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540名無しさん:2016/10/16(日) 00:53:24
>>539

―将棋界はいずれ消滅する?

大川 それはないと思います。多くのファンは将棋の勝敗だけを見ているのではない。人間は間違える生き物です。同じく棋士も中盤、終盤に指し手を間違える。序盤で圧倒的に有利だったのに、大逆転ということもある。ファンはそうした棋士が織りなす逆転のドラマが面白くて、対局を見守っているのです。ほかにも棋士の個性や人間くささに感情移入するファンもいる。その魅力はソフト同士の対戦にはありません。ソフトはひたすら勝ちを目指して、無機質に次の一手を繰り出すだけですから。

―プロ棋士がソフトに存在価値を問われる現状は、AI時代を前にした僕らの姿を連想させます。将来、AIに仕事を奪われる人々が大量発生することになるとは考えられませんか?

大川 産業革命による技術革新によって生産性の低い仕事がなくなったように、将来、AIに代替されて不要となる職業は必ず出てくるでしょう。その意味でソフトとの付き合い方に苦悩する棋士たちは、私たち一般人に先駆けて、AIの脅威に直面しているといえます。

この本はあくまでもソフトに影響される将棋界の現状を書いたものですが、将来、AIと人間の関係はどうなるのか、そのことを知るヒントとして読んでもらえるなら、うれしいですね。実際、11人のプロ棋士のインタビューは、人間がAIとどう付き合うか、そのことを考える貴重な証言集になっていると思います。

―今後、将棋界の動きで注目すべき点があれば、教えてください。

大川 プロ棋士とソフトが対戦する電王戦という棋戦があります。その出場者を決める第2期叡王戦に今年初めて、羽生三冠がエントリーしたんです。現時点で羽生三冠は予選を通過してベスト16入りし、本戦出場が決まりました。もし、本戦で勝利すれば、来年春に羽生三冠と最強ソフトとのガチンコ勝負が実現することになる。AIの現状を知るためにも、この棋戦は見逃せません。

●大川慎太郎(おおかわ・しんたろう)
1976年生まれ、静岡県出身。日本大学法学部新聞学科卒業後、出版社勤務を経てフリーに。2006年より将棋界で観戦記者として活動する。著書に『将棋・名局の記録』(マイナビ出版)、共著に『一点突破岩手高校将棋部の勝負哲学』(ポプラ新書)がある

■『不屈の棋士』講談社現代新書 840円+税
将棋ソフトの力はトップ棋士を超えているのか? 羽生善治九段が参戦を表明したことで、注目を集める第2期「叡王戦」。その勝者には、来年春に行なわれるコンピューター将棋との対戦、第2期「電王戦」への出場権が与えられる。今、将棋界を揺るがすソフトの台頭、その狭間で棋士たちは何を思うのか? 最前線で対峙する棋士11人のインタビュー


(インタビュー・文/姜誠 撮影/岡倉禎志)


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