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Game全般

52とはずがたり:2010/02/08(月) 19:16:00
>>50-52
■2つの課題に解決策はあるか

 とはいえ、この成長がいつまで続くかは疑問だ。今年のGDCのサミット「ソーシャル&オンラインゲーム」の説明文には気になることが書いてある。「(現在のF2P市場は)イノベーションが欠落し価格の低下が進むという課題に直面しています」

 イノベーションの欠落とは、アイデアのコピー問題を暗に指す。収益予測が難しいF2Pは開発にコストをかけるのが難しく、比較的軽いカジュアルゲームというジャンルに集中している。そのうえ、新しいゲームが1つ開発されると、他社がそのアイデアをコピーして類似サービスを出すというパターンが常態化してきた。新興企業が苦労して新しいゲームの仕組みを生み出しても大手に後追いされる。結果として似たようなゲームが氾濫している。

 一方、価格の低下とは、F2Pを採用するゲームが増えたことで供給過剰となり、課金が難しくなっている状況を示している。この2つは裏表の関係にあるだろう。

 ただ、F2Pという概念が欧米で定着した意味は大きく、様々なモデルが誕生する実験場になっている。この動きはパソコンだけでなく、iPhoneをはじめとするスマートフォンにも広がりつつある。家庭用ゲーム機のビジネスも早晩巻き込まれることになるだろう。

 F2Pは、ビジネスの「しくみづくり」という点では欧米企業が先行しているところもある。厳しい競争環境のなかで、各社がどのような解決策を探っているのか、今年のGDCから見えてくることを期待している。

 なお、「GDC2010」は日本語公式サイト(http://www.gdconf.com/japan/index.html)を開設している。プロモーションで提携している国際ゲーム開発者協会日本にもGDC関連情報リンク(http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?storytopic=10&storynum=5)があり、こちらの方が日本語公式サイトより早く情報を更新している。

[2010年1月22日]

-筆者紹介-
新 清士(しん きよし)
ゲームジャーナリスト。立命館大学映像学部講師
略歴
  1970年生まれ。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲーム会社で営業、企画職を経験後、ゲーム産業を中心にリサーチするジャーナリストに。ゲーム開発者を対象とした国際NPO、国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)代表。コンピュータエンタテインメント協会(CESA)理事。日本デジタルゲーム学会(DiGRAJapan)理事。米「ゲームディベロッパーズマガジン」(09年11月号)で「重要な成果を上げたゲーム開発者50人」に選出される。著書に『「侍」はこうして作られた』(新紀元社)
<関連リンク>
国際ゲーム開発者協会日本
E-mail:sakugetu@gmail.com


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