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金融政策スレ
1501
:
とはずがたり
:2020/07/28(火) 23:41:16
41本中39本が元本割れ!「年金代わり」に郵便局の投資信託は要注意
https://dot.asahi.com/dot/2020071300026.html?page=1
2020.7.25 09:00
今この瞬間も、「郵便局」で、あなたのお金が危険に晒されているかもしれない。かんぽ生命の不適切販売が記憶に新しい日本郵政グループ、傘下のゆうちょ銀行では、貯金運用のリスク高騰に加え、投資信託販売でも不正が多くあったと報じられる。老後の「年金」がわりに加入している高齢者も多い郵便局の投資信託で気をつけるべき点は何か。経済ジャーナリスト荻原博子氏の著書『「郵便局」が破綻する』(朝日新聞出版)から、一部抜粋・再構成して紹介する。
* * *
■高まり続ける貯金の運用リスク
「ゆうちょ銀行」は、206兆円もの貯金を集めながら、貸し出しができないので、集めたお金は運用するしかありませんが、リスクが日に日に高まっています。
今まで、「ゆうちょ銀行」も「かんぽ生命」も、みなさんから預かった大切な貯金や保険料を目減りさせないように、安全な国債で運用していました。2007年の「郵政民営化」時点で「貯金」の約9割は、リスクのない国債で運用されていました。
ところが、2019年3月末で見ると、国債の運用割合は28.3%まで減り、代わりに、外国債券や外国の投資信託などが30.3%と増えています。なぜ、こんなにリスク運用が増えたのかといえば、日銀のマイナス金利政策で国債の金利もマイナスになり(10年日本国債の利回りマイナス0.017%=2020年3月31日現在)、国債で運用すればするほど、損してしまうからです。
国債運用とは、国債を買って満期が来たらまたそのお金で国債を買うというものですが、高い金利の国債は、次々と満期を迎える(償還)のに、今はマイナス金利なので買える国債がない。そうなると、為替リスクはあるけれど、日本の国債よりも金利が高いアメリカ国債など外国債券を買うしかないのです。
すでに日銀の金融政策は後戻りできないところにまで来ており「郵便局」の運用も、この先、日本国債で安定して金利を得る正常な状況に戻れるかは疑問です。
■「投資信託」の販売で、多額の不正が発覚
運用難の中、ゆうちょ銀行が力を入れているのが、投資商品の販売。「貯金」を集めても運用できないので、「投資信託」で手数料を稼ぎたいということです。
「ゆうちょ銀行」の「投資信託」の中でも、人気なのが「毎月分配型(毎月決算型)」の投資信託。これは、毎月決まった額の分配金がもらえる投資信託で、たとえば1口1万円で1口あたり30円の分配金が出るタイプなら、1000万円投資すれば、毎月3万円の分配金がもらえます。「貯金で1000万円預けても、年間に1000円くらいの利息しかつかないのですから、これを1000万円買って月3万円ずつもらえば、老後の年金代わりになりますよ」と言われたら、「投資信託」なんて言われてもよくわからないご老人は、「なんていい貯金なのだ」と思うことでしょう。
金融情報提供会社「Quick」によれば、「ゆうちょ銀行」で2018年12月1日から2019年5月31日までの半年で売られた「投資信託」のうち、売買金額ベスト5に、「毎月分配型」の投資信託が3本入っていました。
「毎月分配型投資信託」は、運用が儲かっていても損していても分配金が出ます。なぜ、損をしても分配金が出るのかといえば、最初に預けたお金の中から出しているからで、ほとんどのものは元金がどんどん減っていきます。
「郵便局」では、現在41本の毎月分配型投資信託を販売していますが、基準価格といって発売されたばかりの時に1万円だったもので現在価格で1万円以上になっているものはたった2つ。あとの39本は、1万円を下回っています。中には2000円台というものも4本あります(2020年3月31日現在)。高齢のご両親が資産を運用したいなどというときには、とくに注意が必要です。
荻原博子(おぎわら・ひろこ)
1954年、長野県生まれ。経済事務所に勤務後、82年にフリーのジャーナリストとして独立。難しい経済と複雑なお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説することに定評がある。著書に『隠れ貧困』(朝日新書)、『10年後破綻する人、幸福な人』『投資なんか、おやめなさい』(共に新潮新書)、『年金だけでも暮らせます』『保険ぎらい』(PHP新書)、『最強の相続』(文春新書)など多数。テレビ出演や雑誌連載も多い。
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