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416名無しさん:2015/06/14(日) 22:19:58
>>415

プロとして闘うなかでの辛さはあるのか?
 取材時間が迫っていた。どうしても聞いておきたいことがあった。彼の抱えているはずの苦しみについてである。

 私がうつから回復する過程で、切実に身につけざるを得なかった逆説的な考えを、羽生はどのようにして得ることが出来たのか。そこには、計り知れない大きな苦しみや辛さがあったからではないか、そう思えてならなかったのだ。

 ――勝つことに意味はないと薄々わかっていながら、でも、一生懸命指し続ける。勝ち続けないと、将棋を続けていけない。そこにこそ、羽生さんの辛い部分があるのではないかと思うんですが。

 そう聞いてみた。別に否定してくれてもいい。でも、何か予想外の答えが返ってくるかも知れないという、微かな期待もあった。

 すると羽生は、「ああ」と甲高い声を発してから淡々と言った。

 「まあ、局面を考えていくのは、楽な局面ばかりじゃないですからね。当然、不利な場面とか、難しい局面は沢山あるので。それを辛いといえば辛いとなるんでしょうけど」

 将棋の話を聞いているのではない。私は聞き方を変えてみた。

 ――例えば、もう勝負はどうでもいいんだけど、プロとして勝負をしていかなければいけない辛さはないですか。

 「ああ、そうですね。長くやっていく中で、そういうことはあるんだろうなぁというのは、他の棋士の人たちを見ていても思うことはありますね。うん・・・・・・まあ、他の物事もそうかも知れないですけど、ある種の過酷さというのは、どんなものにも付き物としてあると思いますが、ええ」

 ――では、辛くて当然、と? 
 「そうですね。うん・・・・・・まあでも、その一方で、ただ辛いだけだったら続かないとも思うんですよ。だから、何ていうか・・・・・・辛いことも一杯あるけど、ちょっとでも報われたとか、続けて来てよかったという瞬間もあるから、辛い時間が長くても頑張れるということもあるでしょうし。普通、辛いだけで頑張れる人というのは、よっぽどの人じゃない限りいないはずなんで」

 ――そこに楽しみや発見も見つけていく。

 「うん。ということだと思っています」

 ――根底には面白いドラマを観たいという思いがある。突き詰めてはいけないんでしょうけど、勝負は超越しているんですか。

 「続いていくという感じですね。うん・・・・・・プロとしてやっていく限りは」


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