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469名無しさん:2015/07/12(日) 12:26:26
>>468

・弱点を見せないためのオールラウンダー

―― 先ほど、高速道路の渋滞を抜け出すには、自分なりのスタイルを築くことが大事だ、というお話がありました。でも、将棋はあらゆる局面で正解の手があるわけですよね。

羽生 究極的にはそうですね。

―― みんながそれを追求していくと、個人のスタイルというものは存在しなくなるのでは、と思ったのですが、いかがでしょうか。

羽生 私はこんなふうに考えています。一つの局面を見て、ここでどんな手を指しますか? と棋士100人に聞けば、せいぜい3〜5つくらいの手しか出てこないでしょう。それは、先ほどおっしゃったように、正解を目指しているから。でも、一局の中でその選択を何十回としていくわけですよね。その積み重ねとして、攻撃的、守備的、居飛車党、振り飛車党……そういった傾向が出てくる。小さな選択が積もり積もったものとして、スタイルはやはり存在すると思っています。

―― 羽生さんは、そういった偏りがほとんどなく、すべての戦型を指されますよね。

羽生 あ、全部は指してないんですよ。実は。棋士になった最初の頃は、全部やろうという気持ちで指していたんですけどね。でも、情報の量があまりにも増えすぎてしまって、いまはもう全部の戦型を指すということはできない。これは、どんな棋士にも不可能だと思います。今はいろいろやってみて、ある程度、やるものとやらないものの区別をつけるようにしています。

―― ただ、羽生さんが活躍されて以降、いろいろな戦型を指す棋士は増えましたよね。

羽生 それはそうかもしれません。あれは、序盤の戦術上の問題もあるんです。「これは指さない」ということがわかると、そこにつけ込まれちゃいますから(笑)。フォークボールは絶対に振らないバッターだと思われたら、フォークボールばかり投げられてしまうでしょう?

―― たしかに、そうですね(笑)。

羽生 現代の将棋では、あれもこれもできます、という姿勢を見せておかないと、作戦の幅が広がらないとか、自分の得意な形に持ち込めないということがあります。実戦で指すことがないとしても、「この形にも対応できます」という姿勢を見せておくことはとても大事なんです。

構成 崎谷実穂

羽生善生 / cakes編集部


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