学 
星野剛士 谷垣G
三谷英弘
大串正樹 谷垣G
竹村展英
牧原秀樹>>3848 谷垣G
山本朋広>>3848 谷垣G
秋本真利>>4535

朝日健太郎
島村大
渡辺美樹
阿達雅志
拓殖芳文

>3676
令和の会

菅原一秀 →経産大臣辞任
城内実
鷲尾英一郎 二階派
石川昭政
木村弥生
三谷英弘

自見英子
小川克巳
朝日健太郎
小鑓隆史  岸田派


河井克行 →法務大臣辞任
梶山弘志
石田真敏

4540名無しさん:2020/09/09(水) 03:40:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3ad0ece55abb68f3ae188a47416ccf942b65159
自民・二階幹事長、在職歴代トップに「記録、考えたことはない」  
9/8(火) 17:46配信

 自民党の二階俊博幹事長は8日、通算の幹事長在職日数が1498日に達し、歴代トップとなったことについて「一日一日、夕刻を迎え、一日終わると、また明日頑張ろうと。それが積み重なり、そういうこと(歴代最長)になった。誰それの記録に追いつくとかは一切考えたことはない」と述べた。党本部で記者団の質問に答えた。

 これまでの在職最長記録は二階氏が政治の師と仰ぐ田中角栄元首相で、その記録を抜いたことを問われると「考えてみれば恐れ多い。考えたこともない」と強調した。

 二階氏は「多くの党員がいて、全国的な、立派な組織を先輩たちの力で築き上げてきた。組織は一朝一夕にできるものではない。われわれは改めてこの謙虚に、真摯(しんし)に向き合っていかなければならない」と語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/570dae2a9819fac9c82342201968ef2f65e12857
自民・二階氏、衆院解散「あわてる必要はない」
9/8(火) 18:03配信

 自民党の二階俊博幹事長は8日、党本部で記者団の取材に応じ、衆院解散・総選挙について「解散は首相の専権事項だ。新しい首相が決まり、解散をやりたいということになるのか、そうでないかのことであり、党の方から解散総選挙をやってほしいなんていうような状況ではない」と述べた。「ここはあわてる必要はない」との認識も示した。

 また、「解散は国会議員のクビを切ることになるから、そんな簡単なものではない。あまり振りかざすものでも、振り回すものでもないのではないか」と語った。

4541名無しさん:2020/09/09(水) 03:45:10
https://news.yahoo.co.jp/articles/058e36dbdf380a147f944542279b5d8c3f7e53fe
新首相と「あうんの呼吸」に意欲 二階・自民幹事長、在職最長記録を更新
9/8(火) 18:23配信

 自民党幹事長としての通算在職日数が1498日となり歴代最長となった二階俊博幹事長(81)は8日、党本部で記者団に「党員の声を吸収して政府の方針を後押しする役割が党にある。あうんの呼吸でやっていきたい」と語った。8日には党総裁選が告示され、14日に新総裁が選出されるが、新政権でも引き続き中枢で役割を果たす意欲を示した。

 これまでの最長記録は、二階氏が政治の師と仰ぐ田中角栄元首相だった。今回の総裁選では、ほかの派閥に先駆けて二階派を菅義偉官房長官(71)支持でまとめて流れを作るなど、老練な政治技術に定評がある。総裁選後の内閣改造・党役員人事では幹事長続投との見方も広まっている。

 二階氏は安倍晋三首相が辞任を表明した翌日の8月29日夜、側近の林幹雄幹事長代理や森山裕国対委員長と共に菅氏と密会。いち早く二階派をまとめて菅氏優勢の流れを作った。4月の新型コロナウイルス対策の現金給付を巡っては、「減収世帯へ30万円給付」から「1人10万円給付」への転換を主導した。

 二階派は現在47人で、二階氏の会長就任後に勢力を増やしてきた。だが、他の派閥には「強引な拡大路線」とも映り、「剛腕」ぶりは党内で摩擦も引き起こしている。【野間口陽】

https://news.yahoo.co.jp/articles/4bb78bb7e18a60df33ed4b82c9a29841bba56782
総裁選“たたき上げコンビ”存在感 先手必勝のレール一夜で…「ずばぬけた政局観」
9/8(火) 10:41配信

 総裁選が8日告示される自民党内で、二階俊博幹事長(81)と森山裕国対委員長(75)の存在感が高まっている。第2次安倍政権を下支えし、それぞれ今月、連続在職日数は歴代最長に。総裁選でも気脈を通じ、機先を制して「地方出身のたたき上げ」で共通する菅義偉官房長官優位の流れをつくった。このまま「菅政権」が誕生した場合、両ベテランが引き続き要職で遇される可能性は濃厚だ。

 「政策の実行など、二階幹事長が党内をしっかりと取りまとめていただける。非常に頼りになる存在だ」。菅氏は7日の定例記者会見で、二階氏にてらいなしの賛辞を贈った。8日には幹事長在職日数が1498日となり、師と仰ぐ田中角栄元首相を抜いて歴代単独1位に達する。その老練な政治術は今回の総裁選でもいかんなく示されている。

 二階氏は、安倍晋三首相の健康不安説が浮上する以前の6月ごろから菅氏と会食を重ねた。「会うことに意味があるんだ」と報道陣をけむに巻いていたが、真意は首相の辞任表明直後に明確に像を結んだ。8月29日、誰よりも先に森山氏と一緒に菅氏と密会し、安倍路線の「継承者」を訴える先手必勝のレールを一夜のうちに敷いてしまう。まさに「周りの動きをじっと見て、一瞬で決める。ずばぬけた政局観」(閣僚経験者)だった。

 2016年8月、77歳5カ月で党ナンバー2の座に就任。総裁任期を3期9年まで延長する党則改正を主導して首相を支え、党内ににらみを利かせ「アンチ安倍」の声も抑え込んできた。

 一方で高齢に加え、自ら率いる二階派のなりふり構わぬ拡大路線が反発を招き、昨秋の党役員人事では名誉職的な副総裁へ「棚上げ」されそうなピンチもあった二階氏。自民関係者は「今回、菅氏に大きな恩を売ったことで、人事のもくろみで物言う権利はしたたかに確保した」と読む。裏返せば、次期政権でも求心力の源泉である幹事長職は渡さないという意味だ。

   ◇    ◇ 

 森山氏は3日、連続在職日数を1128日とし、小泉政権時に国対委員長だった中川秀直氏を抜いて歴代単独トップとなった。野党と信頼関係を築き交渉術も駆使し、安定した国会運営で法案を次々と成立させ、安倍政権内での評価を不動のものとした。

 今回の総裁選で森山氏の所属する石原派では、山崎拓最高顧問が石破茂元幹事長を推す動きなどがあった。そんな中、国会対策で菅氏と毎日のようにコミュニケーションを取ってきた森山氏は「当初から『菅氏推し』」(自民関係者)を崩さず、派内を取りまとめた。二階氏とも太いパイプを持ち、連携して「菅政権」誕生をアシストすることで石原派の閣僚席を取りたい狙いとみられる。自身も、総務会長など中枢ポストへの就任が臆測されている。

 菅氏は秋田、二階氏は和歌山、森山氏は鹿児島。いずれも地方出身で、市議や県議から国政の場にはい上がってきた。「似た苦労や失敗をしてきた同士だからこそ、何でも分かり合える。『あうんの呼吸』がある」(衆院中堅)。政界重鎮の古賀誠元幹事長に「土のにおいのする政治家」と言わしめた菅氏と、両氏の「次」が注視されている。 (郷達也、森井徹)

4542名無しさん:2020/09/09(水) 03:46:16
https://news.yahoo.co.jp/articles/7217ed4c8b96dd615b6f7f92b5c5b09486545d1a
菅”首相”天下取りの原点は3年前の二階氏との本誌会談「ギラギラしていた」〈週刊朝日〉
9/8(火) 8:00配信

「令和おじさん」が仕掛けた政局が風雲急を告げている。自民党総裁選に出馬した菅義偉官房長官(71)は、二階俊博幹事長(81)ほか党内5派閥の支援を受けて次期首相の座に王手をかけた。実は、このシナリオは3年半前から準備されていたものだ。菅氏のギラついた野心が次に狙うものは。

 2017年冬、東京都内のホテルで、菅義偉官房長官は一人の男が来るのを待っていた。

 菅氏は安倍政権の実質ナンバー2として日々分刻みのスケジュールをこなしている。約束の時間に遅れて菅氏を待たせるとは尋常ならざることだが、当の菅氏は上機嫌だった。周囲と政界人物評などの話に花を咲かせながら、“主役”の登場を待っていた。

 遅れること約40分。目当ての人はようやく姿を現した。二階俊博・自民党幹事長だ。

 2人はこの日、週刊朝日の企画で対談をすることになっていた。両者の対談はこの時が初。『内閣官房長官』(MdN新書)の著者で、対談の司会を務めた作家の大下英治氏はこう話す。

「菅さんと二階さんは最近になって接近したように報道されていますが、違います。3年半前のあの対談で2人は意気投合し、そこから定期的に会うようになって、関係を深めていったのです」

 現在、菅氏は安倍首相の後継者を選ぶ自民党総裁選(9月14日投開票)において党内5派閥の支持を固め、独走状態に入っている。その菅氏を真っ先にかついだのが、二階氏だ。「天下取り」に向けた2人の蜜月関係は、すでに3年半前から始まっていたのである。

 対談で2人はお互いを褒めたたえ、ポスト安倍について聞かれると、そろって「安倍総理の後は安倍総理」と答えた。だが実際は、菅氏は“ギラついた野心”を隠していた。大下氏は言う。

「政治家ですから、菅さんが総理になる道を考えていたのはある意味、当たり前のこと。ただ、安倍首相が『辞める』と言う日まで、菅さんは一切、衣の下の鎧を見せなかった。それでも、安倍さんは菅さんの怖さを感じていたはずです」

4543名無しさん:2020/09/09(水) 03:46:40
>>4542

 菅氏と二階氏に共通する強さは、政局への大胆さと抜け目なさだ。

 元々、安倍首相は後継に岸田文雄政調会長をと考え、ステップとして岸田氏を幹事長に据えようとしていた。「力の源泉」である幹事長ポストを奪われそうになった二階氏は反発。岸田氏への禅譲に否定的な菅氏とともに、表向きは安倍首相への忠誠を守りつつ「岸田追い落とし」の機をうかがっていた。

 転機は今年4月。政調会長としてコロナ対策をまとめる立場にあった岸田氏は「減収世帯への30万円給付」を主導したが、これに反発した二階氏が公明党を巻き込んで押し返し、「一律10万円給付」にひっくり返したのだ。岸田氏の面目は丸つぶれとなり、その頃から安倍首相も「岸田禅譲」に消極的になったとされる。

 この時期、菅氏は今井尚哉首相補佐官らと対立してコロナ対策の一線から外れていたが、5月に二階氏主導で検察庁法改正案を政府に断念させた際は、二階氏は菅氏に真っ先に情報を伝えた。

 安倍首相の体調不良がささやかれるようになった7月には、菅氏と二階氏は次の展開への布石を打っていた。二階氏の周辺がこう話す。

「二階さんは『私は菅さんと会っているけど、菅グループの幹部とは会っていないな』と言って、二階派幹部と菅グループの幹部で集まった。その時点で、『ポスト安倍』についても話は出たが、菅さんはあくまで出馬については触れなかった。ただ、二階派幹部は菅さんにギラギラした雰囲気を感じたそうです」

 8月28日、安倍首相が電撃的に辞任を表明し、権力闘争の火ぶたが切って落とされる。菅─二階同盟の動きは「電光石火」のごとく素早かった。

 二階氏は28日午後の党役員会で総裁選のあり方について幹事長への一任をとりつけ、党員投票抜きの総裁選への流れを作る。29日には、菅氏は二階氏、林幹雄幹事長代理、森山裕国対委員長と極秘に会談。30日午後には早くも二階派の「菅支持」が報じられた。

 この時点では、安倍首相の出身派閥で党内最大勢力を誇る細田派の出方次第で岸田氏にも勝利の芽があった。だが、ここで「布石」が効いてくる。

4544名無しさん:2020/09/09(水) 03:46:59
>>4543

「安倍首相にとっては石破(茂)氏に勝たれて森友・加計などの問題を再調査されるのが、最も避けたい展開。菅氏と二階氏を切れば、2人に石破氏をかつがれる可能性がある。すでに党内は『岸田では選挙に勝てない』というムードで、岸田氏では石破氏に負けるかもしれない。体調面の不安もあり、安倍首相に菅─二階同盟と事をかまえる気力はもうなかった」(自民党幹部)

 二階氏は6月、石破派の政治資金パーティーでの講演を約束するなど、石破氏と急接近していたが、これも巧妙な「見せ球」だった。二階派幹部は言う。

「石破派の数はいつまでたっても19人。党内の支持が増えない以上はどうしようもない。『急に自分のところに来て、応援をと言っても、無理だ』が二階氏の本音でした」

 そうと知らない安倍首相は、岸田氏への禅譲を断念。周囲に「次は菅さんに」と漏らすと、「勝ち馬」に乗り遅れたくない細田派、麻生派、竹下派などの各派閥が雪崩をうって「菅支持」を表明。こうして総裁選レースの大勢は、わずか3日で決まってしまった。

 安倍首相にハシゴを外されたかたちの岸田派幹部はこう話す。

「安倍首相の辞任表明があって麻生(太郎・財務相)さんに総裁選出馬の支援を求めて挨拶に行ったが、『安倍首相の了承があれば支援を検討する』と言われ、岸田さんは驚いた。安倍首相の考えが変わったとは思ってなかったんだろう」

(本誌・西岡千史、上田耕司/今西憲之)

※週刊朝日9月18日号より抜粋

4545名無しさん:2020/09/09(水) 03:47:45
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea467e285676922bf0d2ff217f94d7775af59034
石破・岸田は、こうして潰された…二階俊博の怖ろしき「深謀遠慮」
9/8(火) 7:01配信

 「あいつにだけは、後任は譲らない」

 以前、安倍晋三首相が漏らしたセリフとして、首相周辺が明かした言葉だ。安倍首相が「あいつ」と言った相手は、石破茂元幹事長のことである。

 “党内野党”のごとく、事あるごとに安倍政権のやり方に意見し、反旗を翻してきた石破氏について、「絶対に許さない」と周辺に語ったのだという。安倍首相の盟友、麻生太郎副総理兼財務相も同じ考えで、だからこそ、ポスト安倍は岸田文雄政調会長に禅譲という流れが長く横たわっていた。

 安倍氏・麻生氏が推す岸田氏か、それとも“党内野党”の石破氏か――次期総理・総裁の争いはその対立がメインとなるはずだった。

 しかし、いまや菅義偉官房長官が総裁選で勝つことが既定路線のようになっている。背後にいるのは二階俊博幹事長である。安倍首相と麻生氏の考えをうまく利用しながら、しかし自分が望むような形に路線を敷いたのが、二階氏だった。

 じつは、二階氏は崖っぷちに立たされていた。

 「安倍首相がこのまま続投していれば、9月の党役員人事で二階氏は幹事長職から外されていたでしょう」

 と、官邸関係者が語るとおり、昨年、参院選後の内閣改造および党役員人事で、二階氏は副総裁という“名誉職”にまつり上げられる予定だった。独特の政界遊泳術に長けた二階氏は、それを以下のような方法で封じ込めた。

 今年に入り、2021年9月30日で党総裁任期を終える安倍首相の後任、つまりポスト安倍が囁かれるようになり、二階氏は石破氏擁立を視野に入れながら、菅氏と連絡を密に取るようになる。二階派幹部は語る。

 「菅氏と連携を取り、竹下派も巻き込み、石破氏を擁立する。現在の衆院議員の任期は2021年10月21日で、それまでに総選挙が実施される。世論を見れば石破人気がダントツで、任期が迫ってくれば党内も石破氏に傾くとの読みがあった」

 しかしそれとともに二階氏は、菅氏擁立も視野に入れていた。

 「長く安倍政権を支えてきた実績は間違いない。菅氏は麻生氏とソリが合わないことも、二階氏には好都合だった」(同)

 つまり、仮に菅氏が首相になったとき、麻生氏の影響力を、ある程度制限できるということである。

 かくして、二階氏と菅氏の関係は深まり、今年6月からは月イチの食事会も定例化した。

 その流れの中で、突然の安倍首相の辞意表明だった。8月28日午後2時2分、安倍首相は党本部を訪れ、二階氏と林幹雄幹事長代理に辞意を伝えた。

 緊急入院による非常事態であまりにあわただしく、総理臨時代理を置くことにならなかったことが、二階氏にとって利が働いたということだろう。その場合、麻生氏がその任に就く。政治に混乱が生じるのは明らかで、しかも、二階氏を取り巻く環境が悪化する恐れもあったからだ。

 となれば、速やかに総裁選実施に踏み切るしかない。党員・党友投票も実施する総裁選は、約1ヵ月かかる。「政治空白を作ることは避ける」を大義に、両院議員総会で決める方法に舵を切った。

 「緊急事態で、コロナ禍も収束していない中、政治が停滞してはならない」

 二階派関係者はこう語る。大義を掲げるウラには、二階氏の深謀遠慮が見え隠れする。

 「党員・党友の投票がある総裁選になれば、石破氏有利に働く。また、総裁選の期間、官房長官の職にある菅氏は身動きが取れなくなる」(同)

 つまり、菅氏が出馬しやすく、他派閥も乗りやすい形を作る判断を下したのである。それまで見せていた「石破氏支援」の姿勢は、ここで完全にたち消えてしまったように見える。そして、いち早く二階氏は、菅氏出馬の流れを作る。

4546名無しさん:2020/09/09(水) 03:48:07
>>4545

すでに蚩尤は決した
 菅氏は安倍首相辞意表明会見の翌日夜、二階氏、林幹雄幹事長代理、森山裕国対委員長と会い、「総裁選日程が決まったら、正式表明したい」と伝えた。これを受け二階氏は、菅氏を総裁選で支援する意向を伝えた。

 ポスト安倍の最右翼と見られていた岸田氏は、今年4月の給付金問題で、ミソをつけた。収入減世帯に30万円給付という案を党内でまとめ、閣議決定まで行ったにもかかわらず、安倍首相は公明党の山口那津男代表に迫られ、国民1人当たり10万円給付に変更した。このことが決め手となり、安倍首相と麻生氏の間で、「非常時には向かない」との烙印を押されてしまったのだ。

 しかも8月28日、岸田氏の姿は永田町になかった。講演会のため、新潟を訪れていたのだ。

 「このタイミングの悪さが、運を遠ざけるんだよな」

 岸田派衆院議員はこう嘆く。急ぎ、帰京した岸田氏だが、すでに二階氏の包囲網は各派閥に伝播し、二階氏が菅氏支援を打ち出すと、雪崩を打ったように他派閥の支持が続いた。党内最大派閥の細田派(98人)、麻生派(54人)、竹下派(54人)、二階派(47人)、石原派(11人)が菅氏を推し、すでに雌雄は決したような形だ。

 とはいえ、これで終幕ではない。今後、派閥間の主導権争いは激化する。菅氏は当面、居抜き人事で政権運営をするものと見られている。ひとまず、二階幹事長は安泰だ。しかし、菅首相に対する各派閥の長の思惑は、1年限りの“ショートリリーフ”。その後の“ポスト菅”こそが、最大の山場と見ている。

 一方、菅氏自身もショートリリーフで良しでいいとは思っていない。派閥の力学を抑えて、本格政権をどのタイミングで作るか、思案している。菅氏圧勝で終わる第一幕だが、今後の政局こそが見物であることは間違いない。

山田 厚俊(ジャーナリスト)

4547名無しさん:2020/09/09(水) 03:48:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ebc684a99f042c725a86110bc1b5eb06d22ca72
総裁選所見発表詳報(4)石破氏「成し遂げたいのはグレートリセット」
9/8(火) 17:22配信

■石破茂

 地方創生大臣を2年務めました。食料を作り、エネルギーを作り、出生率の高い地方が滅んで、政治であり、金融であり、経済であり、文化であり、メディアであり、その中心の東京ではありますが、食料を作らず、エネルギーを作らず、出生率は全国最低。そこにヒトが集まる、モノが集まる、カネが集まる。そういう日本国は持続可能なものなのですか。

 私は地方に雇用と所得、そのことは絶対に必要だと思います。おかしくないですか。鉄道が発達し、道路が発達し、航空路が発達し、情報網が発達すればするほど、東京一極集中はなぜ進むのですか。国がそういう仕組みになっているからです。

 明治維新後わずか50年。日本は世界の強国になった。敗戦後わずか20年で、GNP(国民総生産)は世界第2位になった。そのために東京一極集中は人為的に行われたものであります。ふるさとは志を果たして帰るものではない。志を果たしに故郷に帰る。

 東京の負荷を減らしていかねばなりません。東京の集中の利益を、限界を超えたとするならば、首都直下型地震、少子高齢化、東京の持っている負担をいかにして減らすか。地方にいかにして雇用と所得をもたらすか。地方創生に、私はもう一度全身全霊で取り組み、新しい日本をつくってまいります。

 憲法について申し上げます。どうか、平成24年、党議決定をした自民党憲法改正草案、もう一度みんなで読もうではありませんか。起草員の1人として携わりました。なんで政党の役割が憲法に記されていないのですか。わが自由民主党は、日本国の中心として日々努力をしてきた。政党は権力による弾圧があってはならない。最大限自由が保障されねばならない。

 しかし、国民から政党助成金をいただいている。そうであるなら、党のカネをどのように使ったのか。政党の意思はいかに決せられるべきか。そのようなことを国民にきちんと示す。権利だけ享受する主体というのはありえません。政党法の制定が必要であります。

 合区の解消。参院選は間違いなく再来年にはやってくる。鳥取、島根、高知、徳島。合区の厳しさ、苦しさ。これを解消するために憲法改正が必要である。そうしなければ地方はどうなるんですか。地方に厚く、そういうことを申し上げているのではない。合区の解消、そのためにこの時限性のある課題には取り組むべきだ。

 最高裁判所裁判官、総選挙の際に誰がその名前を知っている。この仕組みで本当に三権分離は成り立つのか。その仕組みは法律で定めていかねばなりません。

 自衛隊は国の独立を守るためのものです。そしてその行動は全て国際法にのっとってやるべきものです。相手は外国の国家主権ですから、国際法にのっとって行動するのは当然だ。その国において最強の組織であればこそ、司法・立法・行政による厳格な統制は必要である。当たり前のことであります。憲法改正は国民が決めるものである以上、わが党は先頭に立って議論を深め、一刻も早く憲法改正に取り組むべきものであります。

 私はこの34年間、ひたすら愚直に生きてきました。もっとお利口さんに立ち回ることもできたのかもしれません。ひたすら愚直に生きてまいりました。今回「納得と共感」を掲げました。「そうだね」と国民が言ってくださる、一緒にやろうと言ってくださる、それが「納得と共感」であります。

 今こそ「納得と共感」の政治をやりたい。そして成し遂げたいのはグレートリセット。もう一度この国の設計図を書き換えていくことであります。そうしなければこの国は次の時代に生き残ることができない。やらねばならないのはグレートリセットである。国のあり方をもう一度皆さんとともに考え直し作り直していきたい。

 国民は政治を信じていないかもしれない。しかし、われわれは国民を信じているのだ。「これを言っても分からない」「これを言えば票が減る」。そう言って真実を語らない政治家は国民を信じていないのではないですか。国民を信じない政治家は国民から信用されるはずはない。わが自由民主党は国民政党として、日本国のために、次の時代のために、全身全霊で臨んでまいりたいと決意を申し述べて、所信の一端といたします。ありがとうございました。

4548名無しさん:2020/09/09(水) 03:49:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/3605c9530aa72074cd684a04301368eb5a611f46
総裁選所見発表詳報(6)菅氏「私のような普通の人間でも努力すれば首相を目指せる」
9/8(火) 17:42配信

■菅義偉氏

 私の原点について少しだけお話しさせていただきたいと思います。雪深い秋田の農家の長男として生まれ、地元で高校まで卒業いたしました。卒業後、すぐに農家を継ぐことに抵抗を感じ、就職のために東京に出てきました。町工場で働き始めましたが、すぐに厳しい現実に直面し、紆余(うよ)曲折を経て2年遅れで法政大学に進みました。

 いったんは民間企業に就職しましたが、世の中がおぼろげに見え始めた頃に「もしかしたらこの国を動かしているのは政治ではないか」、そうした思いに至り、縁があって横浜選出の国会議員、小此木彦三郎先生の事務所に秘書としてたどり着きました。26歳のときです。

 秘書を11年務めた頃、偶然にも横浜市会議員選挙に挑戦する機会に恵まれました。直前まで公認を得られない厳しい選挙戦でありましたけども、38歳で当選をさせていただきました。地方政治に携わる中で、市民の皆さま方の声にお応えしていくためには地方分権を進めなきゃならない。そうした思いで国政を目指し、47歳で当選をいたしました。まさに地縁血縁のないゼロからのスタートでありました。

 ときをおいて今、私は、ここで自民党の総裁選に立候補し、皆さんを前に所見の演説をさせていただいております。五十数年前、上京した際に、今日の自分の姿は全く想像をすることもできませんでした。私のような普通の人間でも、努力をすれば総理大臣を目指すことができる。まさにこれが日本の民主主義じゃないでしょうか。

 世の中には国民の感覚から大きくかけ離れたものが数多く、当たり前でないことが残っております。例えば赤坂の迎賓館。私は総務相になって初めて素晴らしい施設に入ったときに「田舎の両親に見させてやりたい」。こう思いました。しかし当時は年間で10日間しか開放しておりませんでした。

 迎賓館は国民の財産です。官房長官になってすぐに、公務で使っていない期間は国民に開放するように指示をしました。現在では年間270日以上開放されています。京都の迎賓館も同じように開放をいたしました。

 そして災害対策のダムの活用です。台風が来る前に事前放流ができるダムは国交省が所管するダムだけでした。ところが同じダムでありながら、経産省が所管する発電用ダムや農林省が所管する農業用のダムは、この事前放流を行うことができませんでした。省庁の縦割りが原因だったんです。

 その見直しを行うことで、全国のダムの事前放流をできるようにしました。その量はなんと従来の約2倍です。今回の台風10号でも、九州を中心に75カ所のダムで事前放流を行って、下流の水位を下げることができました。

 さらに例を挙げるならば、高すぎる携帯料金、電話の料金です。公共の電波の提供を受けているにもかからず、大手3社は市場で9割の寡占状態を維持し、20%もの営業利益を上げ続けています。このような事業者の既得権益を取り払い、競争がしっかりはたらくように、さらに改革を徹底したいと思います。

4549名無しさん:2020/09/09(水) 03:50:49
https://news.yahoo.co.jp/articles/c41422b756b6dd815aefca23bbeebcf00cba2af9
安倍政権の功罪 そして総裁選に挑む人々(1)
9/8(火) 17:20配信

「報道部畑中デスクの独り言」(第204回)

ニッポン放送報道部畑中デスクのニュースコラム。今回は、7年8ヵ月の長期政権となった安倍内閣の総括と、今後の自民党総裁選について―

2020年8月28日、安倍総理大臣が突然の辞任を表明しました。首班指名までは総理の職にありますが、7年8ヵ月の長期政権はまもなく終止符が打たれることになります。

8月28日のこの日、メディアの一員として感じたのは「敗北感」でした。いまになって「前から私は知っていた」かのように解説する方もいらっしゃいますが、私はそのようなことを申し上げるつもりはありません。

確かに、いま思えばというシグナルのようなものはありましたし、そうした噂も永田町にはありました。ただ、「マユツバ」ものの情報もあり、断定に足る裏付けがなかったのも事実です。

私が明らかにやばいなと思ったのは、8月12日、いわゆる「黒い雨」訴訟に関する官邸エントランスでのやり取りです。声が完全に枯れ、時折かすれる、歩くのもしんどいかと思わせるような後ろ姿でした。その後、総理は休みを取り、17日には7時間半、24日は3時間半の検診に臨み、一度は声も戻ったようでした。

総理も会見で話していた通り、「拉致問題」「日露問題」「憲法改正」……国内外で課題が山積しています。任期も1年残っています。10月解散・総選挙の噂も決して消えたわけではありません。

大変不謹慎な話ですが、口の悪い記者からは「国会に出たくないがために、元気がないふりをしているのではないか?」という声もあったぐらいです。それだけ総理の状況は読み切れなかったわけです。

8月28日当日、安倍総理は午前10時前に総理官邸に姿を見せました。記者会見をひかえ、背筋はしゃんとしていたように見えました。定例閣議の後、麻生副総理と会談……内容はなかなかつかめなかったのですが、後に辞任の意向を伝えたことが明らかになります。

4550名無しさん:2020/09/09(水) 03:52:05
>>4549

午後の新型コロナ対策本部会合では、むしろ頬が赤らみ、顔色はよく見えました。しかし、その整った表情は「決意」の表れだったと言えるかも知れません。午後4時の臨時閣議、5時の記者会見を前に、その間隙をついて総理は自民党に向かいました。二階幹事長を官邸には呼ばず、自ら自民党本部に向かったことで、いよいよ「ビンゴ」となりました。

午後5時から始まった記者会見。秋から冬に向けた新型コロナウイルスの「対策パッケージ」、北朝鮮を念頭とした安全保障対策の新たな方針、政策に関するメッセージを5分40秒話した後、健康問題の説明、辞任表明となりました。

「病気と治療を抱え、体力が万全でないなか、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない」

「悩みに悩んだが、足元において、7月以降の新型コロナウイルス感染拡大が減少傾向に転じたこと。冬を見据えて実施すべき対応等をとりまとめることができた。新体制に移行するのであれば、このタイミングしかないと判断した」

体調の異変、辞任の理由を語り、未達となった課題については「拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極み」「ロシアとの平和条約、憲法改正、志半ばで職を去ることは断腸の思い」と、かみしめるように語りました。これまでの会見とは違い、質疑では原稿にほとんど目を落とさず、記者の目を見据えて答えていたのが印象的です。

7年8ヵ月、相当な激務、ストレスだったと思います。まずは日本という国のトップを務められたことに対して、敬意を表します。「お疲れさまでした」と申し上げたいと思います。

アベノミクスと呼ばれた経済対策、物価目標など未達の部分は多いものの、就任前に日本全体を覆っていた閉塞感、特に「六重苦」というフレーズはまったく聞かれなくなりました。新型コロナウイルスの影響で先行きは不透明ですが、雇用については「人手不足」と言われるぐらいの状況を導いたことは事実です。

また在任中、2度の消費税率の引き上げを行いました。消費税はそれまで倒閣につながる、いわば「鬼門」であり、タブー視されていました。その引き上げの是非はともかく、これによる選挙での敗北はない、初めての内閣となりました。

4551名無しさん:2020/09/09(水) 03:52:39
>>4550

その他、「地球儀外交」と言われる80の国と地域を訪問し、外交の存在感を高めました。これまた賛否は分かれますが、安全保障関連法、組織的犯罪処罰法を成立させたことは、歴史に刻まれるでしょう。

一方、人に対して好き嫌いのハッキリしていた宰相であったとも思います。国会のやり取りでは挑発にすぐムキになり、自らヤジを飛ばすという一幕もありました。

辞任表明の会見終盤に「メディアの選別」「政権の私物化」を指摘する質問があり、それまでは比較的、張りのあった声が急に「蚊の鳴くような声」になりました。1時間近くにわたる会見の疲れというより、本人にとって嫌な質問に対する“アレルギー反応”に感じました。

当人は否定していますが、敵・味方を峻別する政治手法というのは、わかりやすさの一方で、政権としての限界を示していたのではないかと思います。

総理が悲願としていた憲法改正、皮肉なことに世論調査ではそれ自体には抵抗がなくても、「安倍さんのもとでは反対」という回答が少なくなかったと記憶しています。国民はそれだけ安倍政権に、一種の危うさを感じていたのではないでしょうか。

以前、小欄でいわゆる「タカ派」だった中曽根康弘元総理が、“女房役”の官房長官に「ハト派」とされる後藤田正晴氏を起用した、“バランス感覚”についてお伝えしたことがあります。また、保守派の論客として知られる石原慎太郎氏も好き嫌いの激しい人物ですが、東京都知事時代に、左派系メディアを「バカ●●」と罵りながらも、そうしたメディアにも出演していました。

当時の側近は、「出ることで(左派系の支持者も)味方につける」と話していたことを思い出します。「政権の器」「老獪さ」「懐の深さ」……そんな観点で見ると、安倍政権ははたしてどうだったのかと考えます。

さて、政界はすでに事実上の次の総理、自民党総裁選に向けて動いています。「あすの日本が少しでもよくなるかも知れない」……これは第2次安倍内閣、小泉内閣、鳩山由紀夫内閣の発足時に、多くの国民が感じていたことだと思います。

期待通りだったこともあれば、期待外れのときもあったわけですが、後任にそんな期待感や高揚感を持てる人がいるかどうか……注目して行きたいと思います。

(その2へ続く)

4552名無しさん:2020/09/09(水) 03:53:29
https://news.yahoo.co.jp/articles/572e3bd181d66e549b68d10a4cdede5da21fc8c2
菅新政権は「暫定」か、解散・人事で揺れる党内
9/8(火) 5:01配信

 安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選が9月8日に告示される。予想通り菅義偉官房長官(71)と岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)が立候補。14日の自民党両院議員総会での投開票に向け、コロナ対応や景気対策、日米・日中外交、地方の活性化など重要課題での論戦に臨む。史上最長となった安倍政権の評価や継続の是非も争点となる。

 ただ、岸田、石破両派以外の5派閥や無派閥・菅グループなどがそろって推す菅氏の総裁選勝利は確定的だ。党内の関心はすでに、菅新政権の党・内閣人事とそれを踏まえた衆院解散の時期に移っている。

 新政権が安倍首相の残り任期を担う暫定なのか。それとも2021年9月の総裁選での再選も狙う本格政権なのか。解散時期もそれと連動するとみられるだけに、総裁選での多数派工作も各派やグループの思惑が複雑に交錯している。

■安倍路線の継承を掲げる菅氏

 総裁選に挑む3氏は石破氏は4度目だが、菅、岸田両氏は初めて。記者会見やテレビ出演などで政権構想を提示しており、8日以降は3氏の討論と各陣営による議員・地方票の獲得工作が、総裁選の最終結果を決めることになる。

 菅氏はアベノミクスも含め内政、外交両面で「安倍路線の継承」を掲げる。安倍首相が退陣表明をした後、世論調査で内閣支持率や自民党支持率が急上昇したことが背景にある。携帯電話料金の値下げや地域金融機関再編などに「菅カラー」をにじませるが、マクロ経済や外交・安保政策は現状維持にとどまる。

 岸田氏は、安倍政治の内政外交政策を評価したうえで、アベノミクスはトリクルダウンと呼ばれる波及効果に乏しかったことなどから、「かえって格差が広がった」と批判。中間層の経済基盤底上げに向けた教育費や住宅費の負担軽減策と、地方再生に向けて派閥の大先輩である故大平正芳元首相にならって「デジタル田園都市国家構想」を打ち出した。

 一方、石破氏はモリカケ問題も含めた安倍政権への国民の不信感を「民主主義の危機」と指摘。内政では「地域分散と内需主導型経済」による政策転換を主張する。また、当面の課題のコロナ対応でも安倍政権の迷走を批判し、PCR検査のさらなる拡大・強化を訴えている。相次ぐ地震や豪雨災害に機動的に対応するための防災省創設も提唱している。

 総裁選は国会議員票394票、各都道府県連代表に3票ずつ割り当てる地方票141票の計535票で争われる。新総裁は16日召集の臨時国会で首相に指名され、新政権が発足する段取りだ。

4553名無しさん:2020/09/09(水) 03:53:55
>>4552

 告示後の3候補の政治理念や政策での論争は、8日の立候補届け出後の所見発表演説会と共同記者会見を手始めに、恒例の日本記者クラブ主催の討論会などで展開される見通しだ。

 論戦は、内政外交両面で「安倍政治の継承」を掲げる菅氏に対し、「安倍政治の変革」を求める岸田、石破両氏が攻める構図となる。圧倒的優勢の菅氏の牙城を岸田、石破両氏がどこまで崩せるかに注目が集まる。

■菅氏の支持はさらに拡大

 党内7派閥のうち5派閥が支持する菅氏の陣営は、それぞれの派内締め付けにより、議員票での造反防止に全力を挙げている。地方票でもライバル2氏を圧倒することによる完勝を目指して、党員・党友への個別電話作戦などを徹底する構えだ。「議員票で見込みより数十票も減らし、地方票でも過半数を逃せば、菅氏の求心力低下につながる」(陣営幹部)との不安からだ。

 菅氏支持への流れを作った二階俊博幹事長が率いる二階派(47人)と細田派(98人)、麻生派(54人)、竹下派(同)の3大派閥との主導権争いには、陣営内の若手議員から「古い自民党の復活」との批判が噴き出し、一致結束への不安も残る。

 また、議員票で圧倒的に劣勢な岸田、石破両氏陣営は、個人的関係を頼りに議員票の上積みを目指す一方、地方票での支持拡大に活路を求めている。弱者に味方する日本的な判官びいきムードをかき立てることで、菅氏に一矢報いるのが狙いだ。

 しかし、ここにきての主要新聞などでの世論調査では、「次の首相」に菅氏を挙げる回答がトップとなり、自民党支持層では約3分の2に達している。このため、現状では「議員票で約8割、地方票で6割以上の合計400票に迫る菅氏の圧勝」(菅陣営幹部)との見方も広がる。

 今後の政治日程としては、①14日の総裁選投開票②15日の自民党4役人事③16日召集の臨時国会冒頭での首相指名と同日中の組閣・新内閣発足④18日に臨時国会閉幕、という段取りがほぼ確定している。

4554名無しさん:2020/09/09(水) 03:54:16
>>4553

 党内では新政権の人事予想やそれも踏まえた衆院解散の時期についての、さまざまな臆測が飛びかっている。

 麻生派幹部の鈴木俊一総務会長は6日の民放テレビ番組で、新内閣が改めて召集する秋の臨時国会での衆院解散の可能性について、「(新首相は)その誘惑に駆られる。新内閣ができて評価の高いときに国民の信を問う。大義名分も立つ」と早期の解散・総選挙に言及してみせた。

■党内は菅暫定政権を想定

 ここにきて菅氏の発言も微妙な変化をみせている。連日のインタビューで早期解散の可能性を聞かれると、「状況次第」などと思わせぶりに語る場面もあった。党内にある2021年9月の次期総裁選までの中継ぎを意味する暫定政権説についても、「新政権は暫定ではない。自信を持って堂々と務めるべきで、それが国民への責務だ」と本格政権樹立への意欲と自信をにじませた。

 2日の出馬会見でも、「私は無派閥で、派閥に推されてここに立っているわけではない」と強い口調で語った。しかし、その直後に行われた麻生太郎副総理兼財務相ら細田、麻生、竹下3派領袖による共同会見では、安倍首相の出身派閥で、党内最大勢力を率いる細田博之元幹事長が「引き続き安倍内閣の業務を引き継いでいただきたい」と発言。党内は「3人の領袖は暫定政権を想定している」と受け止める向きが多かった。

 竹下派の総裁候補と目される茂木敏充外相も「次の総裁選には出たい」と語ったことも、3派が次期総裁選での菅氏の続投を前提にしていないことを表している。

 そこで、党内が注目するのが菅新政権の陣容だ。特に内閣の要となる官房長官人事は「菅氏の政権運営と早期解散への本気度を占うバロメーターになる」(麻生派幹部)とみられている。「党内バランスを優先した調整型か、選挙をにらんだアピール型かで、菅氏の解散戦略も推し量れる」(細田派幹部)からだ。

 菅氏は官房長官人事について、4日の大手紙インタビューで「非常に難しい。情報発信、国会対策、政策のとりまとめと、全体を見ていなければダメだ」と語り、総合力が選任のカギになるとの考えを示した。


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