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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

3275とはずがたり:2018/05/22(火) 14:21:30

 送電線の形状と発電設備の余剰の状況から、スペインは再エネの導入が容易な国だ。報道ステーションが伝えるように、送電線の形状も余剰設備量も異なる日本で、発送電を分離すれば再エネ導入量を増やせるという単純な話ではない(とは註:単純な話しでは無いとしかいっていないので山本某は何も云ってないに等しい。、アイルランドやスペインの電力輸出入の総発電量に対する割合は、北電が本州の電力各社と送受電した電力量と総発電量の割合と比較しても決して高いとはいえない>>1156と云う指摘もある。)。送電線の増強には多額の費用が必要だ(とは註:日本では各種の送電罔整備策が取られつつあるhttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1081280165/2638>>1432-1433)。

地産地消で雇用と産業創出は本当か

 再生可能エネルギーを導入することにより地域の電力需要を賄い、地域で雇用を創るともよく主張されている。その実例も報道ステーションでは取り上げていた。スペインのカナリア諸島で、風力と蓄電機能のある揚水発電を組み合わせ再エネだけで島の電力を賄うことができるようになる話だ。

 風量が多い時に、余った電気で下池の水を上池に揚げておき、風が吹かないときには上池の水を落とすことにより発電を行うシステムだ。地産地消だが、このシステムの発電コストについては、全く触れられていなかった。高いからだ。

 送電線が他と繋がっていない離島では、ディーゼル発電などを行うのが普通だ。燃料消費量が多くないことから、大量輸送が前提になる天然ガスあるいは石炭を利用する発電設備の設置は難しく燃料の選択肢は石油系しかない。石油系の燃料を使い小型の発電機で発電を行えば、そのコストは高くなる。1kW時当たり30円から40円はするだろう。風力と揚水の組み合わせの発電コストも高いが、同レベルだろう。

 選択肢のない離島であれば、発電コストが高くても受け入れられる風力と揚水の組み合わせだが、発電の選択肢がある場所ではコスト面から導入は不可能だ。電気料金が周辺地区の2倍となれば、消費者は黙っていない。離島という特殊事情で可能な発電方法を、普遍的な発電方法のように紹介すれば視聴者は誤解する。報道番組であればもっと説明が必要だろう(とは註:つまり離島では十分可能であるということである。そういう力点をおいた報道はして欲しい所)。ちなみに、再エネの組み合わせによる発電方式を導入しても、もともとあった発電機は維持しておく必要がある。暴風雨、保守点検などにより風力発電設備が停止した場合のバックアップ用だ。

 地産地消により、雇用は生まれるのだろうか。風力、太陽光発電設備は僅かの雇用を生むだけだ。木片などのバイオマス、生物資源であれば林業、運搬などで雇用が生まれるが、比較的成功しているオーストリアですら、その規模は全雇用の0.5%に過ぎない。また、世界の太陽光パネルの大半を中国が製造している現状をみれば、再エネを導入しても関連産業が育つとは言えない。

 固定価格買い取り、補助金などの支援制度がなければ、再エネによる電気料金は高くなる。地産地消の再エネの電気を利用すると、その地域では競争力のある電力を必要とする製造業は育たず、地域は疲弊する。補助金を利用し、電気料金を下げればスペインと同様の問題を抱えることになる。


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