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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1156とはずがたり:2014/06/23(月) 12:56:26
>>1155-1156

図表3 太陽光/風力の導入が進む欧州諸国の電源比率比較(Whベース)
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/188cd292514479adbc8e6bfa7f6cbfb5fea5999anishiyama_figure3.jpg

 もちろん、北海道は、本州との連系施設が限られているという事情はある。欧州各国は、網の目のような送電網を有しており、電力を容易に輸出入できるから可能なのだとする論調もある。これについては、デンマークやポルトガルについては事実かもしれない(→デンマークはノルドプール>>1020でノルウェーの水力発電などと協調しているようだ)。しかし、アイルランドやスペインの電力輸出入の総発電量に対する割合は、北電が本州の電力各社と送受電した電力量と総発電量の割合と比較しても決して高いとはいえない(図表3右2列)。つまり、北電だけが特別な環境に置かれているわけではないのである。現時点の北電の送電網管理技術ではこれ以上の間欠性電源導入限界量の拡大は無理だとしても、技術向上により、今後さらに導入量限界量を上昇させることは可能であると考えるべきであろう(→現在進行中の施策に北本連系強化に京極揚水発電,早来変電所でのバッテリー等があるけど何を念頭に置いているのかね??)。

 この問題は、北電だけのものではない。たまたま再生エネ接続の申請が他の地域よりも進んだ北海道で先に顕在化したに過ぎない。日本の全ての送電網管理者は、今一度、再生エネ受け入れのために何が必要かを学ぶ必要がある。そのためには、上記欧州諸国の送電網管理技術を真摯に学ぶことも必要だろう。加えて、発電技術、蓄電技術の向上も欠かせない。そして、来るべき発送電分離の後に、再生エネを最大限に導入することが出来る世界最高の電力システムが花開くことを期待したい。

(注)
1 一般電気事業者、卸電力事業者、特定電気事業者、特定規模電気事業者の合計。自家発電事業者、卸供給事業者等は含まれない。

2 その他、水力48,418MW(大規模水力を含む)、地熱537MWが認可されている。

3 その他、水力28MW、地熱4MW、バイオマス147MWが認定されている。

4 厳密には、「認可」と「認定」では、段階が異なる事に注意が必要。

5 北海道電力2013年4月17日プレスリリース参考資料参照

6 加えて、同年7月、北海道電力では一部地域で再生エネの接続が限界に達したとの報道もある。日経新聞2013年7月19日「北海道電、再生エネ普及へ高い壁」参照。

7 本州への連系活用による追加分200MWを含む。北海道電力HP「風力発電連系可能量の再評価結果(2008年3月)」参照→このプロジェクト:ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/furyoku00.html#5

8 筆者試算に基づく。電源比率は、想定総発電量に対する各電源の想定発電量の占める割合とした。上限値は原子力発電の利用を想定した値であり、下限値は原子力発電の利用を想定しない場合である。各電源の想定発電量は、電源出力×24時間×365日×稼働率とした。稼働率は、太陽光発電14%、風力発電20%とし、水力発電、火力発電、原子力発電については、2013年3月末現在の認可出力と2012年度の発電実績に基づき推定した(原子力発電の利用を想定しない場合。原子力発電を利用する場合は、2010年度の実績値を用いている)。

9 環境省「平成22年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書」(2011年4月)参照。同報告書においては、北海道における5.5m/s以上の陸上風力発電導入ポテンシャルは13,966万kWとされている。

西山裕也 NIRA主任研究員


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